ボボボーボ・ボーボボ#27
「茶道はハジケリストのたしなみの巻」
田楽マンの敗北によってZブロック基地は壊滅.チャチャチャ!日本!とボーボボ車に乗る首領パッチに率いられガソリンスタンドへ走ってくるクマたち.スタンドの従業員は「日本満タン」と宣言され,給油口はクマの口.10分後,食料の買出しに出ていたボーボボと首領パッチはクマ6号が死んでしまったことを告げる.これは毛狩り隊にやられたから許せないと盛り上がるボーボボと首領パッチに乾いた拍手を送るビュティ・ヘッポコ丸・破天荒.しかし破天荒は産卵の季節となったので仲間とともに北に向かわなければならない.「冬には戻ってくるぜ!」と仲間とともに飛んでいく破天荒.その中に一羽違うのが混じっている.その名はヒロシ.首領パッチが撃ち落すとアイスクリームを食いたがり,ソフトクリームならあるぞとボーボボ.「アイチュクリーム」と踊りだすヒロシと首領パッチ.ヒロシはアイスに遅刻しませんと誓い,しかし首領パッチは無遅刻無欠席.あいちゅ!あいちゅ!とハジケる首領パッチに「何やってんだお前」とボーボボは水を差して恥ずかC.倒れたヒロシにハジケブロックバッチがついていることに気がつくボーボボ.ハジケブロック相手にハジケリスト2人では普通は足りない.しかし首領パッチがいればきっと勝てる!
スポーツのおかげでお久しぶりの「ボーボボ」.前回で田楽マンを倒しこの先どの方向にハジケていくのかと思ったら,今回は見るものの脳を直撃してがっつんがっつん揺さぶるような,まさに一線を越えてしまった感のあるものすごい展開が待ち受けていました! 浦沢氏の超絶脚本によくここまで映像がついて行ったもんだとびっくり.「ボーボボ」シリーズ内でも屈指のハジケっぷりに悶絶できる素晴らしい回です!つうかまた休み明けの鈍った頭にこれかよ! 合間にDVDで頭を慣らしていた自分はともかく,一般の視聴者のために準備体操とかさせてあげろよ(苦笑)! 溺れるぞ!
今回のこれまでのあらすじはとてもまとも.コンパクトに前回の筋を紹介するのは休み明けとしては正しい.そして田楽マンの敗北によってZブロック基地が壊滅したことにツルリーナが怒るのも(吸われてるけど),ボーボボたちに対抗するために最強のハジケブロック基地を解放するという判断も(ブタしかいないけど)正しい.子猫ちゃんのようなボーボボたちには強すぎる敵だぞ!と煽るのも正しい.そしてこっから先の展開が休み明けにやることとしては全て誤り! まず突っ込んでくるボーボボ車…とはいっても車に変形しているわけではなく素のボーボボの上に首領パッチが乗っているだけ.そしてそれを追うクマとニッポンチャチャチャ.そんなお客に非常に厳しいアドリブを要求される店員のうろたえっぷりが気の毒です.油を入れる場所はあそこしかなく,命をかけてクマはボケを完遂.死んじゃうのでお子様というか人間は真似をしてはいけません.そして毛狩り隊にその罪を押し付けて乾いた拍手をもらうボーボボと首領パッチ.このクマ殺しめ(笑)! そして破天荒が産卵のためにいきなり北に向かうことになりパーティからぴよぴよと一時離脱.ハジケられる人間なら普通に空飛べるんですねこの世界.そんな破天荒の群れに混じっていたヒロシはさすがハジケブロック出身らしく,アイスクリームについての隙のない素晴らしいハジケっぷり.概要は上のあらすじを読んでいただければいいと思いますが自分は書きながら頭を抱えました.しかし首領パッチのほうが無遅刻無欠席だったので勝利.戦いは日常生活での仕込からはじまっているのです!
中盤からはいよいよハジケプロック基地に突入.ただしハジケないと中に入れないので,普段はツッコミのビュティさんとヘッポコ丸もボーボボたちとともにイルカの着ぐるみを着用の上入り口に突入しますが失敗! やはり見た目だけハジケてもだめで,失敗した4人に襲い掛かるイルカ調教師.そんなピンチを助けてくれたのは,お口で溶けて手に溶けなさそうなN&Nsのスペースシップこと後部に車つきの板を引きずる四輪車.ボーボボたちを助けたのはいいものの同じところをぐるぐる回り,後部のボーボボたちを切り離して1人で入り口に突っ込んで失敗という,音楽も素晴らしいハジケぶり.これが恐らくイルカ調教師たちに地味にダメージを与えていたらしく(笑),再びさらわれるボーボボと首領パッチは足手まといがいないこともあってショーの開始とともにハジケ爆発! 溺れて立ち直って火の輪くぐりをやらせて餌はダンベル.そして最後に微妙な形態の打ち上げ花火…意味わかりません!が,イルカ調教師は撃沈されました.そこに乱入してきたのがグランドの白線引き.イルカをビデオで録ると跳び箱15段目に約束したのにビデオを持ってこないという素晴らしいストーリー.将来は日本代表として活躍するわけ,ねー! ありえねー! いや,蟻,L! …この期に及んでその駄洒落はどうだろうと視聴者すらひるませるバカども.強引過ぎる展開にハジケブロックの扉も開きました(笑)!
そして中にはハジケリストたちが総員お待ちかね.出てくる奴が全員ハジケリストという異常な状態では突っ込みは基本的に間に合いません.しかし相手も下手にハジケるゆえに自爆も多いようで.そしてまた出たN&Nsのスペースシップとそれに対抗するアッポロ.マットつきのほうがいいですし,味もアポロのほうが好きだ(笑).
そして終盤.基地の休憩所が茶室になっているということで茶道がハジケリストのたしなみという脅威の事実が判明.中に入ると湯のみ茶碗がSMやってていいのかなこの映像(笑).そしてはじまる茶道勝負.この部分は正気で書いているとは到底思えないクレイジーっぷり.いきなり茶室に自転車で突入する首領パッチ,湯飲みが出すのはペットボトル茶でしかもなくなったから自販機に買いに行って持ってきたのはジュース.首領パッチはそこに砂糖を追加して湯のみに与え,さらに首領パッチはカップめんを出して食感があるのに驚く湯のみ! 客人としてもてなされる立場ゆえ,相手の攻撃を受け流す礼儀正しい首領パッチ.ビュティさんの突っ込みも隙がありません(笑)! 今度は首領パッチが湯飲みに茶を入れることに.湯飲みは天井からぶらさがるイリュージョニストっぷりを披露するもののやりすぎ,ならば!と首領パッチの入場をパクるという暴挙! しかしもてなす側にまわった首領パッチは容赦なく大砲で吹っ飛ばす無情.
次の階には変な生物が一杯(含首領パッチ).中でも面白いのは触るとハジケ度数で形が変わるハジケ鳥.ハジケがすごければ大きく複雑に,そしてだめならキャプテン石田に.ヘッポコ丸のおかげで石田に買われた天の助とも再会でき,ついでにどんなシリアスな状況も台無しにするという微妙デザインの「ぬ」のハンカチも登場.そしてはじまる石田との戦い,ボーボボは撃たれながらも胃毛MENで勝利.
首領パッチのハジケの巨大さに驚くボーボボ.上で待っている敵はどうやら首領パッチの後輩! さらに北に渡っていない破天荒の動向も気になるところですが,こうやってネタふりしても次回にはまったく反映されないのが「ボーボボ」の恐ろしいところなのであまり気にしないようにしましょう.毎回このレベルだと見るほうも辛いのでちょっと休んでもいいですよというか休ませてくださいお願いします(笑).次回に続きます.
| 固定リンク
「レビュー◆ボボボーボ・ボーボボ」カテゴリの記事
- ボボボーボ・ボーボボ#77(2005.12.08)
- ボボボーボ・ボーボボ#76(2005.10.30)
- ボボボーボ・ボーボボ#75(2005.10.18)
- ボボボーボ・ボーボボ#74(2005.10.09)
- ボボボーボ・ボーボボ#73(2005.10.02)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは。今回はN&Ns、ザ・湯飲み、キャプテン石田など、濃いキャラ勢ぞろいで頭脳揺さぶられまくりでした。
今回は声優さんの好演がイイ感じでしたね。
「あいちゅ~あいちゅ~」は原作ではピンとこなかったのですが、小野坂氏の好演が光りました。それにN&Nsの声優さんが大ベテラン(キテレツのブタゴリラ)だったのにもビックリでした。
投稿: サミー・リー | 2004.07.12 21:19
サミー・リーさん.コメントありがとうございます.
今回は普段よりも間違いなく凄かったですよね! 浦沢氏の恐ろしさを身をもって感じてしまいました.生半可な笑いのセンスじゃ,次々出てくるそれぞれ笑いの質の違う敵をあそこまで生き生きと描写できないと思いますので.あんな状態になるとビュティさんすら合いの手役に埋もれてしまうんだなぁと感心してしまいました.
「ボーボボ」は他の番組では間違いなく無理なものが満載なので,腕に自信のある声優さんには評判が良さそうですよね.ギャグは演じる側に実力がないと面白くならないので,そういう意味では今はとてもいい方に回っているんじゃないかと.
投稿: Rowen | 2004.07.13 01:56
最近の浦沢脚本は「無難にまとめてるな」って感じが否めないです。それとも最近全体的に上手くなってるんで、相対的にそー感じてしまうのでしょうか?
ボーボボは声優業界でも評判がよいらしく、「出てみたい」って声も多いみたいですね。
投稿: サミー・リー | 2004.07.14 21:30
サミー・リーさん,コメントありがとうございます.
確かに無難といえば無難なのですが,あのものすごい内容の原作の勢いをそのままアニメに持ってくることの難しさを想像すると,とても「無難」とは書きにくい(苦笑).序盤は原作では足りないテンションを加えている感がありましたが,原作がノリにノっている今は逆に押さえるべきところを上手に押さえているように見えるのは,自分が浦沢脚本が大好きだからでしょうか(笑).
とりあえず,50代の方の書く脚本でないことだけは確かです!
投稿: Rowen | 2004.07.14 23:00
初期の頃に比べて安心して見られる分、
より多くを求めてしまうのかもしれません。
ある意味ゼイタク病ですかね~っ。?
投稿: サミー・リー | 2004.07.15 21:26
サミー・リーさん,コメントありがとうございます.
今序盤のDVDを見ると物足りないものを感じますので,確かに序盤に比べると現在のレベルは恐ろしいほどに高いようです.この特異性と激しいノリから,ギャグアニメの歴史に確実に残る域に達している稀有な作品ではないかと思いますよ.
投稿: Rowen | 2004.07.16 00:56