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第2回しりとり竜王戦・決勝戦

決勝トーナメント準決勝第1戦は有田・板尾戦.ルールはしりとりランデブー(「・・の・・」と繋げるしばり).テーマは「エロティックな言葉」.
ネタは出しやすいものの,放送コードや観客の存在,ついでに自意識などが邪魔をする難しいテーマ.その枠をいかにして乗り越えるかが鍵になるわけですが.
序盤から板尾が「貝のもらい泣き」「納豆のひとりねばり」と間接的な食べものシリーズで攻撃.そこを有田は「隣人の様子」「警察の娘」とより具体的(稚拙)な内容でかわす.板尾,そこを「名医のかばん」と相手の領域を乱しにかかるも,「ん」がついてしまって自ら調子を乱し,それが終盤まで響いてしまう.「素の股」「前のほうのふくらみ」なんてのはもう中学生レベルなわけですけども(笑)しかしペースを保ちきった有田の勝利.

決勝トーナメント準決勝第2戦は清水・有野戦.テーマは「もてそうなことば」.「・・そう」をどのように解釈するかによって出てくる言葉の方向性がまったく変わるので,普通の「もてそう」を選ぶか,それとも「それがもてそうだってどうよ」と審査員を混乱させにかかるかの2種類の戦術が考えられます.
実際には両者とも前者の戦術を選択.ただし同じ基本戦術では,頭の回る方よりも頭の悪い方が単語レベルでの威力が大きく,特に有野から中盤に出た「地区代表のモーニング娘」の破壊力のすさまじさに呆然.これに比べると清水の「りんごかじりの日本一」「矢絣のお侍」は悪くないとは言えやはり小粒でした.結果,あの1撃でワールドを支配した有野の勝ち.

決勝戦.ルールは「しりとりツバメ返し」(「・・だが・・」と繋げるしばり).テーマは「胸がきゅんとなる言葉」.「きゅんとなる」の解釈ですが,両者ともポジティブなものは後になるほど出てこなくなり,悪い意味できゅんとなる言葉が満載に.というか悪い意味できゅんとなるってのはどうなのか(笑).とりあえず有野と有田,2人がかりで構築されたワールドの説得力に勝てる審査員はいなかったのでした.
有田の「うれしかったのだがうれしくないふりをした」は正攻法,それに対する有野の「田んぼと聞いていたんだが畑」.このあたりから有野の四次元殺法が炸裂.「たにしばかり集めていたのだが東大卒」「イケメン顔なのだが小学校2年生」と不条理な組み合わせで点を稼ぎ,それに有田は「釣りばっかいってるのだが一匹も釣れない」(きっと江戸川)「いかつい顔してるのだが犬を助けた」ときゅんとなるかどうかはわからないが正攻法で迎え撃つ.ところがその攻撃の直後に「タレントスカウトされたのだが親のためにあきらめた」と有田風に受け,さらに「居留守を使っていたのだが号泣」と自分の戦法で追い討ちをかける有野.最後の有田の「大金を持ってたのだが燃やした」も,「大金を拾ったのだが血だらけ」と返して勝負あり.中盤の深い攻め込みを成功させた有野の優勝.でも,それきゅんとする? ほんとにきゅんとする(笑)?

まだ2回目ですが,深夜で煮詰まった頭で見るにはホントに最高です(苦笑).個人の特性をいかに戦術,戦略レベルに落としていくか,敷居が低い分だけ自由度が半端でなく高い上に,一言ごとに状況が大きく変わっていくので見ている方も気が抜けません.とりあえず,いい年齢の大人が夜中にハジケ合戦やってるという状況が面白すぎますんで(笑),ぜひ薀蓄王と並んで番組の柱としていただきたく!

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