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陰陽大戦記#6

「展開する怒涛の日常の巻」

家に行き場のないソーマが転がり込んだりしつつも続くリクの日常.学校では所属する部活を決めなければならないのだが,リクには闘神があるのでコゲンタとしては強くなって休みの多い部に入ってもらわないと困る.マイペースなリクにはコゲンタだけでなくモモも翻弄されていて,コゲンタと戯れたいだけのリナとリクの仲を誤解し対抗心を燃え上がらせたりしていた.
一刻も早く闘神士として鍛えるため,修行場として伏魔殿に続く鬼門に向かうことになるリク.オカルト好きなリナの勧めで向かった洞窟には,なぜかリナとモモがついてきた.洞窟の最奥は行き止まり.しかし手で壁に触れると流派章が光り,闘神機をかざすと壁に太極が浮かび上がり,開いた.

ぱっと見の印象とは逆に今回も高密度な展開を見せる「陰陽」.作品内で経過している時間がごくわずかで,物語本体を大きく動かせない分,キャラを掘り下げる小さなエピソードを大量に投入して話を転がしてるあたりが非凡.そしてその大量のエピソードから浮かび上がってくる主役像が…どうしてあんなにずれているのか(笑).今の主役を倒すには,強い闘神士よりはむしろ伝説のボケ殺しを連れてくるべきだと思います.

前半は太刀花家の朝.レトルトカレーで朝御飯…こいつやっぱり野菜食う気ないな(苦笑).転がり込んだソーマはリクの天然な干渉にさっそくうんざり.都会風の干渉がない暮らしに慣れてしまうと,田舎の干渉されて当たり前の生活はやりにくいのは間違いなし.ソーマは大学を卒業しているみたいですが,小さくてしかも(恐らく)日本語で書いてある卒業証明書って一体どこで発行してるんだ.やはりミカヅキの息のかかった大学なのか.ほいほい拾ってきやがってとリクに怒るコゲンタですが,コゲンタ本人も居候みたいなものなので説得力あまりなし.
学校では,入学以来いろいろと巻き込まれたリクたち3人とリュージのみ部活が未定.リュージの言い訳の「夕飯に仕込みに時間が」って,彼の家庭もリクに負けないほど大変なんじゃなかろうか.田舎なのに先生が事情を把握できてないのが不思議ですが,担当部活も決まっていない新人教師のようですし,きっとそこまで気が回っていないに違いない.で,部活をどうするかに悩むリクと無茶な要求をするコゲンタ.「強くなってしかも休みの多い部」ってのはないものねだりに近そうで.
教室でコゲンタの霊気を感じたリナはリクを屋上にお呼び出し.モモは事情がわからずに当然ストーキング.2人きりで「ずっと我慢できなくて」というリナの言葉に対し炸裂するリクの朴念仁.そりゃモモちゃんだって突っ込みたくなりますよ(苦笑).もちろん実際はコゲンタを撫でたいだけのリナ.撫でようとするリナ(ボケ)とそれに怒るコゲンタ(リク以外には無力なツッコミ)の意思が通じ合っていないのを苦笑いして見ているしかないリク(ボケ).その様子を見てやっぱり誤解するモモ(恋愛に関してはボケでその他はツッコミ).そんなコントを聞いていたリュージはどちらを担当することになるのやら.バランスとしてはツッコミが欲しいところなんですが.
あまりのゆるさにコゲンタは「性格から鍛えなおせ」と無茶な命令をし,「でもどうやって?」と返してしまうリク.「無理」と返さないあたりが絶妙(苦笑).修行場として鬼門を捜すことになったリクですが,ここで頼りになったのが例の古文書ではなくリナのオカルト書籍なのもおかしい.この無敵のボケ2人が相手では,霊体のコゲンタの攻撃も同じ部活に入りたいモモの妄想特急もまったく通じやしません(苦笑).
なぜかモモとリナの両手に花で鬼門に出かけることになるリク.洞窟の中に入り行き止まりから引き返そうとするリクに対して怒るコゲンタ.リクは非常に真面目で素直なのはいいんですが,大抵の主役なら持っている目標に対する貪欲な欲求までは,まだ持ち合わせてはいないようです.

後半はいつもの通り戦闘パート.洞窟のさらに底,闘神機によって開いた太極の底に待っていたのは修行場と闘神符.ここで気力を鍛えろとコゲンタに命令され,さらにリナが岩に貼ってあった符をはがしたせいで修行場の妖怪が出現.このあたりからコゲンタは余裕たっぷりなんですが焦ったリクが気がつくわけもありません.コゲンタのリクに対する期待は(理由は不明ですが)かなり高いのに対し,当のリクが自信なさげなのでスパルタ先生としてはおかんむり.そんな修行場に乱入してきたのが地流の闘神士…地流の関係者は学校とか会社とか行かなくていいんだろうか.
前半からスーツ姿でやってきた彼が降ろしたのは霜花のライデン.リクもコゲンタを降ろして今回の戦闘が開始.
これまでリクが経験してきた戦いは式対式の一騎打ちですが,今回は妖怪からモモたちを護るために闘神符も同時に使用することに.一杯一杯のリクはモモたちに気を取られて印が遅れ,その分やられるコゲンタ.使える印の少ないコゲンタの場合,序盤から攻撃を間断なく叩き込んで相手に大技を出させる時間を与えないようにするのが正しい戦法のはずですが,リクがモモたちの方に意識を持っていかれるがゆえに劣勢に.ここでコゲンタ先生,符を使いながら戦う日のために頑張れと,さらに目の前の式神を倒せば妖怪は倒してやるとリクに熱血指導.ここで状況を解決するための道が見えたためか,リクの顔つきが明らかに変わります.前半でのんきなリクをたっぷり見せているために,真剣になるだけで状況の厳しさが際立って見えてくるという構造が上手い.リクはコゲンタに虎鉄を降ろすものの相手との力の差はまだ埋められず,しかもモモたちまで大ピンチ.完璧に追い詰められたリクが発見したのは…落ちていた符.この状況をなんとかできる手といえば,戦闘ものでお約束のあれしかありません.印を切った上で「返」の符を放つリク.妖怪とライデンの攻撃を同時に跳ね返した上に,コゲンタが印の効果を受けて追い討ちで勝利! ユーマやマサオミの戦いに比べるとレベルの低い戦いで,見所がカウンターってのも実は情けないですが(笑),リクの追い詰められっぷりによって緊迫感が出て最後まで楽しめるのは素晴らしい.
敵を撃退できたのはいいものの,人の悪いコゲンタによって面白いくらいがっくりしているリクと,符に思いを込めてキャットフードをご提供するリナ.なんでオチがついてしまうんだ(苦笑).巫女らしいリナは闘神符が扱えるようなので,仕込めば戦力として有望.そうなるとリナとリクの距離が今より短くなるので,モモちゃんは今のうちに何らかの対策を打つべきだと思います(笑).さらに先生のもとで結成された4人のボート部.「強くなってしかも休みの多い部」ではなさそうなのですが….今度はリュージがリクに本格的に関わってきそうな次回に続きます.

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» 陰陽大戦記 第6話 モモちゃんもーもぁー! [いぬ日記]
● まもなく次の話が放送されるけど、陰陽大戦記 第6話 「舞え!闘神符」について。すでに、話の本筋は、見えなくなっています。もう、モモちゃんだけ。 ● モモち... [続きを読む]

受信: 2004.11.11 17:47

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