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金色のガッシュベル#104

「痛々しいほど空回りの巻」

ウマゴンのパートナー,サンビームが高嶺家の近所に引っ越してくることになった.その引越しの手伝いと引越し祝いを届けるために清麿・ガッシュ・ウマゴンの3人が出かけるのだが,母に推薦されたことで清麿が鈴芽を呼び,ガッシュがティオと恵を呼んだことが全ての過ちのはじまりだった.大好きな清麿と憧れのアイドル大海恵が親しいことを知った鈴芽は激しく狼狽した末に勝ち目のない戦いに挑むことを決意.しかし引越し祝い選びにかこつけて嘘発見器を清麿に装着した鈴芽は,清麿と恵の親しさを思い知ることになる.

今期は物語面でも作画面でも素晴らしいものを見せてくれる「ガッシュ」,今回はモチノキ町でもトップクラスの間抜けさを誇る鈴芽を主役とした容赦なしのギャグ.とても勝てるはずのない相手に立ち向かわなければならなくなった鈴芽も気の毒ですが,より可哀想なのは間違いなく鈴芽よりも周囲の人間.特にラストときたら悲惨なことに…確かに,包丁扱いだけはうまいんだけども(笑).キャラを効果的に崩すことでコミカルな内容を十二分に表現するだけでなく,ちょっとした部分で見せている芸の細かさや妙に凝った表現も楽しい,良い回です!

前半は過ちのはじまりから発露まで.ガッシュと清麿の暮らすモチノキ町はちょっぴり愉快すぎる町で,暮らせばどいつも間抜けな感じになるわけですが,元々サンビームさんも相当なんかアレだったので,むしろなじめると思います.高嶺家に届いたサンビームの手紙がきっかけで,引越しの手伝いなどに行くことになるあたりはいいんですが,「鈴芽を呼べ」という母の差し金が以降のとんでもない展開の元凶.清麿にやたらくっついてるということで母は鈴芽の気持ちを察しているのかもしれませんが,当の清麿は…少なくとも恋愛感情は抱いてないと断言できるあたりが切ない(苦笑).そしてどんな状況でも魚のことが頭を離れないガッシュ.大きな魚一匹丸ごと頬張るのはどうかと思ったんですが,まさか清麿も同じ食い方をするとは思いませんでした(笑).
呼び出しを受けた鈴芽は見事に有頂天.洋ナシちゃんに伝えているあたりが天然ぶりをよく示してるんじゃないかと.孤独だった頃の清麿を唯一嫌わないでいてくれた鈴芽は清麿の更正に重要な役割を果たした恩人なんですが,そんな出来事も随分遠い昔に感じられるのは,時間の経過だけでなく鈴芽のダメさ加減もあるんじゃないかと.そんな彼女のデートのためのコーディネートは清純爽やか?それとも大人っぽく?…出来もしないことをやっちゃだめだと,ここではちゃんと気がついて自制できているわけですが,人間,テンパるとその程度の判断すらできなくなります,というのが今回の教訓.
というわけでデートではなく,サンビームさんの引越し祝いなどに4人で出発.がっかりしながらももしかしたら!の妄想を膨らませていたところでガッシュが招いた最後の2人が合流.なんとティオと,忙しそうな恵さんまでも! アイドルの大海恵は鈴芽も大ファン.だからこんなところで会えるのはうれしい.しかし清麿は恵と妙に親しげでそれは大変に困ったことで…複雑な鈴芽の心境を示すのがガタガタしながら差し出すブロマイド.どう頑張っても勝てない強敵の出現が,鈴芽の元々ごくわずかの判断力を軒並み吹き飛ばしてしまいます.
まずは引越し祝いを購入するためおなじみのデパートへ.どんな状況でも魚のことに夢中なガッシュはいいとして,鈴芽は清麿と恵の関係でもう頭が一杯.トップアイドルに自分の名前を呼んでもらうことに成功しても,それはうれしいけど違う…(苦笑).実際のプレゼント選びではトップアイドルに宣戦布告した上で品物選びをするはずが,なぜか嘘発見器を持ってきて清麿に装着するという意味不明ぶり.「いいものを持ってきて恵に勝つ」という目的が「清麿と恵の関係を知りたい」という欲望に見事に負けてます(笑).
ここまでの鈴芽の奇行とそれをいなす恵の間にいながらも,「雰囲気がおかしい」程度しか理解できてない鈍い清麿と鈴芽の嘘発見器ショー.恵とは親しい友達であることは,本当.恵とは何度も会っているのも,本当.知りたくない現実に打ちのめされながらも,「恵より鈴芽のほうが親しい」も実は本当だったので,ここは大喜びしていいところだったんですが…「恵と清麿は同じ秘密を持っている」も確かに本当(苦笑).ゆえに鈴芽ランナウェイ.いい加減と言われながらも相当正確なこの嘘発見器,もし「鈴芽よりガッシュのことで頭が一杯」だったらどんな反応が出たんだろう(笑)?

後半は過ちは加速して悲劇へ.サンビームへの贈り物選びは想像以上に難航.そもそもガッシュたちは完璧に遊んでいたので期待できず,さらに鈴芽もあんな調子なので(笑)どうしようもないわけですが,なんと恵まで妙なものを選択.お魚釣りゲームもぬいぐるみも可愛いお風呂セットも嘘発見器もアイドルのCDも,大人の男性が喜ぶプレゼントではない(苦笑).自分以上にダメな奴に品物を選ばせようとしたこと自体が清麿のミスで,結局嘘発見器をプレゼントされることになるサンビームはお気の毒(苦笑).…けど,今後の展開を考えると,割と正確な嘘発見器は言葉の通じないサンビームとウマゴンのコンビには良いガジェットではないかと.ギャグにしてもシリアスにしても,良いエピソードがつくれそうです.
今度はサンビームの引越しのお手伝いを全員で開始.デパートではさすがに舞い上がっていたものの,床拭きなど彼らなりに引越しを手伝うガッシュたちがちゃんと役立っているのに対し,理性が飛んだ鈴芽はひたすら迷惑.清麿の側にいたくて必死なのはわかるけれど,何をどうやっても痛々しいほどの空回り…サンビームと良い雰囲気になっている清麿はよくわからないんだけど(苦笑),それを妨害するために2人で持っている荷物の片側をいきなり離すってのは怒られても仕方ないよなぁ.とはいえ鈴芽なりに手伝おうとしても清麿をさらに怒らせるだけ.特にパイプベッドの組み立ては,なぜにあんなイリュージョンが起きるのか(笑).そして,鈴芽のずっこけの頂点は掃除機.ものすごい吸引力を発揮する掃除機に吸われてしまったウマゴンは,急に止めた反動でバケツにストライク.そして惨事! …最初から勝ち目のない戦いだったけれど,むしろ何もしなかった場合よりもダメになってる(苦笑)!
そんな自分の惨めさは,鈴芽もさすがに理解しています.夜,綺麗に片付いて団欒を楽しむ魔物&パートナーの皆さんから一人はぐれ,部屋のすみっこで小さくなってる鈴芽.しかしそこに訪れたのは,最後の挽回のチャンスこと夕食づくり.彼女の包丁さばき「だけ」は定評のあるところですが….料理をおいしくつくるのはかなり難しいこと.「私だって,いいとこ見せたいのよ!」って気持ちと気合はよくわかるけれど,気合だけではどうにもならないことがあるという現実については,友情のカレーで皆様ご存知かと思います(笑).
気合を入れて台所にこもり,大量の材料を使って渾身の夕食をつくる鈴芽.一生懸命なのは認めるけれど,包丁さばきは完璧だけど,最後まで好きな人のために頑張ったんだけど…やはり現実は厳しい.むしろ魔物との戦いで武器として使えそうなくらいの代物のおかげで口からよくわからない光を放つ皆さんは,もう二度と鈴芽の夕食を食いたいとは思わないと思います(苦笑).

というわけで帰ってきたカレーみたいな話であったわけですが,ラストで気がかりなニュースがテレビで放映されています.巨大な建造物の映像は,前回ヘリが撮影し損ねたもの.あまりにも人間界離れしたその姿をはじめて目にした一同は,今後この建造物へと引き寄せられていくことになります.
さて,次回は対コーラルQ戦.毎度ひどい目に遭う事で定評のある清麿ですが,次回は理不尽な目に(笑).映画の予告CMのクオリティに目を奪われたりしつつも,次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#55

「マグロの切り身役というのは声優のキャリアとしてはどうなのかの巻」

聖地エターナルでの激闘は止まらない.先代の毛狩り隊,菊之丞に襲われた一行で動けるのはボーボボと首領パッチのみ.巨大な薔薇を操る菊之丞は無関係の一般人を毛狩りしつつボーボボたちを攻撃するが,ボーボボは折角パワーアップした力を発揮することができないどころか,普通の奥義すら使えない.
そのとき思い出すのはスーパーでの修行.マグロの切り身(半額)を師匠として学んだのは,愛だ.スーパーは客への愛によって無限の力を発揮することを思い出したボーボボは,その身に全国のスーパーの力を集め,スーパーボーボボが誕生する.

賛否はともあれ独自の世界を堂々と描き,誰もいない荒野をひとり爆走する孤高のバラエティ「ボーボボ」.その原動力の1つがシリーズ構成の浦沢先生であるのは間違いないところですが,今回はおかしい.…たぶん浦沢先生の頭がまずおかしい(笑)! 前半で登場するボーボボの師匠,マグロの切り身(半額).本当にただのマグロの切り身なんですが,その切り身に青野武氏の声を当ててるあたりで致命的に間違ってるんですけども,その直後,笑いがもう一段加速する様が凄まじい.あの渋い声で語られてしまうとどんな内容でも説得力が当社比3倍なわけですが,その元気玉はさすがにおかしいだろ(苦笑)!
アバンはバラエティらしく本編撮影前のプライベートタイム.ただしそこに本編とどれほどの差があるのかは謎.「あらヤダ!」って狼狽する首領パッチのおばさん具合がなんかいい.まあ,どっちがプライベートでもいいや(苦笑).

前半.新たな敵は巨大な薔薇を操って格下の相手をあっさり捕え,早速天の助がリアクション芸人としておいしい目に遭ってます.彼らを捉える薔薇の花の中には入ったものを溶かす蜜が入っているんですが,天の助はプロなので大量の蜜に溺れるばかり…いい感じに背景でうざく目だってますね.しかし今回の主役はあくまでボーボボ.ここまで主役が主役の仕事をしている回は珍しいなぁ.
ヒーローならば一般人に被害が出ることは極力避けるべきですが,そんな常識が本作で通るわけがありません.人ごみの中でわざわざ戦う主役たち,迷惑です(笑).ついでに薔薇喰蛇をきっちり切り裂いて真面目に仕事をしているラブハンターYもボーボボは妨害.自分より目立つものは,全て敵! 菊之丞がさらに繰り出す百合魔人にも首領パッチの複製を立ち向かわせてみるんですが,切られたトゲから栽培した私兵はトランプすらとりえがなくて役立たず.…「役立たず」という仕事はきっちりこなしてますよ.
というわけでまともな戦力になれそうなのはボーボボのみ.修業の成果を見せるべく,気合を入れて凄いオーラでサウザンド鼻毛波を放とうとするものの,へろへろ.というかビームなのに熱出して寝込んでしまう始末.鼻毛真拳を出そうとしても出てくるのはハマグリばかりだし,ボーボボ自身殴られてもハマグリが出てくるし(笑).スーパーでの特訓の成果が中途半端な形で現れているのを表現したいみたいなんですが…ギャグは面白いんだけど意味がわかりにくいよ(苦笑)!
聖地でパワーアップしたはずなのにボーボボが主役の癖に機能せず,優位な菊之丞は余裕で周囲の人々の毛狩りまでやる始末.このままでは勝てないと態勢を立て直すべく煙幕で隠れ,キャラをちょっといじってみるボーボボと首領パッチ.でも,通りすがりのレスラーと熊と戦う男はまったく偽装になってねえ(笑).どうにも調子が悪いボーボボ相手では,コンビを組むことによって真価を発揮するタイプの首領パッチもまた本調子にはほど遠く,折角のセレブぶりも今ひとつ.「動きを感知されるから出て行っちゃいけない」という敵の前フリに呼ばれるように飛び出すのは芸人としては正解なんですが,普通にやられてしまうのはいただけない.相手の想像を乗り越えた行動が取れてこそのハジケリスト.お約束どおりにやられていてはまずいのです.
しかし,ここまで溜まった鬱憤はこの先の展開で大爆発だ! パワーアップしたはずなのにその力を発揮できないボーボボが振り返るのは,さっきのスーパーでの過酷な修業.マグロの切り身(声:青野武)という組み合わせがもう反則以外の何者でもないんですが,その師匠にやらされるボーボボの修業もまた無駄にMでナンセンス(笑).日常的に利用するお店にあんな子安がいたら,間違いなく営業妨害です.しかし店の迷惑を無視した修業はついに成り,鮮魚コーナーの奥に封印されていた免許皆伝の証,2つとないジャンパーを師匠より贈呈されるボーボボ.…ここまでの筋書きだけで誰かの脳が沸いていることはご理解いただけると思うんですが,恐ろしいのは青野氏の怪演.師匠役としてはこれ以上ないほどに説得力のありすぎる声によって,バカな展開がどこか崇高に見えてしまう始末.確かに演者としてはあまりにナンセンスが過ぎる「マグロの切り身」は別の意味でやりがいのあるキャラなのかもしれませんが,中堅やベテランの声優を軒並み面白くしちゃってどうするんだよ青二プロ(苦笑).お菓子コーナーに置かれた師匠の発する「マグロだけに真っ黒」とか直後のボーボボのツッコミとか,何よりも声優の間違ったノリっぷりが素晴らしい!
本作の主役として負けるわけにはいかないボーボボが思い出すのは,師匠に学んだ愛.お客様のために尽くす,それがスーパーの心得,愛.…なんでスーパーの宣伝になっているのかは謎ですが,青野氏の声に説得力がありすぎて抗えない(笑)! 全国のスーパーの無限の力をボーボボに集めることで誕生する,スーパーボーボボ! 鼻毛出すとこを間違えたりアフロから羽根が生えたりと新装開店で,きっと24時間営業.チャイムの音が絶妙だ!

後半はあらすじのあとで即本編.師匠に学んだ愛を思い出したボーボボは,修業で得た力と全国のスーパーの力をその身に集めて勝つ気満々.明らかに空気を変えてしまった主役を前に,毛狩り隊程度が対抗できるわけがありません.鉄のコスモスを放つ菊之丞ですがボーボボのメルヘン4姉妹はばきばき鋼鉄製の花を折って飾る始末.敵の攻撃を超える設定が作れるようになれば,相手が何をしようとその攻撃がボーボボに届くはずがありません.たとえ体に人喰い花のタネを植えられて喰われて魚の骨になったとしても(笑),助手の首領パッチの手を借りれば復活だって簡単なこと.逆に種を植え返してやかましいボーボボ花で「アメリカ最高」を主張した上に,首領パッチが熟女の種を植えて菊之丞を追い討ち.手数は力.確実に機能しはじめた2人のコンビネーションに対抗できる奴なんかいるわけがない.それに…そもそも首領パッチおばさんは若い男が大好きだ(笑)!
せっかく好きならば(ただし一方的)というわけでボーボボは2人を百年前に送るべく宇宙ロケットを発射! 間違っているのはいつものことなので気にするな.首領パッチと菊之丞は見知らぬ星に送られて,怒った首領パッチはロケットとなって菊之丞とともに帰還.この時点で菊之丞はボーボボのコントの登場人物と化してます.ただの登場人物が,コントの作り手,世界の神に対抗できるわけがないのです.
百年前からどうやら毛狩り隊にとってはうっとうしかった毛の王国.ボーボボの思い浮かべる光景はあまりに耽美幻想で怒られると思うんですけども,実際の毛の王国も相当いいかげん.あいつら,どうやって増えるんだろう….ちなみにパッチ族の百年前については金平糖説が.確かに飴菓子としての元祖はそれで間違っていない気がするので,パチ恵は涙を拭いて(笑)!
背景での天の助の絶叫をBGMについに戦いはクライマックスへ.菊之丞の万乱毒弾は2人を蜂の巣,あるいは毒まみれにするべく放たれるものの,愛を思い出したボーボボにもはや恐れるものは何もない.鼻毛真拳奥義・旅がらすのカー太郎は全ての種を回避した上に見事に打ち返す素晴らしい身体能力を披露,しかもそんな毒の種を平気で食らう首領パッチ.ごんべが種まきゃカラスがほじくる.種である限りカラスに勝てる可能性は皆無! 音速を超えた先にいた変なおじさんにやられて,種とカラスのコントは終了.ちなみに天の助は今回ずっと悲鳴を上げてるんですがプロなんだから心配しなくてもいいよヘッポコ丸.リアクション芸人というのは,自分が本当に死なないかどうか,周囲が自分の悲鳴に引かないかどうかなどかなり厳しい判断をぎりぎりの場面で要求される芸なので,バカや常識なしでは絶対できない芸なんだから.実際当人もししゃも食べてますからね.

もはや菊之丞に主導権を取る余地はなし.百花繚乱真拳奥義・大量人喰い花地獄すらも花を育てさらに殺す太陽光,SUNフラッシュ(ただし「3」)でからからに枯らせてしまうボーボボ.相手の手詰まりを見越して話す3発のフィニッシュブローは,罪なき人を狩った,毛の王国をなめた.仲間を傷つけたという3つの大罪を贖罪させる愛の拳.菊之情を砂漠の花に変え,完全勝利だ!
パワーアップの効果が出て来ないときはどうなるかと思いましたが,見事に愛を会得したボーボボは敵側のパワーインフレーションに対抗する準備を完了! そして青野氏,演じた役に「マグロ師匠」が加わってご愁傷様です(苦笑).まだ眠っているボスの3世がどれほど強かろうと,愛の力で奇跡を起こせば,いつものようになんとかなってくれそう.犬の子なのに水族館に送られた田楽は復帰できるのか.久々の破天荒復帰でボーボボの相方でない首領パッチが見られそうなことも楽しみにしつつ,次回に続きます.

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陰陽大戦記#29

「喜劇のふりをした悲劇の巻」

伏魔殿の中ではショウカクとヤクモが激突.5体の式神と符を自由自在に使いこなすヤクモに対し,闘神士の血を失うことすら恐れずに攻撃を仕掛けるショウカク.神流が蘇らせようとするウツホと伏魔殿の外の天流と地流,本当の悪魔はどちらなのか.
天神町の雪はようやく止んだものの,地流が日本の主要な鬼門を押さえてしまったという状況は変わらない.数少ない情報源から妖怪の発生している可能性のある場所を見つけたリクたちは,自分たちが今できることとして妖怪退治に向かうことにする.

大きな物語の山を越え,その構造をがらりと変えた「陰陽」.今回も今後のための仕込みの回.これまでは神流や地流を使って現在の天流を描く回が多かったんですが,今回天流を使って示されるのは神流の野望や地流の現状.地流にも神流にもまだ語られていない重要な要素は数多くあるはず.特に前半冒頭で示される「正しい神流の見分け方」なんてのは今後も使えそうなので覚えておきましょう.実際,後半で見事に使えます.
激しい闘神戦だけでなく,3流派の組織同士の絡み合いもまた非常に面白いところ.ただしこの面白さは大人でないとたぶんよくわからないでしょうね.で,子どもにウケそうな発展途上の可愛い闘神士を出したと思ったらあの始末(苦笑).全然気楽に見せてくれないんだもの.ゲストキャラに対する作り手の非情な判断に,いつも通りではあるものの感嘆してしまう一話です.

前半は前回の続きのヤクモVSショウカク戦.大火のヤタロウを降ろすショウカクと,サネマロを降ろすヤクモ.ヤクモの符によるフォローと高速の印入力がかなり強力なので戦いぶりは双方見劣りしません.神流に特徴的な攻め方として取り上げておきたいのが闘神士に対する式神の攻撃.ヤクモによれば「闘神士の血を失う」危険行為とのことですが,式神が名落宮に落ちる非道ですらも,ウツホの復活のためならばやむなしと考えているようです.神流が敵視しているのは天流と地流.神流の目から見た場合,ウツホの封印と千年前の乱はどのように位置づけられるのかも気になりますね.
戦いは,ヤタロウの羽黒手裏珠に対し,サネマロをブリュネに入れ替えて対抗した上に,さらにタカマルに入れ替えて反撃.しかし,情報を得たいヤクモの攻撃は肝心なところでどうしても鋭さを欠き,神流はまやかしの術によって行方をくらませてしまいます.
舞台は天神町へ.雪は止んだものの相当積もっているので,それなりの日数降り続いたんでしょうね.危惧していた通りボート部は練習すら難しく,おかげでかまくらできりたんぽ鍋をやることに…のんきだ(苦笑).そんな中でも一人暗い顔をしているリク.前回のラストで祖父から届けられた手紙に,今更とはいえかなりの衝撃を受けているようで…って肉親じゃないって薄々感づいていたのかリク! 知識こそ足りないものの考える力はあるからこそ,厳しい現実に勝手にたどり着いてたんですね.だからこそ9話のあの涙があったのかと今になって納得できるのはいいんだけど,たぶん視聴者はもう忘れているぞ(苦笑).
大変すぎるリクを気遣い強さを誉めるコゲンタと,自分の強さはコゲンタのおかげだと照れてみせるリク.リクはいつも通りでいいとして,名落宮以来,特にコゲンタの意識が違ってきてますね.そして,…リクより強い奴が(笑).雪球ぶつけて天流宗家を倒すモモと,でかい雪玉をつくって元気なリナ.役割上あんまり激しくボケてはいられなくなったリクに対し,ボケ放題のお嬢さん方はやっぱり最強だ.
そう,天流にはあまりボケている余裕はありません.家に戻るとちびっ子2人が天流の使えるあらゆる情報源を駆使して情報収集してくれています.テレビに新聞に文献,そしてパソコン.…地流に比べるとそのスケールの小ささに微笑みたくなりますね(笑).あの「つぼ」は一体どんなブームを巻き起こしているのやら.妖怪を使って人を苦しめるだけでなく,それを収入源にする地流はえげつない.ところでソーマはパソコンをミカヅチ株で儲けて買ったようですが,株を動かすには口座とそれなりの資金が必要.恐らくは東京のミカヅチビル行きのとき,ビルに行く前銀行の金庫あたりに別名で預けておいた通帳を出してきたんではないかな.
天流会議の最中に牛丼とともに登場したのはおなじみ,うさんくさいマサオミ.彼が土産として持ち込んだのは地流のトップシークレットこと主要な鬼門情報(OLさんを助けたお礼).恐山,琵琶湖,四国,筑豊の四鬼門と東京の大鬼門の5つで気象をコントロールしていることが判明するわけですが,現状手対抗段が思いつかないミカヅチと地流本体は後回しにするとして,天流はともかく妖怪退治を頑張ることに決定.やれることをやっていけば道は開けるというのが天流宗家の意思.けれどその道は…本当に自分たちが選んだ道なのかどうか常によく考えたほうがいい.身近にいるその笑顔は,天流とは別の意図で動いているんだから.
リクたちが学校にいた頃,東京ではミカヅチビルで大鬼門関連の報告会.技術研究部のオオスミが報告するのは,四鬼門での大降神では能力が通常の3倍というお得情報.このエフェクトは1体だけに伝わるんだろうか.同じ場の他の式神も3倍になると,あんまり意味がない気が….しかしそんなお得情報に耳も貸さず,ひたすら憤るのは天流討伐部のタイザン.これは…他の部長を天流打倒に向けて焚きつけようとしてるんだろうなぁ.この会ではタイザンが一人でエキサイトしただけで終了.けれどタイザンが振りまいた火の粉は,ある男を燃やしはじめます.
それは地流大鬼門の建造責任者・ナンカイ.数多くの犠牲を伴いつつ悲願を達成したものの,もうすぐ定年…それゆえにもう一花咲かせたい,ワシの鬼門に回せと猛ります! …キッズアニメで定年とか出てくるのも珍しいですが,退職直前の熟年の燃え滾る未練を描くなんてのはもっとレアだ(笑).さすがは定年直前,式神とは30年の絆を結んできたこの曲者は,次回天流の前に立ちはだかることになるようです.

後半.天流は計画の通り竹林で妖怪退治を開始.攻撃力では定評のあるコゲンタと,特にスピードと移動範囲の広さを誇るフサノシン,そして広範囲遠距離攻撃の手段と治癒術まで持っているホリン.特にソーマが地流ということもあっていろいろありましたが,現在の3人の攻撃ぶりは見事なもの.3体ですら手に余るほどに妖怪の量は多く,「きりがない」とナズナは弱音を吐くわけですが,これに応える宗家の発言が実にふるってます(笑).「天流は地流にこんなことを千年もやらせてきたんだ」と今の自分たちを過去の地流に重ね,少しでも地流を理解し償いをするんだと真顔で言い切る天流宗家.相手の行為は別として,天流がやった悪いことについては償いをするのだと本気で言ってのけるのは,未だリクが幼く純粋だから.けれど,地流に手を差し伸べる潔癖な態度はソーマを本当に喜ばせます.
というわけで一応シリアスはここで休止.気配を感じ,3体の式神が向かった竹やぶの中には…お洋服着たかわいいパンダが(笑)! 本来はカラーリングはともかくとして熊なんだから警戒して当たり前なんですが,式神の皆さんのツボに入ったのか,それとも式神の特性なのか全員コケてみました.ホリンのころころ,可愛いなぁ.このパンダは妖怪でも着ぐるみでもなく,もちろん式神.椿のホウシュンを降ろしたのは地流闘神士・スバル.この小さな闘神士はミカヅチグループの契約社員で,敵を目にしただけで手や声が震えてしまってます.「これでも食らいやがれ」と必死の気合でホウシュンに披露させたのが青椒牛肉絲ってのは闘神士としてはどうなのか(苦笑).しかしボケぶりに関しては定評のある天流,3人で迷いなく喰って「おいしーい!」…確かソーマもナズナもツッコミだったはずなのに,実に見事に毒されてますよ(笑)! そりゃツッコミのコゲンタとしては「喰うな!」と言うしかないので,それを真に受けられてしまうとさすがに罪悪感が.ああ,なんてまわりくどい精神攻撃.自分以外の全員がボケる中で取り残されるコゲンタ,役割とはいえ,つらいなぁ.
ここまで出てきた地流闘神士の中ではぶっちぎりで弱そうなスバル.見た目は中身を裏切らず,なんとほぼ素人同然で妖怪を倒した経験がないことが判明.…さすがにそんな相手は敵にすらならないので,ここまで登場することのなかった地流の底辺層の状況の一端が語られます.地流の社を守っていた家族を壊し,少年を戦場へと送ったミカヅチグループ.地流全体とミカヅチグループは同じように見えてましたが,やはり別物なんですね.巨大な組織を支えるために意思を無視して集められた地流の者たちも,特に組織の下層にはいそうです.
そして,敵に対しとんでもないお願いをしてくるスバル.「僕に戦い方を教えてもらえませんか?」 あっさり沸騰しているナズナをよそに,己の無力さに打ちひしがれ,せめて現状を打破するための力を求める様子はどうにも放っておける雰囲気ではなく(苦笑),リクは認め,ソーマが先生役に立候補.なぜソーマが教えたがったのかわからないナズナと,完璧に理解しているリク.ソーマはスバルと立場が同じだから,放っておけない.「とても心が優しいから」と笑っているこいつの人を見る目は,正しいはずなんだけど….
昔の誰かと同じように,たった1つしか印を知らないスバルもソーマの即席講義を受けて大百足との戦いに挑みます.式神が敗北すれば2人の関係は終わり.関係を繋ぐためには勝つための力は必要です.幸い,ホウシュンとの心の絆は確かにあるので,残る課題はスバルのみ.全力の印は見事に伝わり,見事ムカデを一撃で片付けます! 迷わず印を入れることができたスバルはもちろん,短時間で基本をしっかり教え込んだソーマのことも誉めてやりたいな.
決して悪い奴ではなく,むしろ同情すべきスバルに向かって仲間にならないかと勧誘するリク.立場や流派では人を見ていない天流では,敵対する流派であっても仲間になれるあたりが斬新です.しかし,このほのぼのとした勧誘劇を貫き打ち崩してしまうのは,…銃声!

柔らかで愉快な雰囲気は一転し物語は急加速.ホウシュンの裏切りを許さなかったのはソーマの元上司であるタイザンの式神,オニシバ.彼の銃口は迷わずに,闘神士であるソーマたちを狙います! …やはりそうなんだ.闘神石で鬼門を開き妖怪を溢れさせた上に,その内へと入るタイザンとそれを追うリクとコゲンタ.鬼門に入れたのは2組のみ,取り残されたソーマたちは妖怪に襲われて,物凄いヒキを残しつつ終了.油断していた視聴者の心を激しく震わす終盤の急加速がかなり見事です.次回は…やっぱりあのサブタイトルはプロジェクトXネタをやるという予告と取っていいんでしょうか(笑)? 鬼門の先,死の国でリクたちを待つものは何か.ついでにあんな場所からどうやって天神町に帰るのか? 学校を休まないで済むといいなと思いつつ,次回に続きます.

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いちご100%#3

「時には退くことすら道の巻」

(A)高校受験は波乱のうちに終了し,ついに訪れた合格発表の日.しかし,真中と小宮山の番号は掲示板にはない.2人とも幸い補欠では合格していたもの,卒業式の日になっても小宮山のところにだけは合格通知は来なかった.かろうじて夢の泉坂高校に合格した真中の頭からは,あの日から東城のことしか浮かばない.彼女は別にいるはずなのに,妄想の相手は眼鏡のない東城の姿…そのことを真中の次に知っていたのは,西野だった.

(B)真中が目覚めると同じ布団の中に半裸の女の子がいた.一つ年下の幼馴染,唯が春休みを利用して高校の見学にやってきたのだ.彼女の志望校はあの桜海学園.学校見学に付き合わされる真中はものすごく複雑な気分だ.

たった一つの座をかけたルール無用の真っ向勝負に挑む,乙女たちのあられもない戦いぶりを愉快に見守るべき「いちご」.いやもう本当に,いい大人が見ちゃいけないくらい文句なしにくだらないのは間違いないんですけども,そこがいいんだ本作の場合は! 真中の心さえ動かせればなんでもありのいちごにまみれた戦場で,西野が見せたとんでもない攻撃! …確かに一歩退くことも一つの戦術.そして,失うものなど何もない新人が仕掛けた凄まじい直球勝負! 作画は確かに不安定だけど状況がもうそれどころじゃねえ!

前半は西野の華麗なるステップ.前回東城渾身の一撃で高校受験が台無しになった真中.もちろん真中が悪いので同情の余地なんてこれっぽっちもなく,実際の試験の結果はもちろん不合格.…視聴者側の意識としては特に補欠合格なんかしてなくてもいいんですけども(苦笑),真中はこのバトルの勝敗判定装置なのでなくなるのはまずい.東城は順当として,合格して喜んでいいはずの西野の態度がおかしい.眼鏡を外した噛ませ犬改め最大の敵を前に,西野が考える次の一手とは.
そんなわけで中学生活最後の卒業式には,真中にも遅れて春の知らせが.ただし小宮山だけが未だに冬.とはいえ真中は小宮山なんかどうでもよく夢中なのは東城.眼鏡が壊れたという名目でコンタクトで登校した東城は,元々の素材の良さを周囲に見せつけ大人気.他の男に取り囲まれ真中とは微妙に距離を置くことで,嫉妬心を引き出そうとする老獪極まりない技が恐ろしい(笑).その技術に転がされた真中の頭はもちろん東城に対する妄想で一杯.己のイメージを美化し東城は都合よくエロで阿呆にする妄想は現実との落差が激しい.もちろん,東城が己のために泉坂を志望したはずがなく,ましてや中学時代の思い出を要求されるなんてありえない.ありえないけど…恥ずかしい妄想に廊下で浸るバカ真中.こいつの彼女は本当に気の毒.真中の頭は東城で一杯.西野とつきあっているはずなのに.
卒業式の風物詩と言えば第二ボタン争奪戦,ということでその実例を見せてくれるのが大草.真中の友の割には一人だけ随分と出来がよい上に性格も良く,東城も西野もこっちが好きなら納得できるのに.それに比べるともはや小宮山はどうでもいいという真中の友人軽視ぶりは最悪.しかも考えているのはやはり東城のこと…どうして自分の側にいる人を大切にしないんだろうこの男は.
そう.本来真中が考えなければいけないのは,現在彼女である西野のこと.今回は大人気ゆえによれよれ姿でご登場です! さらに真中の第2ボタンを目ざとく見つけ,いきなり組み付いて口でそれを切り取るという凄まじい攻撃! 現在頭は東城に支配されているということで,ボディを狙ってきたその様が可愛いくてエロく…真中が憎くてたまりません(苦笑)! 西野がもらった中学の思い出.なんせ西野は泉坂には,真中と同じ高校には行かないことを決意してやがりました.なんせ真中はバカゆえに考えていることがわかりやすく,勘が鋭くなくてもモロバレ状態.「好きな人いるでしょ?」という一撃は,さっきの接触と相まって真中に対し痛烈なヒット.しかも「自分も好きだし」と相手に塩を送る西野.ここから先が大勝負!
西野の進路はあの桜海学園.しかもその理由は…真中を諦めていないから.受験の日に西野が知ったのは東城と真中は自分の知らない「映画」が共通しているということ.彼女という立場ではあっても,思いを共にするほどの趣味は西野にはなく…ゆえに,それを捜すためにあえて別の高校に行くのだと武者修行宣言! 現状を冷静に分析し己の弱さをはっきりと知り,その上で武道家として求道の旅に出る西野.なぜ真中のためにここまでやっているのか,本人ですらその理由はよくわかっていないようですが,格闘家の本能としてあの鉄棒の告白で心に火がついたのは間違いないらしい.人を好きになるのは理屈じゃない.そして,嫌な奴を好きになるほど心は広くない.…別れ際に渾身のコンボを叩き込んでいく可愛い西野.鮮烈な記憶を残して一時退場です.
今まさに去り行く太陽のように,西野が自分の側を離れたことを痛感する,屋上の真中.けれど西野で一杯の彼の心を再度取りにきたのが東城.屋上はバトルがはじまった思い出の聖地.いちごパンツにただ憧れていた昨日にはもう帰れないけれど.東城は真中の第二ボタンがないことに気づき,去った西野の痕跡を目にします.それを塗りつぶすべく行動に出る東城.そう,この世界にヒロインはたった一人! 「何か思い出欲しいな」と夢のように迫る東城.この状況をぶっ壊したのは神の手こと小宮山.…まあ,うまくいっちゃったら先の話ができないから,当然の帰結だとは思います(苦笑).

後半は破壊力抜群だ! 春休みの朝,早朝半裸少女というとんでもないバラエティ企画(たぶんドッキリカメラ系)の餌食となるのはもちろん我らが真中.作画は微妙ではあるもののその衣装ときたら凄まじい.年齢差というハンデを背負った彼女ならではの,まさに身を捨てた攻撃だ! 新登場の戦士の名は唯.真中とは幼馴染で,幼少のころから泣き虫真中を助けてくれた一つ年下の女の子です.もちろんその彼女が半裸で布団にもぐりこんでいる理由は特にないんでしょうけども…しかし,これまでの東城や西野が見せてきた攻撃よりも一段体に近いところが恐ろしい! 脱げかかったパジャマでパンツは丸出し.いちごではないですが.
そんな少女台風・唯が真中家にやってきたのは学校見学のため.寮のある学校を狙っているという彼女の本命は…桜海ですか(苦笑).春休みとはいえ手続きとか西野に出くわす可能性もないとは言えず,真中はものすごく複雑な気分.西野との破局を思い出させることによって真中に揺さぶりをかける唯は,「合格した人に会いたい」というわがままでさらに傷口を抉ります.しかし,これはヒロインの座争奪戦で示す手としては逆効果ではあるまいか?
そんな失敗を取り返すのが帰り道で唯が見せる弱さ,犬に必要以上におびえ,悪口を言いつつも真中に頼る可愛い気を見せつけて,最初のイメージとは逆の親近感を出そうとしてますね.さすが1年下だけあって技はどれもこれもまだまだ大振りなんですが,もうちょっと自然に技が出るようになれば,2大ヒロインにも対抗できるかも.
唯の不自然極まりない猛攻はさらに加速.幼馴染という立場を使い唯が戦場として選択したのはなんと風呂! 裸になるところなので,捨て身の技を仕掛けるときにはこれ以上の舞台はありません.まずは背中を流すという名目で潜入し,さらにシャワーをかぶってずぶ濡れになるあたりまでものすごく不自然だけど(笑)お約束.唯ちゃん,いくら幼馴染でもやっぱり風呂で顔をあわせるのは照れるよ(苦笑)! 着替えないと風邪をひく…ということでいきなり風呂場の中で服を脱ぎだし,一緒に入ろうとする唯だがそれでは場所取りが甘い.正しい攻め方としては出入り口付近に場所を取り,真中が出られない状況で服を脱ぐべきです.おかげで獲物には逃げられてしまうのは,やはり経験不足.一撃一撃は相当の威力なんですが,丁寧でなく荒が目立つのが勿体無い.
最後の攻撃は翌日の朝.寝坊した彼女の服装は,昨晩よりもパワーアップ! 無駄に服を着ていない唯は,やっぱり攻撃の組み立てがなってないとしか言いようがないなぁ(苦笑).ただし,ほぼ全裸なんて見せられたらさすがにそれで頭の中は一杯になりそうなので,未熟ながらもよく考えたとほめてあげたい.そして真中はそのまま本棚の下で潰れていてください(笑).
さて,次回は…ついに来た北! いちご戦士の中でもイチオシの彼女は,実に強引かつ強力な技を次々に繰り出すダイナマイト! 緩急織り交ぜた見事な暴れぶりはまさに本作の申し子.えげつなく,かついとおしい彼女がどこまでやってくれるのか.そしてこれに対抗する東城の動向は如何に.次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#26

「脇役,ようやくの晴れ舞台の巻」

なんやて人間という職人としては致命的な特質を持つ河内.しかしアフロにしたのは伊達ではない.勝負をかける「歌うパン」は箸を突き刺して独特のクープをつくり,オーブンの中に水の入ったバケツを入れて大量の水蒸気を当て焼き上げる.焼成がはじまると,オーブンからは独特の音が.
対する諏訪原の焼き上げた長いフランスパンは,とぐろを巻いて蛇のように踊る.審査するのは黒柳.この新人戦ではじめて審査員の口に入った諏訪原のパンは,喰った者をワルツのリズムで踊らせる.基本的に長いほうが美味いフランスパンの特徴を追求した諏訪原の凄さを目にしても,今日の河内はくじけない.自分のパンに,それだけの自信があるのだ.

既に大きな問題はほぼ片付いて,ネタ満載の楽しい新人戦最終戦が展開する「ジャぱん」.ここまで和馬の噛ませ犬として苦汁を飲まされてきた諏訪原と,物語上の役割で「なんやて!」を言わされ続けてきた河内は双方とも役割的に気の毒(笑).とはいえ2人とも一人前のパン職人であり,そんな連中が噛ませ犬や驚き役をやっていたんだから和馬や冠は本当に凄かったんだということが間接的に示される一話でもあります.見所は…やはり堀内氏のキッドの独特のツッコミだろうなぁ(苦笑).シリアスな部分としては後半で店長がはじめる問いかけの部分に,実はじんわりと来るものがあります.

前半.ここまで本当に期待ばかりを集めながら,本領発揮の機会を常に失ってきた雌伏しっぱなしの男諏訪原と,精一杯の戦いをしようと思ったら相手が自滅とか雪乃の妨害とかでいいとこがなかった河内.それは控えめなギャグであり,物語を回すために必要な道化役.しかし彼らの本領はこれほど凄い!というわけで披露されるのはもちろんギャグの方ってのが世の中の厳しさだ(笑).周囲の期待を受けても余裕の諏訪原と,既に「なんやて!」連呼で一杯一杯の河内.それでもパン生地に箸を刺し,独特のクープをつくった上に水入りバケツをオーブンの中に入れて焼成となかなかの大技を繰り出します.業務用のオーブンってでかいんだなぁ.河内の歌うパンには,焼き頃を音で教えてくれるお知らせ機能つき.河内的には「歌」と認識してほしいところなんですが,他の連中は驚いても「鳴くパン」と認識しているのがちょっと悲しい.鳴くパンでは,まるで小動物みたいじゃないですか(苦笑).
先に焼成を開始した諏訪原のパンの出来は…うねるとぐろを巻いた蛇,なんですが…どうしても別のものに,茶色いぐるぐるに見えてしまうのは仕方ないところ(苦笑).オーブンには高さはあっても長さはそれほどないらしく,パン自体の長さを稼ぐためにこの形を選んだんでしょうが,さすが諏訪原,いろんな意味でチャレンジャーです! これを試すのはマイスターではなく,しゃしゃり出た黒柳…となるはずが今度は諏訪原が黒やんの審査を拒否.確かに準決勝ではパンを喰ってすらもらえなかったわけですが,武士然としているくせにその程度のことを根に持つなんて細かいことを気にしすぎ…でもないか(笑).とはいえ黒やんはもうパンが喰いたくて仕方なく,パンを食わせたくない子どもと食いたい駄々っ子の戦いは無理やり喰った駄々っ子の勝ち.蛇の頭を食いちぎった黒やんが見せるリアクションは,パンのワイルドな形状とは好対照!
フランス貴族のコスプレでワルツのリズムで踊りだす黒柳.パンだけでなく,パンを食った奴まで踊りだすのが諏訪原作「踊るフランスパン」の真価.まあ,優雅な踊りなのは最初だけなんですが(苦笑)それに対する月乃の適切なツッコミは誰も聞く者はなく,黒やんの踊りのレパートリーも止まらない.フランスパンは内部の白いクラムが大きいほどおいしくなるので,基本的に長いほうがうまい.フランスでは味を追求する贅沢としてパンの長さを競っていた時代すらあったわけですが,この無駄を改めたのがナポレオンの規格でありました…というわけで一応黒やんのベルサイユ装束にも意味があったわけで,さすがは黒やん,パンについての知識は深いです.
さて,諏訪原のすごいぐるぐるを目にしながらも今日ばかりは一歩も退かない果敢な河内.2流呼ばわりに対し「なんやと!」と怒り,己の「歌うフランスパン」の真価を信じ,凄まじいパン職人に立ち向かいます.

後半は河内大逆転! 本人はヘタレでも今日河内がつくった自分のパンに対する自信は本物.その気迫を優勝者和馬ですら評価しています.しかしここで大逆転を楽しく見守ることができない南東京支店.河内が凄ければ凄いほど,彼らの前にある出来事が訪れる可能性が高いのです…松代店長が和馬に聞くのは,優勝者の副賞を利用してパンタジア本店に移るかどうか.本店に行けは給料3倍,設備なども弱小支店に比べれば格段.けれどあっさりそれを否定するのが和馬.和馬の幸せを考えれば本店勤務のほうがいいに決まっていると月乃さんも判断しているわけですが,なんせ相手はジャぱんバカ.彼にとっての幸福は,気の合う仲間とともに真のジャぱんを追求すること.本店勤務がジャぱんへの近道でない限り,今の和馬にはまったく魅力がないわけです.で,木下は可哀想だなぁ(笑).
しかし河内は違います.新人戦にこれまで必死の気合を見せてきたのは,夢である本店勤務を叶えるため.確かに和馬とは入社試験からの腐れ縁ではあるものの,夢のためにその縁をかなぐり捨ててもおかしくないことは3人とも知っているわけです.…それでも南東京に残ると決意する和馬.一人前なら,自分の道は自分で選ぶのが道理.けれどそれは河内との別れのはじまり…こんな話を試合中に店長がはじめるのは,今河内が焼いているパンの凄さを黒やんのリアクションの前から理解しているいい証拠.少なくとも負けることはないと,己の部下の力を認めたからこその発言だったわけです.
で,そんなシリアスなやり取りはそっちのけで河内運命のパンが完成.河内が湯気の中からとり出すのは,歌うフランスパン,ダブルクラスト! 2倍のさくさく生地とはどういう意味なのかといぶかりつつもそれを口にする黒やん.その脳裏に蘇るのは…アメリカのハイスクール時代の記憶.どこかでものすごく見たことのある顔(主な声優:堀内賢雄)の黒やんの親友,キッド.貼り付けたような同じ顔ではあるものの(笑)いい奴で,ひとり留学していた黒柳を支えてくれたナイスガイ.本来の出演作品は「セブン」や「12モンキーズ」で,お袋とかネズミ小僧役はやっていませんよ断じて.そんないい奴,でも留年.ダブるクラスメイト.ダブルクラストー! …無理やりな子安氏の暴走はまあいつものこととして(苦笑)笑いどころは洋画の吹き替え声優を連れてきたことと,その彼に「話つくんなよ」とか「意味わかんねえよ」とか非常にコンパクトなツッコミをさせている部分に違いない.この手間をかけたパロディぶりこそが本作の真骨頂.というわけで黒やんの裁定は同点で両者3位!
パンの力でトリップ中の黒やんにかわり,ダブルクラストについては河内が説明.笛の穴のようなクープを開け,水入りバケツの上で焼成したことによって音が出ただけでなく,パン内部の空洞に水蒸気を回すことによって内側にもクラストをつくるというのが河内のタネ.この説明に,怒る諏訪原もようやく河内の価値を認めることに.とはいえ諏訪原のパンは空気を生地中に大量に含ませることで極端に軽いパンを作り出していたので,どちらも見た目のインパクト以外のものをしっかり提供していたわけです.

常識を超える河内のパンと,旧来の技術を極限まで突き詰めた諏訪原のパンはどちらも素晴らしく,自分と互角の戦いをやってのけた河内のことを,厳しい諏訪原が一流の職人として認めてくれたのがうれしい.ただのヘタレではなく,不安定ながらもやるときはやる男という評価を手に入れた河内.この評価とともに本店に行けば間違いなく出世できるはずなんですが…河内の勝利は南東京支店にとってはうれしさ半分,不安半分.果たして河内は折角手に入れたこの権利をどうするのか? 次回に続きます.

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第9回しりとり竜王戦・決勝

この記事は第9回竜王戦,準決勝以降の記事です.予選の様子は直前の記事か以下のリンクでどうぞ.
 R'sM: 第9回しりとり竜王戦・予選
大林の大健闘とかほんこんのひな壇芸人ぶりとか川元の爆発とか永久追放確定の痴れ者の登場とかいろいろあった予選を潜り抜けた猛者は千原弟(千原兄弟),板倉(インパルス),川元(ダブルブッキング),有野(よゐこ)の4名.荒れた戦いを潜り抜けた実力者どもなんですが,実は前回から変わったルールに対応できない奴が登場してしまいます.いろんな意味で笑い声溢れる予選と違ってどうにもしょっぱい準決勝の空気は決勝にまで続いていくんですが,最後に煌くのは名人同士のしりとりを介した会話.寝ないでよかったと思わせる輝きが,我々を待っていてくれましたよ!

準決勝第1試合は千原と有野の対決.しりとりに関しては確実な評価を受けている2人の戦いは当然素晴らしいものが期待されるわけですが…まさかあんなことになろうとは(苦笑).出口のない迷宮をさ迷う2人の男の悲しい姿が実に印象的な戦いです.

準決勝の競技は「しりとりフレーバー」.「~風~」でしりとり.
テーマは「豪快な言葉」
板尾の例題は「切腹風帝王切開」.腹のしわにそって開いているので目立つ傷跡が残りにくい感じです(笑).「帝」が「帯」っぽくなっている豪快さも含め,豪放磊落な芸風のよく示された素晴らしい例ではないかと.

さて,競技は始まったものの2人がいきなり長考.千原はともかく速攻型の有野すら手を挙げないという異常事態が発生.なんせこの2人とも「~風~」というルールは初体験です.やがて手を挙げたのは千原.でも「胃カメラ風…写メール」とどうしようもない迷走開始.続く有野ももちろん長考,で「ルノアール風吉野家」ってのは豪快というよりは豪華じゃないかな.千原はとりあえず豪快そうな言葉を選んでみるものの「やくざ風女弁護士」はあんまり豪快じゃない.どうやら豪快を諦めたのか有野の「四季折々風プール」はただの不条理に(笑).プールなんだから夏だけでいいというコメントはもっともです.千原の「塁審風一塁手」は紛らわしく,それはフェアではないから豪快ではない.有野の「湯たんぽ風爆発物」は豪快ではないと思うんですが,ともかく危ない.千原は闇の中,「鶴の恩返し風嫌がらせ」はもう豪快でもなんでもない.もちろん有野の「セバスチャン風泥棒」も言葉の面白さのみ.男2人暗闇の道行き,光は見えません….ついに千原,「うちの子風よその子」で自爆し後にばったり,グロッキーに,なんか,なんか痛々しくて見ていられないよ(苦笑)! 最後は有野の「コカイン風刺青」.言葉の選択で暴力はちゃんと含まれてるんですが,組み合わせが良くないなぁ.

結局迷宮の外に出られなかった2人はしょんぼり.自分たちの出来があまりにもあまりにもだったのは,本人たちが一番痛感しているようなのでこれ以上傷口にからしは塗るまい(苦笑).「~風~」とすると普通ならどうしても表現がまわりくどくなり,その分マイルドな表現になるとのことなので次回はもうちょっとテーマを工夫してくださいな.結果,2対4でという考えられない低得点での戦いで有野が決勝に進出.すごくしょっぱくなっちゃったけど,2人がどれだけ苦しんでいたかはよくわかる.だから,無理に山下なんかフォローしなくていい!(笑)

準決勝第2試合は川元と板倉の対決.予選ではもっとも波に乗っていた川元に対するのは,まともだったAブロックで手堅く言葉を作ってきた板倉.若手同士とはいえしりとりのキャリアは明らかに川元が上で,準決勝も予選の勢いをそのまま継承するのかと思ったらまたも悲惨なことに.やっぱりこれはルールがまずいんじゃないか?

テーマは「おしゃれな言葉」
渡辺の例題は「パリコレ風お百度参り」.ターンとかするんだよね?

手を挙げたのは板倉なんですが,「リス風入れ歯」と最初からコースから外れていくのはどうだろう(笑).川元の「絆創膏風タトゥー」は雰囲気的にわかるんですが言葉としては弱い.板倉の「海亀風マウンド」も海亀もマウンドもお洒落に結びつきにくくどうにも微妙.で,川元の「トロンボーン風喘ぎ声」は言葉としては面白いんだけど,実際のテーマには微妙にかすってる程度なんだよな(苦笑).微妙な打ち合いは互いではなく,空を切っております.そんな中で板倉が放った「絵描き風覗き」は良い.一瞬路線をつかんだのかと思わせるような好手だったんですが….川元の「キューティクル風しめじ」は微妙.カエラですか(笑)? 掴んだかと思われた板倉の「自慢話風愚痴」はおしゃれでもなんでもないよなぁ.そして川元の「ちくわ風付け毛」は,これをお洒落として解釈することが難しいぞ(苦笑).両者目隠し状態での乱打戦.拳は空を切り,相手に当たらない! 板倉の「下駄風パイ」も川元の「犬風サイドカー」も微妙.ただし川元のほうが浮かんでくる画は面白い.板倉の「カブトムシ風T字髭剃り」は審査員のコメントの通り,東急ハンズか,あるいは王様のアイディアあたりにありそうな気が.そして最後の川元の渾身の一撃,「リチャードギアの顔型風出窓」…外から見ると透明なギアが壁に塗り込められているのでナンセンス(笑)!

第1試合よりはマシですがこちらもどうにもしょっぱい試合.「犬風サイドカー」についてはあとからきたと勝俣が賞賛しています.結果,なんと点数は11点で同点! ここで審査員がそれぞれにどちらかを選んで勝者を決めるわけですが,5人が川元を選択し決勝進出.この戦いでの結果もありますが,予選での圧倒的な強さがこの結果を生んだんじゃないかと.

決勝は有野と川元の対決.安定感なら有野,勢いなら川元が有利.しかし戦い以上に深刻なのは直前の試合で冷え込んでしまった場の空気.これを決勝にふさわしい温度に上げてこその竜王なんですが,果たしてどうなることやら.ちなみにほんこんさんはひな壇タレントとして,収録中は一瞬たりとも気を抜いてはいけません(苦笑).

決勝の競技は「しりとりセンスマッチ」.テーマに合った言葉でしりとり.
テーマは「うさんくさい言葉」
板尾の例題は「CMのあとはあの大物女優がポロリ」.確かに!

とりあえずばればれの嘘をついていけばテーマから外れないということで,先攻した有野は「リムジンあげるわ!」…嘘だ(笑)! これを受ける川元の「ワニ噛んだわ」は今ひとつ弱い.最初は良かったんですがまだ先の戦いのダメージが残っているのか.有野の「わら掴んだら助かったよ」はことわざから取っても今ひとつ.単純な嘘ではなく,その嘘をつく状況まで含めてコーディネイトしないとうさんくささはかもし出せないということで,川元の「4打数5安打でした」は状況が不明ゆえに弱い.同じ理由で有野の「たまに別荘ばっかり売る」も弱い.川元は「ルージュで人を殺した」と地平線の夕日程度の明るさすら消してお得意の暗黒路線に回帰(笑).それに対し有野は「弾飛んできたけど避けれたわ」と深刻な話題を明るくナンセンスに消化.どんどん暗くなる中で輝く川元は噛みつつも,「若い奴は被告席座れよ」と重い単語を積極投入.対する有野は「よーよー,ハクいお母さん連れてんじゃん,じゃん」って朝日のように明るいもんだからどうにも流れがかみ合わない(苦笑).けれど,ここで月が太陽に出会う奇跡が起きます.きっかけは川元の「よくこのペンダント見てくれよ,このペンダントをつければ皆幸せになれるんだこれは全国2億人の人が幸せになってるんだ」ものすごく長いんですが,通販といううさんくさいモチーフをきっちり読み込んだ面白さがあります.ついでに川元がものすごく棒読みなので,たぶん勧誘してる奴は瞳孔開いてるんじゃないか(笑).で,これに応えたのが有野!「騙されるな! オレのペンダントのほうが本物だ!」…素晴らしい! 業者間でトラブル発生です! 元々相手の強さに応えて強くなる性質の川元には絶好の展開.「騙してねえけどごめんなさい」と謝ったら,有野は先輩らしく「一緒に売ろう」! この協力しつつの応酬こそしりとりの華です! さて,川元は「上辺だけですがつきあってください」とむしろ正直な迷回答.有野の「入り口はあちらのほうにあると聞いてますが」は弱い.最後は川元の「ガメラの養殖はじめました」は能天気.ちょっと有野風で楽しいなぁ.

序盤こそ準決勝の雰囲気を背負ってしまったものの,中盤以降での爆発力はさすがは決勝! うさんくさい状況での2人の業者の間抜けな会話は,しりとりの歴史に残してあげたい優れた応酬です.特に川元の必死の頑張りを継承して世界をつくることに協力した有野は,結果的においしいところを持っていったんですけども(笑)さすがベテラン,彼の見事な機転と安定感がなければ,このやりとりは作り出せなかったはずです.
結果.有野15点川元12点で有野が逃げ切り,竜王に! 名人と竜王を隔てるのはやはり安定感.どれほど追い詰められても大外しだけは出さないテクニックが,上にいくためには重要です.とはいえ川元も持ち味の暗黒な戦いぶりを見せてくれたのがうれしかった.
安定感を身につけるにはしりとりに慣れることが大切なので,新しい息吹を吹き込むためには,参加する新人に事前のスパーリングを義務づけたほうがいいんじゃないかな.あ,山下は来なくていい(笑).たかがしりとりではありますが,芸として見せるには鍛錬が必要のはず.それを理解した者によって新たな良い風が吹き込むことを,楽しみに待ちたいと思います.

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第9回しりとり竜王戦・予選

流れ出る珍妙な言葉に芸人・芸能人としての己の存在価値すら乗せて,その真価を笑いによって判定する戦場,「しりとり竜王戦」.前回が2月開催だから結構また間が開きましたね.過去の戦いについてはここのバックナンバーでもご参照ください.第2回以降は全部ありますよ.今回は予選と決勝の後半が凄かったんですけども,準決勝がもう涙ぐむほどしょっぱい(笑).あれはルールか言葉を考え直したほうがさすがにいいんじゃなかろうか?
今回の出場者は千原弟(千原兄弟),大林素子,板倉(インパルス),ほんこん(130R),山下(ジャリズム),川元(ダブルブッキング),ウエンツ瑛士,有野(よゐこ).定評のある実力者は千原,川元,有野.残りは新人なんですがほんこんや山下のような実力者の相方が今回も混じっています.で,コンビというのは同じ性能でないからこそコンビとしての面白さがあるのだと痛感させられるのでお楽しみに(苦笑)! 司会はいとう,勝俣,MEGUMIで,採点と御題には板尾と渡辺も入ります.
あまりに強すぎる板尾竜王はついに永世竜王(もう段位を数えるのが面倒なのでずっと竜王でいいですの意)の位を手にしておめでとう.一応「竜王」と呼びかけたらいつでも板尾氏は振り向かないとだめらしいので,もし路上などで竜王を目にされた方はぜひ声をかけていただきたいと思います(笑).

Aブロック予選は大林・板倉・ほんこん・千原の4人での戦い.経験者は千原のみですが,板尾派ならではの爆発は見られるかどうか.大林は本企画では貴重な女性なので大切にしていきたい.大きいけど(笑).なんでここにいるのかわからないとのコメントが出ていますが,彼女の秘密が後に明かされます.板倉はやる前から暗い顔.さすが業界視聴率の高い番組に出演するということで,緊張で下痢に襲われてます.それに比べるとほんこんのリラックス具合は素晴らしいんですが,これは彼が己をどのようにイメージしているかで説明ができてしまったり.ちなみに,Bブロックは背の順に座っていて凄く可愛いです(笑).

1戦目は「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「危険な香りのする言葉」.「ランチだがブランデーを飲む」からスタート.

最初から「む」というのは難易度が高いんですけども,果敢にも手を挙げたのがなんと大林.「婿養子だがニューハーフ」と回答も企画趣旨を一応外していない適切さ.かなり研究してきたか? 続く板倉は「普段から良く行く大好きなコンサートに行ったのだが,入り口のほうが騒がしい」…長い! しかも状況が中途半端にリアルで想像の余地が大きくて面白い.ほんこんの「いかだだが乗れない」は危険な香りではなく危険そのものではないのか? そして格上のはずの千原は悩んだ末に,「イエスマンなのだがタメ口」.これは人物像を思い浮かべれば意図はわかるんですけども,爆発力なく正直微妙.そして大林.「小さくて可愛いアイドルなのだが整形」…これは黒い! アイドルに危険な香りがするというよりは,それをテレビで発言することによる発言者の身が危険なんだ(笑).板倉の「いつも後ろのほうで体育座りをしているのだが40代」は状況が微妙.定時制? 社会人サークル? ほんこんの「意思が弱いのだが毒舌」は,そいつの行く末を考えると危険なんですけどもそれを想像するのは難しいので弱い.千原の「妻なのだが顔を見たことがない」は良い.浅田次郎の短編小説だろうか(笑).ここまで快調だった大林ですが「椅子みたいだが実は空気椅子」とこれは外してしまって勢いが衰え,勿体無い.板倉の「滑り台だが罠だ」は幼児が毒牙にかかるので危ないぞ! たぶん降りた先に落とし穴とかトゲの床とか(笑).ほんこんの「抱かれるのだがイケない」は実は発言者の身が危険なタイプの回答なんですが,内容的に切ないからテーマ違いと評価されています.千原の「イソジンだが飲み干す」は危険な香りじゃなくて危険なのでやめて(苦笑).

緊張感溢れる初戦で一歩前に出たのは大林.最後は今ひとつでしたが,全体では明らかに流れをつくっています.緊張で辛そうな板倉の健闘も素晴らしい.千原はさすがに経験者だけあって趣旨に合った言葉をきっちり選んで安定.で,ほんこんは…彼には彼の仕事があるのです(笑).

2戦目は「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「細木数子の手帳にメモってあること」.「下手にタッキー」からスタート.

この戦いは板倉よりスタート.「傷ついてこその数子」はバッシング? ほんこんの「こそこそしてる奴はきつく言う」は素じゃないの?演技なの? 女性,しかも細木が陰で考えていることを想像するのはかなり難しそうなんですが,千原の「上田正樹が今年かなりいい」はいい(笑).何かの気の迷いでちょっと調べちゃったんだろうなぁきっと.大林は噛みつつ「いい女になるための秘訣は十か条」.十か条を書いてくれと審査員がコメント.板倉の「ううーん,蜂にさされたことあるでしょ」…しりとりとしてはその冒頭はどうなのか(苦笑).ほんこんの「よそ見5回」は面白い! 自分に対するキャラづくりとしても,他のタレントの監視記録としてもいい.ここで経験者千原は姑息な手に「言ってはいけない言葉十か条」とかぶせ,これに大林がさらに「うれしかったこと十か条」と乗せてくる(笑).かぶせるのは面白いんだけど評価は低くなります.いとうは「もういいよ」とコメント(笑).板倉の「うざいやつリストパート2」…だから内容を出してくれ(苦笑).最後のほんこんの「ツーステップ3セット」はおばちゃんぽくていいなぁ.

試合終了後,一同は大林の健闘を特に高評価.なんと吉本芸人と一緒に遊んでるという情報が入り,彼女の場に対する慣れっぷりに納得です.とはいえ通しで安定感があったのはやはり芸人たち.大爆発は少ないですが,競り勝ったのは….
結果.千原11点,板倉10点で準決勝進出です.大林もほんこんも落とすのが惜しいくらいの良い戦いぶりを見せてくれたんですが,実はほんこんの本領はひな壇に上がってから発揮されるのです.ひな壇芸人たるほんこんは,以降の試合,審査員席が写るたびに素敵な笑みで迎えてくれます.

Bブロック予選はウエンツ・山下・川元・有野の4人での戦い.爽やかそうに見えるウエンツですが,どうやら裏ウエンツは金と女のことばかりらしいぞ(笑).山下は芸人の癖に「ファン代表」とか言ってみるあたりでちょっぴり嫌な予感が.そしてその予感はあっさり,最悪の形で現実に.川元は昨年11月の若獅子戦以来,久しぶりの竜王戦ですが,持ち前の暗黒面は抑え明るい回答で押していくつもりのようです.そして有野,結婚おめでとう! 今日は嫁のために頑張れ!

1戦目は「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「ガッカリな言葉」.「連休だが骨折」からスタート.

比較的速攻型の有野,「ツッパリを卒業してくれたのだが服装は一緒」はポリシーで着ているのか,それしか持っていないのか? ウエンツの「良く挨拶をするのだが磯の香り」…び,微妙にずれていて解釈が難しいぞ(笑)! 磯の香りになぜがっかりするのかを,言外に示すことができればどかんと来るんだけど.その個性ゆえに悲壮なテーマには強い川元,「旅行に行きたいのだが鎖に繋がれている」強い! そして容赦なく悲しい(笑)! 一体何をやらかしたんだろう.で,問題児山下.回答そっちのけで面白い顔してるってのはどういうことだ! しかも「ルー大柴に会えたのだがテンションが低かった」って回答が普通じゃだめじゃないかよ.やるんなら,顔芸に勝つインパクトを出せ! この問題児の狂風を食らうことになった有野.「助け舟を出したのだが嫌われた」と文句なしの王道.続くウエンツの「旅に出たのだが田んぼまでだった」…またも微妙だ.笑いのツボの周辺をくるくると踊ってます.そして,直前の回答で笑いが蓄積された審査員を解放する川元,「楽しい友達だが石炭で動く」は素晴らしい! ブラックホールの如き底暗さだ! で,この良い回答の風を受けてさらに登ればいいのに顔芸なんかやってる山下.「クールなのだがぶさいく」は回答として悪くないのに,顔芸が邪魔! 有野の「車を買ったのだが後に漬物石がある」は面白いんだけど,がっかりよりはむしろ怖いと審査員は評価.確かに,漬物石なら下ろせばいいんだもんな.ウエンツの「ルビーを買ってあげたのだがまだ志が低い」…ニュアンスは伝わってくるんだが微妙に逸れているのがもどかしい.で,溜まった笑いの風を解放するのが川元.「いい人なのだが作物に害を与える」害虫ならぬ害人ですよ素晴らしい! 一体どんな闘神士だ(笑)! そして折角のいい気分を台無しにする山下,顔芸はやめろ.さらに「るーるるーと呼んでいるのだがおじいちゃんが寄ってきた」って言いながら自分で笑う.あんたは蛭子さんかと皆さんご立腹! 最後の有野は「箪笥を買ったのだが,引き出しが閉まらない」とテーマに沿った正しい回答.

スタンダードな有野,微妙にずれるウエンツ,大爆発の川元まではいいとして…山下のことに腹が立ってたまりません! もちろん審査員席からは山下に対する容赦のないブーイングと苦情で一杯.この企画は回答内容だけで笑えるという文字化には非常に適した題材なんですが,そこで言語化できない行動を取り,しかもあんまり面白くない山下には自分まで怒り心頭です(苦笑).心の広そうなほんこんさんにまで叱られる,それが山下クオリティ.これだけ言われたんだから前半で懲りてくれればよかったのに….

2戦目は「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「曙の寝言」.「ドーピングじゃないです」からスタート.

前半で明らかに勢いを掴んだ川元,「すまねえがこのバイクちょっと借りるぜ」と良い爆発! あの巨体を思うと文句なしに笑えます.で,山下は顔芸をやめません…「税金怖いよぉ」も面白くなし.既に会場全員,そして視聴者全員が山下の敵だ! 有野は状況を面白がりつつ「寄せて上げればいいんだね」.凄い巨乳ですからね(笑)! ウエンツは「眠いよぉ」と寝言としての面白さを追求.笑いのツボは紙一枚向こうなんですが,自分なりに追求している姿勢は好ましい.川元の「オレが落としたのは金の斧です」は思い切り嘘つきで黒くてよろしい(笑).で,山下.「スーツ破れちゃったよ」は何度も書くけど解答としては悪くないんだ.でも評価できないのは,顔芸をやるからだよ! 有野の「よかですとよ」は微妙.ウエンツの「吉田さん引っ越したの?」惜しいんだけど,致命的にツボからは距離があるんだ.川元の「飲め」は想像の余地たっぷりなんですが,その分散漫.で,最後,山下,顔芸まで審査員に予測されちゃだめだ! 「目はええよ」って反則だし,この回答とか本当に悪くないのになぁ,勿体無いなぁ….

続いて好調の川元の黒さに対し,なんて腹の立つ山下クオリティ! そもそも勝ち目のない戦いならば,自分の芸風を披露することを優先するのも芸人としては一つの選択肢.予選で点こそ取れなくても,そういう手法で視聴者に対し強く印象を残した参加者も数多いわけです.山下が特に良くないのは,回答が中途半端にまともで勝利を狙える位置にいる癖に,ある意味反則行為を行うことに対する他の参加者への心遣いがまったく見えないこと.ついでに文字にしても面白さが伝わらないし…もう,永久追放でいいです(笑)!
結果,川元26点,有野7点で決勝進出.並びの良さも手伝って川元が素晴らしい爆発を見せてくれました.山下はどうでもいいとして,本気で悔しがるウエンツ,もう一息だったから頑張れ!

以上予選で勝ち残ったのはAブロック千原・板倉,Bブロック川元・有野という芸人たち.この4人で本戦が行われたわけですが,その顛末については次の記事に続きます.

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金色のガッシュベル#103

「幻の香りと友だちの一日の巻」

予期せぬ敵に襲われた激動の一夜は終わり,静かな朝が訪れたモチノキ町.高嶺家でたっぷりおいしいたまご焼きを食べたあと,テッドとジードはアドバイスや感謝の言葉を残して去っていく…のかと思ったらバイクが故障.テッドはガッシュとともに,バイクのプラグを買いに街に行く.
まったく役に立たない道案内役をしかりつけたりしつつバイクショップを捜すテッドは,懐かしいチェリッシュの匂いを感じる少女を見つけた.あわてて追うテッドだがすぐ見失ってしまい,鼻の効くガッシュがテッドのかわりに香りの主を捜すことになる.しかし言葉では,匂いはどうにも伝えにくい.

美しい画と練られた物語を見せてくれるここ最近の「ガッシュ」.目立つのはやはり画の良さですが,物語の素晴らしさもなかなかのもの.1話の中にかなり多くのエピソードを盛り込んでいて,繋いでいるだけのシーンがほとんどなく見るべき面白さがぎっちり詰まってます.この気合の入れぶりは,新キャラであるテッドとジードを出来る限り印象深く見せておきたいという計算からでしょうね.今回はテッドが何のために動くのかをじっくりと描写.この先,彼らはどのような役割を果たすんだろうか.

前半は夜明け前のもちのき町からスタート.夜明け前だと石版魔物編で遺跡突入直前の様子が印象的でしたが,テッドとジードの朝もなかなか.早朝から街の風を浴びる2人は,すっかりこの街が気に入ったようです.…なんせ滞在時間が半日程度なので,モチノキ町がいかに恐ろしい間抜け空間なのかを知らないからこその2人のさわやかさが複雑(笑).差し込む朝日に,くしゃみ.寒さで出るくしゃみなんでしょうが,まぶしい光を見るとくしゃみが出る奴も稀にいますね.
朝食は前日のテッドの注文どおり.絶賛しバカ食いするテッドと上機嫌な母の瞬く間に消えていく卵焼き.幸せは日常だと幸せと感じないものなので,そのありがたさを理解していない清麿は母上直々の折檻を受けます(笑).ついでにテッドもジードから教育的指導.「少しは遠慮しろ!」と食いすぎのテッドを叱るジードですが,彼も相当食っているので同罪です.けれど高嶺母は健啖に応えて卵焼きの超山盛りまで御提供! 余程うまいのかテッドはそれをむさぼり食いますが,胸焼けしそうだ(苦笑).
腹ごしらえもできたところで,今日はお別れ.短距離戦闘のスペシャリストとしてガッシュにも短距離戦を鍛えろと助言し,チェリッシュへの伝言も残して旅立つテッド.気のいい連中で昨晩の恩もあるのでチェリッシュについて請け負う清麿に礼を言い,バイクで去る2人…と思ったら直後に故障で台無し.プラグが壊れたということで,おつかいに出るテッドにガッシュが付き合います.
子ども2人で街を探索するテッドとガッシュは兄弟のよう.口が悪いし手が出るし,ケチで自分のことしか考えないというジードの嫌なところを思う存分連呼するテッド.同時にジードにとっても,ガキで生意気で背伸びばかりでつっかかってくるテッドは立派な問題児のようですが.ジードの寝起きが悪いことだけは当人たちも周囲も認めるところなんですね(笑).でもジードの寝起きがもう少し悪かったら,本作は最終回を迎えていた可能性が(笑).特に年長のパートナーにとって魔物の子は育成すべき対象でもあります.心あるパートナーなら自分の相棒を一人前にしたいと考えるのは当然のこと.その点で意気投合するジードと清麿は大笑い.なんせ相棒ときたら,全然理想に近づかないんだから.
互いに割と素直なガッシュと清麿とは少し異なり,決して敬意なんかでは結ばれていないテッドとジード.なぜ一緒に旅をするのかと言えば,「ハートが繋がっているから」.…文字通りに考えちゃいけません(苦笑).反発しながらも心の奥では信頼で結ばれている2人は,変な依存もない実に良い関係.さて,ここに至ってガッシュに道ナビ機能がついていないことが判明し,何のためについて来たのかと怒るテッド.…たぶんなんとなくなので,あまり怒らないでやってくれ(苦笑).
結局2人でバイクショップを捜す道行のはずが,テッドがある匂いを感じてしまったことでさらに脇道に.彼がこの世界を戦いつつ巡る理由である魔物チェリッシュ.懐かしい匂いを感じたテッドは,必死で帽子の少女を追いかけるも信号とガッシュの妨害で中断.轢かれそうだったテッドの危機を救ったのに,止めたことを怒るテッド.チェリッシュがからむと割合冷静な頭が沸騰してしまい,まともな判断ができなくなってしまうようです.短距離・長期戦に特化した能力の持ち主ゆえに,冷静さを失った場合には不意打ちが原因で負けることすらあるような気がします.
見失った香りを追うのはガッシュ.ただ,匂いを言葉で伝えるのは難しい.視聴者にすら匂いが伝わらないことを逆手に取ってはじまる,ガッシュとテッド買い食いの旅.焼き鳥,花,ケーキとたぶんプラグを買う金で買ってるんだよなぁ.チェリッシュの香りは甘くて花みたいでまったりでしつこくなくさわやか.…ガッシュも悪いが,テッドの説明もあまりにも抽象的でそれじゃダメだ.おかげで嗅いでしまうのはワイフだったり岩島だったり,ついには犬だったり.テッド,ガッシュはあの状態が素なんだ.喧嘩なんか売ってないから信じてくれ(苦笑)!

後半は某所に向かうヘリの光景.本作では魔物に無関係のマスコミがここまできちんと描かれるのは珍しいですね.撮影された写真にはゼオンも見に行っていた例の建造物が写っていたんですが,今日向かって見ると既にそれは姿を消しています.あの建造物は一体どこに姿を消してしまったのか.
…そんなことはどうでもいいとして(苦笑)モチノキ町ではテッドとガッシュの探索続行中.あまりのふがいなさに怒ったテッドは再び自分からチェリッシュを捜しはじめるんですが,見つけたそれらしい少女にはなかなか追いつけません.必死で追いかける2人の魔物の向こうで,人ごみの中を離れていく帽子の少女の姿.雑踏をさまよう少女の姿は,どこか幻想的ですらあります.
彼女はデパートの中に入り,エスカレーターからエレベーターへと移動.エレベーターに乗り損ねたガッシュとテッドは階段で駆け上がるものの,最上階には既に彼女の姿はなし.チェリッシュのことはよく知らないけれど,これほどまで会いたがっている友達の願いを叶えてやりたいガッシュと,うまくいかなくても探すことを諦めないテッド.一瞬テッドの脳裏を彼女の面影がよぎるんですが…なんか帽子が違わないか? さらにテッドの焦る気持ちは,無用なトラブルを生んでしまいます.それらしい少女を追う最中に,男3人に捕まってしまうテッド!
ぶつかった子どもを入口脇に連れていき,痛めつけようとする若い男たち.そこにしゃしゃり出るのはもちろん我らが主役.友達の必死ぶりを知っているガッシュは,自分が身代わりになると宣言.味方を守るために気合だけで体を張ることには慣れっこのガッシュらしい思い切りぶりなんですが,人間界ではじめて友達のできたテッドにとっては驚きであり,同時に非常にうれしいことでしょう…折角ガッシュがいい話してんだから4人ともちゃんと聞け(苦笑).男たちも提案を呑み,ガッシュが身代わりとなって殴られるのかと思ったら,テッドが戻ってきました! 幼児にしか見えないんですがこいつらは確かに魔物で,テッドの威嚇の一撃は壁を砕いて男たちを圧倒.ついでにもし男たちがガッシュを殴っていたら恐らく手のほうが痛かったんじゃないかと(笑).
予期せぬ妨害で少女の姿を見失ってしまったものの,互いに友達であることが確認できてそれなりに満足のテッドたち.あれほど探していた姿も見つけることができたんですが,人違い.テッドはこれまでもずっとこんな風に空回りを続け,ジードはそれに文句を言いつつ,ずっと見守り支えてきたんでしょうね.

そんなわけで夕日の中,高嶺家に戻ってきたテッドを真っ先に迎えるのはジードの折檻(笑).そもそもお使いすら忘れていたこいつらですが,先にバイクを直して待っていてくれるフォローがうれしい.卵焼き弁当をもらい再会を約束して,バイクの旅人たちとは一時の別れ.ここまで3話をかけてじっくり描かれた新しい友達とガッシュが再会するのは,いつのことになるんだろうか.もちろん同じ側で戦ってほしいんですが,チェリッシュがどうなっているのかを併せ,今後も見守ってみたいと思います.で,次回は久々に作画が微妙? 正直,清麿はそれどころではないと思うんですけども…(苦笑)次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#54

「味方のことなんか考えてたら攻撃なんかできません!の巻」

蘇った百年前の毛狩り隊に襲われたボーボボたちだが,さすがは主人公,強さが違う.残ったニヒルとシャイナを仕留めるのはボーボボと首領パッチのフラメンコのリズム.情熱と裏切りのリズムは敵だけでなく味方も翻弄し,ついに4人の刺客は倒され,残ったラッコは水族館に売り払う.ただしニヒルだけは目を覚まして逃げ去った.
強い3世世代の復活を知ったボーボボ一行は,パワーアップのために聖地エターナルを目指す.3時間かけて到着した聖地はショッピングモール.どの店でもレベルアップが可能というわけで,戦士たちはそれぞれに修行を開始.一同の修行が完了したその頃,ショッピングモールに次なる刺客がやってきた.

明らかに強すぎる主役どもの軽やかなる迷走の旅路を描く「ボーボボ」.ここまでの旅路が激しすぎたおかげで,ぶっちゃけ強さのインフレーションはかなり深刻.普通の相手じゃコントの相手にすらならないという窮状に登場したのは先代の毛狩り隊.随分と豪快に敵を強化してきたもんですが,単なる強さはともかくとして,面白さのほうがどこまで強化されるかが面白さの鍵でしょう.今回は特に前半のバカテンションが素晴らしくて,曲に合わせた乱舞が見所.味方攻撃がデフォルトってのは,この作品ならではだよなぁ…(笑).
嘘あらすじことアバンはコンパクトな鼻毛名作劇場・ラッコ物語.確かにボーボボはホタテを狙っていたもんなぁと微妙に納得.「そっちー?」というビュティさんのツッコミも絶妙だけど…やっぱりもっと長いほうがいいな(苦笑).本編に入ってからの1度目のあらすじは,コールドスリープ装置を日焼けサロン代わりに使うボーボボと田楽.この先の田楽を考えると,ある意味ここが奴の見せ場です.

前半.身のほど知らずの無礼者,5人の先代毛狩り隊をあっという間に追い詰めたボーボボたち.特にギガ編で最後の活躍の場が失われたソフトンは見事なハジケっぷり.これに便乗する天の助もさすがで,見事にうざいったらありません(笑).繰り返されるうざさが面白いってところを狙うあたり,さすがはベテラン,深いなぁ.残る2人の毛狩り隊をさらに襲うのはソフトンとヘッポコ丸の臭いコンビ…と天の助.もちろん天の助は邪魔なので便器に流され,下水から飛び出して「パピロン」をお見舞い.敵との距離を一瞬で0にする見事なフェイントです.
ソフトンパロディというネタ一本で押し切る天の助に対抗するように.ここしばらく仕込んできた主人公詐称を全力で披露するのが首領パッチ.相方,ボーボボの甘言に乗せられて,目隠しされた上にダイナマイトを巻きつけられてあっという間に特攻状態にドレスアップで,大砲の中にご案内.大変にひどい展開なんですが,首領パッチ本人がやりたそうなんでまあいいか(笑).しかもバカ砲はホーミング機能つき.多少外しても「夢はきっとかなう」ので,ちゃんと当たります.そして主役・首領パッチのハジケは頂点に.脇役ボーボボとともに「オ・レ!」とフラメンコのリズムでヘッポコ丸の腹をドついてオナラ真拳を敵に向かって暴発! さらに天の助の顔を「オ・レ!」 ソフトンを「(カフェ)オ・レ!」 その傍若無人ぶりはさすが2トップ.その上ラストは…ボーボボが首領パッチに一蹴り「オ・レ!」 (笑).リズムに合わせたお約束振りが気持ちいい.
4人の刺客と首領パッチを片付けた一同.なかなかのファイトを尊敬するソフトンに誉められるヘッポコ丸ですが,ソフトンもどきの天の助に諌められてはうれしさも半分というかうざい.さらに田楽は助けたラッコを持参.ひとりぼっちのラッコは必死で他のメンバーとの無関係を主張するものの,珍しい動物なので水族館に売却.ついでに珍しい犬の(笑)田楽もセット販売です! 毛狩り隊にボーボボたちの存在を伝える役を担ったのはニヒルで,姑息な天の助のところてんギフトセットを持たされて帰るわけですが,現実はやはり厳しいことが後に判明します.
今後待ち受けるのはなかなかの強敵のはず.その襲撃を確信したボーボボたちがある場所に向かうことに決定.しかし車は壊れて足がない…というわけで提示されるお約束の究極の選択.「ぬ」の車とピンクのぐるぐる号,どっちがマシ? ここでビュティさんぐるぐる号を即時に選択.さすが,人望の差(笑).というわけでぐるぐる号に乗って3時間.一同を待ち受けていた聖地は,ごく普通のショッピングモールでありました.
ところがこれらの店は全てが修行場.その無茶な設定を信じられないビュティさんの前で,悪いほうにピュアなヘッポコ丸はパン屋に入り…そのままレベルアップ! 狭い店内で縦横無尽に動くことが,ヘッポコ丸の敏捷度を上げたようなそうでもないような.他の連中もそれぞれに修行場を探しに行くわけですが悲惨な目に遭わされるのはやはり天の助.彼のこよなく愛する「ぬ」の店が潰れてる! しかも宿敵たる「ね」の店は隣で絶好調.「おのれねの野郎,ねの野郎ー!」 普段リアクションに流されてひどい目に遭わされても受け流してしまいがちの天の助も,この仕打ちにはさすがに限界突破.
ソフトンは公衆トイレという彼らしい場所にバビロン神を召還した上で聖なる力を取得.もうちょっとバビロン神は出るところを考えろ(笑).首領パッチは…服屋にダイブ.ヒロインとしてとびきりのお洒落をしてみたら,なぜか野生化して60マッジモ上昇.ヒロインがお洒落に戦うからだろうか(笑).トリはボーボボ.覚醒したのはスーパーのレジの上.スーパーでスーパーパワーアップってベタもいいとこなんですが,いい大人がレジに仁王立ちというビジュアルの面白さにやられてしまってどうしよう(苦笑).

後半.ニヒルが商店街に連れてきたのは新たなる強敵.毛の王国の生き残りを捜すこの男は,ボーボボをおびきだすために無差別の百花繚乱真拳奥義・桜舞斬を放ちます.桜吹雪に巻き込まれたものは毛狩りされるという残酷な拳を,首領パッチは演歌の特殊効果として使用しさすがは60マッジモ増加(笑).しかし花吹雪はその首領パッチのトゲを狩ってくるので油断できません.ヘッポコ丸とソフトン,さらにピンクの「ね」で固めて号泣する天の助も登場.そして最後に加わるのは,もちろん当事者であるボーボボでなぜか赤ちゃん姿.絶対おかしいのは間違いないんですけども,そもそも他の面で既に間違いまくりなのでツッコむ気力も起きないや(苦笑).
桜吹雪を飛び道具として使いこなす,この男の名は薔薇百合菊之丞.花尽くしでアブノーマルな苗字なんですが,そういった性癖はない普通の敵キャラ,しかも旧Gブロック隊長です.ツルリーナ4世を使って旧マルガリータ帝国の凄さが示されてるんですが,ついにただの旧隊員よりも弱くなってしまった4世.確かにトップは指揮采配が仕事で当人そのものの力が求められるわけではないのですが,さすがにラスボスが味方の雑魚以下に成り下がるってのはインフレーションが激しいにも程があると思います.
この菊之丞に対するのが赤ちゃんと演歌歌手と「ね」.菊之丞は毛の王国の生き残りをご所望なので,「奪いに来たの?」とボーボ美は首領パッチとの結婚式から逃げ出してケンジことニヒルにポークチョップ,さらに戻って首領パッチにもポークチョップ(笑).…これは2人が邪魔であるという暗黙のアピールではなく,単なる悪乗り以外の何者でもありません.この無駄な力の使いぶりこそ本作の真骨頂.ちゃんと天の助のギフトセットだって空回り!
菊之丞の毛狩りパーティは薔薇喰蛇を花開かせ,この巨大薔薇は無差別に周囲を襲います.それにまず巻き込まれた不運なニヒル.とはいえボーボボたちにとっては味方攻撃など当たり前のこと.格が違えば盾にされるのは当たり前なのでヘッポコ丸は最終的にお気の毒.…巨大な薔薇はヘッポコ丸を捕え,哀れまたもや人質に….
薔薇の追尾は止まることなく,見事に外れくじを引いた天の助を,さらにソフトンやビュティまでもを追いかけて捕えます.

仲間を人質にとって苦しめる菊之丞は残虐卑劣.その外道ぶりをボーボボは喜び,己の全力を出すと宣言! その相棒として傍らに立つのは,随分久しぶりだけどおなじみ小粋な恋泥棒,ラブハンターY! 随分と安易なパワーアップは,トップの2人にどれほどの力を与えたというのか.というかむしろ菊之丞はどこまで耐えられるのか.YはやっくんのYだったなあとか微妙に思い出したりしつつ,次回に続きます!

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いちご100%#2

「大逆転,東城渾身の一撃の巻」

(A)東城との2人きりの早朝勉強会で受験勉強に励む真中.この勉強会のことが彼女となった西野にバレ,西野・東城・真中の3者会談が放課後のドーナツ屋で開催されることになった.学年トップの東城が西野に数学を教えていると,生活指導の先生が急に店にやってくる.買い食いを見つかるのはまずいと考えた3人は店の裏口から逃げようとするものの,扉の向こうは裏口ではなく,掃除道具入れだった.

(B)月日は過ぎてついに泉坂高校受験の当日.試験会場で真中を待っていたのは前の席の小宮山だ.真中の後は空席で,そこには同じクラスの受験生が座るはず.試験開始直後にようやく席に着いたのは,髪を降ろし,眼鏡を外した東城だった.その姿はまさしく,あの日屋上で一目で恋に落ちたいちごパンツの少女そのもの.突然の再会によって,受験中だというのに真中の妄想は爆走していく.

主に真中の馬鹿ぶりと東西の絶妙の愛らしさとうかつさに笑いのツボを鷲づかみにされてしまった「いちご」.今回も前回以上に真中の馬鹿ぶりや美少女たちのサービスは全開.なんであんな馬鹿に惚れてしまったのかはよくわからないものの,秘めた思いや明らかな嫉妬をぶつけてくる美少女たちの激しいバトルをうれしく鑑賞していきたいと思います.特に後半の東城の逆襲は,これまでの鬱憤を晴らすがごとき大活躍です!

前半は掃除用具入れで.己の夢を叶えるため,真中は泉坂高校目指して勉強一直線.もちろん一人で勉強しててくれれば,あるいは彼女の西野さんと勉強してくれれば腹も立たないんですけども,純真で奥手の東城さんと早朝の図書室で勉強するってのはどういう了見だ! しかも東城ときたら惚れた弱みか直筆の一覧表とか作ってきてくれる始末.その上真中は馬鹿なのでありがたみを理解してません.いくらいい子だからって,どうでもいい奴のためにそんな面倒なことするわけがないんだ.だから「いい子」の一言で東城の努力を無駄にすんなよ….東城といる時間が凄く好きだとひとり言を叫び,さらに自分には西野がいることを思い出してあわてる様子を見ていると,ピラニア入りの水槽に落としてやりたい気分で一杯だ(苦笑)!
そう.真中は馬鹿ゆえに,もののありがたみがわかっていないのです.本当に東城といる時間が大切なら,西野と一緒の帰宅の最中に勉強会のことをぽろっと口に出してしまったりするわけがない.一応彼女の西野としてはもちろん東城の真意をすぐさま明らかにしたい…ということで3人でドーナツ屋へ.とはいえ東城の真面目そうな様子を見て一瞬にして己の優位を確信したのか,問い詰めではなくいきなり勉強会を開始.西野,受験直前で一次関数がわからんというのはさすがにまずくはないか? 勉強している目の前の2人に,真中はすぐさま土下座して罪を詫びるべきなのに.むしろ東城の眼鏡を外したい西野のスカートの中のものが気になって覗きにいく痴れ者ぶり.…もう,勿体無くて涙が出てきそうだ! 優位に立った余裕なのか,西野は東城の素顔がきれいなことを看破して,眼鏡を外したり前髪を下ろしたりすることを提案.西野は己を過信したがゆえに,墓穴を掘ってしまったわけです.
さて,そんなドーナツ屋に生活指導の先生が前フリもなく登場.買い食いしているのであわてて逃げようとする3人ですが,裏口と間違って掃除道具入れに3人で入るってのはさすがに無理あるだろ! 入る前に外じゃないって絶対わかるはずなんだけど…この先のシチュエーションのためだからなぁ(笑).真中・東城・西野の3人が入った狭い掃除道具入れ.もちろん中は真っ暗で,わからないのをいいことにとんでもないところを触ったり掴んだりしている真中も真中ですが,殴るでも噛むでもなく,さらに擦り寄る女の子たちも凄いや.どうやら3人が3人ともバカだということがわかる(笑)密室プレイ.嫌な鍔迫り合いだなぁ.
先生が去ってプレイから解放された3人.東城さんは「楽しかった」とかコメントしてますんで,ああいうのがお好みなのかもしれません.そして密室で暴れたこともあって前髪が降りた東城を誉める西野と真中.もちろん東城はうれしいんですけども,それに続く真中の提案が東城を落胆させることになります.なんと,早朝勉強会に西野を誘う真中! …どうせ彼女の西野とちょっと可愛い東城と3人で両手に花…とかくだらないことを考えているんでしょうが,そこには2人(特に東城)に対する気遣いはまったくなし! ああ,なんて哀れな噛ませ犬東城.
もちろんそんな真中の横暴を天は許さず,神の代理として勉強会に派遣されたのは真中の友人のお邪魔なクラスメイト.特に小宮山は東城の可愛さとかふわふわアタックとかに瞬殺されてよかったね(笑).大草こと神の代理人は「東城は真中が好きだ」と実にしっかり通告するわけですが,これを呆然と聞く真中は…やっぱりわかってなかったよこいつ.

後半は受験会場で.月日は光陰矢の如し.あっというまに受験の日となりました.普段の真中のダメ具合を見ていると,むしろこいつは一生トンカツを食い,MNOとしてナオンを狙っては死ぬ日々を送ればいいと思います(笑).
可愛い西野と一緒に受験に行く真中の後からは,ついに覚醒したあいつが…いちごパンツがやってきた!
受験会場では既に相方の小宮山がスタンバイ.真中の後に同じクラスの奴が来るということで,もしかすると自分を追ってきた東城じゃないのかと妄想し盛り上がる小宮山.東城が小宮山の後を追うわけがないと相手にしない真中.東城の賢さはこの高校には不似合い.でも,もし来たら…と前半で東城が自分のことを好きだと知らされているからこその真中余裕の妄想が腹立たしくてたまりません.ところが試験が始まっても後ろの席には誰も来ない…と油断したところに抉りこむような一撃だ! 「東城綾」と名乗る彼女は,髪をほどいて眼鏡を外し,ヒロインの座を奪うべくここ一番で勝負をかけてきます.しかも彼女は…屋上のいちごパンツだ!
東城のあまりの変貌に脳を直撃された真中(受験中).あの夕焼けの中で一目ぼれしたのは西野ではなく東城.実際は髪の長さも色も顔も胸のサイズも違っていたんですが,なんせ真中はパンツしか見ていなかったのでそれ以外の場所をろくに覚えていなかったわけです.しかしそんな彼女が自分の真後ろにいるということで,バカの脳裏を駆け巡る妄想(受験中).特にいちごパンツ東城に対する真中(受験中)のコメント,「ああ,オレの目の前で,パンツ見せてくんねえかなぁ」はけだし名言だと思います(笑).真中にとってはどちらの東城も捨てがたく,ついには両側に抱えたいとか脳を腐らせてしまってとんでもないことを忘れていた真中.…だから受験中だって(笑)! もちろんマークシートにはろくに印もついておらず,気がついたときには己のバカを呪いながら残った時間で必死に解くしかない真中.さすがは覚醒東城.真中の夢を全力で妨害する実に見事な攻撃です!
ここまで鈍い真中に散々翻弄されてきた東城の逆襲(笑)によって,真中の受験は悲惨な状態に.しかも東城ときたら休み時間には姿を消すという見事なじらしっぷりを発揮.これだけ悶々させられた上に,受験終了後には涙ぐんで精神攻撃を仕掛けてくるんだから恐ろしい! …この攻撃を食らってしまったのは真中以外にもう一人.真中の彼女というヒロインの座にいたはずの西野は,ルックス・積極性からして己の敵ではないと感じていた雑魚が真中の中で己を越えた瞬間を目にします.合わないコンタクトという飛び道具に乗せて「映画」という必殺ブローを放った東城,これまでの噛ませ犬イメージを吹き飛ばす,まさに圧勝です!

ついにはじまった美少女たちの本作のヒロインの座を巡るバトル! そう,恋は確かに戦い.どんなあざとい手や信じられない偶然を使おうとも,たとえその陰で泣く者が出ようともヒロインの座はたった1つ.その座にくっついている勝敗判定機こと真中の存在は非常に微妙なんですけども(笑),あらゆる手法を駆使した彼女たちの真っ向勝負は,確かに「ジャンプ」マンガなんですよたぶん.中学編最終回.真の戦場,泉坂高校へと続く次回に続きます.

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陰陽大戦記#28

「昨日と違う今日のその先の巻」

地流が大鬼門の開放によって節季を乱しはじめた朝も,リクは新学期の学校へ行く.あまりにいろいろありすぎたここ数日を,学校で自分なりに整理してみるリクだが,ミカヅチとヤクモが語った内容にはかなりの差があって,神流の存在も含め真実は未だに遠い.
大鬼門に続けて地流は各地の鬼門を開く.その影響で北海道・東北は猛暑,関西には早い秋,四国は暑さで草がはびこり,九州には春が訪れる.この異常気象によって地流が手に入れる経済的・政治的利益は莫大なものだ.

千年前から続く因縁深い争いに巻き込まれた理由が明らかになっただけでなく,日本を揺るがす大問題の中心で当事者として行動する少年の軌跡を描くことになった「陰陽」.一度崩壊し未だ組織としての形は成してないんですが,それでも主人公が組織の長として行動するという展開は結構斬新.例えるならばスポーツもので,未熟な主役がスタープレイヤー兼キャプテンとして成長させられるってことですからね.選手と指揮者・指導者では描き方がまったく異なるはずで,この2つの立場をどう両立させて描いていくのかはかなりの見物になると思われます.今回は各陣営での今日が描かれ設定満載.今後間違いなく難しい題材に挑むことになった作り手のチャレンジャーぶりがびりびりと伝わってくる1話です.

前半.千年前の夢から醒めて今日を進むことになったリクは,雪の中新学期の学校へと登校.とりあえず学校は勉強しに行くところであってこれまでのあらすじについて考える場所じゃないと思うぞリッくん(笑).でも,ひとりでも祖父の言いつけは守ろうとする真面目さは,彼の闘神士以前の育ちの良さを示していて良い.かなり厳しい生い立ちの彼が特に屈折することもなくちょっと真っ直ぐすぎるくらいに(苦笑)育ったのは,育ててくれた人の十分な愛情があったはず…というのが今回の裏のテーマ.
リクが学校に向かった頃,地流宗家は組織の長として報告を受け,さらなる行動を起こしています.大鬼門を開く儀式に巻き込まれたユーマとミヅキについては実力不足だからと放置.ミカヅチにとっては2人とも捨て駒なんだな.彼には,地流宗家という立場や権力以外に大切なものはあるんだろうか? 己の力を増すことには熱心なミカヅチはさらに日本各地のシキ門を開放.…来ましたよファンの巡礼地が(笑)! 最初の門(相撲)は,あの風車は恐山? 2つ目の門(蝋燭とコンピュータ)は島のようなんですが,次が四国なので瀬戸内じゃなさそうな気が.沖島あたり? 3つ目の門(お遍路)は間違いなく四国のどこかだろうし,4つ目の門(狐面)は廃抗っぽいので福岡かな.4人ともなかなか気合の入ったコスプレで大降神しています.さて,天流はここまでどんな交通手段で行くんだろうか?
地流の更なる鬼門開放は日本に強力な異常気象をもたらします.東京は冬.北海道・東北は猛暑.京都は秋.九州は春.四国の30度&草繁茂が季節でどれに当たるのかよくわからないんですけども(笑).北海道・東北と四国のどちらかが土用なんだろうか? リクたちの留守中に過去の文献とマスメディアで情報収集に当たっているナズナとソーマもこの異常を目にして,特に地流のやり口を理解しているソーマは腹を立てています.野菜を使ってマスコミへのアピールにも余念がないミカヅチですが,そもそもあんたは庶民じゃないだろ(苦笑).にしてもコングロマリットとしての多角性を生かし,儲けるべきところ,権益を強化すべきところはきっちり押さえる地流はやはり恐ろしい.食料・エネルギーとも海外からの輸入が主となる領域なので,実際はミカヅチ一人勝ちではなく他の外資もかなりの利益を得ることになるでしょうが,1社が大勝ちしてしまうといらぬ注目を集める可能性があるのでこれが正解かも.
さて,天神町では雪にこけたモモちゃんを幼馴染なので起こしたりしつつ(笑)学校に向かい,ノートに現状をまとめてみるリク.その内容だけでなく浮かんでくる疑問すら,ここまでのあらすじから考えると至極当然で,視聴者とほぼ同じことを考えているのが面白い.リクには神流に関する知識がないので,視聴者とは違いミカヅチとヤクモの食い違いについてより正確な判断ができないわけですね.
情報不足で何が本当なのかを悩むリクに向かい,宿題はいさぎよく諦めろと的外れな助言をしてくるリュージとか,つぼ鑑賞に勤しむリナとか学校の仲間は外で雪が降っていても相変わらず(苦笑)その中でも極めつけなのが海外旅行から戻ってきた先生…あの旗は杖かストック代わりだったんだろうな(笑).今はこんな調子ですが,異常気象がこの先も続くと学校の様子も変わってきたりしそうです.直近ではボート部の試合も,この寒さの中で出来るんだろうか.
そして,戦いの結果として最も大変な今日を迎えることになったのがユーマとミヅキ.2人の今日は伏魔殿の底からはじまります.前回思いを伝え,己の式神を代償にユーマを守ったミヅキですが,闘神士を縛る式神と記憶の関係は絶対のもの.目を覚ましたミヅキが目にしたのは,大好きな人の顔ではなく,名も知らない少年と見たこともない光景.全力で自分を拒否するミヅキに,ユーマは今自分が失ったものの大きさを痛感したはずです.ここから出してと助けを求めるミヅキ.ミカヅチの養女である彼女が呼んでいるのは,恐らく本当の両親.そんな哀れなミヅキの様子に怒りを募らせるユーマ…ってそれ天流のせいじゃないよ.たぶん地流と神流のせいだよ…(苦笑).

後半は神流の今日よりスタート.伏魔殿の花畑の中で寝ているマサオミ.彼が回想する光景は,リクくらいの年の自分が必死で掘り返し,キバチヨに止められた思い出.地中から噴出したものを邪気滅殺砲で迎え撃ったものの,マサオミ…ガシンが本当に取り戻したいものは未だ地の中.彼らでは開かない強い封印は…恐らくは天流のものなんでしょうね.以前伏魔殿で神流を封じていた天流の封印を,騙されたリクが切ってしまったこともあったなぁ.天流宗家が古くから伏魔殿に入っていたのは間違いないわけですが,中では神流に対し強力な封印を施していたのかもしれません.マサオミが取り戻そうとしたのは,そういう存在の一人? そんな回想の花畑にやってきたのが,神流の一人,ショウカク.ガシンの目でヤクモの接近を確認したショウカクは,やっかいものを仕留めるべく出かけていきます.
そして、天流の今日.夜の社で郎党を集めて現状についての報告を受ける天流宗家は,今後の組織としての方針について決定.当座の大問題は大鬼門の開放によって地流の政治力・経済力が強まることと,日本中の節季・五行が乱れること.加えてコゲンタはリクの個人的な事情について気にしていますが,それはいいとあっさり後回しにする天流宗家.さらに久々に登場したテルが妖怪の出現について報告してくれたので,解決すべき問題についてとりあえず順序をつけます.
まずは人を困らせる妖怪を退治し,さらに妖怪の出現した原因を明らかにし正すこと.実質,妖怪出現の原因である鬼門の探索と封印を行い,残りは手に負えなかったり私怨だったりするので後回しってことですね.前々回からリクの事情に非常に同情的で,ともすればリク自身より熱心なコゲンタすら諌めつつ,天流のわずかな力の使いどころを決断する天流宗家.地流に比べると本当にささいな行動ですが,リクがはじめて自分の判断で仲間たちを動かし,仲間もそれを積極的に受け入れてくれることがうれしい.片田舎の社が東京の一等地のビルを止めるという(笑)かなり無理目の計画であっても,モチベーションの心配だけはなさそうです.
今後の方針についての案が固まったところで鬼門に通信を入れてくるのは,天流のエース・ヤクモ.闘神石について大嘘をついていたナズナさんはかなりショックですが(笑)理想の闘神士にひとり太白神社を守り続けた苦労をねぎらってもらえてうれしそう.闘神石でいつでも鬼門が開くことや,月の勾玉には鬼門を開く以外の力がありそうなことなど重要なことを語りつつも神流のショウカクに襲われて忙しいので(苦笑)今日はここまでと打ち切るヤクモ.強い上に真実にも近い素晴らしい人材なんですが,単独行が玉に瑕.現在天流は深刻な情報不足に陥ってますんで,平和を取り戻すためにも,一刻も早く知っていることの全て(特に神流関連)を一同に伝えていただきたい.

天流が妖怪払いをはじめたその頃,リクの祖父・ソウタロウは家に手紙を置きにきていました.直接持ってきたのは,リクや家の様子も気になっていたんでしょうね.家賃収入があるとはいえ中学生を一人置き去りにしたソウタロウが書置きしたのは,既にリクが自力で掴み取った真実.天流の傍流が千年もの長きに渡り待ち続けた天流宗家を預かって,責任に潰されそうになりながらも孫だと思って一生懸命に育てた.そんな祖父の必死の努力を怒るようなリクではないと思うんですが,ソウタロウ自身がこれまでの嘘を許さなかったのでしょう.…でも,リク本人は肉親との別れにかなり深刻なトラウマを抱えていますんで,置き去りにしたのは短慮だと言わざるを得ません.仲間はいるけれどろくな大人がいない環境にいたからこそ,リクは急激に成長したんですが,肉親の代替として自身の式神にすがることで心の均衡を保っていた不安定な時期だって確かにありましたからね.
闘神士となる前に十分な愛情を注がれたリクは,そう簡単に折れ曲がったりはしないはず.しかし同時に愛情は少しずつ使われて消えていくものなので,リクが空っぽになる前にソウタロウには戻ってきてほしい.できればついでに離散した天流闘神士を集めてほしいんだけど無理は言わないので(笑)手遅れになる前に帰ってきてくれ!
さて,次回は久々の間抜けな回? 現在の天流の間抜けレベルは相当高いんですけども,それを越えていきそうなあのパンダと地流闘神士は一体何をやらかしてくれるのか.真面目なことを書くのは体に悪いので,久しぶりに気軽に見られる話がいいなぁとか思いつつ次回に続きます!

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4月開始新番組チェック・2

まだちょっとくしゃみのでる昨今ですが,皆様いかがお過ごしですか? 自分は久しぶりにカラオケに行きまして,JOYSOUND:SHOW劇クリップの面白さに夢中になっておりました.持ち歌であるクリスタルキングの「愛をとりもどせ!!」を絶唱しようとしたら,とんでもない映像が飛び出してびっくり(笑).まともなミュージッククリップとネタクリップがあるみたいで,歌うほうの精神試しとしてはやはりネタクリップがおすすめ.ネタにしやすそうな曲は,ネタクリップの確率が高いですよ.ものによっては歌詞が非常に読みにくい場合があるので,確実に覚えている歌を選択するのが良いのではないかと.
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さて,新番組チェック残りで書けるものを.

-→△LOVELESS
原作未読.でも原作者の個性が凄まじく発揮されているのはわかるぞ(苦笑).鋭く尖ったキャラと世界と台詞回しで,見る側を完璧に選ぶ作りは変わってないな.自分は他人とは違うと思っている少女が感じている世界とかそういう少女の夢みる理想の恋とか,そういうもんを少年の姿で表現しているような感じ.少女の姿の少女たちは自分と違う普通の少女だからバカで幼く描写されてるんじゃないかと.この暗黙の構造に反応する人はひどくハマるか毛嫌いするかのどちらかの態度を取りそうですが,同時にそういう人は,たぶん自分が思っているほどは他人とは違わないと思うんだ(笑).

-→△創聖のアクエリオン
今のところ,作り手はかなり本気でバカをやりに来てますね.表面的には高尚なのにやってることは合体の相性がいいとか悪いとかおっさん臭いなぁ(苦笑).しょうもないことを表現するときに賢い回りくどさを間に挟みわざと高尚にしているので,そういう迂回の面白さがわかる人には結構受け入れられる芸風じゃないかと.大人が引かない程度の下品さは,娯楽としては重要です.

△→○EREMENTAR GERAD
原作未読.既視感すら覚える直球ライトファンタジー.けれどあまりにひねりすぎたファンタジーが溢れる現在だと,その直球ぶりが逆に好ましい.作画もかなり頑張っているのでこの調子で進んでくれるといいなぁ.基本的に自分のことしか考えない奴らが一緒の旅でまともな仲間,まともな人になっていくんだろうから,初期状態は割り引いて考えてあげたいところです.珍しく同じ名前の奴(笑)がレギュラーで,そこが自分には妙に面白かったり.

△→△アイシールド21
原作既読.面白さは折り紙つきなんですが間違いなくアニメ化の難しい題材ということで,これに挑むスタジオは相当頑張らなきゃいけないはずなんだけど…大丈夫か? ジャンプフェスタ時に比べ声が変わったのは微妙ですが,こっちはヒル魔も慣れちゃったから大丈夫な気がしてきた(笑).多人数が同時に動くスポーツは相当の技術力がなければ見られるものにはならないはず.冒頭の名編である雨の日までが描ききれるかどうかで評価が定まりそうなので,見守ってみたいと思います.

◎→○フタコイ オルタナティブ
今期一番の期待作.ufotableさん大爆発(笑).なんていうかやりたい放題の作画芸満載で目まぐるしいったらないですよ.キャラの原型とかはもう気にしなくていいので,このままの勢いで全力で突っ切れ! 唯一弱さが露呈してしまったのは1話レベルでの物語でちょいと散漫なんですが,これは明らかに作画を見るための作品なのでまあそれでよし.シリーズ全体で何を描くのか,楽しませていただきたいと思います.

△→△ツバサ・クロニクル
原作既読(掲載誌飛び飛び).2話より.これまでのCLAMP世界がちょっとずれた形で総登場!という豪華な企画なんですが,導入とテーマこそ暗いものの,物語としてのノリは割と明るく軽快な感じ.実際アニメもそういう明るさはちゃんと表現できてるんですけども,要所で例の歌つき曲が流れ,その度に真下世界がぐわっと広がって支配しちゃうって仕様がどうにも面白くてどうしたらいいんだ(苦笑).ディフォルメキャラが急にリアルに描かれたときのようなくらくら感を激しく感じますが,とはいえ「タイラー」のようなコメディの実績もある監督なので,そのうちなんとかなるだろう!

-→○おねがいマイメロディ
3話より.作品鑑賞に対し特殊なアンテナを装備したサイトさんでかなりの高評価だったので見てみることにしたんですが,確かにマイメロの怠惰な暮らしぶりは地味に突っ込みたくなるものの,作画は良質だし意外と普通のアニメだなぁと思ってました.…前半終了間際までは(笑).なんだよあれ! そんな一発ネタ(しかもダジャレ)で1話作るなんてアリかよ(苦笑)! ギャグは地口だけど芸風は明らかに不条理系.この芸風は観客との微妙なバランスが崩れただけでダメになってしまうので,とても長期に渡って維持できるものとは思えない.恐らく,見るなら今のうちだと思います.というわけで長期的には△で.

とりあえずこんなところ.ここで長文の感想を書く主な目的は,とても面白いんだけどその楽しみ方にコツが必要な,大人にとって癖の強い作品の良さを知らせたり,シリーズ中盤から好きになった人の最初のガイド役を果すことだと思っているので,自分が応援してやりたい作品がある限りは,書いていきたい.というわけで4月からの長文感想は,「ケロロ」を新シリーズを期に外し,「いちご」を入れた5作品体制でやっていきたいと思います.
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おまけ1:○→◎WILD ARMS the 4th Detonator(PS2)
現在たぶん中盤.「2nd」まではやってました.主役の4人とも自分には好感度が高く,さらに物語も良い.ムードメーカーで時にくじけながらも必死で走るおこちゃま,いいかげんで弱虫でも柔軟ゆえに折れない頭脳労働者,運命に対する無力感のなかからやっと立ち上がった小さな少女に,彼女にしか知れない辛さを抱えながら美しいものに目を向け続ける少女剣士.4人の時に軽妙,時に深刻な語らいを交えつつ,彼らの私的な事情を多分に含みながらもダイナミックに展開する戦後の物語に夢中です.
久々の物語重視のRPGだったので楽しめるかどうか不安もあったんですが,期待以上の面白さがとてもうれしい.また,お約束のアクション要素も健在なんですが,運動神経に問題のある自分でもなんとか進める程度の難易度だから,普通の人なら問題ないんじゃないかな.

おまけ2:限られた人にとってはうれしいニュース.
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/04/post_59ab.html
大好き.愛蔵版で全巻持ってる! ドラマ化待ってます!
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いぬ日記:17年春の新番組・いぬまとめでリンクしてもらったよ! 新番組感想をもっと読みたい人は,ぜひどうぞ.
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冒頭のSHOW劇クリップについてタレ込んでもらいました! ありがとう! 「ムーンライト伝説」お勧めらしいですよ? 自分は「地上の星」をさらにお勧めしておきます.誰に向かって歌っているんだかわからなくなるので(笑).

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金色のガッシュベル#102

「強く速く,近く遠くの巻」

テッドと出会ったその日の夜中.もう一人の魔物・アースに河川敷に呼び出されたガッシュと清麿.バオウにこだわるアースの技を食らって絶体絶命のガッシュを救ったのは,アースの殺気で目覚め,後を追ってきてくれたテッドだった.ふらふらのガッシュに代わりアースと戦うテッドの技は,全て肉体強化系.術によってギアを上げるごとに,テッドの動きは鋭く強く,そして素早くなっていく.アースの剣は魔物の力を奪うもので,これに居合いのような術を組み合わせることでテッドに対抗.しかし,手ごわいアースに立ち向かうのはテッドだけではない.新しい友達のために,ガッシュも再び立ち上がる.

3年目の新シリーズを快調に走り出した「ガッシュ」.数が多すぎる割には子どもに受ける作品が少ない現在,希少な子どもに受け入れられた物語なので,作品としてだけでなく収益源としても去年のうちから作り手側にはぜひとも大切にしていただきたかったんですけども(笑)今期は冒頭から分厚く美しい画で描き出しているのが印象的.今回はバトル一直線で,新たな敵の謎めいた行動があるので物語としての起伏もしっかり.そういや新シリーズになってからサブタイトルが3題話みたいになってますが,この路線は今後も続くんだろうか.

前半.テッドがモチノキ町の高嶺家にやってきたくだり,そして夜中に呼び出しを食らって河川敷でタイマンをやるハメに陥った顛末をしっかり復習.実質半日程度の面識しかないテッドとガッシュは今はすっかり意気投合.保護者でかつ指導者な(笑)清麿とは違って,テッドは年近い兄という感じですね.いろいろあってテッドとジードが高嶺家に身を寄せたその夜,さらにやってきたのは魔物・アースと本の持ち主エリー.この2人は結構強いはずのガッシュたちをあっという間に絶体絶命の危機に陥れ…しかしガッシュを救ったのは,テッドの一撃!
巨大なアースと小さなテッド.見た目ならパワー重視のアースとスピード優先のテッドに見えるんですが,実質は2人のスピード競争へ.後の仲間を守らなければならないテッドの動ける範囲はどうしても限られるんですが,そこを補うのが術によるギアの上昇.テッドの使う「ナグル」系の術は全て彼の肉体強化の術で,これを重ね掛けすることによってスピードもパワーも段違いに上がっていきます.実質1種類しか術がないようなもんなので,攻守のバリエーションが考えにくいこと,順番にかけていかないといけないため突然の戦闘では間に合わないことなど,決して使い勝手が良い術ではないんですが,ここまで残ってるんだから,テッドの知的・精神的な能力も相当のもののはずです.
テッドがアースを引き受けてくれる間,清麿は珍しく役に立つ謎解き.ガッシュの衰弱具合がおかしいということから推測されるのは,敵の技の特質.普段からガッシュを良く見ている清麿ならではの妥当な判断です.急激に衰弱しているのは敵の特質…魔物の力を吸い取るという,剣の力!
清麿の導いた正解を知りながらも,その力とスピードを持って突き進んで行くのがテッド.アースも速度を上げて対抗しようとするものの,「サーズ・ナグル」でギアをさらに上げるテッドには届かない.しかもテッドのテンションも,戦う意思も十分すぎるほど強い.
アースとエリーがガッシュを狙うのは,人間界に来た2つの脅威の一方がガッシュの「バオウ」だから.人間界と魔界を揺るがす脅威らしい「バオウ」.その使い手であるガッシュを消さねばならない….魔物の呪文はそれぞれの本に,魔物自身の自覚をきっかけとして使えるようになるもので,どの術が使えるようになるのかは既に本に書かれている(ただし読めない)わけですが,なぜ「バオウ」だけが脅威扱いされるのだろう.確かに技の中でも発動条件が大幅に異なるのは間違いないんですけど…これがある種の枷になってたりするのか?
しかし,テッドにとってはガッシュの術がどれほど危険だろうと関係ない.それよりも友達を消そうとしていることが許せない.「どっちが強大かじゃない.どっちが大切かだ!」たった半日の縁と一宿一飯の恩以上のものをガッシュに惜しみなく与えてくれるテッド.いい奴です!
この計算以上のテッドの能力に対応を変えてくるのがエリー.小さな体で見事にアースを従えた上で,発する術は居合いの技.近接戦闘以外の攻撃手段を持たないテッドは間合いに踏み込んでしまいます.これには遠距離攻撃が効果的なんですが,そのエキスパートであるガッシュは…友の窮状に動かない体を無理に動かし立ち上がる.相打ちなんてのは戦術ではない.1人では力が足りずとも,2人なら!

後半は遠距離と近距離のコンビネーション! テッドに頼り切るのではなく,戦線に復帰することを決意したガッシュと清麿.圧倒的な強さこそないものの,技の多彩さと軍師役の存在はガッシュ組の優れているところで,特に他の魔物とコンビネーションを組んだ場合に力を発揮するのは今までの激戦でご存知のとおり.…実際に使われる術が一本調子だったり軍師役が間抜けだったりするのはご愛嬌(苦笑).敵の技は居合いということで領域に踏み込まなければ届かない…はずが,すり足で急接近.眼前に迫る領域,しかし後には守るべきものがいて動けなくなるテッドを救うのはガッシュのザケルガ! テッドの拳がガッシュを救ってくれたように,今度はガッシュの電撃がテッドを救います.
遠距離攻撃のエキスパートと近接戦闘のプロの相性はぴったり.さらに清麿が術が剣が起点にしていることを看破し,守る動きを計算した上でザグルゼムをアースの剣にぶつけます.ささいな妨害ですがテッドが息と体制を整え,再び敵に立ち向かうには時間は十分.まだ回復しきっていないガッシュの助力に軽口を叩き,そして立ち向かう豪腕のテッド!
テッドはフェイントで翻弄し,さらにガッシュが後から遠距離攻撃で妨害.距離の異なる2人の間断ない攻撃はアースの動ける領域を極端に狭めていきます.また,エリーにとってはザグルゼムの輝きも脅威.ガッシュとテッド,2人の攻撃を食らう距離から逃れて川の向こう岸に渡る2人に対し,ザグルゼムの蓄積は足りないもののバオウを強行する清麿! 光を警戒していたエリーは先にザグルゼムを帯びた岩をバオウにぶつけさせ,効果を確認.ザグルゼムが強化技だと知ったエリーは,アースにとっておきの技を一つ発揮するように指示! 清麿とエリー,双方とも非常に短い時間の中でぎりぎりの判断をさせられてるんですが,互いに耐えてなんとかなるような相手ではないと考えたゆえに,技よりも攻撃機会を重視し出し惜しみをしないところが素晴らしい.術によってバオウは退けられてしまい,ガッシュ側が最大の攻撃手段を失ったのに対し,アースは未だ立っています.
ところがここでエリーは退くと判断.彼女の主たる目的は情報収集で,力を見極めた上に利用価値のあることもわかったので撤退を決意.この判断はガッシュと清麿をも救います.なんせガッシュ以上に力を使い果たした清麿がばったり行ってる上に(苦笑)敵は奥の手を隠したままですからね.その奥の手が遠距離攻撃だったら,間違いなくテッドのトップギアでは対応できないでしょう.

さて,そんな夜の間にガッシュにそっくりの銀髪の魔物の子・ゼオンは例の建造物を見に行っています.「魔界のもののはず」とゼオンが語るあの遺跡にはどのような力があるんだろうか.建造物に穿たれた鍵穴のようなマークにも意味があるようですが…この建造物は,エリーが語っていた「バオウ」と並ぶ脅威,「ファウード」とどのような関係があるのか.
謎の遺跡と謎の術.自分の外と内に不確定の脅威を抱えることになったガッシュ.彼は未だそのことを知りません.とりあえずエリーは2人の心構えは認めてくれたので,再会の際はぜひ,味方の側に回ってもらいたいところですが….わからないことだらけの戦いはまだまだはじまったばかりですが,これまでだってずっとわからないことだらけの道を全力で突っ走ってきたあいつらだから,きっと何とかなるはずです.次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#53

「下品ゆえに至聖,下劣ゆえに最強の巻」

ついにギガは倒れ,囚われのヘッポコ丸も元の姿に戻った.地下では依然ソフトンがそのエネルギーで都市を支えついでに崇拝されていたのだが,その代理は紀州の梅が担う.魚雷ガールは反戦運動に身を投じるためパーティを離脱し,ボーボボたちもサイバー都市を後にした.
その頃,現帝王であるツルリーナ4世の先代,ツルリーナ3世とその部下たちの封印が解けた.彼らが狙うのは毛の王国の生き残りで,早速旅をはじめたボーボボたちのところにも100年前の毛狩り隊・ゴルゴンがその姿を現す.ボーボボを隠そうとする仲間たちだが,ビュティを救うためにボーボボは鼻毛真拳を使う.

アニメ化すら暴挙という評価の中,誰もが夢にも思わなかった新シリーズに突入した奇跡の作品「ボーボボ」(ただし関東のみ).実力ある芸人集団に対し切れ者の製作スタッフが珍妙な企画と問題だらけのゲストを次々にぶつけ奇跡の化学反応を何度も生み出した,現代の「笑い」の最先端を爆走する最強のお笑い番組です! これまでも優れたゲストは準レギュラーとして起用してきたので,現在のボーボボ組の充実ぶりは相当のもの.しかし安定こそ笑いの最大の敵で,そことの兼ね合いをどうするかが今期の大きなテーマとなるのかもしれません…たぶん考えすぎですけども.
ちなみに今回から3部構成から2話構成に変更.本作は異様に濃いので,細かく区切ってもらうほうが鑑賞しやすかったんだけどね(苦笑).アバンは適当クイズ.マルガリータ帝国組織図が実にわかりやすくてよろしい.

前半はギガ編後日譚.ボスの敗北によってようやく姫役のヘッポコ丸が人形姿から解放…とはいえその復活があまりにもそのまんまだったためか,抱きつき汚いアタックで粛清(笑).プロならばこれほど衆目の集まる場で笑いを取らないなんて勿体無いことをしちゃいけない.それに比べると即座にハンカチ出してる天の助はさすがで,寝返りをあっさり終了して説教する田楽もまた素晴らしい.
これでこの都市にも用がなくなったはずのボーボボ一行ではあるものの,都市のほうで必要とされる人材が1名発生.Jの代理としてサイバー都市の崩壊を支えていたソフトンは地下で生き神様として崇拝の対象になってます.ピンクのぐるぐるはバビロン神の地上代行者.緑川氏の熱烈なファンですらさすがにスルーせざるを得ないほどの(笑)下劣な姿であるがゆえに,逆に天上の最も聖なるものに近づいているという泥沼の蓮のごとき存在なので,ついつい拝んでしまいたくなる気持ちはわからなくもない.しかし彼の素晴らしい不条理芸をたかが宗教ごときに奪われるわけにはいかないので,早速「ソフトンパパ」と称することで俗世に戻し「海へ行きたい」と駄々をこねて引き戻してしまう首領パッチと天の助.そして夏休みの日記に引きずられ,結局海に行ってしまうソフトン(笑).おかげで支えを失い崩壊を開始する都市を新たに支えるのは…紀州の梅.鰯の頭みたいなもんで,信仰の対象となり人々の心の力を集める何かがそこにあるってことが重要なんですよ.たぶん.
次ステージ対応としてパーティ編成をし直すボーボボ組から離れていくのは「成り上がれ!」と天の助を倒す魚雷さん.ギガ戦のおふざけが過ぎたことの反動か,反戦運動に身を投じます…ということでお見送りの儀を開催.男よりも自分の意志を選ぶ自立した女性である魚雷さんですが,流し灯篭は鎮魂というか,厄払い…(苦笑).

というわけで再開される,ボーボボ世直しの旅.戦力外通告に近い屈辱の姫役をやらされたヘッポコ丸は己の実力不足を痛感し夜も特訓に励むわけですが,まともな特訓で乗り越えられるほどバレーに勤しむ3バカは甘くありません(笑).真面目にやっている空回りが面白い,というのが今のヘッポコ丸の芸風.真面目に的外れな対応を取るのが若手ならでは面白さで,それは似たような芸風ながらもわかってやってるベテランには出せない味だったりするんだよね.
再開された奴らの旅はハイテンション.オープンカーに乗って鎌倉幕府の歌(意味不明)を絶唱するいい気分のバカども(実際はヘッポコ丸を愚弄中)の変態車に,別の車が勇気ある激突! 吹っ飛んだボーボボがささって大きなカブ化したり,首領パッチの愛車だと判明したりするのはどうでもよく,大切なのはここで喧嘩を売ったバカどもが復活したツルリーナ3世の手先であるということ.新たな敵,100年前の毛狩り隊のゴルゴン・ニヒル・ラッコ.毛の王国の生き残りには「いいことしてやる」とか言っちゃうから,待っているのが罰ゲームだとわかっていても首領パッチは詐称の準備(笑).
毛の王国の生き残りは生贄に.生き残りでなければそのまま殺す.…寿命がちょっとの間延びるのが「いいこと」らしいんですけども,そんな企画に乗るわけにはいかないボーボボたちは戦闘開始.お約束としてやられる天の助は毎度マメだなぁ.首領パッチのふんどし祭りなど適当な小競り合いの中で,敵の数は十兵衛とシャイナの登場で対等の5人に増加.ボーボボたちも人数をちょっと割り増してみるものの,よりによってあの2人じゃどうしようもなく.そして,本作の良心であり視聴者の心のよりどころでありツッコミの至宝でもあるビュティさんを攻撃する狼藉者どもに,堂々と名乗ったボーボボ.リーダーとしての矜持か,ビュティさんを傷つける者に対する怒りなのか,毛の王国の生き残りに与えられるわずかな特典狙いなのか(笑)定かではありません.

後半はバトルバトル! 2話構成になったのでここでもあらすじが冒頭に入ってますが,前半の続きなのでいきなりバトル満開.サイバー都市では3バカ+魚雷のカルテットが目立っていたので,久々の3バカ+ソフトン・ヘッポコ丸の戦いはなんだか新鮮.ベテランの技が光る無差別攻撃「ところてんトレイン」.これを止めるシャイナの「スパイダーズ・ネット」! しかし蜘蛛の巣に囚われた蛾どもは(笑)その姿を生かしてニヒルに「りんぷんアタック」!
3バカの,敵の特性を生かし一糸乱れぬチームワークで流れるように技を展開する様が見事! ヘッポコ丸の「皐月」なども利用しつつ,さらに勝手に戦線離脱している田楽とラッコまでも利用しつつ(笑)テンションを上げていく戦いの中,一番おいしいところを持って行ったのは天の助の奥義「こび売り」でしょう.そのやられぶりも合わせておいしすぎ! 火を吹くゴルゴンを封じるため,ボーボボの謎の機械で首領パッチを変形させることで放たれる火消しアタック.この情景に対しビュティさんが評する「新手の地獄絵図だー!」って叫びが良いなぁ.天の助に捉えられたラッコはある晴れた昼下がりを「ちょなちょな」で荷馬車に乗せられて,動けないところを復活した首領パッチが襲撃.敵がつけいる隙がない!
ベテランと若手の絶妙の融合「ぷるぷる皐月ジェット」は普段の2人の虐げられぶりを吹き飛ばすかのような無差別攻撃.実力者ソフトンは十兵衛をバビロンの一撃で打ち倒し!ヘッポコ丸も張り切って先輩芸人の背中をどつき(笑)!ボーボボの出涸らしティーバックアタックは地味にゴルゴンを圧倒し!そして…「開橋!」ってもうちょっと周囲を見て技を出せよ首領パッチ(苦笑)! …とは思うものの,周囲を見ていないからこその強力なダメージでもあるので痛し痒し.
橋が開き落下するものの中には,シャイナの技で助かるものや,水中戦希望で落ちたはずが屋形船に落下してひどい目に遭うもの.そして…ラッコが「泳げない」というとんでもない特技を披露する大混戦.そして今回の技の中でも最もインパクト溢れるソフトン+ヘッポコ丸のコンビネーションがついに炸裂.バビロン真拳にオナラ真拳を組み合わせた夢の融合「バビナラ」!…問答無用の下品ぶりがいっそ清々しい(笑).天の助は「パピロン」で追い討ちをかけ,さらにわけのわからないいちゃもんをつけて攻撃を加えていく首領パッチ.馬鹿どもは完璧に空気を支配し,もはやこの場は首領パッチたちの世界! まあ,主役はボーボボなんだけど.そんな争いの中でラッコをなぜか助けた田楽曰く,「同じ臭いだ」…って絶対見込まれちゃいけない奴に見込まれてるぞラッコ(笑)! 田楽の領域に組み込まれちゃ,戦線復帰など遥かに遠い夢.
一応新たなる珍妙な敵も復活してくるわけですが,あまりにもボーボボたちは強すぎる.生半可なステージやゲストではお話にもならないこの状況を,作り手はどのようにおかしくしていくのか.今回のようにテンポ重視で勢いで持っていくのがアニメには向いてるんじゃないかなぁとか思いつつ,次回に続きます!

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いちご100%#1

「アイドル写真集についているポエムのようなものの巻」

(A)立ち入り禁止の屋上は,この街で最高の景色が待っている場所.そこに飛び込んだ真中が見たのは,夕日の赤い光の中で輝く美少女と彼女のいちごパンツ.その一瞬でいちごパンツの天使に脳を支配された真中.しかし彼が屋上で拾ったノートの持ち主である東城は同じクラスの地味な眼鏡っ子だった.天使はこの学校随一の美少女,西野に違いないと友人に言われた真中は,西野に告白することにする.

(B)奇跡が起きて西野と付き合うことになった真中.可愛い西野と一緒に下校するだけでも真中の童貞心は大暴走で限界だ.真中は折角つきあうのだから同じ学校を受験してほしいと西野に頼まれるのだが,真中にはどうしても行きたい学校があった.2人で目指すことにしたのは映像部のある泉坂高校.西野には言えないのだが,近くで映像部があるのは泉坂しかない.夢に近づくには,レベルが高くても泉坂に行かなければならないのだ.

今期新番組中では頭1つ違う突き抜けぶりを発揮し,つい出来心で書きたくなった愉快番組「いちご」.…やっちゃったのは作り手の方なのでいさぎよく諦めていただきたい(笑).作画はしっかり.特に魅せるべきシーンではなかなかの愛らしさを見せてくれたり,声優がキャラにはまっていたりと良い点もあるんですが,途方もなくテンポが良すぎることと,本来モノローグであるべき妄想をそのまま口に出すバカの存在,さらにあまりにもそのまんまで陽性なエロ状況のためにとんでもない面白アニメに! …というわけでレビューは久しぶりの深夜美少女アニメなんですが,にやにやとつついてみたいと思います.

前半はこの物語を方向づける非常に重要なエピソード.この出会いをきっかけとして,その後真中は様々な苦労とかエロ状況を味わうことになるわけですが…やっぱりおかしいよなぁ.立ち入り禁止の屋上で美少女に出会うのはいい.その子が転んでパンツ見せても,あの悩ましいポーズは苦しいが許容範囲として.そしてその逃げた美少女とパンツが脳裏から離れないのは男なんだから仕方ない.でも,「いちごパンツだった」って思ったことをそのまま口にするのは絶対おかしいだろ(笑).このあとも真中は本来妄想で留まるはずの言葉をガンガン口に出すという凄まじい配慮のなさを見せまくり,それが物語を回す…という非常に珍しく,面白いことになっていきます.
次の日.昨日のいちごパンツの美少女に頭が一杯の真中.とはいえその夢中ぶりは思春期というよりは小学生ですか(苦笑)? 屋上で美少女が落としたと思われるノートをしっかり拾っていた真中ですが,落とし主の東城さんは…地味なドジっ子.いきなりがっかりする真中は見る目がなさすぎ.この東城さんだって十分可愛いのになぁ.真中は非常にうかつな奴なのですが東城さんもなかなかの墓穴掘り.そこまで「見ないで!」と言われたら,見る気がなくてもノートの中を見たくなるってもんですよ.そういやあのとき,なんであんな格好で屋上にいたんだろうなぁ?
そして状況をさらに混乱させるのが真中の悪友,小宮山の憶測.いちごパンツは抜群の美少女である西野さんではないか?と適当すぎる憶測.顔とか髪の毛の色とか長さとか,ついでに胸のサイズとか声とか全然違うんですけども,真中はあの美少女の一体何を見ていたのか! …パンツか(苦笑).しかもいちごパンツに夢中なのは性欲ではなく高尚なる芸術のためだと言いたいらしい真中ですが,むしろカメラに納めることにこだわるほうが,変態度はより深まっている気がするぞ.そんなバカな言い合いにひょいと乱入してくるのが西野さん.そのくだけた性格は好感度が高いんですけども,パンツの柄を教える大サービスは何を狙っていらっしゃるのでしょうか(笑).
履き替え可能なパンツの柄だけを寄りどころとして,あの美少女は西野だと勝手に断定した上に,告白にまで踏み切るバカ特急真中.受験を控えた中3の冬に何をやってるんだと自分に突っ込んではみるものの,もはやこの状況はどうにもならず…さらに読んではいけないノートを見てしまったことで,加速していく物語.
ノートに書かれていたのは東城の書いたファンタジー小説.これがやたら気に入った真中は次の日,東城を屋上に呼び出して大絶賛! 恥ずかしがる東城と,そこをさらに誉めた上に己の夢まで語ってみせる真中.「オレは映画作る人になりたい!」と秘密をうれしそうに語る真中に…惚れてしまったのが東城の運の尽き.経験値低そうだから仕方ないのかもしれないが,よりによってこのバカでなくてもいいだろうに…(苦笑).本当に真中はバカで,今ここで自分に惚れてくれた相手に対し,西野への告白のやり方を聞くというどうしようもないデリカシーのなさを発揮.さすがの東城も「運動しながら告白するのはどうかしら」と彼女なりの妨害工作に動いてみるわけですが,これがまさかの事態を招くことに!
真に受けたバカは西野さんを鉄棒の前に呼び出して!必死で懸垂しつつ告白! 映像的には大馬鹿だし間違いなく大失敗となるはずが,恐らくはその美少女ぶりによって普通の告白には食傷し,ある意味悪食になっていた西野は爆笑の末にOK! こうして珍妙な展開の末に,真中を巡る2大美少女の三角関係が築かれてしまうわけです.

後半は接近する3人.奇想天外な西野の悪食によっていきなり付き合うことになった真中は見事に有頂天.そりゃまああんな美少女が自分の彼女となれば有頂天になるのは仕方がないところですが,この時点で嫉妬する様子を見せる西野が不穏です.あんなアホでも,自分のものになったならきっちり執着するのか西野さんの恐ろしいところでありまた気の毒なところでもあります.ただ公園に寄って,リップクリームを塗っている様子にすら劣情を催すサカリのついた真中なんか,執着しなきゃあんなややこしいことにはならなかったはずなのに(苦笑).
小粋なトークとしてセミ豆知識を選ぶ一杯一杯のバカと語り合う西野さん.「冷静に考えてみると君のことよく知らない」という衝撃の今更なコメントに,真中でなくても呆然です(笑).…まあ,悪食と勢いだけでOKしてましたからねぇ.てっきりここで破局するのかと思ったら,「あたしと一緒の高校受験して!」と西野さんからは謎のご提案.互いを知り合うにはもうちょっとなんかいろいろ方法はあると思うんですが,逆にこの提案によって真中に他の親密になる手段を取らせまいする西野さんの計算ではないだろうか.しかし真中は己の夢のために提案を辞退.真中的優先順位からすると己の夢は女の子の気持ちより大切.このとことんわがままな性格が,周囲の人間と彼自身を苦しめる元になっていくわけです.夢を叶えたいという男の妄想に西野さんはおつきあい.ここで真中が目指す泉坂が西野にはレベルが高すぎるってのがいい.東城は完璧超人なんですが,西野は頭がキレそうに見えて,実はそれほど賢くないってのがリアルで良い感じです.西野が一緒ならもっと頑張れる!と気合の入る真中ですが当の西野にはまともにさわることすらできない純情ぶり.
そんなわけで己の夢である泉坂高校に合格するために必死の努力を開始する真中.…こいつがもうちょっと他人のことを配慮できる頭を持っていたなら,恐らくこの先の展開はなかったに違いない…必死で勉強する真中だが,どうしても力不足.しかしそれを補うために,東城に助力を求めるというのはどうなのか! そこは西野と2人で頑張らないとダメじゃないのか(苦笑)! しかも彼女である西野には話せなかった己の夢のことすら東城にぺらぺら語ってしまい,さらに東城の関心を集めてしまうという墓穴の掘りっぷり.経験値が足りず押しも弱い東城も,真中のことを喜ばせるために西野のことで落ち込む彼を必死でフォローするという迷走を見せているのでいい勝負なんだけどね.そして真中は東城に勉強を教わることになり,東城は転がって己のいちごパンツを真中に披露するという大サービス(笑).
…東城も西野も癖は強いですがいい子なので,それがあんな自分勝手なバカに惚れるのが納得行かないんですけども,恐らくはそんな不条理こそがこの世界の理.美少女たちのあられもないシーンのためだけに存在する物語にツッコむ意義があるのかどうかは定かではありませんが(笑),でも,そういうのが凄く好きなので!次回に続きます.

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陰陽大戦記#27

「夏の終わり,夢の終わりの巻」

ミカヅチの儀式は成り,地流はついに大鬼門を開いた.その儀式には巻き込まれずに戻ってくることができたものの,今のリクではミカヅチに敵うわけもない.今天流がするべきなのは,無謀な戦いを挑むことではなく力を蓄え時を待つこと.悔しくもどかしい気持ちを抱えながらも,リクは天神町に帰る事を決め,ソーマもそれに従う.
大鬼門の開放によって降りしきる夏の雪のなかで,リクとソーマの乗った天神町行きのバスはトンネルの近くで立ち往生する.中には大鬼門の影響で現れた妖怪・土蜘蛛の姿が.確かに今の天流は無力だが,リクは人の暮らしを乱し,悲しませるものは許せない.それがたとえ妖怪でも…地流でも.

リク=ヨウメイを巡る中盤のクライマックスが緩やかに終わっていく「陰陽」.実質22話からはじまった物語は,リクが知ってたことを知らなかった千年前の己の辛い過去を取り戻し,それでも一緒に進んでくれる友のため,過去からも未来からも逃げたりしないと過酷な宿命の道を歩む覚悟を決め,天流宗家として地流の元に出向いて天流の過去の罪を謝罪し,その上で「この力を,みんなの笑顔のために使う」と誓うことで閉じていきます.自分を知り,さらに相手をも知ったリクが痛感するのは力の差.高い理想も正しい思想も,貫き通すためには必要なものがあります.ちなみにこのシリーズは22話のヨウメイの夢からはじまってますんで,終わりを飾る後半の展開は対を成すものなので間違ってません.間違ってません(笑)!
今回からはアバンとOP・EDが変更に.OP曲は前のほうが好きだったな.リク以上に牙を剥いたりたそがれたりのマサオミが気になります…あ,地流側の蛇が思い切りいる(苦笑).そういやあれは誰なんだろう.…つまりあいつらは他人ではなく,実際の動機はそこに起因しているのか?

前半.お天気キャスターが福井さんのパロディ.…子どもは全力で置き去りだ(笑).地流が鬼門を開いてしまったことで降り始めた雪は,8月末の真夏なのに止む気配はなし.しかもミカヅチビルのある東京だけでなく,天神町にまで寒波は訪れていました.狂う気象の中,町から消えたリクとソーマの行方を気にしているボート部.特にリクが行ったのを知っているモモは,友達まで不安にするわけにはいかないと必死で笑顔をつくって信じる様子がいじらしい.今は野菜とかこたつとかを気にしているリュージもリナも,2学期以降はモモと同じく,否応なしにナズナのいる天流の事情に巻き込まれていくんだろうか.
その頃,リクとソーマはバスで帰宅の途についてます.来るときは新幹線だったけれど,雪で止まったのか交通費を安くあげるためにバスにしたのかは定かではありません.中の様子は路線バスみたいだけどね.バスの窓に映るのは曇ったソーマの顔と,ここに至るまでに2人が感じた思い.
大鬼門の開放には巻き込まれなかったものの己の力不足を痛感したリクと,父の言葉を守るためにすぐにでも地流を止めたいと逸るソーマ.「無理だ,勝てない」と言い切るリクは,何も知らず周囲に流されていた頃の彼とは明らかに違う.状況から最善の道を選び,その方向に仲間を説得する良いリーダーぶりを見せています.今の2人の小さな力では,ミカヅチに一太刀浴びせることすらできない.だから最善手は撤退.まだ決定的に負けていない今だから,次の機会のために未来を繋ぐのが正解です.…それに明日から「新学期だし」とにこりと言うリク.今それを言うかとソーマには怒られてますが,気を緩めて冷静になってもらうためにわざと道化を演じてますね.おかげでソーマも納得し,今はバスの中.
もちろん,リクは本当は笑顔でなんかいられない.それでも穏やかに「焦らないで」とソーマをなだめた言葉は,彼自身にも向けられています.時が来たら必ず来ると厳しい顔で誓うリク.皆の笑顔のために力を使うなら,ミカヅチビルに再来することは避けられない.…地流大鬼門のもたらす悪影響が雪だけでないことを帰り道に知ることによって,それを痛感したに違いない.土蜘蛛の出現に先頭切って飛び出し,闘神符を放つリク.どんな厳しい状況でも,コゲンタやソーマやフサノシンや,一緒に戦ってくれる仲間がいるからこそ,妖怪や地流に対抗する気持ちはくじけずに,心の中で燃えるのです.

後半は…間違ってません(苦笑)! リクたちがバスで帰宅の途中,土蜘蛛と戦うまでの前半から,地流ビルでリクと別れたマサオミはどこかの旅館様の一室で3人の会合に参加していました.持ってきた映像を見せるためにMacMiniらしきものをいきなり持ち出すマサオミさん.これはパソコンが苦手だからMacなのか,ある程度以上のマニアだからMacなのか? 映像で振り返るここまでの地流敗北の歴史のうちで,特にイゾウの敗北に驚く彼は…あの人.リクの強さを誇るかのような表情を見せるマサオミの心も気になります.
力をつけ,相当の実力者とも対等の戦いが可能になった天流.特に天流宗家の周辺には実力者が集まっているので,組織にはなっていないものの簡単には滅ぼせない程度の戦力になった,というのが3人の評価.地流以上に正確な判断をしているこの3人は…神流ですね.天流に「しっかり働いてもらう」という言葉.こいつら,火に油をさらに注ぐ気満々だよなぁ.しかし彼らにとっては厄介なのがヤクモ.彼らのことを嗅ぎ回る彼は神流の真実に最も近いはず.ということはヤクモとミカヅチで食い違った伏魔殿縁起で,真実を語っていたのはやはり….ヤクモについては「まかせろ」と引き受けるのが3人目.彼がどれほどの実力者なのかは,遠からず伏魔殿の中で披露されることになるのでしょう.
さてその頃の天流なんですが,孤月拳舞の通じない土蜘蛛に虎鉄を降ろしてもらい立ち向かうコゲンタ.しかしコゲンタではサイズが違ってどうにも力不足.…けれど,彼らは孤独ではない.フサノシンと初歩的なコンビネーションを見せるコゲンタは,当初仲が悪かったことを考えると素晴らしい改善ぶり.宗家が突出して強くても長期戦には勝てないので,今後は仲間たちのパワーアップやより一層のチームプレイが要求されるようになっていくんだろうか.足を切り落として動けない土蜘蛛が食らうのは,離震兌離の破軍孤影斬! …漢字が直ってよかった(笑).
道を塞ぐ障害を退け「新学期までに帰れそうだね!」と口にするリクに対し残る3人が即座にツッコミ(笑).これはリクの本音で,しかも本人は真剣.天流が地流を止める術を持たない限り,今後状況が良くなることは考えられない.あと何回新学期を迎えられるんだろうというリクの懸念は深刻です.まだ学校に行ける今だからこそ,皆のところに帰って,学校に行きたい.千年前から来た天流宗家のヨウメイではなく,現在を生きる太刀花リクとして,今後消えるかもしれない貴重な時間を,友達と一緒に過ごしたい….

…とか思っていたらバスにまたも襲撃.しかも今度の背景は伏魔殿? なんだかでかい妖怪らしきものの出現に立ち向かうのは…聞いたことはあるものの,ここで聞こえちゃいけない声だ(笑)! バスの上にはボート部の3人.しかもなぜかモモとリナが闘神機持って式神を降ろします! やたらに激しく動きながらやってくる豊饒のネネ.そしてビジュアルからして絶対に弱い癒火のヒヨシノ.伏線なしの超展開にひたすら驚き,もはやコケるしかないリッくん.こいつボケだから,世界に介入するほどの強いツッコミができないのが辛い.ギャグに関しては相変わらず流されるままのリッくんの前で切られる2人の印は…なぜかコゲンタ攻撃に!
モモちゃんの「I Love You リッくん」という相合傘印.絶対に精神攻撃だと思ったら案の定で(笑)「必殺! コタツでごろニャーン ミカン食べ放題冬の陣」で召還されるのはコタツ.これがコゲンタの真上に落ちて「コゲンターコゲンター!」と真面目にリクが動揺してみると,コゲンタはコタツ猫に(苦笑).…ツッコミのできる奴が先に無力化されたのは痛い! このボケ放題の世界を止められる可能性を持つ存在が皆無となり,ボケはさらに重くなっていきます.追い打つのはリナの「トラさん命」.本来は震離兌で西海道虎鉄がやってくるはずが,キタのは「トラさん専用ネコじゃらし」.顔は崩れるわ猫だわと爆走する「陰陽大戦記」.前半終了時点でこんなバカ話になるとは誰も予想できないと思います(笑).
バカはさらにエスカレート! こたつの上のいつもより等身が上がったモモとリナ.お行儀の悪いモモちゃん曰く,リッくんが帰ってこないから心配で心配で,大降神できるようになりました.ついでにリナちゃんも大降神で巨大化してみました.…もはやリクことボケは怒涛の展開におろおろ流されるしかなく,でかい招き猫と巨大リナとでかいコゲンタとねこじゃらし生み出す無敵のハーモニーは世界を揺るがし,なぜか当然のようにその全部が無力なボケの上に落ちて,消えていく「太刀花リク」という存在…「あー!」
涙を流し鼻ちょうちんを膨らまして寝ているリクを起こすのは,ソーマ.夢でした(笑).
この一連のシーンは千年前の過去から「見せられていた」美しく悲しいヨウメイの夢が消え,リクの無意識が「自分で選んだ」珍妙な夢に変わることで物語を締めようとしているので間違ってません(笑)! それにヨウメイとリク,2つの立場を持つことになった主役ことボケがどちらをベースに選んだのかも明らかになってます.彼自身を示すがゆえに砕けて消えたのは,「太刀花リク」のほうだったわけですから.

リクたちが帰宅すると,ナズナだけでなくボート部もアパートで待ってました.勇気ある撤退で,無事に帰ってこれたのはよかった.皆,とても心配してましたしね.とはいえモモちゃんの心配はついさっき完成したばかりのリクの心の傷に直撃(笑) 「やめてモモちゃん,大きくなったらだめだよ.大きくなっちゃー!」とがたがた震えて怯えるリク.昨日の冷静な宗家は,一体どこ行っちゃったんだろう(苦笑).
夏休みは終わり,事態は悪化.野菜命のリュージを動揺させる雪は止む気配もなく,この先この国はどうなってしまうのか….地流を止めるために力を蓄える時間は,それほど長くはなさそうです.さらにこの先天流にはマサオミの離反も待っています.裏切られた心の傷と,失われる豊富な知識を補う術はあるんだろうか.
予告ではユーマと,クラダユウの消滅で記憶を失っているはずのミヅキの姿が.狐面は誰? それにあの子どもは,あの人にとてもよく似ているんですが….そして,作品冒頭から失われたままだった導師たる彼はついに帰ってくるのか? 遠いけれど目指すべき場所へと歩き出す,次回に続きます!

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4月開始新番組チェック・1

東京では桜の週末はあっという間に過ぎ去って,雨の日々に突入.じめじめは確かに嫌だけど,花粉が飛んでいないのが快適すぎるので,完璧に痛めてしまった喉が回復するまではぜひこのままでお願いしたい(笑).写真は金曜夜の公園の夜桜.横のナイター設備の明かりが消えたら,真っ暗に.

さて,今日は4月開始の新番組について感想を.ご存知の通りギャグとして読めるものに関してはテンションと悪ふざけを重視して評価しています.メインストリームでは重要な評価基準の萌えや燃えすら軽視するかわり,面白ければ原作の有無については無視.…実際選り好みができないくらいに,琴線に触れる作品が少ないんですよ.というわけでギャグとして琴線に触れちゃった作品は,その時点で珍妙すぎることが多く(笑),人を選ぶ作品が高い評価になるのがお約束です.ちなみに1~3月は「陰陽」「ボーボボ」「らいむ」がマイベスト.
事前では,今期「フタコイ」以外は気合を入れて見るものがないと思っていました.しかし…思わぬ伏兵が! タイトル前の記号は事前の期待→見た感想.

○→○エルフェンリート
原作既読(かなり好き).アニメ化しても評判の高い作品が地上波に来るということで,期待半分,規制による表現の制限に対する不安半分.実際最も規制の緩い地方局であってもかなりの制限は加えられていましたが,話が追えないほどではないので大丈夫.凄惨な描写は確かにこの物語の魅力なんだけど,一番大切な彼女たちの気持ちは血がなくても描けるはず.この先が楽しみです!

○→△英国戀物語エマ
原作未読.しっかりぎっしり描かれた背景や世界は非常にリッチなんですが,物語やキャラは禁欲的で静かで穏やか.この引き締められた描写が,恐らくはこの先そこから外れていくものたちと好対照を成すんじゃないかと思うので頑張って見ることに決定.己の生を生きるために世界から拒絶された存在は何処へいくのか.そのあたりを見守ってみたいと思います.

△→△ガラスの仮面
原作既読(飛び飛び).色んな意味で評価の高い原作をアニメ化.内容は「リンかけ」とある意味いい勝負なので面白いほうで大暴走するのなら書こうかとも思っていたんですけども…さすがはマヤ.あまりにも本気なので茶化せない(苦笑)! というわけでクレイジーな舞台馬鹿の暴走を恐る恐る見守ることに決定です.実は驚いたのは監督名だったりします.うわ,こんなところでお仕事されていたとは.

-→◎いちご100%
原作既読.そして伏兵.来た来たと深夜に大喜びしたのは自分だけでしょうか! 原作ではマンガというメディアの特性で,読む側はゆっくりとヒロインや真中の心の動きを眺めることができるんですけども,ある意味萌え作品の重要なエッセンスであるゆったりとした時間の使用をアニメ化に当たり大胆にカット(笑)! 爆発的にテンポが良くなった物語の中で描かれるキャラたちは…爽やかすぎる馬鹿ぶりです! すいません自分も相当の馬鹿なので琴線が震えっぱなしで止まらないです.東西でさえこの始末なんだから,エロスの権化である北が登場したら一体どうなっちゃうのかがもう楽しみで楽しみでなりません!

△→△極上生徒会
マリ見てとあずまんがと増田ジゴロウの混合体? キャラは可愛く作画も良好.ただし本当にきっちり出来ているために,ギャグがその枠をぶちぎれて越えていくような事態は発生しないと思うので自分の期待度としてはこのあたりに.時間帯的には「ネギま」との一騎打ちになるはずで,どちらが勝つのかも結構な見所.典型のふりをして意外と枠をぶち壊してくる「ネギま」優勢と見ているんだけど,どうなるかな.

-→○ふしぎ星の☆ふたご姫
元々女児向けはあまり得意じゃないんですが,これはなんだか楽しく見れてしまってうれしいぞ.ターゲットは幼児から小学校低学年女児あたりで,「プリキュア」よりもやや下を狙ってるんじゃないかな.動きを見ているだけでも可愛らしさ爆発.この世界に中盤以降さらにシリアスなものを乗せるのか,それともこのままおきらくごくらくに爆走するのか.どちらの路線でも,このキャラならばまとまりは良さそうなんですが.

○→○うえきの法則
原作未読.ただしスロースターターという評価は聞いてます.初回は,話はかなり強引ですが作画は良好.悪人がちゃんと悪人をやってるところは高評価で,今後バトルものとして展開していくときに絶対の悪が描けるのは良い武器となるはずです.終盤に急加速したという原作をどのようなバランスで再構築していくのか,お手並み拝見です.

とりあえず今日はこんなところで.続きはまたそのうちに.

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焼きたて!!ジャぱん#25

「憂鬱な気分のときは髪型をちょっと変えてみるの巻」

常識をぶち破り見事優勝した和馬の陰で,敗北した冠はこれまでの研究成果を研究所ごと爆破された.他人の金と力で夢を叶えるのが間違っていたのだと,冠は思い知らされる.約束を守ってくれた和馬に感謝する月乃.南東京支店の3人の気持ちはすでに大会終了モード.河内の試合のことはもはやどうでもいい.
アフロになって戻ってきた河内が語るのは,厳しい修行の1週間.店長に紹介された教会でシスター・グラハムとのフランスパン勝負に負けた,「なんやて!」が口癖の河内は,常人で常識に縛られすぎ,他人の行動に驚かされすぎるとシスターから激しい言葉責めを食らう.

和馬が勝利した前回で雪乃の悪行に一応の鉄槌を下し,シリアス要素がどんどん薄らぐ今回の「ジャぱん」.ちなみに主役は…押しの強さからすると河内ではなくアフロそのもののような気が(笑).和馬の活躍でヒロインは既に逆境から救い出され,助けるべき相手もいない逆境に未だ身を置くのは河内一人…しかも髪型まで取り返しのつかないことになっちゃってるあたり,本当に報われないなぁ(苦笑).とはいえ様々なしがらみで縛られてきたこの新人戦で,純粋に自分の勝利のためにパンを焼くことができるのは幸運なんだけどね.見所はどう考えても中盤.瞳を閉じていいですか(笑)?

前半は和馬の大逆転勝利に沸き立つパンタジア.板の盗難にも観客のブーイングにも負けない強い心と,バイタルグルテンという手法を常識をぶち破って活用した和馬の勝利.…この勝利自体は冠も納得せざるを得ないわけですが,その結果が彼にもたらすものはあまりにも悲壮.大慌てで止めにいくものの,奴は本気! お約束のとおりに爆破されてしまう,冠の大切な研究所….それなりにバックアップはしていたんじゃないかと思うんですが,それにしても今後の研究に大きな支障が出ることは間違いなし.腹いせできて気分がよさそうな雪乃と,崩れる冠.涙を流して床を叩き,笑う冠の様子は黒柳に心配されるほど.悲しみと怒りと自嘲の気持ちが入り混じる彼の言葉は,他人の金と力で夢をかなえる甘い考えが,おかしくておかしくて.そこには,どこか清々したような感すらあります.
ここまで表裏から妨害されてきた南東京支店.それでも戦いを捨てなかった彼らにとって,和馬の勝利は最高の報酬.自分たちのために戦ってくれた和馬に月乃は「ありがとう」と言うしかありません.屈辱の河内戦の後,逃げようとした月乃のかわりに逃げずに戦ってくれた和馬は,彼女にもこの先前に進む勇気を与えます.…というわけで既に最終戦終了,エピローグ完了であとは番外編に突入準備OKの和馬・月乃・松代店長.昼間からナイトフィーバーの準備を完了する中,ひとり取り残されているのが河内(笑).
3位決定戦を決勝戦のあとでやる日程にも問題があると思うんですけども,河内にとっては自分のアフロの力を見せつける折角の場なのでぜひとも無視はされたくないところ.でもなぁ,内心3人が河内の試合なんかどうでもいいと思っているという,嫌な結束を見せているからなぁ(笑).それでも折角の場を失うわけにいかない河内は,己の特訓トークで必死で間を繋ぐことに.河内を別キャラに変えたアフロに潜む脅威の秘密とは!
1週間前,シスターにコケにされて思い切り無駄足を踏んだと知らされた教会で,河内はシスター・グラハムとのフランスパン勝負に挑んでいました.己の腕にはそれなりの自信を持つ河内はこの勝負に挑み…このエロくてSなシスターに翻弄されることに(苦笑).
シスターが焼いたのは丸くてクープが一杯の,アフロのように盛り上がるパン.これを河内が口にすると…たちまち脳裏は荒野にトリップ.荒野の如き表面と柔らかな内側は,まさしく食うアフロ.その中心で愛を叫びたくなる河内.「助けてください! 助けてください!」って今は爆笑だけどさ,再放送には風化してるんじゃないか(笑).銭湯=あ風呂はちょっぴり蛇足だけど,曲を含め本職の黒やんとも肩を並べる見事なリアクション!
クープを増やしたシスターの特別製フランスパン?は,ナポレオンが定めた定義をぶち破る常識外れのもの.しかしそんな常識に囚われて素人に負けるクソ野郎には,言い訳すら許されない.河内がクソ野郎である理由,それは「なんやて」人間だからです! 「なんやて!」
エロそうな本職のシスターに聖なる教会で暴力と言葉で責められるという特殊なプレイを味わうことになった河内.そっちの趣味はないらしいので辛いばかりのようですが,シスターの説教は至極ごもっとも.これから死ぬまで9万回以上も他人に驚かされ「なんやて」と言い続けることは,確かに他人を動かす職人の一生には不似合いで…しかし,常識に縛られた河内が和馬に対して驚きを見せることが視聴者の感情移入のためには不可欠なので,この事実ゆえに改造がうまくいかないのも目に見えているところがどうにも悲しい(苦笑).河内の意思はともかくとして,彼には雑魚でいてもらわないと超人ばかりのこの物語はまともな娯楽として成立しない.パン職人としてはともかく,重要な役割を担う河内の価値をせめて視聴者くらいは認めてあげたいところです(笑).

後半.雑魚という真実を突きつけられた河内が勧められたのは,常識に捕われないように,まずは見た目から変わること.確かに剃髪とか化粧とかユニフォームとかコスプレには,己の見た目を変えることによって普段の自分から乖離できるという特性があるのは事実なんですが…本人の心構えが変わればいいんだから,無理にアフロでなくてもいいんだ河内(苦笑).しかしシスターの言葉に惑わされ,ついに漢となるべく店長とお揃いのアフロに! …芸人としてはキャラがかぶるからアウトなんですが,本人が納得してるならまあいいや!
そして河内の味わった辛い1週間は,「なんやて」禁止のパン修行のはずなのに,バラエティの1コーナーにしか見えません.「ジャぱん」はともかく上井草のカエル型宇宙人とか生地から飛び出すアフロ君に至ってはどうしたらいいのか.そして人面犬…もうアフロ犬にしちゃえばよかったのに(笑).
というわけで「なんやて」を自分の辞書から消したはずの河内.しかし恐らくは和馬たちの予測の通り,そしてこの作品が河内に要求するとおりに全然「なんやて」が消えてない.今回軽い話ということもあって画が気持ち良く遊びまくりなんですが,店長の制裁部分は特にハジケているよなぁ(笑).おちゃめな嘘にすら動じる小心と,常識に捕われまくりのがちがちの頭に変化なし.普通に考えれば諏訪原に勝つなんて無茶もいいところなんですが,対する諏訪原ときたらここまで気合を入れながらも常に悲しいほど空回り.パン職人としてはともかく,芸人としては実は河内といい勝負の可能性が!
ひどく間を外しながらも,フランスパンに箸を刺し「歌うフランスパン」をお見舞いしてやると宣言する河内.その河内をやっぱり驚愕させる,諏訪原のやたら長い「踊るフランスパン」! 南東京支店の未来や月乃さんの名誉は和馬がもうなんとかしてくれたから(笑)味方すら期待していないとしても,自分の名誉のために思い切り頑張れ.それに詭弁にやられて気がついてないようですが,「なんやて」と言うこととパン職人としての腕には実際あんまり関係ないぞ(笑)! 河内が己の腕で未来を切り開くことはできるのか.次回に続きます.

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金色のガッシュベル#101

「新たな友と新たな敵の巻」

今日もなおみちゃんが怖くて公園で遊ぶことができないガッシュ.こんなときのためにつくった秘密基地で一人遊んでいると,見たことのない少年がいきなり中に入ってきた.ガムとバルカンを巡り喧嘩をはじめた2人だが,力自慢はいい勝負だ.彼の名はテッド.ガッシュと同じ魔物の子で,悪い奴ではない.泊まる場所がないテッドとその本の持ち主であるジードは高嶺家に身を寄せることになるのだが,いきなり見知らぬ魔物と本の持ち主が家に泊まっているのを見ることになった清麿は複雑な気持ちだ.

新年度を迎え長編新シリーズに突入した「ガッシュ」.OP,EDも変更されて気分一新.今後は原作でも現在進行中の物語の後を,追いつかない程度に追っていくことになります.石版魔物編では終盤での失速が惜しかったので,このシリーズではラストは細心の注意を払ってすっきりとまとめてもらえるといいなぁ.今回は新キャラたちの顔見せ.作画が抜群に良いので面白もシリアスも見ごたえがあります.

前半は,どこかの山中でせり上がる今後の物語の舞台ともなる建造物の様子をさらっと見せたあとは,いきなりモチノキ町に.命を削る戦いの中で生き延び鍛え上げられてきたガッシュなんですが,もはやなおみちゃんの恐ろしさは遺伝子レベルに刻まれているらしく(笑)激しく怯えております.
主役が軽く場を暖めたところで登場するのがバイクの2人組.大男のジードと生意気そうな少年魔物・テッド.キッズ向け作品としては珍しく,この作品の登場人物はかなり幅広い年代に渡るんですが,ジードは中年から初老という感じで,ちょうど今のガッシュ組にはいない年代.もちのきの風を「いい風」と感じるテッドと,テッドの生意気ぶりを厳しく,しかし暖かく見守るジード.このコンビは以前ガッシュたちと出会い,消えていったダニーとMr.ゴルドーのコンビとよく似てますね.
自給自足を命じられているテッドは,ひとりで今晩の宿のために仕事を探しに出かけるものの…結局見つからず夕方に.普通の街に比べると度を越した面白人物が生息しているこの街ですが,さすがに未成年は就労できないようです.公園でテッドがたそがれている横には,なおみちゃんの姿が.彼女が待ち続けたのはたぶんガッシュ.去り行く背中はどこかさびしげなんですが,ガッシュの気持ちを考えると,公園でなおみちゃんにいじめられろとは言いにくい(苦笑).このシーン,地味に良い味が出ていていいなぁ.
テッドは諦めて野宿の場所を探して林の中に入るわけですが,そこで発見してしまったのはガッシュの秘密基地! なおみちゃんから逃げるため,ガッシュもこつこつと資材を揃え,努力していたんですね.しかし突然の闖入者によって折角の基地が奪われる危機!…って成り行きで喧嘩になってしまったテッドがぶっ壊しちゃうんですけども(笑).とても子どもとは思えない戦闘能力を見せるガッシュとテッドの力比べは,ついに巨石の持ち上げにまで発展.膝を大爆笑させつつも巨石を支えきる2人はさすがは魔物の子.しかし本の持ち主もいないし,岩は重かったということで今日の戦闘は諦めることを2人で同意.
ここまでの間抜けなやりとりは蛇足のように見えて,実は拳を交える前に話が通じる相手かどうかを確かめる,探り合いの時間でもありました.特にテッドにとってはこの戦いではじめて会話ができる相手.ガッシュは幸いにも会話のできる相手と多く出会ってきましたが,ほとんどの魔物はテッドのように会話なんかできないで戦い続けているんでしょうね.彼が捜しているのはチェリッシュという女の子の魔物.あいにく見覚えはないものの,大切なものを失った気持ちはよくわかるガッシュ.2人はガムを通じて友達になり,そして…そのガムが宿泊代に化けることに(笑).
帰宅した清麿を待っていたのは,母とガッシュの他にごつい男(本持参)と魔物らしき少年.これまでも何度か魔物に自宅に押しかけられたことはありますが,出会った直後から一緒に夕食を食うことになったのはこれがはじめてではないかと.ジードとの「こんばんは」「おじゃま,して,ます」という汗びっしょりのやりとりが面白い.

後半は夜と,更なる敵.魔物と本の持ち主2組が同じテーブルを囲む,恐らく部分的に緊張感溢れる夕食はなんとか無事に完了したらしく,しっかり後片付けを手伝うテッド.世話になった人に対する乱暴な言葉遣いはしっかりジードに粛清されるあたり(笑),ジードがテッドの心を鍛える,良いパートナー関係を築けていることがわかりますね.
そんな2人の様子を見ていた清麿は,ジードが悪い奴ではないとあっさり判断.会話のできる本の持ち主は今回がはじめてのはずで,それゆえに警戒が解けないジードですが,あまりにも自然体で言葉を返してくる清麿の様子に,彼の踏んできた場数を感じて感心.なんせここまで,どう見たって返事なんかしてくれそうにない相手にすら一応話しかけてきた清麿なので(笑)わずかなやりとりから相手の心を読み取る目や,どんな相手とも会話する胆力は相当のもの.そこが気に入ったジードはようやく心を許し,清麿を苦しめます(苦笑).下手すると王になること以上に大切な目的を持っているテッドは,これまででもかなり珍しいタイプです.
そして真夜中.前半からもちのき町に近づいていた2つの影は,ついに高嶺家の前へ.発された強力な殺気に対し,そういうものを何度もぶつけられてきたガッシュと清麿は鋭敏に気がつき,窓を開いて月下の2人を見ます.小さな本の持ち主と,大きな魔物.敵の強さについては戦う前から理解できるものの.この家を戦場にしたくないガッシュたちは,誰にも告げずに2人きり高嶺家から出ていきます.
真夜中の土手には2組の魔物とそのパートナーの姿.大きな魔物アースは剣の使い手.ガッシュがバオウの使い手だからと,早速襲いかかります.アースの強力な初撃を食い止めても,その直後に本体が迫って2撃目が迫るという強力さ.小さなエリーは頭が切れるようで,使ってくる術が適切でしかも先手を狙ってくるのが怖い.
戦いの中ですら対話を諦めない清麿は,ガッシュをラウザルクで強化した上で尋ねます.どうしてバオウ・ザケルガを知ることで倒されなければならないのか.バオウは…普通の術ではない.確かに清麿の中に溜まっていく力を源にして発動するのはバオウだけで,その点は特殊なんですが,それが「脅威」とまで呼ばれるほどのものなのか? アースの言葉を信じるならば,バオウは使い手さえ気がつけば今まで以上の力を発揮するようですが….そして,人間界にきた「バオウ」と並ぶ魔界の脅威は,冒頭に現れたあの建造物に関係があるのだろうか?
アースの猛攻によってラウザルクで強化されたガッシュですらぼろぼろ.けれど,手痛い一撃を食らって動けなくなっても,それでも必死で清麿をかばうため,立ち上がるガッシュ! バオウを使うには心の力が溜まりきらず,ガッシュも自由に動けない状態.このままでは敗北間違いなしの状況にやってきたのは…テッド!

土手から発せられる戦いの気配を辿ってきたに違いない2人(1名寝坊)は,話の通じる,同じ気持ちを共有してくれるかもしれないガッシュたちを助けるために推参.頭を撫で,「ここはオレにまかせな」と言ってくれるテッド.昨日出会ったばかりだけれど,テッドはもう,ガッシュの友達だ! 人数の面では形勢が逆転したものの,相手の強さとスピードと攻撃可能範囲は半端じゃない.3つの特徴のどれか1つでも潰せは勝機は見えてくるはずですが,ファイティングポーズを取るテッドの能力はどのようなものなのか.そして,今のガッシュと清麿がここでできることは何か! 白熱の次回に続きます!

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3月終了アニメ雑感・2

皆様年度頭をいかがお過ごしですか? ここ数日暖かくて桜がきれいなのはいいんですが,花粉症が見事に悪化して困ってます.苦しい…桜はもういいからはやく雨を,雨を!
写真は先日行った東京国際アニメフェアにいたonさん.札幌からご苦労様でした.

さて,残った最終回感想の中で書けそうなものを.

ガッチンポーてんこもり 4:1:4
元々地上波で放映できただけでも奇跡みたいな,あらゆる意味でバカ作品だったわけですが,ゴールデンに持って行ってもバカぶりが変わらなかったところは誉めてあげたほうがいいでしょうか(笑)? キャラが増えた分だけ早朝の頃のような濃さはさすがに薄れましたが,その分エロテロリストのインリン・オブ・ジョイトイを混合するというどう考えても間違った判断も,誉めてあげたほうがいいでしょうか(苦笑).作品内容そのものだけでなく,この作品が放映されているという事実そのものまで面白いというのは,反則もいいところだと思います(笑).

BECK 4:3:1
完結していないので一般を-1に.ラストはかなりの駆け足でしたが,あの原作に負けないようにアニメ化するにはこういう手法しかないよなぁ,というところをきっちり攻めてきていた印象が強い.ファンタジーのない,リアルな少年たちをここまでじっくり描いた作品はなかなかないので,できればアメリカツアーから先もアニメ化して欲しいんですけども,難しいかな.

舞-HiME 3:3:1
絵はいい.話だって起伏がしっかりあって,キャラも声も一流.ここまで完成度が高いのに…それでも満足できないものが最後まで残ってしまったのは致命的.ぶっちゃけ,何が余計だったのかというとたぶん男の存在(笑).いっそ女子高で同じテーマでやったなら(もちろん愛するものは基本的に女性)一気にファンタジーになってかなりおさまりがよくなったんじゃないかと思います.ちなみに,最終回はそんなに嫌いじゃなかった.

スクールランブル 3:4:2
視聴者が受け入れられるぎりぎりのラインを狙って笑いを投入する手堅い芸は素晴らしい.作品の外にいる誰かの存在を常に意識し続ける監督の芸風は健在.最終回なんてそればっかりでしたけどね.ラブコメは苦手なんですが,そんな視聴者すらきっちり引き込む画の良さ,話の転がしかたの面白さも際立っていました.で,最後まで見て気がついたことなんですけども,…どうも自分はおにぎりらしいです(笑).

らいむいろ流奇譚× 4:1:4
一心不乱にボケ役をこなしきった,そのドアホウぶりをともかく誉めたい! ここまで徹底して馬鹿なのは立派な1つの芸だと思います.特に主役のバカぶりが素晴らしく,その1点で前作よりも高評価です.男も女も味方も敵もものすごく頭は悪いんですが,ひねこびずに真っ直ぐ勢いだけで作り上げた作り手の迷いのなさを誉めてあげたい. たぶん認めてくれる人は極少数でしょうが,面白かった!

…と,ここまでで昨年度分の感想は完了.現在新番組をチェックの上,今期取り上げる作品を選択中です.現在,扱う5作品中,1作品の入れ替えを予定してるんですがどうなりますことやら.

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陰陽大戦記#26

「この力は笑顔のためにの巻」

過去の記憶を取り戻し天流宗家として現代に戻ってきたリクは,翌日地流宗家のもとに向かう.同行するのはソーマとマサオミ.ただしマサオミはいつものバイクで単独で移動する.新幹線での移動中,地流宗家のミカヅチのことをソーマから聞くリク.苦労人のミカヅチの経歴は先物取引の会社に入ったことで花開いたが,その影には式神の力があったという噂.しかし戦うことしかできないはずの式神に,気象をコントロールすることなどできるのか.

重要な因縁が明らかになることで流されてきた昨日が終わり,リク自らが道を切り開く今日がついにはじまった「陰陽」.戻ってきた記憶は悲しいものですが,これまでのリクにはなかった宗家としての責任感と行動力を彼に与えます.おかげで本当に主役らしくなったリクは実に頼もしいんですけども,その一方でのんきだったり間抜けだったりするほうのリクらしさもしっかり健在なのは情けないような,うれしいような(苦笑).見事なボケっぷりの天流宗家を支える周囲の人間の苦労は,今後も変わりなく続いていきそうです.そんなリクの周囲の信頼の輪から外れかかっているのがマサオミ.本作中でも最も事情を知っているに違いない彼は,リクを使って何を狙っているのか.

前半は短くたっぷりと設定を語ります.冒頭は,ミカヅチビルの屋上で千年の大願が成就する日が来たと告げるミカヅチと,岩と化した父に報われる日が来たと告げるユーマ.地流の2人が目指すものは,ユーマは同じだと思っているでしょうが実際は別なんだろうなぁ.そしてミヅキ.ここまでの献身がはじめて報われるわけですが,それは悲しい物語のはじまりでもありました.
名落宮から戻ってきた翌日,リクは前日の決意の通り,マサオミ・ソーマとともに東京の地流宗家の元へ話しに行くことに.何かがあったときのためにナズナさんを留守居役に任命するリク.本当の宗家に頼まれては,ナズナも断りきれない様子.そしてマサオミはバイクで東京まで.前もバイクで京都まで行って驚かれてましたが,その理由が「鉄の塊が動くのが信じられない」というおかしな理由であることが判明.「牛車のほうがマシ」って彼はやはりリクと同時代の人なのか.バイクも鉄の塊だと思うんだけどそのあたりはどうなのか(笑).
旅立つ直前,新聞を取りに来たモモと顔を合わせたリク.一昨日からの出来事のおかげで,今までの幼馴染と変わってしまったことを敏感に感じ取っているモモはどうしても他人行儀.それでもリクは「話さないといけないことがある」と言い出します.本人の中でも整理がついていない荒唐無稽な御伽噺について,話せるときが来たら話すと,自分から言い出してくれるリク.リクの側から言葉を差し出したのは,モモに理解してもらいたいから.そのことからリクが自分を完全に置き去りにするつもりはないのだと気がついたモモは,幼馴染として,リクの危険な旅を止めずに,見送ります.このあたり,いつもは一方的だった気遣いが互いからされていて,リクに恋の自覚はないとしても(笑)いい感じです.ボート部の練習のときも肝心なことについて嘘をついてリュージたちに告げないのは,きっとリクは仲間に心配をかけたくないと思っているはずだと,モモなりに考えてのことなんでしょうね.リナのおかげでまたも変な回転をしているボートを背景に,リクがどうしているのかをモモが心配していた頃,リクは新幹線で東京に向かっています.
新幹線の社内で地流宗家のミカヅチについてソーマに尋ねるリク.己の宿命に真正面から当たる覚悟を決めたリクは,随分自主的に動いているよなぁ.ミカヅチグループの総裁であり地流宗家でもあるミカヅチは,かなりの苦労人でたたき上げの男.先物取引の会社で頭角を表し,ミカヅチ交易からミカヅキ物産へとステップアップした後はM&Aを重ねコングロマリットを形勢,日本を代表する一大グループに…敵組織の創業の歴史をこんな風に語るキッズアニメは珍しい.ちなみにグループ企業紹介時の背景の桜の木は,当然「この木なんの木」のパロディでそんなとこで笑わせてどうするのか(笑).地流が最も恐ろしかったのは巨大な組織を支える資金がどこから出てきているのかだったので,そこが明快に説明されただけ,地流という組織に対する得体の知れない恐怖は薄れたかも.
気がかりなのは「式神の力を使って世界的に気象をコントロールしている」という噂.冒頭の描写を見るとミカヅチは星を読めるらしいので,異常気象の発生を占いによって事前に知れば,操るのと同様のことができるんじゃないかな.ただし式神は戦うことしかできないという前提は,使役されるとはいえ節季を司る神なんだから少々疑わしい.

後半は大きく2つに.まずはミカヅチとの初対面.ミカヅチグループの本社ビルにやってきたソーマとおのぼりさん.地流組織がミカヅチ技研として偽装されているあたりは,高コスト体質でもおかしくない研究会社なところが妙にちゃんとしていてうれしい(笑).おのぼりさんことリクはいろいろなものに真正面から向かってしまい,これにやきもきさせられるソーマ.正しい会社訪問としては,まず,訪問先に事前に電話連絡などでアポイントメントを取り,客先に対し失礼でない格好で出かけるというのが基本的なところ.そこがからっきしできてない天流宗家は,受付に「うちはアパートメントを経営しています」と真正面からボケる始末.…確かにしっかりしたし行動力もついたんだけど,基本的な性格は全然変わってないんだなリク(苦笑).というわけで警備の者たちに囲まれるわけですが,例の秘書が迎えにきて,そのままリクひとりが地流の中枢に案内されることになります.「外で待ってて」とソーマに言い残したリクには,気負いも動揺もない様子.敵の本拠地に主役がやってきてそのまま案内されるって展開も,この手の作品にしては非常に珍しい.
ミカヅチの部屋ではじまるのは,大人と子どものトップ会談.星見するらしいミカヅチは「天と地が千年ぶりに交差すると告げていた」と語り,リクは天流宗家の証拠として月の勾玉を見せます.京都の夢で出てきた小さなヨウメイが,あの木のうろに隠した月の勾玉です.リクが天流宗家としてここに来たのは,天流が千年前に侵してきたという罪について知った上で,謝罪すること! …組織の長としてはそういうことはちゃんと裏を取ってからやるのが正しいので,リクの行動は馬鹿なんですけども(苦笑)そのバカぶりが凄く良い.「悪いことをしたら謝る」って,当たり前だけどしがらみのある組織対組織ではそう簡単にはできないことを,あっさりやってのける常識のなさや正しい倫理観は,リーダーとして素晴らしい才能だと思います.もちろん,横に有能な補佐をつけとかないとだめでしょうが(笑).
ミカヅチの語る伏魔殿縁起は,ヤクモの話の続きであり,裏.鬼門を封じた天流と妖怪退治をしていた地流.しかし天流は地流を騙し,勝手に鬼門を開いて中の資源を使っていた.地流は千年前に天流を襲って大鬼門を破壊.宗家が消え,今は天流の分家筋だけが残り,真実は地流にのみ伝承されていると語るミカヅチ.伏魔殿に封印された「ウツホ」の存在すら天流の作り話で,真のウツホは自然を操作し,対極に通じ四季を操る四大天のこと.これを「ウツホ」と偽って,天流は己のエゴのために利用してきた.伏魔殿すら天流が四大天と闘神石でつくった理想郷.その理想郷のために,多くの地流闘神士が妖怪に襲われ,殺されてきた…というのが地流に伝わる伝承.
騙されて利用されてそれゆえに今天流を討伐し大鬼門を己のものとしようとしている地流.その行動の源は天流に対する深い恨み.けれど,この伝承は本当に真実なのか.天流と地流が憎みあうことで利益を得るのは,実は天流でも地流でもない.例えば天流側にマサオミがいるように,地流の側にも蛇がいるのではないのか?
大鬼門を開こうとする意思はもはや揺るがず,それまでの時間つぶしにとユーマをけしかける地流宗家.罪についてできるだけ謝罪しつつも,これから先,鬼門を開くことで罪のない人たちが苦しむことは認めず,「もし嘘だったり皆が悲しむことが起きるなら」事を起こすと,条件付の宣戦布告をする天流宗家.

ユーマがリクを許せないのは,リクに恥をかかされてきたから.リクがユーマには負けられないのは,彼のランゲツのために自分の両親が死んだから.2人の私怨による戦いなんですが,ミカヅチとの対話にこれを持ち込まなかったリクは偉い.しかもユーマを前にしても,「恨みで戦うつもりはない」と頑張って理想を貫こうとするリク.「僕はこの力を,みんなの笑顔のために使うんだ!」 …リクが理想を真に受けるような愚かな子どもで,本当によかったなぁ.
ミカヅチビルの中で大鬼門を開放するための儀式が進むのと同時に,屋上ではコゲンタとランゲツの戦いがヒートアップ.リクのかわりに怒るコゲンタと,それを迎え撃つランゲツ.怒涛斬魂剣や孤月拳舞というおなじみの技を食い止められるコゲンタ.ランゲツの爆砕牙点穴は酔無縛天之舞で相殺.コゲンタの破軍孤影斬をランゲツ渾身の凶王凶乱破砕陣が迎え撃ち,それを白虎妙王返で食い止める,という目まぐるしい技の応酬は前の戦いと同じですが,リクの意識がある分前回ほどの圧倒的な強さはないようです.そして,豪雨とともに大降神する2体の白虎族.大降神の発生条件がよくわからなくなる様子を,影で見ているのがマサオミ.彼はやはり…火に油を注いでいる.
大鬼門を開くミカヅチの儀式は最高潮に.ミカヅチだけでなく他の重役も大降神.鬼門より立ち上る赤い光は,四大天の像を輝かせ,その光はビルを縦に貫き,屋上から空へ! それを機に,マサオミは大降神のキバチヨに地流の白虎を葬るように指示.巨大な龍となったキバチヨは天に昇り,雲間からランゲツを襲います.絶対にリクたちの前では見せない残酷な表情を浮かべるマサオミは,リクが記憶を取り戻した今,リクを鍛えるために必要だったユーマの存在がもはや邪魔なようです.必要ないなら放っておいてもいいところをキバチヨで倒そうとするのは,今の地流にこれ以上の力を持たれても困るということなんだろうか….しかし,そんな三つ巴に突っ込んできたのがクラダユウ!
クラダユウは闘神士であるミヅキのため,その身を犠牲にしてキバチヨからランゲツを守り,敗北.一途にユーマを慕ってきたミヅキは,大鬼門のもたらす赤い光の中でその思いを告げ,ユーマは今まさに失われていくものの価値に初めて気づき,叫びます.赤い光に飲み込まれ消えてしまう2人とランゲツ.それを見ていることしかできなかったリクをわざとらしく迎えに来たのがマサオミ.ここにいると「伏魔殿の奥底に引きずりこまれる」とさらっと関係者でないとわからないことを口走る彼は,本当にどこまで知っているのか(苦笑).そしてユーマたちの飲み込まれた伏魔殿の奥底には,やっぱり神流がいるんだろうか….ミカヅチが大鬼門が開いたことで降り出す8月の雪.これは日本だけでなく,世界的な危機のはじまり?

リクが今回,天流宗家として安易に戦いに走らなかったことは誉めたいですが,実は問題はここから先.今後ミカヅチがリクの言った条件を破ったとき,リクは戦うための大義名分を手に入れることになります.そのとき,本来の理想である天流と地流の協力はどのように目指せばいいのだろうか.天流も地流も苦しまない道なんて,この先に果たしてあるんだろうか?
大事になった今回ですが,次回は…なんでそんなことに(笑)! モモとリナは一体何をやらかすつもりなのか.あのバスは一体なんなのか! 確かに「大戦」を行うには天流陣営は非常に貧弱なんですが,まさかとんでもない増強が入るのか? 困惑の(笑)次回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#24

「手品の範囲を越えてますの巻」

パンタジア新人戦・決勝戦がついにはじまった.海洋酵母で勝負をかける冠だが,和馬は冠の想像を超えていた.1つ目の生地は水で洗い,勝負を捨てたのかと思われた和馬.しかし彼が作り出した2つ目の生地は,冠の海洋酵母の生地を上回る粘りを見せる.もちろん冠も,準備していたのは酵母だけではない.
ついにはじまる試食.2つのパンを前にするのはスーパー審査員でもある霧崎GMだ.先に口にした冠のパンに対し,霧崎は「ジャぱん」らしからぬ地味なリアクションを見せたように思われたが,視線を上に向けると….

1時間スペシャルの後半,ようやくお待ちかねのリアクションが炸裂する「ジャぱん」.前回分で溜められたテンションは今回の中盤で爆発し,ついでに(笑)決勝の勝敗も明らかになります.無体なリアクションでおなじみの黒やんとは違い,霧崎GMのリアクションは顔に似合って端正なもの.…裏側を考えるとものすごく嫌な想像になりますが(苦笑).そんな仮面をぶち壊す和馬はさすがは主役.理論的なパンの秘密と不条理なリアクションの見事なコントラストをお楽しみください.

前半は激突!和馬VS冠.新作の海洋酵母に勝負をかけた天才・冠.これに対する天然・和馬の武器は,月乃さんに悲鳴を上げさせるような奇行.一心不乱に折角の生地を大量の水で洗いはじめる和馬の真意は観客の誰にも伝わらず,ついに周囲は激しいブーイングを開始.けれど案の定パン作りに夢中の和馬の耳にギャラリーの声が届くことはありません.むしろ心配する方が損なくらいの和馬の様子を見ながら、「大丈夫やろ,今にはじまったことやない」と月乃を安心させようとする新キャラこと…河内.例の外道な教会に行った効果で,見事なアフロとなって戻ってまいりました! 大アフロ店長と小アフロ河内は髪型が揃ったためかコンビネーションも素晴らしく,教会を中傷する月乃さんの美しい両頬に容赦ないツッコミを食らわせます.ヒロインである月乃さんは守るべき大切な対象なのですが,それに加えておもろい南東京カルテットの一員でもあります.ヒロインというだけで汚れから逃れられるほど本作は甘くありませんので,月乃さん,頑張れ!
生地を洗うという謎の行動を見せつけた和馬は2つ目の生地の制作にとりかかります.悪化する雰囲気に大喜びの雪乃、困惑する月乃、そして己の勝利を確信する冠.生地を洗うとガムのような弾力を持つグルテンが残ることは冠も知っているんですが、さすがにその意味までは汲み取れなかったところが惜しい.この段階で和馬の手の内が読めれば、(時間が許せば)冠もまったく同じ手段で対抗することができたかもしれないんですけどね.冠は、もちもち生地から四角いパンを焼成開始.しかし目を離した隙に和馬が起こした奇跡によって、全てが覆されてゆきます!
和馬の生地は冠の生地以上ののびの良さ.それはまるでもちのような、フーセンガムのような….この生地に一気に態度を変える現金な観客と、その秘密がわからずに戸惑う関係者たち(除く店長).冠のパンにも秘密があるのですが、果たして主役のパンに対抗できるほどのものなのか.
丸と四角、2つのパンは焼き上がり、ここからがジャぱん最大の見所である試食です.口にするのは霧崎GM.仮面の美形は声だって速水氏で非常に豪華.二枚目声に面白い事を言わせるのが現在のギャグアニメのトレンドで、むしろそっちの方向を極めすぎ、面白変態声優のイメージが先に立つようになってしまった奴もいて、現にそいつは横でパンを食いたがっているわけですが(笑).
まず手にしたのは冠のパン.これを口にした霧崎の言葉は「…素晴らしい」.この淡白なリアクションに対し激しく抗議する河内がおかしい.確かに作品の花はリアクションなんだけど、その不足を作中人物が指摘するのはとてもメタなネタ.実に「視聴者の代理」らしい働きぶりです.ただしこういうネタは子どもには理解が難しいのでさらりと流すのが基本.実際、河内に怒られてもなぁ(苦笑).もちろん霧崎GMは我らの期待を裏切ってはいませんでした!

後半は暴走する仮面.視線を上げることによって判明する、霧崎GMの真のリアクション.顔の仮面から…孔雀の羽根が! この見事な変態仮面ぶりに比べれば、アフロなんか大したことはないので粛清される月乃さん.うまさで出てくる鳥が変わるよ!と鳴き声つきで店長が紹介した点数表では孔雀は100点で冠は満点.これと闘う和馬は、自分のパンで最低でも孔雀を狙わねばなりません…って目標設定が色んな意味で大間違いだ(苦笑).
冠のパンは技術的にも使用した材料も傑作.特に酵母だけでなく,小麦粉にまで超一流のものを使う細やかな配慮が素晴らしい.和馬に対して敵意を持たない冠が,己の使った小麦粉を披露しているのに対し,南東京支店に対し悪意ことくさやをぶつけてくる雪乃.いくらもらったからって,こんな人の多い場所で開いて,しかも生で食っちゃだめだ店長.
冠の渾身の作品に対抗するのは,こちらも渾身の和馬のジャぱん60号.丸いこのパンを口にすれば…衝撃に倒れる霧崎GM,仮面にもひびが! 変態仮面からは孔雀の羽根が飛び出すだけでなく,本体の孔雀が顔を出して…そのまま飛んだ! しかもなぜか孔雀on霧崎GMに追われるのは河内.これはヘタレとしてはものすごくおいしい役回りなので(笑)月乃さんの「助けてあげなきゃ」発言は野暮ってもんですよ.
そのあまりにもイリュージョンな霧崎GMの悲しい過去.フランスで捨てられ,路上でパン販売をして暮らしていた彼は客寄せのために手品を…って「手品」の一言であのリアクションの説明が済むのは大間違いだと思います(笑)! あと動転しているのはよくわかってますが,調理台を足蹴にしないでいただきたい.さすがは主役.ジャぱんの力は凄まじく,優勝者は和馬!
和馬の勝利に納得できない冠に,その敗因を孔雀を背景に説明するのは黒柳.和馬が作って洗った1番目の生地こそが勝利のタネ.パンに粘りをもたらすグルテンを2つ目の生地に加えることで生まれたのが,和馬の生地の弾力の秘密.通常のパンの2倍のグルテンを含む,ダブルグルテン生地がもちもち感だけでなく表面の良い歯ごたえまでももたらしていたのです.

バイタルグルテンという技法を知っていながらも,常識に縛られ,実際に作っている和馬を目の前にしてもタネの使い方を見抜くことができなかった冠は敗北にようやく納得.もちろん和馬のクリエイターとしての情熱や常識を覆す発想は素晴らしいわけですが,真の意味で素晴らしかったのは,ペターライトの消失という衝撃にくじけることがなかった非常に太い神経.これこそが,雪乃の野望をぶち壊す最大の力であったに違いありません.
というわけで主役の大きな戦いが終了し,残るは最終戦・3位決定戦.アフロになった河内が例の教会で経験したこととその成果も気がかりですが,大会に出場し優勝候補と言われながらも,ここまで一度も食ってもらっていない諏訪原のパンの行方も気がかりです(笑).冠の研究所と今後なども気にしつつ,次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#23

「しがらみも奇行も次回のためにの巻」

諏訪原との3位決定戦を控え,勝利のために修行に向かった河内.彼を待ち受けていた教会はアフロであり,しかも強引で一方的な勧誘の末に完膚なきまでに罵倒する身勝手な煉獄でもあった.
一方,決勝戦を控えた和馬はあの44号を生み出したペターライトの板を失ってしまった.しかしどんな素晴らしいパンも何度も食えば飽きるもの.和馬は潔く板を諦め,新作ジャぱん60号で闘うことを決心する.和馬の生み出す60号は,月乃に悲鳴を上げさせるほどのとんでもない行動の末に生まれるものだった.

番組開始当初の洒落た「味っ子」的な雰囲気は既にどこかに消え去り,ありえない珍奇リアクションの咲き乱れる花園と化した「ジャぱん」.原作を知る者にとってはこの状態こそ待ち望んでいたものだったわけですが…時間はかかったものの,よくぞここまで原作のおかしさを再現してくれたもんだと,スタッフに感謝したくてたまりません(笑).リアクション的なクライマックスは黒やんの死なんですが,今回と次回が物語面のクライマックスとなります.

アバンから前半にかけて主役を張るのは修行に出た河内.凡人が大切なものを学ぶため,松代店長をアフロに変えたと言われる教会にやってきた河内は,とんでもなくうさんくさいシスターに勧誘され言いくるめられてついに教会の中に連れ込まれてしまいます.「いかがわしいものに見えているなら,それはあなたの心の悪魔が見せているのです!」って自分にもあの教会はアフロにしか見えませんので,悔い改めないとだめですか(笑)?
教会に閉じ込められた河内,窓まで締め切りつつボケるシスターの全ての台詞に対しマシンガンのようにツッコンでいきます.このツッコミぶり,声の阪口氏が抜群のノリを見せていて実に素晴らしい.勝手に信者扱いされた河内は懺悔の部屋に押し込まれ,なぜか神に謝罪することに.ツッコミながらも流されてしまう河内の告白した罪は…今や懐かしい,パンタジア入社試験で和馬の足をさんざん引っ張りまくって和馬の運命を変えてしまった卑怯な思い出.今回の新人戦でできる限りその負い目をなくすために頑張ってきた河内ですが,やはり気にしていたみたいですね.で,懺悔の部屋は許してもらうためのものだから,小窓から直接説教を浴びせるシスターは大間違いだと思います(苦笑).聖職者としては驚異的に口の悪いシスター.確かに河内がヘタレなのは間違いないですが,人間の屑扱いするのはさすがに厳しいと思います.さらに「ブタ野郎」なんて高飛車なシスターに言われるのは,言葉責めされる趣味のない河内がさすがに可哀想ですよ(笑).しかし,河内以上にとんでもない雪乃の野望をくじくため,教会は河内に協力してくれることに.ただし! たよりのグラハム神父はもう死んでますが! 「なんやてー!」
河内がおなじみのフレーズを口走っていた頃,南東京支店では和馬が非常に珍しく仕事していました.入社して以来,和馬がまじめに店で働くなんて,かなり珍しいシーンです.板を失ってしまった和馬ですが,それを知った直後の落ち込みからはすでに持ち直している様子.確かにいくら美味いものでも,毎日食えば飽きてしまうもの.だからこそ様々な新しいパンを作り出すための日々の努力が重要なのです.勝つために,60号で勝負!
敵である研究中の冠は研究所で酵母三昧.彼が持ち出すのは耐塩性を備えた海洋酵母.従来の酵母の弱点を克服した素晴らしい酵母のはずなんですが,彼のボスはそんなことにはまったく興味がない様子.3姉妹のうちでも雪乃だけはパンに対するこだわりはなく,欲しいのは権力と月乃の失脚だけ.冠の「雌ブタ」はひどいですが,それがしっくりきてしまうほどの素晴らしい悪役ぶりです.
さて,南東京支店ではついに和馬が起動.最終戦でつくることになるパンは,その悲鳴で視聴者にいらぬ期待をさせるほど(笑)月乃さんを動揺させます.「これでいいんじゃ!」と言い切る和馬のつくりだす60号は,奇しくも冠の目指すのと同じ,もちもちしたパンです.

後半はついに決勝! 黒やんの死亡記事,「死ぬほど美味いパン」で集まった大量のギャラリーを集めつつはじまった新人戦決勝.ここがキメどころなので,さすがの和馬も遅刻してないですね(笑).戦いを前に実にいい顔のファイナリストたちをよそに,月乃は不安.準決勝の河内のように,下手な試合をすれば大量の客はあっという間に敵に変わる恐ろしさを内包していることは間違いないですが…でも,あの鈍感でエキセントリックな和馬には,ギャラリーがどんな言葉をぶつけたって効くわけがなさそうな気もするんだよな(苦笑).
挨拶しにきた冠に,例のペターライトが消えたことを話す和馬.そしてそれを「犯人はうちのボスですよね」とあっさり認める冠.口も根性もなかなかひねてますが,決して性格そのものが悪いわけじゃありません.顔がいい上に天才で性格のいい彼が雪乃に組しなければならないのは…大切なものを人質に取られているから.彼自身の中にパン作りの技術を蓄積してきた和馬に対し,己の外にその技術を作り出してきた冠はその分守るものも多いのが辛い.雪乃に告げられるのは,敗北・裏切り=冠の研究所爆破という残酷な宣言.「ボン!ボヤージュ」って洒落られてもなぁ…こんなことが平気でできるこいつには,本当に大切なものなんかないに違いない.
和馬は南東京支店の未来を背負い,冠は己の研究を背負ってはじまる決勝戦.全力の冠は天賦の才能である太陽の手と,己が作り上げた傑作・海洋酵母RASで勝負.海洋酵母に海洋深層水と,母なる海でまとめた冠のパンはその豊かな水分をたっぷりと含んで日本人好みのもちもちぶり.しかし和馬も負けてません.水分を生地に含ませるどころか,水で折角の生地を洗うという奇行によって,観客のハートを逆の意味で鷲づかみ! 理由のわからない観客は和馬の本気ぶりがわからずに暴動を起こしそうになり,そこには黒やんの制止の声も届かない.
この大混乱に喜ぶ雪乃,困惑する月乃.和馬の意図がわからない冠.そしてこの混乱する戦場を戸の隙間から覗いているのは…河内.緊迫する状況に戻ってきたこの男ときたら,確かにとんでもないことになっちゃってるんですけども,折角の緊迫した雰囲気をアレでぶっ壊すあたりが本作のひねたところです(笑).完全無欠の秀才すら悩ませるジャぱんバカの奇行の真意とは何か.天才を天然が超える1時間スペシャル後半,次回に続きます!

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金色のガッシュベル#100

「面白は悲しみには勝てずの巻」

遺跡でのブラゴとの戦いでマジロウを失ってしまったニコラウス.大切なパートナーを失った辛さは,ニコラウスのバグパイプに悲しい音色を乗せてしまう.まつ毛が長い者同士として,フォルゴレは落ち込むニコラウスを立ち直らせるべくイタリアに連れていくのだが,マジロウのことを考えても考えないようにしてもニコラウスの悲しみは止まらない.思いを込めた全力の悲しい音色を地中に埋めてしまえば,マジロウを失った悲しみも消えるのかと思ったら,その悲しみは漏れ出して,イタリア中に広がっていく.

ついに100話,2年間を走りきることに成功した「ガッシュ」.笑えるところはとことん笑え,シリアスな場面は大人だってぼろぼろ泣かす.笑いと泣きをジェットコースターのようにコントロールする技術は,この作品が確立したと言っても間違いないくらい素晴らしいものです.放映話数が3桁に達するのはファンがついている良い証拠.海外での展開もはじまりますんで,世界中のちびっ子を魅了するような素晴らしい話を沢山見せていただきたい.で,実際の今回はオリジナル最終回.フォルゴレが主役の時点でくだらない話なんですけど(苦笑)面白いハジケっぷりを見せていてギャグとしては良く出来てます.オリジナルでも,ギャグならば原作に近いものが作れるようになったってのは凄いことではないかな.

前半は穏やかにはじまって壊れていきます.パートナーを失ったニコラウスはマジロウのことが忘れがたく涙に暮れる毎日.あの戦いはプライドをかけた勝負だったから,「過ちを犯した」なんて考えないで欲しいんですけどね.悲しむニコラウスの病室には間の世界戦の関係者が集うわけですが,あれだけの人数がいても誰も慰めの言葉を持ちません.…わけのわからない前説をやる余裕があるのなら,こんなときこそパートナーを失ったナゾナゾ博士の出番だと思うんですがどうか(苦笑).ニコラウスが悲しみを込めて吹くバグパイプは憂鬱な音色で,全員号泣.バグパイプを取り上げればいいんじゃないかとか,身も蓋もないことを考えちゃいけません(笑).
この鬱の塊を更正すると立ち上がったのがスーパースター・フォルゴレ.長いまつ毛のおかげで他人に思えないんだろうなぁ.フォルゴレ以外は全員ものすごく不安ながらも,本人のやる気を信じてニコラウスをイタリアへと連れて行くことを許したようです.
というわけでイタリアにやってきたフォルゴレ・キャンチョメ・ニコラウス.ここから先は陽気であり幻想のイタリア.フォルゴレの案内する母国イタリアは,…イタリア人に見られたらまずいだろと思わせるほどの面白さ(苦笑).特に船の歌が適当すぎて素晴らしい.フォルゴレの治療は,まずはマジロウとの楽しい思い出を思い出しまくって心を癒すことからスタート.言われるままにマジロウとの思い出を回想するニコラウスですが…失ったパートナーの面影は涙を誘い,その悲しみはバグパイプに乗って能天気すぎる街中を覆ってしまいます.特に身体検査の日の過ちは,今考えても辛いものがあるよね!
これではダメと繰り出した次のフォルゴレの作戦は,自然に身をまかせ,悲しみを忘れようというスタンダードなもの.しかしどうしたってマジロウのことを忘れられるわけもないニコラウスは,またも悲しみをバグパイプに乗せてしまって自然が暗転.…もう,バグパイプ取り上げようよ(苦笑).
そしてフォルゴレの最後の手段は,地面の穴に悲しみを吹き込んで封印する,という王様の耳はロバの耳方式.「思う存分どうぞ」という案内で,これまでの悲しみを穴の中に吹き込んで,それをキャンチョメが重石になって閉じ込めることにようやく成功.ところが…音楽はその穴の中で暴れ,ついには別の出口から飛び出してしまいます.このあたり,音楽が形と意思を持つものとして描かれてるんですが,それに対する一切の理由づけがないという思い切りぶりがシュールで,逆にすがすがしいですね(笑).穴の中に入れたはずの音楽が,山の頂上から噴火するというナンセンスぶり.一体どこ通ってあんなところに行ったのかとか,深いことを考えたら負けですよ.

後半はニコラウスVSフォルゴレの音楽バトル.噴火したニコラウスの悲しい音楽によってどんよりするイタリア全土.幻想のイタリアには陽気さしかなく,それを失ってしまってはもはや何も残らない…ってのはやっぱりイタリア人に失礼だ.その鬱ぶりときたら臨時ニュースで海外報道されるほど.この件でどれほどの経済的損失が発生したかわからないような大災害を前に,「やっちゃったよキャンチョメ」というフォルゴレの一言が絶妙(苦笑).そして実際やっちゃったニコラウスは…悲しみのバグパイプでフォルゴレの車を壊して足を封じ,失踪.己の悲しみが他人に迷惑をかけることはわかっても,ニコラウス自身にも己の止めかたがわからないのです.
いなくなった元凶を捜すフォルゴレたちはまずホテルに戻ってみるものの,ニコラウスの姿がないだけでなく,日本から清麿ことツッコミが電話をかけてくる大ピンチ.フォルゴレはあわててとりつくろうものの,当然のように「ニコラウスに代わってくれ」と命令を下す清麿の判断が素晴らしい.大口叩いてニコラウスを引き受けた手前,更正に失敗したら鬼の清麿にどんな折檻を受けるかわからないフォルゴレは,必死でキャンチョメに代役を頼むものの,…でも,ポルクでは声は変わらないよキャンチョメ(笑).「お菓子は好きかーキャンチョメ」と余裕溢れる遠隔ツッコミを食らったキャンチョメは,「ニコラウスだよ,ニコラウスだよ…」と号泣するのがどうにもバカで,愛らしい.
フォルゴレたちが無理やりツッコミをごまかしていた頃,ニコラウスは埋立地で大切なバグパイプを手放そうとしていました.おかげで悲しい音楽は止まるものの,効果は街にしみこんで誰もが悲しいまま.この状況を放ってはおけないのがイタリアの英雄,パルゴ・フォルゴレ.ライブの準備を開始です! …もちろん大衆を救うのがスターの義務で,市民を救えなければニコラウスも救えないからライブをやるのであって,断じて! ニコラウスの行方がわからないから逃避したわけではありません(笑)!
そしてはじまるフォルゴレ必死のチチもげ.100話だってのに本当にこの話でいいんでしょうか(苦笑).イタリア中に轟けと愉快な歌を唄って踊るフォルゴレを襲う,ニコラウスの深い悲しみ.まだパートナーの存在するフォルゴレは,それを失ったニコラウスの本当の悲しみの深みには手が届かないわけで.ゆえに泣かされつつ,しかし,涙ながらにフォルゴレは己のスターとしてのプライドをかけて壮絶にバカな歌を歌って踊ります.
そのバカの音は,ニコラウスだけに届いていました.フォルゴレの悲壮な歌声に,ニコラウスはマジロウとの出会いを思い出します.彼が喜んだのはニコラウスの楽しいバグパイプ.決してイタリア全土を暗黒の淵に叩き込む,悲しい音色なんかではない.ニコラウスがマジロウのためにしなきゃいけないことは,皆を悲しませることであるはずがない!

フォルゴレのステージはかつてないほどの低調ぶり.その必死で珍妙な歌声は泣き崩れるイタリアの皆様には届かず,フォルゴレ自身も悲しみの呪いに縛られて,…ついには力尽き,崩れます.もはや国のイメージを「根暗」に切り替えなければならないかどうかの瀬戸際で,イタリアを救うのがニコラウスのバグパイプ.流れる明るい音色は,ニコラウス自身がこの国にかけた呪いを解き,イタリアを元の明るくてテンション高い国へと戻していきます.
マジロウのため,そして自分のために,世界に楽しい音色を広げるとニコラウスは決意.イタリアには笑顔が戻り,フォルゴレたちの尽力を感謝するニコラウス…正直フォルゴレはあんまり役に立ってないんですが(苦笑)他ならぬニコラウスが納得して感謝しているなら,それでいいんじゃないか(笑).ニコラウスはここでこの物語から退場し,フォルゴレたちもバンビーナたちのところへと戻っていきます.パートナーを失う未来は,例え最後まで勝ち残ったとしても魔物とパートナーの間に待っている運命.仲間の力と運で切り抜けてきているフォルゴレたちも,ちょっとくらいはそんな未来を考えていたりはするんだろうなぁ.
というわけでオリジナルはここで一端休止.次回からはついに原作の新シリーズに突入です.ガッシュたちを待つ新たな友と新たな敵.そして新しいステージ…王を目指す戦いも後半となり,そろそろ弱い奴は帰ってしまったはずなので,強敵が次々出てきてもおかしくはありません.どんな未来がガッシュたちを待っているのか.新章開始の次回に続きます!

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ボボボーボ・ボーボボ#52

「笑いは心,そして炎の巻」

ボスであるギガとも互角の戦いを繰り広げる我らが3バカ.ギガはついに己の軸を芸術の上に置き,ボーボボたちの全ての攻撃ことおふざけを「芸術」という観点から切って捨てるという大技に出る.並みのボスならあっさり敗北しそうな全員臼のさるかに合戦すら,芸術としては認められないゆえに,ギガに届かない.
攻撃を当てるべく世俗芸術にシフトしてみるボーボボたちの攻撃.しかし,それは真の芸術ではないから届かない.芸術作品をつくって見せても首領パッチ以外の評価は今ひとつ.ここは芸術を越える人の生き様を見せるしかない.

ついにギガ戦クライマックスに辿りついた「ボーボボ」.前回までのバトルは正直今ひとつテンションが上がりきらずにやきもきとしていたわけですがさすがボス戦.今回はアバンから凄いテンションだ! 「ボーボボ」はハジケるギャグに対しひたすらに身をゆだねるのが正しい鑑賞方法なんですが,大人の場合は必要以上に深く汲み取り,現実の特定局面に結び付けて無理やり高尚にしてみる,というひねた読み取り方も楽しいもの.今回はその曲解がやりやすい回です.また,ギガがぶっ壊れていくのと平行して,ビュティさんのツッコミもパワーアップ.その抜群の間もまた見ものです.
テンション高い今回はアバンからぶっ壊れてます.ボーボボと転校生ギガは登校途中にぶつかって恋の目覚め.そこに幼馴染を主張する首領パッチ登場というダメぶり.「ボーボボ君はあたしの幼馴染なんだからぁ!」…ヒロインのギガはまあ我慢するとして,首領パッチは日本中の幼馴染好きに謝れ(笑).

序盤からして無茶苦茶だ! 変貌し,本気となったギガに狙われたボーボボたちの考えるギガの攻撃は…一応「恐ろしい」ってことになってんだからくすぐられたりブランコしたりじゃないだろう.ましてやアバンでぶつかったギガ子さんが転校してくることじゃないだろボーボボ(苦笑).事前にネタをふっておいてきっちり回収する様が気持ちがいい.そんな恐ろしいギガと戦うことを前に,なぜか記念写真を撮ることになった天の助.自意識過剰の彼が豪風の中で必死で取ったポーズは…「○×商事の株を全部買い占めろ!」…芸暦がにじみ出てくるようなおっさんぶり.しかもこのポーズに対し律儀に10億分買い占めてくるボーボボたちが素晴らしい.天の助,マネーゲームで破産の危機!
ギガは己のコレクションである真拳使いたちを結晶化して宙に飛ばし,その中にはあのヘッポコ丸の姿も.ボーボボたちを倒すべくギガが持ち出してきた最終最強の武器が「芸術」.ボーボボたちはハジケることでギガを倒そうとするも,奥義・愛を取り戻せで,愛を守るために旅立って明日を見失った3人の大暴走を「イッツ芸術!」の一言で無力化するギガ.人間の精神活動のうちでも美を対象とする「芸術」は,笑いさえあれば何でもアリのお笑いとは別の軸であるだけでなく,お笑いに対する恐るべき猛毒でもあります.これまでどれほどのお笑いが,「芸術」という名誉の花に誘われて道を見失ってきたことか.確かにその書や絵は素晴らしいのかもしれない.しかし純粋に笑いの世界にいたならば,どれほど見事な芸を見せてくれただろうか…つうか,あんまり上手くないだろ(苦笑).
ギガの技の恐ろしさを娘の部屋を覗く母の笑顔でいなしつつ,ボーボボたちが繰り出すのは.奥義・昔鼻毛話さるかに合戦2005.登場人物が全員臼で希望の色で気高いペガサスに騎乗というナンセンスぶりを発揮するものの,ギガの芸術の力(パワー・オブ・アート)の前には無力.本来お笑いとして評価するべき対象を,芸術の観点から冷静に分析・鑑賞されてしまっては…このままでは笑いが取れません!
直線的な笑いでは効かないというわけで,精神にダイレクトアタックをかけるボーボボと首領パッチ.ボボパチとして牧歌的ゆえにうさんくさい(笑)絵手紙になってみると,これがなぜか魚雷さんのツボにヒット! 即座に再結成されたボーボボと魚雷の最強コンビの攻撃も,ギガには通じない! 芸術を標榜するギガには,美の観点で評価されるものでなければ届かないのです.3バカもにわか芸術家となってみるわけですが,天の助もボーボボもまったくそちらの才能はなし.首領パッチだけは何もしていないのに100点がついてしまって天狗となるわけですが,笑いを忘れた芸人ほど弱いものはないわけで.同じ「芸術」という軸の上ではギガに勝てるわけがないから.ボーボボたちは芸術を越えるものとして「アート・オブ.田中さん一家」でハジけていきます.

中盤.まともな人間のいない(笑)田中さん一家.まずボーボボが放つのは「激情風景選画・千本ノック2005」.額をつけることで行動を美として解釈することができるかどうかを見る側に問う,奥義とアートの融合.これは評価が定まらない問題作であるゆえに,見事にギガにヒット.ギガ反撃の最高彫刻ゴールドフィッシュは…もう魚の時点で予測されるとおり(笑)案の定首領パッチ母に煮込まれてしかもまずく,布団と一緒に叩かれるギガ! 存在そのものが芸術である首領パッチの行動は世俗であっても一つの美で,もちろんギガに当たります.さらにかぶせるのが偉い可愛い声でどきどきさせる魚雷さん.熟女タレントである彼女は女優で,ゆえに放課後の教室で告白を演じるなんてのはお手のもの.もちろん良いドラマは芸術なのでギガに攻撃は当たります.そして序盤で購入した○×商事の株が急騰したのが天の助! 金は美の支配者.大量の資金さえあれば美を購入できるので,俄か成金の天の助の攻撃も当たるわけです.犬である田楽の散歩は,現代アートでは商用キャラクターが1つの美として認められる場合もあってギガにヒット.ラストはイタリア風と予告してエジプト壁画を食らわせるという大技が炸裂し,彼の計算では届かないはずの攻撃を食らい狼狽するギガ.で,片隅では天の助が大暴落に巻き込まれていておいしいな(笑).
ギガの考えていた芸術は幻想と理想の表現方法の1つに過ぎず.真の芸術が日常のリアルの中に存在するというボーボボの言葉.これは美が芸術作品の中で表現される理念そのものであり,それは芸術を鑑賞する一般の人々の心の中に存在するからでしょう.とはいえ高尚そうな会話はもちろんフリでいきなりお笑いに引き戻すあたり,さすがはボーボボ.「芸術は,バックドロップだ!」 …人の心を揺り動かすこと,そして動かされてしまう心こそが芸術の極み.情動をもたらす力という点では,芸術もお笑いも根源は同列ということでボーボボが勝利したのかと思ったら,敗北したにも関わらず人質を放さないギガ! その往生際の悪さに,ついにボーボボが怒ります.
その頃,破天荒は一人で王龍牙とバトル中.牢獄真拳奥義を食らいつつも冷静な破天荒は,自信満々の相手に対して「寝ぼけんな」と封印解除! その凄まじい力は,通常は短期間しか動きを止められない鍵真拳を一生止めるほどの技へとパワーアップ.破天荒ですらこうなら,あのボーボボが封印解除すればどうなってしまうのか!

終盤.諦めの悪いギガに引導を渡すべくボーボボも封印解除.鼻毛は龍神となり,天に昇り同じ姿の荒神を呼び覚まします.無駄に美しい荒神様,見事に荒れていらっしゃる! 鼻毛魂を解禁したボーボボたち,荒神様が大暴れの合間にバカが面白ポーズをとっていたのがよくなかったのか,ギガではなくボーボボたちに火を吹いた(笑)! 受けた炎はそのまま不死鳥に.これぞ鼻毛極意・熱炎漢浪漫.他者の心を揺り動かすのは,熱血の魂!
無駄に燃えている3バカこと漢どもは己の身を省みずに突進し,右手を砕きながらもギガに一撃! この一撃によって闘魂を注入されてしまったギガは,芸術を鑑賞する冷静な心を失ってしまいます.そんなギガの心に火をつける,「おれごと焼き尽くせ!」という無駄に熱い行動の天の助,そしてそれを越えて熱い行動を取るボーボボ! …冷静に考えなくても自爆なんですが,熱さに流される今のギガにはそんなことすら思いつかない(苦笑).背景すら強制的に変えるボーボボたちの熱血ぶりは,ギガの心の炎を燃やし,彼を内側から焼いていきます.
鑑賞する冷静な心を失えば,異常に流されてツッコめなくなります.敵のはずのギガを救うべく,熱湯の中で巨大な岩を食い止める首領パッチのわけわからん行動すら,今のギガには彼をさらに燃やす炎です.ボーボボは天の助の拳と引き換えに漢拳を伝授され,それを両手両足で使います.無茶な技で体力を使い果たし,3バカは命を失うものの…地獄で閻魔に喧嘩を売る熱さ.そう.熱血で不可能を可能にするジャンプヒーローは死にません.やるのは死んだフリだけです(笑)!地獄巡りの 「魁!ボボボの鉄拳男塾」は地獄の釜よりも熱く,その勢いで地の底から蘇る3バカ.ほら,やっぱり死んだフリだ! ボーボボが宙に舞い上がって放つ最も熱い必殺ブローは,輝く太陽の上を行く,ボーボボの拳! …体と心を焼き尽くされたギガはついに倒れ,余計な蛇足がつきつつも(苦笑)ついにステージクリア.ビュティさん,ツッコミお疲れ様! 今回の姫役のヘッポコ丸も元の姿に戻って,サイバー都市の戦いも終焉.

先回まで今ひとつ熱さに欠けたギガ戦ですが,最後の最後で青白い炎を放ちました! もちろん前回予告のギャグ抜きは大嘘で(笑)本当に素晴らしいハジケっぷり.自分と同格のギガを倒されてしまったツルリーナ4世は,今度はコールドスリープから目覚めた自分の先代をボーボボにぶつけてくるようです.あのボーボボの体に負荷がかかるくらい封印解除の力は凄まじいようですが,次の敵も再びこの技を使わなければならないほどの強敵なのだろうか….
作中とは対照的に作品としては地方局で打ち切られ,追い詰められていく「ボーボボ」.でも,お前らの凄さは応援する子どもたちが知っている! 骨は拾ってやるからどこまでも突っ走れ! 次回に続きます!

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FC☆ふぁんたすてぃっくちるどれん#25

「ファンは思い出が台無しになるので読み飛ばせ!の巻」

ついに動き出す転生装置.そこに気絶したへるがを連れて行き,姉を復活させるための準備をするはずのでゅま.しかしでゅまは念願のてぃなの復活を前にして,戸惑うことになる.必死で彼を止めようとするそれとの叫びはでゅまに届くのか.一方己の過去の罪を思い出したはずのとーま.蘇った過去は過酷な衝撃を彼にもたらす.あまりの事態に驚愕するしかないあぎたち.全ては転生装置と偶然のいたずら.科学者たちの予想しなかった転生が成立していたのだ.

季節は春.年度も変わる4月1日.折角なので今日は気分を変えて,1年ぶりにいつもとまったく違うものを扱ってみたいと思います.ただし,美しい思い出がぶっ壊れる可能性が高いので.相応の覚悟の上でご覧ください(苦笑).
…ご了解いただけたところで,行ってみたいと思いますよ「FC」25話! 前回,ついにでゅまを止めることができず逆に祭壇たる転生装置に捧げられることになったへるが.そしてついに蘇った前世に愕然とし,悔恨の涙を流すしかないとーまなわけですが…なんせ今日書いてるんだからどうせろくなことにはなりません(苦笑).

前半.ここまでへるがの意思はともかく,彼なりの努力を重ねてここまできたでゅま.しかし前回のへるがの薄幸ぶりがでゅまのツボを直撃していました.その生い立ちゆえに,重度の姉萌えだけでなくどうやら薄幸萌えまで発症していたでゅま.普段は幸せ薄い自分が一番可愛いわけですが,それを軽く越えてきたへるがにもう夢中.考え直してみれば,現状ならへるがとの体のサイズもちょうどいいし血は繋がってないけど姉さんだし,むしろこのままのほうがいろいろ都合がいいことに気がついてしまうでゅま.…まあ,確かにそうなんだけども(苦笑).偉い真面目な顔で悩んでいるのに頭の中はそんな思いがぐーるぐる.とりあえずへるがを転送装置に置いたのはいいものの,自分では答えが出せないからって転生そっちのけでげど機関にそんなことを相談されても,研究者たちげるたことめるもそれともどうしたらいいのかわからないと思います.ここまでの色々なものがこの時点で台無しです.
一方,前回とんでもない記憶が蘇ったとーま.愛するものが愛するものをその手で殺してしまったことを悔やんで巨大なてぃなに謝る彼は銀髪碧眼に.呆然とするあぎたちの前で,なぜかとーまに駆け寄って抱きしめるのが,ちっと.苦しむせすの姿を見てちっとが思い出したのは,兄と慕っていた優しいせすの思い出.判明する更なる驚愕の事実とは,ちっともてぃなだった! あの転送装置は不純物が含まれてしまったゆえに機能が不完全で,ぎりしあ人の巨大な体に入っていた巨大な魂を適切なサイズに縮めることができず,ゆえに地球で魂は1人の体に入りきらずに四散し…そのとき,最も大きな塊・核を抱えて転生を重ねてきたのがへるが.ちっとがへるがの側にいたのは,同じ魂が引き合っていたから.その事実が判明したことをきっかけに銀髪化してとーまとひしと抱き合うちっと…いや,あんたらが幸せなら別にいいんだけど,へるがは放っておいていいのか(笑)? さらに2人のてぃなが蘇ったことで活性化したてぃなたちの魂は,げど機関の研究者の数人を銀髪碧眼に変えていきます.

後半は全力でオチへ! 瞬く間に増えていくてぃなの欠片たち.げど機関は転生装置をつくるだけでなく,てぃなの欠片を抱えた人材を機関の中に大量に集めていたのでした.画面中に次々増えていく銀髪.そして大量発生するおねえ言葉で過去を語る皆さんがぶっちゃけ気持ち悪いです.とーまとちっとが未だ号泣している一方,転生装置のコントロールルームも大混乱している中で登場したのは元凶のげおるか.
完璧なてぃなを復活させるには,へるがだけでなく転生装置と運命に呼び寄せられたてぃなの欠片の皆さんも転送装置に突っ込まなければいけません.そのためついに自ら出て施設をぶっ壊し,欠片である連中をかき集めていくげおるか.逃げ惑うてぃなたちとそれ以外の所員の中で,不肖の親の大暴れを止めようとするでゅまですが,あんな小さい,出力の小さい銃が巨大なぎりしあ人に効くわけもない(苦笑).こうなったら最後の手段で,同じぎりしあ人が王弟を止めるしかなく…そこで白羽の矢が立ったのが,未だ気絶しているヒロインのへるが.てぃなの核である彼女が,てぃなの体を使って戦うしかないのです.
へるがはてぃなそのものではないために例の装置は機能しないようですが,それにしても美しい彼女をげおるかと戦わせるなんてなんと残酷な仕打ち.しかし,気絶しっぱなしのへるがにはもう選択肢はなく,ガレキの中でもなんとか稼動した転生装置の力によって本来の体であるてぃなの中へ! 今回泣きっぱなしのとーまとちっとの前で動き出すてぃな様の巨体は保存液の入ったケースをぶち破り,緩やかに彼女サイズの船の中を歩き出します.その動く巨大な彫像の美しさが素晴らしい!
呆然としたあと,足元に見知った顔があるのを見つけたてぃな=へるがですが,それ以上に大変な事実を己の足元に発見.長かったはずの服の裾がどんどんショートに.保存液と服の生地と地球の空気が反応してしまったようで,てぃなの来ていた服は見えない炎に焼かれ刻一刻と空気に溶けて消えていきます.このままでは皆の前で,てぃなの巨体があられもないことに!

…とんでもないところで終了しましたが,書いてるほうとしては「混ぜなきゃよかった」という悔恨の気持ちで一杯です(苦笑).兵器となることは免れたものの大変な危機に巻き込まれてしまったへるがのことを,とーまたちは果たして助けられるのか.そしててぃなが失敗していたということは,せすもやっぱり一杯いるのか.そしててぃなの愛するそらんもまた…(笑).溶け行く服をかばいつつ戦うてぃなとげおるかの激戦や,この期に及んで宇宙から落ちてくるカプセルの正体など気になることも多いのですが,ここで筆を置かせていただきたいと思います.

今日

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