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PAPUWA#26

「目を開いて真っ直ぐに見つめての巻」

大好きなパプワ島を守りたい.その一心で放った眼魔砲によって意識を失うロタロー.その一撃は彼の中のコタローの記憶を呼び起こした.忘れることで己の中に封じ込めてきた忌まわしい過去.自らこの島を壊しかけたという罪の意識に苦悩し,異変に気づいて探しに来たパプワたちの前から逃げ出すロタロー.
森の中を逃げているうちにたどり着いた,懐かしい自分の歓迎会のアーチ.あの頃のことを思い出すロタローなのだがコモロとオショウダニが気分を台無しに.お前らのビートや胞子はどうでもいいとばかりに眼魔砲を放つ.
当時はわからなかったものの,自分がどれだけ島の住人に迷惑をかけたを心から思い知り,楽しく遊ぶナマモノたちの間に入ることができないロタロー.パプワやリキッドたちは,心戦組の土方やナマモノから元気のないロタローの行き先を聞きながら追いかける.
自分がひどいことをしてしまった島の住人に合わせる顔のないロタロー,とうとうパプワハウスの前でパプワたちに追いつかれる.けれどロタローはもうここにはいられない.無事を喜ぶリキッドに向かって眼魔砲を構えるロタロー.「ボクはロタローじゃない!」

半年間,ちみっこの皆さんの尊大ぶりと理不尽な上司・先輩からの暴力,そしてほんの少しだけいい話を見せてくれた「PAPUWA」も今週で最終回.クライマックスだけあってさすがにふざける余裕がありません.原作では4巻分しかないエピソードをオリジナルで増量し倒した半年間でしたが,回によっては違和感がなかったり原作を超えたりとなかなかの健闘を見せてくれました.特にギャグに関しては,あのアクのきつい柴田世界をよく再構成したと感心する回も.その分シリアスな面は今ひとつ噛みあっていない場面がときどき見受けられましたが,全体的にギャグとシリアスのバランスは7:3くらいなので仕方がないですね(苦笑).

過去の記憶によって苦しむロタローは,4年という時間を経てはじめて,自分の罪に対する手ひどい罰を受けました.住民は動物と野郎ばかりですが,この島そのものはとても母性的.島がロタローの心を癒し,大切に育んでくれたがゆえに逃げ出すロタローは,あたかも反抗期で傷つけた自分の母親に対して,その時期が終わってから自分のひどさに顔も合わせられないという状態(笑).行き場を失ったロタローは,悲壮な覚悟で自らの振舞を選びます.
弟愛ゆえに負傷しながらも追うシンタローや,タンノとイトウに捕まる土方など,笑いどころは準備されているのですが,状況が状況だけに笑いにくいことこの上ありません.ただし前のパプワ島にはいなかった(=ロタローが迷惑をかけていない)コモロとオショウダニは別のようで.

後半は,人間はともかくナマモノの皆さんまでコタローと知って接してくれていたことに憤然とするロタロー.懐の深い連中ばかり.そしてパプワとリキッドのつくったうどんを払いのけ,「食べないなら帰れ」というリキッドの言葉通りに立ち去るロタロー.言い方は尊大なものの「世話になった」という礼も「もう二度とこない」という実際は詫びの言葉も口にしているところがいじらしい.そして彼を旅立たせるために悪役を引き受けたリキッド.元気になった彼には今こそ肉親が必要だと信じているがゆえの行動ですが大泣き.そして「涙は恥ずかしいものじゃない」と受け入れるパプワはグレートマザーな貫禄です.そんな優しい母親たちの元から旅立つロタローもまた,「食べたら帰れなくなる」と涙を流します.
ここで作り手の側では心戦組の扱いに困ったらしく,旅立ちの際でわらわらとご登場.原作では心戦組はここから先の物語ではじめて機能するので仕方ないですが,結局おもしろいお兄さんたちで終了してしまったのはもったいなかったな.あ,ウマ子だけはすでに十分機能しているのでもう結構です(笑).
そして島から去ろうとするロタロー.島の仲間から嫌われるのは仕方ない.でも,許される日は来るのかなと言うロタローに,シンタローが繰り返す主題.
「目を開けて.しっかりと見ろ」
ロタローが見たのは見送ってくれる島の皆の姿.彼はここに来たときから,すでに皆には許されていたのです.あとは自分が自分を許すだけ.その精一杯の思いを声と体に乗せ,コタローは飛び出していきます.

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