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焼きたて!!ジャぱん#28

「パンタジア絶体絶命の巻」

河内が去り冠が加わった南東京支店.しかし実はパンタジアグループは,サンピエールからの買収を受ける瀬戸際にいた.冠はサンピエール本店に対し戦いを挑むべきだと主張する.彼が調べたところによれば,店周辺には女子中高生のマーケットが存在するのにパンタジアはまったく取り込めていない.ターゲットのニーズを考えれば低カロリーのパンが受け入れられるはずだと,冠が準備した難消化性小麦を和馬のアイデアで見事に生地にして,ダイエットジャぱんを完成させる.
しかしこの程度で巨大なサンピエールに対抗できるわけがない.それを知っている店長は冠に真意を聞いた.冠が狙っていたのは,モナコカップで百億を稼ぐこと! そんな話に噛んできたのは,本店に行ったはずの河内だった.

新人戦後,本作ならではの激動の展開がいよいよ訪れる「ジャぱん」.この先の展開はわざと時事ネタに乗ったわけではなくて,原作が先行して描いていたものなんですが,偶然でも現実といい感じにリンクできたってのは作品そのものに追い風が吹いてるんでしょうね.これまでは月乃と南東京支店さえ守れればよかった和馬たちの戦いは,より大きなものを守るためにスケールアップ.やがてやってくる大嵐を前にして,一人嵐に巻き込まれるのは気の毒な河内…実力がないわけではないのに噛ませ犬.お前,いつもこんな役回りだよなぁ(苦笑).

前半.南東京支店にやってきた冠.腕利きの上に非常ににこやかで,しかし内心はシビアで計算高い少年が告げるのは雪乃の陰謀.前回ラストに描かれたとおり,サンピエールと結託している雪乃が狙っているのはパンタジアのサンピエールによる乗っ取り.経済ニュースなどでおなじみの通り,株式の40%まで買い進まれては経営権の奪取は時間の問題…従業員にとっては大事なんで,この「なんやて!」はOKだと思います(苦笑).
雪乃の部下であったからこそ冠が掴んだとんでもない情報.しかし情報を抱えさせられただけで,何もできないまま本店に移ってしまった河内は複雑.移籍したばかりの彼が騒いだって何ができるわけもなく,むしろ社内を動揺させて買収を容易にしてしまう可能性すらあるわけで.折角手に入れた快適な環境も,程なく雪乃に奪われるならうれしさは半分以下.その上仲間のいない本店はどうにも静か.ボケがいないということは,ツッコミにとっては実に耐え難いことです.
一方,南東京では新加入の冠が必死にサンピエールとの戦闘を主張.斜め向かいのサンピエール本店の独り勝ちさえ食い止めることができたなら,乗っ取りもなんとかなるというのが冠の主張.…もちろん,そんな話を真に受ける奴はただの間抜けだと思うんですが(苦笑)それはともかく.冠の商圏分析によれば,学生街に程近いこの店では女子中高生を狙ったパンが当たるはず.実際にサンピエールはそこを狙って収益を上げているのに対し,南東京支店には逆効果のパンしかありません.
研究者らしい的確な分析を披露したあと,冠が取り出すのは難消化性小麦.カロリーは低いものの生地としてまとまりにくいという弱点を抱えたこの小麦.しかしこのまとまらないはずの小麦をまとめてしまうのが和馬の経験と発想.3日をかけて見事にまとまった低カロリーの生地が完成!
ジャぱん馬鹿である和馬最大の武器は,新潟時代のジャぱん探索で経験した試行錯誤.今回の問題を解決する糸口になったのは,雑穀を使ったジャぱん10号の作り方.でも,まとまらない生地を低温で置く自己消化のことはともかく,大きな問題は冠と和馬の芸の相性です.早速ボケる和馬に対し,無視して自分の説明に突っ切る冠にはボケ役に合わせようとする配慮がまるでない! 自己中な彼はボケ殺…ではなくてボケ潰し.ダイエットジャぱんが完成したことよりも,絶妙のコンビネーションが売りだった南東京支店のバランスが壊れたことが大問題(苦笑).
南東京の新作は狙いのとおり大当たり.とはいえこれはサンピエールが何もしてこなかった成果であって,ブランド力も資金力も段違いの敵に本気を出されたら,パンタジアの弱小支店に勝ち目なんかあるわけがない.その上サンピエールの霧崎には,大人らしく,相手を泳がせて現状の動向を確かめる程度の余裕と理性があります.ついでに「ジャぱん」に対し思うところのある彼は…やっぱりそういうことなのか?
さて,パンタジア側で現状に対するまともな目を持っている松代店長は,どう考えても不完全な冠の真意について尋ねます.現状では多少のキャンペーン程度では焼け石に水なのは明白なわけで,ついに真意を語る冠の狙いは…モナコカップで百億稼ぐこと! いきなり金額の桁が跳ね上がる密談に噛んできたのが,短髪の見慣れぬ男こと河内.認識してくれない周囲への涙ぐましいツッコミが…やっぱりこうでないと(笑)!

後半は河内が戻ってきてくれていつものペースに.早速河内とアフロの織り成す繰り返しの笑い.冠では和馬や月乃のボケとしての持ち味を引き出すことができないということがいきなりよくわかります.パンづくりの腕はともかくとして,ツッコミとしての河内はいてもらわないと話が回らないので困るわけです.というわけで何はともあれ必要とされてるんだからくじけるな河内(苦笑).ちなみにあのアフロはヅラ.丸坊主とアフロの2択の結果河内は両方を選んでしまったわけで,河内のパンの腕並みに意味がない.
関係者が勢ぞろいしたところで,冠が告げるのは今後の展開の骨子.この先彼らが目指すこととして,覚えておいて損はありません.パンタジア新人戦で与えられたフランス留学権は,パン職人の国際大会,モナコカップへの出場命令.冠の狙いはモナコカップの優勝賞金ではなく,公営ギャンブルで大会の優勝チームに全財産を賭けて一気に百億を稼ぎ,その資金力でパンタジアを乗っ取り返すこと.もちろん負ければ全てが失われる,一世一代の大勝負!
こんな危険…というよりむしろ現実味の乏しい手段を取ることを恐れる月乃ですが,歯に衣着せない冠が言い切るとおり,祖父がまったく当てにならない以上,南東京のごくわずかな資産を生かすには大技しかありません.冠が雪乃に対して抱く恨みはその爽やかな見た目からは伺い知れないほどに深く,腹をくくれと月乃に宣告.さらに率先して自分の全財産を南東京支店に寄付することで,己の覚悟を示します.
深い恨みによって戦う気満々の冠,そんな冠の言葉に乗るしかない自分たちに気がついている店長と月乃.どうしたって暗くなる状況の中でも,和馬はバカゆえに簡単で明るい.「優勝すればいい」とあっさり己の目標を定めるシンプルさこそこいつの力.以前は自分のパンを追及することだけにこだわっていましたが,新人戦の経験によって戦う楽しさにも目覚めた主役を止められる者はいないはずです.

日本代表は和馬,諏訪原,河内の3人.もちろん河内も悩むわけですが,策士の冠が河内に権利を譲ったことにも理由がありました.わざと譲ったのは河内の存在に意味があるから.チーム内の道化に仕立て上げて倍率を限界まで引き上げる,百億のピエロ! …名前は仰々しいんだけど,「ここの優勝は絶対無理」と太鼓判を押させるための道化なわけで,一体どんな種類のことをやらされるのか予測もつきそうなもんですが…河内,気がついてないよなぁ(苦笑).
ついに動き出すモナコカップ編.世界を股にかけた大冒険…の前に予告がもう気になって仕方がないや(笑)! ある意味御家芸となりつつあるサンライズのガンダムパロディですが,「ジャぱん」でやるってことは当然中途半端なものは見せないってことですね? 一体誰が何食ってやらかすのか.さらにどこまで徹底してくるのか! 次回に続きます.

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