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ニニンがシノブ伝#6

「飛ばされて惑わされて今日もナンセンスの巻」

(A)季節は秋を目前として台風が襲来.この異常気象に異常な興奮状態に陥っているサスケ軍団をいじって遊ぶ音速丸を叱るシノブ.音速丸のおかげなのかサスケたちの興奮は落ち着くものの正常かどうかは怪しい.
迫る台風を前に街の楓宅に音速丸が勝手に飛んできてご訪問.我が物顔に暴れる音速丸だが楓の投擲によって家の外に放り出される.そんな音速丸を迎えにやってきたシノブ.音速丸もいないし台風が本格的になる前に帰ろうとしたものの風が強すぎてあっさり飛ばされるような状況.ゆえに今晩は泊まっていくことに.一方,音速丸は忍者学園に帰りついたものの,こんな嵐の夜に男だらけの状態に.全員で楓の家に行くことに決定するのだが,もはや外は外出できるような状況ではなくなっていた.

(B)今日は秋晴れのいい天気.きのこ狩りに出かけるサスケを引き止めるのは音速丸.山では油断は禁物なのだがシノブたちはもう山へ向かっていると聞き,急いで追いかける音速丸たち.
山中でしめじを採取する楓,シノブ,ミヤビの3人娘.ミヤビは見事な毒キノコを採取.ご機嫌の3人の前に現れたのはもちろん音速丸で籠のしめじを食うという狼藉ぶり.毒キノコの鑑定を失敗し幻覚を見るサスケ.さらに音速丸が変なキノコを食して妙な強化状態に.襲われるシノブたちを助けてくれるはずのサスケ軍団は音速丸のキノコご飯であっさりその軍門に下り,さらに仲間を増やそうとするキノコ中毒者ども.そんな窮地を救ったのは大人の魅力満載の美しきくの一だった.

ここまでギャグの古典を本当に丁寧にこなしてきた玄人好みの「シノブ伝」.今回はその真骨頂と次回以降への伏線張りと贅沢に構成.特に前半は原作既読の自分が待っていたギャグはこれなので非常に満足.シノブさんのボケ,音速丸のかぶせボケと肉体芸に楓さんのツッコミがギャグの最小単位なのですが,本当に面白いユニットは童貞妄想を振り回すサスケ軍団とこれを増幅する音速丸であることは間違いないところ.絵柄的には似たようなのが大量に暴れるので地味になってしまいますがギャグとしては他にないものでもう最高.その上お風呂までつけられちゃ文句の言いようもありません(笑)!

冒頭から不思議なタンカーよりスタート.で,そんな洋上の緊急事態はどうでもよく,問題は忍者学園の貧弱な構造.障子に直接×の字に補助を入れてるんですが,日本家屋の癖に雨戸はどこだよ(苦笑).そんな状態じゃ秋まではなんとかなっても冬には凍えて死ぬに違いないんですが…忍者だから平気? でもって台風という異常気象によって興奮状態に陥る小学生レベルのサスケ軍団.やることなすことしょうもなく,音速丸の珍妙音楽で嵐の外へと導かれる様子やら,妄想満点の人形劇で落ち着く様子やらもはやダメぶりとしては完璧です! 楓さん宅に出かけてケータイにセクハラかましたりと暴れる音速丸ですが所詮シノブさんをここに呼ぶためのコマでしかなく,回収に到着し首尾よく帰れなくなったシノブさんはお泊りに.玄関から紙人形のように吹っ飛ばされる3人の姿やなんとか生きて帰ってきたものの原型を留めていない母の姿がいいですね.もちろんお約束の通りシノブさんと楓さんのお風呂は一緒ということで!
エロは控えめなものの他の欲求は快適に満たされて楽しそうな楓家に比べ,忍者学園は1名がいないがゆえにもうガタガタ.ミヤビさんの緊急参入も彼らの苦境を救うことにはならずむしろより厳しき状況に.ゆえに「はげしく何とかなってない」.爆発する料理?の画が本当に細やかに出来ていて色指定も完璧ですよ.物語としてはシノブさんのほうが幸せに決まってるんですがギャグとしては忍者学園の現状はおいしいことこの上ありません.何をやってもうまくいかず,ワニは空腹でついでに停電.楓宅が幸せであればあるほど引き立つ集団不幸っぷりは切ない分だけ笑えます.そこに朝ご機嫌で戻ってきたシノブさんがきっちりオチをつけてくれるのが本当にベタで素晴らしい.プロの芸人集団がひどい目に遭うのを見るような趣味の悪い笑いが止まりません(笑).
で,ラストは台風をやり過ごさなければいけないほどに危険な積荷を抱えたタンカー,茶色で柔らかいのにとんがっていて時にくるくる…積荷はソフトンですか(笑)?

後半はハイテンションの中にも大人の味わいを.キノコの種類を見分けるには生育状況も重要なわけですが,パンツから生えれば毒キノコという短絡的判断はどうなのか.…いや,毒じゃなくても食いたくはないですが(笑).山ではミヤビさんが毒キノコを採取.あの形だと幻覚症状出そうですね.とりあえず根元に卵の殻みたいのがついたキノコは素人は採取をやめておきましょう.また,自信のないキノコは持って帰って詳しい人に聞くか図鑑を引きましょう.確実に大丈夫なもの以外は口にしてはいけません.じゃないと画面の向こうの忍者のおじちゃん&お兄ちゃんみたいになるどころか(苦笑),いきなり命を失う可能性だってありますよ.
キノコで壊れた忍者たちからシノブたちを救ってくれたのはろ組の頭領のイズミ.やっぱりあったよ系列組織! 音速丸とは旧知の仲どころか「体の上を通り過ぎた」んですか! あの黄色くて丸い奴の上を! ろ組に寄せてもらったシノブさん,同世代のくの一さんたちと仲良しになってぷにぷに増量.そしてサスケ軍団は修行をつけてあげるどころかくの一の皆様より踏んだり蹴ったりで特殊な趣味がない限り辛いだけの状態に.
そんな合間にかわされる音速丸とイズミの会話.シノブには彼女にも秘密の過去が存在すること.それは引き伸ばしても仕方がないものであること…どシリアス.シノブさんが背負わされている運命とはどんなものなのか.これがオープニングの彼女たちに繋がっていくのか? 折角シリアスを導入するなら,本当に洒落にならない部分で腰が砕けるような笑いを突っ込んでいただきたいところですが,まあ,そんな先のことはともかく,次はきわどい水着?のようなのでそれを楽しみに待ちつつ!(笑)次回に続きます.

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