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ボボボーボ・ボーボボ#55

「マグロの切り身役というのは声優のキャリアとしてはどうなのかの巻」

聖地エターナルでの激闘は止まらない.先代の毛狩り隊,菊之丞に襲われた一行で動けるのはボーボボと首領パッチのみ.巨大な薔薇を操る菊之丞は無関係の一般人を毛狩りしつつボーボボたちを攻撃するが,ボーボボは折角パワーアップした力を発揮することができないどころか,普通の奥義すら使えない.
そのとき思い出すのはスーパーでの修行.マグロの切り身(半額)を師匠として学んだのは,愛だ.スーパーは客への愛によって無限の力を発揮することを思い出したボーボボは,その身に全国のスーパーの力を集め,スーパーボーボボが誕生する.

賛否はともあれ独自の世界を堂々と描き,誰もいない荒野をひとり爆走する孤高のバラエティ「ボーボボ」.その原動力の1つがシリーズ構成の浦沢先生であるのは間違いないところですが,今回はおかしい.…たぶん浦沢先生の頭がまずおかしい(笑)! 前半で登場するボーボボの師匠,マグロの切り身(半額).本当にただのマグロの切り身なんですが,その切り身に青野武氏の声を当ててるあたりで致命的に間違ってるんですけども,その直後,笑いがもう一段加速する様が凄まじい.あの渋い声で語られてしまうとどんな内容でも説得力が当社比3倍なわけですが,その元気玉はさすがにおかしいだろ(苦笑)!
アバンはバラエティらしく本編撮影前のプライベートタイム.ただしそこに本編とどれほどの差があるのかは謎.「あらヤダ!」って狼狽する首領パッチのおばさん具合がなんかいい.まあ,どっちがプライベートでもいいや(苦笑).

前半.新たな敵は巨大な薔薇を操って格下の相手をあっさり捕え,早速天の助がリアクション芸人としておいしい目に遭ってます.彼らを捉える薔薇の花の中には入ったものを溶かす蜜が入っているんですが,天の助はプロなので大量の蜜に溺れるばかり…いい感じに背景でうざく目だってますね.しかし今回の主役はあくまでボーボボ.ここまで主役が主役の仕事をしている回は珍しいなぁ.
ヒーローならば一般人に被害が出ることは極力避けるべきですが,そんな常識が本作で通るわけがありません.人ごみの中でわざわざ戦う主役たち,迷惑です(笑).ついでに薔薇喰蛇をきっちり切り裂いて真面目に仕事をしているラブハンターYもボーボボは妨害.自分より目立つものは,全て敵! 菊之丞がさらに繰り出す百合魔人にも首領パッチの複製を立ち向かわせてみるんですが,切られたトゲから栽培した私兵はトランプすらとりえがなくて役立たず.…「役立たず」という仕事はきっちりこなしてますよ.
というわけでまともな戦力になれそうなのはボーボボのみ.修業の成果を見せるべく,気合を入れて凄いオーラでサウザンド鼻毛波を放とうとするものの,へろへろ.というかビームなのに熱出して寝込んでしまう始末.鼻毛真拳を出そうとしても出てくるのはハマグリばかりだし,ボーボボ自身殴られてもハマグリが出てくるし(笑).スーパーでの特訓の成果が中途半端な形で現れているのを表現したいみたいなんですが…ギャグは面白いんだけど意味がわかりにくいよ(苦笑)!
聖地でパワーアップしたはずなのにボーボボが主役の癖に機能せず,優位な菊之丞は余裕で周囲の人々の毛狩りまでやる始末.このままでは勝てないと態勢を立て直すべく煙幕で隠れ,キャラをちょっといじってみるボーボボと首領パッチ.でも,通りすがりのレスラーと熊と戦う男はまったく偽装になってねえ(笑).どうにも調子が悪いボーボボ相手では,コンビを組むことによって真価を発揮するタイプの首領パッチもまた本調子にはほど遠く,折角のセレブぶりも今ひとつ.「動きを感知されるから出て行っちゃいけない」という敵の前フリに呼ばれるように飛び出すのは芸人としては正解なんですが,普通にやられてしまうのはいただけない.相手の想像を乗り越えた行動が取れてこそのハジケリスト.お約束どおりにやられていてはまずいのです.
しかし,ここまで溜まった鬱憤はこの先の展開で大爆発だ! パワーアップしたはずなのにその力を発揮できないボーボボが振り返るのは,さっきのスーパーでの過酷な修業.マグロの切り身(声:青野武)という組み合わせがもう反則以外の何者でもないんですが,その師匠にやらされるボーボボの修業もまた無駄にMでナンセンス(笑).日常的に利用するお店にあんな子安がいたら,間違いなく営業妨害です.しかし店の迷惑を無視した修業はついに成り,鮮魚コーナーの奥に封印されていた免許皆伝の証,2つとないジャンパーを師匠より贈呈されるボーボボ.…ここまでの筋書きだけで誰かの脳が沸いていることはご理解いただけると思うんですが,恐ろしいのは青野氏の怪演.師匠役としてはこれ以上ないほどに説得力のありすぎる声によって,バカな展開がどこか崇高に見えてしまう始末.確かに演者としてはあまりにナンセンスが過ぎる「マグロの切り身」は別の意味でやりがいのあるキャラなのかもしれませんが,中堅やベテランの声優を軒並み面白くしちゃってどうするんだよ青二プロ(苦笑).お菓子コーナーに置かれた師匠の発する「マグロだけに真っ黒」とか直後のボーボボのツッコミとか,何よりも声優の間違ったノリっぷりが素晴らしい!
本作の主役として負けるわけにはいかないボーボボが思い出すのは,師匠に学んだ愛.お客様のために尽くす,それがスーパーの心得,愛.…なんでスーパーの宣伝になっているのかは謎ですが,青野氏の声に説得力がありすぎて抗えない(笑)! 全国のスーパーの無限の力をボーボボに集めることで誕生する,スーパーボーボボ! 鼻毛出すとこを間違えたりアフロから羽根が生えたりと新装開店で,きっと24時間営業.チャイムの音が絶妙だ!

後半はあらすじのあとで即本編.師匠に学んだ愛を思い出したボーボボは,修業で得た力と全国のスーパーの力をその身に集めて勝つ気満々.明らかに空気を変えてしまった主役を前に,毛狩り隊程度が対抗できるわけがありません.鉄のコスモスを放つ菊之丞ですがボーボボのメルヘン4姉妹はばきばき鋼鉄製の花を折って飾る始末.敵の攻撃を超える設定が作れるようになれば,相手が何をしようとその攻撃がボーボボに届くはずがありません.たとえ体に人喰い花のタネを植えられて喰われて魚の骨になったとしても(笑),助手の首領パッチの手を借りれば復活だって簡単なこと.逆に種を植え返してやかましいボーボボ花で「アメリカ最高」を主張した上に,首領パッチが熟女の種を植えて菊之丞を追い討ち.手数は力.確実に機能しはじめた2人のコンビネーションに対抗できる奴なんかいるわけがない.それに…そもそも首領パッチおばさんは若い男が大好きだ(笑)!
せっかく好きならば(ただし一方的)というわけでボーボボは2人を百年前に送るべく宇宙ロケットを発射! 間違っているのはいつものことなので気にするな.首領パッチと菊之丞は見知らぬ星に送られて,怒った首領パッチはロケットとなって菊之丞とともに帰還.この時点で菊之丞はボーボボのコントの登場人物と化してます.ただの登場人物が,コントの作り手,世界の神に対抗できるわけがないのです.
百年前からどうやら毛狩り隊にとってはうっとうしかった毛の王国.ボーボボの思い浮かべる光景はあまりに耽美幻想で怒られると思うんですけども,実際の毛の王国も相当いいかげん.あいつら,どうやって増えるんだろう….ちなみにパッチ族の百年前については金平糖説が.確かに飴菓子としての元祖はそれで間違っていない気がするので,パチ恵は涙を拭いて(笑)!
背景での天の助の絶叫をBGMについに戦いはクライマックスへ.菊之丞の万乱毒弾は2人を蜂の巣,あるいは毒まみれにするべく放たれるものの,愛を思い出したボーボボにもはや恐れるものは何もない.鼻毛真拳奥義・旅がらすのカー太郎は全ての種を回避した上に見事に打ち返す素晴らしい身体能力を披露,しかもそんな毒の種を平気で食らう首領パッチ.ごんべが種まきゃカラスがほじくる.種である限りカラスに勝てる可能性は皆無! 音速を超えた先にいた変なおじさんにやられて,種とカラスのコントは終了.ちなみに天の助は今回ずっと悲鳴を上げてるんですがプロなんだから心配しなくてもいいよヘッポコ丸.リアクション芸人というのは,自分が本当に死なないかどうか,周囲が自分の悲鳴に引かないかどうかなどかなり厳しい判断をぎりぎりの場面で要求される芸なので,バカや常識なしでは絶対できない芸なんだから.実際当人もししゃも食べてますからね.

もはや菊之丞に主導権を取る余地はなし.百花繚乱真拳奥義・大量人喰い花地獄すらも花を育てさらに殺す太陽光,SUNフラッシュ(ただし「3」)でからからに枯らせてしまうボーボボ.相手の手詰まりを見越して話す3発のフィニッシュブローは,罪なき人を狩った,毛の王国をなめた.仲間を傷つけたという3つの大罪を贖罪させる愛の拳.菊之情を砂漠の花に変え,完全勝利だ!
パワーアップの効果が出て来ないときはどうなるかと思いましたが,見事に愛を会得したボーボボは敵側のパワーインフレーションに対抗する準備を完了! そして青野氏,演じた役に「マグロ師匠」が加わってご愁傷様です(苦笑).まだ眠っているボスの3世がどれほど強かろうと,愛の力で奇跡を起こせば,いつものようになんとかなってくれそう.犬の子なのに水族館に送られた田楽は復帰できるのか.久々の破天荒復帰でボーボボの相方でない首領パッチが見られそうなことも楽しみにしつつ,次回に続きます.

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コメント

はじめまして僕は愛知県に住む20歳で働いている男性です。ボーボボは好きですが。中部地区は万博があるのに3月でおわってしまいました。「せめて連休かBS朝日でボーボボやってほしいです。」
そしてこのブログはボーボボが一部地域でやっていた頃から見ていて今回初めてコメントを書きます。
ついにスーパーボーボボになってしまったのですね。ところでマグロの切り身師匠の声は中部地区で人気のある宮地由紀夫さんかつボイノリオさんだと思ってましたが、まさかまるこちゃんのおじいさんやついでにとんちかんの毒鬼警部の声をしていた人とは以外でした。
ところでスーパーボーボボになるとき何か音楽って流れてきませんでしたか。ジャンパーの背中に愛の文字が出てきたときどんな感じの曲が流れたか気になったのでたずねました。ちなみに僕は愛知万博のテーマソングが流れてくると思っていました。
あと焼きたてじゃパンの役員に魚雷ガールさんがいたらパンタジアはまともな会社になると思います。
あと以前テレビ版のはれときどきぶたの脚本も浦澤さんがやっていたので結構共通点があると思いました。失礼しました。

投稿: 三河のまさ | 2005.05.01 00:50

こんにちは.ボーボボが見られない地域は辛いですね.やはり地元テレビ局への地道な働きかけが大切なのかなと思います.それに,最近は作品によってはDVDのリリースがない場合もあるので,今後未放映分まで販売してもらえるように,金に余裕のある大人の場合は,DVDなどを地道に購入していくのも大切かなと思っています.

「ボーボボ」は作品そのものの面白さだけで勝負しているところがあるので,あるいは資金的にあまり余裕がなさそうなので(笑)余計なお金のかかる,一般の芸人さんを声優に呼ぶようなことはしにくいでしょうね.もちろん青野氏は,本当に素晴らしかったです!
同じ理由でスーパーボーボボになるときも愛知万博のテーマソングは流れて来ませんでした.もし流す権利を得たとしても,むしろハレルヤランドの方が…とか考えてしまう皮肉屋です.

浦沢先生の作品で思い出深いのは,やはり「激走戦隊カーレンジャー 」ですね.ツッコミどころ満載な最高の仕事を堪能させていただいた覚えがあります.

投稿: Rowen | 2005.05.01 21:19

ひさしぶりです。この回で出てきたマグロのきり身師匠のことでトラックバックを張りましたがこの内容で良いですか。
あとカーレンジャーは昔見たことがありますが、気に入っていたキャラクターは宇宙警察「名前は忘れました」が結構気に入ってました。

投稿: 三河のまさ | 2005.07.17 20:04

トラックバックを戴く場合には,コメントはなくても大丈夫です.自分は大きな問題がなければ消しませんし,必要ない場合はこちらで判断して消しますので.
うれしいトラックバックは,記事内容がこちらの記事に深く関係していて,トラックバック元からこちらへのリンクが張られていて,内容の面白いものです.

投稿: Rowen | 2005.07.20 02:53

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