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焼きたて!!ジャぱん#25

「憂鬱な気分のときは髪型をちょっと変えてみるの巻」

常識をぶち破り見事優勝した和馬の陰で,敗北した冠はこれまでの研究成果を研究所ごと爆破された.他人の金と力で夢を叶えるのが間違っていたのだと,冠は思い知らされる.約束を守ってくれた和馬に感謝する月乃.南東京支店の3人の気持ちはすでに大会終了モード.河内の試合のことはもはやどうでもいい.
アフロになって戻ってきた河内が語るのは,厳しい修行の1週間.店長に紹介された教会でシスター・グラハムとのフランスパン勝負に負けた,「なんやて!」が口癖の河内は,常人で常識に縛られすぎ,他人の行動に驚かされすぎるとシスターから激しい言葉責めを食らう.

和馬が勝利した前回で雪乃の悪行に一応の鉄槌を下し,シリアス要素がどんどん薄らぐ今回の「ジャぱん」.ちなみに主役は…押しの強さからすると河内ではなくアフロそのもののような気が(笑).和馬の活躍でヒロインは既に逆境から救い出され,助けるべき相手もいない逆境に未だ身を置くのは河内一人…しかも髪型まで取り返しのつかないことになっちゃってるあたり,本当に報われないなぁ(苦笑).とはいえ様々なしがらみで縛られてきたこの新人戦で,純粋に自分の勝利のためにパンを焼くことができるのは幸運なんだけどね.見所はどう考えても中盤.瞳を閉じていいですか(笑)?

前半は和馬の大逆転勝利に沸き立つパンタジア.板の盗難にも観客のブーイングにも負けない強い心と,バイタルグルテンという手法を常識をぶち破って活用した和馬の勝利.…この勝利自体は冠も納得せざるを得ないわけですが,その結果が彼にもたらすものはあまりにも悲壮.大慌てで止めにいくものの,奴は本気! お約束のとおりに爆破されてしまう,冠の大切な研究所….それなりにバックアップはしていたんじゃないかと思うんですが,それにしても今後の研究に大きな支障が出ることは間違いなし.腹いせできて気分がよさそうな雪乃と,崩れる冠.涙を流して床を叩き,笑う冠の様子は黒柳に心配されるほど.悲しみと怒りと自嘲の気持ちが入り混じる彼の言葉は,他人の金と力で夢をかなえる甘い考えが,おかしくておかしくて.そこには,どこか清々したような感すらあります.
ここまで表裏から妨害されてきた南東京支店.それでも戦いを捨てなかった彼らにとって,和馬の勝利は最高の報酬.自分たちのために戦ってくれた和馬に月乃は「ありがとう」と言うしかありません.屈辱の河内戦の後,逃げようとした月乃のかわりに逃げずに戦ってくれた和馬は,彼女にもこの先前に進む勇気を与えます.…というわけで既に最終戦終了,エピローグ完了であとは番外編に突入準備OKの和馬・月乃・松代店長.昼間からナイトフィーバーの準備を完了する中,ひとり取り残されているのが河内(笑).
3位決定戦を決勝戦のあとでやる日程にも問題があると思うんですけども,河内にとっては自分のアフロの力を見せつける折角の場なのでぜひとも無視はされたくないところ.でもなぁ,内心3人が河内の試合なんかどうでもいいと思っているという,嫌な結束を見せているからなぁ(笑).それでも折角の場を失うわけにいかない河内は,己の特訓トークで必死で間を繋ぐことに.河内を別キャラに変えたアフロに潜む脅威の秘密とは!
1週間前,シスターにコケにされて思い切り無駄足を踏んだと知らされた教会で,河内はシスター・グラハムとのフランスパン勝負に挑んでいました.己の腕にはそれなりの自信を持つ河内はこの勝負に挑み…このエロくてSなシスターに翻弄されることに(苦笑).
シスターが焼いたのは丸くてクープが一杯の,アフロのように盛り上がるパン.これを河内が口にすると…たちまち脳裏は荒野にトリップ.荒野の如き表面と柔らかな内側は,まさしく食うアフロ.その中心で愛を叫びたくなる河内.「助けてください! 助けてください!」って今は爆笑だけどさ,再放送には風化してるんじゃないか(笑).銭湯=あ風呂はちょっぴり蛇足だけど,曲を含め本職の黒やんとも肩を並べる見事なリアクション!
クープを増やしたシスターの特別製フランスパン?は,ナポレオンが定めた定義をぶち破る常識外れのもの.しかしそんな常識に囚われて素人に負けるクソ野郎には,言い訳すら許されない.河内がクソ野郎である理由,それは「なんやて」人間だからです! 「なんやて!」
エロそうな本職のシスターに聖なる教会で暴力と言葉で責められるという特殊なプレイを味わうことになった河内.そっちの趣味はないらしいので辛いばかりのようですが,シスターの説教は至極ごもっとも.これから死ぬまで9万回以上も他人に驚かされ「なんやて」と言い続けることは,確かに他人を動かす職人の一生には不似合いで…しかし,常識に縛られた河内が和馬に対して驚きを見せることが視聴者の感情移入のためには不可欠なので,この事実ゆえに改造がうまくいかないのも目に見えているところがどうにも悲しい(苦笑).河内の意思はともかくとして,彼には雑魚でいてもらわないと超人ばかりのこの物語はまともな娯楽として成立しない.パン職人としてはともかく,重要な役割を担う河内の価値をせめて視聴者くらいは認めてあげたいところです(笑).

後半.雑魚という真実を突きつけられた河内が勧められたのは,常識に捕われないように,まずは見た目から変わること.確かに剃髪とか化粧とかユニフォームとかコスプレには,己の見た目を変えることによって普段の自分から乖離できるという特性があるのは事実なんですが…本人の心構えが変わればいいんだから,無理にアフロでなくてもいいんだ河内(苦笑).しかしシスターの言葉に惑わされ,ついに漢となるべく店長とお揃いのアフロに! …芸人としてはキャラがかぶるからアウトなんですが,本人が納得してるならまあいいや!
そして河内の味わった辛い1週間は,「なんやて」禁止のパン修行のはずなのに,バラエティの1コーナーにしか見えません.「ジャぱん」はともかく上井草のカエル型宇宙人とか生地から飛び出すアフロ君に至ってはどうしたらいいのか.そして人面犬…もうアフロ犬にしちゃえばよかったのに(笑).
というわけで「なんやて」を自分の辞書から消したはずの河内.しかし恐らくは和馬たちの予測の通り,そしてこの作品が河内に要求するとおりに全然「なんやて」が消えてない.今回軽い話ということもあって画が気持ち良く遊びまくりなんですが,店長の制裁部分は特にハジケているよなぁ(笑).おちゃめな嘘にすら動じる小心と,常識に捕われまくりのがちがちの頭に変化なし.普通に考えれば諏訪原に勝つなんて無茶もいいところなんですが,対する諏訪原ときたらここまで気合を入れながらも常に悲しいほど空回り.パン職人としてはともかく,芸人としては実は河内といい勝負の可能性が!
ひどく間を外しながらも,フランスパンに箸を刺し「歌うフランスパン」をお見舞いしてやると宣言する河内.その河内をやっぱり驚愕させる,諏訪原のやたら長い「踊るフランスパン」! 南東京支店の未来や月乃さんの名誉は和馬がもうなんとかしてくれたから(笑)味方すら期待していないとしても,自分の名誉のために思い切り頑張れ.それに詭弁にやられて気がついてないようですが,「なんやて」と言うこととパン職人としての腕には実際あんまり関係ないぞ(笑)! 河内が己の腕で未来を切り開くことはできるのか.次回に続きます.

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