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金色のガッシュベル#78

「君にこの声は届いているの巻」

鬼神のごとき2人にゾフィス打倒の役目を譲り,月の光の石の破壊を最終目標として前に進むガッシュたち.彼らの前にはパティたちと…一度は彼らを助けてくれたはずのレイラが立ちふさがった.レイラの攻撃を受けながらも,彼女の心変わりが信じられない一同.強いレイラが敵に回ったままでは勝ち目もないため,もう一度落ち着いてレイラと話がしたいと考える清麿.そのためにはパティたちの妨害が邪魔ということで,ガッシュをパティの友達にすることでパティを仲間に引き込もうと考えた.しかし怖いパティの友達になるのがどうしてもできないガッシュ.周囲に押されてパティと友達になろうとするのだが,先走るパティが結婚にまで話を飛躍させてしまって交渉は決裂する.
再びガッシュたちの前に立ちはだかり,仕掛けようとするレイラ.彼女はゾフィスに,月の光が消えれば石に戻るのだと脅されていた.石に戻りたくなければ,月の光の石を壊そうとするガッシュたちと戦うしかない.精神的に追い詰められたレイラに対し,清麿はゾフィスは石化の能力を持たないから,レイラが石に戻ることはないのだと説明する.…しかし,レイラの心にかけられたゾフィスの呪縛は暗く深い.

石版魔物編も終盤となり毎回クライマックス状態の「ガッシュ」.今回は作画面が特に弱いんですが(苦笑)シリアスを基調とした感情中心で動きの少ない脚本を,構成だけで感動的に演出しきった演出がなかなかのもの.畳み掛けた上で至る終盤のシーンは,使い方が難しいボーカル曲を上手に生かしています.描かれるのは石版魔物編のメインテーマ.石版魔物の苦悩と救いを鮮やかに描きます.

前半は前回のあらすじから.たった1つ残った「月の光の石を壊す」という目的に向かって進むガッシュたちの前にはパティとビョンコ,そしてまさかのレイラが立ちふさがります.しかもパティたちを油断させて先に進ませてくれるわけはなく,レイラの攻撃は正真正銘の本気のもの.てっきり仲間になってくれたと思っていたガッシュたちにとってはあまりにも衝撃的な展開でうろたえる一同.攻撃の爆煙の影で倒れた柱に化けるキャンチョメ.無生物に化けるのは本当にうまいよなぁ.これまでの経緯を考えると不条理な展開に納得できない清麿は,どうしてももう一度レイラの話が聞きたいということでまずはパティたちをからめ手で排除することに決定.そして引っ張り出された主演男優ことガッシュ.「あいつらと友達になれ」という清麿の指示直後から緊迫した音楽がいきなり切れてギャグモードへ.
たとえ相方の言葉であってもパティの前に出ることを猛烈に嫌がるガッシュ.なんせこれまで理不尽な要求を突きつけた上にお断りするとこの世のものとは思えないものすごい表情でひどい目に遭わされてきたわけで,パティの天敵度合はナオミちゃんと同列です.ゆえにどんな敵を前にしても一歩前に進み出る雄雄しい主役も全力で尻込み.しかしそれを必死で周囲が説得し,不承不承交渉に出ることを承知するガッシュ.コーディネーターの清麿がパティに交渉を持ちかけ,「友達になってやるってー」「本当ー?」 反射で「ウ・ソ」をやりそうになる博士を止めるフォルゴレたちが愉快だ…(笑).さっきまでレイラのことに戸惑っていたとは思えないほどのふっきれたさわやか笑顔でガッシュをパティに売り渡そうとする清麿に,妄想が暴走して結婚にまで考えが行っているパティ.さすがに黙って売られていくわけにはいかないガッシュはやっぱり結婚拒否で,目の前には怒り狂うパティ,後ろには「男ならどーんと行け!」となおも売ろうと頑張る清麿たち仲間一同…ガッシュの逃げ場はもはやどこにもなし(苦笑)!
こんな茶番を再びシリアスに引き戻したのはレイラ.彼女はあくまでガッシュたちへの攻撃を宣言.ガッシュたち一同の最終目標である「月の光の石の破壊」はレイラにとって耐え難いこと.ゾフィスに「月の光から離れれば石に戻る」と吹き込まれていたレイラ.ゾフィスに従うことが間違っているという事実は,前回ガッシュたちが突入してきた時点で既に悟っていたレイラですが,それを知ってなおゾフィスに従わざるを得ないほどに,レイラの石版の千年は辛かった.ここまで月の光の石とゾフィスの能力について各所で確認してきた清麿は,レイラの今感じている恐怖がゾフィスによる精神支配にすぎないという確信度の高い推測を話すものの,レイラはそれを認めることができません.このあたり,ずっとないがしろにされてきた清麿の洞察力が,実に久しぶりに生かされてしまった非常に珍しいシーンです.

後半はレイラが呪縛を破るまで.ゾフィスの手の込んだ暗示と脅迫によって,月の光の中から出られなくなってしまったかわいそうなレイラ.頭では幻覚だとわかっていても,光の外に手を出すと手が石になったように見えてしまうという強力すぎる呪縛.レイラ1人ではこの呪縛から逃れることはできないと判断したのか,賭けに出ることを決意したのは清麿.本を博士に渡した上で丸腰でレイラの前に立ち,命をかけた説得に向かう清麿! 涙を流し,レイラを言葉と感情の力で動かそうとする清麿覚悟の特攻.「ありもしない呪いに縛られるな!」と珍しく凛々しいものの…レイラの幻覚が想像以上に深刻であることを知っていきなり変節するあたりがやっぱり清麿(苦笑).確かにレイラの命に関わりかねないので清麿が責任を取れるような事態ではなく,感情に支配され光の外に出ることを安易に勧めない点は良心的かも.
そんな清麿の言葉にとうとう動かされてしまったレイラは,怯え,悩み,泣き…暗示だと頭では理解しながら,しかし心や体では納得しないままで光の外に踏み出すことになります.暗示が解けない場合下手すればショック死してもおかしくない危険な状況にいるレイラ.苦悩する彼女の姿をパティたちに見せ,「どれだけひどいことがわかっておるのか!」と怒るガッシュ.目の前の哀れな光景に罪の意識ゆえに動けない2人の魔物.この呪縛は他の石版魔物にも(程度の差はありますが)かかっていたはずで,そんな石版魔物を利用してきたパティたちにとっては,2人の罪を突きつけられたかのような光景に違いなく.
光から出たレイラは幻覚の中で石になり,一人きり誰の言葉も届かず,自分の声も誰にも届かない暗い世界に落ちていきます.どうしても戻りたくなかった一人きりのレイラの世界を開くのは,誰かの涙と温かい手.レイラを闇から救い出してくれたのは…泣いているパートナー・アルベール.ゾフィスに操られ自由意志がないはずの彼に,孤独なレイラの声はちゃんと届いていました! 幻覚に打ち勝ったレイラはとうとうガッシュ陣営に本格参入…よかった! 本当に心強い仲間が最後の最後で増えました!

今回の戦闘では,月の光の回復ポイントを得た上に強敵のパティたちにその罪を自覚させることにまで成功.アクションはほとんどありませんが得たものが最も大きかった一戦が終了します.次回は最終決戦の地に踏み込む前にちょっとした?おちゃめが見られるのでレイラファンは見逃すな(笑).激戦に向かうまでの最後の小休止に違いない次回に続きます.

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