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GANTZ#1

「ちぎれた命・物語のはじまりの巻」

雨の日.学校.玄野計はごく普通の高校生.授業中に裸の女どもを見る.ヘアヌード写真集を買って帰宅の途中も,社会的弱者を無視し突き放すごく標準的な日本人である玄野.地下鉄の駅で幼馴染の加藤勝を見つける.別の高校に進んでからヤンキーのようになっていた加藤に,どうせ覚えてもいないだろうと玄野は声をかけない.
酒に酔った浮浪者,線路に落ちる.傍観し他人の行動を待つホームの人々の中,ひとり震える加藤.心を決め,ホームから線路に飛び降りる.しかし一人では力が足りず助けることができない.助けを求める加藤は幼馴染の玄野を見つける.周囲の目に押され,加藤の目に引かれ,自分でもよくわからない衝動で線路に飛び降り助けに行く玄野.浮浪者は押し上げられるものの迫ってくる地下鉄.加藤と玄野は迫る車両から逃げるものの,結局2人は跳ねられて死ぬ.

見せ場までは限界まで抑えた描写.見せ場に来たら冷徹に冷酷に瞬間を引き伸ばし全てを書き尽くす.クレイジーな原作をどこまでアニメに持ってこれるのか楽しみにしていたんですが,今週の「静かな」描写については相当のものです.原作がCGでリアルすぎて居心地のよくない独特の質感を出していたのを,アニメでも同じくCGの使用で気持ち悪さを出そうとしてますね.物語の視点は玄野の視点と,もう一つ高いレベルの存在の視点の両方が微妙に入り混じっていて視聴者には異様に見えるはず.ありきたりの,どこにでもいる,ごく普通の高校生が落ちた異様な状況を小憎らしいまでに淡々と描いています.主人公が1話の中盤で死亡,ってのはそうはない展開と思いますけども(笑),ここで命を失ったことがひとつのはじまりになるわけです.
玄野の幼馴染加藤は玄野とは対照的で異世界の中ではごく当たり前の「主人公性格」なのですが,現実世界ではやはり見事に浮いていました.さて,GANTZの世界は現実と異世界のどちらに近いかというと….

後半は,死んで消えたあとの玄野たちと彼らに取り残された現実世界について.ちぎれて飛んだはずの玄野と加藤,走って飛び込んだのはマンションの部屋の中.中には普通ゆえにおかしな男たちがぞろぞろ.どうやら死にかけるとここに来るらしく,結局彼らは助かってないようで.で,このマンションの1室には黒い球がごろりと.しかも窓はあるのに触れない.あたかもゲームのテクスチャのよう.ぎくしゃくした自己紹介のあとで,加藤は玄野に「前は怖いものなしのリーダーだったのに」などと玄野にとっては恥ずかしい話を延々と.加藤は幼いころの真っ直ぐだった玄野をそのまま素直に育成した姿で,玄野にとっては居心地が悪いやらうざいやらうらやましいやらという存在なわけです.
その不思議マンションに出てきた女の子.どうやらシャワールームでリストカットしたらしく全裸で御到着.欲望に呼ばれてつい彼女にキスしてしまう玄野ですが,目も覚めきってないうちに早速危機に陥った彼女を助けに行ったのはバカの加藤でした.そしてそこに鳴り響く「新しい朝が来た」.「お前らは一度死にました」というわけで,物語が静かにはじまります.

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