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魁!!クロマティ高校#24

「ゴリラはゴリラの巻」

朝の築地魚河岸にやってくるゴリさんことゴリラ.新人だが魚選びの目の確かさは折り紙つきだ.舌も肥えているゴリさんは賄い料理もなかなかのもの.そんなゴリラの働くゴリラ寿司に地上げ屋がやってきた.地上げ屋を殴ろうとするゴリラだが,それを止める親方.その地上げ屋は親方の息子だったのだ.
自らの拳で自分の息子を殴る親方.殴るのは2度目.最初はまな板の洗い方で殴っていた.息子を立派な寿司屋にしたいという親方の思いのこもった鉄拳ではあった.しかし息子にも漁師になるという夢があって,その夢を親方に頭ごなしに否定されていた.思いがすれ違い苦しむ親子を救うため,ゴリラは一計を案じる.

とりあえずゴリラに尽きます(苦笑).台詞はなく,その仕草と目線のみで全てを語る技巧派役者.今回は脇を固める主要な役者を新規に準備し(見守るゲスト出演多数),アイキャッチまで挟み込み,「ゴリラの寿司」という作品をきっちりつくりこんできやがりました.ただし問題があるとすればこの番組が「魁!!クロマティ高校」であるという事実で,出てくる人々が真剣であればあるほどナンセンスになっていくという構造です.そこを笑わせるためのテロップがちゃんと流れるところがおかしいし偉い.ゴリラにはゴリさんという人間相当の役がついているのですが,彼がゴリラであるというその属性は変わりようがなく,それゆえに訪れる最後の悲劇は最初から約束されているのです.
普段のクロ高だとメカ沢話が同様の構造.ただしクロ高は不条理が発生すれば即座に神山たちツッコミが機能する掛け合い漫才ですが,今回は終盤の親方たちを除けば突っ込みが皆無,というか本来の突っ込み役が背景にまぎれこんでじっと見守っているために不気味な緊張感が.そして溜めに溜めて爆発させる,というか溜める一方で観客を呆れさせる不条理コントぶりが楽しい.もちろんこの手法はお客さんを置き去りにする可能性が高いので,視聴者に「ゴリラはゴリラである」ということがすっかり浸透したシリーズ終盤にこの話を持ってきた判断は正しいですね.演じる声優さんたちも今回は異様にノッていて楽しそうで仕方がありません.

話の展開はハイスピードになればなるほど変な面白さが出てくるもので,今回は特にスピード感溢れる展開になっていてそれだけでもおかしいわけです.寿司屋人情物ドラマのエッセンスだけで構成されているがゆえに展開の予測も簡単.バナナ寿司が出てきた時点でそこから先の展開がほぼ完全に予測できてしまう自分が情けないですよ(笑).しかしリンゴでもミカンでもなくバナナなのは,「ゴリラはゴリラである」の駄目押しで,ここで押しておいたがゆえに最後によりがっくりきてしまう構造になっていますね.
そして,「たとえ肉親であっても,自分が好きだからって人に押し付けるのは良くない」とか,「人間は根本的にわがままなものだ」とか,そんな教訓すらあくまで笑いのための道具です.だからしみじみと納得なんかしちゃいけません.だってゴリラはゴリラなんだから.

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