ボボボーボ・ボーボボ#34
「笑いに理解がない強敵!の巻」
最上階に到達したボーボボたちが目にしたのは,リーゼントを毛狩りされた軍艦だった.軍艦を刈ったのはボスのOVER.ボケもツッコミも非常にやりにくい恐ろしい相手を前に,果敢にもボケ始めるボーボボたち.しかし首領パッチのライドオンも天の助のセットアップもOVERを怒らせるだけ.ボーボボたちの細切れを決定したOVERが準備したのはデスペラードコロッセオ.大砲で撃ち上がって空中戦を行い,大砲以外の場所に落ちると地上の罠に噛まれることになる.早速飛ばされるのは天の助.しかしあっさりOVERに「ざくろ」と胴を斬られてセロテープではくっつかない.この惨状に新たに呼び込まれるボーボボ側の戦士とは!
時間帯移動後「ボーボボ」実質上の復帰戦となる今回は…昼からいつものあのノリだ! アバンからラストまで気を抜く余地すらろくに置かない高密度のベタなギャグの乱れ撃ち.シリアスな設定をあくまでネタとして扱い,徹頭徹尾まともなことをやらず愛も勇気も希望も未来も語らない(笑)あたりがギャグの歴史に確実に残る本作の新しくて素晴らしい点でしょう.今回はOVERと連中の戦い.OVERは武闘派タレント(あるいは芸人)の比喩のようで,怖くてネタをふりにくいわネタを理解してくれないわ本気で怒るわ変なところにツボがあるわ(苦笑)と扱うのが非常に難しい相手.これを相手に果敢に笑いを取りに行く連中の中では,特に天の助の働きが光ります.
アバンタイトルは大間違いの4大文明ですがそれはともかく(笑),最上階で軍艦を発見する一堂.もちろん無防備な人間には,強敵と書いて「とも」と呼ぶであろうといたずら書きはお約束.天の助は台本読んでる上に他人の台詞を読むというミスを犯して暴力ツッコミを受けてます.そんな芸人たちのお約束を一切介さないボス・OVERが登場.「誰が誰をぶったおすって?」とすごむこの武闘派タレントを前に,「首領パッチが言ってましたー!」と投げるボーボボ.首領パッチは段ボール箱にライドオン! 捨て犬首領パッチで面白さと愛らしさのミスマッチをアピールしてみますがOVERの琴線には触れず,「で」.今度は天の助が投げられて,テーブル一式セットアップの上でスープをOVERにご提供.相手が食べて何らかの反応をしたところからハジケを展開するのが通常の流れなのですが,OVERがその流れに乗らないのでつい,ノリの悪い一般人相手のように後頭部に突っ込んでOVERの顔をスープに叩き込んでしまう天の助.…一般人ならそれで正解なんですが,今回は相手が強過ぎて失敗! ただしこれは失敗に見えますが,やられてなんぼの天の助には非常においしい展開です.
怒ったOVERは細切れ決定でやばいというオーラだけでふっ飛ぶヘッポコ丸は,OVER特設ステージ・デスペラードコロッセオについて解説スイッチが入ったらしく嘘八百でご紹介.大砲で撃ちあがって空中戦を繰り広げるこのステージでは,撃ちあがった人間が攻撃に利用できる時間はわずか.落下するため1人がネタを次々に畳み掛けることができないという制限があります.
開幕の花火(田楽)とともにはじまった死闘.真っ先に飛ばされるのはもちろん天の助.ここで手加減を知らないOVER,天の助の体をざくろと切って捨てます.もし天の助とセロテープでなければかなりの残虐シーンなんですが…ところてんだからなぁ(笑).もちろん天の助にとってはこの状態が最もおいしいのは言うまでもありません.
中盤は戦闘本格化.天の助の次に出てきたのはサービスマン.下ネタのわかりやすい笑いでOVERを引き込むはずがいきなり斬られて自分ではめくれずに不発.ここまでの展開を見てきた実力者首領パッチ,OVERの攻略方針が見つからないのか最初はやる気なし.しかし怒られた2発目では「さよならボーボボさん!」と彼ならではのパロディ系の芸を披露.この大爆発にOVERが乗ってくればそこをきっかけに空気を支配することができたはずですが…これも失敗.そして最後にOVERに向かうのはボーボボ.ここまで披露されたどんな芸もOVERには無力ということで,大砲ごと撃ちあがった上に体ごと体当たり! 考えさせるネタは全てだめだと判断したボーボボは肉体芸で無理やりOVERを自分の領域に引き込もうとするんですがやはり失敗.
自分たちを相手にしないOVERとサシで闘ってもまともな勝負にならないということで,今度は仲間の連携で引き込んでやろうと3バカ揃ってご出動! まとめてどーんでいないソフトンをまねた上に早速うちわもめ.アメーバ空域でOVERを包む体積の足りない天の助に,動けないOVERをくすぐる首領パッチ.これを「新手の悪霊」とボーボボが喩えた時点で実際に悪霊として行動してくれればボーボボたちの世界に引き込むことができるんですが,まとめて撃つも結局失敗.筋斗雲には悪人なので乗れません(笑).
ハサミのおかげではないですが直接攻撃の効かないOVER.再度撃ちあがって突っ込む3バカ,「ところ天マグナム!」のはずがここまでやられ疲れていたのか天の助が避けてしまって仲間割れ.素晴らしい打ち合いの描写で地上で見守る解説者2名の姿が笑いを誘います(苦笑).そしてOVERにはさみの修理を申し出るハサミ職人首領パッチ.名刺をOVERの顎に挟む…というビジネス不条理芸はやはり通じるはずもありません.
開幕花火以来OVERの髪にからまっていた田楽はともかく(笑),ようやくボーボボたちはこのステージの難しさを痛感.連携するために滞空時間の長そうな特大大砲「飛翔」に乗り込む3バカですがこれは大砲のこけおどし.ヘッポコ丸が八つ当たりを食らってます.ちっちゃい大砲に乗ったボーボボをティーとゴルフボールに見立ててドライバーで打ち上げる天の助に,からまっていた田楽を掴んで至近距離での田楽ショットを放つボーボボ! これは比較的良い連携のはずなんですがこれすらもOVERへのダメージとはならないどころかはさみが2本に! しかしOVERの至近距離にいるボーボボに対し,地上の仲間からは隙なく武器ことネタが打ち上げられ,2世帯住宅のおかげ?でOVERに攻撃を入れることに成功.アフロは半分になっちゃいましたけども…「で?」 .そしてなぜかからまっている首領パッチも「で?」
この時点でOVERの紋章は玉3つ.「切り刻んでやるぞ…天の助!」となぜかOVER,天の助にターゲット・ロック・オン(笑).ボーボボマスターに頼んでカクテルをOVERに届けてもらうはずがボーボボと首領パッチが酒をぶっかけた上に,自分までかけに行く素晴らしき芸人天の助! 前段であれほどお膳立てされてしまったら,たとえその先が闇とわかっていても踏み込まざるを得ないわけですよ(苦笑).もちろんOVERは極悪残血真拳奥義・カボスで天の助を細かくするわけですが,そのまずさを伝える方法に巻き込まれたビュティさん,修羅に(笑).
かくなる上はとステージ全体を使った大ハジケを披露するのはボーボボ.後で首領パッチが修羅に襲われていますが気にしない(笑).3日前から仕込んでおいたリンリン天国! 格闘家でも鍛えにくい鼓膜を攻撃するこの技で動きを止めたまではいいんですが,キスやいたずら電話は…確かに精神攻撃ではあるんですけどね(苦笑).そしてリアクションで生きる天の助は,電話をOVERの頭に載せて追加できっちり殴られ,その隙に「ナタデココはどうやら生き残った!」とボーボボが攻撃を入れました!
OVERはここまで4回怒り,あと2回怒れば真の姿に変化の予定.どんな攻撃もまともに受けてくれない相手ではよりはマシと判断したのか,ボーボボたちはOVERをどんどん怒らせ,駄目押しのお詫びの納豆で6怒りに.これにてGAMEOVER.OVERが真の姿を現すんですが…煙の中からは…お待たせしました魚雷ガールのご登場! 喩えるならばどんなネタも受けてくれないゲストの強面プロレスラーに対し,芸人たちが必死に攻めた結果,地であるおねえキャラを出させたようなもんですね(笑).ただし,彼女はOVER以上に洒落にならない芸人殺し.キャラは強すぎるわ話が通じないわ手がつけられないわという強敵に対しボーボボたちはどう挑むのか! 次回に続きます! …「で?」
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