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金色のガッシュベル#81

「より熱くより冷静にの巻」

傷つき失いながらもついに最上階にたどり着いたガッシュたちと,巨大な魔物デモルト,デモルトを回復させる月の石,そしてデモルトを操る悪漢ヴァイルとの戦いは続く.特にゾフィスの非道な行いを継ごうなどと考えているヴァイルをガッシュたちは許すわけにはいかない.怒る清麿とガッシュはウマゴンたちのサポートを受けながら果敢な攻撃を繰り返すものの,相手が巨大すぎて効果がない.相手の攻撃を一撃でもまともに食らえば命すらないようなぎりぎりの戦いを繰り広げるガッシュと清麿.しかしザケルガを中心とした清麿の指示は,無謀ではなく勝利に繋がる光を捜している.

石版魔物編終盤でバトル真っ最中の「ガッシュ」.前回溜めに溜めた主役たちのテンションは今回大爆発.冒頭からラストまで,ほとんど休みなく繰り広げられるガッシュと清麿の敗北と紙一重の戦いをキレのいいアクションで描きます.ただし単調にバトルを続けるのではなく,怒る清麿の戦術を仲間がそれぞれの視点で見つめさせたり,ガッシュの内心を回想で表現したりと,テンションを高く保ったままで物語を上手く波打たせているのが素晴らしい.

前半,でかいわ回復するわ頭も働くわと,最悪の相手の1匹に間違いないデモルトとの戦いはこれからが中盤.同じ石版魔物を攻撃できないレイラは月の石の破壊に当たり,ガッシュとウマゴンはデモルトに攻撃をかけるという体制で戦闘再開.特に腐った考えのヴァイルに対する清麿とガッシュの怒りは凄まじく,彼らにしては珍しく人間に呪文が当たる可能性のある攻撃も見られます.ただし石版魔物編で繰り返され主に清麿の課題として描かれてきたとおり,無闇な感情の高ぶりは冷静な判断を妨げ敗北を導くので避けるべき.しかし,怒る清麿が選ぶのはザケルとザケルガをベースとしたガッシュの身を削る戦い! この一見セオリー無視の戦い方はガッシュも納得済みで,むしろ気遣う清麿をさらに叱咤するほど.「安全なんてものは存在せぬ!」と堂々と呼ばわるあたりは主役らしい.ただし,毎度ですが丈夫な魔物よりは無理に前衛に出ている人間のほうが危険.特に危険なのは…レイラに引っ張り回されるアルベールかな(笑).
2人の怒りとともにさらにぎりぎりへと近づく戦い.ウマゴンの身を犠牲にするような援護で生まれたデモルトの隙を狙い,相手の月の光による回復をものともせずに呪文による攻撃を繰り返すガッシュ.さらにその隙に月の石の破壊を狙うレイラですがこれはフェイントをヴァイルに見破られて失敗.そんな前線の苦境をやきもきしながら見つめるしかない後方のティオたち.現状の彼らでは前線に立つだけの余裕はないんですが,そんな中でも意外なほど冷静だったのがフォルゴレ.清麿の行動に意味があることをきっちり見抜いている様子は奴とは思えないくらいにまとも(笑).そんな後衛の視線を一身に集め,わずかな勝機を求めて縦横無尽に駆け巡り技を繰り出すガッシュ.彼が背負うのはこれまでの戦い.理不尽で痛く悲しい思い出の分だけ,ガッシュの体はより早く力強く地を宙を駆けます.これ以上の悲しみを止めるために,デモルトに負けぬ咆哮を上げるガッシュ.

後半はさらに吼えるデモルト.どれだけザケルガを放っても,月の光の真下にいるデモルトにはダメージが蓄積されないのでもちろん倒すには至らず.相手を本気にさせ,自分たちの身をより危険に浸すことになってもなお同じ戦法を維持する清麿.デモルトの危険な一撃を紙一重でかわしてザケルガを放つガッシュのあたりの迫力は素晴らしい! 呪文が散り乱れる戦いの中で,清麿はようやくデモルトの後頭部にかすかな光,勝機を見出します.それは,月の光の石の下であっても巨体の動きを止められる弱点.体格的にも能力的にも明らかに格上の相手を倒すためには,相手の重量を利用するか弱点を集中攻撃するかの2択しか選べず,ガッシュの能力ではデモルトの体重を利用する戦い方は難しい…となれば唯一残されていたのはこの道.清麿はそこに気がついていました.
そして,もう1つ清麿が気がついていたことは術の特質.レイラが不審に思ったとおり,この紙一重の戦いではラウザルクの方がザケルガの連発よりは安全.ただしラウザルクでは,肉弾戦ゆえに弱点かどうか確認したい場所にたどり着くのが難しいという問題と,一定期間他の呪文が使えなくなることから短時間で本に力を貯められないため,狙いを敵に知られてしまったり,弱点が見つかった場合にも即座に術が放てない可能性がありました.ゆえに選んだのがこの戦い方.これまでついつい頼ってきた気力や根性を前提から排除し,怒りながらも理論を根拠に戦うというこの戦闘スタイルこそ,清麿がここまでの戦いで手に入れた最も大きな力なのではないかと.なんせこのコンビはテンションで戦闘力が変わるので,正確な判断のために冷静になることは戦闘力の低下に繋がりかねません.「熱く・かつ冷静に」という矛盾した戦闘スタイルには追求する価値があるはずです.
ガッシュの呪文の中でも発動条件が異色の大技,バオウ・ザケルガ.他の呪文を使えば使うほど貯まる力で,敵の急所である後頭部を狙うのを,ヴァイルに察知されデモルトの技で態勢を崩されるガッシュ.それでもなお狙いを定め,巨大なバオウ・ザケルガをデモルトに放ちます! ぼろぼろになり,心の力を使い果たしたこの大技は…最後に態勢を崩されたのが響き,わずかに急所を外れていました.もちろん相手へのダメージは相当に大きいはずですが,現状ではガッシュたちに残る力は(頼ってはいけない)気力と根性くらいしかなく.しかし,ここで予期せぬ助けが.直前にガッシュの気力で改心に成功していたパティとビョンコ,ガッシュ側に寝返った上での電撃参戦!

月の光の石を壊さない限りゾフィスへのダメージが入らないため,この分だと本当の最終決戦はシェリーたちが持っていくことになりそうですが,ガッシュ組の戦いはこれからがクライマックス.ゾフィスを裏切った2人が何を成すのか.予告されるサブタイトルに心を奪われつつ,次回に続きます.

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