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ボボボーボ・ボーボボ#44

「そんな日常,プライスレスの巻」

ハレクラニのスゴロクを上書きし,その圧倒的なハジケでまともな反撃を許さないボーボボたち.しかし金の力を強く信じるハレクラニは未だに敗北を認めない.そこでボーボボたちが見せようとするのが「金に勝るもの」.それはナスでも愛や友情でもなく「平凡な日常」で,これをテーマに超絶奥義・ワンダフル鼻毛7DAYSを放つ3バカ.月曜は爽やかな朝,火曜はたてこもり,水曜は合戦とむしろ非凡すぎてありえない1週間を演じ,これにハレクラニを巻き込んだ上にハレルヤランドの施設まで爆破していくボーボボたち.その凄まじいハジケに容赦はない.

ボス戦となればテンションの上がりようだけは尋常でない「ボーボボ」.今回はハレクラニ編最終章ということで,原作のバカ出力を増幅する浦沢御大の超絶電波が炸裂.特に序盤中盤と続く自称「平凡な日常」の展開は眩暈がするほどの凄まじさ.また今回は,この激しいハジケに対し適切に方針を変えて対応していく至宝ビュティさんの柔軟なツッコミぶりも素晴らしい.たとえ大手事務所であろうとも,本当の芸を持っている芸人を業界から殺すことはできないもので,むしろ殺そうとした行為が後にその事務所や業界全体の首を絞めていくという,そんな真実はきっと今回の物語とは無関係に違いない(笑).
アバンは吊るされ無力でおなじみの田楽がご登場で軽くくすぐり.あ,ボーボボたちですか? あいつらは金のために闘ってましたよ間違いなく.

序盤は「金に勝るもの」…って本編なのにアバンをプロレスネタで継続させてしまう浦沢氏の奔放ぶりが素晴らしい(笑).ビュティさんは悪ふざけぶりにおかんむりで首領パッチを攻撃.いいぞもっとやれ!
というわけで本題の「金に勝るもの」.現代社会では金なしで生きていくのはかなり大変なわけですが,そこでボーボボが勝るものとして出そうとするのがナス.物々交換社会回帰というのは一つの解ではありますが,広げてハジケていくのは難しかろう(笑).かといって愛や友情なんて使い古されたフレーズでは,バカが感動して飛んでいく程度で,拝金思想の若者であるハレクラニに通じるわけもありません.そんなわけでボーボボがご提案するのは「平凡な日常」.確かに収入と幸せは単純に比例するものではないということは大人なら誰もが実感するはずで.これを教えるというのは思想攻撃としてはごもっとも.ただし3バカが喰らわせる幻覚「ワンダフル鼻毛7DAYS」は,当然のように常識的な展開を外してきます.
月曜日の朝は多すぎる目覚まし.母の天の助となぜか窓から突っ込んでくる首領パッチ犬と一緒にカニ缶.そんな月曜は合格なのでメリーゴーランドを爆破.火曜日はたてこもり冬篭り僕ヤモリとダジャレを続け,さらに恒例のカニ缶は飽きたので鯖缶に.これも合格なのでジェットコースターを爆破.…非凡すぎる展開で冒頭の2日間で既に腹いっぱいでビュティさんのツッコミも物凄いわけですが,このコース料理は恐ろしいことに日曜までさらにテンションを上げて続きます(苦笑).水曜はアイドルCDを巡る日本全土を巻き込んだ合戦で,ごろごろごろーとボーボボが舞台からハレクラニとともに落下.仲間が適当に歌って助けないのは,お笑いとしてはごく当然の判断です(笑).

中盤は1週間が頂点に! 濃い展開に続く木曜はいきなり外して日記風.肩透かしに見えますが,問題の日記の内容があまりにバイオレンスに溢れてどうしたらいいのか(笑).さらにここで強引に「ぬ」をかぶせてくる天の助.やはり定評のある持ちネタを抱えていると強いなぁ.金曜.元の道に戻るのかと思ったらなおも「パイチョコの中にリスがいるよ!」まだ外してくる上に延髄切りときた! 次の展開を予想させない暴走に対等についていけるのは我らがビュティさんくらいで,ハレクラニはとてもついて行けてません.そもそも劣勢だったんですがもはや手も足も出ないサンドバック状態.土曜日は妖怪ウォーズ.妖怪化するボーボボたちが演じる禍々しいクライマックスは…妖怪大戦争(笑)? 闇に隠れて生きる光の3バカの雄姿で妖怪退散.この時点で滅茶苦茶なんですけども,さらにメルセデス(誰?)の紹介なんてさらっと突っ込まれてしまっては,こちらとしてはもはやひれ伏すしかありません.そして終末の日曜,アリスの国でスパイ活動.グランドフィナーレとしてここまで出てきたキャストが無意味に総登場の上,先頭,誰…?
というわけでハレクラニにとっての「平凡な日常」なんてのは1日もなかったわけですが,これは実は個人差だったりします.どれほど破天荒に見えたとしても,そんな毎日の中で生きている奴も確かに存在したりするのです.確かにあの7日間は強力ですが(苦笑)魚雷戦からハレクラニ戦までの短期間と比較すれば,実はそれほどボーボボたちの日常から離れているわけではないのです.そんな日常を送るには,金よりも素質が重要で,そしてそんな「日常」に磨かれたからこそ彼らは強いのです…というわけで金より強いものは金(笑).出会いも経験も仲間もついでに愛も友情もありふれた日常も,最低限の金があって命が繋げるからこそ得られるもんだったりするという真実を示しているのかどうかは定かではありません.
というわけで物凄いテンションに巻き込まれたハレクラニはようやく倒れ,スズも元の姿に.田楽の存在価値はともかくとして,これでハレルヤランドは壊滅への道を辿ることになるのでありました.三木氏,お疲れ様!

終盤は新章へ! マネーキャッスルには入らず,一人ハレクラニのテーマパーク作りの妨害に頑張っていたヘッポコ丸.しかし敵地で単独行動を取るというのはかなりのリスクを負う行為であり,民衆を救うヒーロー一転,いきなり捕われのヒロイン役にジョブチェンジすることに.ヘッポコ丸の前に立つのは「真拳狩り」の男ども.アニメではその真拳名が名乗れなくなって忘れがちですが(苦笑)ヘッポコ丸はオナラ真拳の使い手です.
さて,その頃再建案という名のハレルヤランド壊滅計画を実行する3バカ.ところてんランドもゴム手袋も言うまでもなくダメであり,芸人としての才能と経営者としての才能は別物なのでタレントショップ経営とかに手を出すのはどうかと思うわけですよ.そしてヘッポコ丸は上空を元気に連れ去られ,さらわれたほうが面白いため(苦笑)あっさりそれを許す3バカ.しかし今回はここまで3バカがじきじきに鍛え上げてきたヘッポコ丸であっても相手が悪い.彼らはサイバー都市の連中.海上に浮かぶサイバー都市はギガの支配するサイバー帝国.ギガの実力ゆえに,マルガリータ帝国内でもサイバー都市は対等に近い関係にあるみたいですね.そしてギガのマイブームこそが「真拳狩り」.ヘッポコ丸をさらったために,よりによって3バカに喧嘩を売ってしまった気の毒な男がここに誕生です.声は関智一でまたも無駄に豪華!
早速海上都市へと出かけることになるボーボボ一行.スズとはここでお別れ.港に準備されていた車はキレが悪かったわけですが,実際にソフトンが準備した船が…辛い! このピンクのぐるぐる号は辛い(笑)! しかし「ぬ」の船よりはマシなのでありました.船の中で運動会など開催しつつ進む一行ですが,そこに襲いかかるのはサイバー都市護衛部隊.イチゴオーレを早飲みしたくなかったりぐるぐるが沈みそうになったりサムさで海を凍らせたり落ちたり溺れたり岩を落として沈めたりといつも通りの仲間割れの末に呼び出すのは…魚雷ガール! 敵にとっても味方にとっても扱いの難しい熟女をボーボボたちは扱いきれるのか! 次回に続きます!

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