« ニニンがシノブ伝#12 | トップページ | MADRAX#26 »

金色のガッシュベル#75

「孤独に怯える魂に差し込む金色の光の巻」

石版魔物の四天王の1人,パムーンとガッシュたちの激しい戦いは続く.己の強さを「恐怖が生み出す強さ」と言うパムーン.ガッシュは清麿にラウザルクで己の体を強化するように頼み,ゴウ・シュドルクで強化されたウマゴンとともにパムーンに正面から立ち向かう.しかし1人と1匹の渾身の攻撃を両の手で止めてしまうパムーン.己の強さを再確認しながら,パムーンは屈辱の過去を振り返る.
千年前,ゴーレンと戦っていたパムーンは,ゴーレンの卑怯な手で石化された.それ以来千年の間,動けない石として一人きり屈辱の日々を過ごしてきたのだ.あのときもっと非情であればゴーレンの罠にかかることなどなかったはずだと考えるパムーンは,ガッシュたちではなく本の持ち主の清麿たちを容赦なく狙う.それを体で防ぐガッシュとウマゴンだが,4人もろともヒトデの列に巻き込まれ身動きが取れない.ゾフィスにまた石に戻されるくらいならどんなことをしても勝つつもりのパムーンに,清麿はゾフィスが魔物を石にした時の様子を尋ね,パムーンは答える.ゾフィスによって恐怖で支配されているパムーンは,動けない4人の頭上から巨大な術を放った.

主役組の激戦が続く「ガッシュ」.今回は他ステージの中継は一切交えずに1つの戦いをじっくりと描きます.特に掘り下げられていくのは敵であるパムーン.戦いの中で彼の過去と現在を丁寧に描くことで,戦わざるを得ない彼の哀れさがよく出てますね.全体を通して最近の主役組には珍しく実にまともな戦いなのですが,その合間にそっと差し込まれている笑いが脚本のおかげでやっぱり笑えます(笑).次回のクライマックスへと繋げる回の割には作画も良好でガッシュも熱くて実にいい感じです.

前半は四天王のパムーンとの続く戦い.最近の前回のあらすじからはギャグは排除されるという仕様になっているようですよ.まあ,あんな面白を冒頭にかましてしまうと今回の印象が随分変わってしまうから,清麿とパムーンのためにもできるだけ忘れてあげましょう(笑).ゾフィスに対する恐怖が生み出す強さで戦うパムーンに対し,自主的にラウザルクをかけてもらうガッシュは,もうこの時点で考えるところがあるようで.「ガッシュ」は通常の戦闘場面では指示を出す清麿が実質の主役を務める場合が多いのですが,意識を保ったまま戦える術のラウザルクが増えたおかげで,ガッシュが戦いの主役を務めることがようやくできるようになった感がありますね.ラウザルクとゴウ・シュドルクに対し自分も体を強化することで対抗するパムーン.2対1の戦いのはずがガッシュたちはどうにも劣勢.ただし,後半の展開を考えると,この時点のガッシュはまだパムーンと戦うことに迷いを感じていた可能性がありそうです.
ガッシュたちの真っ直ぐな戦いぶりに己の過去を振り返るパムーン.さすが四天王,千年前からゴーレンを倒しかけるほどの実力者だったわけですが,ゴーレンの精神的な揺さぶりによって石化されてしまったという苦い過去を抱えてます.甘さ皆無の非情な魔物としておなじみなのはブラゴですが,もし彼があの場にいたら絶対迷わずにゴーレンをぶちのめしていたに違いないですね.で,もしガッシュたちが戦ったとしたら…きっと石化されると思うんですが(笑)すぐに仲間が元に戻してくれるんじゃないかとも思います.パムーン自身は己の甘さだけを責めていますが,後を任せられる友がいなかったこともまた,大きな問題だったのではないかと.
非情になりきるために本の持ち主の人間攻撃すら厭わないパムーンに対し,その攻撃を己の体で受け止めるガッシュたち.ゾフィスに逆らうと石に戻されるために,どんなことをしても勝たなければならないパムーンは卑怯で悲壮.その顛末をやられながらも問う清麿は,この窮地に至っても彼にしか出来ない仕事をきっちりやってますね.魔物は石にされたわけではなく,なりかけたのかという清麿の問いを肯定するパムーン.一人きり,石版にされたトラウマゆえに,ゾフィスに服従するしかないパムーンは,ガッシュたち4人の上空からゆっくりと大技をぶちまかそうとします.

後半は降りてくる巨大技に追いつめられるガッシュたちよりスタート.今回はガッシュが主役でかっこいい役を持っていくことになっているので笑い担当も頑張る清麿,サンビームとともに素晴らしいコンビ芸を披露(笑).じっと見つめるサンビームの目線に激しいプレッシャーを受けながら,冷や汗を垂らしながら必死で脱出の手段を考える清麿さん.できればサンビームさんに見つめられる前に役目を思い出していただきたかった(苦笑)! とりあえず思いついたのは呪文の威力で退避すること.ウマゴンの呪文切れも重なってかろうじて技の爆心から離れることはできたものの,笑いが吹き飛ばされる程度には厳しいダメージを食らいます.ただし主役組はヒーローなので,傷ついて立ち上がってからが真価の発揮しどころです.ガッシュは再度のラウザルクを身に帯びて,再びパムーンに挑みます.
煙の中からガッシュが飛び出してきてパムーンに特攻.さっきよりも強い力と速さでパムーンを圧倒するガッシュ.驚くパムーンにガッシュは言い放ちます,「お主は,もう怖がらなくてよい!」…ここから先は本当に主役らしい台詞が,物理的な攻撃以上にパムーンの心に突き刺さっていきます.
人間界に放り出された魔物は誰でも最初はきっと一人きり.その中でも記憶喪失状態だったガッシュの場合,清麿としっかりとした信頼関係を結ぶまでの孤独は千年ほどではないでしょうが幼児には相当に厳しかったはず.きっと友達になるから今の魔界を恐れるなという言葉は,ガッシュが清麿に救われたときのように,以前の自分のようなパムーンに対してガッシュが差し伸べる救いの手です.そんな幼児の必死の手を突き放す少年パムーン.しかし言葉は心を振るわせ,この弱そうだけども「優しい王様」を目指すガッシュの言葉が真実である保証を力という形で求めます.もちろんガッシュの叫びに心を震わせるのは敵だけではありません.最高の味方である清麿も,ここが使いどころと最強呪文を放ちます! 次回は大技同士の一騎打ちからスタートの上に大ボスまで登場予定ということで,どんな熱い戦いが繰り広げられ,どのような決着がつくのかを楽しみにしつつ,次回に続きます.

|

« ニニンがシノブ伝#12 | トップページ | MADRAX#26 »

「レビュー◆金色のガッシュベル」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5112/1535614

この記事へのトラックバック一覧です: 金色のガッシュベル#75:

« ニニンがシノブ伝#12 | トップページ | MADRAX#26 »