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写真・犬吠崎へ社員旅行

確かに面白いほどどうしても長くなるんだけどありゃやりすぎだと自戒しつつ(笑)今日はまず写真を投入してみたいと思います.しかも先週の金曜と土曜に出かけた社員旅行写真ってあたりがここらしいと言えなくもなし.ちなみに,社員旅行というのは1年に1回くらい同じ職場の連中が集って出かけて飯を食い夜中まで酒を飲むという風習で,近年は廃れてきているかもしれません.1年かけて少しずつ給料から積み立てて旅行費用を準備するところもありますが,自分のところはいきなり旅行直前に代金(2万円以上)を支払うので,今はそうでもないですが以前は財布が痛いことこの上なかったな.

 
最初は6人でしおさい号で出かけた銚子・犬吠崎.関東の最東端でしょうゆが有名なこの土地は,行った日はうす曇でかなり寂しげ.人気が微妙な(笑)「うおっせ」に行ったあと,犬吠崎の灯台に行きました.古い建物なんですが白くそびえるフォルムがかっこいい! 写真では派手にあおっております.

 
岬は太平洋に突き出しているわけですが,たまたま行った日は波が荒く,岸壁沿いの通路も波しぶきに濡れていたので足元には注意を.岬を見たあとはすぐ近くの今晩の宿へと入りました.由緒正しそうな旅館で,そんな旅館につきものの凄い量の夕食がやってきて大変です(苦笑).むろんおいしいさ.だって海の間近で海の幸食べるんだから,おいしいんだけどさ,あんなに大量じゃ食べきれなくてそれが勿体ないんだよなぁ….写真は序盤の様子.食べ物が全部来ると写真の量のざっと2.5倍くらいに!
夕食のあとは夜半まで一部屋に集まって酒盛り.社員旅行の醍醐味はここらしいぞ.

宿は海に面していて,朝焼けがよく見えるのがウリ…というわけで頑張って早起きして撮影した朝日.水平線から雲が避けてくれなくて絵に描いたような日の出ってわけにはいきませんでしたが,それでも雲と光の変化が面白くて,たくさん写真を撮ってしまった.これはその中でも割と出来がいいもの.

土曜日は水族館→寺→醤油工場.水族館ではイルカショーを見ました.でかい生き物が目の前で水煙立てて跳ぶのは面白いよね.2頭はよく訓練されてたんですが,練習中の1頭がショーの横で一生懸命訓練してるのがほのぼの.ちなみに醤油工場見学は工場が休みの日は中が見られないので気をつけよう(笑).醤油をおみやげにもらって,駅前でおみやげを買って帰宅したのでありました.
そして現在に至るんですが,さすがに疲れが抜けきっていません(苦笑).今週末こそゆっくり休めるといいなぁ.

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陰陽大戦記#9

「リク,いきなりの変貌の巻」

闘神と学校の両立に必死なリクを,コゲンタが大事な話があると誘った.壊れた神社でコゲンタがリクに教えたのは,コゲンタ自身を滅ぼすかもしれない強力な必殺の印.信頼の証としてその印を与えたコゲンタに対しリクは激しく怒り,なぜそれほど激しく怒るのかコゲンタにはわからない.帰宅したリクはコゲンタと闘神機ごと冷凍庫に封じ込め,憤ったままで居候のソーマや家を訪ねてきたマサオミに絶対に倒されないくらいに強くなる方法を尋ねる.マサオミが印や気力の他に知識も大切だと言われたため,次の日から学校でも闘神について勉強を始めるリク.その熱中ぶりは幼馴染のモモですら見たことがないほどだ.学校からの帰り道,天流の白虎使いとの対戦を望む果たし状を見つけたリクは,冷えた闘神機を持って戦いに向かう.

時間をかけ,主役がおぼつかないながらもようやく戦い方になじみはじめた「陰陽大戦記」.ただしここまでのリクの戦いは巻き込まれたゆえのもので,彼自身が決めた道ではありませんでした.もっと強くなるためにはどうしても必要な闘神に対するモチベーション,闘う心をリクが得ることになるのがこの回ではないかと思いますが,表面では手堅い展開に見えるのにどうしてもわからない要素が1つだけ残って混乱! …少なくとも自分は(苦笑).もしかすると悩んでいるのはここだけなのではないかと怯えつつ,今回分をいってみたいと思います.

前半は,今回リクの前に立ちふさがる新たなる敵,地流のイゾウの卑怯&自分勝手ぶりの披露よりスタート.自分の部下を倒して「伍」に上がっているので,どうやら同じ流派でも式神さえ倒せば流派章の位は上がるようです.闘神士のレベルを示す他に,流派章の数字には何か特別な役割があるんだろうか?
一方天流のリクは勉強に必死.中学1年の1学期,闘神に勉強に居候とやること満載のリクはかなり辛そうで,中間試験も近いので特に勉強三昧の毎日のよう.そんな彼を誘ったコゲンタが真剣な顔で教えたのは彼自身の超必殺技.ここまでの,リクの不器用ながらも着実な上達ぶりをきちんと見ていたコゲンタは,「心の中にしまえ」と離坎震震の印,ヒャッキメッスイゲキを与えます.印を言葉にされることを嫌う様子とその効果から見ると印はまるで「真の名」のようです.威力は大きいが反動も大きい,技を放って倒せないと眠ってしまい敵の好きにされてしまうというこの印を信頼の証として受け取ってくれと差し出すコゲンタ.人外の使役される存在にとって,己の真の名を主人に預けるというのは確かに信頼の証で,同時に従属の意思の表明でもあります.
ところがこれを聞いてひどく動揺し怯え怒るリク.軽口叩いて上機嫌のコゲンタに対し,リクが叫んだのは「どうしてそんな自分勝手なことばかり言うの!」 印を,真の名を,生殺与奪の権利を差し出したコゲンタに対してそれが信頼の証だってのはおかしいと本気で怒ります.なぜ怒られたのかわからないコゲンタに対し,珍しく完璧に頭に来たリクはコゲンタを闘神機に戻した上に自宅の冷凍庫に封印.その怒りはここまでの姿からは想像もつかないほど激しいもので,コゲンタもソーマもマサオミも視聴者も(笑)びっくり.
本気スイッチが入ったリク,茶の間でふつーにテレビを見ていたソーマにいきなり改まって「絶対敵に負けないようにするにはどうすればいいの?」と豪快な質問をぶっ放します.その豹変振りにソーマは完全に押され,マサオミも牛丼片手にやってきますがリクに詰問されていつもと勝手が違いすぎ.のんきで精神的に不器用なリクから「のんき」が取れてしまい,強くなりたい負けたくないと実に真っ直ぐ言い切る主役ぶり.異様に気負ったこいつに対し,マサオミが教えた強くなる方法は「印を増やす」「気力を鍛える」そして「広く知識を増やす」.一例として教えたのは闘神符を使用したフィールド効果の説明…ってやっとここまで理解が及んで来た主役に,見ている側も感無量です(笑).闘神に間接的に役立つ知識としては,陰陽及び五行思想に関する書籍(漢籍多め)かな.陰陽道の基本については岩波文庫の「易経」の上巻前半,現代語訳だけでも見ておくと概要がわかるはず.そういやずっと気になってたんだけど提供バックの八卦,同じの2つあったりするし間違ってないか?…とまあそんなことはともかく,コゲンタの属性・土は木が苦手で火が得意等の相生相剋の基礎を学習し始めるリクは,学校でも必死に闘神の勉強している不器用ぶり(苦笑).折角モモが図書館で妄想特急を走らせても2人きりの勉強会に誘ってもスルーしてしまう無常ぶりは…これはいつも通りかな(笑).ただしさらっと流してますが「3歳の頃から幼馴染」って,それ以前は? ちなみに両生類と爬虫類の違いはうろこや卵の殻や幼生の段階の有無でわかるよモモちゃん.
さて,地流の伍の位の闘神士・イゾウはミカヅチに謁見の上,天流の白虎使いに挑戦する権利を得ます.仕事を請けたイゾウにユーマが声をかけてますが,なぜ彼は裏切り者の子として針のむしろに座り続けているのか.やはり母親が関係しているのか? リクは下校時にイゾウの挑戦状を発見しモモを放って(笑)現場に急行,ただでも鈍いリクが闘神に夢中になってしまっては,いよいよ勝ち目は薄れます.モモちゃん,何をどうすればいいのかまったく思いつかないんだけど,ともかく頑張れ(苦笑)!

後半はやっぱりバトル.イゾウの誘いに乗ったリクは自分で自分を「天流の白虎使いだ」と宣言.敵の甘言に戸惑うこともなく,イゾウの式・黒鉄のフジとの闘神を開始.スイッチ入りっぱなしの凄い気合でコゲンタを降ろし,冷凍庫の寒さでくしゃみしている彼に命令! いきなり主導権を握るリクにコゲンタはうろたえてます(苦笑).ここもさらっと流されてますが,コゲンタとフジが出会った「あの時」というのはいつの話なんだろうか…なんてことはリクはまったく気にせず属性を考えたり,剣を自分の判断で降ろしたりと必死.斬り合いをはじめる2体の式ですが,フジの額にある傷が妙に気になるなぁ.
さて,式神のフジは正々堂々であるものの使い手のイゾウは結構姑息.リクの流派章のレベルを確認した上で,煙でフィールドを塞ぎます.流派章が上がれば闘神機を通し心の眼でコゲンタの視覚を使うことができるようですが,そんな高等技術はまだまだ先のようで,リクの気合があってもやっぱり今回もやられるコゲンタ.将来的にはリクはコゲンタとの感覚を共有するようになるのかもしれないな.けれど今のリクは印を切るタイミングも方向もつかめず,コゲンタはフジの逆手下克上のおかげで態勢を立て直すこともできません.
当然コゲンタは例の技を出せと煙の向こうから促すわけですが,リクはそれを拒否して自分で活路を探し始めます.相手も自分が見えないと考えたリクは,マサオミに教わったとおりに符を地に貼って発動させることでフィールドを火属性に.炎で力を得たコゲンタは逆に力を失ったフジに怒涛斬魂剣を放つものの逃げられてしまいます.このコンビはより陰険な罠とともに再登場しそうですね.
敵を深追いする気合まで見せ,逃がしたことを悔しがるリクになぜあの技を使わなかったと怒るコゲンタ.リクがそれをしなかったのは,あの技を使って負けたら,コゲンタがいなくなってリクもコゲンタを忘れてしまうから.どうしてもそれは嫌だから,そんな技を使わなくても負けないくらい強くなると宣言するリク.それこそが僕の信頼の証だと,大泣きするリク.そんなリクの言葉にうたれたのか,肩を抱いて感謝するコゲンタ…って額面どおりに受けとれば感動的なのは間違いないんですけども,どうしてもわからないことが1つ残ります.なぜ,リクはコゲンタを失いたくないんだろう?
リクは成り行きでコゲンタの使い手となってしまったために,やりたくもない戦いに巻き込まれているはず.リクがコゲンタに受けた恩は最初の戦いくらいで,しばらく一緒に暮らしたおかげで情が移ったとしても,彼の性格からしてあれほど激しくコゲンタの存在が重要になるとは考えにくい.のんきなリクと必死なリクの間を繋ぐはずの何か大きなものが,ここまでの回には見当たらない気がするのです.…もちろんこれは考えすぎの可能性が非常に高いんですが(笑),でも,わざと見えないようにされていて,今後の物語のどこかで説明してくれるならうれしいんだけどな.

そんなこんなで闘神に気合を入れてしまったリクのテスト結果は大変よろしくないことに.基礎問題はそこそこ取れても応用問題が全然だめなところがリクらしい.文献を読むためには国語(特に古文),地形や敵の性質を理解するためには理科(生物,化学等),そして過去の姿や出来事を知るためには社会(地理,歴史等)の知識も必要なはずなので,学校の勉強もちゃんと頑張っとけよリク(苦笑).祖父は一体どうなったのか.そしてなぜいきなり陰陽の本場である京都に行くことになってしまったのか.予告まで謎を呼ぶ次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#7

「商品じゃなくて広告で!の巻」

サンピエールとパンタジア南東京支店の新作パン披露会がテレビ大東京でいよいよ開催.しかし和馬の持ち込んだジャぱん57号には,致命的な弱点が潜んでいることを松代店長は知っていた.豪華な審査陣の前で披露される両店の新作パン.まずはサンピエールの模糊山は披露する,一見クイニーアマン風の新作,クイニー・プディング・アマン.中に甘みのないプリン(プディング)を入れることで甘みの変奏曲を奏でたこのパンは審査員全員が満点をつける傑作だ.もちろん和馬も負けてはいない.ジャぱん57号は売れ残りをタレにつけて揚げた歌舞伎揚げパンで,審査員を着替えさせるくらいの威力を発揮する.
だが,模糊山のクレームで審査員の印象は一転.材料が売れ残りであるという点に難色を示す審査員と観客たち.和馬は売れ残ったもののおいしいパンを無駄にしたくないと必死に観客に訴えるのだが,その言葉は人々の印象を覆すには至らない.この南東京支店の危機に,マイスター霧崎が現れた.

順調におかしくなってはきているものの,かろうじて普通の料理アニメの域にいる「ジャぱん」.とはいえ7話の段階でテレビカメラの前で闘っているのはかなり豪快なわけですが,今後の展開を考えるとこの程度なら軽いものです(笑).見所は言うまでもなく審査員とマイスター.特に審査員の歌舞伎リアクションはなかなかの力の入れっぷり.
前半はいよいよ対決開始.普通の対戦番組だとスタジオ内でパンを作成するところですが,生地作りから焼成まで大量の観客を入れて放送するには時間がかかりすぎることと,スタジオに入れられる装置では満足のいく仕上がりにならないためと思われます.審査員の中に服部先生がいるのはいいとして(笑)プロデューサーが気になるな.発表はサンピエールが先行.菓子パンの神様こと模糊山が作成したのは丸いクイニーアマン風のパン.一時期ブームともなった非常に甘いパンですが,近頃ではコンビニでも並んでますね.しかし中には特別の工夫が! その美味さとタネを切々と語る服部先生以下審査員一同.いい大人がパンに頬を染めながらエキサイトしている様が愉快です.クイニー・プディング・アマンは30点満点を取得して南東京支店は大ピンチ.しかし美味いジャぱんを出すことしか考えていない和馬は3つの揚げられたパンをご披露.口にした審査員が招かれたのは…桧舞台! 鮮やかなる早着替えで「美味なりー!」と見得を切る審査員たち.舞台も衣装もよく描けてます.このジャぱんは店の売れ残りをタレにつけて揚げたもの.直前の甘いパンとは方向性をまったく変え,しかも日本人にとっては口なじみのいいたれを使用していたために審査員はもちろん絶賛.…しかし,「売れ残り」を使用していたことが悪印象を与えてしまいます.
スーパーなどの半値コーナーでよく見ることができる売れ残り.本当にうまくて腐ってもいないのなら売れ残りだって価値はあるはずですが,日本人は特に食べ物の新鮮さには几帳面なので話がうまく通りません.まだ食べられる売れ残りを捨てる辛さは松代ですら経験してきたことですが,捨てずに済む方法は見つからないままで現在に.だからこそ,だめかもしれないが和馬のジャぱんにかけてみた松代と…マイスター霧崎.散る羽根とともに登場した霧崎は,審査員に対し別の観点を提示します.

後半は霧崎の口先と松代のフォローが大活躍で煙に巻きます.鳩とともに登場した霧崎が尋ねたのは値段.パンタジアの伝家の宝刀的存在の霧崎は,「最高の職人」という名の力と彼自身の迫力で押し切り,値段について問いただします.模糊山のこだわりまくりのクイニーアマンは,その素材の良さもあって本来はかなり高価なのを頑張って190円に.たしかに安いので観客や審査員は誉めてますが,実際に店に出す場合には店内でも格の高いパンをあまりに安くしてしまうと他のパンが割高に見えてしまうので,時期か個数を限定してプレミア感をつけるような工夫が必要だろうな.対して売れ残りを使用した和馬のジャぱんの値段は0円.元々売れ残りの商品に付加価値をつけて無料で配るということは,タレなどの材料費は全て広告費に入れるってこと.バイトを雇って1日チラシ配りさせても1日1万円くらいはかかるので,それ以下の材料費と人件費でそれ以上に客が来るのなら,決して無茶な値段設定ではありません.
ここで霧崎の指図で松代が戦いに乱入.必死のフォローのあと(笑)明日から並ぶので!と頭を下げる松代,月乃,河内.それを見ていた和馬も頭を下げて,さらに月乃はかろうじてお色気まで投入.最初から違和感はなかったんですが,出番は少ないものの純真で世慣れていない声としては月乃はこの声で正解だと思います.皆に忘れられている河内味はともかく,審査結果は両者満点というわけでドロー.実質では乗り込んだパンタジア側の勝利で終わってめでたいんですが,当然敵側の模糊山にとっては大変宜しくない事態になってしまいました.
パンの名前を間違えられた河内以上に影の薄い,認識すらされていない可能性のある木下を店に残して,南東京支店の連中は祝勝会行脚.こうしてジャぱんと和馬の存在が図らずも日本中に知れ渡ることとなります.まあ,日本中からパン職人が挑みに来たりはしない予定なわけですが(笑)同じ系列店からの注目度の上昇はいたしかたないところ.入社直後からものすごい勢いで和馬に差をつけられはじめた河内が,彼なりにあがきはじめる次回に続きます.

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怪奇大家族#8

「霊界版ヤクザVシネの巻」

霊に満ちた自宅・忌野家に嫌気が差したキヨシはある日家出した.しかし,無一文で飛び出したか弱いキヨシは都市の生存競争に真っ先に負けてぼろぼろに.そんなキヨシを拾ってくれたのは,死体を集めるスナック「まぁ冥土」の店主・メメント森だった.寡黙で強面,喧嘩も強い店主を「兄貴」と慕うキヨシは,死体の女の子たちが接客をする,死に酔いしれるスナックでボーイとして働きはじめる.理解のある客たちと個性的?な女の子に恵まれた「まぁ冥土」.しかしこの店を潰したいと考える何者かが鉄砲玉を送り込んでくる.

実写なんだけど派手で漫画的な物語が気持ちいい「怪奇大家族」.今回は忌野家を飛び出したキヨシが体験する裏霊社会というわけで他の家族の出番はほとんどなし.現在の忌野家は霊ライン3本と妖ライン1本が走る心霊現象のメッカなんですが,そこから逃げ出してもやはりオカルトに巻き込まれているキヨシが哀れ.家にいなくても,主役は不幸からは逃げることはできないのです.さらに線香という小道具が実に小粋に使われているのが楽しい.
序盤.(たぶん主に)アサミさんの髪の毛の処理にほとほと疲れ果て,家を飛び出したキヨシ.無一文で喧嘩にも負け,あっという間に身を持ち崩していく若者の様子はまるでチンピラものVシネマの序盤のよう.しかしぼろぼろでゴミ捨て場にいたキヨシを助けたのは死体の森.普通のVシネマだとヤクザの兄貴なんだけどね(苦笑).死体を集めていた子分に,半殺されたキヨシは死体と勘違いされて回収されてしまいます.あたかもビートたけしのヤクザ映画のごとく子分を手酷く叱りつつ,ぼろぼろのキヨシに「中入んなよ」とスナック「まぁ冥土」に導くメメント森からはじまる,キヨシの長くて短い霊界裏社会体験記.
森の風格と男気にあこがれたキヨシは,「ゆっくりしていきな」という森の言葉に甘え,兄貴のスナックでボーイとして働きはじめます.普通のスナックだと中には外国から来た綺麗なお姉さんがいるわけですが,このスナックでは死体のお姉さんが妖艶に微笑んでおられます.お客は死体の良さを知る生者の皆様.死体をフレッシュな状態で保つためには冷蔵用の装置などそれなりの金が必要なはず.同じ死体や幽霊を相手にしても,金を稼ぐことはできないですからね.しかも誰彼もからぼったくるわけではないあたりが,兄貴の適切な配慮を示してます.ナンバー1のセツコ嬢の「とにかく人が死ぬ!」ってトレードマークがさすが死体スナック(笑).
そんな生者向けの特殊な趣味のスナックに送り込まれた鉄砲玉の流しは,死体を苦しめる「僕らはみんな生きている」という呪歌(笑)を絶唱.兄貴があわてて運び出し,姐さんに「呪います」を歌わせることで呪歌の効果をキャンセル.誰からか恨みをかっているのは間違いないですが,いつでも来いと線香を吸ってる兄貴.画面全体の色調に加え,小道具が効いてます!

中盤.1ヶ月のボーイ修行が板についてしまったキヨシ.司会ぶりも後輩への指示も堂に入ったもので,これがキヨシの天職なのか? ちなみに無情な忌野家は兄のことなどすっかり忘れてしまっております.「血は水で洗う」ってのはここで学んだ知識なのか,それともアサミさんの口からこぼれた奴を処理することで覚えてしまったのか(笑).
なんとか存続している店の前で,キャッチボールに興じる森さんとキヨシ.店にとっても生きているキヨシがいれば買い物や真昼の活動など便利なことも多そうなんですが,「そろそろお前帰れや」と帰宅を進める兄貴の言葉にキヨシは狼狽.「カタギのお前のいるところじゃねえよ」と転がりこんだ弟を真っ当な世界に戻そうとするのはヤクザVシネマのお約束.ついでにこの状況だと愛する女が迎えに来るのもお約束なんですが,キヨシの場合,店の前ではアサミさんがキヨシを迎えに来ました…普通だと愛する女の登場で精神的に戸惑うシーンとなるはずなんですが,キヨシにとっては家を飛び出した一因に迎えに来られてもやりにくいところ.オカルト界にも表と裏の社会があるようで,ちゃんとした葬式を受けた幽霊の方がそうでない死体より格上.死者を霊とせずに死体のままで働かせているメメント森の評判は霊界ではすこぶる悪いようですが,兄貴に心酔しているキヨシにその言葉が通じるわけがありません.さらに後のシーンでは,森のおかげで無縁仏寸前の女の子たちは救われたのだと感謝していて,兄貴は霊界のあぶれ者を集めてくれた,いわゆる霊界の必要悪だったわけですね.
そしてついに訪れた崩壊の日.セツコの命日を店のスタッフで祝ってドライアイスを取りに入ったキヨシ.しかし背後,店から仲間たちの悲鳴が!

終盤.敵の鉄砲玉によってヤクザVシネマがいきなりB級ホラー映画に変化! 送り込まれた鉄砲玉は死体の自由意志を奪う凶悪なゾンビ.店のスタッフが噛まれるとゾンビに変わるため,あっという間にゾンビに支配されてしまう「まぁ冥土」.直前までのノリが非常に抑え目だったので,ここでのアクションの大爆発ぶりはかなりのものです.
鉄砲玉を送り込んだ敵に対して怒りつつ,森は大切な自分のスタッフを次々に己の銃で撃ち殺すものの…しかし森も噛まれてしまいます.キヨシに「俺を撃て」と銃を差し出す森ですが,いかに裏霊界の水になじんだように見えたとしてもキヨシはやはり表社会の男.どうしても撃つことはできず,無我夢中で店から街へと逃げ出します.「メメントー…モリー…」すなわち『死を思え』と唸って近づく兄貴.けれどキヨシには何もできず….この大ピンチを救ったのはなんと! 深刻なキヨシと森に対し,その背景から介入する救い主の姿がどうにも間抜け.あたかも画太郎先生の漫画のような(苦笑)暴力的ながらナンセンスな終末の後味はあまり良いものではありません.死を迎えることとなった森に線香を差し出すキヨシ.彼に弔ってもらえたことで,無縁仏改めゾンビのはずの森も成仏することができていたらいいのですが.
辛い経験の末に帰宅したキヨシの心は,森という心の師匠を得たことで少し大人になっていました.誰にも等しく訪れるものを実地で知ることができましたし,あのアサミさんに火を差し出してもらえるようにもなりましたしね.しかしそんな忌野家勢揃いを狙ったかのような新たな来訪者が! ここまでの展開を見ていると,4本のラインが走っているのは忌野家ではなくキヨシなのではないかと疑問を抱きつつ(苦笑)次回に続きます.

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金色のガッシュベル#83

「そして新しい光の巻」

パティとビョンコ,2人との別れを代償にして月の光の石本体は破壊された.この場に残るのはガッシュたちとデモルト.石の破壊を喜ぶガッシュたちとは逆に,己の薄汚い野望が打ち砕かれたことに悔し泣きするヴァイル.自暴自棄になったヴァイルはゾフィスにすら使用を禁じられていた危険な呪文を唱えた.呪文の力によってデモルトの体はより力強く堅く,凶悪に変化.その威圧感は今までと桁違いだ.その上自由意志まで取り戻したデモルトは,自分の本の持ち主であるヴァイルを飲み込み,自分の意思で自分の力を引き出す一個の完全な存在となってしまった.

石版魔物編終盤,物語が激しくうねるデモルト戦はここから先が後半戦.ちなみにここに突入する段階で立てた3つの目的のうち,「全員で無事に帰る」はキッドが帰還して失敗.「ゾフィスを倒す」はシェリー・ブラゴ組に役割を奪われ,「月の光の石の本体を壊す」はパティとビョンコたちが成功…というわけでガッシュたち自身では1つも目標を達成できていません(苦笑).もちろん最後の1つは,ガッシュの存在がなければ破壊という成果もなかったはずなんですが,主役らしいストレートな勝利の喜びは周囲に見せ場を奪われてしまってここまでお預け状態.そんなガッシュたちが,彼らの成すべき大きな仕事をこなすのがここから先の展開となります.
前半はゾフィスを襲うシェリーからスタート.パティの呪文で月の光の石が砕け,仮面の効果ゆえにここまで膠着状態にあったこちらの戦いもようやく動きはじめました.笑うシェリーとブラゴ,どうしようもなく凶悪です(苦笑).しかしゾフィスもやられるのを待っているわけがなく,対シェリー戦最高の切り札であるココを投入.同じような模様の入ったココのイヤリングとシェリーの指輪がわざと目立つように描かれてますね.「ボンジュール・シェリー」と宣戦布告する,シェリーがどうしても会いたかったココからは,往時の優しい笑顔は失われていました.
一方遺跡の中では石の破壊に喜ぶガッシュたち.失ったものは大きいですが完全に失われたわけではなく,成された結果の素晴らしさからパティに改めて感謝する一同.ただしこれが気に食わない者が,たった一人….潰えた野望を惜しんで泣くヴァイル.腐った目的に失敗して恨み言を言うような奴は,文句なしに最悪で同情の余地なし.しかも自暴自棄になったヴァイルが取った行動は自殺行為そのもの.危険な呪文「ギルガドム・バルスルク」を放つと,ただでも手のつけようのなかったデモルトの体がより強力なものへと変化を開始.体中から出てきた突起から鎧が生まれてくる様子はなかなかに迫力満点.その禍々しい気はガッシュたちはおろか本の持ち主であるヴァイルすら吹っ飛ばす始末.その上,デモルトはうるさいヴァイルを丸呑みしてしまいます!
完璧に自由意志を取り戻したデモルトは,今の自分の最大の弱点を体内に格納.これまでの意志のなかったデモルトと己の意思で戦っていたヴァイルという構図が完全に逆転し,ヴァイルのずるがしこい頭脳だけは封印されたものの,デモルト自身の能力が高すぎるので今の傷ついたガッシュたちが挑む相手としては洒落にならない状態に.しかしウォンレイはまだ倒れたまま.アルベールも未だに意識が戻らないのでレイラにビンタを張られたり…部屋突入直後から倒れっぱなしのウォンレイも大変そうですが,意識を操られている間はレイラに引きずりまわされ,失っているときにはあんな仕打ちを受けているアルが哀れでなりません(苦笑).

後半は,ぎりぎりの環境で目覚める新たなる力たち.いくらデモルトが強くなろうとも,ここまで来てガッシュ組で戦うことを放棄する者はいません.一人では足りない力を補い合うのが魔物とパートナーの関係で,それでも足りない力を補い合うだけでなく,さらに増させるのが「仲間」.仲間を護るためにその力を増すティオと恵.壊されても何度でも立ち上がると宣言する2人の可憐な戦士ぶりは素晴らしい.ここまで引っ張ってきたウォンレイの容態もついに持ち直し,ここまで傍観しているしかなかった,そもそも弱虫だったはずのキャンチョメたちまで積極的に戦闘に戻っていきます! それぞれの持ち味を生かしてデモルトに立ち向かおうとする仲間たちの姿は…ガッシュの中の何かを強く揺さぶりはじめます.
ここまでの優しく暖かく悲しく切ない旅路を一緒に越えてきてくれた仲間たちの必死な姿を前にして,主役が無力のままでいるわけにはいきません.ガッシュの魂を熱く赤く輝かせるのは,目の前の凶悪な敵を打ち倒し,戦いを終わらせる力が欲しいという真摯な願い.以前ナゾナゾ博士が戦いの中で教えてくれたように,本の呪文は魔物自身の自覚によって,その自覚に応じたものが呼び起こされる仕組みになっているらしいので,今封印を解かれた第7の呪文・ザグルゼムはデモルトを倒すという目的を果すための切り札となるはず.それなりに時間は稼いだんですがタネがバレてしまった(苦笑)キャンチョメと気合で護ってくれたティオに替わって再びガッシュと清麿は前線に.使い方さえ間違えなければデモルトを倒せるはずの呪文の能力の探索を開始します.
ガッシュが放ったザグルゼムはそう速くはない光の玉.敵に当たってもその部分が帯電して光るだけなんですが,ザケルガを同部分に放つとより強い効果が! 術のエネルギーを当たった部分に蓄積し,次に当たった術の効果を増幅させるのがこの術の効果.地味ですが計画的に攻撃を蓄積することで威力を増すことができるので,清麿の頭の見せ場が増える技でもありますね.これまでの知識の蓄積によって術の正体もすぐに判明し,ザグルゼムを蓄積させた上でバオウで仕留めるという当然の計画を清麿は発案.しかし,高速でないこの技には敵に避けられてしまうという大問題が.
ザグルゼムだけならガッシュとウマゴンの特攻が最良でグルービー(笑)なのは間違いなし.けれど終わりにバオウを仕掛けることを考えると,最後まで大ダメージを食らうわけにはいきません.この戦いからの出口だけは見えているのに,そこへたどり着くための道が見えずに絶望しそうになる清麿たちの光となるのは,レイラと,やっと意識を取り戻したアルベール! ここからは,晴れ晴れとした笑顔を見せる2人がしばし主役を務め,その直後に控えるガッシュたちの活躍の露払いを務めることになります.長い時の中で,ずっと欲しかった意思の通じ合うパートナーをようやく手に入れたレイラの獅子奮迅の活躍が炸裂する次回に続きます!

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紅葉とか残り3本とか遅れ気味とか

また字だらけで忙しいことに.そんなわけで写真を投入.日曜に紅葉狩に行ったときの風景…とはいってもそこそこの紅葉が見られたのは日陰のあたりで,日当たりのいいところはもう赤くはなかったわけですが.

同じ赤でも木によって色合いが違うところがいい.

違う赤.夕暮れも穏やかで美しい.

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さて,開始時期がずれたり見逃したりしていた数本のアニメについて,ここで雑感を書きとめておきます.

-→○ アークエとガッチンポー
元々Flashが苦手なのとフジ深夜の方は合わなかったので,他番組の取捨選択が落ち着いた段階から試しに見てみたんですが…これは素晴らしい浦沢電波だ! 間違いなく子どもの喜ぶこと「しか」考えていない潔すぎる作り手の姿勢にくらくらきます.下品なんですが芸風はからっと乾いてむしろ不条理に近く,なんていうか…やりたい放題です(苦笑).

◎→○ 学園アリス
優れた原作を割合ゆっくりしたリズムでアニメ化しているようです.もう少しころころと話が転がるのかと思ったら,NHKだからなのか意外と丁寧.萌え一言では片づけられない相当にアクの強いキャラが売りなので,その原作由来のえげつなさを,今後も存分に発揮してもらえるといいなぁ.

-→○ 吟遊黙示録マイネリーベ
まさに真下.どんなシリーズ構成がついたとしても絶対に消えない監督の強すぎる個性が恐ろしい.美しく,ゆえに不安定に歪んだ世界を描かせれば天下一品で,もう…おかしくてたまりません(笑).声優たちの堂に入った演技っぷりも素晴らしい聞き所.こことしては,やりすぎるとギャグになるという例として鑑賞していきたいと思います.
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レビューは今も順調に遅れてるんですが,今週末…というか明日から社員旅行に行かなければいけないので(笑)これがらみでさらに遅れてしまいそうです.視聴しながらメモを取るのはほとんど終わっているんだけど,それを文章に仕上げる時間が取れないのが辛いところ.でもまあ,ここは速報性は期待されていないはずなので(笑)いつもの通りのんびりお待ちください.

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ケロロ軍曹#34

「くるくる回って元の道の巻」

(A)桃華と一緒に商店街を通りがかった冬樹は,福引で1等を引き温泉旅行のチケットを3枚+1枚手に入れる.もちろん冬樹たち家族と一緒に温泉旅行に行きたい桃華の差し金だ.ところが運悪く夏美と小雪も通りがかり,残る1枚で小雪が温泉に行くことになってしまう.

(B)ある晩秋の高い空の日.軍曹は夏美のマグカップを割ってしまい,動揺して家を飛び出してしまう.乗り物の故障で公園に落下した軍曹を見つけたのは冬樹.2人はいつもは通らない道の散歩を開始.その先には普段は気にすることのない不思議な光景と,それにまつわる懐かしい思い出が待っていた.

手堅く展開する「ケロロ」は冒険するにしてもハジケる方向ではなく,ギャグ以外のより幅広い方向に手を広げていくあたりがさすがは一般向け.特に今回後半の冒険は対象年齢を大きく引き上げているのが面白い.地味に展開され話の筋すらろくにない話なんですが,雰囲気だけでいいものを見たような気分にさせる(笑)という高等技術が光ります.
前半は桃華VS小雪.財力を考えると史上最強の可能性が高い桃華さんと,その身体能力はあからさまに人間離れしている小雪さん.冒頭から相変わらず桃華さんの金持ちぶりは常軌を逸しているんですが,なんだか見慣れてきてしまって,占いに現実を合わせる程度なら普通に思えてきました(苦笑).福引商店街で桃華さんが無理に冬樹にくじを引かせるあたりで今回の計画が視聴者には露呈.無理やり桃華がくれた1等は露骨に3+1.ここで余裕を持って+2くらいにしていれば…,ちょうど通りがかった夏美と小雪のおかげで+1枚のチケットは小雪さんのところへ行くことが決定.年は小雪のほうが上なんですが,態度を見ていると桃華の方が年上に見えるのなぜだろう(笑).ついでに日向家では軍曹が残る1枚を欲しがるわけですが,夏美さんときたらルービックキューブで気を逸らせる始末.…軍曹ごまかすのってちょろいなぁ(苦笑).
どうしても冬樹と一緒に温泉にいかないと占い通りにならないと,桃華さんはいきなり実力行使.本来は小雪さんを買収するなどの手を使うのがより西澤家らしいんですけども,たぶん小雪さんの家が見つからず実施できなかったに違いない,ボイスチェンジャーを使い,冬樹の電話に小雪の声で電話をかけて旅行を断ったはずが,鞄の相談にやってきた小雪さんのおかげであっさり台無し.「帰れ帰れ」と「嫌だね嫌だね」のオーラの出し合いで,どっちもチケットを譲る気皆無.乙女心は大好きな人と一緒に温泉に行けるチャンスをむざむざ他人に与えるようには出来ていないのです.そこに乱を好むクルルが参上しチケット争奪戦を心理戦から肉弾戦へと転換.回収した奴が温泉に行ける!というルールの明確化によって溢れたのは桃華さんの本性.美少女忍者対美少女パワードスーツというマニアックな対戦が実現するわけですが,裏桃華さん,だんだん人間離れしてきたなぁ(苦笑).
解けないパズルを与えられた軍曹は,それを分解&再構成でなぜかキューブが三角に.おにぎり工場にでも行ったのか(笑)? 夕日の中でバトる乙女2人の間に乱入しチケットを横からかっさらう軍曹を,ロケットビンタで叩き落とした上でモモカインパクトを放つ桃華さん,大好きな人のペット?だというのにまったく容赦なし.チケット(と軍曹)が燃えたのはどうでもいいとして(笑),気になるのはペコポンへのケロン技術の流出.あのパワードスーツの性能を見る限り,既にかなりの技術がタママを通じて西澤家に渡っていそうで,大事にならなきゃいいんですが….
結局燃えたチケット+α分は秋ママさんが大人の財力でかぶってくれてめでたしめでたし.時期的にも,もうすぐ冬のボーナスが出ますしね.視聴者によっては,タイトルに「温泉」とつきながらサービスシーンはここだけというキッズアニメ仕様が非常に哀しいかもしれません(苦笑).

後半は間違いなく子どもを置いていくという意味で冒険話.もちろん客を突き放さない程度のナレーションやドタバタは入れてあるんですが,面白みのコアになる部分は文学的.長期シリーズでなければ入れられない種類の話なので,そこをしみじみと鑑賞してみましょう.
秋の空は高く,軍曹は夏美さんのカップを割ってしまい動揺して家出.そこに冬樹も加わって…というか落下した軍曹を冬樹が助けたところから始まる小さな旅.普段通らない遊歩道は真っ直ぐで,そこを行くことになる中くらいの冬樹と小さな軍曹.半年以上地球で暮らして来たゆえに,知識はともかく,軍曹の考え方は随分とペコポン風に変わっています.
レストランの取り壊し現場を見て,当然のようにモアさんを思い浮かべる軍曹に対し,昔ここに来たときの思い出を懐かしむ冬樹.同じもののはずが見る人によって明らかに違う意味を持つのは,過去の事実がそこにあるから.建物は崩され,そう遠くない将来に冬樹の記憶からも消えてしまうに違いない光景ですが,ここに日向家が来ていたという事実だけは変わりません.もしここに来た頃の軍曹ならば,思い出が消えるからと短絡的に建物の破壊を食い止めようとする話になっていたかもしれませんが,今の軍曹は,見て,理解して,そして通り過ぎます.
赤い円筒ポストをギロロに見立ててみたりしながら続く散歩はなぜか理髪店の中へ.懐かしい思い出に出会ってしまって顔を赤らめる冬樹に対し,冗談で追い討ちをかける軍曹.でもこの言葉はあくまでも冗談.本気でクルルの銃を使おうとは思わない風に軍曹は変わり,ゆえに物語は始まらず散歩は続きます.
地蔵を石化と勘違いする軍曹.自分の興味のあるものには詳しいものの,それ以外は結構無知なまま.しかしそれをきっかけにしてドタバタが始まるほどに分別がないわけではなく,いつもの物語の縁をくるくると回って,けれど落ちない軍曹と冬樹.薬屋のカエルに対する「おめえ,へそないんだな」ってネタは凄まじく古いんですけどね(笑).
何も始まらず,何も終わらない冬樹と軍曹の散策.心を止めれば世界は止まり,心を動かせば世界も動くというサブローのナレーション.くるくると同じ場所で回る2人は動いていないように見えますが,見る側が心を動かし角度を変えれば,「行動を起こさない」という形に軍曹は変化しているわけです.
またいつかここに来ようという冬樹との約束.それが実現するかどうかは別の話.ここに2人がいて約束したという事実だけは確実にこの場所に残ります.何もしなかった2人が唯一やったことはこれから先へと続く約束…ってまあ他にも軍曹はマグカップを壊してるんですが(苦笑).くるくる回る空っぽの物語の中には乾いた青空と陽光で一杯.
暖かい雰囲気を抱えて,きっと通常営業な次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#37

「ビュティの眠ったあとの世界の巻」

OVERを倒したボーボボを,今度は四天王最強のハレクラニが狙って来ると告げるスズ.もちろんボーボボはそれを聞いて真面目に動くような男ではない.なんせボーボボは害虫なわけだから.しかしハレクラニの基地がすごい遊園地,ハレルヤランドだとわかっていきなり行きたがる害虫は羽化.いつもならツッコむだけのビュティも実はハレルヤランドには行きたかった.ボーボボはスズ持参の電車の切符でハレクラニの元に向かうことにする.もちろんヒロインの座を狙う首領パッチと,電車に引きずられてもくつろげる天の助たちも一緒だ.

OVER編が終結しハレクラニ編へと繋がっていく「ボーボボ」.大きな戦いが一段落ついたので今回は比較的ギャグもおだやか.そりゃ毎回クライマックスのノリでやられたら,何かの間違いで本気で見ている自分のような人間の神経が焼き切れちまいます(苦笑).強敵もいないのでビュティさんの突っ込みもほとんどなし.そんな穏やかな,ボーボボたちにとっては恐らく当たり前の夜をお楽しみください.…たぶん毎晩こんなかと思うとかなり嫌ですが(笑).

今回の裏テーマはヒロインの座争奪戦.ゆえにアバンではビュティさんとスズがアピールするもやはりパチ美が乱入するのはお約束.今回からのボスは四天王最後の一人ハレクラニとなりますが,何をどう間違ったのか三木眞一郎が声を当てるという事実に困惑です.声優陣だけ見ると結構な二枚目アニメになってきたなぁ(苦笑).で,そんなハレクラニに狙われていても食事を準備して自分で食うという余裕のパフォーマンスを見せるボーボボと,伝令を受けても金風呂に浸かったままで怠惰に指示も出さないハレクラニ.両者とも相手を舐めているのは芸人として正しい.ここで余裕ぶっこいておかないと,勝負の場で追い詰められたときにその落差での面白さが出てこないですからね.
やる気を出すヘッポコ丸とやる気のないボーボボも久しぶりのお約束.しかし基地がテーマパークと聞いていきなり行く気全開に(ビュティさんまで).ノリの悪い天の助をぶっ飛ばすという軽いハジケをも見せている一同を背後に,淡々と話を進めているヘッポコ丸とスズのマイペースぶりが楽しい.なぜか近くに駅があり,その駅からファンタジーさのない外見の電車でハレルヤランドに向かうことになった一同.しかし切符は6枚しかなく…当然のように引きずられる天の助.
外見に反して電車の中はやたらと豪華.ここまでしょうもない目に合い続けてきたビュティさん,年頃の女の子らしく遊園地がうれしいようでハイテンション気味.ベッドの上で首領パッチとともに飛び跳ねているわけですが,ビュティさんがあまりにもヒロインなので寝返りという名の攻撃を与えるパチ美.電車に引きずられる天の助を唯一心配するヘッポコ丸ですが,さすがベテランの天の助は,この程度の逆境ならば優雅にお茶を楽しむくらいにくつろぎまくり.リアクション芸人としては普通の状態がアレと言えないこともないので,若手の心配は余計なお世話ってもんです(笑).

中盤でビュティさんが眠ってから先が今回の見所.一応敵と天の助がツッコンでくれるんですが,ビュティさんのようにタイミング良く拾ってはくれません.ろくなツッコミなしでボケ倒すボーボボたちの夜のお遊びぶりは,まさに深夜帯の緩いお笑い番組のよう.ゲストとして参加するのはハレクラニの刺客・カネマール.電車の屋根の上から遮断機様の槍で寝ているボーボボたちを狙うはず…が,同じ屋根の上でなぜかボーボボと天の助が将棋を指してます.駒が吹っ飛びながら意味の分からない手を指している2人の緩さが逆にたまりません.この深夜お笑い番組,地方局制作に違いない(笑).カネマールの顔面に将棋盤をぶち当てた後,本格的なバトル開始.屋根の上では風圧で動きがとれないボーボボたちに対し,カネマールは「電車一の男」であったために行動も自由自在…自己暗示かな(苦笑)? しかしボーボボたちは前の戦いで散々身動きの取れないバトルはやってますんで,「飛べ,天の助!」と迷わず鼻毛で振り回すのかと思ったら,いきなり鼻毛でくすぐるボーボボ.必死で掴まっていた天の助を宙に舞わせた後で鼻毛で掴んで引きずって振り回すんで結局は同じ話というかより悪化(苦笑).メインディッシュにツッコんだところてん,大不評.
続いて伸縮自在槍でボーボボを刺そうとする電車一.下の車両では首領パッチが寝てるんですが.上ではボーボボが逃げ,下では素晴らしい寝相で転がり逃げる首領パッチ.絶妙の逃げを見せるこのシーンを,「うおうお」言いながら見ている田楽の声が盛り上げます.そしてようやく目覚めた首領パッチの上に天井が落ちてくるのもお約束.
自由の利かない電車の上での戦いですが,この状況で真正面から当たっても勝ち目がないと判断したのか,ボーボボはいつものおふざけを開始.風圧利用の鼻毛真拳として繰り出した京都の顔出し看板とともに(やっぱり)飛んでいくボーボボ.…まあ,確かに風圧は使ってる(苦笑).敵の得意とする電車というフィールドから外れたボーボボは,沿線の光景を支配した上でお別れコント開始.夕日の中,電車の横を自転車漕いで追いかけるボーボ美.「東京行ってもがんばるんやでえ!」「あーねーごー!」…京都の片田舎の光景のつもりなんだろうなあたぶん.川に落ちる姉御を呼んでいるのは,子分の天の助と姉御ご自身というわけでボーボボ電車の上に帰還(笑).長い割に相手を動揺させる効果しかないという結構無意味なエール拳.以降は天の助をW奥義でところ槍にしたら切っても切ってもところ飴できしょい,という展開のあと,いよいよ真打,自称ヒロインの首領パッチが槍に釣られてご登場.

終盤,ここから先は3バカ揃った強力な展開.電車一を打ち崩すため,ボーボボたちはいつもの(笑)チームワークを発揮.ビュティさんも寝言でツッコむくらいのお約束.ボーボボたちを続いて襲うのは敵ではなくトンネル! 普通だと気を逸らされた悪役がぶつかるものなんですが,この作品では3バカがしっかり激突×2.イタイイタイイイタイすれるすれるすれる!のたたみかけが素晴らしい(笑).さらに続くは森の中.なぜか天の助だけ,木の中の小さいおっさんから攻撃を受けていてこれもリアクション芸人対応のドッキリ企画としてはお約束.「小さいおっさんがいる!」と必死で訴える天の助,哀れ(苦笑).大きいおっさんに落とされて,ぬの車で颯爽と復帰したはずが川に落ちました(笑)! 爆笑する味方を背後から襲う電車一.落とされたボーボボたちはチャイコフスキーの白鳥の湖をBGMに優雅な白鳥飛びで復帰.音楽が贅沢です!
夜明けとハレルヤランドが近づく中,いきなり電車を止めようとしはじめるボーボボ.線路の上には仔犬! 必死で電車を食い止めようとするボーボボが感動的な音楽の中で仔犬に向かって発する一言…「邪魔じゃボケー!」 …まあ,そういう奴ですからね(苦笑).どっせーい!と電車を夜明けの空にぶん投げて,ビュティさんの乗る1両に3バカも飛び移ってハレルヤランド突入.さらに突っ込むスペースワールド! 目が覚めたら窓の外に本物の宇宙人がいるという,ビュティさんに対する寝起きドッキリ企画は見事に成功.アトラクションの中で宇宙人を追い掛け回す電車2両.そのトレインチェイスの行く末はもちろん激突と崩壊で終了.
自分たちが壊した廃墟の前で宇宙人の抗議を受けるも無視を決め込む極悪人ボーボボ.その隙を電車一が襲うも,三連殺はいつもの友情ガードで防いだはずが…なぜかボーボボが重症に(笑).ここまでの極悪非道の積み重ねがあればこそ,ボーボボの苦手なリアクション芸も輝くってもんです.最後は鼻毛真拳奥義・ライトニング鼻毛ボール.天の助トランポリンで舞い上がり首領パッチを帯電させ電車一と宇宙人と天の助に炸裂させるという自分勝手な合体奥義.終盤のたたみかけは,話だけでなく画も構図の開放感が素晴らしい.
完敗した電車一は,その称号を示すたすきをボーボボに手渡すわけですが,真のヒロインであるビュティさんに「すごいの?それ」なんて言われたら価値なんかないわけで(苦笑).こうして夜は明けて,いつもの歯切れのいいツッコミが「ボーボボ」に戻ってくるのです.次回からはいよいよハレクラニの基地を攻略開始.遊ぶ気しかないボーボボたちを襲う罠はなんと幼児化! いいおっさん声優たちは間違いなくやる気満々に違いない次回に続きます!

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しりとり若獅子戦・本戦

さて,若獅子戦準決勝以降の本戦のレビューです.若手棋士がことばと戦う「しりとり若獅子戦」予選の顛末については1つ前の記事か以下のリンクをどうぞ.
 R'sM: しりとり若獅子戦・予選
最初は8人いた若手たちも半分になり,番組が進むにつれて棋士の受けるプレッシャーの量も桁違いに上がっていく「しりとり」本戦.長い戦いを同じ芸人に見つめられるという苦しみが,今回は若手の心を握りつぶしていきます.例えば竜王級の落ち着いたベテランが1人でもいれば,その棋士のペースに合わせることで若手も心の均衡を保てたはずが,若獅子戦ではその精神的支柱となる芸人が不在なわけで.
予選で勝ち残ったのは哲夫・小堀・川元・西田.本戦の経過は以下の通りですが,己の持ち味を出し切れて居ない部分は巨大すぎるプレッシャーゆえのことでしょう.特に決勝は,その決勝らしからぬぐずぐずっぷりをお楽しみください(苦笑).

準決勝第1試合は笑い飯の哲夫と西田のコンビ対決.普段から一緒に仕事をしている2人だからこそ,楽しそうでもありやりにくそうでもあります.互いの実力をよくわかっている2人の戦いは尻上がりに迫力を増していきます.

準決勝の競技は「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「ボツになったドラえもんの道具」
千原の例題,「竹の子プター」からスタート.不条理だが大雑把.

居心地の悪そうなコンビ対決は哲夫よりスタート.「足袋手袋」は不条理だが弱く,西田が長考した「ロックづつみ」はわけがわからない上に弱い(苦笑)とここまでは手探り.しかし一足先にテーマを掴んだ哲夫の「ミサンガ切りバサミ」はその使用範囲の狭さがナンセンスで素晴らしい.掴めていない西田はすかさず「みつあみ切りバサミ」とこのネタをかぶせるものの主導権を奪えるほどには強くなく,続く哲夫の「みみずにおしっこかけても大丈夫カプセル」のほうがネタは弱いがテーマに合っている分,勢いがあります.迷走する西田の「ルームメートに変な人が来ないお守り」は哲夫の長いネタの形を借りてますが独自性が薄くて弱い.ここまでは明らかに押していた哲夫ですが,「リンスインコロンインシャンプー」からはテーマには合うが言葉があまり面白くない(苦笑)という弱点が露呈.そして迷いの末に最初のはさみシリーズと同構造に立ち返った西田の猛反撃.「プリン用フォーク」は圧倒的に強い! 押され始めた哲夫は困った末に「車シャコタン用ペンチ」と言葉を必死に選ぶものの微妙.押し続ける西田の「力強いデザインのTシャツ」は無意味すぎて強い! この激しい攻めに己の道を見失った哲夫の「つまらないもの一杯つまった袋」は…夢がない(苦笑).そして完璧に何を言っても面白い状態となった西田は「ロープだけど長すぎて使いにくいやつ」と冷静に考えると微妙なネタですら審査員の心を掴みます.

1対1の対決はやはり面白い.哲夫が主導権を掴む中盤から西田がそれを奪い取るまでが凄まじい一戦となりました.コンビ同士の純粋な笑いの能力差を示すような激戦をやってしまって,凄い満足感を得ているという西田ですが,今後の笑い飯の活動に支障が出ないかがちょっと不安です(笑).
結果は西田が13点で哲夫の6点を下し決勝へ.

準決勝第2試合は小堀と川元の竜王戦実力派若手対決.キャラを生かした間抜けなネタをマイペースに展開する小堀と,相手の回答を上手に生かして打ち返す川元.コンビの笑い飯ほどではないですが,竜王戦で相手の出方を知っている2人の戦いは,間抜けで凄まじい打ち合いとなります.特に追い詰められた小堀の必死の攻撃が凄まじい.そして,合間に挟まるギャラリーの小声がとっても邪魔(笑).

テーマは「売れなさそうな芸人のコンビ名」
渡辺の例題,「暴れんBOY」からスタート.…そりゃ売れないわな.

手を上げたのは小堀.「命からがら」は確かに売れるわけがない.これを返す川元の「ラベンダー臭」も同じくらい売れるわけがないんですが,両方とも言葉自体の爆発力は今ひとつ.小堀が考えた末の「嘘つきまっせ」も弱く,膨れ上がったギャラリーの視線が邪魔(苦笑).一足早くテーマに対する攻口を掴んだのは川元で,「背脂イチロージロー」は悪くないんですが,「イチローで止めればもっといい」といういとうのコメントはさらに的確.攻めどころを未だにつかめない小堀の「海山家」は「う」ではないということで失敗.そこで苦し紛れに出した「6と7」が簡潔ですが無機質さが絶妙! そんな大荒れの小堀のペースを無視してマイペースを貫く川元の「ナースコール」は地味ですが後からくる面白さ.そして荒れ続ける小堀は息を荒げつつも「る…る…るつぼ」明らかに追い詰められてますが(苦笑)そこが独特の迫力になって面白い! この直球に対応しなければならなくなった川元は,小堀と同じ方向でより強いネタを選択.「ボケ」はギャラリーの絶賛(笑)浴びる剛速球! 小堀はここで直球をわずかにずらして「ケメストリー」とパロディでこれも大絶賛.しかも受ける川元はパロディネタを受けて「リットン調査隊」と実に彼らしい鏡ぶりを発揮.必死で道を切り開く小堀は「いちからやります,…よ」と苦し紛れ(笑).最後,川元の「横と縦」は小堀の「6と7」を本歌取りしたものですがイメージが具体的に浮かびすぎて今ひとつ.

追い詰められて一杯一杯パワー全開の小堀とその小堀の暴風をときにはかわし時には跳ね返す川元のやり取りが見ごたえのある戦いとなりました.特に前半掴めないながらも必死でテーマを追いかけ続けた小堀はよく頑張った.ギャラリーは「ケメストリー」と「ボケ」を絶賛です(笑).
結果,小堀が13点で8点の川元を下し決勝進出.基本的に流れの受け手だった川元が「お互い苦しかった」とコメントしたのに対し,ひたすら心の赴くままに攻め続けた小堀が「楽しかった」とコメントしている食い違いが面白い.追い詰められた小堀が見せた煌く着想は,まさに勝俣の言葉通り,素晴らしい「お笑い筋肉」です.

さて決勝に駒を進めたのは西田と小堀.決勝にふさわしく笑いの神を降ろした凄まじいものを期待したいところだったのですが,ここで思わぬ伏兵が2人を襲います.この段階で実況席には司会2人+ベテラン3人+敗北者6名の計11名の大ギャラリーが完成.しかもどいつも笑いに関しては一家言ある連中ばかりでその上もうしりとりやらなくていいからものすごく気楽.この厄介なギャラリーのプレッシャーに,元々限界にいた1人が奈落の底に落ちていきます(苦笑).

決勝の競技は「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「せつない言葉」
板尾の例題,「一目ぼれをしたのだがゾンビ」からスタート.死は彼のお家芸です.

しばし迷った上で手を上げたのは小堀.「貧乏ではないのだが,歩く」.言葉から浮かぶ絵がぼやけてます.西田は「車だが動かない」と前のネタを説明するも審査員には届かず今ひとつ.ここまでの展開からか小堀,「いつもだがさえない」となげやり(苦笑).西田は悩んだ末「いいスーツだが泥んこ」と絵を見せます.西田のネタは小堀のネタを具体的にするものなんですが,そのアピールが控えめすぎて審査員に伝わっていきません.すっかり追い詰められた小堀は戸惑いまくりの上で「困ってるのだが,いいよ?」と自分の本音を語り,西田も迷った末に「ようこそと言っているのだが,家の中から出てこない」と難しい方向に.小堀は「家」を受けて「家だがベニヤ」と反射的に返答.追い詰められてるのは重々承知なんですが,決勝なんだからもうちょっとなんとかひねろうよ(苦笑).ここで西田が出した「ヤシの実っぽいのだが親戚だ」は素晴らしい! このネタは親戚がヤシの実っぽく見えるせつない風景を脳裏で思い浮かべてもらえると,奥深い暴力性が理解してもらえるんじゃないかと思います.それに比べると必死の小堀の「脱出したのだが複雑骨折」は暴力性が表面的すぎ.何かを掴み始めた西田は変な顔で悩んだ末に「ツイストを踊っているのだが曲などかかっていない」とさらに畳み掛け,ここに来て指先一本でしりとりの縁につかまっていた小堀が,「イケメンなのだが,はー,はー,あっ,よだれをたらしている」とついに落ちていきました(苦笑).その様子を目の前で見ている西田の,「ルール上何の問題もないのだがマスクを勝手にとった」はそのまま現在の小堀の姿ですか?

2人とも周囲のプレッシャーに負け,凄まじいハジケは見られなかったものの,限界点にいる人間の姿はそれだけで面白い(笑).特に小堀の不安定さは今回はマイナスに働き,その分安定した西田が着実に点を重ねることとなりました.ゆえに結果は,西田名人が16点.1点の小堀を下して圧勝!
2人がギャラリーの圧力に負けたため腰砕けな決勝になってしまいましたが(笑)それでも一定のラインでネタの質を維持しきった西田の腰の強さは素晴らしい.西田の場合,テーマを掴むまでに時間がかかるという問題さえ改善できれば,どれだけ手ひどい一撃を食らっても序盤から終盤までの総合力でねじ伏せる,恐ろしい持久力のしりとり名人が誕生するはずです.他の新人もそれぞれの強みと弱みを十二分に研究した上で,ぜひ次回のしりとり竜王戦に挑んでもらいたいところです.

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しりとり若獅子戦・予選

テレビ朝日制作の関東ローカル番組「虎の門」が咲かせた笑いの花(たぶんトリカブトとか)である「しりとり竜王戦」.今回はそれを若手芸人のみを集めて実施.これまで出場経験のある若手4人と勝俣とベテランの棋士が推薦する若手4人の計8人で行われるトーナメント戦です.強力すぎるベテラン棋士3人(板尾・千原・渡辺)が見守る中で戦わなければならない若手どもは,後になるほどしりとりそのものよりも周囲からのプレッシャーに潰されていきます.ベテランが落ち着いて企画を進行しているからこそ若手も自分たちの良いものが出せるのだということが如実に出た回かもしれません.見所は中盤.プレッシャーに負けてうわ言を言い出す奴がいますので注目です(笑).
参加者は,小堀(二丁拳銃),哲夫(笑い飯),ふかわ,高橋(サバンナ),水野(リットン),井上(次長課長),西田(笑い飯),川元(ダブルブッキング).全員がお笑いで,中でもミスター噛ませ犬・ふかわと…若手?な水野が悪目立ち.今回は特別ルールで,開設席のしりとりの重鎮たちが最初の例題を出し,自分が推薦した芸人以外は審査も担当します.3ブロック制よりも1本に与えられる時間が少し長いので,ベテランなら面白ネタの打ち合いで上り詰めることができるはずなんですが若手がその境地に達することはできるのか.

Aブロック予選は小堀,哲夫,ふかわ,高橋.ふかわは勝俣枠.嫌がらせに限りなく近いようにも見えますが(笑)往時のふかわのセンスは本当に凄かったので,これをきっかけに笑いの神を降ろせるといいんですが.千原が推薦したのは高橋.大阪ではイチオシという台詞でプレッシャーをかけてます.千原が若手を推薦する格だという事実に時間の経過を感じますが,…小堀はそこに居ていいのか(笑)?

予選の競技は「しりとりセンスマッチ」.テーマに合った言葉でしりとり.
最初のテーマは「カッコイイ言葉」
板尾の例題,「皮の上下左右」からスタート.変化球.

手を上げたのはふかわ.「牛の涙」は冒頭からひねりすぎではありますが,不条理芸人として全盛期の頃のふかわの芸風はこの方向.ただしこれ自体はあんまり面白くなし.前の迷走の直撃を受けた高橋は「助けた亀の誘いを断る」と微妙.続く小堀の「留守しがち」哲夫の「地球絶対平和」も微妙.そしてふかわは「私の雨」と己の道を探してなおも迷走.迷惑です(苦笑).直前が悪すぎる高橋まで「目薬に醤油を使う」と不条理な方向へ.言葉のチョイスは悪くないんですがテーマには合わない.小堀の「牛に乗れる」で微妙にテーマに合ってきて,哲夫が放った「ルイ158世」が素晴らしい!ようやく言葉とテーマが合いました(苦笑).ふかわはマイペースに「石も食べる」と己の道を求めますが,高橋は流されずに「ルームメイトがKISSのメンバー」とベタですが確かにかっこよく.小堀はかなり悩んだ末に…「後に残さない」.恨みやしがらみならかっこいいところですが,なんせ子どもっぽい小堀が言うので給食しか連想できないんだよなぁ(苦笑).哲夫の「急がば回り過ぎれ」は語尾が無理やりなのは面白いけれど微妙.ぎりぎりだ!
解説ではふかわの温まりぶりに疑問を呈す声が.ギャグの中でも不条理は時代に左右される部分が大きいので,髪1本でもずれてしまうとこういう状態になるんだよなぁ.

次のテーマは「情けない言葉」
千原の「お父さんはAD」からスタート.放送業界の人間だと笑えるネタ.

またもふかわが速攻.「いつの間にかいない」は不条理なんですがふかわ自身のことを示していてもいて自虐的(苦笑).これに対する高橋は「犬に鼻で笑われる」とテーマには合っているものの普通.小堀の「ルーレットがなかなか止まらない」は緩くていい.小堀のキャラだと人生ゲームのルーレットしか浮かばないんだよなぁ(笑).哲夫の「芋くてへーこいた」は言い回しも含めて良かったんですが,何かに目覚めたかふかわ,「たっちゃった」…何が(笑)! 深夜帯を生かしたものすごい一手にまたもペースを崩される高橋,呆然としつつも考えて…「タモリさんと,完全に一緒の…サングラス」本来はもっと意外な言葉で締めることもできるはずですが,そこを精一杯頑張っても当たり前の言葉にしか行かなかったという心の動きそのものが面白い(笑).ようやくコツをつかんできた一同は小堀の「寸足らずがひどい」も哲夫の「インダス偽文明」もなかなか不条理で良し.しかし,周囲がペースを掴みかけている夜明けの中で落ちていく流れ星ふかわ.「痛いけどたっちゃった」…って不条理ネタを自分でかぶせるのはダメだ! 絶対ダメだ(苦笑)! 高橋の「誕生日会10年連続誰も来ない」は悪くないんですが,前の悪いインパクトが強すぎて目立たず.小堀の「椅子がどこにもない」は過去の「喧嘩を売る言葉」の「椅子ないよ?」に似てますが,喧嘩が売れないあたりが情けない.最後.哲夫の「一本木で遊ぼうや」は…それ,情けないのか?

皆頑張ったんですが焦っているのか考える時間がほとんどなく早撃ち気味.時間をかけることには前の回答の印象を消す効果もあるんで,もう少し落ち着いて指せるとよかったんですが.
結果はしりとり経験者の哲夫と小堀が11点と6点でやはり勝ち抜け.推薦2人はともに4点で落選.これって案外経験がものを言う企画なんだよね.

Bブロック予選参加棋士は水野,井上,西田,川元の4人.どう見たって新人ではない水野は板尾の推薦枠.嫌がらせのように見えますが…嫌がらせだよなぁ間違いなく(苦笑).ともかく若獅子じゃありません.井上は渡辺の推薦枠.「当たればでかい!」という推薦の言葉ですが,この時点でかなり緊張していて,次の2戦のすごい見所となっていきます(笑).川元はこの企画のきつさを良く知っているがゆえのコメントを.そして西田は,Aブロックの哲夫と2人合わせて笑い飯なんですが,コンビがピンで同じ番組に出るってのはなんだか恥ずかしいみたいです.

最初のテーマは「器の大きそうな言葉」
渡辺の「NASAvs俺」からスタート.相変わらずうまいこと言うなぁ.

こちらのグループはなかなか手が上がらず,口火を切ったのは西田.「連発させます寺の鐘」は悪くはないがテーマからちょっと遠い.直後に答える井上は「熱が出ても44度くらいなら耐えれる」とそれは器の問題なのかよくわからない回答を.このあたりから彼の旅路ははじまっているようです(苦笑).水野の「ルービックキューブでもう一儲け」は手堅い.さすが万年若手! 川元の「献血で全てを捧げる」は悪くないんですが直前が良すぎて印象が薄い.西田の「ルーレットを回せ火がつくくらい速く」は,器が大きいというよりはかっこいい言葉.西田はテーマからのずれに苦闘し続けます.井上の「クリスマスの日に彼女に油田をプレゼントする」は長すぎて微妙.激しく緊張しているようでものすごく辛そうです.水野の「留守の戸締りはしない」は緊張の欠片もなく(苦笑)しっかりと楽しいんですが,それを追いかける川元の「いなごの大群の進路方向を変える」は人間の能力の範囲を軽く超える凄さ! この超人路線に即座に乗った西田は「ルビーはまだ柔らかいほうの宝石だ」とテーマにきっちり合わせることにようやく成功.そして井上.はじめて長考した上で歩みだすのが…「だったらゆっとくけどお前は一番.その上は俺」…おいどこに行く(苦笑)! いきなり目を覚ましたままでうわごとを言い始める井上.その凄さの前では水野の「レンコンの穴なぞ全部塞いでやる」は悪くはないが弱い.最後は川元が「ルーマニアで包茎手術」と最初の路線に戻って,下ネタでくすくす笑いをとります.
解説では,初戦なのにもはや一杯一杯でうわ言状態の井上に注目が集中.大人なのに途中から涙目です(笑).

次のテーマは「ジーンと来る言葉」
板尾の「住所が欲しい」というレベルの高すぎる例からスタート.

手を上げたのは川元.元々周囲の実力が高いほど実力を発揮する川元の答えは「いたこを抱いたんじゃない,お前を抱いたんだ!」いきなりものすごい設定と映像がやってきた! これを受ける西田の「だいぶやせていた」はじわっとくる言葉.うわ言井上は「ためになる話をしたがさっき聞いたといわれた」というのは…彼の妄想の中ではジーンと来るんでしょうか(笑).水野の「タイ以外全部握ってやってくれ」は状況が曖昧すぎてジーンとはしない.完璧に掴んでいる川元は「0点を取ったのに誰もしかってくれない」と寂しさの忍ばせ方が素晴らしい! 西田の「イルカがよってきた.陸までも」はテーマからは外れ気味なんですが,言葉から浮かぶ状況が明らかで想像の余地も大きいので審査員は好評価.井上の「もうすぐこの店も潰れてしまうのか」は割といいんですが,井上自身があまりにも辛そうでうわ言にどうしても聞こえてしまいます(苦笑).水野の「カウパー氏腺液」はとても下品(苦笑).それに比べると川元の「木彫りの祖母」はやはり素晴らしい!年長者ってなんかジーンとくるというネタを継承した西田の「ボーリングに行った.80歳ではじめて」は悪くはないが言葉の弱さの割には長すぎる.年長者ネタは井上も採用.「手の皺が複雑になってきた」必死の回答としては素晴らしい.で,ここまでの流れを壊したのが水野.「たぶん産油国では有名だ」は明らかに暴投.これでリズムが狂ったために川元の「ダメおやじが最後に確変をひいた」は今ひとつ.西田の「煙草を吸っていた.猿なのに」は言葉よりは演技で得をしてますね.そしてラストの井上は「錦鯉の色彩は他の国では表せない」…うわ言だ(笑)!

尻上がりに良くなっていったこのグループでは,印象の面ではトランス状態の井上が最高に輝いてました.ラストとか.水野も終盤以外は比較的堅調で,辱めるために推薦した板尾の意図には反したようです(笑).今回全体を通しても,この2戦は特にレベルの高い,見ごたえのある戦いでした!
この激しい戦いを勝ち残ったのは…川元と西田.20点と12点で進出.新人の2人は井上10点と水野7点でやはり安定感が足りずに敗北.ですが下品な水野もトランス井上も十分にキャラは立ってますんで,ぜひ竜王戦への登用をお願いしたいところです.

以上予選で勝ち残ったのはAブロック哲夫・小堀,Bブロック川元・西田の経験者たち.この4人で本戦が行われたわけですが,その顛末については次の記事に続きます.

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陰陽大戦記#8

「おいしいところを持っていく主役の巻」

地流を裏切って現在リクの家に居候しているソーマは,今も父の敵であるミカヅチを倒すことで頭が一杯.組織化すらされていない天流にも天流宗家らしからぬリクにも失望し,リク手作りの料理らしきものもリュージが作ってくれたうまそうな料理も無視して,太刀花家から出て行ってしまう.
夕食の後,ソーマがいないことに気がついたリクは町に探しに出かける.「地流に戻ったんじゃないのか」というコゲンタの言葉に反論し,真剣にソーマを心配しているリク.一方家出したソーマの所持金はわずかで,電車に乗って町の外に出ることもできない.壊れた神社で写真を見て涙ぐむソーマを地流の追っ手が発見.裏切り者を狩りにきたキリヒトと,ソーマの式神戦がはじまった.

天流と地流の因縁深く不毛な争いに巻き込まれた何も知らない少年の成長を描いているはずの「陰陽大戦記」.今回はサブタイトルからして居候ソーマの当番回のはずが,おいしいところを全部持っていったのは誰あろう主役のリク.もちろんキッズアニメで主役が目立つことは基本的には望ましいことなんですが,…でも,本当にその目立ち方でいいのか(苦笑)? もはや誰もツッコまないまま随所でボケ続ける主役に対し,仕方なく視聴者が延々とツッコんでいくという双方向的な(笑)すごい回です!

前半はやはりエピソード満載.面白いのから悲しいのまで様々なことが起こります.夕方川岸コンビニ袋,そしてその横に座るソーマとその式神・フサノシン.理由あって地流から抜け太刀花家に身をおくことになったソーマですが,この間抜けで優しい土地にはまったくなじまず,ミカヅチやユーマのことばかり考えているようで.先日力不足を痛感した兄ユーマの修行の様子は俊敏かつ重厚で非常にかっこよく,特に重さを感じさせる描写が絶妙.そんなかっこいい地流に対し,天流である我らが主人公はフォローできないほどのボケ全開.のんきで素直で真面目で鈍くて…特に精神的に不器用なリクが作成するのは 「必食!魚と肉と野菜の丸ごと炒め」というアイテム合成に失敗した珍妙な物体.まあ中学生だし仕方ないかとここまでは微笑ましかったんですが…「今日はうまくできたぞ」の一言の破壊力が(笑)!そりゃ毎回今回以下の料理を準備されたらソーマでなくても食いたくはない.コゲンタだって勘弁して欲しいと痛感しているに違いない.奥の台所が悲惨な状況になっているのも見逃せません(笑).
そんな太刀花家にボート部関係者一同が場所を借りるために参上.前回の準備室は部室にはできなかったようで,今後もこの家が便利な集会所として扱われるんでしょうか.リュージは野菜をなぜか持参してますが,リク作成の産業廃棄物の味見でひどい目に.…こんなのを宗家に戴いてしまった天流は大丈夫なんでしょうか.ミカヅチを倒す以前に,リクのボケで天流が全滅しかねない気が!
地流の刺客の様子はともかく,リクの料理?に倒されたリュージは,持参の材料できちんとした家庭料理を作成.しかもあの出来ですら満足いかない完璧主義者ぶり.一緒の食事を断るソーマに対し「若いときはいろいろある」とか度量の大きそうなことを言うし割烹着はやたらと似合っているし,ますますリュージの家がどうなっているのか気になるところ.そんな度量の大きい生徒に対し,先生の器が小さすぎ(苦笑).
夕食後は後片付けの手伝いをするモモちゃんとリっくん2人きりに.ゆえに爆走するモモちゃんの妄想特急.お約束です! 「2人きり」という事実から果てしなく遠くへと走っていくモモの妄想.確かに状況は2人きりなんだけどさ,告白はされないと思うよモモちゃん(苦笑).で,妄想の終点としてリっくんの言いたいことを尋ねたときにはもうリクはいなくて自動的に太刀花家のお留守番状態の上に,ボウルまで落ちてくる始末.
あまりにも役立たずなリクのところから出て行こうとしたソーマ.電車には金がないので乗れず,町の外に出ることができません.フサノシンの言葉からするとリクはソーマを気遣っていたようですが,その思いやりはソーマには伝わっていなかったようで.これまでも何度か描かれてきていますが,「宗家」の名が示すものと現在のリクには相当の差があるようです.フサノシンがコゲンタを使役していることをリクの潜在能力の根拠にしているということは,強い式神は才能のある闘神士にしか扱えない? そういえば,リクはともかく,他の闘神士たちはどうやって式神を手にいれてるんだろうか.まさか店で売っているわけじゃなかろうし(笑).
その頃,リクは真面目にソーマ探し.コゲンタに「戻ったんじゃないか」と言われたあとのリクの反論が興味深い.のんきで素直で真面目で鈍くて精神的に不器用でも,自分なりに居候のことを理解しようと努めていたようで,「自分で決めたことを変えたりはしない」という説明は的確なもの.この印象に基づいて行動するリクはやる気なしのコゲンタに「ともかく放っておけないよ」と本気で言ってます.これまでの行動を見ていると,リクに気合を入れるスイッチは「誰かが困っていてリクならなんとかできる」ということなんだろうか.
結局神社の跡に戻ってきてしまったソーマ.家族4人の写真を見つめて涙ぐみます.父と母と,兄と自分が一緒に笑っていたあの頃.父は地流の裏切り者らしいですが,事情はどうあれ「戻して下さい」とこんな小さい子に言わせるような状況をつくったミカヅチは悪い奴です.そして謀反人の子どもを狩りにきた地流のキリヒトが登場.ソーマとその家族を愚弄した上に埋火のミンゴベエを降ろし,キリヒト対ソーマの式神戦が開始.

後半はいつものようにバトル満載.ソーマは雷火のフサノシンを降ろし,鳥型式神2匹での空中戦を開始.祭りをモチーフにしているミンゴベエがなんとなく腹の立つ喋り方で翻弄するのに対し,フサノシンは明らかなスピードタイプのため重量と力が足りません.しかもミンゴベエは逃げてばかりではなく,遅いがコントロール可能な重い火球をフサノシンにお見舞い.遅くても扇によるコントロールが的確の上に,何度当たっても術が消滅しないため,一度当たって態勢を崩されると反撃する間が失われてしまいます.この逆境に泣くソーマを,苦しむフサノシンは励まします.これまでも,2人きりでこうやって励ましあいながらやってきたんでしょうね.しかし敵の羽根手裏剣を食らったフサノシンは地上に落とされ絶体絶命.そこに駆けつけるのは兄・ユーマ…ではなくてリク.
キリヒトに「なんだ貴様は!」と問われる主役.普通ならかっこよく名乗りを上げる主役らしい見せ場なんですが,リクときたらあわてて自己紹介を考えて大失敗.「家主で保護者みたいなもので」っていうのはたぶんキリヒトの聞きたいことじゃない(苦笑).そこでたどり着いたのが「天流の闘神士,太刀花リクだ!」 …名乗りは,この場に対し己に己自身で名をつけること.自分に対し敵の前で天流と自分を名づけた以上,彼が戦いから逃げる術はありません.
リクはコゲンタを降ろし,めでたそうな敵(笑)と戦闘開始のはずが,この期におよんで「なんかボクが戦わなきゃいけなくなっちゃったのかなぁ」とか言い出すリク.お前さっき名乗ったじゃねえかよ(苦笑)! たとえ戦いが嫌いでも,目の前で危機に陥っていたソーマを助けるのはリクの役目.ソーマのことを「裏切り者の中の裏切り者」する敵に対し,自分の目で確かめたソーマの姿から「好き嫌いが多くて言葉遣いも悪いけど人のことは裏切らない!」と反論するリク.どうやら気の長いリクも,ソーマの態度にはちょっと腹を立てていたようでそれが前に2つついてます.ただし言葉遣いはともかく,好き嫌いはリクの料理のせいではないのか(笑)?
キリヒトが喧嘩を売り,本人の意思はともかくリクがそれを買った上に始まるコゲンタ対ミンゴベエ戦.相手の技が熱いので少しは考えろとコゲンタに怒られ,直接触らなくていいように虎鉄を降ろして攻撃開始.ここ数回の戦いで苦しんだおかげで,戦闘自体はかなりスムーズになってますね.いよいよ怒涛斬魂剣で一気に止めを刺そうとするコゲンタを止めたのは,ぼろぼろでも立ち上がるフサノシン.コゲンタの手をネコの手呼ばわりしつつ戦線に復帰.今後ソーマは,周囲から手厚い助けを受けることはできません.ソーマが実力を発揮できなければ即敗北に繋がるため,己の存在がかかっているフサノシンだって必死です.ソーマの指示でフサノシンは羽根手裏剣を神翼合切剣で跳ね飛ばし,火球もミンゴロウの自爆狙いのコース取りで排除.最後は必殺の電光雷火撃を決めて勝利.1話限りの雑魚のはずが,異様にキャラの立ったミンゴロウは消えていきました.

戦いのあと.ソーマはようやく,見ていて信じてくれたリクに事情の一部を話し,「ミカヅチを倒すためにお前に協力してやる!」と宣言.おかげで戦いにより深く巻き込まれていくことが確定しそうなリクですが,当座はコゲンタとフサノシンの喧嘩をどうするかでしょうか(笑).これでようやくソーマもこの町の仲間になれそうでよかった.
ソーマとユーマの父,アスカはミカヅチの手で石柱に同化封印されているようです.逆らったソーマはアスカに.従うユーマはあの女…母に似ているということは地流に母は協力しているってことなのか.地流のつくづくハードな設定は,中盤で大きな意味を持ちそうですがそれは先の話.できればリクにはもうしばらくあまり憂いのない楽しい時間を過ごしてもらいたいところなんですが.予告で本気で戦っているリクの様子から,気合スイッチの発動条件に迫れそうな次回に続きます.

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「第5回アニメ感想率調査」感想

ここしばらくレビューが続いてしまってさすがに疲れてきましたんで(笑),今日は大変遅ればせながら、光希桃 Anime Stationさんの感想率調査結果についていろいろコメントしてみたいと思います。毎度ながらものすごい分量の作業をアニメ視聴を犠牲にしてまでやっていただけることに,本当に感謝しております。
全般的な結果分析については神聖リオデジャネイロ王国さんでの分析に,間違いなく1本は似たようなアンテナを持つ人間として共感しております.自分も脳味噌をCTスキャンにかけたほうがいいですか?

まず,ここの細かいデータをご紹介。

 取り扱い作品数:5本 ( 205サイト中 181 位 )
 感想数:5.00本 ( 153 位 )
 レア指数:1.83 ( 38 位 )
 チェッカー率:81.6% ( 187サイト中 46 位 )
 新番見切り率:16.1% ( 118 位 )
 平均評価点:2.45 ( 197サイト中 55 位 )
 平均評価点(見切りマイナス換算):1.24 ( 44 位 )

変なメリハリ.レア指数はここにとっては当たり前の数値です(苦笑).感想扱い本数自体は長文のためにわずかなんですが、実際に視聴している本数はかなり多い方だったりします。しかも中盤での化けを警戒して最後まであまり見切らずだらだら見てますので。今期だと「ビューティフルジョー」がかなり持ち直して面白くなってきてますね.
終了感想内訳は,殿堂:0、名作:1、おもろ:4、普通:2、駄作:2,見切り:1。ちなみにここの評価は、個人的に楽しめたかどうかの「私見」、他人に自信を持って勧められるかどうかの「一般」、そして自分ではもはや逆らえない「電波」(笑)の観点からつけるようにしています。「おもろ」以上をつけたものの内訳はこんな風。5段階評価。

 ・(名作)鋼の錬金術師 私見:4 一般:5 電波:1
 ・(おもろ)ニニンがシノブ伝 私見:4 一般:3 電波:2
 ・(おもろ)ギャラクシーエンジェル 私見:4 一般:2 電波:3
 ・(おもろ)忘却の旋律 私見:4 一般:2 電波:2
 ・(おもろ)絢爛舞踏祭 私見:4 一般:3 電波:1

私見で4を越えれば「おもろ」、加えて一般も4を越えれば「名作」。全部足しても4以下の場合は「駄作」、それ以外は「普通」、というのが基本的なところ。ちなみにこれまでの調査でここで「殿堂」をつけたのは「クラッシュギアNitro」の1作だけなのですが、内訳はこうです。

 ・(殿堂)クラッシュギアNitro 私見:5 一般:3 電波:5

「殿堂」の意味がご理解いただけると思います(笑)。
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終了作品に対するコメントを.前回の分はここに

 1 新・ゲッターロボ 8 ( 4.1% )
 1 エルフェンリート 28 ( 14.2% )
 3 鋼の錬金術師 123 ( 62.4% )
 4 ニニンがシノブ伝 101 ( 51.3% )
 5 忘却の旋律 112 ( 56.9% )

見られなかった頭2本は省略.コアなファンだけでなく一般人まで巻き込むブームとなった「鋼」が3位(地上波1位)となったのは順当のように見えて実は偉業.自分はアニメを見てから原作を読み始めた口ですが,それでもあの素晴らしい原作と戦うことは並大抵の苦労ではなかったことはわかります.ここでも書いていた「シノブ伝」が「忘却」を越えたのには素直にびっくり.アクのなさや映像としての完成度は「シノブ」が上で,テーマ性とハッタリは「忘却」が上.しかし「忘却」の利点は同時に弱点ともなりやすい内容だったのがこの結果を導いたのではないかと思います.ただし,視聴者の記憶に刺さって長く残っていくのは「忘却」のような気がするなぁ.
ちょっと飛んで.

 11 鉄人28号 89 ( 45.2% )
 12 サムライチャンプルー 90 ( 45.7% )
 13 MADLAX 94 ( 47.7% )
 14 マリア様がみてる~春~ 128 ( 65.% )
 15 絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク 106 ( 53.8% )

今期の中堅層はまさにこのあたりではないかと.視聴者も多いんですがマニア向けで作品そのものの癖も非常に強く,評価もそれなりに割れています.「チャンプルー」と「MADRAX」は思っていたより高かった.そして「絢爛」はもう一息高くてもいいのになと思いましたとさ.キッズ見の目から見ると単体として「絢爛」は決して悪い作品ではなかったので,強い女性が満載のアニメを見たい人にはぜひお勧めしたいところです.
またちょっと飛んで.

 29 RAGNAROK THE ANIMATION 45 ( 22.8% )
 30 最遊記RELOAD GUNLOCK 27 ( 13.7% )
 30 ボボボーボ・ボーボボ(放映終了地域)
 32 DANDOH!! 34 ( 17.3% )
 33 爆裂天使 68 ( 34.5% )
 34 アクアキッズ 12 ( 6.1% )

底辺です(苦笑).スタッフに敵がいたため回避していたものの間違って見てしまった回にひどい目に遭わされた「RAGNAROK」.他サイトさんの感想を読む限り,ネタアニメとしては優秀だったようでレビューはとても面白かったです.「ボーボボ」終了地域の皆様方,お疲れ様でした.こちらでは幸い続いておりますんで,最後まで奴らのバカな旅路を見届けたいと思います.大抵の人間が最後まで耐えられなかった「DANDOH!!」はともかく,継続数からして皆を最後まで引きずりながらなおブービーの「爆裂」は…すごいなぁ(笑).自分もいつ化けるのかと楽しみに見てたんですが,卵の中で既に雛は死んでいたようでがっかり….

そんなわけで,今期中最も輝く終了番組コメント.

 爆裂天使[殿堂入り]
 布達の橋
 「何も言う事はない。私の中で1番」

ぜひ詳しく事情を伺いたいところです(笑).
それと,最遊記RELOAD GUNLOCK[殿堂入り]で火の出るような渾身のコメントをされているAfter Dark, My Sweet.さんには特別賞を差し上げたいですね.
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さて,ここまで必死で書いてようやく放映にレビューが追いついてきたんですが,金曜深夜に「しりとり竜王戦」がありますのでまた大幅にずれることになりそうです.そんなわけでなかなかお目当てのレビューが出てこなくなるかもしれませんが,のんびりとお待ちください.

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焼きたて!!ジャぱん#6

「新人なのに大勝負!の巻」

パンタジア本店は凄い人気なのに,和馬たちのいる南東京支店はまったく人気がなかった.売れ残ったパンを前に「ジャぱん57号に使うんじゃよ!」と和馬はうれしそうだが,河内にとっては店の経営状況の悪さを示すものでしかない.店長に店の状況について尋ねた河内と和馬.松代店長にネコの子のように吊り下げられ,見せ付けられたのが斜め向かいのパンタジアのライバル店,サンピエール本店.あんなでかくて人気のある店があっては南東京支店が流行るわけがない.サンピエール本店の店長,模糊山にジャぱんをバカにされて怒る和馬.そのいさかいをよりややこしい方向に大きくする松代によって,サンピエールの模糊山とパンタジアの和馬がテレビで新作パン勝負を行うことが決まってしまう.

こちらも序盤の設定説明がほぼ完了し,ようやく目指すところに突き進む体制のできた「ジャぱん」.特に人材が定位置へと配置されたのが大きく,天然の和馬と茶化して状況を悪化させる松代店長,そしてその2人などにコンパクトかつ激しくツッコミを入れるしかない無力な河内…という構図が安定していて実に強い.言葉の面では主に河内が,状況の面は主に松代が転がしてくれるので展開が非常にスピーディ.今回は特に画と音楽の融合具合も素晴らしく,原作既読者としてこれまで見たいと思ってきたものに近づいてきました!

前半は南東京支店上の,和馬と河内の下宿からスタート.南東京支店の経営状況を危ぶむ河内に対し,売れ残りのパンを材料にするのだとにこにこしている和馬は好対照.今更ですが和馬のジャぱんバカぶりはかなり見事で,パン以外のことは基本的に全て無視しているあたりは主役らしい.しかし河内の指摘によって不安になった2人は松代に経営状況を聞いて…ネコの子のように店長に首根っこをつかまれ,外に連れ出される2人.「2時の方向をご覧ください」とご案内されたのは今回の敵でありパンタジアグループの最大のライバル,サンピエールの本店.元々パンタジア支店のみで優良な商圏をつくっていたところに目をつけたサンピエールが本店を進出させた,という構図かな? サンピエール店長の模糊山は…ネタとして十分通用する程度に濃い古典的なオカマキャラ.和馬のジャぱんを「ダジャレ」とバカにする模糊山,あまりに濃い顔によって画面がもう,すごいことに.
自分がバカにされてるかどうかの判断すら怪しい和馬すら霞んで見えるほどに濃すぎる模糊山から主導権を奪ったのは松代店長.「模糊山ごとき職人の挑発に乗るな」という露骨な挑発で怒らせて,道路を挟んだ怒気交じりの駆け引き.心地いいテンポの言葉の応酬の末に,なぜか和馬と模糊山がテレビで新作パン勝負を行うことが決定.しかも勝負は明後日という急展開.松代の人を見る目や状況判断能力はかなり優れたものなんですが,肝心要のところで先の読めない賭けについ出てしまうあたりが今後も玉に瑕となっていきます(苦笑).
日々窮している南東京支店にとっては,広範囲への宣伝となるテレビ出演は願ってもない話.ただし相手はあんなでも菓子パンの神様なので無名の新人である和馬の勝算は薄く,しかも負けたら廃業確実.和馬本人はともかくとして,巻き込まれたに近い形の河内にとってはまさに悪夢の展開です.ちなみに模糊山は勝利を確信しているのかお体のお手入れに余念がありません.従業員5人中4人がろくに仕事をしない南東京支店もアレですが,いい大人な部下を前にして嫌な暴君振りを発揮するサンピエールのほうが病は深そうです.

後半はいきなり前置きなしに「なんでやねん」とツッコむ河内.悪夢ですからね(笑).しかも和馬が準備しているのは売れ残りパンを使った新作57号.未だに和馬の頭の中にしかなく,うまいかどうかも「たぶん!」程度の確証しかない新作ジャぱんに己のキャリアがかかってしまった河内.明らかにビッグになる夢の方を向いて逆走状態,おかげですっかり憔悴気味.月乃さんが学生だったことは今回の話どころか今後の話にも特に影響がないので軽く流しておきましょう.
さて,松代の賭けに安易に乗ったように見えながらも,サンピエールにとってこの戦いは実に好条件.なんせ素人同然のパンタジア代表を公衆の面前で叩きのめすことができるわけですから.ゆえに当然パンタジア本店からは黒柳以下本店のスタッフが駆けつけて事態の収拾にあたろうとするわけですが,ここで黒柳の師匠であった店長は彼を牽制し,決定権を持つ鳩とともに登場した仮面の金髪の元へ.この仮面の男前こそマイスター霧崎.謎多き本店のGMは,松代の態度に何かを感じたのか東君に合いたいと言い出します…その声はハマリ役でとんでもなく男前(笑).今後の静かゆえに不条理なリアクションが楽しみでなりません.戦いに挑む和馬がつくっていたのはパンではなく,パンのためのたれ.これを見た霧崎は和馬に対し,パンにいくらの値をつけるのかを考えておくように助言します.どうやら一目で和馬の才能を見抜いた霧崎の判断は「勝負続行」.入社直後の新人の肩に南東京支店の運命がかかることが確定です.
やってきた対決の日にまたも遅刻する和馬.河内だけはやきもきしてるんですが他の連中はいつもと同じくマイペース.しかし松代はジャぱん57号の致命的な欠点に気がついていました…とここまででバトルのための仕込みは完了で実際の勝負は次回.なんかまた無体に豪華なゲストがやってくるようなので(笑)どんなリアクションを見せてくれるのか.次回に続きます!

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怪奇大家族#7

「もう一度こんにちはの巻」

高笑いする眼帯のゴスロリの夢を夜な夜な見る妹のキョウコの学校に転校生がやってきた.それはあの夢のゴスロリ・天中殺子.見た目からしてものすごく不審な彼女の黒い服に,キョウコはなぜか見覚えがあった.それはまだ小学校の頃の記憶のはずなのだがはっきりとは思い出すことができない.
次の日から,転校生は明らかにキョウコを狙って嫌がらせをしかけてくる.校舎屋上からの飛び降り自殺まで偽造され,さすがのキョウコも直談判に出向いたが,殺子は「裏切り者!」と言葉を浴びせ高笑い.その異様な迫力に気丈なキョウコも倒れてしまう.

ここまで実写としては珍しいほどのハイテンションぶりを見せつけてくれた「怪奇」ですが,今回はちょっと小休止.ゲストの笑い声だけは非常にアレなのですが(笑)物語自体はスタンダードで寂しさすら感じさせるもの.忌野家の良識としてここまで頑張ってきた妹のキョウコ.オカルトをかたくなに否定するゆえにはまってしまうと泥沼に…という一般原則を忠実に再現,というか,あのかたくなな態度には過去の事件が関わっていたのです.

序盤は夢でうなされるキョウコよりスタート.黒いフリル,パーフェクトに不健康な感じにキメたメイクで絶笑するゴスロリ少女.ワンポイントとして黒の眼帯に白で「殺」とペイントされているあたりが着用者独特のセンスで…怖い(笑).下手なコスプレよりも確実に浮いてます.そんな不吉な…怖いけど懐かしい夢を毎晩見させられる気の毒なキョウコ.彼女の古い日記はなぜか穴だらけで読めなくしてある部分が満載.今回の脅威はその穴の中からやってくるのです.
次の日,学校でキョウコの前に姿を現したのは夢に見たままのあの少女.ゴスロリ転校生が黒板きーきー言わせつつ書いた名前は「天中殺子」! 強そうです(笑)! このゴスロリ,夢の中と同じく現実でもキョウコにまとわりついて凶悪な嫌がらせを繰り広げます.机に置いてあるノートの表紙には「殺したい奴リスト」と表題が.それを開くと…自分の顔が! 中に鏡を仕込んであるという手の込んだ嫌がらせから,靴の紐をかた結びするという地味な嫌がらせまで振れ幅が大きく,極めつけは屋上からキョウコの名を拡声スピーカーで叫び,衆目を集めて飛び降り自殺を敢行するという凶悪なもの.もちろんダミー人形なんですが,気の弱い人間なら卒倒必至の度の過ぎた嫌がらせに耐えかねたキョウコは屋上に.2人きりになったキョウコとゴスロリ.キョウコに対して「やっと2人きりになれた」と懐かしそうに語るゴスロリ.しかしうろたえるだけのキョウコをなぜか裏切り者呼ばわりし,高笑い! この高周波に負けたのか,キョウコは倒れてしまいます.

中盤.倒れたキョウコはゴスロリ殺子の家にお持ち帰りされてしまい,目覚めたときに判明する血縁関係.頭の上で笑っていたのは,ゴスロリと「ないとめ屋」の店主の姿でありました.あの高笑いは血の成せるものだったわけですね.殺子さん,店主に負けず劣らず素晴らしい笑いぶりを披露していて,役者さんもさぞや大変なことだと思います(笑).まるでキョウコを知っているかのように親しげに話しかける殺子に対し,殺子のことを知らないキョウコ.殺子は思い出のテディを出して見せますがもちろんキョウコには覚えもなく.この状況に怒ったゴスロリは,そのチャームポイントであった眼帯を外します.その瞳は恐らく邪眼と呼ばれる種類のもの.その力で呼び起こされた,キョウコの封印された記憶とは.
蘇る小学生時代の思い出.「嘘つき殺っちん」と呼ばれた殺子と友達になったキョウコ.2人とも霊能力を持ち合わせていたがゆえに,同じ話ができる無二の親友となるのに時間はかかりませんでした.しかしそれを叱ったのが頭の固い先生.見える2人にとってはまぎれもない現実なのに,それを否定するように強要する鬼教師.来月のお楽しみ会を人質に取られたキョウコは,殺っちんだけでなく幽霊や精霊までも裏切ってしまいます.幽霊なんか絶対いないと信じ込むしかなかった,それは辛いことだったから…封印して,忘れた.忘れるしかないくらいに辛かった! 邪眼によって思い出した妹は泣きだし,心理的にブロックされていたに違いない心霊機能の封印が解けて幽霊だってリアルな実体として知覚.祖父と祖母譲りの霊能力は兄だけでなく妹にも色濃く流れていたのです.封印していた能力を蘇らせたキョウコは…なぜか殺っちんと同じゴスロリに(笑).夜を爆走する乙女3人.

終盤は復讐劇から元へと返るまで.恐ちゃんと殺っちんのゴスロリコンビは幽霊を連れて日常を爆走.あの現実離れした服装自体が,彼女たちが現実に属していないことを示すサイン.そして2人の仲を引き裂いた,未だに霊の見える子どもを弾圧している教師のところに参上して復讐を果す恐ちゃん殺っちんwith幽霊の絶妙トリオ.これを皮切りに急速に殺っちんのいる方向へと転がり落ちていくキョウコ.殺子の邪眼の影響以上に,霊が見えるようになった喜びでついには3日も留守にする始末.見える快楽に堕ち込んでしまったキョウコは,昼夜を忘れてその喜びに浸っていたのでありました.この状態,まさに幽霊中毒か依存症といったところ.年をとってからハマると普通よりも病が深くなるという典型例でもあるようなないような(笑).その中毒はむしろ中毒させた殺子にすら手がつけられないほどの重症ぶりで面白い.
ここでようやくまともな活躍の場を与えられたはずの兄キヨシ(主役).妹に説教するものの見事に役立たず.あまりに激しい中毒によって食べることすら忘れ,衰弱して死ぬ勢いのキョウコを止めるためにやってきた店長.このままでは…と殺子にすごくうさんくさいヘッドギアを手渡します.それが何をもたらすのかを知りながら,笑ってキョウコに手渡すしかない殺子,もちろん裏切られたことを恨んでいて,それでも懐かしい友達のことが好きだった殺っちん.「これかぶって.もっといいものが見えるの」.…ヘッドギアの電撃でキョウコのここまでの記憶と霊能力は封印され,すっかりこれまでのことを忘れてしまった妹.その素晴らしい成果に笑い泣きして去る殺っちん.…けれど,殺っちんはキョウコの新しい友達として,今も忌野家にいるのです(笑).そんなオチつきで基本的にはいい話の今回ですが,気になるのは次回の予告.キヨシを待つ暴力的で夜な霊の世界とは一体どのようなものなのか.アサミさんは大丈夫? 次回に続きます!

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金色のガッシュベル#82

「2人の旅の終わりの巻」

大ダメージをデモルトに与えるも決め手とはならず,一転危機に陥ったガッシュたちを救ったパティとビョンコ.しかし2人とも,直前まで仲間だったデモルトの恐ろしさは身に染みて知っている.敵となった強大な相手に震えながらも,これまでやってきたことの償いをしたい2人はもう後には引き返せない.一端はガッシュとの共同戦線を張るものの,デモルトの攻撃によってガッシュ組はほぼ行動不能に.パティとビョンコのはじめての正しい戦いに,2人の本の持ち主であるウルルとアルヴィンも協力を惜しむことはない.この戦いは人間の2人が待ち望んでいたものでもあるのだ.強大すぎる敵・デモルトを前に,パティは最後のわがままとして苛烈な戦いの指揮をとる.

今回の「ガッシュ」は52話より展開してきた1つのドラマの終焉.石版魔物編のサブエピソードの1つがいよいよ完結.珍妙な体育測定が一転番組ジャックにつながったあの回からはじまったパティさんの旅路.強力な敵として幾度もガッシュたちを苦しめてきた彼女たちは,悔恨の涙に満ちた終末を迎えることになります.30話という長い時間をかけて着実に積み上げてきた物語のクライマックスは,それに相応しく感情を激しく揺さぶります.多少の問題があったとしても問答無用の高テンションで壊される視聴者の涙腺.これこそがキッズ向け長期シリーズの醍醐味です!

前半.前回は1話かけてガッシュと清麿の激しい戦いと失敗を描いたわけですが,今回同じ相手に挑むのはパティとビョンコ.ガッシュと同格以上の強力な術を操るだけでなく清麿並みの頭脳プレイが可能であっても…いや,むしろそれだけの賢さがあるからこそ,デモルトの恐ろしさをよく理解しているパティ.怯えながらも引き返すことのできない戦いに挑みます.これはガッシュ組にとっては非常にうれしい助け.なんせ清麿が倒れてしまって主力のガッシュがうまく機能しなくなってますからね.自分たちの非道な行いを償うため,挑むパティの水の技に清麿がガッシュの電撃を乗せると素晴らしい威力! 清麿が意外と元気なんですけども(苦笑),ドラマの前にはささいなこと.再会したころガッシュが苦しんだ技を,今一緒に敵に対して放つ状況に素直に燃えるべき.愛はないけど(笑)ガッシュ・パティのコンビはやはり強くて,こういう独自の花道を特に準備するところに,作り手の愛を感じます.
しかしティオたちはデモルトが強い呪文を使っていないことを指摘.案の定ヴァイルは高度な呪文の使用を解禁し,その巨大な攻撃呪文によって回復しつつあったガッシュ組が再び壊滅状態へ.やはり2人きりにされてしまうパティたちは真っ青.しかし,パティの後にはウルルが,ビョンコの後にはアルヴィンがいました.自主的に動くウルルによってパティは救われ,これまで石版魔物とあまり変わらなかったパティとウルルの関係が,ガッシュたちと同じ魔物と人間が対等の関係へと大きく変化.前回までの随所で気が進まなさそうなウルルは描かれてきたので,彼が自分から協力を申し出る様子がうれしい.同じような魔物と人間の関係の変化はビョンコとアルヴィンの間でも起きるんですが…この緊迫した状況で面白回想を淡々と展開してしまうアルヴィン恐るべし(笑).凄まじいダメ魔物ぶりを披露するビョンコと,とんでもない本の持ち主ぶりを発揮するアルヴィン.これすら直後の展開のための布石であるあたりが素晴らしい.入れ歯は嘘とかゆるーいトークが繰り広げられている背後では,パティが必死で戦っていたりするあたりも絶妙.そして,パティの危機にその真価を発揮するビョンコ! 直前の間抜け話のおかげで,ビョンコが伸縮自在で実は相当に強い魔物であるという事実が際立ちます.さらにパティが繰り広げるのは,「最後のわがまま」.

後半.デモルトに一泡吹かせるために,知略を尽くすパティの戦いはクライマックスへ.デモルトとヴァイルと月の光の石,この部屋にはターゲットが3つあるわけですが,人間ヴァイルは正義としては選べず,デモルトはガッシュたちの力であってすら通じず,残る標的は天井で輝く月の光の石,というわけで月の光の石を壊すため,デモルトを石から遠ざけるぎりぎりの作戦を選択.ここまで彼女たちが必死になるのは,今,強く自分の罪を感じているから.悪いことをしたとわかっているゆえに,どうしても真っ直ぐ前は見られない.そんなパティの心境を示すかのように,前髪で目を隠す姿で描かれることが多いですね.しかし今の彼女にはその痛みを共有してくれるウルルがいます.ただの本の持ち主ではなく,パートナーがいるのです.
パティはビョンコととともに身を削り,ビョンコも月の石までパティを連れて行こうとフェイントをかけ.しかしデモルトの大技が向かってきて,このままではパティ組まで全滅の危機! …ここで体を張ったのがビョンコ.自分の強さを知らないまま,ゾフィスによって悪の道を歩まされた哀れなカエル.もし,彼がもっと早く自分の意思と力に目覚めていたなら,どれほど素晴らしいガッシュのライバルと仲間になってくれたことか! デモルトの攻撃はビョンコの本を燃やし,彼は一足先に帰還することに.彼が望むのは,皆と手をつないで一緒に遊べる魔界.それは間違いなく,ゾフィスが王になった魔界の姿ではありません.仲間を失い,自らの本も燃えかけているパティはついに最後の賭けに挑む決意を固めます.
アクルガで水煙を立ててデモルトの目をごまかし,己の大切なものをおとりにして月の光の石へと向かうパティの作戦.パートナーに嘘をついてまでの大勝負! あの初登場したときの曲から,これまでの物語が脳裏に蘇ってきます….あのときは,こんなことになるなんて思いもしなかった.互いの思いが等しいゆえに,同じような行動をしているパティとウルル.この気の使い合いはパティの勝利で,術によってついに月の光の石の破壊に成功します.しかし空中で避けられないパティに向かうデモルトの技,覚悟を決めたパティ.それを…! 長かったパティの物語がようやく報われる,ごくわずかな時間.他人のことを思いやることに気がついた彼女は,自分ではなくビョンコのことを懇願し,ガッシュたちは当たり前のように2人を受け入れます.「パティも同じ仲間ではないか!」 …受け入れられた喜びとともにパティは魔界へ.
余韻なんかありはしません.月の光の石は壊れましたが,戦いはまだ続いているのです.パティたちの助けもなくなった今,残る強敵デモルトを倒すための力はガッシュたちに残っているのか.次回に続きます!

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ケロロ軍曹#33

「子ども向けネタとしては微妙なところの巻」

画面の前に勢ぞろいしてそのときを待つケロロ小隊.大好きなゲロロ艦長がアニメ化され,今日は1話の放映日なのだ.放映祝いに関連グッズを買い込んで2ヶ月分の侵略予算を使い込んでしまった軍曹は,自分たちもアニメの力でペコポンを経済的に侵略しようと考える.
ところがアニメのつくりかたなど一切知らない軍曹たち.秋ママにもらった資料を頼りに,小隊の総力をあげてアニメを制作することになる.しかし脚本も絵コンテも作画も力不足で仕上げは活躍できず,背景ときたら反則技.ゆえにアニメ制作は大失敗.アニメを楽に作る方法が別にあるのではないかと考えた軍曹たちは,ゲロロ艦長を制作しているアニメスタジオに秘密を探りに行くことになった.

実に手堅い熟練のコメディを見せる「ケロロ」.今回はアニメの中でアニメ製作現場を見るというメタネタなわけですが,実は題材としては動きが少なく相当に地味.ゆえに台詞回しや演出で更なる派手さを入れることができれば,もう少し愉快にできたはずなのでちょっともったいなかったですね.声優さんたちに絵を描かせるなんてのは企画的にはハジケてるんですけども,それ,普通の子どもにはわからないですから(笑)!
前半は最初の失敗まで.アニメ内アニメ,松本先生な「ゲロロ艦長」の初回放映日,5人揃って鑑賞しているケロロ小隊…ってギロロお前もか(笑).ずば抜けたヒット作品はアニメやマンガのコアなファン以外の幅広い層を巻き込むのが普通なので,「ゲロロ」もその手の作品ってことなのかな.しかし放映直後からあれほど関連商品を販売するあたりが只者ではないですね.あんなに一度に出しちゃ買う側が息切れすると思うんですが(苦笑).ともかくその膨大な関連商品を買いあさってしまったケロロ小隊は毎度ながら経済的に破綻.でも今回はギロロにも欲しいプラモデルがあるので強く言うわけにもいかず.軍曹がふってきた名台詞にまでついつい名台詞で答えてしまうおちゃめぶり.
アニメで経済侵略を果たすのだと提案する軍曹.確かにコンテンツ産業は昨今急速に伸びている分野で,生産は人力をメインにしているので資源の少ない国にはよく合った製品ではあるけども…精密な作業が得意という国民性に強く依存しているので,大雑把なケロロ小隊じゃ無理(笑).ちなみに成功イメージの中での「アニメのまち」がどうにも笑えます.
さて,作り方を知らない一堂はまずはそこから探索開始.夏美さんと冬樹経由で,秋ママさんの勤める角山書店にペコポンスーツ着用の上で参上する軍曹とタママ.会社には事前にアポを取ってから行こうね!そして秋ママが準備してくれた資料一式でアニメをつくることに挑戦するケロロ小隊.ここからはやさしいアニメの作り方を抜粋&実践でご紹介なわけですが,…やっぱり脚本があまりにだめだとどうしようもないよなぁ(苦笑).小隊の場合は絵コンテも作画もだめなわけですが,もし両方が良かったとしても脚本レベルであまりに激しくコケられるとフォローのしようがないわけです.そんなわけで今回のプロジェクトの戦犯は軍曹に間違いなし.ちなみに仕上げのドロロは塗る気満々で愛らしいわけですが,本来はパソコンですよね? そしてやる前からわかりきっていた通り,やっぱり頓挫しかけたこのプロジェクトを持ち直すため,軍曹たちはもっと楽にアニメを作る方法を求めて「サンイラズ」に潜入することに.

後半はサンイラズ潜入編.冒頭,見覚えのあるものが出てきて笑える自分がちょっと嫌.特にビルがあまりにもまんまなんですけど,この面白さがわかる人間が日本全国にどれだけいるっていうんだ.こういう極端に人を選ぶネタをやるときには,一般的な笑いもいつもより濃い目に入れておかないとだめでしょうね.知識のあるなしで作品の評価が変わるようなつくりは,知識のないことが前提になる子ども向けの場合は極力避けるべきです…とまあ苦言はともかく(苦笑).アンチバリアで見えなくなった軍曹たちはサンイラズ内で静かに大暴れ.脚本会議会場のいきなり団子があまりにもいきなりでどうすればいいのやら.体動かさない仕事っぽいですから,あまり甘いものを食べ過ぎてはいけないという教訓話であるかのように唐辛子団子登場.軍曹の口が燃えました.描きながら叫ぶのあたりはオタクには有名なネタですね.そして作画,そのポーズは「のけぞる美味さ」あたりですか? 何はともあれギロロは間違いなく作画には向いてないので,いいかげん諦めてほしかった(笑).
社内を放浪したものの結局目指す「楽なアニメの作り方」は見つからず,間接的にそんなふとどきなことを考えたことを怒られる始末.しかし,他人に与えられた未来など意味はないわけで,自分の力で成し遂げなければ!と他人に与えられた感動台詞でまとめた上に再度アニメづくりを再開し,「ケロロぐんそう」がとうとう完成.試写会ではもう動いている映像を見ているだけでうれしい一同.よく言えば味のある素敵な画面が全国放送される暴挙(苦笑).未熟ゆえに小隊の名折れということで計画が無期延期されてめでたし,と最後まで視聴者の想像の範疇,予定調和の中で終了.ラストだけは予想から外れてくれないと物足りないよなぁなどと思いつつ,次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#36

「画面一杯,溢れんばかりの悪ふざけの巻」

どんなボケも殺してしまう強敵,魚雷ガールを倒すための手としてボーボボが発現させた聖鼻毛領域.精神の開放を強制し誰もをボケに変えるこの空間では,魚雷ガールのボケ殺しの能力は封印されてしまうのだ.キング鼻毛様も加わって,聖鼻毛領域で展開されるまさにやりすぎの悪ふざけ.猛スピードで敵味方を問わずにボケと攻撃を繰り広げ,最終的には立っているのはボーボボだけに.魚雷ガールはこの激しい攻撃を耐え抜いて再び立ち上がるものの,ボーボボの狙いは聖鼻毛領域で魚雷を仕留めることではない.そう.奥の手はこれからだ!

いろんな意味でどうしようもないバカたちがどうしようもない戦いを繰り広げている「ボーボボ」.今回は魚雷ガール戦最終章.前回蹂躙され翻弄された魚雷さんに対するボーボボの容赦なき逆襲が,なぜか首領パッチや天の助にまで炸裂です(笑)! 本作は3部構成なんですがその3部それぞれで別種の凄まじいハジケが登場.特に序盤中盤の大ハジケは歴代の中でも非常にテンションが高く,概念の迷走と激突ぶりにめまいがしそうな傑作です(苦笑).

アバンで途中から魚雷ではなくボーボボが暴れていたのはさて置いて,序盤よりいよいよボーボボの反撃開始! 今回ボーボボが繰り出した聖鼻毛領域(ボーボボ・ワールド)は,古くはソフトンを退け20話では6月7日をも敗北させたボーボボの奥の手.ボーボボの内的世界を外部に広げて敵もろともに包み込み,その強制的な空気の支配によって包まれた者の精神を開放させます.要するに自分が冠のお笑い番組に他のお笑いタレントと同列の待遇でご招待し,もし普段のように毒づいたとしても全てネタとして対応することで滑稽な笑いに変えてしまうという大技! どんなに始末におえないおばちゃんタレントだったとしても,笑われるために準備された世界の中では他のメンバーと同列にボケ扱いされるしかなく,ゆえにボケ殺しの能力は封印されてしまうのですたぶん(笑).能力を封じられた魚雷がボケに対して反応することすらできないのに対し,ボーボボ側はお約束のキング鼻毛様もご登場の上で始まるやり放題のふざけ合い.間断入れずに猛スピードで炸裂するのはいいものの,基本的に勢いだけなのでノリによっては自分以外の全て敵! 電車ごっこに轢かれたり,魚雷でポンは側面殴打.大幅に間違っているムシキングはボーボボ採集で,寝ている天の助はぬのパジャマのまま鉄球クレーンに轢かれ薄っぺら.キング鼻毛様が戦闘機になれば首領パッチは海へ.このあたりで魚雷がとうとう雰囲気に飲み込まれはじめます.音頭に向かって戦車砲撃,懐かしい首領パッチ落としは今度は左右から.夕食はザウルスライダーだったとしても運命だから食べる! これがディスティニー!…とわけのわからない衝撃映像(笑)の後で現実に戻ってくるボーボボたち.魚雷はそれになんとか耐えきることには成功しますが,ボーボボの張っていた罠はこの程度のものではありません!

中盤はさらに魚雷を攻めるボーボボ! 魚雷は己の優位を再び取り戻すために,事前につけておいた殺印の存在を表明.これはつけられた人間の生命力を奪う,破天荒やライスの首元にもついていた呪われた印.田楽はなぜかリバーシブル(笑).しかし,尋常でないお笑いコントに出演してしまった芸能人の位置づけはそれ以前とは大幅に変わり,毒舌が売りのおばはんの場合はボーボボちゃんマークで「面白いいじられキャラ」へと強制的に位置づけ変更! 「汚れ」というレッテルの貼られた魚雷はもはや芸人を一段上から攻撃することはできず,殺印という魚雷のレッテル貼りだってあっさりはがせる程度のものに変わってしまうという芸能界のパワーゲーム! 芸人と同格のバラエティタレントの地位に堕とされてしまった魚雷をさらに襲うのは,本日2度目の大ハジケ,鼻毛真拳究極奥義・全宇宙鼻毛裁判(プラネット・ジャッジ).ボーボボ提供のこの裁きには,魚雷だけでなくもちろん首領パッチと天の助に加え,豪華なゲストも参加しております!
水星は水攻め.首領パッチに下された天罰の雷に巻き込まれる一同(苦笑).金星はうっとうしい演出のお年玉で精神攻撃.地球の裁きはか弱き雛鳥どもに岩石をお見舞い! 火星の裁きは溶岩責めで特に天の助は大ピンチで,甘口カレーも追加です…とここまではある程度惑星の名を反映しているわけですが,木星とクリスマスにはどんな関係があると言い張るのか.大人ならクリスマスプレゼントは自分で買え(笑).ここまでのボーボボのやりたい放題に耐えかねた首領パッチが土星の裁きを乗っ取って,天王星の裁きは天の助が担当して「ぬ」.背景がマトリックス風.海王星は…よりによってここでサービスが提供されてしまうなんて,なんて…なんて素晴らしい(笑)! ここまでの超展開に翻弄された魚雷は,シメの冥王星,3バカがクラシックをBGMに起こした惑星落としの大洪水に襲われることに.それでもかろうじて立ち上がる魚雷は,意味不明の無限のギャラクシーによって完全敗北でOVERに戻りました.ここまで,画も物語も神ががった面白さがすごいよ制作スタッフ! ありがとう.本当にありがとう!

終盤.一線をぶっちぎった凄まじい展開の末に難敵を下したボーボボたち.しかしOVERは己の敗北と同時に城を崩すように仕込んでいました.まあ,バカどもはそれとは別の原因で危機に陥っているんですけどもそれはさておき(笑).いつの間にか開いていたはずの天守閣が復活した上で城は崩壊し,その危機をテレポートで救ってくれたのは軍艦の部下のスズ.刈られた軍艦から聖鼻毛領域,そしてスズと,このOVER編は軍艦編の繰り返しになっていたわけですね.恐らく作中でもっとも良い子であるスズは敵のOVERまで救ってしまい,正気を取り戻したOVERはそんなスズを人質にする外道ぶり.しかし,本性である魚雷をああまでコケにしたボーボボが,今更OVER程度に気押されるわけもありません…というか奴らに人質をいくら取っても無視されるのがオチ.特に天の助や首領パッチなんか人質にした日には,一緒に巻き込まれてやられるコースまっしぐら.「ボーボボにやられるー」という悲壮な首領パッチの叫びがたまりません! 鼻毛真拳奥義・ニャンコ拳でOVERを苦しめるボーボボに対し生ゴムパッチンは失敗で,完全に空気を支配されてしまったOVERはネコ避けにすら反応させられてしまう始末.もはやボーボボの優位は明らか,OVERを仲間とともに(笑)痛めつけ,最後の仕上げは鼻毛真拳奥義・地獄鼻毛落としでフィニッシュ! 地獄こと5年2組に落とされたOVERはここからキャリアを積みなおせ.
そしてスズが告げるのは新たなる金満の強敵,漆黒の支配者….田楽はまあ適当に合流してくれればいいとして,次の敵はOVERすら越える強敵.ジャンプお家芸の強さのインフレーションがいよいよ激しくなってきてますが,電車の中で上で,スピード感溢れるハジケを見せてくれそうな次回へと続きます!

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陰陽大戦記#7

「あまりの頼りなさについ,の巻」

ボート部になってしまったリクたち4人は,リクの祖父の古文書に載っていた地図に示された場所へ,部の野外練習として一同で出かけることになった.向かった先はダム湖となっていて,上には沢山の観光ボートが浮いている.成り行きで一緒に手漕ぎボートに乗ることになるリクとリュージ.はじめてボートを漕ぐリクはリュージに漕ぎ方の指導を受けることになってしまう.
リクがそこそこ漕げるようになってきた頃,コゲンタが水中に鳥居を見つけた.状況の飲み込めないリュージを置き去りに,コゲンタの指示に従いボートを降りて高台へと向かうリク.闘神機の力によって新しい印,離震離兌を手に入れることに成功するが,少し離れた村の方から異様な音と気配を感じたリクたち.そこでは地流の闘神士が,鬼門の開放を狙って村の住人を傷つけていた.駆けつけたリクはコゲンタを降ろすが,相手の装甲が硬すぎてコゲンタの攻撃が通らない.

複雑な設定説明が前回で一通り完了し,ようやく主役が初心者から踏み出していく段階にたどり着いた「陰陽」.もちろん初心者なので技属性を考慮したまともな戦闘とか舞台を利用した絶妙の戦術とかは皆無.登場直後から天才的な能力を発揮する今時のヒーローに慣れた目にはリクのトロさが歯がゆいかもしれませんが,そもそも初心者にそんなものを期待してはいけませんし,作中のコゲンタはもっと歯がゆいと思うので思いやってあげてください(苦笑).

前半は今回もエピソード満載.教員準備室を恐らくボート部の部室として利用する気ですねこいつら.リクの本と同じ地形を発見した先生はお手柄なんですが,相変わらず字は読めません.ここでリクが例の五十音表を出そうとしているようなんですが中断に遭ってそのままに.遠い現地に行くのを部活の一環にしてしまう先生はもう間違いなくやる気なし.ちなみについに本格的に巻き込まれたリュージですが,いつの間にかリクから名前で呼ばれてます.
週末に出かけた現地には,ボートがいろいろぷかぷかと.もちろん部活としてはまったくダメなのですが,スワンボートが若干2名の魂を鷲づかみ.…本当はツッコミが欲しかったんですけどもやはりこの作品はボケだらけで行くのか(笑)! ここでスワンに魂を奪われたモモはリナとともに退場.モモちゃん,そこでなぜリクを誘わない? おかげで完成したのがリクとリュージのまったくスイートさのない漢ボート.面白いぐらい萌えません(苦笑).その上リクときたら印のありかへの行き方もわからないし,ボートもろくに漕げない役立たず.のんびりでしかし真面目なリクですが,こいつかなり不器用なんですね.そしてリュージはスワンに惹かれているのはともかく(笑)漕ぎ方に一家言ある上に他人への指導も適切なあたり,凝り性の上に普段から指導をする立場のようで.ただし可愛いのが好きだから,弟たちでなく妹たちでもいるのかも.不器用と教えたがりが一緒に乗ったおかげで展開されるまともなボート特訓.「焦ってもうまくいかねえ」「ひたすら漕げ」そして「ボートの道は一日にして成らず!」…いくら鈍いリクでもわかるくらいにリュージのボート愛は尋常ではなく.今後ボート部を競技方向に引きずっていくのは,リュージの役目のようです.
さて,ボートは漕げるようになったもののボート愛まではないリクは,コゲンタのおかげで印のありそうな場所を発見.コゲンタが周囲から見えないことを忘れているのか,ごまかす素振りが一切ないというのが新しいな(笑).即座に説明なしでリュージを置き去りにするすごい行動力のリク.こいつ,不器用ゆえに同時に複数のことが考えられないんだろうなぁたぶん(苦笑).高台にやってきたリクとコゲンタは,水に沈んだ村から新しい印,離震離兌を得ることに成功.
一方今回も地流はリクたちの側に接近.村を襲い鬼門を捜すのは地流のダンジョウで,一般人に式神をけしかけるという非道ぶり.それに気がついたリクとコゲンタ,さらにいなくなったリクの行方を捜すリュージは鬼門である森の要石に集結.おびえる女の子のおじいちゃんを悪いおじちゃんから救うために要石に向かったリクですが,悪いおじちゃんの降ろした式神,赤銅のミソヒトは4話に出てきた天流のテツの式神,赤銅のイソロクと同タイプ.リクはコゲンタを降ろして戦おうとするものの,硬い装甲で跳ね返されてしまいます.

後半はやはりバトル.毎回ちょっとずつ硬い敵が出てきてちょっとずつ強くなっていくリクとコゲンタの前に現れた今回の敵は,ようやくまともに使いこなせるようになった西海道虎鉄が通じない相手.そういえば前回覚えた闘神符を使うことをすっかりリクは忘れているようで(苦笑),おかげで大ピンチに陥ったのが孫の女の子.不器用ゆえに複数のことを同時に考えられないというリクの性格的な弱点?から生まれた大ピンチを体を張って救ったのが遅れて到着したリュージ.役に立つ男です! 闘神を頑張るリクですが従来の技ではダメージは入らず,もはや打つ手はさっき見つけた印しかない,という展開は新技習得時のお約束パターン.ところがリクがここでスランプに陥り,いくら新しい印を入れようとしても入らなくなってしまいます.
最初の印は幼い頃から教え込まれてきたおまじないで,2つ目と3つ目の印は3字で完結.新しく4字の印を覚えて入れるのはこれが初めての上に,リクは不器用らしいのですが…たかが1文字増えただけでなんでこんなにハマってるんだこいつ(苦笑).敵の「青丹三連吹込」という花札な大技をコゲンタがもろに食らって大ピンチ.しかし勝機は新しい印にしかなく,「さっきの印が入るまで耐える!」と悲壮な決意をかためるコゲンタ! 式神ミソヒトの追い討ちの技,「強力圧縮鋏潰」を食らって挟まれ持ち上げられしかし耐えるコゲンタ.それを救うために必死で印を切るリクなのに,闘神機と式神はそれに答えてくれません!
初心者は熟練者が思いもしないところで戸惑い悩むものですが,リクの場合はコゲンタの存在がそこにかかってくるので痛々しい.しかしそんなテンパッた主役を救ってくれたのは役に立つリュージ.空中で闘神機を振り回す間抜けなクラスメイトに対し,「力を抜いて落ち着いてやれ!」 とかなり当たり前な(笑)しかし重要なアドバイスを与えたおかげでようやくリクはスランプを突破.素直なリクはアドバイスのとおり落ち着いてやり,自然の音を聞いたうえで静かに切った印が入ります! 流派章の「弐」が光り,西海道虎鉄に対し離震離兌の印を入れるリク.発動するは「怒涛斬魂剣」.ようやく手に入れた必殺技によってミソヒトの存在を斬るコゲンタ! 勝利のあとは,ひたすら我慢したのでへたばる式神のコゲンタと,敵よりは己との戦いに疲れてしまいへたばる闘神士のリク.

夕方,要石を元に戻したあとで仲間のところに帰るリクとリュージ.礼を言うリクに,これまでの事情を尋ねようとするも中断するリュージ.両親がいなくて祖父が入院していてややこしそうな戦いに巻き込まれている…と,リュージの中でのリクの不幸ランキングは恐らく急上昇.ボートを漕いでくれるあたりもやさしくて,そのやさしさは次回とうとう太刀花家に上陸を果すことに! やっと作ってやらないと食わないと気がついたかリュージ(笑)! しかしメインを張るのは居候のソーマ.鳥ってことは南で夏かな? 次回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#5

「忘却と規制概念の打破は紙一重の巻」

月乃から店長の真意を聞き,馬味いフランスパンづくりの気力を取り戻した河内.その横で和馬はべそべそと泣いていた.実家の姉に電話をかけて,新鮮な花子の乳を急いで送って欲しいと頼む和馬.姉は弟のために,バイクで東京に駆けつけることにする.資料を揃え,調べ,生地をつくり始める河内に対し,和馬は2リットルのペットボトルジュースを買ってきて飲んだ上に,店の前でぼんやりと待っていた.やがて和馬と心配した月乃の前に待望の姉が到着した.
次の日.店長の前に姿を現したのは河内だけ.河内流馬味いパンをお見舞いし,本店への栄転への礎とする腹づもりだ.そして遅れてやってきたのが和馬.しかも乳製品の使用禁止という枠組みを外れ,花子の乳でバターをつくったために遅れたのだという.

まだまだ序盤,ゆえに比較的普通のグルメアニメである「ジャぱん」.今回は前回の後編となりますが,売りとなるリアクションは段々良くなってきています.原作の淡白な絵をどこまで無駄にどぎつく派手に動かせるかが今後の成功を握るので,特に演出される方にはいろんなものをいさぎよく諦めて(笑)思い切りやっていただきたい…って今回は井内氏で異様に豪華だよ!

前半は余計なことを語りすぎる月乃のおかげで,やる気を出した河内と泣く和馬よりスタート.前回のラストの段階で激しい勘違いを開始した和馬は大急ぎで実家に電話.「アラビヤ石油ショック」って言ってる本人もわけがわからないに違いない.泣きながらおねえちゃんに花子の乳を求め,それに応じる度量のでかい姉.現実を考えるとどんなルートで東京まで来たのか気にかかるところですが,これはフィクションなのであまり追求しないこと.元々高校にも行かずパン屋に就職する和馬を許容するくらいに東家は度量が広いみたいなので,姉の献身的な協力も「らしい」感じ.和馬も彼らしく,自分の出来ることを精一杯やることに…ってコンビニへ.買ってきたのはレモネードの2リットルPETボトルでこれを一気飲み.もちろん飲む必要性はないんですけども,もったいないしね(笑).そんな和馬の態度の真意を計りきれない常人河内は資料を調べ,野望を抱いて生地づくり.頭も悪くないし腕もそこそこなんですが,今後の天才てんこ盛り状態を考えると,彼も早めにいろんなことを諦めるべきではないかと(苦笑).やれることとして外でひたすら待っていた和馬のところには,程なく姉持参の花子の乳が到着.姉が一体時速何キロでここまで来たのかとかは小さいことなので考えちゃ負けだ!
次の日,競馬場で敗北している地味な描写が妙におかしい.で,負けた店長のところにまずパンを持ってきたのは野望の河内.そしてまたも遅刻で到着する和馬.これも彼のお家芸となっていくわけですが,それはまた別の話.なんとPETボトルを使ってバターからつくっていた和馬…ってどんな乳製品だろうと乳を使った時点で本来失格なんですけども,そういう大切な前提をあっさり頭から吹っ飛ばすあたりがジャぱんバカのバカたる由縁.

後半はいよいよ完成品でリアクション.24号改めフランスジャぱんを作ってきてしまう和馬の貧弱な記憶力に当然のようにツッコむ河内.彼はしっかり燕麦で仕上げ,馬も食いふっくらさ以外は十分な出来上がり.このふっくらさを出すための工夫として店長が話すのが「発芽玄米酵母」.そして幻覚に巻き込まれていく河内…この作品,妄想に巻き込まれると敗北する可能性が高まります(苦笑).時はまさに世紀末.淀んだ街角で発芽玄米酵母についてのレクチャーを裸で受けるはめになる気の毒な河内.効能の説明の度に危機に陥り,最後の秘孔を突かれしまいには発芽.元ネタの古さゆえに,メイン視聴者であるはずの子どもたちは確実に置き去りです(笑)!
そして続くは今回とたぱた走りを頻繁に披露してきた和馬.前提を忘れ乳製品を使ってしまったことに落ち込んで地に両手両足を突いてがっくり.「忘れてた」って言いっぷりが素晴らしい(笑).そんな和馬の上になぜか座る店長は和馬のヤギバターパンを試食し,むうと納得.それに続く河内も一口行くと…「カープリコーン!」 はじける宇宙,天上の煌き.舞い飛ぶインナースペースで河内が見出したのは美メェ~パン! ヤギ乳には牛乳にはない優れた特徴があり,これがパンの味や機能の面にも良い影響を与えたようです.ちなみに「ヤギ乳にも牛乳と同じアレルギー物質が少量含まれている」というニュースが直前に出たあたり,タイミング悪いんですけども(苦笑),今回和馬がつくろうとしたのが「食べる人が乳製品アレルギーになりにくいパン」であるなら問題ないですね.同じ量を食べても体に入るアレルゲンの量が違えば,体質もあるでしょうが発症のリスクは当然小さくなるわけで.ただし! いくら体にいいと報道されても同じものを毎日大量に食べ続けるのは非常によろしくありません! それから,食物アレルギーの人やその親はお医者の診察をちゃんと受けて食生活も指示に従うこと.門外漢が自分勝手に判断して食べたり食べさせたりすることほど危険なことはないですからね.
馬は食わなかったものの,この課題の本質は一応クリアしていた和馬は河内とともに合格.なぜか「人まねは猿でもできる!」と課題を忠実に達成しているのに罵倒されている河内が,頭から煙も出ていてやっぱり気の毒…原作どおりなら今後もこの状態は続くので,当て馬として前に突き進め河内(苦笑)! でももし,今後アニメオリジナルでエピソードを足していくのなら,ぜひ努力家が天才に勝る話が見たいところです.いよいよリアクション陣が豊かになってくる次回に続きます.

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怪奇大家族#6

「あなたは天使で癒し系の巻」

都内で連続する殺人事件.犯行の共通点は現場に赤い線が残されていることと,被害者が童貞であること.そして忌野家ではキヨシが童貞だった.夜,案の定キヨシの部屋に赤い線が引かれ,和服の女がキヨシを襲う.必死で逃げたキヨシは開かずの間にたどり着き,中から出て来た祖父の顔を見た女は,その場を逃げるように立ち去った.
それは祖父の若かりし頃の思い出.赤線で祖父の生涯始めての相手となったのがキヨシを襲った女・つやこだった.恨みの心によって赤線幽霊となってしまったつやこを,祖父は成仏させてやりたいと考えた.

今期のギャグの中では本当にレベルが高いのに,放映していることをなかなか気がついてもらえない(苦笑)気の毒な優良作品「怪奇大家族」.視聴ターゲットは恐らく20代~30代女性あたりのはずなのに今回のテーマはよりにもよって「童貞と赤線」.いや,自分はもちろん面白かったんだけどさ,ターゲットの女性向けの作品としては正直どうだろう(苦笑)! 主役のパンツ1枚での熱演ぶりは最高だったので,力を入れるべき方向性を明らかに間違えているこの作品が,大好きです(笑).

序盤.この作品としては珍しく忌野家の外で物語は開始.夜道を歩く男を襲う,着物で赤線を引く女幽霊はきっちりホラー.音と影を上手く使った怖さを感じさせる演出なんですが…その殺害現場を取材するテレビ局の解説でもう一気に台無し.犯行の特徴は,現場に赤い線があることと被害者が童貞であること…って随分とご丁寧な取材を敢行したもんですねテレビ局(笑).冒頭で襲われた男が延滞金2万を愚痴っていたビデオも,やっぱりそういうビデオだったんだろうか.死者のプライバシー侵害甚だしい報道を見ていた忌野家ではキヨシ(童貞)を襲うセクハラ攻撃.にやにや笑う家族から散々気をつけるように言われては,ただでも気の毒なのにより一層の気の毒ぶり.アサミさんにはもててるけど彼女霊だしなぁ(苦笑).部屋に貼ってある「あわてなくてもいいんだよ」の色紙にまでバカにされてるような.
そして夜.この家に走る霊ラインのおかげか狙ったようにキヨシを襲う和服の女幽霊! 話の通じそうにない彼女から必死で転げて祖父のところへと逃げるキヨシ.その追い詰められぶり,また女の追い詰めぶりは緊迫感が溢れ素晴らしい.必死で開かずの間を開けようとするキヨシですが開かず,ここまでかと思われたキヨシを救ってくれたのは祖父.しかもキヨシを襲った女幽霊は,祖父の知っているつやこさんでありました.
お約束として,たとえどれだけ無理があろうと過去の回想はそのままで押し切るという鉄則は健在.祖父の筆降ろしの回想をおひょいさんでそのままやるという暴走映像炸裂.無理が不条理な笑いに繋がることはもちろんなんですが,これほどまで演じ手が楽しい作品もそうはないに違いない(笑).初めての人に入れ込んで,時計を売ってでもまた来ると言った往時の祖父.しかし憮然として線を引く今のつやこは,恨みから赤線幽霊へと身を落としていたのでありました.もちろん赤線は昔の風俗の店のことなので,線引きで本当に赤い線を引いているつやこさんは今更ものすごくツッコミにくいボケなわけです(笑).そんな彼女を成仏させてあげようとする祖父.やっぱりはじめての人にはできれば今も幸せでいてもらいたいもんですからね.もちろん巻き込まれたキヨシは,つやこさんを呼び寄せる餌としてパンツ1枚で夜道を歩くことに…寒そうだ! ついてきたアサミさんにはうれしいサービスだったようですが一般人から見れば立派な軽犯罪者.

中盤は回想と現実で,まずは赤線幽霊つやこと祖父と祖母の昔話.あ,もちろん祖母もそのまま若い頃を演じるわけですが,なぜか可愛い(笑).恋敵である祖母の存在以上に,祖父とつやこの間に立ちはだかった壁は立場とお金.別れの手紙を残して消えた,初めてのひととの悲しき別れ…そんな出来事を見つめてきた店「しみづ」(笑)の廃墟にやってきた祖父と孫.霊が見えて話せる以外の能力のないキヨシですが,祖父のためにもと裸で一軒家の廃墟に上がりこみ,へっぴり腰で廊下を歩み…と画はもちろんきっちり怖くできてるんですけども,裸のおかげでやっぱり緊迫感が台無し(笑)! そして,つやこさんはこの思い出の場所にいたのでありました.

終盤.またもつやこさんに追いかけられる無力なキヨシを救ったのは祖父のファインプレー! つやこさんがくすぐったいツボを触って動きを止めることに成功し,捕らえられた悪霊つやこは忌野家に連行されて尋問を受けることに.幽霊を信じない妹ですらその姿は見えるのに,霊感のない父(入婿)だけにはもちろん縄しか見えません.噛まれたときだけは喜ぶものの,常に見えずに歯噛みする父が面白い.単純なアサミさんとは違い,仏頂面のつやこさんには上滑りな言葉など通じるわけもなく困ったことに.しかしここで,イタコであった祖母が祖父の霊を吸い込んで降ろし,縛られたつやこさんに呼びかけます.「…つやこさんよ.わかるかい」 ここから先は怒涛の感動映像なわけですが,そもそも家族はともかくとして,霊のつやこさんには祖父の姿はもちろん見えていたわけだから,祖母が自分の体に降ろす必然性は皆無.それでも降ろしたのは祖母と祖父の合体説得攻撃のためだったのではないかと.祖父の謝罪と説得を恋敵であった祖母の口から聞かせることが目的だったのではなかろうか.つやこさんは最初から祖父だけのものではなく,むしろ何人もの男たちに希望を与えた癒し系!というところになぜか収束していく忌野家の意見.確かにそうなんですけども,確かにそうなんですけども(笑)! 雰囲気に流されてその気になったつやこさんは,なぜか天使になって成仏.間違っちゃいないんですがなんだかなぁ(苦笑)!

今回の件ではじめてキヨシは自発的に超常現象に介入し,いろいろありましたが解決の役に立つことができました.いくら怖いものでも毎日見ていれば恐怖心も多少薄れるでしょうからね.しかし相手が人を殺しかねない危険な存在であることを忘れるべきではないでしょう.特にアサミさんを裏切るとどうなるかわからないので気をつけろ(苦笑).さて,古今東西和洋折衷ごたまぜの超常現象もこの番組の魅力ですが,次に来るあれは一体どの方向となるのか.次回に続きます.

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金色のガッシュベル#81

「より熱くより冷静にの巻」

傷つき失いながらもついに最上階にたどり着いたガッシュたちと,巨大な魔物デモルト,デモルトを回復させる月の石,そしてデモルトを操る悪漢ヴァイルとの戦いは続く.特にゾフィスの非道な行いを継ごうなどと考えているヴァイルをガッシュたちは許すわけにはいかない.怒る清麿とガッシュはウマゴンたちのサポートを受けながら果敢な攻撃を繰り返すものの,相手が巨大すぎて効果がない.相手の攻撃を一撃でもまともに食らえば命すらないようなぎりぎりの戦いを繰り広げるガッシュと清麿.しかしザケルガを中心とした清麿の指示は,無謀ではなく勝利に繋がる光を捜している.

石版魔物編終盤でバトル真っ最中の「ガッシュ」.前回溜めに溜めた主役たちのテンションは今回大爆発.冒頭からラストまで,ほとんど休みなく繰り広げられるガッシュと清麿の敗北と紙一重の戦いをキレのいいアクションで描きます.ただし単調にバトルを続けるのではなく,怒る清麿の戦術を仲間がそれぞれの視点で見つめさせたり,ガッシュの内心を回想で表現したりと,テンションを高く保ったままで物語を上手く波打たせているのが素晴らしい.

前半,でかいわ回復するわ頭も働くわと,最悪の相手の1匹に間違いないデモルトとの戦いはこれからが中盤.同じ石版魔物を攻撃できないレイラは月の石の破壊に当たり,ガッシュとウマゴンはデモルトに攻撃をかけるという体制で戦闘再開.特に腐った考えのヴァイルに対する清麿とガッシュの怒りは凄まじく,彼らにしては珍しく人間に呪文が当たる可能性のある攻撃も見られます.ただし石版魔物編で繰り返され主に清麿の課題として描かれてきたとおり,無闇な感情の高ぶりは冷静な判断を妨げ敗北を導くので避けるべき.しかし,怒る清麿が選ぶのはザケルとザケルガをベースとしたガッシュの身を削る戦い! この一見セオリー無視の戦い方はガッシュも納得済みで,むしろ気遣う清麿をさらに叱咤するほど.「安全なんてものは存在せぬ!」と堂々と呼ばわるあたりは主役らしい.ただし,毎度ですが丈夫な魔物よりは無理に前衛に出ている人間のほうが危険.特に危険なのは…レイラに引っ張り回されるアルベールかな(笑).
2人の怒りとともにさらにぎりぎりへと近づく戦い.ウマゴンの身を犠牲にするような援護で生まれたデモルトの隙を狙い,相手の月の光による回復をものともせずに呪文による攻撃を繰り返すガッシュ.さらにその隙に月の石の破壊を狙うレイラですがこれはフェイントをヴァイルに見破られて失敗.そんな前線の苦境をやきもきしながら見つめるしかない後方のティオたち.現状の彼らでは前線に立つだけの余裕はないんですが,そんな中でも意外なほど冷静だったのがフォルゴレ.清麿の行動に意味があることをきっちり見抜いている様子は奴とは思えないくらいにまとも(笑).そんな後衛の視線を一身に集め,わずかな勝機を求めて縦横無尽に駆け巡り技を繰り出すガッシュ.彼が背負うのはこれまでの戦い.理不尽で痛く悲しい思い出の分だけ,ガッシュの体はより早く力強く地を宙を駆けます.これ以上の悲しみを止めるために,デモルトに負けぬ咆哮を上げるガッシュ.

後半はさらに吼えるデモルト.どれだけザケルガを放っても,月の光の真下にいるデモルトにはダメージが蓄積されないのでもちろん倒すには至らず.相手を本気にさせ,自分たちの身をより危険に浸すことになってもなお同じ戦法を維持する清麿.デモルトの危険な一撃を紙一重でかわしてザケルガを放つガッシュのあたりの迫力は素晴らしい! 呪文が散り乱れる戦いの中で,清麿はようやくデモルトの後頭部にかすかな光,勝機を見出します.それは,月の光の石の下であっても巨体の動きを止められる弱点.体格的にも能力的にも明らかに格上の相手を倒すためには,相手の重量を利用するか弱点を集中攻撃するかの2択しか選べず,ガッシュの能力ではデモルトの体重を利用する戦い方は難しい…となれば唯一残されていたのはこの道.清麿はそこに気がついていました.
そして,もう1つ清麿が気がついていたことは術の特質.レイラが不審に思ったとおり,この紙一重の戦いではラウザルクの方がザケルガの連発よりは安全.ただしラウザルクでは,肉弾戦ゆえに弱点かどうか確認したい場所にたどり着くのが難しいという問題と,一定期間他の呪文が使えなくなることから短時間で本に力を貯められないため,狙いを敵に知られてしまったり,弱点が見つかった場合にも即座に術が放てない可能性がありました.ゆえに選んだのがこの戦い方.これまでついつい頼ってきた気力や根性を前提から排除し,怒りながらも理論を根拠に戦うというこの戦闘スタイルこそ,清麿がここまでの戦いで手に入れた最も大きな力なのではないかと.なんせこのコンビはテンションで戦闘力が変わるので,正確な判断のために冷静になることは戦闘力の低下に繋がりかねません.「熱く・かつ冷静に」という矛盾した戦闘スタイルには追求する価値があるはずです.
ガッシュの呪文の中でも発動条件が異色の大技,バオウ・ザケルガ.他の呪文を使えば使うほど貯まる力で,敵の急所である後頭部を狙うのを,ヴァイルに察知されデモルトの技で態勢を崩されるガッシュ.それでもなお狙いを定め,巨大なバオウ・ザケルガをデモルトに放ちます! ぼろぼろになり,心の力を使い果たしたこの大技は…最後に態勢を崩されたのが響き,わずかに急所を外れていました.もちろん相手へのダメージは相当に大きいはずですが,現状ではガッシュたちに残る力は(頼ってはいけない)気力と根性くらいしかなく.しかし,ここで予期せぬ助けが.直前にガッシュの気力で改心に成功していたパティとビョンコ,ガッシュ側に寝返った上での電撃参戦!

月の光の石を壊さない限りゾフィスへのダメージが入らないため,この分だと本当の最終決戦はシェリーたちが持っていくことになりそうですが,ガッシュ組の戦いはこれからがクライマックス.ゾフィスを裏切った2人が何を成すのか.予告されるサブタイトルに心を奪われつつ,次回に続きます.

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焼き鳥とか他サイトさんとか

こちら,毎度気を抜くと洒落にならないほど字だらけになるサイトでございます(笑).もちろん自分も見ていて辛いので,軽い記事と写真を投入したつもりのはずがまた字が….

今日はおいしそうなものを.

日曜,9月にパソコン選びに行った友達の家に行って,届いていたパソコンの設定を仕上げてきました.ネットへの接続はルータ経由で,既にアンチウイルスソフトはインストールされていましたしメールは使用されていなかったためウイルスの気配はなし.それでも一度フルスキャンしたあと,SP2とアップデータを当てました.とりあえずこれで当座は大丈夫.続けて動画のコーデックをアップデートして動画再生の問題を解消し,メールソフトの設定をし,メモ帳だと非力なのでエディタをインストールし,最後にスパイウェア排除用のフリーソフトを入れて一応完成.変なページ開いたりアップデートをサボったりしなければ,しばらく大丈夫のはずですよ.
で,働き賃として写真のおいしいものをいただきましたとさ.
食事の最後ではなぜか「怪奇大家族」の話で盛り上がってしまいました.アニメなんか見やしないふつーの人と同じ作品について盛り上がれるのは,自分の見識が間違っていないことを(一応)確認できるのでうれしい.そういう人の個性に合わせて,とっておきの作品を勧めて喜んでもらえるのもまた格別にうれしいもんですけどね.
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土日はサイトのほうでもいろいろな動きがありました.

一番うれしかったのは神聖リオデジャネイロ王国さんが更新を再開したこと! 大変にご迷惑かもしれませんが(苦笑)お手本にさせていただいているサイトなので.コメントをもらえたのもうれしかったです! 唯一不安だったのは金魚鉢の行く末だったのですが,2日で使用法が定まってよかったです.一時はどうなることかと思いました(笑).

それから,I know.の設定範囲がらみでMelogさんにリンクしていただきました.どうもありがとうございます! ちなみにI know.は先着制度で登録を再開したようです.競争率は非常に高そうですがどうしてもという方はチャレンジしてみてください.

影響が大きかったのは杉の木工房さんのアンテナに登録していただいたことですね.どうもありがとうございます! 登録後,アクセス量は常時5%程度増量状態となってまして,名高いアンテナの威力を感じております.
そんなわけで,杉の木アンテナ?経由で初めていらっしゃった皆様,遅ればせながらはじめまして.題材も表現もかなり特殊な感想サイトなんですが,お気に召すものがありましたら幸いです.つうかここ絶対「個性」枠ですよね(笑)?

最後に,光希桃 Anime Stationさんの感想率調査に協力させていただきました! 昨日送ったんですが,ちゃんと着いたかな?
それから,50万アクセスおめでとうございます!自分がさっき見たときには「500019」になってました.

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ケロロ軍曹#32

「一方通行ラブコールの巻」

(A)ペコポン侵略の手駒として人間以外の動物を仲間に引き込み,あわよくば今の部下をリストラしようと考えた軍曹.夜の動物園で小隊全員で出かけ,クルルの「ボクラハミンナイキテイル銃」で戦力になりそうな動物を人間化してみる.まずは体も大きく強そうなパンダを人間化してみると,恥ずかしがり屋のお嬢さんとなり戦力にはならず.老齢の象を撃ってみると古強者に変化.これまでの歴史を語る象に感動するケロロ小隊だがいい話に流されて仲間にすることは失敗.

(B)以前ギロロに助けてもらったネコは,ギロロのことが大好きでギロロが好きな夏美のことは嫌い.ギロロは落ちていたまつぼっくりをお守りとして夏美にあげたいのだが,夏美はそんなギロロの気持ちに気づきもしない.そんな人間とネコ模様を屋根の上から眺めている,ドロロとサブロー.

手堅いネタできっちりと笑わせる職人芸の「ケロロ」.今回は1つの同じアイテムを扱いつつ,前半はドタバタ,後半はゆったりの対称的な物語を描きます.元々キャラがとてもよく立っていて特にメインは見事なんですけども,動物たちのようなゲストやネコやサブローのようなサブの立ちっぷりもまた素晴らしい.後半に至っては主役なんかきっかけつくるだけだからなぁ(笑).
前半は新人勧誘であわよくばリストラを行おうとする軍曹,動物園に出陣.確かに動物のほうが身体能力は優れているものが多いので,これに知性を与えればより優秀な生命体になりそうなのは間違いないんですけども,そもそも檻の中にいる連中に人間を倒す気概があるかどうかは別の話で案の定.ちなみに軍曹に部下が反抗するのは上司が無能ゆえ.有能な部下に入れ替えてもやっぱり反抗されると思います(笑).
夜の動物園に出かけたケロロ小隊.一人遠足と誤解している奴はいますがまあいいや.まずはパンダ.愛らしさでおなじみですがあのカラーリングがなければ熊.腕の一振りで人の命なんかあっさり殺られるに違いない獣なんですが神経質さが玉に瑕.人間化すると女性でちょっぴりエッチでありました.次は老齢のインド象の太郎.人間化すると長髪で異様な風格を漂わせるあたりがさすが動物園の重鎮…っていうかデザインのコンセプトが違うっていうか,どっかで見たことがあるような気が(笑).ここの声優さんのノリっぷりが素晴らしい.迫力に飲まれた軍曹たちはいい話を聞いて満足して勧誘失敗.最後まで忠告なんかしないあたりが実にクルルです.そして次々出てくる擬人化動物キャラたち.軍服系の服装で愛らしいんですけども,動物ゆえに自分勝手で協力は得られず.
そして動物園最後の擬人化はベンガルトラ.いかにもバトルマニアで入れ替え対象はタママ? おっかない見た目に申し訳程度についているトラ耳が全然萌えません.ドロロとトラの戦いはドロロが峰打ちで勝利.いよいよタママの地位が怪しくなるはずが…彼らには彼らの任務がありました.動物ですら,毎日おやつ食ってガンプラ作ってごろごろ暮らす軍曹たちほど暇じゃないってことですね(笑).で,オチはカラス.あいつらは本当に怖い上に目がいいので軍曹がどうなったのかが心配ですが,後半でその後が明らかに.

後半の主役は以前ギロロに助けてもらいまたギロロの危機をも救った因縁浅からぬネコちゃん.今も彼の側を離れずに暮らしているようですが,相手はカエルなんだけどネコとしてはそれでいいのか(笑).ちなみに軍曹はカラスにやられて大変なことになったおかげで今日の作戦会議はすぐに解散.ドロロが上の空のギロロに声をかけるんですが,その言い方がどうにものんびり.基本的には軍曹不在のおかげで,前半に比べるととても緩いノリで物語が回ります.
まつぼっくりを手榴弾と誤解したギロロは,これは身を護るためのお守りになると考えてペンダント化.男前な鼻歌を披露しつつ,夏美さんにあげようと妄想特急を走らせる純で不器用なギロロ.そんなわかりやすい恋心をもちろん理解しているネコにとっては夏美さんはもちろん敵.しかし…夏美さんにギロロの意思がうまく伝わらない限り,ギロロの喜びもないわけで.空振ったギロロを見てネコしょんぼり.人間だと兄に思いを寄せる妹キャラの役割をこなすネコちゃんとお兄ちゃんのギロロ,そして鈍い夏美さんの三角関係を見守るのは屋根の上のドロロとサブロー.つうか,サブローはそこで傍観してちゃだめなんじゃないか(笑)?
妹ネコちゃん,お兄ちゃん(笑)のために日向家に侵入.冬樹とは良好な関係のようで,のり好きなあたりがネコの不思議な好物っぽくってリアルでいい.実際ネコって,あまりネコっぽくない食べ物が1つだけ妙に好きだったりするんだよな.内心傷つきながらも,スプーンをくわえて夏美さんをドロロのところへ導くネコですが,やっぱりそもそもまつぼっくりに込められた思いを汲み取ってもらえず,失敗.たぶんギロロのことを恋愛対象としては見ていないであろう夏美さんの冷たい仕打ちに,夢破れてテントにこもるお兄ちゃんが哀れでなりません(苦笑).そんなギロロお兄ちゃんのために,ネコちゃんは例の銃でネコ人間となり,精一杯の言葉を人間にぶつけるのです.もちろん人間化したネコも愛らしいんですが,ネコの姿で言葉のないままでも今回の夏美さんよりは絶対に十分に愛らしくてむしろ萌えではないかと思います(笑).ほのぼのと,ギロロは幸せ者だなぁと思いつつ,次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#35

「伝説のボケ殺し容赦なき大暴れの巻」

ボーボボたちに対する怒りでゲージの貯まりきったOVERは真の姿,魚雷ガールへと変化した.魚雷のボディに生々しいハイヒールの足.見た目のインパクトとその性格がうざくてからみにくいだけでなく,ボーボボたちがちょっとでもネタを広げようとするとそれを魚雷の体で粉砕するという厄介極まる強敵だ.「おふざけは許さない,なぜから私は,魚雷だから!」 伝説のボケ殺しである魚雷ガールは,意図したものであろうとそうでなかろうと田楽以外のボーボボたちのボケを容赦なく粉砕し,ボーボボたちは攻撃のきっかけすら掴めない.

復帰3回目でいよいよOVER編のクライマックスに突入する「ボーボボ」.前回のあらすじは「笑いに理解のない強面格闘家を芸人たちが必死でいじったらなぜか地であるおねえキャラが出てきてびっくり」なわけですが(笑),今回は出てきてしまったおねえキャラ,西川宏美氏熱演の魚雷ガールが大暴れ.軽いボケどころか天然ボケすら容赦なく魚雷が吹っ飛ばすおかげでネタとツッコミの間隔が極小に.画面の前で連発されるめくるめくボケと暴力ツッコミの嵐に溺れてください!

開始早々からバラとともに悩殺ダイナマイトバディの魚雷ガールご登場.この適当デザインぶり以上に「ボケ殺し」というキャラ付けが秀逸.ボーボボたちの戦いは激しいボケで1つの世界をつくり,そこに敵を飲み込むことで勝敗が決まるわけですが,魚雷ガールの先制攻撃によって世界が出来る前にボケが殺されてしまいます.その上「皆こっちに注目!」とか中途半端なおばちゃんタレントのごとく勝手に芸人を仕切ってくるもんだからやりにくいことこの上なく,実にうざい! 早速天の助はリンリン天国を失敗して突っ込まれ,それを見ていたヘッポコ丸は「ボケ殺し」うんちくを披露してビュティさんに呆れられ,あの首領パッチすら伝説の名剣ドンパッチソードに突っ込まれる始末.ネギを名剣扱いしているところが面白いんだから突っ込んじゃ台無しだ(苦笑)! ふざけなければならない芸人としてふざけ,やっぱりやられるボーボボはともかく,本気コメントをボケと判断されてしまうヘッポコ丸は哀れ.ビュティさんの遅れながらのフォローがより傷口を広げているような気が…(笑).田楽はなぜか無視.
一方,他人のボケは許さない割りに過去回想では武器廃止活動やCMクイーンでボケまくる魚雷.ビュティさん以外はまともに機能できない中では特に魚雷CMの映像的な威力が凄まじい(苦笑).さらに魚雷の攻撃は激しさを増して天の助に至っては存在そのものがふざけているとやられる始末.評価そのものは芸人としては本望でしょうが,芸を披露できないのは大変な問題です.

中盤はさらなる攻撃を加える魚雷ガールに対し立ち向かうボーボボ.デタラメ魚雷解説でボケるボーボボは前段でのヘッポコ丸と方向性は一緒ですが,ラストは自らオチをつけ当然魚雷にやられます.さらに首領パッチとボーボボは出だしは真面目でやっぱりボケるというわかりやすい構造のネタを繰り返して魚雷にやられてますが,全体としては最後に無視される田楽がオチとなってます(苦笑).
強敵相手にボロボロになるボーボボたち3バカ.しかも魚雷ときたら「ギョライギョライ」笑って「対空ミサイル」とくしゃみするという問答無用のボケっぷり.「裸になっちゃだめだ」と言われたらそれは「裸になれ」と同義というのがお約束の奥深いところなので(苦笑),ボケられない環境で果敢にボケるボーボボ.魚雷の攻撃をしのいだ上に羽交い絞めにするも,今度は痴漢呼ばわりされて殴り倒される始末.笑いの場で女であることを盾にされることほど場を白けさせることはなく,ぶっちゃけうざいです.
鼻毛真拳奥義,「踊るアフロに見るアフロ!!」を繰り出すボーボボ.ところが魚雷は足指で鼻毛を止めやがります! 格上の魚雷が勝ち誇り決め台詞を放つ直前,そっと侵入する天の助の命をかけたところてん促進活動は素晴らしい(笑).魚雷の強さに攻めあぐねる3バカは,芸術作品になったりしながら活路を捜します.ただし田楽は無視.3本の矢も暴走族も魚雷にやられ,3人がかりで魚雷の突進を止めようとするも首領パッチしかいなくてやっぱりやられ.笑いのためなら味方も平気で裏切るコンビネーションはこの非常時でも健在です(苦笑).
厄介なのは魚雷のツッコミの速さなので,天の助を魚雷にぶつけて動きを封じようとするボーボボ.当然相殺失敗となり(笑),ボーボボは魚雷の動きを封じるため,再度鼻毛真拳を使います.

終盤.鼻毛真拳で魚雷を緊縛することに成功するボーボボ.2本だけど「魚雷の一本釣り!」 .右手で何かを巻いているボーボボ,芸が細かい(笑).しかし魚雷ときたらむしろボーボボを引きずる始末.他の芸は全てこなせるものの,主役ゆえにリアクション芸だけは苦手なボーボボの弱点を突いた恐ろしい攻撃です! かくなる上はと再度3バカで攻撃するも,またも女を武器にするわ攻撃が獣並みだわと勝てる要素皆無.ついには正座させられ説教される可愛そうな3バカ.ボーボボは3度目の鼻毛真拳を放つもやっぱり魚雷が一枚上手.なんとマゾという属性を押し出し,直接攻撃を快感に変えられてはもはや打つ手なし! ボーボボたちのお家芸である劇場まで「魚雷の恩返し」として展開されてしまっては,ボーボボだって魚雷になってしまいたくなるもんで(苦笑).
ふざければ突っ込まれ,攻撃も効かない魚雷を倒すたった1つの方法…ボーボボの見出したたった1つの活路がボーボボワールド! ハジケなければ生き残れない過酷なフィールド,聖鼻毛領域で,最強の敵との戦いがいろんな意味でさらに激しくなる(笑)次回に続きます!

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陰陽大戦記#6

「展開する怒涛の日常の巻」

家に行き場のないソーマが転がり込んだりしつつも続くリクの日常.学校では所属する部活を決めなければならないのだが,リクには闘神があるのでコゲンタとしては強くなって休みの多い部に入ってもらわないと困る.マイペースなリクにはコゲンタだけでなくモモも翻弄されていて,コゲンタと戯れたいだけのリナとリクの仲を誤解し対抗心を燃え上がらせたりしていた.
一刻も早く闘神士として鍛えるため,修行場として伏魔殿に続く鬼門に向かうことになるリク.オカルト好きなリナの勧めで向かった洞窟には,なぜかリナとモモがついてきた.洞窟の最奥は行き止まり.しかし手で壁に触れると流派章が光り,闘神機をかざすと壁に太極が浮かび上がり,開いた.

ぱっと見の印象とは逆に今回も高密度な展開を見せる「陰陽」.作品内で経過している時間がごくわずかで,物語本体を大きく動かせない分,キャラを掘り下げる小さなエピソードを大量に投入して話を転がしてるあたりが非凡.そしてその大量のエピソードから浮かび上がってくる主役像が…どうしてあんなにずれているのか(笑).今の主役を倒すには,強い闘神士よりはむしろ伝説のボケ殺しを連れてくるべきだと思います.

前半は太刀花家の朝.レトルトカレーで朝御飯…こいつやっぱり野菜食う気ないな(苦笑).転がり込んだソーマはリクの天然な干渉にさっそくうんざり.都会風の干渉がない暮らしに慣れてしまうと,田舎の干渉されて当たり前の生活はやりにくいのは間違いなし.ソーマは大学を卒業しているみたいですが,小さくてしかも(恐らく)日本語で書いてある卒業証明書って一体どこで発行してるんだ.やはりミカヅキの息のかかった大学なのか.ほいほい拾ってきやがってとリクに怒るコゲンタですが,コゲンタ本人も居候みたいなものなので説得力あまりなし.
学校では,入学以来いろいろと巻き込まれたリクたち3人とリュージのみ部活が未定.リュージの言い訳の「夕飯に仕込みに時間が」って,彼の家庭もリクに負けないほど大変なんじゃなかろうか.田舎なのに先生が事情を把握できてないのが不思議ですが,担当部活も決まっていない新人教師のようですし,きっとそこまで気が回っていないに違いない.で,部活をどうするかに悩むリクと無茶な要求をするコゲンタ.「強くなってしかも休みの多い部」ってのはないものねだりに近そうで.
教室でコゲンタの霊気を感じたリナはリクを屋上にお呼び出し.モモは事情がわからずに当然ストーキング.2人きりで「ずっと我慢できなくて」というリナの言葉に対し炸裂するリクの朴念仁.そりゃモモちゃんだって突っ込みたくなりますよ(苦笑).もちろん実際はコゲンタを撫でたいだけのリナ.撫でようとするリナ(ボケ)とそれに怒るコゲンタ(リク以外には無力なツッコミ)の意思が通じ合っていないのを苦笑いして見ているしかないリク(ボケ).その様子を見てやっぱり誤解するモモ(恋愛に関してはボケでその他はツッコミ).そんなコントを聞いていたリュージはどちらを担当することになるのやら.バランスとしてはツッコミが欲しいところなんですが.
あまりのゆるさにコゲンタは「性格から鍛えなおせ」と無茶な命令をし,「でもどうやって?」と返してしまうリク.「無理」と返さないあたりが絶妙(苦笑).修行場として鬼門を捜すことになったリクですが,ここで頼りになったのが例の古文書ではなくリナのオカルト書籍なのもおかしい.この無敵のボケ2人が相手では,霊体のコゲンタの攻撃も同じ部活に入りたいモモの妄想特急もまったく通じやしません(苦笑).
なぜかモモとリナの両手に花で鬼門に出かけることになるリク.洞窟の中に入り行き止まりから引き返そうとするリクに対して怒るコゲンタ.リクは非常に真面目で素直なのはいいんですが,大抵の主役なら持っている目標に対する貪欲な欲求までは,まだ持ち合わせてはいないようです.

後半はいつもの通り戦闘パート.洞窟のさらに底,闘神機によって開いた太極の底に待っていたのは修行場と闘神符.ここで気力を鍛えろとコゲンタに命令され,さらにリナが岩に貼ってあった符をはがしたせいで修行場の妖怪が出現.このあたりからコゲンタは余裕たっぷりなんですが焦ったリクが気がつくわけもありません.コゲンタのリクに対する期待は(理由は不明ですが)かなり高いのに対し,当のリクが自信なさげなのでスパルタ先生としてはおかんむり.そんな修行場に乱入してきたのが地流の闘神士…地流の関係者は学校とか会社とか行かなくていいんだろうか.
前半からスーツ姿でやってきた彼が降ろしたのは霜花のライデン.リクもコゲンタを降ろして今回の戦闘が開始.
これまでリクが経験してきた戦いは式対式の一騎打ちですが,今回は妖怪からモモたちを護るために闘神符も同時に使用することに.一杯一杯のリクはモモたちに気を取られて印が遅れ,その分やられるコゲンタ.使える印の少ないコゲンタの場合,序盤から攻撃を間断なく叩き込んで相手に大技を出させる時間を与えないようにするのが正しい戦法のはずですが,リクがモモたちの方に意識を持っていかれるがゆえに劣勢に.ここでコゲンタ先生,符を使いながら戦う日のために頑張れと,さらに目の前の式神を倒せば妖怪は倒してやるとリクに熱血指導.ここで状況を解決するための道が見えたためか,リクの顔つきが明らかに変わります.前半でのんきなリクをたっぷり見せているために,真剣になるだけで状況の厳しさが際立って見えてくるという構造が上手い.リクはコゲンタに虎鉄を降ろすものの相手との力の差はまだ埋められず,しかもモモたちまで大ピンチ.完璧に追い詰められたリクが発見したのは…落ちていた符.この状況をなんとかできる手といえば,戦闘ものでお約束のあれしかありません.印を切った上で「返」の符を放つリク.妖怪とライデンの攻撃を同時に跳ね返した上に,コゲンタが印の効果を受けて追い討ちで勝利! ユーマやマサオミの戦いに比べるとレベルの低い戦いで,見所がカウンターってのも実は情けないですが(笑),リクの追い詰められっぷりによって緊迫感が出て最後まで楽しめるのは素晴らしい.
敵を撃退できたのはいいものの,人の悪いコゲンタによって面白いくらいがっくりしているリクと,符に思いを込めてキャットフードをご提供するリナ.なんでオチがついてしまうんだ(苦笑).巫女らしいリナは闘神符が扱えるようなので,仕込めば戦力として有望.そうなるとリナとリクの距離が今より短くなるので,モモちゃんは今のうちに何らかの対策を打つべきだと思います(笑).さらに先生のもとで結成された4人のボート部.「強くなってしかも休みの多い部」ではなさそうなのですが….今度はリュージがリクに本格的に関わってきそうな次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#4

「河内が必死で話を回すの巻」

パンタジア南東京支店に入社することになった和馬と河内.他の社員は2人を引き抜いた月乃と影の薄い木下ともう1人で,計5人しか社員のいない小さな支店.本店での出世を夢見ていた河内はどん底に落ち込むが,月乃が「店長の推薦があれば本店への異動も夢ではないと聞きやる気を取り戻した.
まずはフランスパン(パリジャン)をつくることになる和馬と河内.太陽の手によって失われる水分をバターと塩を増すことで補う和馬のパンは,口にすれば思わずパリジャンヌになる優れもの.しかしこれを店に出せるかどうかは店長に決めてもらわなければならないということで,日本一のフランスパン職人と謳われる店長,松代のところへパンを持って行くことになる.

笑いのツボを外してるのがむしろ面白いという風に,真の意味での映像化が非常に難しい「ジャぱん」.とはいえ難しくなっていくのはこれから先,今回はいよいよ序盤の影の主役である店長が登場するわけですが,ものすごく頑張ったのは河内.いじけるやら蘇るやら説明するやら突っ込むやらリアクションするやらまくしたてるやらと八面六臂の大活躍.なんせ主役が純粋なボケなので1人きりでは話が回せず,河内が動き回ることで無理やり回していきます.台詞の量もさることながらテンションの上げ下げが激しく,演者にとっては非常に疲れた回に違いありません.

冒頭から凍死しかける主役で軽くご機嫌を伺った上で前半がスタート.あの状況だと死んでいるのが普通だと思うので気をつけろ和馬(苦笑).パンタジア南東京支店は和馬,河内,月乃と木下,松代の5人しかいない小さな支店で,中でも木下は地味すぎて忘れられることがネタになるくらいに地味.もちろんこの店にいる以上才能はあるのですがそれはまた別の話です.無職になることだけは免れたものの,この状況は出世を望んでいた河内にとっては逆境に違いないわけで冒頭から隅っこで丸まっています(笑).しかし周囲は河内のことは大して気にすることもなくフランスパンづくりを続行.作成するのはパリジャンで,50~70cmのフランスパン.
「フランス」パンを前にして,河内たちに語られる「ジャぱん」という思想.ここで日常消費される「ごはん」と同列と言いきっていることによってラストのあの展開につながっていくわけです.しかし思想では地位が手に入れられるはずもなく,でかい話を自信満々に語る和馬の隣でいじけ続行の河内.しかしさすがは月乃.激しくやる気を失っている河内の鼻先にあっさりにんじんをぶら下げることに成功…「なんやてー!」月乃はもちろん策士なんですが,それ以上に河内の頭が単純なだけと思われます(苦笑).ビッグやー!ジャパーん!と吼えるバカ2人.ああもうこいつらしょうがねえなあ.
和馬の太陽の手特製のパリジャンには河内たちをパリジャンヌに変える威力.「パリっ子」でないあたりは本場ものとはちょっと違うものが入っていたせい? これを店頭に出せるかを確かめるため店長の松代に評価してもらうことに.向かうは大人の遊園地.

後半はあまり遊園地ではない競馬場にやって来た和馬と河内.普通に店の作業着のまま外出してますが,それは衛生的にどうなのか…あ,帰ったら脱いで洗えばいいのか.芝生で寝ているもじゃもじゃのアフロに見つかった2人は,持っていたフランスパンを馬に投げられ,馬はかぐだけで食いません.それを「毒でも持ってあるんじゃねえのか」とその筋の人のごとく滅茶苦茶な因縁をつけるこの男,しまいには和馬を人殺し呼ばわり.…ばりばりのキッズ枠でしかもまだ4話なんだけど思いきりいいなぁ(苦笑).なんせアフロのパンは馬が食った上にリアクションまで出るわけで.馬は餌の良し悪しが区別できるんだと言い切った上に,馬の口を借りて和馬のパンを罵倒するアフロは店長.今時の主役らしく和馬のボケもまた相当に深刻で,河内がいないと話がまともに回りません.古い少年漫画の典型的な主役キャラに近い和馬の思考回路は一般社会からは明らかに逸脱しているわけで,そこをなんとか現実に繋いでいくのが今後の河内の大切な役割.肝心のパンの腕のほうはまたちょっと違う役割になるんですけどね.
店長が言うとおりパン職人はクリエイター.レシピ通りにしか作れないならばロボットと一緒という言葉も間違いではないんですが…そのパンロボットのフォルムが中途半端に懐かしいのがいけません(苦笑).ネットなんか見ていなさそうなんですがなんであの造形なのやら.そして松代の「美味いだけでなく馬味いパンをつくれ!」という命令に従い,己の首をかけてパン作りに挑むことになった新人の2人.
店長のパンはさすがに最高でパン業界の革命.日本人向けのフランスパンにはバターが含まれていますが,馬はバターのような油を嫌い,本物のフランスパンもバターは入らないらしく.さらに月乃の口から語られる店長の真意とは…妹のアレルギーに端を発したもの.8年前に妹を襲った乳製品を原因としたアナフィキラシーショック.パンは日常的に食べられる食品であるゆえに,特定のアレルギーがあっても食べられるように工夫をしなければなりません.実際にアレルギーを発症する一因として同じ食品を毎日大量にとり続けるというのがあるようで,パンの中のバターを別の物に置き換えれば発症のリスクを少しは下げられそうではあります.もちろんより望ましいのはパンだけを食べ続けるのではなく全体をローテーションさせる食事なわけですが.そんなわけでようやく納得した河内はパンづくりへのモチベーションを回復.しかし気になるのはまだ泣いている和馬.やっぱりボケているんですが(笑)その内容は程なく説明されるはずなので,次回に続きます.

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怪奇大家族#5

「炸裂,ビジュアルショックの巻」

幽霊も妖怪も信じない家族を見返すために,夜中懐中電灯を振り回してUFOを呼ぶ父.オカルト雑誌バミューダ特別付録のUFOバッチが効いたのか,父の頭上に巨大な光がやってきた.次の日から父の様子がおかしくなる.「幽霊なんかいるわけがない」と言い切った上に,会社への早朝出勤も始まった.
そんなある日,妹は歩道橋で美人と待ち合わせボロアパートの中に消える父を目撃してしまう.最初は信じないキヨシだったが,2人で見に行くと待ち合わせる父と女子高生の姿が.しかも例のボロアパートに消え,夜そのアパートから父とともに出てきたのは別人の巨乳の女.父親が複数の美人と付き合っていることを知った子どもたちによって,忌野家には嵐が吹き荒れる.

オカルトギャグを抜群の技術力をもって実写で敢行する素敵番組「怪奇大家族」.今回はサブタイトルの「貴方好みの宇宙人」に全てが集約されていると考えて間違いないというか,むしろサブタイトルに合わせる形でつくったに違いないと思わせるようなしょうもない話なんですが,ここに夫婦の愛という普遍的なテーマが入っているため,なんとなく見終わると感動するものを「見たような気にさせられる」ところが実にうまい(笑).で,実際に目にするのは結構ものすごいものとなります(苦笑).

序盤は夜で懐中電灯を上空に振る父・オサム.怪奇現象満載のあの家にいながらも,幽霊も妖怪も(表向きは)信じてくれない家族に見せつけるために今度はUFOを呼ぶことに挑戦.…超常現象ならなんでもいい節操なしめ(苦笑).オカルト雑誌の特別付録をつけて呼べば,父お待ちかねの超常現象発生.オサムは霊感がないだけなので,霊にあまり関係のないUFO系の現象はちゃんと見えたようでよかった.UMA系もちゃんと見えそうですね.
そんなオカルト大好き!な父に困っている家族,特に妹.なんせ前回は余計なものを父が買ってきたせいで危機に陥ったわけですから当然の話.しかし母は楽しいのでまあよしと許容しているあたり,恐らく生来の性格でしょうがものすごくのん気.ところがUFOに出会った父は「幽霊なんかいない」と断言.この心変わりに幽霊たちは狼狽したのか,いきなり部屋に巻き起こる霊現象.しかしUFOにはまってしまった父の行動はどんどん不審なものとなり,母との仲もどんどん希薄で険悪なものとなっていきます.
街で妹が目撃したのは父の浮気現場.ボロアパートに2人でしけこんで…という父にはまったく似合わない超常現象の発生についてキヨシに報告する妹.キヨシは最初は信じないもののやはり父の逢瀬を目撃.謎のアパートと謎の美女軍団を激写することになってしまいます.

中盤は母がキヨシのスクープを目撃して大変なことに.言葉とは逆に激しく動揺している母(室井滋)の姿が哀れ.あれだけ山盛りの写真を見せられちゃ「ただの思い過ごし」なんてコメントが通じないのは母だって百も承知ではあるのですが….写真に父とともに写っている美女たちが実によろしくて,見た目で完全敗北の母は夕日の差し込む部屋の中,父との懐かしいデートの思い出を回想.ものすごく無理のある若作り(笑)の上でラーメンなど食べながら超常現象について語った日々を思い涙ぐむ母.…父の病気は昔からだったんだな(苦笑).
そんな母の悲しみを顧みることもなく,さらにエスカレートする父の浮気.「次はいつ会える」と聞けば和服美人は「会いたいときにどなたとでも」と素敵なお答え.この『どなたとでも』がタイトルの「あなた好みの」にかかってくるわけですね.そしてそんな2人を監視する黒服の男が2人…エイリアン話でおなじみのMIBです! これで話がSF展開を開始するのかと思ったら,むしろ昼メロ展開を開始するのがツボです.
帰宅した父を待ち受けていたのは浮気写真と冷たい目の家族.しかしその中ですら,母は父をかばった上で「嘘だって言って!」と懇願.けれど心奪われてしまった父は,冒頭のUFOとの遭遇から,その中に乗っていたアイドルそっくりのミーバー星人と仲良くなってしまったことを語ります.ただし! このミーバー星人は研究者で,地球人のサンプルとして父を誘惑してその心を研究していたのでありました.欲望のまま「あなた好み」に変形できるミーバー成人に父はもう夢中でまっしぐら.あたかも中毒患者のごとく,忌野家を捨てて宇宙人の下へ走ると宣言してしまいます.「もう,いいの!」と家を飛び出して,夜の道を例のアパートに向かってうれしそうにかけていく父.ほのぼの家族ホラーギャグだったはずが,5話に至って本格的な,しかも思いもしなかった形での家庭崩壊の大ピンチ! その上霊能力しか持たないキヨシでは,両親の仲を修復することもできないわけで….そしてここで立ち上がるのが母.号泣しているだけではなく,箪笥の中から最終兵器を取り出します.

終盤.父と宇宙人の愛の巣ことボロアパートに踏み込む母! フリフリファッションを装着した,ものすごい母ことロリータ室井滋爆誕,惨…いや,参上(笑)! その威力と愛によって宇宙人に酩酊していた父の精神が覚醒.美女との蜜月の日々は幻と消え,変形を続ける宇宙人は母の姿に.視覚的な暴力(笑)によって催眠を打ち破った父は,母とともにアパートを脱出.ここに忌野家崩壊の危機は回避されたのでありました.いやあ,いろんな意味でいいもの見せてもらいました(苦笑).
ラストで「地球はいいところだぞ」 と2人揃って宇宙に向かって呼ぶシーンがとても優しい.宇宙人という概念が人々の間で広まる前には,様々な怪奇現象は全て神やら悪魔やら妖精やら霊やら妖怪やらの仕業とされてきたわけで,「オカルト」と一くくりにされるのは理由なきことではないのです.しかしそれ以上に不思議なのが夫婦の仲って奴なんでしょうね.宇宙人の位牌が増えたり赤い着物の女がやってきたりと不穏な終わり方はいつものことだなぁと思いつつ,次回に続きます!

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200000アクセスとかアンテナとかアンケートとか

皆様,日頃のご愛顧ありがとうございます.
「R'sM」に設置されたカウンターが20万を越えました.
ご存知の通り直前のIPと違えば回る奴を使ってますが,11ヶ月目でここに来ました.目標にしていた数だったので今回は結構うれしいです.検索経由の割合が少しづつ減り始めているので,ブックマークしていただいているのか他のページも一緒に見ていただいているのかどこかでさらされているのかはわかりませんが(笑)何はともあれ静かに見守っていただいている常連の皆様に感謝を.
それから,読ませていただいている他サイトの皆様に感謝を.今回は「陰陽」開始以来よくリンクしていただいているゆかねカムパニー2さん(幼馴染萌え)に格別の感謝を.…って細かい説明を任せられちゃってるんですけど(笑).間違わないように気をつけてはいますが,何分当方まったく手加減ができませんので,思い切り誤解している部分があったらすいません(苦笑).
今回も記念で,ここでは珍しいレビューをそのうち1本書く予定です.
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サイドリンクが乱雑になってきたので,今日は整理をかけました.
ついでにはてな住所問題で急に脚光を浴び始めたアンテナサービス,I know.でアンテナを立ててみることにしました.これではてなアンテナがダメになっても大丈夫.
 Rowenのアンテナ
なんでこれで立てる気になったのかというと,I know Tips. - サイトに I know. のアンテナを表示する方法がしっかり紹介されていたもんで.ココログがはてなを見たときにものすごくうらやましいのがアンテナなんですが,I know. のアンテナをココログに表示する方法がちゃんとあるから大丈夫.一度に表示されるのが20件までという制限はありますが,サイドに置いておくことにしますよ.
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さて,アンケートの結果もここでまとめておきます!

1.今日がはじめて! 119
2.10月から 40
3.去年の12月から 35
4.3月か4月から 34
5.7月か8月から 33
6.1月か2月から 32
7.5月か6月から 30
8.9月から 30

なんか思った以上に一定.常連になってくれる人の割合は(多少の変動はありますが)ほぼ一定で,内容が大幅に変わったりしない限りは一度ついてくれた人はあまり離れないようです.一度ツボにはまると継続してもらえているのかな? ここはものすごく狭いターゲットに対して書いてるはずなので,当然の話かもしれないですけどね(苦笑).
そろそろレビュー内容も安定してきたので,いつもの奴に切り替えておきたいと思います.よろしければ右上をぽちっとどうぞ.

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金色のガッシュベル#80

「小さくたって力持ちの巻」

最上層に上った清麿たちが目にしたのは,巨大な敵の攻撃を浴びて倒れたウォンレイの姿.巨体の石版魔物・デモルトの咆哮は,月の光で回復したはずの清麿たちの体を凍りつかせる.しかしその中,レイラだけは動き出してデモルトに向かっていく.石版魔物同士は術での戦いができないため,尻尾をつかんで呪文を使わず小さな体で投げ飛ばすレイラ.意識の飛んでいた恵たちをも瀕死のウォンレイの元へとぶん投げた上に,転ばせたデモルトを挑発してその攻撃を引き受ける.恵たちが渾身のサイフォジオをウォンレイに放つ間,小さなレイラは心を操られたままのアルベールの手を引いてデモルトから逃げていた.しかしデモルトは千年の昔と異なり,単純な直接攻撃だけではなく壁や地面への的確な攻撃をも仕掛けてくる.その技がレイラを襲うかと思ったそのとき,足をすくませていたガッシュたちが戦線に復帰した.いくら強大な石版魔物であろうとも,これだけの戦力と清麿の頭脳があれば互角に戦える…そのはずだった.

長い石版魔物編の終盤を向かえている「ガッシュ」.この一連の戦いでの最終目的地,月の光の石の部屋に到着したガッシュたちですがいきなり先行チームがやられていて大ピンチ.今回は次回の怒涛の戦闘を前にぐっとこらえて溜める回で,こらえる分どうしても物語は地味.作画は気合が入ってかっこいいんですが,今回のような話で一番重要な演出が,シーンごとは決して悪くないんですが繋げてみると散漫な印象が残って勿体無かったかも.普通のアニメなら十分な品質なんですが,なんせこれまでが必要以上に熱い展開だったからなぁ(苦笑).

前半は前回のあらすじから.本作のお約束として前回のあらすじからは極力ギャグを抜く,という方針があるのかと思ったら…うわ思い切り前回の前半(笑).本当にレイラのおかげでいろいろあった前回前半を思い出して笑ったあとは,先行した恵たちが大ピンチとなる前回後半を回想.ウォンレイが倒れてから先が今回分となります.
巨大な石版魔物の叫びの迫力に動けなくなるガッシュたち一行.見上げるほどにでかい化け物の上に仲間は瀕死の重傷で,階段を上がる途中での清麿の甘い見通しなんかあっさり吹っ飛ぶ始末.敵の攻撃に立ち向かわなければならないはずが動けない一行の中で唯一動き出したのはレイラ.同じ石版魔物で何度もデモルトの姿を見ていたからこそ,最初から自由自在に動くことができるはずで,もし初見なら一緒に固まっていたんじゃないだろうか.石版魔物同士は呪文を出すことができないという制限は有効なので,呪文で足を崩し呪文なしで尻尾をつかんで…投げるレイラ! 小さな体で凄まじい力.その信じがたい光景に清麿たちが別の意味で固まりそうです(笑).レイラの力持ちぶりは素晴らしく,たとえ敵だろうと回復役だろうと人間だろうと豪快にぶん投げております.そして良い着地ぶりの恵たちはサイフォジオを実行.デモルトが動き出したおかげで体に月の光が当たるようになった恵は,心の力が回復してきたようです.
レイラの活躍はまだまだ続き,デモルトを冷笑の上に「しりもちをつかされた女の子にお尻を向ける気かしら」なんて素晴らしい挑発ぶり.自分からはろくに動けないアルベールの手を握り,引きずり回しつつ移動する姿がかっこいい.石版魔物のパートナーの人間の心は,月の光の石を壊せば元に戻るはずなのですが,デモルトが効果的な攻撃を食らわせてくるので壊すことができず,逆に動けないアルベールが重荷となって大ピンチ.やられそうになった2人を救ったのは,もちろん,ようやく動き出した主役です!
レイラとともに前面に出てデモルトを引き受けるガッシュとウマゴン.後では遺跡の壁に偽装した上でウォンレイたちを保護するキャンチョメ.いつまでも敵の強大さに怯えてすくんでいては主役の名が泣きますからね.「足のすくんでいた子がどうしたの」とにやにやと皮肉気なレイラ.千年前の魔物なので,主役チームの中ではぶっちぎりに年上だから子ども扱いは当然のこと.直接戦闘するガッシュやウマゴンだけでなく,足の震えが止まった清麿もまた,チームの指揮者としてこの戦いに挑むことになります.レイラの計算では頭なしのデモルトには知略による攻略が有利だったはずですが….

後半はまずはゾフィスとシェリーたち.前半でも姿なきココから攻撃を受け,それを呪文で撃退していたシェリーたちですが,ゾフィスの誘う山の高みでとうとう本格的な戦闘が勃発.岩に反響する声を利用してココの姿を見せないゾフィス.シェリーたちの勝利条件の1つであるココを隠しておくことによって,広範囲に影響する強大な呪文の使用を抑制しているゾフィスの戦術は実に効果的で,正しい人質の使い方です.さらに仮面をつけたゾフィスには謎の防御シールドが発動.石版魔物の存在を研究し,呪縛を解く月の光の石をつくり,さらにその石から人間の心を操る機械やら防御シールドつきマスクまでをも開発したゾフィス,この作品中での反則レベルの天才に対抗するのは復讐鬼のシェリーお嬢様とお伴の魔物(笑).今回もシェリーさんの戦いぶりは絵に気合が溢れていて実に華麗です.
シェリーたちがゾフィスと戦いを開始した頃,遺跡の中でもデモルトとガッシュたちの本格的な戦闘が開始.レイラは石の破壊.ガッシュ・ウマゴンは2方向から攻撃をかけるという清麿のプランですが,いくら肉体強化の呪文をかけたとしても,相手がでかすぎて攻撃が通りません.体がいくら強くなったとしてもガッシュたちが大きく重くなるわけではないので,正面から当たっても効果は微小.現状ではレイラがやったように相手の重量を利用する形の攻撃をかけるか,それとも弱点を捜してピンポイント攻撃をかけるくらいしか効果的な手はなさそうなんですが,果たして清麿はそれに気がついているのでしょうか(苦笑).その上一撃で敗北確定の強大な攻撃力を誇るデモルトには,生来の力だけでなく適切なタイミングで発動する技まで持ち合わせていて大変なことに.以前のデモルトを知っていたレイラは,その技の賢さから,デモルトの本の持ち主が心を操られていないことを見抜きます.
そう.この戦いで最も厄介なのはデモルトではなく実はこの男.ゾフィスの考えに協調した悪漢・ヴァイル.ものすごくわかりやすい思考回路の悪役なんですが,術の展開,応用ぶりは確かな上に人間で,下手に攻撃対象にすることもできません.ただし,ヴァイルの腐った夢に憤る主役組も,絶対に負けるわけにはいきません.今回のレイラの頑張りに答え,ガッシュたちが逆境の中反撃を開始する次回へと続きます.

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ケロロ軍曹#31

「せめてお金は持ってから出かけようの巻」

日向家の居間でうろうろそわそわしている軍曹はネットオークションで落としたスポーツ用のソーサー,KWR-STが到着するのを待っていた.無事に受け取り100台限定のプレミア品を手に入れたとご満悦の軍曹.しかし値段もシリアルナンバーもどう見ても偽物だ.夏美は軍曹がソーサーに乗るのを禁止するものの,その制止を振り切って軍曹は出かけてしまう.
その夜,日向家にかかってくた電話の向こうでは軍曹が泣いていた.やっぱり偽物だったソーサーが壊れ,帰り道もわからないような遠い山の中で帰れなくなってしまったのだ.バスも来そうにないバス停で救助を待つ軍曹だが誰も来ない.そんな中で通りかかった別の宇宙人は敵対だったので助けてはもらえず,ナレーターとも話が合わなくて空腹で孤独な軍曹の帰るべき場所はどっちだ.

今回の「ケロロ」は素敵な抒情詩.もちろん迷子話なので誰でも十分理解はできると思うんですが,自分でバイクや車や自転車に乗ってあちこち出かけた上に,遭難した経験のある人はより楽しめるんじゃないかな.景色の美しさに誘われて思った以上に遠出してしまったときに限って,乗り物が壊れたり帰り道を見失ったり所持金がなかったりするものです(笑).テンションで無理やり話を引っ張るのではなく,話を上手に自然に,しかしありえない方向へ転がしていくコメディのお手本のような回です.

前半はそわそわ軍曹からスタート.ずっと楽しみにしていたものが到着する日って,ごろごろするかはともかく,精神的にはあんな感じだよね.宇宙から軍曹宛のお届けものはかっこいいバイク風の乗り物,KWR-ST.半重力エンジンを搭載したスポーツ用ソーサー(円盤)で,100台限定のプレミア品.どうしても欲しかったけれど高くて買えなかったものをオークションでお安く落とせたってのはよくある話だと思いますが…5000円で落としたってのはだめだろ(苦笑).きっと軍曹のことだから,出品者の評価もろくに見ずに落としたに違いない.むしろまだ商品が来ただけマシで,代金を振り込んだのに何も送ってこないのが普通だよなぁこのパターン.このうさんくさい乗り物に乗ることを夏美さんは禁止.しかし軍曹は制止を振り切って飛び出してしまったがゆえに一晩の物語がはじまります.
快適な乗り物の上から見る秋の風景はただひたすらに美しいだけ.ところが乗り物が機能しなくなった瞬間から,その光景は現実となって無力なドライバーに襲いかかります.ソーサーが壊れ日向家になけなしのお金で電話をかける軍曹.逆境ゆえに幼児化(苦笑).どことも知れぬ山の中で,所持金1円の上に宇宙人なのでヒッチハイクすら難しいという帰還困難状況に陥った軍曹.口は悪いもののボケガエルがやっぱり心配で助けてやりたい夏美さんに対し,うろたえるものの行動に結びつかないモアさんに,「ほっとけ」と口を揃える小隊の面々で軍曹四面楚歌.でも,いい年の上司が迷子になったとしたら,直属の部下としては本人の面子を考えるとなかなか助けの手は差し伸べにくいはず.…たぶん軍曹本人は面子なんか気にしてないんじゃないかと思いますが(笑).
助けを待ってバス停で凍える一匹のケロン.この光景は情景ジオラマのように絶妙に寂しい.そこに運良く通りがかったのはモジャラン人.ところがケロンとモジャランは敵対種族ゆえに助けてはもらえず.宇宙にもやはり争いがあるんだな.今の日本の状況のほうが異常なんだろうか.それでも気の毒な軍曹に缶コーヒーを落としてくれる気のいいモジャラン.この2人が戦場で再会することがないように祈りたい.
缶コーヒーだけでは腹は膨れず,お土産の芋も生のまま.ここで軍曹,寒さと空腹と孤独で一杯一杯なのかなんとナレーターに呼びかけてきました.ナレーターと話し始める軍曹.両者同世代くらいじゃないかと思うんですが趣味は致命的に合いません(苦笑).普通の人と話をするときに困らないように,一般性のあるネタを少しは仕入れておいたほうがいいよ軍曹(笑).

後半は待ちくたびれつつある軍曹が自分で動き始めます.山中で一人寂しく泣いても誰も共鳴せず.ナレーターも役立たず.そこでヒッチハイクを試みるわけですが,宇宙人では不都合で.かかしで簡易スーツをつくって車を止めようとするあたりは悪くないですけども…まさか車に轢かれるとは(苦笑).軍曹も悪いですが運転手も不注意過ぎかも.軍曹としては(轢かれたものの)車に乗ることに成功したので結果オーライ.ただし間の悪いときはこんなもので,アンチバリアのバッテリーが切れて軍曹の体が見えちまいました! 運転手も軍曹も一気に退散するわけですが,またペコポンの前に姿見せちゃった軍曹はうかつすぎ.この道にはカエルの妖怪が出るとかそういう噂が立ちそうです.ソーサーが壊れて足のない軍曹は性懲りもなく今度はトラックに無断乗車.寝ているうちについたのは…燃えないごみ堆積場.ここで人生ゲームを見つけて一人仲間になりきって遊び現実逃避する軍曹.ゲームではなく現実で「人生最大の賭け」に負けて開拓地にいるような軍曹の姿が泣かせます(笑).
一方,口は悪いし手も速いが心の優しい夏美さん.なかなか動かない小隊の面々に代わって軍曹を迎えに行くことに.タママ,ギロロ,ドロロがいつもよりも冷たく見えるのは気になりますが,羽根つき夏美さんのためだから仕方がありません.ユニットを貸してくれるクルルが妙にいい奴になっているのも気になりますが…羽根のためですから(笑)! 飛行と探査が可能なユニットを使い,夏美さんは上空より探索開始.軍曹の行方は冬樹とモアさんでパソコンから手がかりを得ますが,放送に耐えないようなものをブックマークしていなくてよかった(苦笑).
迷子になってしまったときにはその場を動かず助けを待つのが常道なんですが,放浪の軍曹はトラックのコンテナの中.しかし,このコンテナは遠い異国に運ばれる運命の上に中からは開きません! 扉を叩いて狂乱する軍曹のパニックぶりが哀れ.その上ソーサーで体当たりしたら,開いたはいいものの海へと落下! このあたりの畳み掛けは声優さんの演技が本当に見事で,間抜けな状況なんですが緊迫感溢れます.そして水中から,軍曹土壇場の機転で必死の脱出に成功するも結局一人ぼっち….そんな可愛そうな軍曹を迎えにやってきたのは,月の光に輝く天使の姿でありました.
ラストのこのシーンのためにキャラも話も多少無茶した部分はありますが,実際にあの美しい風景から眠りこけるケロンまでを見せつけられてしまったら,なんだか全てを許せてしまうんだよなぁ(苦笑).おみやげも各所でいい味を出していて,コメディのお手本のような話です! 大好きなテンション芸とは違った種類の笑いですが,これもまた良いものであることは間違いありません.平凡なようで非常に難しいこの芸を極めてくれるなら,それは素晴らしいことなのではないか…などと思いつつ次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#34

「笑いに理解がない強敵!の巻」

最上階に到達したボーボボたちが目にしたのは,リーゼントを毛狩りされた軍艦だった.軍艦を刈ったのはボスのOVER.ボケもツッコミも非常にやりにくい恐ろしい相手を前に,果敢にもボケ始めるボーボボたち.しかし首領パッチのライドオンも天の助のセットアップもOVERを怒らせるだけ.ボーボボたちの細切れを決定したOVERが準備したのはデスペラードコロッセオ.大砲で撃ち上がって空中戦を行い,大砲以外の場所に落ちると地上の罠に噛まれることになる.早速飛ばされるのは天の助.しかしあっさりOVERに「ざくろ」と胴を斬られてセロテープではくっつかない.この惨状に新たに呼び込まれるボーボボ側の戦士とは!

時間帯移動後「ボーボボ」実質上の復帰戦となる今回は…昼からいつものあのノリだ! アバンからラストまで気を抜く余地すらろくに置かない高密度のベタなギャグの乱れ撃ち.シリアスな設定をあくまでネタとして扱い,徹頭徹尾まともなことをやらず愛も勇気も希望も未来も語らない(笑)あたりがギャグの歴史に確実に残る本作の新しくて素晴らしい点でしょう.今回はOVERと連中の戦い.OVERは武闘派タレント(あるいは芸人)の比喩のようで,怖くてネタをふりにくいわネタを理解してくれないわ本気で怒るわ変なところにツボがあるわ(苦笑)と扱うのが非常に難しい相手.これを相手に果敢に笑いを取りに行く連中の中では,特に天の助の働きが光ります.

アバンタイトルは大間違いの4大文明ですがそれはともかく(笑),最上階で軍艦を発見する一堂.もちろん無防備な人間には,強敵と書いて「とも」と呼ぶであろうといたずら書きはお約束.天の助は台本読んでる上に他人の台詞を読むというミスを犯して暴力ツッコミを受けてます.そんな芸人たちのお約束を一切介さないボス・OVERが登場.「誰が誰をぶったおすって?」とすごむこの武闘派タレントを前に,「首領パッチが言ってましたー!」と投げるボーボボ.首領パッチは段ボール箱にライドオン! 捨て犬首領パッチで面白さと愛らしさのミスマッチをアピールしてみますがOVERの琴線には触れず,「で」.今度は天の助が投げられて,テーブル一式セットアップの上でスープをOVERにご提供.相手が食べて何らかの反応をしたところからハジケを展開するのが通常の流れなのですが,OVERがその流れに乗らないのでつい,ノリの悪い一般人相手のように後頭部に突っ込んでOVERの顔をスープに叩き込んでしまう天の助.…一般人ならそれで正解なんですが,今回は相手が強過ぎて失敗! ただしこれは失敗に見えますが,やられてなんぼの天の助には非常においしい展開です.
怒ったOVERは細切れ決定でやばいというオーラだけでふっ飛ぶヘッポコ丸は,OVER特設ステージ・デスペラードコロッセオについて解説スイッチが入ったらしく嘘八百でご紹介.大砲で撃ちあがって空中戦を繰り広げるこのステージでは,撃ちあがった人間が攻撃に利用できる時間はわずか.落下するため1人がネタを次々に畳み掛けることができないという制限があります.
開幕の花火(田楽)とともにはじまった死闘.真っ先に飛ばされるのはもちろん天の助.ここで手加減を知らないOVER,天の助の体をざくろと切って捨てます.もし天の助とセロテープでなければかなりの残虐シーンなんですが…ところてんだからなぁ(笑).もちろん天の助にとってはこの状態が最もおいしいのは言うまでもありません.

中盤は戦闘本格化.天の助の次に出てきたのはサービスマン.下ネタのわかりやすい笑いでOVERを引き込むはずがいきなり斬られて自分ではめくれずに不発.ここまでの展開を見てきた実力者首領パッチ,OVERの攻略方針が見つからないのか最初はやる気なし.しかし怒られた2発目では「さよならボーボボさん!」と彼ならではのパロディ系の芸を披露.この大爆発にOVERが乗ってくればそこをきっかけに空気を支配することができたはずですが…これも失敗.そして最後にOVERに向かうのはボーボボ.ここまで披露されたどんな芸もOVERには無力ということで,大砲ごと撃ちあがった上に体ごと体当たり! 考えさせるネタは全てだめだと判断したボーボボは肉体芸で無理やりOVERを自分の領域に引き込もうとするんですがやはり失敗.
自分たちを相手にしないOVERとサシで闘ってもまともな勝負にならないということで,今度は仲間の連携で引き込んでやろうと3バカ揃ってご出動! まとめてどーんでいないソフトンをまねた上に早速うちわもめ.アメーバ空域でOVERを包む体積の足りない天の助に,動けないOVERをくすぐる首領パッチ.これを「新手の悪霊」とボーボボが喩えた時点で実際に悪霊として行動してくれればボーボボたちの世界に引き込むことができるんですが,まとめて撃つも結局失敗.筋斗雲には悪人なので乗れません(笑).
ハサミのおかげではないですが直接攻撃の効かないOVER.再度撃ちあがって突っ込む3バカ,「ところ天マグナム!」のはずがここまでやられ疲れていたのか天の助が避けてしまって仲間割れ.素晴らしい打ち合いの描写で地上で見守る解説者2名の姿が笑いを誘います(苦笑).そしてOVERにはさみの修理を申し出るハサミ職人首領パッチ.名刺をOVERの顎に挟む…というビジネス不条理芸はやはり通じるはずもありません.

開幕花火以来OVERの髪にからまっていた田楽はともかく(笑),ようやくボーボボたちはこのステージの難しさを痛感.連携するために滞空時間の長そうな特大大砲「飛翔」に乗り込む3バカですがこれは大砲のこけおどし.ヘッポコ丸が八つ当たりを食らってます.ちっちゃい大砲に乗ったボーボボをティーとゴルフボールに見立ててドライバーで打ち上げる天の助に,からまっていた田楽を掴んで至近距離での田楽ショットを放つボーボボ! これは比較的良い連携のはずなんですがこれすらもOVERへのダメージとはならないどころかはさみが2本に! しかしOVERの至近距離にいるボーボボに対し,地上の仲間からは隙なく武器ことネタが打ち上げられ,2世帯住宅のおかげ?でOVERに攻撃を入れることに成功.アフロは半分になっちゃいましたけども…「で?」 .そしてなぜかからまっている首領パッチも「で?」
この時点でOVERの紋章は玉3つ.「切り刻んでやるぞ…天の助!」となぜかOVER,天の助にターゲット・ロック・オン(笑).ボーボボマスターに頼んでカクテルをOVERに届けてもらうはずがボーボボと首領パッチが酒をぶっかけた上に,自分までかけに行く素晴らしき芸人天の助! 前段であれほどお膳立てされてしまったら,たとえその先が闇とわかっていても踏み込まざるを得ないわけですよ(苦笑).もちろんOVERは極悪残血真拳奥義・カボスで天の助を細かくするわけですが,そのまずさを伝える方法に巻き込まれたビュティさん,修羅に(笑).
かくなる上はとステージ全体を使った大ハジケを披露するのはボーボボ.後で首領パッチが修羅に襲われていますが気にしない(笑).3日前から仕込んでおいたリンリン天国! 格闘家でも鍛えにくい鼓膜を攻撃するこの技で動きを止めたまではいいんですが,キスやいたずら電話は…確かに精神攻撃ではあるんですけどね(苦笑).そしてリアクションで生きる天の助は,電話をOVERの頭に載せて追加できっちり殴られ,その隙に「ナタデココはどうやら生き残った!」とボーボボが攻撃を入れました!
OVERはここまで4回怒り,あと2回怒れば真の姿に変化の予定.どんな攻撃もまともに受けてくれない相手ではよりはマシと判断したのか,ボーボボたちはOVERをどんどん怒らせ,駄目押しのお詫びの納豆で6怒りに.これにてGAMEOVER.OVERが真の姿を現すんですが…煙の中からは…お待たせしました魚雷ガールのご登場! 喩えるならばどんなネタも受けてくれないゲストの強面プロレスラーに対し,芸人たちが必死に攻めた結果,地であるおねえキャラを出させたようなもんですね(笑).ただし,彼女はOVER以上に洒落にならない芸人殺し.キャラは強すぎるわ話が通じないわ手がつけられないわという強敵に対しボーボボたちはどう挑むのか! 次回に続きます! …「で?」

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