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いちご100%#10

「趣味も思惑も人それぞれにの巻」

(A)明日はホワイトデー.真中は唯とともにお返しを買いに出かける.東城とさつきにあげる分を買って帰る途中で,2人は西野に出会った.真中がさつきからもらったと思っていたチョコは実は西野のもの.それを知った真中はあわてて西野を追いかける.

(B)今日は東城と一緒に映画を見に行く真中.遅刻したり黒川先生のバーゲンの手伝いをしたりとアクシデントはあったものの,無事に2人で映画を見ることに成功する.ファンタジー映画に涙し満足する2人なのだが,隣に座った少女の歯に衣着せぬ評価に対して真中は怒る.単なる悪口ではなく,否定できない部分もあるのが辛いのだ.

猛スピードで流れる季節の中で,美少女とヘタレの珍妙な物語が微妙な音楽とともに展開される「いちご」.たった10話で劇中では2年目も終了間近って,学園ものとしてはまさに驚異的なスピードではないかと(苦笑).このスピード感があるからこそ,相当アレな物語も勢いだけで見通すことができるわけです.当事者の主観ではそうではないと思うんですが,思い返せば青春というものは喜びも悲しみもあくまで一瞬の物語.つうかイベント途中の時間に耐えられない自分のような人間にとっては,最適な恋愛ものではないかと思います.いや,もちろん見ている間中,ずっと腹を立てたり混乱したりはしてるんですけども(笑).

前半は前回の甘かったチョコの内側にあったもの.あれだけいろいろあって分かれたはずの唯なんですが,その余韻をまさに台無しにするほど頻繁に真中家に参上中.しかも高校受験も合格した上に,真中家から通うことになった…というわけで,再び西野に通じるルートが生まれたのでありました.しかしそれ以上に問題なのは唯の同居.小さくて可愛くて勝気で弱いところもあって,幼馴染の妹的存在で気を抜くと布団の中に入ってきて寝ている最中は服を脱ぐというこのフルスペックぶりだと普通は耐えられないはずだけど,真中だから耐えてしまうんだろうなぁ(苦笑).
明日はホワイトデー.唯と一緒にチョコのお返しを買いに行く真中.ここでお返しを2種類選ぶ真中は,片方を本命用として選択.前回の展開を見ればこの本命の熊さんの奴はもちろん東城に与えられるべきものであり,同時に物語の幕を閉じるための合図.唯は真中の失恋記念日を期待しているわけですが,真中と東城の組み合わせに関してはそれがありえないってのが腹が立つわけです(苦笑).しかしこの場面で登場した西野が,磐石の東城王国を揺るがすことになります.
店からの帰りに,偶然西野と逢ってしまった真中と唯.真中が西野にふられて3ヶ月.その割に西野は真中に驚くほど馴れ馴れしく接近.てっきりもう脈なしと思っていた彼女にこんな対応をされたなら,真中でなくても動揺すること請け合いです.その上,西野が去ったあとでついに前回彼女が仕込んだ爆弾が破裂! 玄関の前に置いてあった手作りチョコは西野のもの! 驚愕の事実が判明したことにより,自分が西野とさつきの思いを受け止めていなかったことを知った真中は,まずはあわてて西野を追いかけます.
必死で追いかけ,自分がバカ食いして鼻血を出したチョコレートの礼を言うことにだけは成功する真中.それに対し,真中がついさっき西野のチョコだと気がついたことすら理解していて,しかも怒らない西野.…真中のことが好きだというその趣味を除き,最高に可愛い完璧超人ぶりを如何なく発揮する西野さん.攻撃能力もまた素晴らしく,待っても追ってもだめだと気がついている彼女がとったのは2段階の作戦.真中のお返しに関しては毅然として拒否し,もう真中なんか眼中にないんだと言わんばかりの態度で拒否.むしろ「感謝のつもり」とか「レベルアップできた」とか,いかに彼をを踏み台にして自分が素晴らしくなったのかを強調.確かに言葉どおりに西野さんは素晴らしい美少女であるわけですが,…本当の仕掛けはここから先だ!
車に轢かれそうになる真中を体で救う西野.他に誰もいなくなった路地で2人きりで接触し,そのことにどきどきしている2人…ここで西野が一緒にどきどき! 口ではああ言っていたわけですが内心は真中を拒否してない! もはや手に入らないはずの高値の花が実は手に届く場所に未だにあるという魅惑の事実に翻弄されるバカ真中.磐石であったはずの東城王国は,たった一度の邂逅によって砂の城のように崩れ去りました.
翌日,真中は東城とさつきにコンビニで購入した同じお返しを提供.泣くほど喜ぶ東城と,こちらも大喜びするさつき….特にさつきは,実際は彼女の作ったチョコを真中が食べていないことを知らないのに喜んでいるのが切ない.真中においしいと言ってもらえたと喜んでいても,それは本来全て西野に対して向けられるべき言葉….ゴミ箱を今更あさったってさつきのチョコの味がもはや戻るわけもなく,少なくとも女の子たちの愛情を受け入れる価値すらないこのへタレは,己の罪を悔やんで一人きり.

後半.…確か前半ラストで真中には美少女から愛情を受ける価値がないことは確定したはずなんですが,その直後に東城さんと映画デートに出かけるってのは一体どういうつもりだ真中(苦笑)! しかも楽しそうな淫夢を見ているわ,可愛い唯に起こされるわとこの世の天国のよう.神様,はやくこのバカにバチを当ててください.
いきなり遅刻する真中とは出来が違い,映画デートに遅れず待っている可愛い東城.見たい映画まで時間があるということで,それまでの時間つぶしを捜そうとしたら逆に黒川先生に発見され,強制的に任務を与えられる2人.…ドラッグストアでタイムサービスのトイレットペーパーを1時間かかって買え! いい雰囲気を見事に台無しにする,黒川先生の迷惑ぶりが素晴らしい(笑).ぼろぼろになりつつもミッションを果した2人は早々に離脱,肝心の映画へ.
気の合う人たちと同じものを見るというのは結構な楽しみ.同じ空間の中でよく似た思いを共有する面白さやうれしさというのは,映画館や劇場のような,たくさんの人と同じものを鑑賞する良さの1つでしょう.ましてやその思いを共有できるのが自分の好きな女の子だとしたら,これほどの娯楽はそうはない.…しかし!映画終了後に真中の横に座っていた女が映画に対する毒舌を全開だ(笑)! まあ,金払って見た以上悪口も評価の1つだから否定はしないんだけども,これはレストランの中で出てきた料理に店内で文句をつけるようなもんなので,外でやれ(苦笑).
率直な少女の言葉に怒る真中.作り手を目指すゆえにスタッフの苦労を考えろと文句をつけるわけですが,それは見る側が気にしちゃいけない(笑).あくまで擁護に回り必死にフォローする真中と,それをズバっと否定する女.同意できる部分もあるのでついつい引き込まれている真中が間抜けです.…確かに彼女の趣味ではなかったのかもしれないが,わざわざこき下ろしているのが若さゆえの愛らしさって感じだ.本当に嫌なら黙殺のほうがずっと効くもんな.でも真中,議論が楽しいのはわかるが東城さんを放っておくのはやっぱりまずいぞ(苦笑).
減点方式で映画を見る女と,加点方式で映画を見る真中.快の感情を感じられるかどうかだけで映画を評価する真中も,他人がなぜ快を感じるかを追求しない女もどっちもどっち.批評じゃない.けれどヘタレの真中が他人の口で勝つことなんて夢のまた夢で,映画そのものだけでなく東城とのデートの楽しさに溺れていることも間違いないから,なお悔しい….
ハンバーガーショップで一息つくことになった真中と東城.映画という趣味だけは共通しているものの,その他については差のありすぎるこの2人.カラオケに関してやたらと拒否する様子がかわいいよ東城(笑).テレビもろくに見ていない東城と本すらまともに読んでない真中は,そもそも同じ世界に生きてない.…だからこそ2人を繋ぐ映画は大切.東城自身は,映画そのものに対する評価ではなく,自分が受けた率直な印象について語ります.他の人がどう言おうと,自分の中でアリならその映画はアリというのが無垢な視聴者としての東城のスタンス.これもまたもっともな意見なんですが…「他人の意見で自分の意見をねじ曲げちゃだめ」という方向に,真中の意見が東城の意見によってねじ曲げられているように見えるのは,何かの冗談ですか(笑)?

あまりに違う2人を繋ぐのは映画だけ.映画への憧れがそのまま東城の魅力に加えられているのはご存知のとおり.しかし真中は本屋で無理に本を買い,映画抜きで東城にもっと近づく努力をしてみます.それは趣味外で互いに近づこうとする第一歩…とはいえ,東城さんは映画がなくてもそのドジッ子ぶりとエロスだけで相当の強者であるわけですが(苦笑).映画館で論争となった女が外村の妹というオチがついて今回は終了.前半では西野,後半では東城が真中の中でさらに存在価値を増したわけですが,それでは残るさつきはどうなる? 必死に頑張っても空回りし続けるのがとても愛しい彼女の涙の笑顔の理由を知りたいと思いつつ,次回に続きます!

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