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焼きたて!!ジャぱん#17

「やさしいあめにつつまれての巻」

和馬が作り出した鮮やかな緑のカメパン.その緑の魔法の正体は超低温長時間焼成という技術.2つの鮮やかな色彩のパンは審査員のデーブを魅了し,黒柳も芸術点は同点をつけたため,勝敗は味審査へと持ち越しになった.まずはコアラのパンから試食を開始.デーブは口にするとその美味さに応じて225ホーンで絶叫.黒柳もドラゴンと化して宙に舞う.このナイスリアクションに対し,和馬が使った超低温長時間焼成は一般的に見た目はいいものの味はまずくなるという技術.しかしカメを口にしたデーブだけでなく,黒柳までもが絶叫する.

順調にテンションを上げぶっ壊れてきた「ジャぱん」.10月の放映開始からたどり着けるか不安になりつつも待っていたのはまさにこの場所! リアクションが常人が取れる範囲のものではなくなってからがこの作品の真骨頂で,この分ならこの先も間違った方向に爆走する素敵なリアクションが期待できそうです.ついでにオチに関わる版権問題を真正面からクリアしてしまう姿勢も素晴らしい.どうしても全開で使いたいものだけは,「なんとなくアレに見えるけど別のものです」なんて甘い解決法を取らずにむしろ許可を取った上で大暴れする,その漢気が素晴らしい.

前半.前回仕込みに仕込んだ和馬の緑亀が雷鳴とともにご登場.超低温長時間焼成…は要するにパンを焦がさない温度で焼くという手法で,しっかり目に留めておきたいのは亀のつやつや加減.輝くオレンジの龍と鮮やかな緑の亀はデーブを魅了.食欲以外は廃人というデーブ,きっとこれまでのヒット作の印税で食っているんだと思うんですが,クリエイターとしてはどう見ても不幸にしか見えません(苦笑).そんな男の唯一残った食欲を揺さぶる美しいパンを黒やんも絶賛で,結局同点,試食勝負に.なんせ見た目では派手なリアクションはできません.ここから先が本当の勝負です!
まずはデーブのリアクションの準備.叫びによって精密に味を評価するというデーブ.壁に大穴が開いている上にあの大音量なので,本店周囲に暮らす人々から騒音公害として訴訟を起こされていてもおかしくなさそう.しかしそんなことはどうでもよく,無造作にデーブにパンを与えるハイジマさんのテンションの低い愛らしさに注目していきたいところ(笑).まずはコアラの龍パン.2つの龍はそれぞれ審査員の口に入り,デーブ絶叫黒やんリアクション.デーブのデビルホーンウォークライ(強そう)は225をマーク.これは昨年の198を越える素晴らしい記録.そして龍ならではの黒やんのリアクションはカンフーでドラゴン.無闇にキレのいいアクションで天井に吊り上げられる「天にも昇る」リアクション.元ネタが普通大人でないとわからないということで「大人も楽しめる」?
この良いリアクションに当然不安になるのは気の小さい河内.なんせ和馬のパンで使われている手法は見かけはいいにしても普通は味の保証ができないもので,その上直前のリアクションは現状最高のもの.しかし,和馬や店長は河内と違いまったく揺らいでいません.和馬が起こした魔法は見た目だけではないのです.
すっかり中吊られた天井の黒やんとさっき叫んだばかりのデーブ.2人とも味に関しては精密そうなので食べる順番が評価に影響することはないはず.和馬の亀パンをそれぞれに口にしたデーブはコアラと同じ225ホーンの絶叫.さらに黒柳は…製作会社の垣根を越えた脅威のリアクションを開始.

後半はもちろん笑えてさらに….はじまった黒やんの天井での大回転.その独特の姿勢とあの音楽は…ガメラ・黒柳空中大決戦! 河内に心配されてますが,権利はちゃんとクリア済.これまで実在芸能人に許可を取った上でリアクションに使ってきたのと同じく,ガメラのようなコンテンツに対してもここぞという場面では許可を取っていきそうです.他社の商品がそのまま画面に出てくると,やっぱりインパクトあるよなぁ….和馬のかけた魔術のタネは最後に駄菓子屋で購入した水あめ.粘度が高く水を通さない飴をコーティングすることによって,長時間の焼成中に水分がパンから出ていかないように食い止めました.天井で未だ回り続ける黒やんの勇姿に目を回しつつも,ネタ元について説明する和馬が楽しい.2つのパンはどちらも美味く甲乙つけがたく,引き分けなので再試合を宣言する黒柳の姑息な野望が彼らしい(笑).ところが,この機会をコアラは放棄してしまいます.
ここまで覆面をつけたまま,一言も喋ることなく水乃に従ってきたコアラ.その声と口調は予想の通り模糊山.自分自身が新人戦に出られるような立場とキャリアではなく,引き分けは負けに等しいとオカマ口調で語ります.自分を偽ってこの場所に立つコアラは,本来いるべき者でないからこそ未来のある和馬に勝ちを譲らねばなりません.たとえ黒柳がもう一度美味いパンを食べたいとしても,コアラはこの会社の未来のためにも和馬に勝ちを譲ります.というわけで和馬の勝利が確定! 模糊山が和馬に引き分けたのはこれが2度目.おかげで辛い境遇に甘んじることになりましたが,職人・模糊山としては良い出会いであり戦いであったに違いありません.かつての強敵を蘇らせる松代店長の狙いはきっちり成功してたんですね.
コアラが言い残すのは,自分を助けてくれたボス,水乃が持ちかけた賭けだけは無効にしてほしいという虫のいい,心からのお願い.それを,月乃は自分の大人気なさを振り返りつつ受け入れます.嫌われても妹だからと賭けを放棄する月乃.これは水乃にとってはもちろん屈辱なので,大人気なくコアラにクビを宣告.クビになったとはいえパンタジアに席を置いたコアラは,元職場の強豪・サンピエールの脅威について警告したあとで退場.「身内でいがみ合う余裕はない」のは真実なんですが….

そして本当のクライマックス.南東京支店と姉に後押しされてコアラを追っていく水乃.感傷的なナレーションで雰囲気台無しの回想(笑)をしながら歩いていくコアラ.和馬との熱い戦いの末に,行き場のない自分を見出してくれた可愛いボスの手元から蒸発していく模糊山を引き止めたのは,雨の中を必死に追ってくれた水乃! 「クビ取り消し!」アメに覆われ大切なものはここに留まることになったのでめでたしめでたし.まさか10分前にはガメラが暴れていたとは思えないような感動的なエンディング(笑)!
中盤までの豪快な芸風と終盤の繊細な展開の切り替わりが美しい,バカでじんわり来る良い話でした.リアクションが本作の表の魅力なら,パンタジアと梓川姉妹を巡るドラマは裏の魅力で,今後も両方がありえない方向にヒートアップしていくはずです.次は河内の頑張る番ですが,順当に上に進むことができるのか? 次回に続きます.

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