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陰陽大戦記#9

「リク,いきなりの変貌の巻」

闘神と学校の両立に必死なリクを,コゲンタが大事な話があると誘った.壊れた神社でコゲンタがリクに教えたのは,コゲンタ自身を滅ぼすかもしれない強力な必殺の印.信頼の証としてその印を与えたコゲンタに対しリクは激しく怒り,なぜそれほど激しく怒るのかコゲンタにはわからない.帰宅したリクはコゲンタと闘神機ごと冷凍庫に封じ込め,憤ったままで居候のソーマや家を訪ねてきたマサオミに絶対に倒されないくらいに強くなる方法を尋ねる.マサオミが印や気力の他に知識も大切だと言われたため,次の日から学校でも闘神について勉強を始めるリク.その熱中ぶりは幼馴染のモモですら見たことがないほどだ.学校からの帰り道,天流の白虎使いとの対戦を望む果たし状を見つけたリクは,冷えた闘神機を持って戦いに向かう.

時間をかけ,主役がおぼつかないながらもようやく戦い方になじみはじめた「陰陽大戦記」.ただしここまでのリクの戦いは巻き込まれたゆえのもので,彼自身が決めた道ではありませんでした.もっと強くなるためにはどうしても必要な闘神に対するモチベーション,闘う心をリクが得ることになるのがこの回ではないかと思いますが,表面では手堅い展開に見えるのにどうしてもわからない要素が1つだけ残って混乱! …少なくとも自分は(苦笑).もしかすると悩んでいるのはここだけなのではないかと怯えつつ,今回分をいってみたいと思います.

前半は,今回リクの前に立ちふさがる新たなる敵,地流のイゾウの卑怯&自分勝手ぶりの披露よりスタート.自分の部下を倒して「伍」に上がっているので,どうやら同じ流派でも式神さえ倒せば流派章の位は上がるようです.闘神士のレベルを示す他に,流派章の数字には何か特別な役割があるんだろうか?
一方天流のリクは勉強に必死.中学1年の1学期,闘神に勉強に居候とやること満載のリクはかなり辛そうで,中間試験も近いので特に勉強三昧の毎日のよう.そんな彼を誘ったコゲンタが真剣な顔で教えたのは彼自身の超必殺技.ここまでの,リクの不器用ながらも着実な上達ぶりをきちんと見ていたコゲンタは,「心の中にしまえ」と離坎震震の印,ヒャッキメッスイゲキを与えます.印を言葉にされることを嫌う様子とその効果から見ると印はまるで「真の名」のようです.威力は大きいが反動も大きい,技を放って倒せないと眠ってしまい敵の好きにされてしまうというこの印を信頼の証として受け取ってくれと差し出すコゲンタ.人外の使役される存在にとって,己の真の名を主人に預けるというのは確かに信頼の証で,同時に従属の意思の表明でもあります.
ところがこれを聞いてひどく動揺し怯え怒るリク.軽口叩いて上機嫌のコゲンタに対し,リクが叫んだのは「どうしてそんな自分勝手なことばかり言うの!」 印を,真の名を,生殺与奪の権利を差し出したコゲンタに対してそれが信頼の証だってのはおかしいと本気で怒ります.なぜ怒られたのかわからないコゲンタに対し,珍しく完璧に頭に来たリクはコゲンタを闘神機に戻した上に自宅の冷凍庫に封印.その怒りはここまでの姿からは想像もつかないほど激しいもので,コゲンタもソーマもマサオミも視聴者も(笑)びっくり.
本気スイッチが入ったリク,茶の間でふつーにテレビを見ていたソーマにいきなり改まって「絶対敵に負けないようにするにはどうすればいいの?」と豪快な質問をぶっ放します.その豹変振りにソーマは完全に押され,マサオミも牛丼片手にやってきますがリクに詰問されていつもと勝手が違いすぎ.のんきで精神的に不器用なリクから「のんき」が取れてしまい,強くなりたい負けたくないと実に真っ直ぐ言い切る主役ぶり.異様に気負ったこいつに対し,マサオミが教えた強くなる方法は「印を増やす」「気力を鍛える」そして「広く知識を増やす」.一例として教えたのは闘神符を使用したフィールド効果の説明…ってやっとここまで理解が及んで来た主役に,見ている側も感無量です(笑).闘神に間接的に役立つ知識としては,陰陽及び五行思想に関する書籍(漢籍多め)かな.陰陽道の基本については岩波文庫の「易経」の上巻前半,現代語訳だけでも見ておくと概要がわかるはず.そういやずっと気になってたんだけど提供バックの八卦,同じの2つあったりするし間違ってないか?…とまあそんなことはともかく,コゲンタの属性・土は木が苦手で火が得意等の相生相剋の基礎を学習し始めるリクは,学校でも必死に闘神の勉強している不器用ぶり(苦笑).折角モモが図書館で妄想特急を走らせても2人きりの勉強会に誘ってもスルーしてしまう無常ぶりは…これはいつも通りかな(笑).ただしさらっと流してますが「3歳の頃から幼馴染」って,それ以前は? ちなみに両生類と爬虫類の違いはうろこや卵の殻や幼生の段階の有無でわかるよモモちゃん.
さて,地流の伍の位の闘神士・イゾウはミカヅチに謁見の上,天流の白虎使いに挑戦する権利を得ます.仕事を請けたイゾウにユーマが声をかけてますが,なぜ彼は裏切り者の子として針のむしろに座り続けているのか.やはり母親が関係しているのか? リクは下校時にイゾウの挑戦状を発見しモモを放って(笑)現場に急行,ただでも鈍いリクが闘神に夢中になってしまっては,いよいよ勝ち目は薄れます.モモちゃん,何をどうすればいいのかまったく思いつかないんだけど,ともかく頑張れ(苦笑)!

後半はやっぱりバトル.イゾウの誘いに乗ったリクは自分で自分を「天流の白虎使いだ」と宣言.敵の甘言に戸惑うこともなく,イゾウの式・黒鉄のフジとの闘神を開始.スイッチ入りっぱなしの凄い気合でコゲンタを降ろし,冷凍庫の寒さでくしゃみしている彼に命令! いきなり主導権を握るリクにコゲンタはうろたえてます(苦笑).ここもさらっと流されてますが,コゲンタとフジが出会った「あの時」というのはいつの話なんだろうか…なんてことはリクはまったく気にせず属性を考えたり,剣を自分の判断で降ろしたりと必死.斬り合いをはじめる2体の式ですが,フジの額にある傷が妙に気になるなぁ.
さて,式神のフジは正々堂々であるものの使い手のイゾウは結構姑息.リクの流派章のレベルを確認した上で,煙でフィールドを塞ぎます.流派章が上がれば闘神機を通し心の眼でコゲンタの視覚を使うことができるようですが,そんな高等技術はまだまだ先のようで,リクの気合があってもやっぱり今回もやられるコゲンタ.将来的にはリクはコゲンタとの感覚を共有するようになるのかもしれないな.けれど今のリクは印を切るタイミングも方向もつかめず,コゲンタはフジの逆手下克上のおかげで態勢を立て直すこともできません.
当然コゲンタは例の技を出せと煙の向こうから促すわけですが,リクはそれを拒否して自分で活路を探し始めます.相手も自分が見えないと考えたリクは,マサオミに教わったとおりに符を地に貼って発動させることでフィールドを火属性に.炎で力を得たコゲンタは逆に力を失ったフジに怒涛斬魂剣を放つものの逃げられてしまいます.このコンビはより陰険な罠とともに再登場しそうですね.
敵を深追いする気合まで見せ,逃がしたことを悔しがるリクになぜあの技を使わなかったと怒るコゲンタ.リクがそれをしなかったのは,あの技を使って負けたら,コゲンタがいなくなってリクもコゲンタを忘れてしまうから.どうしてもそれは嫌だから,そんな技を使わなくても負けないくらい強くなると宣言するリク.それこそが僕の信頼の証だと,大泣きするリク.そんなリクの言葉にうたれたのか,肩を抱いて感謝するコゲンタ…って額面どおりに受けとれば感動的なのは間違いないんですけども,どうしてもわからないことが1つ残ります.なぜ,リクはコゲンタを失いたくないんだろう?
リクは成り行きでコゲンタの使い手となってしまったために,やりたくもない戦いに巻き込まれているはず.リクがコゲンタに受けた恩は最初の戦いくらいで,しばらく一緒に暮らしたおかげで情が移ったとしても,彼の性格からしてあれほど激しくコゲンタの存在が重要になるとは考えにくい.のんきなリクと必死なリクの間を繋ぐはずの何か大きなものが,ここまでの回には見当たらない気がするのです.…もちろんこれは考えすぎの可能性が非常に高いんですが(笑),でも,わざと見えないようにされていて,今後の物語のどこかで説明してくれるならうれしいんだけどな.

そんなこんなで闘神に気合を入れてしまったリクのテスト結果は大変よろしくないことに.基礎問題はそこそこ取れても応用問題が全然だめなところがリクらしい.文献を読むためには国語(特に古文),地形や敵の性質を理解するためには理科(生物,化学等),そして過去の姿や出来事を知るためには社会(地理,歴史等)の知識も必要なはずなので,学校の勉強もちゃんと頑張っとけよリク(苦笑).祖父は一体どうなったのか.そしてなぜいきなり陰陽の本場である京都に行くことになってしまったのか.予告まで謎を呼ぶ次回に続きます.

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コメント

 初めまして、大戦記レビュー楽しみにしてますv
 #9のリクがいきなり本気になってる動機ですが、今のところわからなくていいようにしているのではないでしょうか。前回の予告でも、コゲンタが「いきなりどうしたんだ」とか言ってますし。
 ただ基本的に「サンライズはトラウマを中心にキャラクターを構築する」という部分があるので、リクは「コゲンタを失って、忘れる」という恐怖から、子供の頃両親を失ったトラウマを刺激されたのではないかと予想しています。
 予想ですけど。

投稿: ras | 2004.11.30 03:13

こんにちは。相変わらず陰陽のレビュー面白いですね!
私も、リクが急に激しく憤ったり泣いたりするのでびっくりしました。
お話的には、そろそろ本気になってもらわないと、って時期だから、っていうのはあるのかなと思ったんですが、それにしても急だな~みたいな。
私は、なんでリクがコゲンタを失いたくないのか、その辺は、きっとリクもなんかコゲンタに情が移ったんだろう、とか、適当に解釈してましたが、言われてみればそうですよね。

投稿: ゆの | 2004.11.30 11:28

rasさん,ゆのさん,コメントありがとうございます.どうやら一人きりじゃないのがわかってほっとしました(笑).

rasさん,サンライズは物語を回すためにトラウマを投入してきますよね.特にキッズ向けでの「原因は肉親か親友」という芸風は重々承知しているんですが,あまりに頻繁にやられているので食傷気味だったりします(苦笑).リクが逃げられない理由はそれでもいいですが,リクが戦いたいと思う理由は,そんな理由から離れてくれるとうれしいんですが….
ちなみに,外れるのを覚悟の上で.リクは以前式神を失った経験があるのかなと思ったりしています.

ゆのさん,もちろん単純で過剰な愛情表現として次回以降はさらっと流される可能性もあるんですけど(苦笑)ここまでのキャラ描写のレベルが非常に高いので,あの涙も誇張表現ではなく,何らかの意味があるのではないかと思ったのでした.
感情だけでなく,さらっと重要な設定を台詞の端々に潜ませてくるので「陰陽」を見るときは気が抜けません(笑).

投稿: Rowen | 2004.12.02 03:56

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