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ケロロ軍曹#26

「笑いよりギロロのかっこ良さが凄いのでの巻」

秋の晴天に響く炸裂音.敵襲かと思って避難する軍曹たちだがこれは運動会の開催を教える花火.来週の運動会に冬樹は随分と憂鬱な顔で,逆に夏美は笑み満面.母親と一緒に親子二人三脚に出られるということでいつもにない上機嫌ぶりだ.前日の夜.明日の運動会も冬樹の呪いは効かずに晴天の予報となったのはいいものの,母からの電話で彼女の仕事が忙しく明日の昼までかかるとわかりひどく落ち込む夏美.この機会を夏美に対して恩を売る好機と考えた軍曹は,ケロロ小隊の総力を結集して夏美と母の親子二人三脚を実現させることにする.
運動会当日.軍曹・ギロロは学校に到着.クルルは上空で待機.二人三脚のプログラム開始は午後2時の予定なので,それまでの競技を妨害することで二人三脚がはじまる時間を遅らせるのがこちらのチームの作戦だ.冬樹の徒競走に仕掛けられたのは3歩進んで2歩下がるマシーン.しかし設置向きを間違って,逆に全員あっという間にゴールに運ばれてしまい競技が終わって大失敗.

季節感の取り込みに関してはこれまで非常によい仕事をこなしてきた「ケロロ」.今回は秋の風物詩の運動会.子どもにとってはまさに旬の話題なので親子ともども楽しく見ているはずですが,いい大人でこれを一人見ている人間には…まあちょっとしたトラウマイベントではないかと(笑).前半は楽しみにする夏美と落ち込む冬樹の好対照,後半は久々にギロロのかっこ良さが実によく出ています.それと,これだけ集団のややこしい動きが多い回で,ケレン味はないんですがしっかりと動いているのが,この作品にはとても似合いで素晴らしい.

前半は花火の音を敵襲と勘違いするという軽いくすぐりからスタート.冒頭から随分と精神的にやられている冬樹ですがその気持ちはよくわかるぞ(苦笑).冬樹の落ち込みを表現する比喩が回りくどいようで明快で,わかりやすいのかわかりにくいのか微妙で楽しいんですけども,子どもは熱湯の扱いは親と一緒のときだけにしときましょう.冬樹の望むオカルト大会ってどんな大会なんだろう…やっぱりSF大会みたいなものなのか? 冬樹のヘッポコぶりはノビ太並みで,てるてる坊主を逆さまに吊したみたりドラえもんこと軍曹に頼ってみたりと視聴者の共感を誘いまくりです.
落ち込む弟に対して上機嫌なのは夏美.忙しい母親と一緒に親子二人三脚に出られるのがうれしくて仕方ないご様子.軍曹のトイレ掃除まで肩代わりするくらいに有頂天だったはずが…仕事の都合でママさんは間に合うかどうか微妙なところに.あの漫画,タイトルは「○ロロ艦長」あたりだきっと.忙しい母を責めたりしないあたりは大人な夏美ですがそれは空元気.日向家の主戦力である夏美さんに恩を売って精神的に支配するために,軍曹は親子二人三脚の実現に全力を尽くすことを表明.腹黒い悪徳商法です.ドロロは小雪さんのため,ギロロは夏美さんのために参加なのでフルメンバーが集結です.
運動会当日,突っ込みがいのある看板に後できっちり軍曹が突っ込んでるあたりは気持ちがいいなぁ.ギロロと軍曹がモアさんの誘導で降下するあたりが,モアさんと一緒に侵入すればいいのにとも思わせますが(笑)妙に凝ってます.競技では精神的には今ひとつでも素晴らしい性能を発揮する夏美に対し,期待されるのがつらそうな冬樹.この冬樹の競技に介入した軍曹ですが…マシーンを逆向きに設置してしまい大失敗.ベルトコンベア状態で運ばれて行き,ゴールでボーリングのピンのようにはじける冬樹たちは気の毒だけど,走らなくてよさそうなのでいいな(笑).

後半は運動会と仕事場で妨害活動と妨害活動(笑)に勤しむケロロ小隊.別働のタママとドロロはママさんの仕事場であるマンションに入るわけですが,漫画家の修羅場はまさに戦場なので素人は邪魔にしかなりません.予測される被害は10枚前後と思われますが,月間連載だと大体40~60ページのはずだからそのうち10枚と考えると…よく漫画家はあの場でキレたり倒れたりしなかったもんです(苦笑).あれがなければママさんは間に合ったんじゃなかろうか.
運動会では桃華さんがものすごく豪華に違いないお弁当を冬樹に食べてもらって報われ,小雪さんは夏美さんのお弁当を頂いて幸せ…のはずなのですが夏美さんが落ち込んでいるので喜びも今ひとつ.軍曹たちが手伝いに行っていると聞いた冬樹がその軍曹たちを目撃するあたりの間と表情が素晴らしいなぁ(笑).そして露見する恩を売る計画.しかも軍曹の計画ときたら,障害物競争妨害では軍曹にしか通用しない障害物ばかりで役立たず.有効そうなのはステーキ完食くらいかな.借り物競走に借りられないものを入れ込んだり,パン食い競争に激辛カレーパンを使ってみたり,スプーン運びではピンポン玉を爆発物にしてみたりするのだ!ってそんな計画だめに決まってるじゃないですか.大爆発の末借り物として運ばれていくカエルのぬいぐるみこと軍曹.半年かけただけのことはあって,爆発=アフロってのがすっかり定着して違和感を感じなくなってるあたりがすごいなぁ.
そして始まってしまう親子二人三脚.ママさんとは無理でも少なくとも夏美さんを走らせるために投入された最後の手段,ペコポン人スーツ着用の軍曹がいきなり降下に失敗.落下したスーツを着用の上,棄権しようとする夏美さんの前に現れた男,ギロロ! 見た目はだめなことこの上ないんですが,その状況,心意気,身長(笑),そして声…絶対雰囲気に流されてるだけに違いないんだけど,実にかっこ良く見えますよ! 走る1人と1匹の横にお待ちかねのママさんも到着.喜びで本気となった夏美さんはぶっちぎり一位でゴールイン! ギロロが周囲からどう見られていたのかが少々心配ですが(笑),夏美さんが喜んでいるからそれでよしではないかと.これから半年で,ギロロと夏美の距離がどこまで近づいていくのかも気になりつつ,次回に続きます.

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