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第6回しりとり竜王戦・予選

笑いと概念のダンスこと「しりとり竜王戦」,不調ならばあっという間に消えていく「虎の門」企画の中ではかなり長寿のものとなってきましたが,これでスペシャルとかゴールデンを狙うのは無謀以外の何者でもないと思いますよ勝俣(笑).よく出来ていた「うんちく王」ですらあの始末だったんだから,これでしりとりなんかやろうもんなら画面の前で一般視聴者口ぽかんなので考え直すべき.
さて,今回の出場のしりとり名人は有野(よゐこ),渡辺(ジャリズム),西田(笑い飯),ジャガー横田.千原(千原兄弟),ブラザートム,小堀(2丁拳銃),大槻教授,ピエール瀧,矢作(おぎやはぎ),大八木淳史,そして板尾竜王.前回導入した12人制で今回もやってみるようです.前回でも判明している通り,1人に与えられる回答機会が少ないのでできるだけ序盤からハジケていかないと勝ち抜けないはずですが,かなりのメンバーは場慣れしてきているはずなので,前回を越える素晴らしい応酬が序盤から期待できそうです,
回を重ねたことで注目度も上がっているらしい「しりとり」は,特に芸人参加者にとってはプレッシャーのかかる大舞台.西田は以前出場した相方からアドバイスがもらえず(笑)渡辺名人はスタッフに冷笑されたのがこたえているようで.もちろん偶数回しりとり竜王として,今回は最後まで勝ち抜かなければならない有野のプレッシャーは厳しそうだなぁ.…司会のいとうせいこうと大槻教授が似ているという豆知識はどうでもいんですが(苦笑).

Aブロック予選は有野・渡辺・西田・ジャガーの4人での戦い.竜王にならねばならないプレッシャーと戦う有野と今度はまともな戦いにしたい渡辺に対し,西田とジャガーは初心者ゆえの手探り状態.ところが計算外で凄かったのが西田のキャラ.この雰囲気は緩いテーマであるほど絶対的な力を発揮するに違いありません.

1戦目は「しりとりセンスマッチ」.テーマに合った言葉でしりとり.
テーマは「甘えんぼうっぽい言葉」

いきなり手を上げて周囲を驚かせたのがジャガー.「いつまでも愛してまちゅ」悪くはないが言い出すタイミングが悪すぎる(笑)初参加だから仕方のないところではありますが,そんなジャガーの風を受けるは有野は「有名人だから膝枕持参で」と考えすぎで弱い.そして続く渡辺が「デモ行進で母乳を要求」と非常に強い手を打ちます.デモ行進と母乳の対比が凄まじい(笑).西田は「夕方やけどもう寝ていい?」と生来の弱いキャラを存分に生かした回答なんですが,「ゆ」ではなく「う」なので言い直し.「うしろ怖いなぁ」とこれも演技面で笑いを取ってます.ジャガーも「あなたといつまでも」とか言い出して「あ」じゃなくて「な」だってば(苦笑).そこで「仲のいいとこ見せちゃおうかな」と切り替え.1順目今ひとつの有野は「泣いてからが強いんです」とこれは強い! この有野の強い手を受ける渡辺の「スイーツを使って格闘技」は…苦しそうだが,そりゃ甘えん坊じゃなくて甘いもの好きなだけだ(苦笑).最後,西田が「銀行のシステム難しいなぁ」とニュアンスのみで緩い笑いを誘って終了.西田の柔らかいキャラが題にぴったりと合っているため,多少外れていても演技で補ってしまうのが目立ちました.

2戦目は「しりとりイマジネーション」,テーマのイメージでしりとり.
テーマは「つんくが捨てた曲のタイトル」

西田からスタートで「ちびっ子よつんくに集まれ」微妙.続くジャガーの「レコード大賞を狙え」普通なら大暴投もいいところなんですが,なんせつんくだから…やりかねないんだよなぁ(苦笑).そして有野の「えなりくんとロイヤルホスト」既につんくはどうでもいいのか! そしてどこ狙った曲だよ(笑)! 渡辺の「年男しか愛せない」は正統派ですが微妙に記憶が残っているのでかなりいい.西田の「いい湯だぜ」は曲のタイトルとしてはうまい.しかしそれはウルフルズではないのか(笑).全員が波に乗る中で女流のジャガーが繰り出したのが「絶対レコード大賞」…審査員には嫌気されてますが,ここでネタをさらにかぶせていく根性がすごいよジャガーさん! 直前の迫力に比べると有野の「牛に乗って待ち合わせ」は弱い.渡辺「接待メモリー」西田「リーゼント酒」と曲の傾向が大人向けになっていったがゆえに今ひとつのものが並ぶ中,ジャガーの「蹴飛ばせライバル」は…レスラーだなぁ(苦笑).そして有野の「ルージュと水曜日」という弱い方向でまとまって終了.実在人物を茶化すようなネタだと,渋くてじわじわ来るよりはハジケた方向で攻めるほうが点は取りやすいようです.

結果.13点で渡辺が決勝進出.西田と有野が同着10点で,解説席判定の結果有野2西田1で有野が2位勝ち抜け.独特のキャラで攻める西田はテーマによって得意不得意が大きく分かれそうですが,発想以上に演技力が素晴らしいので次回もぜひ.そしてジャガーの「つまらない」という発言は一体誰に向けられたものなのか(笑).

Bブロックは千原・トム・小堀・大槻といずれ劣らぬ実力のある個性派揃い.板尾流の千原は不条理としては板尾より線が細いのですが「ん」が最後についてしまうところは師匠譲りの大問題.トムは深夜番組に出ているおやじとしてエロ方面では追従できる奴はいません.そして間抜けな顔で独特の世界をつくる小堀に,存在そのものが独自世界である大槻(笑).Bグループ予選ではこの第4の男が「思ったことを素直に言います」という言葉とともにその恐ろしき本性を現します.

1戦目は「しりとりセンスマッチ」.テーマは「演歌っぽい言葉」

スロー再生で確認の上,先に手を上げた小堀の「朽ち果てて赤坂」はのっけから強い! 性と死が入ると言葉の威力が格段に上がるしりとり.続く大槻の「可愛がってすぐ捨ててね」って大槻の描くすごい女性像に呆然です! 千原の「寝言でヒュールリー」は悪くないですが前が強すぎて印象が薄く,大槻世界をぶち破ったのはトムの世界で「淋病ばかりの夜だもの」このおっさんめ(笑)! 小堀は間抜けな顔で「ノッポ岬」.さっき壊れた大槻の「きれいなあなた」は素直すぎ.千原の「誕生日プレゼントはあぶったイカでいい」って肴じゃないんだ(笑).トムの「イカくさい人」もまた…なんだかなぁ(苦笑)とりあえずこの道を今回も歩むようです.小堀の「とっぽいね」は弱い.大槻の「寝たい人あなた」は直球なんですが微妙.ここまでムード歌謡が続いていましたが千原が苦しみつつも「太鼓が目覚まし」で男の世界に.最後のトムは「死化粧きれい」って…確かに性と死は強いネタではありますが,なんでも殺せばいいってもんではありません(苦笑).

2戦目は「しりとりイマジネーション」,テーマは「世界の珍しい行事」

ここで手を上げたのはなんと大槻でしかも「死体踏み」(笑)タイミングは大失敗なんですがネタが強すぎです.だからなんでも殺せばいいってもんじゃない! この強すぎるネタ相手では千原の「ミニチュアダックスフンド狩り」は小さすぎ.異様に悩んだトム,「離婚する…リア…あ! …うーん,うーん,む!」とか言い切らないで粘って回答時間を伸ばした上にそのネタを捨てて結局「リーボック探し」.家の玄関でやれよという解説のツッコミが輝きます(笑).小堀の「しめじさすり」は村行事っぽいローカル感より高評価. 大槻の「りんごつぶし」も同類ですがりんごを潰すという暴力性が含まれて愉快.ぶどう踏みとかの仲間だろうか.千原の「歯科助手磨き」は不条理.歯科助手が磨くのか歯科助手を磨くのか.トムの「きわもの揃え」はまさに今現在のスタジオの風景(笑).小堀の「駅めぐり」は地味なんですがなぜそれを祭りにという面白さがあって終了.大槻教授の黒さもあって,1戦目とは格の違う非常に愉快な戦いとなりました.

結果,トムが11点,千原が10点で進出.しかし残る2人も9点8点で1点差という大接戦となりました.実力を発揮しながらも敗北した小堀は悔しがってます.そして世間体とか笑いのことを考えず「素直に」回答した大槻の黒さは本当にものすごかった.頭の中ではあんなことを考えてたんですね教授.素人の天然が面白いことを言おうとしても失敗するだけなので素直に回答するのは正しいと思うのですが…世間体は本当に忘れていいのか(笑)?

Cブロックはピエール・矢作・大八木・板尾竜王.絶対的な強さを誇る板尾竜王に対し,他のメンバーがどう対応していくかが課題.前回は不慣れゆえに実力を出し切れなかったピエールの真価は発揮されるのか.おっさんの香り漂う大八木は竜王をどう攻めるかなど見所は各所あるんですが最も光ったのは矢作.銀行員のような真面目な風体の彼が繰り出すことばはものすごい豪速球でした.

1戦目は「しりとりセンスマッチ」.テーマは「金回りのよさそうな言葉」

おっさんが得意そうなこのテーマに手を上げたのは大八木なんですが,「イチローが食べるタン塩」では弱すぎて.それを受けた竜王板尾の「オーストラリア2周」! 2周,と軽く付け加えるあたりがさすが金持ちだ(笑)! ピエールの「占いを信じない」は金があるから信じないという考えオチではありますがその分弱い.そして矢作.長考の末に「イングランド全部」.全部ってなんだよ(笑)! この際限のない緩さがたまりません! それを継承した大八木なんですが「ブラジルの森林を持ってる人」は具体的になりすぎて矢作ほどの豪快さがない.板尾の「東京タワーの鍵」も微妙.ピエールの「ぎりぎりの崖に立ってる屋敷」は映像を思い浮かべると確かに古くて尖った豪邸が月夜に浮かび上がるわけですが,幽霊屋敷あるいは殺人事件屋敷と言ったほうが正しいだろうな.そんな微妙な回答のあと,最後の矢作の「金ぴか和尚」! もう何も推測する必要がないくらいに直球です! 矢作の真面目そうな外見とこの強い言葉がものすごいミスマッチで素晴らしい…というか,恐ろしい!

2戦目は「しりとりイマジネーション」,テーマは「矢沢永吉の寝言」

実在人物を使ったしりとりではハジケたほうが点が稼げるわけですが,竜王板尾の「9×9=87」は…さすがわかっていらっしゃる(笑)! この激しい板尾の手に対しピエールは「泣くなよジョニー」とリアリズムの追求を開始.矢作の「鶏飛べや」は矢沢像がつかめていないのか微妙.大八木の「奴の列車はリバプール発」はつくりこんでます.板尾の「爪を切るだけや」は寝言らしいんですが今ひとつ弱く,ピエールの「やっぱり矢沢?」はリアリティも薄れて微妙.ここで矢作の出した「ワニ怖いなぁ」ってのが寝言らしく緩くて良い.大八木の「明日は武道館だぜー」はまたも作りこみすぎ.もしかしてファンなのか? そして板尾の「ぜんそくの薬…」という余韻が長すぎる回答は,いくら竜王でもシュールすぎると思います(苦笑).

結果,終始安定していた板尾と矢作がともに14点で勝ち抜き.大八木は席にクレームつけてますが,回答を練りこみすぎたことのほうが大きかったんではないかと.ピエールは前に比べかなりよくなってるんですが,どうしても審査員に推測させないとならないような回答が多いため,リズムに乗って大量得点を得ることができないのが痛かった.

以上予選で勝ち残ったのはAブロック渡辺・有野,Bブロックトム・千原,Cブロック板尾・矢作.この6人でもって本戦が行われたわけですが,その顛末については次の記事に続きます.

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