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金色のガッシュベル#100

「面白は悲しみには勝てずの巻」

遺跡でのブラゴとの戦いでマジロウを失ってしまったニコラウス.大切なパートナーを失った辛さは,ニコラウスのバグパイプに悲しい音色を乗せてしまう.まつ毛が長い者同士として,フォルゴレは落ち込むニコラウスを立ち直らせるべくイタリアに連れていくのだが,マジロウのことを考えても考えないようにしてもニコラウスの悲しみは止まらない.思いを込めた全力の悲しい音色を地中に埋めてしまえば,マジロウを失った悲しみも消えるのかと思ったら,その悲しみは漏れ出して,イタリア中に広がっていく.

ついに100話,2年間を走りきることに成功した「ガッシュ」.笑えるところはとことん笑え,シリアスな場面は大人だってぼろぼろ泣かす.笑いと泣きをジェットコースターのようにコントロールする技術は,この作品が確立したと言っても間違いないくらい素晴らしいものです.放映話数が3桁に達するのはファンがついている良い証拠.海外での展開もはじまりますんで,世界中のちびっ子を魅了するような素晴らしい話を沢山見せていただきたい.で,実際の今回はオリジナル最終回.フォルゴレが主役の時点でくだらない話なんですけど(苦笑)面白いハジケっぷりを見せていてギャグとしては良く出来てます.オリジナルでも,ギャグならば原作に近いものが作れるようになったってのは凄いことではないかな.

前半は穏やかにはじまって壊れていきます.パートナーを失ったニコラウスはマジロウのことが忘れがたく涙に暮れる毎日.あの戦いはプライドをかけた勝負だったから,「過ちを犯した」なんて考えないで欲しいんですけどね.悲しむニコラウスの病室には間の世界戦の関係者が集うわけですが,あれだけの人数がいても誰も慰めの言葉を持ちません.…わけのわからない前説をやる余裕があるのなら,こんなときこそパートナーを失ったナゾナゾ博士の出番だと思うんですがどうか(苦笑).ニコラウスが悲しみを込めて吹くバグパイプは憂鬱な音色で,全員号泣.バグパイプを取り上げればいいんじゃないかとか,身も蓋もないことを考えちゃいけません(笑).
この鬱の塊を更正すると立ち上がったのがスーパースター・フォルゴレ.長いまつ毛のおかげで他人に思えないんだろうなぁ.フォルゴレ以外は全員ものすごく不安ながらも,本人のやる気を信じてニコラウスをイタリアへと連れて行くことを許したようです.
というわけでイタリアにやってきたフォルゴレ・キャンチョメ・ニコラウス.ここから先は陽気であり幻想のイタリア.フォルゴレの案内する母国イタリアは,…イタリア人に見られたらまずいだろと思わせるほどの面白さ(苦笑).特に船の歌が適当すぎて素晴らしい.フォルゴレの治療は,まずはマジロウとの楽しい思い出を思い出しまくって心を癒すことからスタート.言われるままにマジロウとの思い出を回想するニコラウスですが…失ったパートナーの面影は涙を誘い,その悲しみはバグパイプに乗って能天気すぎる街中を覆ってしまいます.特に身体検査の日の過ちは,今考えても辛いものがあるよね!
これではダメと繰り出した次のフォルゴレの作戦は,自然に身をまかせ,悲しみを忘れようというスタンダードなもの.しかしどうしたってマジロウのことを忘れられるわけもないニコラウスは,またも悲しみをバグパイプに乗せてしまって自然が暗転.…もう,バグパイプ取り上げようよ(苦笑).
そしてフォルゴレの最後の手段は,地面の穴に悲しみを吹き込んで封印する,という王様の耳はロバの耳方式.「思う存分どうぞ」という案内で,これまでの悲しみを穴の中に吹き込んで,それをキャンチョメが重石になって閉じ込めることにようやく成功.ところが…音楽はその穴の中で暴れ,ついには別の出口から飛び出してしまいます.このあたり,音楽が形と意思を持つものとして描かれてるんですが,それに対する一切の理由づけがないという思い切りぶりがシュールで,逆にすがすがしいですね(笑).穴の中に入れたはずの音楽が,山の頂上から噴火するというナンセンスぶり.一体どこ通ってあんなところに行ったのかとか,深いことを考えたら負けですよ.

後半はニコラウスVSフォルゴレの音楽バトル.噴火したニコラウスの悲しい音楽によってどんよりするイタリア全土.幻想のイタリアには陽気さしかなく,それを失ってしまってはもはや何も残らない…ってのはやっぱりイタリア人に失礼だ.その鬱ぶりときたら臨時ニュースで海外報道されるほど.この件でどれほどの経済的損失が発生したかわからないような大災害を前に,「やっちゃったよキャンチョメ」というフォルゴレの一言が絶妙(苦笑).そして実際やっちゃったニコラウスは…悲しみのバグパイプでフォルゴレの車を壊して足を封じ,失踪.己の悲しみが他人に迷惑をかけることはわかっても,ニコラウス自身にも己の止めかたがわからないのです.
いなくなった元凶を捜すフォルゴレたちはまずホテルに戻ってみるものの,ニコラウスの姿がないだけでなく,日本から清麿ことツッコミが電話をかけてくる大ピンチ.フォルゴレはあわててとりつくろうものの,当然のように「ニコラウスに代わってくれ」と命令を下す清麿の判断が素晴らしい.大口叩いてニコラウスを引き受けた手前,更正に失敗したら鬼の清麿にどんな折檻を受けるかわからないフォルゴレは,必死でキャンチョメに代役を頼むものの,…でも,ポルクでは声は変わらないよキャンチョメ(笑).「お菓子は好きかーキャンチョメ」と余裕溢れる遠隔ツッコミを食らったキャンチョメは,「ニコラウスだよ,ニコラウスだよ…」と号泣するのがどうにもバカで,愛らしい.
フォルゴレたちが無理やりツッコミをごまかしていた頃,ニコラウスは埋立地で大切なバグパイプを手放そうとしていました.おかげで悲しい音楽は止まるものの,効果は街にしみこんで誰もが悲しいまま.この状況を放ってはおけないのがイタリアの英雄,パルゴ・フォルゴレ.ライブの準備を開始です! …もちろん大衆を救うのがスターの義務で,市民を救えなければニコラウスも救えないからライブをやるのであって,断じて! ニコラウスの行方がわからないから逃避したわけではありません(笑)!
そしてはじまるフォルゴレ必死のチチもげ.100話だってのに本当にこの話でいいんでしょうか(苦笑).イタリア中に轟けと愉快な歌を唄って踊るフォルゴレを襲う,ニコラウスの深い悲しみ.まだパートナーの存在するフォルゴレは,それを失ったニコラウスの本当の悲しみの深みには手が届かないわけで.ゆえに泣かされつつ,しかし,涙ながらにフォルゴレは己のスターとしてのプライドをかけて壮絶にバカな歌を歌って踊ります.
そのバカの音は,ニコラウスだけに届いていました.フォルゴレの悲壮な歌声に,ニコラウスはマジロウとの出会いを思い出します.彼が喜んだのはニコラウスの楽しいバグパイプ.決してイタリア全土を暗黒の淵に叩き込む,悲しい音色なんかではない.ニコラウスがマジロウのためにしなきゃいけないことは,皆を悲しませることであるはずがない!

フォルゴレのステージはかつてないほどの低調ぶり.その必死で珍妙な歌声は泣き崩れるイタリアの皆様には届かず,フォルゴレ自身も悲しみの呪いに縛られて,…ついには力尽き,崩れます.もはや国のイメージを「根暗」に切り替えなければならないかどうかの瀬戸際で,イタリアを救うのがニコラウスのバグパイプ.流れる明るい音色は,ニコラウス自身がこの国にかけた呪いを解き,イタリアを元の明るくてテンション高い国へと戻していきます.
マジロウのため,そして自分のために,世界に楽しい音色を広げるとニコラウスは決意.イタリアには笑顔が戻り,フォルゴレたちの尽力を感謝するニコラウス…正直フォルゴレはあんまり役に立ってないんですが(苦笑)他ならぬニコラウスが納得して感謝しているなら,それでいいんじゃないか(笑).ニコラウスはここでこの物語から退場し,フォルゴレたちもバンビーナたちのところへと戻っていきます.パートナーを失う未来は,例え最後まで勝ち残ったとしても魔物とパートナーの間に待っている運命.仲間の力と運で切り抜けてきているフォルゴレたちも,ちょっとくらいはそんな未来を考えていたりはするんだろうなぁ.
というわけでオリジナルはここで一端休止.次回からはついに原作の新シリーズに突入です.ガッシュたちを待つ新たな友と新たな敵.そして新しいステージ…王を目指す戦いも後半となり,そろそろ弱い奴は帰ってしまったはずなので,強敵が次々出てきてもおかしくはありません.どんな未来がガッシュたちを待っているのか.新章開始の次回に続きます!

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