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焼きたて!!ジャぱん#37

「パン作りは文字通り命がけの巻」

本戦1回戦,パンの早作り勝負という名のピエロの偏見に打ち勝った日本チーム.次の勝負は3日後ということでだらだらとホテルに待機していたら,いきなり大会の運営委員会から召集される.ベスト8の一同はピエロの操縦する輸送機に乗せられ,小麦粉だけを渡されて南洋の無人島に降ろされた.日本チームの降下ポイントは海に突き出した岬の突端.魚は大量に捕れるものの,課題の甘いパンをつくるには不利な地勢なのだが致命的な問題はそこではない.岬の突端の砂浜は潮が満ちると海の底.必死に泳いで陸へ逃げようとする日本チームだが,和馬が渦潮に巻き込まれて沈んでしまう.

モナコカップ編の大きな見所がついにやってきた「ジャぱん」! 本作はメインキャラクターや舞台設定やパンのうまさの秘密についてはできるだけ奇をてらわず,そのかわりサブ・ゲストキャラや訪れる試練に関しては全力でハメを外すという構造となってますが,今回の状況の異常ぶりはかなりのもの.これまで黒やんを死地に追いやったこともある主役・和馬についに訪れる生命の危機! …明らかにパンアニメを逸脱しつつある大冒険ぶり,さらに某国に対する侮辱ぶりもたまらない1話です(笑).

アバンはおっさんたちが繰り広げる実にきなくさい会話.モナコカップ運営委員長の瀟洒な邸宅を訪れているのは,前回こちらに向かったサンピエールオーナー・ムッシュ霧崎.安易なおべんちゃらなど軽く斬って捨てる彼が委員長に告げるミッションは…「日本代表を潰せ」! サンピエールのパンタジア買収の最大の障害が日本チームの善戦ぶり.ゆえに一刻も早く障害を消したいところまでは理解できるものの,霧崎オーナーの日本チームに対する憎しみはさすがに度を越してます,日本チームさえ潰せれば優勝はどこだってかまわないなんて,なぜここまで敵意を燃やすかと言えば「ジャぱんが嫌いだから」.恐らく彼はあの人なんですが,なぜこんなに変節してしまったのだろう?
前半.まさか霧崎オーナーが直々に乗り込んできているとは欠片も知らない日本チームは,試合も3日後ということでホテルでだらだら.何も知らない和馬たちが,まさか前半の終わりにはあんなことになろうとは(笑).河内のことが余程気に食わないのか,今回もことあるごとにハゲ呼ばわりする諏訪原.他人を傷つけることには容赦ないものの,河内に生え際を指摘されると異様に反応…もしかして本当に生え際がヤバイのか? そんなちょっとした小競り合い(ただし刃物アリ)の最中に顔を出してしまった黒やん,今回の大荒れの展開を示唆するがごとくいきなり生命の危機に! …冷静に対応してますが,和馬のパンならともかく,諏訪原の剣では天国に旅立つと戻ってこられないこと間違いなし.紙一重でそれていてよかった….
黒やんが伝える緊急の召集.本戦2回戦は無人島でのパン作りだ! ピエロがマニュアルを見ながら操縦している時点で非常に不安な輸送機に乗せられ,いきなり無人島上空に連れて行かれるベスト8一同….このあたりから順調に今回の試練が暴走を開始しております.もちろんその状況の暴走にツッコミを入れる河内の「ちょっと待ったー!」.これに「大どんでん返し」という言葉がさらりと出てくる和馬,あんたは一体何歳ですか(苦笑).まあ,河内でなくても参加者ならば,なせいきなり無人島で試合なのかは気になるところ.けれど一介の雇われ者であるピエロには,雇い主の運営委員会の考えがわかるわけもない.ゆえに知らないことを「ごめんねえ?」と明るく開き直りまったく悪びれないのが彼らしい.ただしいくら開き直っているとはいえ,足で輸送機を操縦するのは砕けすぎだ(苦笑).
運営委員会の指示に従って,それぞれに降下ポイントに向かうことになる8チーム.与えられた地図を見たならば,日本チームがとんでもない位置に(笑).島から突き出した岬の突端.釣りマニア三平ならば絶賛するに違いないポイントではありますが,残念ながら本作は釣りアニメではないのでありました.1週間の無人島でのサバイバルの末に,甘くて美味いパンをつくった4チームが勝ち抜け,というのが今回の企画.さらに小麦粉以外の材料は,無人島で調達しなければならないのです.
大会委員会の決定に逆らうことは試合をリタイアするのと同義であろうから,反抗せずに日本チームは予定の地点に到着.ビーチで早速,無邪気に砂遊びする和馬.その魂のまったく入っていない笑い声がなんだかマイキーっぽくていいなぁ(笑).人を疑うことをよく知らない無邪気な和馬に対し,諏訪原と河内はさすがに困惑.小麦粉と信号弾のみという貧弱な装備でのサバイバルの難しさはともかくとして,課題の「甘いパン」というのがこの場所では厳しい.イーストは小麦と水でつくれるからいいけれど,問題は糖分と水を確保する方法がこの間所にはないこと.つまり日本チームは,まず島の中央部に向かって材料を確保するために移動しなければならないわけです.限られた日数と体力でパン作りしなければならないこの競技では,余計な労力が必要な日本チームは明らかに不利.…しかし,運営委員会の嫌がらせは「不利」程度のものではない.夕暮れの中で河内が悠長なことを言って怒られるのは…潮が満ちてきて,海水が既に足元まで来ているから! このまま夜を迎えてしまえば,日本チームは溺れ死んでしまいます!
洋上で優雅に観戦する黒やんたちを驚かせる,日本チームの降下ポイントの消失! ピエロはその超感覚によって和馬たちが生き残っていることを感じているようですが,それに対する彼女の「頭大丈夫?」というコメントなどは至極的確.世界レベルを言い訳としてどんな反則だってこなせるピエロと,パンの美味さに価値判断の全てを置く黒やんに挟まれた彼女の正常ゆえのツッコミぶりが面白い.
黒やんの根拠のない自信はともかく,潮が満ち,必死で陸に向かって泳ぐしかない日本チーム.手に汗握る,しかしパンアニメには必要のない(笑)スペクタクルが夜の海を舞台に展開します.渦潮に巻き込まれた河内を救うため,お人よしの上に泳ぎも得意ではない和馬が向かってしまい,同じく渦潮に巻き込まれてそのまま消えていく.戦い以前にアクシデントによって死にかかる主役がいる,そんなよいこのパンアニメ.

後半は正義の味方参上.激流の一夜が終わり夜明けの下で助かったのは河内と諏訪原のみ.パンを食った黒やんが溺れているなら大して心配もしないんですが,パン作りの腕以外に特殊能力のない主役の姿がないのは洒落にならない,和馬は死んでへん!と無事を必死で主張する河内.和馬が溺れた直接の原因は先に溺れた河内で間違いないんですが,和馬が助けに行くのを止められなかった諏訪原にもそれなりの責任があるわけで.しかしあの状況で諏訪原が和馬よりも優先したものとは…小麦粉! この戦いが背負った本当の意味も知らないままで,仲間よりもモナコカップでの勝機を選んだ諏訪原はまさに勝負の鬼.河内はそんな人でなしを殴って…拳に力はないもののそのまま倒れる二人.2人の怒りと悔恨は熱い描写で実によく伝わってくるんですが,なんでこんな深刻なサバイバルドラマになっているのか,根本的なところがよくわかりません(苦笑).
そして朝.体力がやや戻った河内たちは再び和馬がいないことを痛感.しかし勝負の鬼は主役がいないという現実を見事に切り捨てて,泣いていても和馬は帰ってこないと河内にお説教.和馬のためにもパン作りを優先すると言い切ってはばからないすごい人でなし諏訪原.さらに今も和馬の声が,同じ死線を潜り抜けた仲間の声が聞こえはしないかと河内に問いかけて,感動的な方向に丸め込もうとするんだから天然とはいえ性質が悪い.天然人非人諏訪原と,お前のせいで全てが台無しでおなじみの河内の耳に届くのは和馬の声.「河内~,諏訪原~,河内ってば~」…そんなリアルに弱々しい回想はないだろ(笑)! このまともにツッコミが機能していない状況で河内と諏訪原は仲良くジャングルに食材探しに出かけ,そんな二人の後では,息も絶え絶えの和馬が砂に埋もれていたのでありました.…ものすごくコントなこの状況,視聴者もツッコめばいいのか,それとも和馬の体調を心配してやったほうがいいのか悩むところではないかと思います(苦笑).薄情コンビに置き去りにされ,怪我して腹の減った和馬はそのままで意識を失い….
目を開いたら真っ暗.どうも天国には行けてないと考える和馬ですが,これはエジプトチームによる奇跡の成果.弱った和馬を超回復させたのは神秘のピラミッドパワー.2人のおつきが開いたピラミッドの中には回復した和馬の姿が! そして太陽を背にした偉そうな人に,使ったピラミッドを上から装着! …わざわざ書くのが面倒なほどにツッコミどころが満載です(苦笑).この3人はエジプトチームのスフィンクス・ブルー,クレオパトラ・ピンク,そしてピラミッド・レッド! 正義の使者なのはまあいいとして,どうして外国チームなのに日本の戦隊みたいなのかがやっぱりよくわからないよ(笑).

和馬を置き去りにしてフランスチームの陣地周辺に甘いものを探しに向かった諏訪原と河内.この現状をフランス優勝を望む運営委員会の策略を考えた諏訪原による,的確な判断による行動です.半裸の男二人はジャングルの中で喧嘩しながら果敢に進み,さらに委員会が自分達に向けている敵意の大きさにも気づきます.…この敵意は運営委員会単体のもたらしたものではなく,サンピエールオーナーの凶悪な意思が加わった恐怖の闇.場合によっては死ぬ程度では生ぬるい.オーナーが抱くのは敵意ではなく殺意.事故とごまかして殺せ.委員長が責任を取らされるなら,サンピエールでその後は引き受ける.…悪意とはいえここまで熱烈に思われるということは,日本チームが有望である裏返しなんだろうか?
で,その有望な日本チームのハゲ2人組.さすがにろくな装備もなしにジャングル探検するなんてのは無茶以外の何物でもなく,河内はすっかりお疲れ気味.しかし2人には休憩している時間はない.やっぱり河内を連れて行こうとする諏訪原に「なんでやねん」と突っ込む河内.なぜなら,2人の周囲は既に火の海だからだ! 運営委員会の指示を受けたフランスチームの放った炎は,日本チーム2名をを更なる苦境へと追い込んだ.これは天が下した試練? それとも和馬を置き去りにしたバチ(笑)? ついに始まった常識を遥かに超えた無人島戦! 「ジャぱん」史上でも光り輝くこの1戦,怒涛の展開の中でシリアスとリアクションはどのように混ざり合い昇華していくのか.次回に続きます!

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