ケロロ軍曹#19
「侵略遅々として進まずの巻」
(A)祭囃子に誘われる真夏の夜の縁日.その雰囲気に呼ばれるのは人間だけではない.夏美はモアの浴衣を着付けて,冬樹や小雪と一緒に夏祭りへ.平和ににぎわう夏祭りの屋台の列.しかしその中には財政難に苦しむ宇宙人の姿が混じっていた.たこ焼きを焼くドロロ,お面を売るタママ,射的のギロロ,そして…彼らの元締めであるケロロ軍曹だ.一応全員ペコポンスーツ(テキヤ仕様)を着用.軍曹のあくどい商売に夏美が怒り,いきなり始まる任侠勝負.ただし肉弾戦ではなく「亀掬い」で勝負することとなる.
(B)ある日,冬樹はガンプラ(アッガイ)をつくる夏美という信じがたいものを目の当たりにする.昨日の632のラジオでガンプラの魅力がさんざん語られたらしく,それに影響されたのだ.そんな623景気のあおりを受けたのはガンプラを買おうとしていた軍曹.どの店も売り切れだ.ラジオの影響の大きさを身をもって味わった軍曹は,ラジオを侵略計画に利用してみることにする.要するに愉快番組で洗脳計画でお祭り在庫一層セールの開催でうはうはだ.
回を重ねるごとに笑いの平均点が上がっていく最近の「ケロロ軍曹」.世界観だけでなく「何が面白いのか」という作り手側の意識も一致しはじめたようなので,あとは突き詰めて行けば素晴らしいシリーズになるんではないかと期待です.
前半は縁日戦争.夏美さんのモアさんの小雪さんの浴衣姿が可愛いですよええもうもう! 冬樹は一応いるんですが背景というか解説役にすっかりなじんでおります.小雪さんと一緒に縁日を歩けば,ありえない超絶技巧が次々見られて楽しめそう.しかしこんな愉快な場に軍曹たちが出張ってこないわけもなく,侵略予算を稼ぐために屋台で参上.ペコポンスーツがすっかりなじんでいるな(苦笑).「ファンタジーでは食っていけない」などと言い切るケロロ先生とお夏の戦いにナレーターまで持って行かれてますよ.で,舞台となる亀すくい屋台なんですが,あのオレンジとあのマークがアレだ(笑).お祭りなのでわざと軍曹のレベルに合わせてあげてる今日の夏美さんは一味違う.負けるとペコポン掬いに投入されるという精神的ハンデ,モナカの浅刺しや水流という物理的なハンデを前に,夏美さんは己を渦と一体化することで激流も無風の水面ということで首尾よく亀ゲット! ここのぐるんぐるん回るあたりの画は素晴らしいというかご苦労様です(笑).
で,負けたケロロ一家もかっこいい夏美さんのおかげでお目こぼし.丸顔任侠は人情にむせぶものの…花火の仕掛けを思い出していきなり悪役にカムバック.しかし内面では忠実な夏美の犬であるギロロがいち早く離脱してなんとかなったと思ったら…上がってしまいました(笑).癒しの緑は自業自得ですが情熱の赤は気の毒.そして闇色で見えない黒はもっと気の毒.
後半は情報戦争.確かに女の子がガンプラつくりはじめる理由なんて,キャラが好きか好きな人がつくってるかで9割くらいじゃなかろうか(笑).夏美さんセレクトはアッガイで渋いなぁ.可愛いってのはわかりますが,可愛がり方は絶対間違ってる.でもって623の影響をモロに受けた軍曹さんは一週間でスタジオなど一式を設置.これだけ作れる資金があるんなら例の在庫品は諦めて処分価格で放出しちゃえばいいのに,とは思うんですが,この先の洗脳計画まで視野に入れた金の使い方なので問題ないかと.そして素晴らしきスタジオ&配信システム完成.トラップまで完全装備で冬樹が「あー」と落下するリズムが抜群です(笑).
エアジャックするのは623のラジオ.裏番組でぶつけるわけではなく乗っ取るなら聴取率は持っていけそうですが,苦情電話がラジオ局に殺到してるに違いない.はじまるラジオは軍曹にモアにタママのトリオで軽妙な漫談が展開.「こんな侵略宇宙人は嫌だ」ってコーナーはベタだけどパーソナリティの特性を生かしていて,昨日の「虎の門」のようでいいな(笑).初回なので内輪の投稿しかありませんが,赤裸々な告白に暴れる軍曹をタママたちで押さえるってのが良いコンビネーションとなり聴取率は上昇.さらに初回なので大物ゲストすももちゃんを!…でも呼べないからギロロがすもも役というミスキャスト.ギロロのこわもてキャラがリスナーに浸透していていれば面白いのですがその時間はなくて大失敗.安部譲二をシャロン・ストーンと偽った某番組は本当に面白かったんですけどね(笑).好きな色は赤,一番大切なのはロケットランチャー…じゃなくて夢としょうもないトークが展開.でもって今回一番の愉快シーンは,ラジオを聴いている小雪さんがドロロを見る,その間の使い方が絶品なので見てくれ! ラジオは一般の(特に女性)リスナーには不評で聴取率急降下.ギロロという素晴らしい素材を使いながらこの惨敗っぷりが実に勿体無い.うなじなんて…笑えるのになぁ.本当にこんなラジオがあったらヘビーリスナーになってもいいかなと思いつつ次回に続きます.
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