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金色のガッシュベル#84

「力と心と,そして知略の勝利の巻」

自暴自棄のヴァイルの呪文によるデモルトの暴走と,デモルトを倒そうとする仲間たちの戦い.その中で目覚めたガッシュの新たなる力・ザグルゼムは当たった部位に呪文の力を貯め,次に当たった呪文の力を強化する術だった.これをデモルトに蓄積できれば勝利は夢ではないのだが,技を避けられてしまうガッシュたち.だが,月の石が破壊されたためにようやくアルベールが己の意思を取り戻してレイラとともに参戦.心通じ合う本物のパートナーを得たレイラの放つ技は,あのデモルトすら自由自在に踊らせる.身動きのとれないデモルトにザグルゼムを放つガッシュ.あと2発当てればバオウ・ザケルガで止めをさせるというとき,デモルトは飲み込んだヴァイルの力をさらに吸い込んでさらなる強化を果す.

終盤真っ只中で今回はいよいよ大きな節目を迎える「ガッシュ」.実に長かった石版魔物編のクライマックスの1つがようやくガッシュたちに訪れます.常に不利な戦いを強いられてきたガッシュたちですが,いよいよデモルト戦最後の戦いを展開.鍵となるのはようやく意識を取り戻したアルとキャンチョメ.特に前半は不敵に微笑むレイラの晴れ舞台となります.
前半.戦いの中で揺り動かされようやく目覚めたガッシュの新しい技・ザグルゼムなんですが,速度がないためにあと少しが足りません.デモルトを倒すには弱点を集中攻撃するかバランスを崩させてその巨体ゆえの体重を利用するしかないわけですが,どちらの方法もいいところまで行きながら失敗を重ねてきたガッシュたち一同.しかし,ザグルゼムはデモルトの全身を弱点に変え,レイラとアルのコンビは完璧なコントロールでデモルトのバランスを壊し,ようやく戦いは終結へと流れ出します.
デモルトの全身を小さなたくさんの月で取り囲み,これを連携させ爆発させることで敵の動きを完全に封じるレイラのミベルナ・マ・ミグロン.本物のパートナーを得たレイラ姐さんは自信溢れる笑みとともにデモルトを追い詰め,その自信の溢れっぷりときたら恐いデモルトをさらに2人がかりで口先で挑発するという(笑)凄まじさ.無数の月に数字を重ねて見せ,それをレイラが呼ぶという演出はアニメならではですが,本来は数字よりはアルファベットが適切だったかもしれないな.比較的ゆったりとしたリズムから始まり尻上がりにペースを上げるレイラの呪縛.もちろんザグルゼムだって当たります! あと2発当てればバオウで倒せると清麿は計算.デモルトを翻弄するレイラとアルベールの力に満ちたコントロールおよびコンビネーションは,言語外コンビネーションの大家であるサンビームすら絶賛する素晴らしさ!
しかし,操作用の三日月の数が減ること以上に,腹を立てたデモルトが己の腹部を殴る様子が禍々しい.腹の中のヴァイルの力を無理やり引き出して己のパワーアップを計るデモルト.ここまで随分と呪文を使ってきたはずのヴァイルですが,月の光の石で心の力を補充し続けていたために余力があったようです.それにしてもあの巨体に力を満ち溢れさせるにはかなりの力が必要そうなので,ある程度の時間放っておけば勝手に自滅していくのかもしれませんが,ヴァイルの命を考えるとこのまま放っておくわけにもいきません.

後半はようやく終局へ.ヴァイルの魂を引き出して,己の鎧を砕くほどに体を強化するデモルト.もちろん楽天的に受け取れるような事態ではないんですが(苦笑),だからといってバランスを崩させ急所を突くという基本的な攻め方が変わるわけではありません.もちろん月も電撃も当たらなければどうってことはないのは間違いないんですけども,そもそもガッシュ組は正攻法だけでここまでの戦いを切り抜けてきたわけではありません!
魔物を失ったアルヴィンとウルルのパートナー2人.ようやく持ち直したウォンレイたちの側から離れた2人が見たのは,デモルトとガッシュたちの壮絶な戦い.静かな闇から激しい戦場へと移動した2人は,キャンチョメが変身した壁の裏側に合流.デモルトの速さと強さに攻めあぐね,また耐え切れなくなっているガッシュたち.特に防御に当たるティオが限界に近づき,ついには主力のレイラたちがデモルトの直撃を受けそうになる大ピンチ! その危機を救ってくれたのは,この最終決戦冒頭で倒れたきり,皆の行動を縛りつづけたウォンレイ! …たしかにここでいいとこ見せておかないと,ウォンレイが何しにきたのかわからないですからね(苦笑).クライマックス直前に滑り込んだウォンレイの活躍のおかげで最後のザグルゼムも当たり,残るはバオウを確実にデモルトに決めるだけという詰めの状況に.
そして,これまでの戦いの集大成とも言える素晴らしい詰め.デモルトを縛り付けるだけの月がもうない状態で,確実に術を当てるために練った策は,デモルトの動く方向を何らかの手段で限定しついでに油断させること.これ以上呪文を食らえないデモルトは地上のガッシュから逃れるために空へと急いで離脱するも…地上にいるのはガッシュじゃない! 目を騙すことにかけては最高の技術を持つキャンチョメは,清麿が言った通りに本当に役に立ってくれました.狼狽するデモルトの背後には,ウマゴンの機動性で迫ったガッシュの姿.足りない力をコンビネーションと知恵で補った実にガッシュたちらしい勝利は,ヴァイルを吐き出させて本を燃やすことで終了.デモルトも月の光の石も失った悪漢ヴァイルは意外と元気に(笑)逃げだして,石版魔物編本編としては(苦い思い出は出来たものの)ハッピーエンドを迎えることになります.で,折角なんだから少しくらい喜べばいいのに,清麿もガッシュも真面目だよな(苦笑).
残るは遺跡の外で繰り広げられるゾフィス対シェリーの心の戦い.魔物にとってパートナーは力の源.その心が揺らぐことは,そこから力をもらう魔物の危機をも招きます.あのブラゴに正面から当たれば負けるに違いないために,ゾフィスはシェリーの精神面を攻める気満々です.石版魔物編最後のサブストーリーが回り始める次回に続きます!

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