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焼きたて!!ジャぱん#43

「他局に手を出すリアクションの巻」

準決勝は因縁のフランス対日本.長男グランの作った青いパンに対し諏訪原は赤いパンで挑む.さらに遅刻した和馬が焼き上げたパンとともに会場にようやく到着.制限時間内に和馬が焼き上げたかどうかがわからないと最初は和馬の参加を断るピエロだが,モナコ王の口添えとグラン・カイザーの許しもあって準決勝に加わることができた.
青赤黒,3色のパンを食ってリアクションで採点を開始するピエロ.フランスチームの青いパンに感動したピエロはその思いを河内の頭にぶつけ,それに怒った河内の心をも青いパンの香りでなだめてしまう.続いて審査されるのは諏訪原の赤いパン…のはずが,ピエロはそれを口にしない.赤ワインが香ることや足の遅い亀の形をしていることが,F1レーサー気分のピエロには許せないのだ.そしてラスト.和馬の黒いパンは諏訪原の助言を受けて完成したジャぱん51号戒.和馬の,そして諏訪原の勝負はこれからが本番だ!

非論理的なようで意外と論理的な「ジャぱん」.パンの美味さを表現するのに,割とまともな裏づけとその理由から生み出されるリアクションの2つを使って表現しているわけですが,今回はパンが3つあるので良しも悪ろしも次から次へと裏づけ連発.あ,パンは3つしかありませんよ当然じゃないですか(笑).その分リアクションはいつもより軽めなんですが,ネタとしては相当ぎりぎりなリアクションに巻き込まれて悲惨な状態になっているのが河内.確かに折角戻ってきた友達とお別れするのは悲しいけれど,他局のビックネームを己の身で演じるといういろいろぎりぎりなリアクションの主役になれたんだから我慢しとけ(苦笑).

前半は河内かわいそう.フランスVS日本の準決勝はF1レーサーのためのスポーツパンを作る戦い.しかしこの因縁の決戦の場に遅刻という悪い病気の出たらしい和馬は結局間に合わず.結果,出来上がったパンは青に赤.ただし赤い諏訪原のパンには,致命的な欠点があることを長男グランが指摘しています.…一応河内も頑張ってパンをつくったはずなのに,本人含めて全員で無視しているのはどうなのか(苦笑).素材の目新しさだけはあるけれど,リアクションの必要がないほどに凡庸なんだろうなぁたぶん.
ところが!制限時間残り20分でいきなり黒いパンとともに到着する遅刻王和馬.いきなり主役が遅刻で失格という情けない状態に陥らなくてよかったと思う間もなく,ピエロにこのパンが制限時間内に和馬がつくったのか証明できないから審査できないと拒絶されてしまいます.…もしこれで和馬が失格になったなら料理アニメとしては前人未到の展開になったはずですが,さすがにそれはまずいので(笑)助けのライオンが現れます.
フランスチームの超秘密兵器,グランですら心魅かれる和馬の光沢溢れる黒いパン.このパンの正当性を証明するのは劇団四季ことモナコ国王.王の心遣いが仇となり遅刻してしまったのだと,和馬が自分の手で制限時間内にパンをつくっていたことを証明してくれます.本格的なキッチンセットを隠して積んでいたリムジンの構造と重量は大変に気になるものの(笑)証人としてはこれ以上ない人の後ろ盾と,グラン・カイザーの承諾もあって和馬は準決勝に参加できることになりましたとさ.ちなみにその恩人たちの変態組体操の変形ぶりに敵を見失っている和馬.確かにへんてこな仮面かぶったフーリガンどもは横で一杯応援してるけど,選手でかつ仮面とマントをつけている変態はフランスチームしかいないと思うぞ(笑).
そしてはじまる3色三つ巴の準決勝.まずは青いカイザーのパン.入っていることがわかっているのは真珠パウダーにブルーベリーにヨーグルト.その真珠への感動を他人の頭で表現する迷惑なピエロ.「トラトラトラ,ワレ奇襲に成功せり」って真珠湾.しかしトラ刈りはあくまでも前座で,真珠が原料なんだから河内の頭だって真珠のような丸刈りに!…自分の頭でやればいいものを他人を巻き込むことに何の罪悪感も感じていないに違いないピエロ.諏訪原に「ハゲ」とバカにされつつも折角ここまで生え揃ったはずの髪を,フランスチームを讃えるためのリアクションに使われてしまうという途方もない悲しみが河内を襲う! でも,既に作ったパンも亡きものとして扱われてるんだから,ここしか見せ場はないんだ河内,頑張れ(苦笑).
そりゃあもう大切な髪を奪われた河内はピエロに怒りをぶつけずにはいられないわけですが,そんな怒りを強制的に和らげてしまうのがカイザーのパンから香る優しいアジサイの香り.カイザーの青いパンにはブルーベリーとヨーグルトだけでなく,アジサイの一種であるアマチャまでもが含まれていて,その香りの効果が河内を異様に穏やかにしていたのです! なんか効き過ぎて,ダウナーなクスリみたいにも見えるんだけど…(苦笑).確かにレースの緊張をほぐすことは重要でしょうが,ここまで劇的な効果があるとむしろ闘争心の減退とか注意力の低下とか,悪影響の方が明らかに多そうにも見えるんだけど気のせいか(笑)?
アマチャによって青く染まったフランスのパンをピエロは河内を使って絶賛.次は日本の赤いパン.もちろん河内のパンは本人の許可の上審査を割愛(苦笑).とはいえピエロに「食べたくない」とまで言われてしまう諏訪原のパンに比べれば,実は出来は良かったのではあるまいか.すっぽんの血と赤ワインで闘争心と目を助けるはずの諏訪原のパン.しかし,F1レーサーが口にするにはあまりにも材料の選択がまずかった.焼けばアルコール分は飛ぶものの,極限状況ゆえにメンタルの安定が重要なF1レーサーの心を間違いなく乱す赤いパン.食う人のことを考えろ…諏訪原には,自分が和馬に説教した言葉がそのまま跳ね返ってきてしまいます.
己の力不足に打ちひしがれる諏訪原.けれどそんな彼を再起動させるのが和馬の言葉! 諏訪原の助言を受けて作られた改良版51号は「ジャぱん51号戒」.大きなヒントをくれた諏訪原に和馬は騎乗し,諏訪原再起動.日本チームはその総力を結集して凄い気合でフランスチームに立ち向かいます! なんか一人足りない気がするのはきっと気のせいだ(笑).

後半は河内が恐れを知らぬ顔面に.真打,和馬が遅刻してまで持ち込んだ黒光りするいい匂いのパン.青いフランスのパンが華麗なる花の香りの菓子パンなら,和馬の黒いパンは未だその生態に謎の多い神秘の魚,ウナギを使いさらにモチーフにしたパン.さらに光沢のある黒はノリ.日本食は欧米でもかなり浸透しているはずですが,それでもメジャーというには程遠い素材.フランスの観客にはなじみがないこの食材もピエロは当然知ってます.
栄養豊かで目にも良い優れたこの素材の唯一の欠点は,ノリらしいぱりぱり感が湿気ると消えてしまうこと.ゆえにもう一刻も早くピエロの口にパンを押し込みたくてたまらない和馬と,未だに得体の知れない和馬のパンの正体をぎりぎりまで見定めたいピエロの必死のせめぎあい.しかしピエロの時間稼ぎも,香りにとろけていた河内がツッコミに復帰してくれたおかげで中断.パンの効果が薄れたために冷静な判断力が戻って来るって,やっぱりフランスの青いパンにはレーサー用のパンとしては致命的な問題がある気がするなぁ(苦笑).
そして未知のままのパンをついに口にするピエロ! なんだかやたら咀嚼してるなと思ったら,もちろんこれも衆目を集めるためのテクニック.ピエロが旅立つリアクションの新たな領域にはなぜか河内もご同行.真珠になったばかりの河内が,河内がノリ○ケに(笑)! おじさんな感じに!…っていうかテレビでやっちゃっていいのかこれ(苦笑).河内の頭に生えた,と思われた黒いものはもちろんノリ.それにツッコむ河内のノリツッコミ.ノリづくしの末,おまけとばかりに河内をナミ○イにしてみるピエロよ,それはノリとは関係ないだろ(笑)! …ウナギもノリも海の賜物,それゆえにナミ○イを模してみたのかもしれないけれど,その程度の底の浅い主張を日本アニメの金字塔にたてついてまでやるべきかどうかは正直微妙(笑).まあ,ともかく悪ノリは素晴らしい!

河内の髪を犠牲にしつつ,全部のパンを食い終わったピエロ.河内のパンのことは忘れてあげてください.そしてピエロが下す公正で残酷な裁定は…日本チームの勝利! この大番狂わせに周囲で観戦していた仮面のファンどもは大暴れ.男はともかく,ハンドバッグ振り回す仮面のレディが大変にワイルドでよろしい(笑).けれど敗北したグランは審査結果を素直に受け止め,ピエロと観客,視聴者とともに51号戒のさらなる秘密へと迫ります.
まずは黒豆.目に良いアントシアニンを含むこの素材を生地の中に含んでいる和馬のパンは黒づくし.そしてその黒に染まっていたのが,口にしたピエロだけが気づいたシルクパウダー! フランスどころか日本でもほとんどなじみのない素材のこともピエロはちゃんと知っている.スポーツ食の材料としては大変優秀なシルクパウダーの最高級品.しかも素材そのものに上品な甘みまであるってんだから素晴らしいよなぁ.
日本尽くしの黒いパンは日本チームに勝利を運び,フランスチームには予想もしなかった敗北が訪れます.1つ1つの素材の優秀さもさることながら,同じ国の素材同士の相性のよさというのもあったんでしょうね.…こうしてここまで面白い悪役を担当してきたフランスがリタイア.敗北した彼らに待つものは少々厳しそうですが,日本チームが優勝すれば,少しは周囲の見る目も違ってくるだろうか? …モナコカップも残るはあと1戦.優勝を讃えるチェッカーフラッグを受けるのは一体どのチームか.次回に続きます.

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金色のガッシュベル#120

「恥ずかしさゆえに瞬間沸騰の巻」

恵の海外撮影中,高嶺家に預けられているティオ.彼女は魔物だけど女の子で,ガッシュやウマゴンとは同じようで同じではない.ティオは女の子だから,バカな男の子にはわからない恥じらいってモノがあるのだ.それを清麿の母,華はよく理解しているのだが,ガッシュたちにはやっぱりわからない.
やがて恵の海外撮影が終わって帰国するというその日,ティオの恥じらいを直撃するあいつが現れる.前兆は帰り道の清麿が川で溺れていた間抜けな顔の魔物を助けたこと.そのウサギサルは,命の恩人を川の中へと蹴りこんだ.

バトルと感動とギャグが常にごった煮状態というのが最高の魅力である「ガッシュ」.回によって3者のブレンド具合は変わってくるわけですが,今回からはじまるのは特にギャグの重みが大きいバトル.とんでもないことをしでかす新たな登場人物が,二人の鬼神を呼び覚まします(笑).考えてみればガッシュたちはあまりにも幼すぎるか紳士的か戦いに夢中な奴ばかりで,文字通りのエロガキってポジションは今までぽっかり開いていたんだな.

大好きなカマキリジョーのためにきっちり準備を整えて挑むガッシュとウマゴン.しかし今回はお客のティオがいるために崩されてしまう日常.「チュリプュア」と「カマキリジョー」ってたぶん製作会社が一緒だと思うんですが(笑)裏番組になってるってことは再放送か,あるいは地方でキー局とは別の系列局でやってたりしたのか.2対1でチャンネル権の取り合いがはじまるものの,首絞めティオがあっさり本領発揮した上に母上だってティオの味方.なんといってもここは他人の家.強いように見えてもともすれば孤立しかねないティオをきちんとフォローする華さんはさすがです.
これまで何度も一緒に戦っている清麿がティオを妹のように見るのはさすがに難しいものの,華さんにとっては可愛い娘ができたようなもの.確かにこの家,普段はときどき大怪我して帰ってくる息子とその弟みたいなのとペットみたいなのしかいませんからね.家事についても少しは手伝うかもしれないけれど,つくるところから手伝ってはくれないだろうから,客という事情を抜きにしても一緒に料理をしてくれるティオを贔屓する気持ちはわからんでもない.…華さんは,ガッシュたちの事情をどこまで知ってるんだろう.わざと知らないふりしてくれているけれど,他ならぬ自分の息子も関係しているし,かなり察していそうな気がするなぁ.
さて,今回のポイントは乙女心,あるいはデリカシー.例えばガッシュたちはティオと一緒に風呂に入ることにまったく抵抗感がないわけですが,ティオにとっては風呂どころか全裸で自分の前に立ったり下着に近づかれるのすら勘弁ならないわけです.魔物の子も人間の子と同じで,同じ位の年齢なら女の子の方がきっと大人なんだろうなぁ.そんな乙女心を理解できないガッシュとウマゴンに対し,華さんはティオのお風呂を優先するように指示.一緒に入れないことについては「おんなのこだから」と主に迫力で説得する華さん.息子以上のいい気合説得ぶり(笑).そして海外の恵の場合はガッシュの無理解について「男の子は仕方ない」と擁護なんだか諦めなんだか見妙なコメント.ティオを預かってもらっている家の人の気を悪くするわけにはいかないから,ややガッシュたちを擁護気味ってところか.
そして数日が経過し.ついに恵が帰国するその日.帰り道の清麿と鈴芽が見つけてしまった水面の乱れからはじまる主に恥ずかしい物語.溺れている誰かを見つけた清麿は即座に川に飛び込んで救出.これまでの無茶に次ぐ無茶に鍛えられてきただけのことはあって,本当に「正義の味方」になりつつあるところが頼もしいんだけど…ここから先でまさに台無しに(苦笑).清麿が助けた小さなうさぎのようなサルのような少年のようなもの.うさ耳が本物ってのはともかく,手にブラジャー持ってるあたりが大変に微妙.その素性について清麿が一生懸命尋ねてみてもそれをあっさり無視するウサギサル少年に,清麿はこの時点でいらっと来ています.
確かにそもそも人間かどうかわかんない奴を話が通じると思うのは,ある意味魔物のパートナーの職業病じゃないかと思うのですが,今回はその職業病が発動したことで相手が魔物だと改めて気がつくあたりが間抜け.そんなわけでウマゴンと同じようにこいつも魔物ではないかと今更気がついた清麿は,いきなりそのウサギサルの魔物にズボンを下げられて川に蹴り込まれるという狼藉を受ける始末.ボケにコケにされることほど…とかいう以前に,清麿でなかったら下手したら死んじゃうぞ(苦笑).

清麿がいつものようにひどい目に遭っていたその頃,砂場で遊んでいたガッシュたちのところには不思議な風体の迷子を捜す見慣れぬ女性が登場.一度見ると忘れられない,サルとウサギを足して2で割ったような迷子を捜す彼女.不思議な格好,途中CMなしで放映されてますが,内容的にはサブタイトル1行ごとに3分割される現在のスタイルとあわせ,本格的な海外輸出対応が施されているようで.彼女の名はエル・シーバス.さっき清麿をひどい目にあわせたウサギザル少年型の魔物,モモンのパートナー.珍しいのは,彼女が魔物に出会うのがこれが最初という点.戦いも既に後半に入っているはずなんだけど,ここまで「弱い」という前評判から戦いまくってきたガッシュとは逆に,ひたすら逃げまくって1戦もしていない奴もまだ残ってたんですね.
エルとともに高嶺家へと向かったガッシュたちは,リビングで彼女の現状についてヒアリング.最低限「王を決めるために戦うなんて間違ってる」という意見さえ一致していれば,戦うことを出来る限り避けてきたガッシュたちと協力はできなくても敵対はせずに済むはず…なんだけど,なんせエルの見失った魔物が,このグループのキーマンである清麿にとんでもないことをやらかしているわけですよ(苦笑).清麿は優しいと絶賛するガッシュたちの前に帰ってきた当の本人は…「おうってめっぇらぁ,たたかいだぁあ!まものだ,まものがあらわれたぁ,さるとうさぎをたしてぇ,2でわったようなやつだぁ!」面白いほどぶちぎれております(苦笑).
頭脳派ではあるものの絶対に沈着冷静なタイプではない清麿は,人のズボンを下ろして川に叩き込んだあいつのことで頭が一杯.で,そのあいつが窓の向こうにいるもんだから場は緊張! いち早く気がついたエルはモモンに逃げるようジェスチャーするものの,清麿が気づいてしまったがゆえに始まる怒りの追走劇! 完璧にぶちぎれつつも手近な武器であるガッシュと本はしっかり持参しているあたり,決して沈着冷静ではないけれどやっぱり頭脳派だ(笑).そんな鬼を追いかけながらもエルは必死で自分たちに敵意がないことをアピール.一度も魔物と戦ってないというコメントを嘘だと否定するために振り向いた清麿の目に映ったのは…あの憎きウサギの耳と,後からめくられてるかわいそうなティオ(笑)!
魔物だって女の子なんだから,こんなことをされて許せるわけがないティオは即座に沸騰して清麿とともに捕獲に加担.もちろん捕まえた暁には,ちょっと死んじゃうくらいに首を絞めるに違いない(笑).しかしモモンは異様にすばしっこく,魔物であるティオが必死で捕らえようとしても触ることすらできない.…このあたりから怒りの中心は清麿からティオへと移りはじめます.ガッシュの必死の説得はまったく役立たなかったわけですが,一介の少年として,これまでの事の顛末を若い女性に説明するという辱めにはさすがに耐えられなかったようで(苦笑).
頭が冷え始めようやく自体を傍観できるようになった清麿は,ティオの位置を見えずとも正確に把握しているモモンの能力に気づきはじめます.魔物同士は普通,正確ではないながらも互いの気配を感じることができるので,偶然にここまで戦いを避け続けることは難しい.それでもモモンとエルがこれまで一度も魔物に出会わなかったのは,モモンが魔物の正確な位置を感知してひたすら逃げ続けたためではないのか.実はこの能力は今清麿が必要としているものなんですがそれは先の話として,清麿はティオを止め,モモンに対して罠を仕掛けることにします.

モモンはきっと,魔物の気配はわかっても人の気配はわからないだろうと推測した清麿は,公園にバナナをわざとらしく放置.これに近づいて拾おうとするいやしいモモンを,土中から飛び出して(笑)捕獲! …掘ったり潜ったり待ったり,どうもご苦労様です.そんなわけで憎きウサギザルを袋叩きにしてやろうとする清麿とティオからモモンを救い出し,必死でかわりに謝るエル.確かにパートナーは必死なんだけど,当の魔物がまった反省していないことからどうにも怒りが止まらないティオのところに恵が到着.これまで苦楽をともにしてきた,固い絆で結ばれた2人だからこそ恵の説得はティオの心を静かに冷やす…のかと思ったら,折角消えはじめた炎に燃料をぶっこんで来やがるモモン.その手には,ティオの洗濯したてのパンツが(苦笑)!
決して触れてはならないものにバナナを食った手で触れやがったモモンに対し,ティオの怒りが燃え上がる! 腹立ちまぎれにガッシュの首を締めるティオは女の子でありながらも魔物.その身に人には思いも寄らぬ術を秘め,この世界に戦うために送られてきた彼女の真価がこんなしょうもない状況で明らかに(苦笑)! そんなしょうもなさが本作らしくて大好き.鈴芽,お前は家に帰れ(笑).次回に続きます!

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番外編 竜王・板尾創路の独りしりとり

テーマと最初の文字に縛られた名人達の輝かしき発想や目を覆いたい迷走(笑)を楽しむ「しりとり竜王戦」.このサイトではすでにおなじみだと思うのですが,熊本や沖縄の方はこれまでの軌跡についてはひまつぶしに書いた前回までの激闘の歴史などご覧下さい.時々変則ルールは入るものの,しりとりの肝はやはり短文を通じての芸人同士の個性のぶつかり合い.芸風や発想だけで全てが決まるわけではなく,名人同士の関係性や深夜番組での立ち位置,経験の多寡なども勝負に影響するところが侮れない企画なのです.
で,今回はその番外編.しりとり名人中最強を誇る板尾創路永世竜王を土曜日に連れてきて,たった一人で延々としりとりをさせ続けるという,たぶん永世竜王を限界まで追い詰めてみる人間性クイズみたいな企画です(笑).以前の全国特番のときは慣れない場で名人達が調子を崩しまくったという過去があるので,そんな中でも高いレベルで安定していた永世竜王独りのほうが崩れなくていいだろういう計算もわからなくはないんですが,正直言ってこの生放送の荒行は過酷すぎ.お笑い基礎体力や反射神経が尋常ではない永世竜王であっても,次第に面白を持続できなくなるわけですが…ラストはさすが!

司会はいとう.審査員は勝俣.MEGUMI,松尾の比較的いつもの面子.ルールは板尾竜王に延々としりとりさせるという嫌がらせに限りなく近いもの.さらに一本と技ありが出た場合は,某局がちょうど裏でやっていた24時間テレビに1本=1000円,技あり=100円で募金を行うという特別ルールを適用.便乗もいいところなんですが(笑)板尾が地球を救うのが面白いのでよし!
板尾永世竜王にスポットを当てたこの企画で,最後に登場するのがリポーター兼アシスタントのカンニング竹山.彼が見に行った控え室の永世竜王は部屋のすみっこで瞑想.ついているテレビは裏番組のオンエアバトル(苦笑)…永世竜王なんだからさ,しりとり以前に状況設定で笑い取るのはやめようよ(苦笑).

しりとりの歴史について知らない人のため,これまでの板尾永世竜王名場面.「に」ではじまる悪そうな言葉「兄さんの引き出し」(たぶん1回),「か」ではじまるエロティックな言葉「貝のもらいなき」(2回),「よ」ではじまる高倉健の寝言「四番,高倉」(5回),「く」ではじまる切ない言葉「クルージングの途中だが,さらばじゃ!」(3回).他にも凄い回答は山ほどあったんですけども,それが本当に凄かったのはやはり前後の流れがあったから.竜王の言葉だけ切り取られても,あのときの高揚感はやっぱり伝わってこないんだよなぁ….あといとうさん,これは一応しりとりだよポエムじゃないよ(笑).
過去の紹介の後はいよいよ永世竜王御出座! どうも常人とは緊張の仕方が異なる彼であってもかなりのプレッシャーが既に来ているようです.ルールとテーマが中に書かれた10枚の紙を,数字で選択することで企画がはじまります.

最初は1番.「しりとりセンスマッチ」.テーマに合った言葉でしりとり.
テーマは「悲しそうな言葉」.例文「これはカブト虫じゃない」からスタート.

ついにはじまったしりとり.やや考えた永世竜王は「イスカンダルについたのだがおっさんしかいない」といきなり長文.しかも自主的にツバメ返しルールの上に「い」攻めまで行うマゾっぷり.敵に回すと恐ろしい相手なのは間違いない自分に襲われ続ける竜王哀れ.続く「イスカンダル日帰り」は同じ単語で省エネ.くすくす来ています.「リングサイドでしか戦ったことがない」は脇役が主役にしみじみと自分の人生を語る言葉としてはいい味出てます.「板尾創路ですが,今日はひとりです」…確かに(笑).悲しいというテーマでこれを言い出すあたり,永世竜王にはこれが嫌がらせ以外の何物でもないことをよく理解しているようです.「スーパーマンの,ウィンドウショッピング」はイスカンダルに続いたフィクションネタ.確かに奴は着たきり雀だ.そしてフィクションシリーズの決定版が!「グーフィーの,性同一障害」…最初のテーマとは思えないほどの凄まじい回答! 関係者が見ていないことを祈るばかりです(苦笑)! 最後の「糸,さもおいしく食べた」は直前が凄すぎて微妙.しかし審査員は,いとう以外は考えすぎているのか誉めちゃってます.…これ,もしかして糸じゃなくていとうだったりはしないか?

勝俣の「競争相手がいないから竜王の高さがわからない」という意見はまさにその通り.ついでに竜王自身は回答のテンポが遅目なので,いつものしりとりのスピード感がないところも違和感.結構ハイペースで進んでいる中で,永世竜王が静かに時間を止める感覚も見事なものなんだけどね.

次は3番.「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「深い事情がありそうな言葉」.「アンコールだが無視」からスタート.

「篠原ともえがシリコンを入れた」…冒頭から個人攻撃ってどうなのか.そしていきなり「だが」が入ってないというルールの無視はそうなのか(苦笑).さすが竜王滅茶苦茶です.そして言いなおした回答が「篠原ともえだがシリコンを入れた」…まんまかよ(苦笑)! 「誕生日だが年4回ある」は前のに比べれば相当にまとも.この回答についてのMEGUMIの「女性に多い」ってコメントが鋭い(ヒント:プレゼント).「留守にしているのだが,特に,留守にする必要はない」は板尾らしい.意味不明でありながらも,どこか寂しい雰囲気が漂うところがいい.…とはいえ独りで答え続ける竜王は次第に苦悩.「いい奴なのだが,はしを渡らず,川を渡って家に帰る」たぶん一休かなんかじゃないか(笑).苦悩する竜王は再び個人攻撃.「ルー,大柴とだが,コンビを組んだ」意図はわかるが大変に失礼.そしてついに炸裂! 「ダミアンとわかっていたのだが,体を許した」…底知れないこの黒さこそ永世竜王の真価だ! でも松尾さん,6月6日じゃ1つ6が足りない気がするぞ(笑).やっと中の黒さが出てきていつものしりとりなら尻上がりに調子を上げていける場面なんだけど,今回は自分が回答し続けなければならないため休む暇がない.ゆえに「たこーす,たこー,」と一体言いかけて失敗.けれどもう一度,「他校に喧嘩を売りに行ったのだが……帰って母校で暴れた」と持ち直す! とはいえさっきの黒さに比べると明るく,ムードを維持できないのは辛い.さらに苦悩したばかりの「た」をまたも自ら食らい,そして…ふつーに時間切れに(笑)!

竜王自ら集中力を切らせて終了.思いもよらないところでテーマが切り替わることになってしまったために場が荒れ段取りが滅茶苦茶に(苦笑).いつもと違って熊本と沖縄でも見ているってのに,いつものペースでゆるゆると処理しているあたりがなんだかおかしい(笑).竜王の反則は,制度としてペナルティがないのが問題でしょう.時間切れと「ん」は竜王のギャラから1万円くらい引いていくプレッシャーが絶対必要だと思います(苦笑).

次は7番.「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「胸がキュンとなる言葉」.「インスタントだがおふくろの味」からスタート.

前の崩れっぷりがあまりにひどかったのか,あるいは黒いテーマでこそ真価を発揮する永世竜王には苦手なテーマだったのか,「自民党員だが,民主党のあの子が好きだ」…それはキュンよりは「深い事情」のほうだろ(苦笑).「大捜査線だが,踊るか!」…これは審査員の意見が真っ二つ.でも,これはこんな苦し紛れなことを言い出す永世竜王にはキュンと来るけれど,言葉自体はやっぱりキュンじゃないと思う.「カルフォルニアの,太陽を,燦燦と浴びて,育ったのだが,…ちっちゃい」…だからそれでは胸はきゅんとならんと(笑)! もう,見るからに煮詰まってきていてそれが面白い.テーマに苦悩する永世竜王,「糸こんにゃく,100%の,ジュースだと,わかっていて,私は飲んだのだが,…彼は叱ってくれた」だから「彼」って入れればいいってもんじゃねえ(苦笑)! 恋愛さえからめばキュンとなるだろうという腹なんだろうけど,いくらなんでも状況が無茶.そしてもっと恋愛味を強めてみる竜王の「たんがよくからむ彼なのだが,プロポーズのときはからまなかった」…いとう,それ全然ストレートじゃないよ.勝俣もこれはストライクコースじゃないよ.今まで永世竜王が真後ろに向けて投げていたのが,やっと前に向かってへろへろボールを投げただけだよ(苦笑).「狸の金玉を,面白半分で,蹴ったのだが,…ミッキーに化けて,逆に楽しませてくれた」ってまた後に向かって投げてる! もう全然キュンと来やしねえというかむしろ人として最低.ラストは「タンカに乗せてもらったのだが,…タンカもくれた」なんだろうこの夢世界.

もう明らかにテーマに負けた竜王.あまりの苦闘にやられたのか,CMに入ると前のめりに倒れてます(苦笑).このCMで少し回復できるといいんですが.

CM開けは6番,「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「矢沢永吉の親友のニックネーム」.「右ストレート」からスタート.

ニックネームは短文で手数勝負のお題.永ちゃんなのでバタ臭くてレトロな感じが基本線で,そこからわざと外した面白さも狙うことが可能.てなわけで最初は「トルネード」と直球.続けて「ドレミ」はきっと女の子だ(笑).そして続けて「ミファソ兄弟」…ドレミの親戚なんだろうか? 「インディ500」も車な感じでここまで基本線を外さす頑張ってきたわけだけど,集中力が切れたのかあるいは新たなる笑いを求めに言ったのか,ここから先がおかしくなっていきます.「クールビズ」は非常に官僚っぽいんだけど永ちゃんの親友にいるのか(笑)?「ずうとるび」はイメージじゃないだろ.実在するだろ(苦笑).そして「びわ」…思いついた単語をそのまま口に出してませんか? 自分でも迷走しているのは認識しているのか,永世竜王は切ない顔したり口を尖らせてみたりと長考.で,その末に「和民」,店の常連なのか店員なのか経営者なのかはたまたたまたま和民で知り合ったのか(笑).「ミニスカ」はいとうは男ではないかとコメント.ラストは「カージャック」…やはり若気の至りだろうか.

手数を要求される短文ゆえに,あっという間に精神力を消耗してしまった感があります.頑張ってるんだけど,30分以上独りで妄言を吐き続けるのは辛いよなぁ.そしてCM.

CM開けラストは2番.「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「ジーコが留守電に残したメッセージ」.「視聴率いくつだった?」から.

ラストは長考からスタート.「箪笥の,箪笥の,奥のほうに,……」まで言ってもう一度コマを置く(笑).どうも踏み切りを失敗したらしい竜王はもう一度,「箪笥の奥のほうに,ジーコって書いておいたら」どんな指示だよ(苦笑).しかしさすがは竜王.実在の人物をいじらせたら天下一品.「ラモスの携帯番号を教えて欲しいんですけど…あ,ラモス来た」これはいい! いかにも留守電だし,無理やりラモスがいるのがおかしいし.そしてさらに勢いを増すのが「田んぼの真ん中でやるということはどういうことですか!」きっと伝聞で聞いた報告に対する問い合わせなんだろうけど,なぜそんな場所で試合しなきゃならなくなったのか,さすがにツッこまずにはいられなかったに違いない.「カモ監督のはっきりした住所を教えてください」はプレゼントなのか殴りこみなのかで印象が変わってくるかもしれない.自分は即座に後者だと思ったのですが.そしてラストは「今,ブラジルですが,勘違いしてました」…勘違いで現地に飛んだのか(笑)そのスケールのでかさとコメントの情けなさが見事な対比となってます!

ここでようやく独りしりとりという苦行終了.板尾永世竜王マニアにとっては夢のような時間であったに違いない.ちなみに最終金額は37400円.これ,ちゃんと日テレさんに届いたんだろうか? 竜王の感想はやはり指が疲れたとのこと.そりゃずっと打ちっぱなしで,しかもやりなおしてる分余計に指してたりしましたからね(苦笑).毎度ながら永世竜王の凄まじい言語感覚はさすが.単体で1時間維持できるのは,たぶん彼くらいのもんでしょう.しかし! 永世竜王が本当に凄いのはやはり他の名人とうまく絡み合ったとき.強敵とともに高い領域に到達するあの風や波はしりとり本編ならではのものだと思いますんで,今回出会って惹かれた皆様には,ぜひともしりとり本編の視聴をお勧めしたいと思います!

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忙しいですよとかアンケートとかNARUTO映画とか

残暑見舞いも言わないうちに台風が突っ込んで来るような昨今,皆様いかがお過ごしですか? 自分は割と洒落にならない感じに忙しいです.俗に言う修羅場って奴で,今月末の仕事がぼうぼう燃えている状況なのですよ.今日まではわずかに余った時間を感想書きに充てられたんですが,明日からはさらに更新頻度が落ちるかもしれません(ただし土曜の一人しりとりだけは,お約束なんで早目に書き上げるつもり).感想が上がっていない日は主に孤独にサーバと戦っているはずなので,励ましの拍手でも押してやってください.
光希桃 Anime Stationさんのところで定例のアニメ感想率調査も始まってるんですが,これも参加は9月に入ってからになりそう.とはいえ,このサイトが頑張るのは,主に結果が出たあとなんだろうけどね(笑).

文字だらけなので写真.先日の都内某所.

中では極至近距離でやっている映画にあわせて,ものすごくこそっとアニメーションギャラリーで「ガッシュ」の特別展(入場無料)をやってました.テレビ版や映画の設定資料とか絵コンテを展示.ガラスケースの中に入っているのがもどかしかったのが今回の映画の分厚い絵コンテ! タイトルのごりっとした力の入り具合に微笑んでしまいます.実際のコンテはごく一部しか見られなかったから,全部めくってみたかったなぁ.
展示自体はそろそろ終了のはず(8月中?).週末映画に行く奴は,セットでどうぞ.

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さて! 本当に久しぶりにアンケートをなんとかしたいと思います.

 1.ボーボボレビュー 603
 2.陰陽大戦記レビュー 479
 3.ガッシュレビュー 362
 4.ジャぱんレビュー 333
 5.いちごレビュー 284
 6.しりとり竜王戦レビュー 226
 7.その他のレビュー 210
 8.レビュー以外の記事 166

首位は「ボーボボ」.でもなんか固定客に押されている気がするので微妙.どれだけ押したって書くのが早くなったりは絶対にしないぞ(苦笑).2位は「陰陽」.クライマックスが近づくことがこんなに寂しいアニメは久しぶり.無茶するなぁと呆れて笑いながら,じっくりと深くまで楽しむ日々がずっと続けばいいのに.3位が「ガッシュ」で4位が「ジャぱん」.両方とも最近安定して面白いので未見の奴はぜひ見てくれ.特に「ジャぱん」はいよいよ大仕掛けが来る! あのネタ,本当にやるのかな…?
「いちご」は終わってからしばらく経ってしまった.アニメはバカバカしくて楽しかったんだけど,それを無理やりバトル感想に仕立て上げるのが面白かったんだよな.「しりとり」も同じようなもの.自分の場合は,ただ見ているだけよりも,作品に対して自分なりの解釈を加えるほうが楽しかったりする.で,ラストの今回読まれたレビュー以外の記事って,やっぱり別口分析かな? あのときは2つ大きなサイトからリンクされて,カウンターがぐるぐる回って焦ったなぁ(苦笑).
さて,久々に読者調査をやってみます.右上をぽちっとどうぞ.
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劇場版NARUTO 大激突!幻の地底遺跡だってばよ
先週ナイトショーで観賞.ストーリーは総じてシンプルなかわりにアクション満載.キャラの性格づけも語られている教訓も実に単純明快.まさに「アニメ映画」らしい出来で,ターゲットとなる小学校中学年から中学くらいの男子にはちょうどいい難易度だと思います.ちなみに地底遺跡そのものはあんまり重視されてないんで,探検モノを期待しちゃいけません(笑).
見るべきはやはり大画面であることを良く生かした縦横無尽の作画.特に冒頭の暗い海岸沿いを舞台にしたバトルなんて,これから始まる映画に観客を引き込むつかみとしては実に見事! 作品全体の立ち上がりの早さについては,昨年のものよりは明らかに速くて強い.
そんなわけで目は楽しいしお約束に沿ってテンションが上がってくるのも速いんですが,その分,物語としての深みは昨年のものに比べるとどうしても負けてしまう.ゲスト一同が背負っているものからどんでん返しの内容まで,王道の中の王道をあまりに真っすぐ進むので,先がどこまでも見えすぎてしまうために大人の視聴には向いていないかも.物語自体の独自の深い面白さとかラストの満足感だと昨年の方がたぶん上.…逆に昨年のは対象年齢が高すぎて難しすぎたんじゃないか?とも言えるんだけど.
劇場映画を1つの芸術表現と考えれば,今回はあまりにテンプレートどおりで作り手の個性が色濃く出た「作品」とは言い難い.けれど皆で集まって笑ったり泣いたり考えたりお祭りなのだと考えれば,わかりやすくて低年齢でも共感しやすいだろうからこれで正解なのかもしれない.てなわけで視聴する奴の年齢や経験によって,評価が分かれる映画だろうと思います.…なんせ低年齢だと,そもそも「お約束」すら経験してない可能性があるからなぁ(笑).自分は監督の個性が色濃く出た昨年のもののほうが好きなんだけど,今回のは要求された役目をきっちり果たすいかにも職人芸な映画なので,ターゲット層に属している奴はぜひどうぞ.

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ボボボーボ・ボーボボ#70

「ファイティング苦学生ってあんな声なんだの巻」

手品真拳を使うツルリーナ3世と互角に渡り合う我らがボーボボ.魚雷先生がOVERに戻るというハプニングは発生したものの,勝負はボーボボ側がやや優勢.けれど3世は大布の魔術を使ってもう1つの世界・幻想青魔界へと一同を強制転移させる.精神が剥き出しとなったこの世界で,シルクハッ虫に襲われて理性を失っていくボーボボたち.なけなしの理性をほとんど奪われてろくに動けなくなったはずのボーボボを服従の青箱で固定して体内から毛玉を取り出そうとする3世だが,ボーボボはハンガー大脱出ですりかわって無事だ.
そして3世がわずかに残ったボーボボの理性を消したことで炸裂する究極奥義・アフロ黄金境.むしられたアフロの欠片は無数のボーボボとなり,3世の頭の上に集結した上神降臨.さすがの猛攻に傷ついた3世の顔の下からは,機械のような目が覗く.

はっきり言って続いているだけで丸儲けであり,ファンならば一週でも長く続くこと以外余計な望みなんて抱きようもない現代の奇跡「ボーボボ」.ジャンプ本誌では海外進出が正式発表されてるあたりもまさに奇跡.作り手を含め,誰もこんな日が来るとは夢にも思っていなかったんじゃないかと思います.さて,今回は3世編クライマックスの続き.テンション高い原作のハジケっぷりを絶妙に再現した脚本と,それを見事に飾る映像と音響の調和が素晴らしい.特筆しておきたいのはやはりゲストの置鮎氏のプロの演技.本当にしょぼいぞ!
今回は本編が凄い分だけアバンは軽め.季節ネタとしてお約束の怪談話.本当にあった怖い話…子どものお受験面接のときに足元がトイレスリッパのままだった! ラーメン食ったら麺が1本! デパ地下でところてん祭り!そして実はこの部屋は…百段の階段の上にあるから,階段百物語! だから地口は外人には面白みが伝わらんと言うのに(笑)! 確かに今年の夏も暑いですからね,作り手の頭が変になっても仕方がないとは思います(苦笑).

前半.このステージでのラスボスたる3世なんですが,さすがはボーボボ,最初からかなりいい勝負をしています.とはいえ3世はボーボボの毛玉を取りたがっているので,攻撃に集中できていないような気も.ちなみに前回起きた出来事の中では,やはり魚雷先生がOVERに戻ってしまった影響が大きい.ボーボボとOVERの間にまったく友情が成立していないことよりも(笑)天の助とOVERの凶悪などつき漫才コンビが再結成されたのはリアクションマニアにとって喜ばしい限り!
前回ラストでボーボボはOVERのはさみを奪って3世を攻撃.しかも借り物を地面に投げつけちゃう御無体ぶりを早速発揮.怒った3世は布の魔術でボーボボを包むことを狙い,1度は奥義・てるてるボーボボへと発展させて逃げることに成功したものの,2度目の奥義・大布の魔術で全員が布の下に入ってしまいます.魔術によって送られた先は青藍の手品真拳奥義の生み出した幻想青魔界.いやにきちんと書いてある背景が,無駄によくできていて素晴らしい(笑).
この世界は精神世界…というわけで精神攻撃やり放題.3世の放ったシルクハッ虫に体を噛まれると,たとえボーボボであっても理性が消えます.もちろん驚くところは理性が消えるところではなく,あいつらに理性があったという意外すぎる事実のほうだったりするわけですが(苦笑)唯一ツッコミのビュティさんだけはヘッポコ丸のおかげで正気を保てたものの,残る全員,ものの見事にぶっ壊れ.…中にはいつもより賢くなる方向に壊れてみる天の助みたいな奴も.ハンガーと戯れる理性10%のボーボボよりも,見事に理性を吹っ飛ばした重症のへっくんのほうが深刻.ラスボスの後でひょこひょこと…(笑).
理性が消えたおかげでハンガーに固着しているボーボボ.そんな展開を当然狙っていた3世はボーボボを服従の青箱に縛りつけ,体内の毛玉を取ろうとするもボーボボがジタバタビームを発射したため,失敗.ZITAとBATA,田楽よりも可愛いな(笑).それでも粘る3世がボーボボの体内に手をつっこんだなら,なぜかボーボボがOVERにすりかわってる! ついでにボーボボはビュティさんのふりしてる! …これぞボーボボ流の大鼻毛手品・ハンガー大脱出.手品をテーマとする3世のお株と度肝を奪う見事な反撃で,しかも「ハンガー大脱出」の癖にハンガーは一応叫ぶだけで意味がねえ(苦笑).
さて,3世はボーボボの大魔術ぶりをわずかに残った理性の効果と判断したようで,残った理性を全て奪って行動不能を狙います.でも,理性がなくなったほうがボーボボたちの行動が生き生きしてる気がするんだけど…(笑).全ての理性を吸い取るという青虫手をアフロの中につっこまれ,わずかばかりのボーボボの理性は宇宙の果てへ打ち上げ成功.ついに理性0となったボーボボは,己のアフロをむしっては離しむしっては離し,「あげだま,あげだま…」と見事に人格崩壊.3世は当然勝ち誇るわけですが,ハジケリストにとって精神を開放するにはたぶん理性はむしろ邪魔.それが取り払われたことによって,とんでもない奥義が炸裂します.
千切られて宙に浮かぶボーボボのアフロの欠片.それは3世の周囲の空間をくまなく包み,膨らんで…大量の小さなボーボボに! これぞ究極奥義・アフロ黄金境.理性を奪われたために「個」という概念すらも宇宙の彼方に消えたのか,ボーボボはその断片にまで存在を遍在させてしまいます.上下左右東西南北,見渡す限りボーボボだらけ.しかも彼らは百倍返しとして3世の頭に大集合.3世の頭上には巨大なアフロ,聖鼻毛・増毛(ボーボボ・フサフサ)に占領されるだけでなく,割れた中から出てきたのは,給食の煮豆の神のボーボボ! …一体どの地方の土俗宗教なのかはよくわかんないんですけども(笑)実は枝豆のほうが好きという秘密を背負った神様です.
神の攻撃によってまたも3世を圧倒したボーボボ.人の理性を奪った罪を償えと,暴走するOVERとともにW黄金の一撃を3世にお見舞い! 傷ついた3世の顔の中からは,まるでメカのような真の顔が覗いております.

後半は弱いのかと思ったら結構強いもののやっぱりおもちゃにされる.前半のあらすじは戻ってきた…というか先にいた首領パッチおやびん・オンステージ.ヒップホッブな感じにあらすじを歌いきるわけですが,無駄に上手い.リズムに合わせてボーボボの台詞が入るところもぴったり.で,「これからオレッチ活躍の予感活躍の予感…」っておやびんが調子に乗ったらOVERからはさみでばっさり斬られ(笑)ついでに3世にまたも消されました.きっとうざかったんだろうね(苦笑).
ボーボボの煮豆の神にやられた3世はさすがに耐えられず通常空間へ.青の世界に入るまでは観客満載の立派なコロッセオだったはずが,アフロ黄金境の破壊力が現実に及んでしまったためにみじめな廃墟へと変化.ボーボボのハジケを誇るかのように巨大なアフロの石像があちこちに刺さり,石像の上に一足速くジュリアナな感じのおやびんが乗っております.
ボーボボの体から毛玉を取ることはあまりにも厳しいため,3世は今度はボーボボごと舌の魔術で丸呑み! 悪食にも程があると思うんですが,この体内旅行に無理やり首領パッチまで同行しちゃうもんだからもう大変.3世の腹の中すらも急なお泊り扱いのボーボボと首領パッチ.ろくに荷物も揃えないまま,でも写メだけは撮って(笑)吸収される2人.主役が食われるって結構大事のはずなんだけど,もう,悲壮感皆無(苦笑).
そんなお泊りさんたちを食ってしまった3世の体からは青いオーラが立ち上る.体内にボーボボごと毛玉を取り込んだことで溢れる,毛の力.この力で封印が解かれ忌まわしき人間の姿から開放される,っていかにもラスボスらしい変身を見せてくれるのかと思ったら,実際に封印を解き放って出てきた姿は…うわしょぼい(笑)! 例のお泊りコンビという不純物の効果があまりに大きすぎたようで,見た目はまさにファイティング苦学生.このあたり,変身直前までの緊迫感溢れる描写がシンプルながらも迫力満点.フリの部分をシリアスにやりきっているから,実際のオチのキレがより良いものになるんだよな.
3世は面白くなっちゃったんですが主役と真の主役が食われたことに変わりなく,ここですかさず調子に乗るのが横に暴力ツッコミのOVERが待ち構えている天の助.「あの二人は生きている」って言葉はもちろん口先のみ.邪魔者が消えたことによって天の助は新主人公をやる気満々.新番組,『テテテーテ・テーテテんの助』の主題歌はもちろんバカサバイバーでございます(笑).調子に乗りまくりの天の助は見た目のしょぼい3世に攻撃.でも3世はふつーに強くてあっさり返り討ち.…やっぱりリアクション芸人に番組の看板は荷が重い(苦笑)! 合間合間にちゃんとOVERとからんでいる天の助.彼の強みは増長とリアクション.狂戦士ゆえに呆れることがなくいつも律儀に攻撃してくれるOVERとのコンビネーションは,本人たちは認めたくないだろうけどやっぱり最高.
ファイティング苦学生は声も情けなくなっていて,置鮎氏の演技力もしっかり楽しめるわけですが,そんな楽しみを見出す余裕なんか絶対ないのがビュティさん.ここまで何度も目の前で超展開を見てきたものの,さすがに丸呑みはインパクトが凄かったようで大泣き.「お願い返事をして!」と必死で呼びかけたら…中にいた(笑).変形した3世の胸の窓から,カーテンに隠れて手を振っているボーボボと首領パッチ.本作ではこの展開こそお約束!
食われてしまって出られないボーボボたちは,仕方がないとそのまま3世の中で居住開始.他人の体内で,ボーボボママと首領パッチパパでベタなコントを開始するマイペースぶり.今日の夕食はかやく御飯ならぬロケット花火御飯.花火真拳奥義・星空キラめく晩ごはんが3世の腹の中で文字通り炸裂.火事とかパニックになるから,家の中で大量のロケット花火を打ち上げるのは絶対にやめよう(苦笑)!
いい感じに3世を内側から攻撃できたところで,ボーボボと首領パッチは本格的に脱出開始.首領パッチは巨大テーブルへと変形し,その上にボーボボが乗って大回転! 超強力奥義・トゲトゲ大車輪は巨大な竜巻を生み出して,その暴風は3世の口から噴出していきます.体内の竜巻の力でくるくると回転してしまう苦学生の3世.ろくに身動きが取れなくなった回転する3世のところに,どうしても目立ちたい天の助と倒したいOVERがやってきて完成,超極悪ハジケ奥義・青春のめくるめく輪舞!! …3世の口に入ってところてんの旗を掲げる天の助に.横から回転する3世を切り刻むOVER.内にはボーボボと首領パッチ,外には天の助とOVERという内憂外患を体現させられてしまった気の毒な3世は一人負け.で,残る4人の中で一番勝っているのは…たぶん天の助(笑).まさにやりたい放題だ!

ボーボボと首領パッチは脱出しがけの駄賃として鼻毛真拳超超超奥義・W歯医者を3世の口にお見舞い.今でこそ歯医者はそれほど痛くはなくなったものの,たぶんボーボボも首領パッチも麻酔は使ってくれないだろうから…怖い(苦笑)! 3世がどんな無茶な手を打ってきても,それを上回るハジケで退けてしまうボーボボは強い.毛玉を持つボーボボが口から出たことによって3世の変形もあっさり終了.「てめえに毛の力は荷が重い!」
さて予告,今回の時点で既に勝敗は見えているわけですが(笑)3世はまだ粘るつもり満々でなんだか気の毒.予告映像がいつもに増して滅茶苦茶なので,3世がどんな目に遭わされるのか大変楽しみ.そして!…し,新皇帝決定戦って…一体お前らどこまで行く気だ(笑)! 次回に続きます!

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陰陽大戦記#46

「解っていた結末の巻」

広い伏魔殿の中で,出会い,戦い,すれ違う闘神士たち.自分の姉・ウスベニとヤクモが抱き合う姿を見て狼狽するガシン.ヤクモが姉を騙そうとしたと一度は怒るガシンだが,ウスベニがヤクモに対して直接攻撃を仕掛け,己の式神を名落宮に落とすことを厭わない姿に次第に強い違和感を感じていく.そして同じ伏魔殿にいる天流と地流の闘神士たちは,傷ついたヤクモが神流に襲われ危機に陥っていることをまだ知らない.

主要メンバーが伏魔殿に入り,いよいよ最後の大仕掛けが動き始めた「陰陽」.とはいえ終わり間近のこの期に及んで主役が目立たなくなったり謎がさらに増量したり,爽快感とわかりやすさが最重視されるキッズ向けとしてはあまりにも前衛的な構成に眩暈がしそうなわけですが(苦笑).因縁と策略と伏線渦巻く本作では,他人の言うことをろくに吟味もせず真に受けるのは大変に危ういこと.そんなわけでここしばらく大変危うい状況にあったガシンは,今回に至りついにコケることになります.本当に誰でも気がつくようなくだらないことも情がからむと見えなくなるのは間違いないので,ヤバそうなときほど落ち着いて,人の弱みにつけこむようなくだらない詐欺にはひっかからないようにしましょう…ってのが読み取れる教訓でいいのかな?

前半.姉弟で美人局を演じたばかりのガシンの前に現れたのは驚愕の光景! なぜか姉と敵の強い奴が抱き合っている上に,その直後にヤクモを振り切ってガシンのところに戻っていくウスベニ.…目前の光景がよくわからないガシン以上に,ウツホの考えがよくわからない.そこは必死で哀れっぽく逃れようとしていたほうが,いかにもヤクモがウスベニを襲ったって感じになるからより効果的だと思うんだけどなぁ.…ともかくガシンに泣きついて,自分の体に呪いがかけられていて,仲間になれば解いてやるぞとヤクモが懐柔してきたのだと言いつけるウスベニ.肉親への情に完璧に目が曇っているガシンはあっさり激怒.その上,天地宗家の呪は天地宗家を倒すことで解けると思い込んでるんですが…天地宗家の力で呪を解くことは因縁があるからあえてやらないのかと思ってたんですが,こいつ,本気で可能性に気がついてないのか…?
大切なことに気がつかないほど怒り狂うガシンの力は恐ろしい.極神操機の力と相まって,同じ青龍のブリュネでも力及ばず.しかしどうもガシンがウスベニのカモになっているらしいことに気がついたヤクモは,「騙されているのは貴様のほうだろ!」と精神攻撃.いち早くヤクモの狙いに気がついたウスベニは,口封じのために朱雀のバラワカでヤクモ本人の攻撃をはじめます.式神で闘神士を攻撃するのは式神を名落宮に落とす非道そのもの.ガシンは姉をさすがに止めようとするわけですが,弱っているヤクモを前にウスベニの猛攻はもはや止まりません.
ガシンの攻撃はあくまでもブリュネを狙い続けるわけですが,生まれた隙を見逃さずにヤクモを攻撃するウスベニ.闘神士としてあるまじき行いに迷いはなく,あまりに夢中で己の笛すら踏み折る狂乱のウスベニ.ヤクモはブリュネが盾となってくれたためになんとか命を繋ぎ,姉の狂乱を前に大きく心が揺らいでいくガシン.「我々には何も恐れるものなどない」と笑みを浮かべる彼女の顔は,敬愛する優しい姉上なんかではない….
ヤクモが主にウスベニに襲われていたその頃,伏魔殿中の他の闘神士たちは小休止.まず,ナズナとソーマは神流討伐隊と合流.八卦盤も効かない広い伏魔殿で再会できたのは実に喜ばしいことのはずですが,一人物凄くおめでたくない奴が.前回で見事恋に破れたテルさん,緊迫した状況の中でも悲しみは止まらない.…やっぱりテルはおいしいなぁ(笑).イソロクのとりなしとムツキの情けで失恋したことは知られずに済んだものの,いくら世界の窮地を救うために立とうとも,利用価値のない今のテルをナズナさんはナチュラルにパーフェクトに無視.やっぱり,これまで主に大食らいで迷惑かけまくったのがダメだったのだろうか(苦笑).どれほどムツキとイソロクに認められても,全然うれしくないかわいそうなテル.
そして宗家たち.まず地流宗家なんですが,ちっちゃい仲間ができました,妖怪と戦った末に倒れたはずのユーマ.しかし妖怪はユーマを殺すことがなかっただけでなく,なぜか小さな妖怪どもに捧げ物などされている始末.弱そうな妖怪たちにとっては,目の前に巨大な力持つ神様が転がっていた!ってな感じなんだろうか? ともかく彼らの捧げものを見て,妖怪にまで同情されたと思い落ち込むユーマ.…弟には,兄は父を見返すつもりなんだと断言されているわけですが,実際彼は一体何のためにここにいるのやら.
天流宗家は式神のコゲンタがようやく回復したので移動を再開.実に便利な極神操機には周囲の状況がわかる機能までついていて,その機能でユーマや3つの印が集まっている場所(実際にはガシン・ウスベニ・ヤクモが闘神中)を確認.しかしガシンの存在に気づいても急いで向かっていかないのは,顔を合わせて戦いになるのが嫌なんだろうなぁ,たぶん.
移動の途中,建物を見つけたリクはその中を調査.清浄な木々の中の小屋,棚には符のようなものが貼られた木像がずらり.…割と不気味な光景に見えてもおかしくないんですが,その像がなんとなく式神に似てるってことでなごんでしまうあたりはさすが闘神士.「たぶんここにいた人は,式神のことがすごく好きなんだろうね」とか言ってみるリク.これは何の裏づけもないただのカン,でも天流宗家のカンなので,それなりの信頼度はありそうです.

後半の役者はヤクモ・ガシン・ウスベニ,そしてウツホ.ヤクモを狙うバラワカの攻撃を退けるのが限界で,ブリュネは傷つき雷火のタカマルに交代.そしてタカマルも程なくタンカムイに交代…ウスベニは式神の使い捨てと証するものの,あくまで式神が自主的にかばってくれたんだからそう証するのは不適切でしょう.2対1の差は簡単には覆しようもないものの,戦局の鍵は自分の姉が段々信じられなくなってきたガシン.時が経ち,冒頭の衝撃が頭から消え醒めていくうちに,己の姉の狂乱から目を逸らすことができなくなってしまいます.信じたくない現実に心は乱れ,ついにはキバチヨの金輪際撲滅戟までもが,山の彼方へ.
姉に攻撃を求められても,もはや己の式神を動かすことすらできないガシン.なぜ意の通りに動かぬとウスベニはキバチヨを叱るものの,「黙れ!」と叫ぶキバチヨ.彼は今はガシンの式神で,式神は闘神士の気持ちに従う.当たらないのも攻撃しないもの,ガシンの迷いが生んだ結果.どれだけ姉に叱責されても,ガシンははっきりと答えることができない.だって,今感じていることを言葉にしてしまえば,きっともう戻れない.
…言えないガシンと怒るウスベニが揉めている横では,ヤクモが必死でバラワカを攻略中.ついにサネマロで相手の動きを封じることに成功し,いつもの必殺技の仕込みを開始! 五行の力で塔を為し,いよいよお約束の一撃必殺パターンへ.敵のいざこざに見とれることもなく全てを自分のペースで進めるヤクモ,さすがは単独行動のプロ(笑).
言えずにいるガシンに本当を叫ぶキバチヨ.「こいつはウスベニなんかじゃない!」 …煮え切らなかった闘神士の尻を蹴飛ばす一言に,絶妙のタイミングでかぶせてくるのがヤクモ.今ガシンの目の前にいるウスベニの姿をしたものは,ウツホに魂を操られた物の怪.そしてウスベニを封じたのが天地宗家の呪いなら,それは天地宗家でないと解けない…神流自身天地の封印を解くために天地宗家が揃うまで長い間待ったんだから至極当然の話なんですが,ガシン,まさか本気で気づいてなかったのか(苦笑)? そしてヤクモは精神攻撃の最後のトドメ.ウスベニの姿をしたそれの体は芯から冷え切り,心の臓は鼓動を響かせていない.ウツホには封印された人を救う気などない.彼の望みは人間全てを消滅させることだ!
ヤクモの言葉によって,ガシンの心はずたずたに.もはや己の中の姉への不信を止めることはできない.そんなガシンの様子に怒ったウスベニの姿をしたものは,五重塔に封じられたバラワカを四大天の力で大降神! ヤクモの刹管相輪串刺は間に合わず,巨大な力の衝突で大きな光柱が天へと立ちます.…伏魔殿の中の闘神士たち,そして妖怪たちは巨大な光と振動に驚き.現世でも妖怪が反応.
大きすぎる力の衝突が時空の歪みを招くと気づいたヤクモは,太極を滅ぼさないために即座に技を中断.ヤクモとウツホの力が強すぎるために起きた現象のようですが…でも太極って何? ガシンはヤクモの正しさとウスベニの間違いぶりを痛感し,今のウスベニは別者だと結論を出すしかありません.キバチヨを名落宮に落とすことすら構わない彼女の手は…確かに冷たかった.
もはや言い出せば壊れてしまう言葉を,口にするしかないガシン.「俺達がまだ,何も取り戻しちゃいないってことを」 …それは残酷な現実で,知るべき真実.ガシンはキバチヨの力をウスベニの四大天に向け,狙いを過たず,見事に砕いて見せたのでした.その様にウツホは乱れ,ウスベニの姿をしていたものは正体を明かしつつ消滅.今ここで,ガシンが神流に与する理由が消滅したのです.
一体今まで何をやってきたのかと泣くガシン.なくしたものを取り戻したのだと,いつまでも騙されていたかった.けれど,「キバチヨを名落宮に落とすことなど,俺にはできない!」 …軽くて卑怯でケレン味溢れ,けれどその芯は実にまともな闘神士であったガシン.それはきっと本当の姉や,リクの両親たちの薫陶によって培われたものに違いない.弟としての情よりも闘神士としての義を守ってしまったガシンはついにウツホを裏切り,私欲のために裏切られたと怒るウツホは全ての頭上に無を広げ,世界を飲み込もうとします.全てが消滅した世界には確かに争いはない.穢れもない…けれどそれは人どころか何物も存在することがない,孤独な世界.
ここでヤクモは,己の神操機の示す進むべき先へ! その身とその命をかけて,零神操機の力で五行の巨大な支えをつくり,降りてくる無を食い止める.立ち上る巨大なヤクモたちの幻像は伏魔殿のどこからも見えるほどに巨大.それは姉を救うためでも,父に認められるためでも,仲間を傷つけたものを苦しめるためのものでもなく,恐らくはただひたすらに,人の笑顔のために.…ヤクモの徹底した滅私の姿は,極めし者たちの心に何をもたらすのだろうか.

さて,ガシンの造反をきっかけに本格的に暴走しはじめたウツホ.暴走する彼を止めることができるのは,式神との強い絆を持った極めし者だけ,というのがヤクモが伏魔殿でリクにどうしても伝えたかったこと.ヤクモはこれをガシンに伝え,さらにガシンにリクへの協力までも頼んでいきました.もちろんさんざんもてあそんで騙して傷つけたリクのところに今更戻るのは今のガシンにはあまりにも酷.しかしその罪深さゆえに,今のガシンに拒否権なんていいものはありません.
てなわけで,ウツホを止めるため,そして姉を助けるためにも詫びを入れなければならなくなったガシン.彼は果たして無事にガシンからマサオミに戻ることはできるのか? …でも,なんせ相手は筋金入りのお人よしなので,たぶんなんとかなりそうだからここは一発どんと行け(笑)! 終結に向かってようやく最終的な対立構造が確定しそうな,次回に続きます!

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アストロ球団#2

「見えていたって掴めないの巻」

アストロ球団の創設を目指し,シュウロは球一の他にもアストロ戦士の目星をつけていた.一人は長島が育て上げた孤児,球五.そしてサーカスで働く明石兄弟だ.力持ちの弟・球八と小さく俊敏な兄・球七にアストロ球団入りを要請するシュウロだが,球七は自分の行き先は自分で決めると即座に断る.
明石兄弟が決めた行き先は阪急.サーカスで磨いた二人のコンビネーションは,力に勝る球八が身軽な球七を空中に投げることで捕球するというまさに超人に相応しいもの.二人をアストロ球団に引き入れるには,球七の鼻っ柱を折ってやらねばならない.変幻自在の脅威の壁を壊すため,球一は新打法の開発に挑む.

神がかった沢村伝説を語りまくったあとでついに本編に突入した「アストロ球団」…って実際は1話の後半なんですが.見所は明石兄弟の超捕球よりはむしろ球一の地獄特訓ぶりで,流血程度は当然の今後の試合の様子を彷彿とさせます.こんな夜中に送られたのはてっきり球団を追放するためかと思っていたんですが,今後の酸鼻極まる展開を考えると,民放中では放送コードが相当緩い深夜枠に入れるしかもはや行き場がなかったのかもしれません.ちなみに特撮はまだまだ地味.でも,実際はアクションで魅せるというよりは想像の範囲を超えたトラブルに苦しむ姿で魅せるドラマなので特に問題ない気もしなくもなく.

前半.長島が手塩にかけて育てた秘蔵っ子球五に,これまた当然のように目をつけていたシュウロ.球一には長島のために着々と進路を歩む堅実で常識的な球五の心はまったく理解できないようで.彼については今はそのときではないと判断したのか,シュウロは次の目的地,球七,球八兄弟のスカウトに向かいます.重いバーベルを軽々とぶん投げる怪力の球八と,小さく身軽な体を生かした軽業師・球七.球八は割とそのまんまなんですが,勝気で茶目っ気溢れるムードメーカー球七役のはまりぶりはなかなか.この双子の兄弟が生まれたのは例のあの日.痣もしっかり装備しているのでアストロ超人なのは間違いないわけですが,たかが王を抑えた程度では超人として認めることはできないと,折角のスカウトをあっさり蹴ってしまいます.「本当の超人とは,不可能を可能にする人間のこった!」と生意気ながらも屈託ない笑顔の球七.自分たちの超人としての力を信じていればこそ,それを任せる球団にそれだけの力量があるのかを真正面から見極める腹なのです.
球七たちに逃げられた球一は勝手に球五を呼び出してさらなる勧誘.ボールの痣の宿命に全てを委ねて行動できてしまうエキセントリックな球一と,育ての親の恩をどうあっても振り切ることができないまともな球五は当然すれ違い.長島がいなければ何も出来ないとバカにして,戦場では義理人情は通用しないと言い切る球一.逆に言えば今の球五を縛るのはただ長島の存在のみ.それさえなんとかできてしまえば,球一の剛速球についつい疼く痣の宿命はもはや止まらないに違いない.だからこそ球一は男として長島を切り捨てろと揺さぶりをかけ,球五は必死で長島の存在にしがみついて耐えるのです.
それから少し後,結局3人の超人のうち誰一人チームに引き入れることのできなかった交渉ベタのシュウロと球一は球七たちの新たな行動を知ります.なんと阪急に兄弟二人で入団し,日本シリーズで巨人を倒すための切り札役を担うとは! 彼らの兄弟の特質は鉄壁の防御.外野の隅に二人でぽつんと突っ立っているという一見間抜けな姿こそ明智兄弟の守備フォーム.二人のコンビネーションは宙高く,外野に飛ぶ球はたとえホームランすらも取る!
球八が球七を見事投げ上げることによる空中まで制圧する超広範囲の守備は,たとえ超人である球一の打球であっても乗り越えることは不可能.しかし,これはもちろん球七から球一への果たし状.球一が彼らと同じ超人であることを見せつけてアストロ球団に引き込むためには,日本シリーズまでのあと1ヶ月で超人プレーを生み出さなければなりません.…強い者のみに従う,それもまた非情なる戦場を生きるものの知恵.

後半はスポーツものらしく特訓だ! 球一が選んだ特訓場所は黒部ダム.あの高いダムを球七たちの鉄壁の守備に見立て,それを越える長打を生み出すべく特訓を開始.阪急の秘密特訓場も相当大げさだったけど,やっぱり漢の特訓場とくればこのくらい大げさなのがちょうどいい.相方はシュウロ.沢村の薫陶を受けたとはいえ普通の人間が超人の相手を務めるのは,絶対に口にも顔にも出さないだろうけど相当おっかなかったに違いない.そして,時は過ぎて1ヵ月後,彼らは新打法を手に,山から里へと下りていきます.
日本シリーズ開幕戦.王の長打はホームラン清掃人の明智兄弟の鉄壁の防御にひっかかり,折角の見せ場は台無しにされてしまいます.超人ならではのサーカス的な面白さはあるけれど…この時点で既に一般的に言われている「野球」の範疇からは見事に外れているために,旧来の「野球」を愛する者たちの心には相当ひっかかるものがあるのではないかと.例えるならばドーピングが許された陸上競技みたいなもんで,確かに凄いけれど,競技として別物と感じてしまうんじゃないだろうか.…超人にとっては普通のプロ野球選手では相手にはならない.やはり超人には超人を! しかし球一は巨人軍ではないため,またも犯罪行為に手を染めることになるのでありました.普通は江夏の件でもうちょっと懲りると思うんだけど,警備をもうちょっとなんとかしろよ(笑)!
そして出てきた5番の…球一.もちろん本当の5番は球一に襲われてロッカーで倒れております.しかし,この行動を相応の覚悟の末のものだと感じた選手達は超人バトルを静観することに.こんな大舞台を平気で乗っ取る超思考が理解できずに狼狽する球五がいかにも常識人で,超人の癖になんだかおかしい.打席に立つ球一は,これまでの時間の全てをダムの壁にぶつけて特訓してきています…その回想でついに朗々と流れる球団歌.今はまだ歌の力にシーンが負けているものの,今後流血インフレが進展すればきっと釣り合うに違いない! 両手を血に染めても明智兄弟攻略法を見出せない球一.しかし執念の雄叫びを上げる球一の上に降る流星,ジャコビニ流星群が,鉄壁の壁を突き抜ける超打法のヒントとなったのです.あいつは超人なんだから,バットにヒビなんか入ったら打ち返すことすらできないだろうとか堅いことは言いっこなしだ!
そして日本シリーズの大舞台で,ジャコビニ流星打法炸裂! ヒビの入ったバットは粉々に砕け,それはボールと一丸となり,流星群のように外野へと向かう.いくら鉄壁の守備とは言っても,バットにボールがまぎれてしまっては本当を見出すことは彼らにはできない.遥か遠い星に手が届かないように,白球はフェイクに紛れて壁を突き抜けていく.…明智兄弟の敗北! たった1打で球一の力を認めた兄弟は,約束どおりに新生球団へと電撃移籍! もちろん阪急は勝手すぎる二人の翻意に怒るものの,常人の理論で超人の意思を,約束を,執念を覆すことができるわけがない.

偉大なる日本シリーズ初戦を土足で踏み荒らし,その上マウンドジャックまでやってのけるシュウロ.そのとんでもない行動とは裏腹に,高らかに新生球団設立の発表を行います.若き沢村の深き怨念を継承した,9人の若者による夢の最強チーム,大リーグに勝る超人球団! 「沢村に代わって,超人球団をここに設立いたします!」 血沸き肉踊るその光景を,ネットにしがみついてみている球五.彼の心は親元から宿命へと引き剥がされていく.戦争によって生まれた無念から生まれた脅威,アストロ球団へと….
ついにたまらず球五は長島の元より出奔.巨人軍を血祭りに挙げると宣言するシュウロに比べれば,球五の旅立ちを後押ししてくれる長島は,人間ができていると思います.それにああいうトンデモ人間ばかりの集団だと,常識人は絶対に大切にしたほうがいいですよ.こうしてはじまったたった4人と1人の旅路は,仲間と強敵を巻き込みつつどこまでも高く上り詰めてゆくのです.そろそろ本領発揮かな? 次回に続きます.

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アストロ球団#1

「漢たちの怨念のはじまりの巻」

昭和29年9月9日に現実となった9つの流星,それは昭和19年に約束されたものであり,平成17年に再び空を舞ったものと同じ魂であった.今は遠くなったあの昭和47年,江夏のふりをしてマウンドに上がった青年が王を仕留めたあの日から,沢村栄治の魂をその身に宿した超人たちが,一試合完全燃焼の理想を求める旅路がはじまったのだ.姿を偽り巨人軍を手玉に取った謎の青年の名は宇野球一.マウンドから去る前に球一は,長島に果たし状を残していた.

以前からずっと待っていたイカした野球物語がついにやってきた! しかも深夜に!というわけで久々の連続ドラマレビューとして「アストロ球団」をお届け,実写ドラマとしては下手な再放送以上に時間帯を冷遇されているあたり,こんなに早くから超人を追放しているのかとつい笑ってしまいます.内容は1時間1話のものを2つに分割して放映しているので,2話まとまったところで一気に書くほうが向いているかもしれない.
初回に当たる1話前半は古田をはじめ現役野球選手の顔ぶれが豪華.そしてシュウロ役の千葉氏の存在感に痺れます.虚構の世界の中でこそ,凄まじい現実感を発揮するあたりが素晴らしい! で,肝心のアストロ戦士たちなんですが…さすがにまだ役には入っていない.この手の突き抜けたドラマの場合,演者がその突き抜けぶりにノるには結構な時間が必要なので仕方がないよね.今はまだまだ台詞を読んでいる感じだけれど,数話先には自分の言葉として言ってくれるようになるんじゃないかな.

2005年9月9日の夜空を走る9つの流星から,あの伝説の物語はテレビで再起動.…全体を原作時間で描くのではなくその上にさらに現在の描写を重ねて見せたってことは,終盤には現代に繋げるための,あるいは現在を描くための完全オリジナル部分が追加されることになりそうだ.で,そんなオリジナル現在の狂言回しを務めるのが古田本人.ご苦労様です.流星の走った翌日に伝説の球場がなぜか地底から発見され,古田はミンダナオ島に飛ぶことに.…野球場が遺跡と化すだなんて,本作ラストには一体何が待っているのだろう(笑).
古田を呼んだのはミンダナオ島のJ・シュウロ.彼こそが伝説のアストロ球団のオーナー兼監督でその上余命いくばくもない.彼が一介のプロ野球選手をこんなところに呼びつけたのは,彼が人生をかけたアストロ球団について知ってもらうため…って,なんで古田なのかは謎.球界の盟主としてふさわしいからなのか,それ以外にも別の理由がちゃんとあるのか.
老いたシュウロが語るアストロ球団創設の軌跡は,彼が幼少の頃に故郷である男に夢と言葉を託された瞬間にはじまったもの.劇的な出会いと夢や義務の継承ってのは少年ものではよくあるパターンですが,託すほうはいいとしても,託されるほうは結構迷惑なのが普通.本作の場合はシュウロの沢村に対する極度の敬愛の念が遺志の引継ぎを促したようです.昭和29年の夜空に飛んだ白い魂の流星.それを受けたものたちこそが,名投手沢村の野球に対する魂を継承するアストロ超人.…そんな夢物語のようなシュウロの日記を追う狂言回し古田.読んでいて発奮したのか素振りとかしています.

そして流星はあの頃の甲子園で,再び燦然と輝く.伝統の阪神巨人戦でマウンドに上がったのは江夏を自称する包帯男.…声も体格も何もかも違うはずなのに,包帯1本で完璧に正体を偽装できるあたりがもう凄く,ついに本作が始まったのかと視聴者の期待を煽ります(笑).そして王が空振りした時点でようやく判明する偽江夏.なんで体格などよりフォームのほうが証拠能力が高いとされるのか.それは本作が野球ドラマだからに決まっているじゃないですか(笑).ともかくあれは江夏ではなくむしろ…沢村にそっくりだと気づかれてしまい,長島との対決の前に中断が入ります.
包帯で顔を覆った偽江夏は,バレたと知って笑い出す.もうちょっと気がつかないほうがおかしいという理由ではないはずですが(苦笑).そしてマウンド上で明かされる彼の正体は!「俺はアストロ超人,宇野球一だ!」その上!野球選手の癖に煙幕を張って逃走する球一! …平日深夜帯なのになんだか凄まじくスーパーヒーロータイム.プロ野球の試合を故意に中断させた(下手したら無効試合かもしれない)ってのは威力業務妨害か.
そんな犯罪行為の後押しを行っていたのが球一の後ろ盾である往時のシュウロ.このミッションでの彼の主要な目的はアストロ球団の名を世に広く示し,それに惹かれて残るアストロ戦士8人を集めることだったようですが,実作業に当たった球一はシュウロの言葉が今ひとつピンと来ない.たとえその左腕に沢村の夢の証であるボール型のあざが輝いていようとも,その因縁を伝聞でしか知らぬ球一にとってはどこか他人事のよう.常時熱血するタイプではなく醒めたように見えながらもどこかが狂おしく燃えているように見えるのは,役者の個性ゆえなのだろうか.
そして,常に遺志を実現するべく太陽の如き温度で燃えているように見えるのがシュウロ.彼をここまで駆り立てるのは,遠い過去の記憶.星空の下での彼との別れ….本当は何よりも野球をやりたいのに,戦争なんてくだらないことに巻き込まれてしまった沢村の無念.彼がこの地に来なければ…戦争なんかなければ,9つの光で超人が誕生することも,アストロ球団が生まれることもなかったはず.ボールの痣は沢村の夢,なんて綺麗なものではなく,むしろ怨念に近いものなのでしょう.それゆえにそれを受けた超人たちは,常人にはありえないほどに,己の体を狂おしく燃やしてゆくのです.
そして物心つかない少年に彼の持つ野球技術の全てを教えたと言い切る沢村は,彼にチームを束ねる使命を与えます.目指すは世界最強のベースボールチーム.その志は「一試合完全燃焼」.不世出の大投手の最後の教育を受けてしまったことによって,その後の人生が全て変わってしまったシュウロは,戦後,その人生をかけて沢村の夢を現実とするために尽力することになるのです.…設定とか演者とかツッコみたい部分は多々あるものの,感動的なシーンのはずなのであえてスルーしたいと思います.

舞台は回想から再びあの頃へ.某弱小高校を訪れた長島はサードの球五がごひいき.左肩にボール型の痣がある彼は幼少時からその野球の才能を長島に見初められ,巨人軍の戦力となるべく育てられていたのでありました.誕生日プレゼントは…足腰を鍛えるための鋼鉄のスパイク.スポーツ器具というよりは限りなく「武器」に近い代物.ランニングや個人トレーニングの際に履くのは鉄下駄みたいなもんだから構わないと思うんですが,間違っても試合の際には履かないでいただきたい(笑).
さて,可愛い球五の様子を見にきた長島が抱えていたのが,球一が乱入した試合で置いていった果たし状.正体露見による中断がなければあの場で長島と戦えていたはずの球一ですが,さすがにすぐバレるだろと本人も自覚していたのか,事前にきっちり書き込んだものを落としていったようです.待ち合わせは9月12日の午前5時,多摩川縁.「来なければ敗北を恐れたものとして新聞各社にその旨連絡する」ってこれまた見事な脅迫です.そんなわけわからん誘いなんか無視しておけばいいものを,球一の才能に惹かれてしまった長島は誰に知らせることもなくのこのこと参上.もちろん球一もやってきて,二人の将来を賭けた一戦が誰見ることもない河原で開催されてしまいます! 負けたら球一が巨人に入るのはまあいいとして,勝ったら長島引退ってまた無茶な….
しかし,この私闘を止めたのがシュウロ.放っておくと絶対何かやらかすから球一を監視していたに違いない(笑).そしてシュウロは,長島に対し我々は沢村の遺志を継ぐものだと宣言.彼が戦死して10年.球一たちアストロ戦士は夜空に散った白光球を体内に受けた超人であり,夢はでっかく打倒大リーグ.そして日本のプロ野球の歴史.もちろん巨人軍を含め,現在日本に存在する全ての球団はアストロ球団の敵.…てなわけでどこまでツッコめばいいのか微妙ながらも,将来的なインフレーションを強く期待しつつ!次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#42

「色鮮やかな漢たちの巻」

モナコカップ準決勝の相手は強豪フランスと決まり,F1レーサーのためのスポーツパンをつくるという課題に挑む日本チーム.諏訪原はもちろん河内ですらも新しい課題に積極的に挑んでいるのだが,ジャぱん51号の更なる改良を試みる和馬だけはその手がかりを掴めずにいた.結局実際に手がかりを掴んだのは準決勝当日の朝で,必要な食材を取りにいくために会場ではなく王宮へと向かう.
そして,案の定開催時刻が迫っても戻ってこない遅刻王和馬.河内と諏訪原は2人だけで,今まで何もしていなかった最強の長男,グラン・カイザーと戦わなければならない.3階建の変態としておなじみのフランスチームのマントの中からは,努力の結果生まれた巨大なる手と,珍奇な兄弟組体操が現れる!

美味いパンさえ作れれば,どんな横暴も変態も許すところが素敵な「ジャぱん」.国辱満載のモナコカップもついに佳境へ.準決勝のお相手はここまで散々変態ぶりを見せつけてくれたフランスチーム.これまでも,ちょっと斜めになったり輸送機からはみ出してみたりと自由奔放な肉体芸を見せつけてくれたカイザー3兄弟は,今回はその真の姿である超強力な変態ぶりを示します! …マントかぶってる時点でも相当ひどい変態なのに,マントを外したらさらに度合いがひどくなるってのはどうなのか(苦笑).で,その変態ぶりを真正面から浴びることになってしまった河内・諏訪原・黒柳のヒきっぷりがまたおかしい.日本チームのイカれぶりだって結構ひどいと思うんですが,さすがにあんな肉体改造に踏み切るバカはいないもんなぁ,

前半.準決勝は全員別のパンを提出できるということで,これまでは和馬のサポートに回っていた河内や諏訪原も今回は張り切って特訓.普段はヘタレ&リアクション担当の河内も王宮で良い材料を見つけたのかぼこぼこのスポーツパンを完成させて快調…しかし和馬だけは,既に完成した51号の改良に見事行き詰まり中.彼には珍しいスランプです.そんな状態では昨年優勝者で3階建ての変態に足元を掬われるぞと諏訪原は例のお面をつけて警告するものの,悩み深い和馬には効果あまりなし.…さすがは地元フランス,路上でお面を配ったりと事前の応援準備も万全のようで.でもつけちゃうと,視野が狭くなって折角の競技がよく見られない気が(笑).
あまりに苦悩する和馬に対し,河内はそのままでいいのではないかと甘やかすものの,厳しい諏訪原はそれは堕落だとばっさり.姉のために作ったお前のパンは今回の課題であるF1レーサーのためのものではない!と河内に比べると実に志高く,なおかつ役に立つ助言を与えます.もちろん諏訪原もレーサーのためにルパン6号を準備.これだけ説教かますんだから,当然諏訪原のパンは食う人のことを良く考えたものに違いない.
F1レーサーのためにパンを改良するのだと,やるべきことははっきりしたものの和馬の頭にひらめきの神が降りてきたのは結局試合当日の朝.それまでの四六時中考え続けたことでようやく神が降臨.「F1レーサーって周りは見えてるんじゃろうか」というひとり言から開けていく和馬の視界! そして,このひらめきのおかげで日本チームにはお約束の危機が訪れることになります.
早朝から河内を起こす色っぽい声.自分の上にあのソフィがいるという淫夢に見事やられた河内はまっしぐら! ソフィさん以外野郎ばかりの毎日だから気持ちはわからないでもないが,それ,本当は和馬だからチューはやめとけ(笑).早朝から寝ぼけて男に襲いかかる失礼な獣に対し,和馬は食材調達のために王宮に行くと言い残して早速出発.そして誰もを不安にする和馬の持ち芸,「遅刻」がお約束の通り炸裂することになります.…夢のせいでソフィに対する河内の挙動がおかしくなってるのが地味にリアルだ(笑).
ヘビー級の遅刻癖は治らないものの,腑抜けた和馬に比べれば遅刻した和馬のほうがきっとマシ.でも時間内に到着するかはわからないから,敵の3階建てを主役抜きで倒すしかなくなった河内と諏訪原.ここから今回終了まで主役抜きで物語が展開するわけですが,3階建ての中身のせいでもう嫌なくらい漢臭い世界に….きっかけは配慮のない河内の悪口.最強と謳われる長男,グラン・カイザーが,これまで足や口だけでなく手も使っていないことを軽く揶揄してみたならば,斜めの一番下…ではなく,これまで無言であった長男がついに声を出す! ちなみに余計なことを言った一番下は仕置きとして背中に回されております(笑).
おっかない3階建にからまれていきなり卑屈になるヘタレの河内に対し,長男は弟達を育てるために準決勝まで手を貸さなかったと反論.そして彼は,手をこれまで使わなかったわけではない.3階建を包むマントの裾から覗くのは…巨大な両手のみ! 確かに長男は巨大な両手を常に使い続けてました.弟二人の重量を支え,手だけで常に立ち尽くしてきたわけです.幼少時からの無茶極まりない特訓によって2メートル72センチに伸びた長男の両手は,かなりの重量とアクションをここまで常に支え続けていたという信じがたい真実…しかしこの説明でもまだ満足できない諏訪原.マントの中が気になって仕方ないのは皆同じ.巨大なる変態の迫力に負けずになお,食い下がったおかげで炸裂する凄い肉体の本体! 変態の重圧にも負けず,視聴者の期待に答え意地を張ってくれた諏訪原,ありがとう(笑)!

後半はカイザー3兄弟内部図解より.マントの下のカイザーたちの肉体は凄いことに! …たぶん中は蒸れるので服を着ていないんだろうけど,ここまで嫌な肉色がゴールデンタイムのお茶の間にお送りされていいのだろうか? 長男が2人を支える現在の組体操は,ファイナルフォーメーションへと更なる変形.まるでその様はケンタウロス!…ってそんないいもんじゃないだろただの変態組体操だろ(笑).長男グランの太すぎる腕と巨大な手は,太陽の手+太陽の手甲×2以上という太陽の手・ギガントス! さらにあれほど過酷な鍛え方をされていた割に柔軟すぎてもはや人の手の動きではない指先は,女神の手・ウルティマ! 力と繊細さの両方を維持して鍛えるのは並大抵のことではないので,特訓のバランスからすると長男の手が生まれつきかなり柔軟だったところに,足りない筋肉を補いつつ柔軟さを限界まで維持した…ってのが実際なのかもしれません.およそ人間離れした腕と,その役割を放棄しているとしか思えない柔軟な指関節に驚くしかない黒やん・河内・諏訪原.並の神経のパン職人なら戦う前に負けてしまうに違いないほどに!これは気持ちが悪い.
相手のあまりの異常ぶりはぜひとも逃げ出したいほどで,しかし試合開始時間は既に過ぎていて.主役絶賛遅刻中の日本チームは珍妙な組体操と戦うことになってしまいます.2チームを取り囲む観客は例の仮面をつけたサポーターがほとんど.日本チームにとってはまさに四面楚歌のこの状況で,覚悟を決める武士,諏訪原.敵よりも和馬との戦いを望んでいた彼にとっては不本意な戦場ではありますが,河内はきっと負けるけど自分は必ず勝つという気合とともにパンづくりに挑みます! 自動的に諏訪原に負けにされているかわいそうな河内.諏訪原は河内がスカイダイビングのときにあれほど取り乱してくれたことを知らないし,何よりも河内の軽いツッコミなくしては,この物語自体がちゃんと回らないんだけどね.
というわけで主役不在で準決勝開始! 河内が持ち込んだ秘密兵器は不気味な形の貝のようなもの.ソフィたちフランスの観客にはなじみのないこの食材の正体をもちろん知っている黒やん…とピエロ.これはイタリアや日本では比較的メジャーな高級食材・フジツボ.日本だとキロ5千から1万円って相場まで知っているピエロって何者? 滋味溢れ生命力に満ち栄養素も期待できるフジツボを選んだ河内の目はそれなりに確かであることが裏付けられ,久々に気分良くパン作りを頑張る河内…ではあるものの,海の栄養ではその上を行ったカイザー!
カイザーの台の上できらきらと光る粉.宝石のような粉にソフィたちフランスの観衆はまたもなじみがないものの,その正体もちゃんと知っている黒やん…とピエロ.確かにあの粉は宝石,真珠パウダー! かの楊貴妃も愛用したという,抗酸化成分の含まれた美容食品.抗酸化成分は疲労の軽減に役立つのでスポーツパンの材料としても効果的.その上ただの真珠パウダーではなく「珍珠末」.従来の3倍以上の有効成分の吸収が期待できるスーパー食品だ! …ちなみにネットでは30gで2千円程度ついている店があったから,ピンキリはありそうだけどフジツボに比べて値段もまた強力.手だけでなく,食材選択までもパーフェクトな長男.しかもまだこのパンには秘密があるってんだから,とてもじゃないが河内がなんとかできるような相手ではない.
しかしそれでもなお動揺しないのが諏訪原! 彼の生地は…なんか殺人事件現場な感じに赤い! ソフィたちフランスの観客にはなじみのないこの赤色の正体をちゃんと知っているんだけどもうすっかりすねている黒やん(笑)「ピエロに聞けば?」って投げてます.この赤い色はすっぽんの生血と赤ワインの色.すっぽんについては日本ではスタミナ食として定評があるのでもはや説明は不要でしょう.そして赤ワインにも秘密が.色素であるアントシアニンは目に良い食材ということで,目を酷使するF1レーサーにはこれまたぴったり.これぞ諏訪原渾身の,紅の新型ルパン6号!

諏訪原の渾身の策を聞いて早速調子に乗るのが河内.これさえなければもうちょっとマシに扱ってもらえるはずなんだけど,むしろこれこそが話を回す道化としての河内の良さだったりもするので微妙.しかし,目に良い程度の工夫はグランだって想定済み.アントシアニンを含むブルーベリーと栄養をさらに補うためのヨーグルトの投入で生地は白から青へ.今回は中盤の肉色だけでなく(笑)生地色のコントラストもモノクロの原作では表現できない良さとして現れてますね.
このまま赤と青の真っ向勝負…かと思われたところで,諏訪原のパンには致命的な弱点があると指摘するグラン.変態だし根性は悪そうですが実力は並みでない彼が「この場に相応しくない犯罪パン」とまで言い切るのはなぜなのか.遅刻した和馬の到着も絶望的となったこの状況を,日本チームはどのように切り抜けるのか! 予告では赤・青に加えて黒までも登場.そして…長い友達のはずなのに運命って無情.河内,くじけるな! 諏訪原の反則の理由も明らかになる次回に続きます.

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金色のガッシュベル#119

「信じることは怖いことの巻」

パートナーの恵が長期の仕事に出かけるため,高嶺家に預けられたティオ.昼はガッシュとウマゴンを公園で振り回し,夕方も皆と一緒に楽しそうに食事する.そして夜は一人きりの客間を嫌がって,ガッシュとウマゴンと一緒に寝ることに.ガッシュたちの前ではいつも元気なティオは,内緒の過去をガッシュに語る.
パートナーに出会う前のティオは,敵と他人しかいない世界でたった一人のパートナーを見つけ出すこともできず,心細い気持ちで広い世界をさ迷っていた.そんな中で出会った魔界での友達・マルス.ようやく笑顔を見せられる相手が見つかったと思ったのに,いち早くパートナーを見つけていたマルスは容赦なくひとりぼっちのティオを攻撃してくる.何とか逃れ,心も体も傷ついて流れ着いた港.そこでティオは運命の相手に出会った.

魔物とパートナーの緊密な関係を軸に,戦いの中で人の繋がりを描いてきた「ガッシュ」.もちろんその構図の中心にいるのは主役であり友情の体現者でもある(笑)ガッシュと清麿になるわけですが,今回はガッシュの仲間の中でも最古参のティオと恵を主役とした過去話.ガッシュのようにバカ真っ直ぐではないティオのパートナー探しの旅は,孤独で寂しく悲しいもの.しかしその厳しい旅路そのものよりは,恵に出会ってからの病室でのかたくなさが特に心に残ります.最近の本作だと,この手のメッセージは現在の戦闘の中で朗々と謳われることが多いので,過去回想でメッセージをメインに語るってのは結構珍しいですね.

アイドルの恵の仕事にどうしても連れていけないため,事情をよく知っている高嶺家に預けられたティオ.何度も高嶺家に遊びに来ているから特段の不安はないものの,パートナーとの別れはやはり辛いのかわずかに落ち込むティオ.しかしそれも一時のこと.ガッシュとウマゴンという絶好のおもちゃ(笑)とともに早速公園へと繰り出します! 夕方の回想で,本当におもちゃにされていたことが判明するガッシュたちがかなり気の毒.前回のナオミちゃんといい今回のティオといい,どうしてあれほどひどい目に遭わされなければならないのか.ガッシュはきっと愛情の裏返しだろうから仕方ないとして,恐らくただ巻き込まれているだけのウマゴンが気の毒でなりません(苦笑).
高嶺家の夕食はティオも加わってきっといつもよりもにぎやか.相変わらず清麿のことが好きなようで,いろいろ話しかけているティオのことを「いつも元気だのう」と見ているガッシュ.もちろんガッシュの能天気具合にはかなわないものの(笑)パートナーが不在で心細がっても仕方のない状況でも笑顔を絶やさないティオは確かに元気.とはいえ,さすがにひとりぼっちで寝るのは寂しいようでガッシュたちと一緒のご就寝を希望.ひたすら能天気なわけではないってところを,ガッシュはたぶん…気づいてないなぁ(苦笑).
暗い部屋で,ティオはどうしてそんなに元気がいいのかと問いかけるガッシュ.それにティオは,最初からこうだったわけではないと答えます.寝返りを打つあたりが実に可愛いティオは,ガッシュに秘密厳守を約束させた上,過去を語ります.
他の魔物たちと同じように,一人きりで人間界にやってきたティオ.パートナーが見つかるまでの魔物の心細さは相当のもの.特に術以外の基礎的な能力の低い魔物の子にとっては,敵魔物に襲われたらそれを食い止める術がないという点で深刻.ましてや特殊能力のない少女型の魔物にとっては,人間界はあまりにも広くて冷たい.魔物とパートナーは引かれ合うように出来てはいるようですが,出会いに間に合わずにこの段階で消されていった魔物もそれなりにいたんじゃなかろうか.…さらに,魔物とはいえ腹は減るだろうし,怪我だってするわけなんですが,本の持ち主についに出合えず,自分で自分の本を燃やすこともできない魔物の子は,一体どうなってしまうんだろう….
そんな想像したくもないような事態の淵で必死にパートナー探しを続けていた当時のティオ.敵に狙われ,安心できる場所もなく,魔物とはいえ心は普通の幼い少女と変わらないのに,下水の中を逃げまわったりしなければならない過酷な日々.パートナーが見つからなかったことにかけては現在横で爆睡中のウマゴンも相当のものですが,ガッシュという仲間や高嶺家という安心できる場所を先に手に入れられたところは,ウマゴンの方が少しだけ幸運だったのかもしれません.たったひとり,パートナーを探し続けるティオですがまだ見ぬ相手がどこにいるのかはわからないままで…そんな絶望の中のある日,ティオは船上でかつての友達に再会します.
魔界時代は仲良しだったマルスとの再会で,辛い日々の中では決して見せなかった笑顔を浮かべたティオ.ここで出会った相手がバカでお人よしのガッシュなら,これから先の悲劇が起きることはなかったはずなんですが….友達だったはずなのに,丸腰のティオに迷わず攻撃してくるマルス.バカなお人よしなんかではなかった彼は,自分の競争者を蹴落とすためにパートナーとともに攻撃を仕掛けてきます.一縷の期待を裏切られたことに悲しみ,怒り…それでも本を燃やしてもらおうと思うほどには絶望しなかったティオは,呪文から逃れて海へと落下.その落下が,真のパートナーとの出会いをもたらします.
港で,ティオが溺れていたところを助けてくれた恵.きれいで優しい彼女のことを,きっとティオは最初から好きだったんじゃないかと思うんですが,直前の手痛い裏切りの後遺症で,恵を含め,どうしても周囲を信じることができません.ゆえにティオは心を閉ざし,そんなティオのことを恵は自分のことのように心配します.この時点でも十分売れっ子アイドルだったはずの彼女に余分な時間はない.けれど出会って関わってしまったことの責任を取るために.恵はどうしても他人に思えない小さな女の子の面倒を見ることを決意します.

そして,心を開かないティオに精一杯の愛情で接してくれた優しい恵.現在のティオが恵のことを本当に大好きで信頼しているのは,ろくに笑いもしない自分に向かって一生懸命尽くしてくれた当時の彼女の姿を知っているからなんだろうな.金で買える好意ではなく,手作りの愛情やかけがえのない一緒の時間を惜しみなく与えてくれた恵.アイドルという特殊な立場上,そりゃ恵の青春にも結構な葛藤があったはずですが,そんな過去すら良い経験に変えてティオを気遣ってくれるあたりまで素晴らしい.焦らなくても,体も心もゆっくり治せばいいとどこまでも受け入れてくれる恵に,ついにティオは心を開きはじめます.
最初は名前,それから恵の好意を控えめながら受け入れること.恵とティオの関係が静かに深まっていく様子は情感たっぷり.ただ可哀想と甘やかすのではなく妹のようにだめなものはだめと諭しているあたりも,恵の人格者ぶりをよく示してるんじゃないかと.この若さでここまで人として完成されているのは,元々の性格の良さだけでなく,かなり激しい葛藤と戦って勝ち抜いてきたような気がする.心の傷は未だ癒えず,夜に怯え孤独に怯えるティオですが,一生懸命で優しいこの赤の他人がパートナーならいいなとまで思い始めます.
…でも,魔物とパートナーの出会いは他人を内輪の戦いに引きずり込むことと同じで,その上恵がパートナーである確証もなく,さらにあのマルスの手がこの病院にまで及んだことを知ったティオは,好きな人を巻き込まないために一人逃げ出すことを決意します.その直前にティオを止めた恵.そもそも魔界の王を巡る魔物の子の戦いだなんて荒唐無稽な話を信じてもらえるはずもないし,話すことで好きな人を巻き込むことを嫌がるティオに,恵は必死で食い下がります.今ここでティオが一人でいなくなってもいいことなんかない.戦いには巻き込まれずにすむかもしれないけれど,こんな別れは絶対嫌だと引き止めるのです.
ティオは裏切られた心の傷が未だ埋まらないだけでなく,自分が好きな人を傷つけることまでも恐れています.他人だし何もしてあげられないと必死の言い訳を重ねても,そもそも他人なら何かしてあげたいとは思ったりしないはずなんだ(苦笑).そして,だから本当のことを言えないと頑張るティオを叱る恵.「どうしてそんな大人みたいなことを言うの!」…もう他人ではないと,友達だと泣いてくれる恵の姿にティオの心のトゲは溶けていきます.
ようやく心を許しあったティオと恵の前に現れたのが例のマルス.ティオの心を深く傷つけた彼は,今度は折角出来た理解者を傷つける脅威となったわけですが…今となっては彼の存在がなければ,現在とティオと恵は存在しなかったということがよくわかる.最初の戦いはティオを恵に引き合わせるもので,2度目の戦いは恵をティオのパートナーにするためのもの.魔物だということを自分の口で明かし,恵を守り全てを引き受けようとするティオ.けれど恵は決して逃げない.ティオが恵を大切に思うように恵もティオを大切に思う.友達だから,どんな荒事だって頑張れる!

ごく短期間で大変ドラマチックだったガッシュと清麿の出会いに比べると,ティオと恵の出会いは静かでゆっくり.けれど食い違う心の細やかさはさすが女の子同士,なかなか見ごたえがありました.ガッシュもお約束のように寝てしまわないで,こういった心の機微を少しは学ぶべきではないかと思います(笑).自分のパートナーを信じることからはじまった人間界でのティオの交友はガッシュたちとの出会いによって大きく花開いたわけですが,次回のあの邂逅は…こんないい話の次にあれが来るのかと思うと,なんだかティオが物凄く気の毒.むしろ次が大和屋氏のほうがいいんじゃないのかとまで思わせる,ティオが真の意味で炸裂してしまうに違いない,次回に続きます.

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陰陽大戦記#45

「大切だから一緒にいたいの巻」

天流宗家が神流より逃れ,地流宗家が力の理由を見失っていた頃,神流にさらわれたナズナとホリンは,ヤクモが天流宗家に何を伝えようとしているのかをウスベニに執拗に問われていた.しかしナズナたちはその答えを知らず,また,ヤクモが自分たちに構わずリクを目指してくれることを信じている.一方傷ついたヤクモの説得によって単独でナズナの行方を探すことになったソーマは,彼女が残した勾玉の欠片を頼りに,妖怪を退けながらフサノシンとともに伏魔殿を走る.

構造の変化を語る前回の減速のあと,再び加速する「陰陽」.相変わらず子どもは置き去りなんですけども(笑)激しく熱い展開の合間に「陰陽」らしい緩い笑いがちりばめられた上に,今回の主役を務めるソーマの明るさや幼さや真っ直ぐさが,油断すればややこしく暗くなる物語に理解しやすい縦糸を通してくれるのがうれしい.目的の違う集団が伏魔殿内に分散していて,しかもそれぞれが勝手に動いている,とっちらかった状況を縦糸に沿ってわかりやすく描いた作り手の力を讃えたい.

前半.前回触手に縛られて連れ去られたナズナとホリンは,廃屋で相変わらず責められております.キッズ向けなのに冒頭からなんだろうこのすごい絵は(苦笑).彼女達をマニアックに責めてまでウスベニが聞き出したいのはヤクモが現在抱えている情報.天地とも組織がほぼ機能しないこの状況,客観的には神流一人勝ちのはずなのにわざわざ手をかけてくるってことは,ウスベニ…を操る者には余程致命的な弱点があるのだろうか.しかも,弱点について自分で知っているなら尋問する必要はないわけだから,敵にとっても具体的なところは未知の弱点ってことか.
天流側の情報共有が涙が出るほど出来ていなかった(苦笑)ことが幸いしてヤクモの情報がウスベニに渡ることはついになし.ナズナが,彼女の理想の闘神士ならきっとここには来ないと信じているのはやせ我慢なんかではなく本心からでしょう.それでも彼女が手がかりを残したのは,理想とは違う奴が来てくれると思ったからなんでしょうね.
ナズナからは情報を引き出せないことを悟ったのか,ウスベニは人質を置いて廃屋を離れます.相変わらず傍には姉上大好きなガシンがくっついているものの,軽口に対する厳しい言い方や,差し伸べられた手の感触から違和感を感じはじめます…相変わらず物語の進みが速いよなぁ(苦笑).その疑念をさらに後押しするのが元はウスベニの式神でもあったキバチヨの言葉.妖怪と契約しているようだという彼の感想に加え,ガシンの契約も満了できないという現状が,これまでの多大な犠牲と苦労が報われたと信じていたガシンの心を急激に曇らせていきます.彼女は,一体誰?
さて,今回の主役たるソーマは未だ回復しないヤクモに言われ,ついに単独行動を取ることに.傷ついた仲間を置き去りにできるほどソーマは薄情ではありませんが,本人が精一杯虚勢を張ってみせるから仕方がない.最善手はまずナズナを見捨て,ヤクモがオトリとなってソーマがリクに伝言しに行くというパターンのはず.けれど手がかりを残したナズナの心を理解できてしまったヤクモは,彼女のためにもソーマを行かせることを選択.…戦況からすれば大変に甘い判断なんですが,そこが人柄の良さだしなぁ(苦笑).一生懸命カラ元気を演じて見せるヤクモ.真剣に敵と戦っている顔ばかりが目立ってますが,中身は相変わらずくだけた,いいお兄さんなんだろうな.
ちなみにヤクモがリクに伝えたいことは「極めし者だけが今のウツホを止められる」…「倒す」でも「封じる」でもなく「止める」ってのが深い.「おかしいほど単純で簡単」ならばこの段階でソーマにも教えておいてほしかったんですが,語ることは難しいのか(苦笑).
ヤクモの精一杯のやせ我慢と中途半端な情報を背に,ソーマは一人旅立ちます.地流宗家こと兄の運命に巻き込まれてここまで翻弄されてきたソーマ.すぐに泣くのは相変わらずでも,地流を敵に回してきたことで,天流のゆるい展開に対する傍観者としての抵抗力(笑)だけでなく,闘神士としての実力もきちんとついていたようです.さらにアットホームな天流でソーマが見つけたのが,フサノシンや家族よりもきっと大切なあの人.誰でもなくソーマのために手がかりを残したナズナのために,涙に負けず走り出します!
…さて,ソーマの目指すところはナズナとなったわけですが,残ったヤクモが目指す天流宗家・リクは今回清流のほとりで休憩中.前回怒りにまかせてコゲンタを振り回したことを思い出し,「またやっちゃった」と落ち込んでいるリク.かなり深刻なのになぜか愉快.家族や仲間を傷つけることで自分を苦しめようとする者に対する怒りは普通ではなく,自分の中に別の自分がいるような怖さを感じているリク.しかし,それは強さでもあると言ってみるのがコゲンタ.確かにぶち切れたおかげで危機を脱したことは一度ではないし,普段の煮え切らないのもぶちぎれたのも(相当両極端だけど)リクはリクだから,「俺は,どっちのお前も好きだぜ」.…リク自身は自分の中の黒いものに怖さとやりきれなさを感じているはずですが,たとえ自分がどうなろうとも,コゲンタだけは一緒にいてくれるってことは,この先自分の暗い部分を見つめるときにも,心強いことなんだろうな.
そんなわけで天流宗家が式神との絆をほのぼのと深めていた頃,地流宗家は未だにランゲツと精神的に闘争中.式神が勝手に神操機に戻ってしまったために己の符と気力で妖怪を倒すしかなくなってしまった孤立無援のユーマ.符で消しても蹴っても殴っても妖怪の姿が尽きることはなく,同じようにユーマの心に出来た力に対する迷いも消えない.ランゲツがユーマの八つ当たりに手を貸さないのは「地流宗家がこの世を救う」なんてお題目はユーマの本心ではないと理解しているからでしょう.…ユーマが見失った本当の願いは,ランゲツと契約したときのあの条件のままなのだろうか.
さて,未だ悩みの中の宗家たちや先行した仲間たちとの合流を目指しているのが,地流・天流混成の神流討伐隊.しかし隊長であり先導者である天流のテルが明らかにナズナさんを探しているため(笑)ムツキたちはそれについていくので精一杯.つうか八卦盤すらまともに働かない伏魔殿内で,ナズナさんご愛用のシャンプー「ジャスミンのしずく」の香りだけを頼りに邁進するってのはどうなのか(苦笑)! 恥ずかしいほど明確な目的のため周囲も省みず真っ直ぐ進むテルにさすがのムツキも呆然.さすがは天流,面白いほど組織行動に向いていません(苦笑).

後半.現在本編中で一番のんきな現世の天流の社では,ボート部が焚き火を焚いて夜更かし中.転がっている先生の抱えたいかにも安そうな「男好き」って酒が妙に気になるぞ.相変わらず例の化け猫はりナに懐いてリュージを威嚇.「トラジ」という名前までついたこの猫又妖怪,この先事態が解決するまでボート部と一緒にいるんだろうな.事態が解決して妖怪が姿を消すときも,こいつだけはちゃっかり残っていそうだ.
そんな天流の社とは対称的に一番深刻な雰囲気に満ちているのがウツホの宮殿.折角戻ってきたのはいいけれど,大事な姉がなんだか違うとガシンはウツホに早速直訴.「本当に私の姉上なのでしょうか?」 彼の必死ぶりを明らかにウザがっているタイザンは,復活したのは肉体のみで,魂は天地宗家を倒せば戻る…と思わせるようにガシンを誘導.さらにはウツホから姉がヤクモに襲われそうだと促されたのでガシンはあわててとんぼ返り.…なんでガシンは仲間から,ここまでひどい目に遭わされているのかも気になりますが,それよりも衝撃的だったのがウツホの呟き.タイザンに向かって「これでよいのだな」って,…文句なしのボスなのかと思ったら,こいつまで傀儡なのか?
さて! 前半でようやくナズナたちの傍まで接近した今回の主役・ソーマ.ホリンには覚えのあるフサノシンの気配とか爆発音とか振動とともに,未だに触手に巻かれているお嬢さん方を救うために参上! スイッチが入ると破壊神と化す主役とか未だに力の使い方がなってない兄貴とか味方にたばかられているあいつに比べると,目的が明確で精神的にも安定しているソーマの進撃ぶりは見ていて実に気持ちがいい.フサノシンとともに印を切りまくり,華麗な技で妖怪を蹴散らしながらやって来たソーマ.ぐにゃぐにゃで不気味な屋敷の中へも勇気を持って踏み込んでいきます.快進撃の末迫る触手を神翼合切剣で切り刻み,ナズナたちを戒めから解き放つことについに成功! ラストは震坎離坎・神速貫通気功砲で敵を貫き一段落.4人は再会を果します.
敵には見捨てられてもかまわないと言い張っていたものの,もしかすると不完全な彼なら助けにきてくれるんじゃないかと期待していたナズナにとっては本当にうれしい助けの手.闘神士としては不完全でも,千年の敵同士でも,好きになった心を止める事はできない…というのをその表情と涙で示したはずのナズナさん.麗しい表情は好感度MAX,なのに!ソーマときたらそんな高まりを台無しに(苦笑).きっと半分くらいは照れ隠しなんでしょうが,あまりにデリカシーのなさにナズナの平手がソーマの頬に舞ってます.
お互いの,そして視聴者の期待を見事にスカしてみせる二人.けれど一度意識した心はもう止まらない.巨大な廃屋妖怪にフサノシンとホリンは戦いを挑み,闘神士たちの軽くギクシャクした感じとは裏腹に,見事なコンビネーションを見せていきます.ホリンが弱いところはフサノシンが助け,フサノシンの傷はホリンが癒す.バランスの取れた良い組み合わせでこのまま押し切るのか…と思われたそのとき,闘神巫女のナズナを襲う妖怪の攻撃!
ホリンが滑り込んだおかげで地面には叩きつけられずにすんだナズナ.そして大切なものを傷つけられたソーマは激怒! 兄のようにその両目を燃やして炎をたぎらせついに大降神! 巨怪の攻撃も電光で阻み,力強く一撃で粉砕.闘神士としての力量はここで大降神という形で結実.決め手は「怒り」.強い闘神士の感情が,これまでにない力を式神にもたらすのです.…宗家たちに比べれば遅れてこの領域に達したことになりますが,感情だけで何の助けも借りずに大降神出来るだけでも凄いよソーマ.
そして,無事意識を取り戻したナズナとの再度の再会.お互い減らず口は変わってないものの,もうすれ違いはない.何も解決していないこの伏魔殿の中で,二人は気持ちよく笑います!
…そんな光景を目の当たりにすることになったのが恋を追ってここまで来たテル.精一杯頑張ってようやく追いついたのに,待っていたのは別の人のものになってしまったナズナさんの美しい笑顔.でも,もしソーマがいなかったとしてもこの失恋は回避不能だったと思うので,むしろここできちんと負けを実感できたことは,テルにとっても良いことだったんじゃないかな.で,そんなテルを見守るムツキの共感ぶりが,ここまでの彼の不遇ぶりを知っているとどうにも笑えます(笑).

一時の別れによってより深い結びつきを得ることができたソーマとナズナ.ごく短時間でも,大切な人と別れることは本当に辛いもの.で,似たような辛さを抱えたままで現代まで過ごしてきたガシンの姉に対する情は本当に深まっているわけですが,そんな彼の心を激しく揺るがす事態が発生します.
傷ついたヤクモを訪れたウスベニは,彼の抱える情報を引き出すために懸命.優位に立っているはずなのにヤクモの秘密を恐れているウスベニの様から,ヤクモはウスベニの中にいる別の存在に気がつきます.式神戦もそこそこに,ウスベニの体にタックルをかましたヤクモは何かに気がつきます.恐らくはガシンが姉の手の感触から感じたのと同じ種類の凶兆なんでしょうが,その確認にタックルかましたのがまずかった.姉を救うためにやってきたガシンが見たのは…抱きあうヤクモとウスベニの姿! 大事な姉さんが神流の仇敵と抱き合っているという脅威の光景に,さすがの彼も激しく狼狽! 仲間のはずのガシンにこんな光景を見せつけて,ウツホは一体何を狙っているのか?
さて,次はガシンVSヤクモの最終章? サブタイトルの通りなら,天流の情報共有の不足をまたも悔やむことになるはずなんですがどうなることやら.姉に対し疑念を抱いたガシンは,激しい戦いの中で一体何を知ることになるのか.次回に続きます!

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ガッシュ映画感想リンクとかハガレン感想とか

お盆…というか同人マンガ祭り明け,皆様いかがお過ごしですか? 自分は客先打ち合わせとか休日出勤をかいくぐりつつ!映画を見に行っております.今年既に見た映画の感想は以下の通り.

 R'sM>機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者
 R'sM>逆境ナイン
 R'sM>魁!!クロマティ高校 THE MOVIE
 R'sM>劇場版金色のガッシュベル「メカバルカンの来襲」

ここ,映画レビューサイトじゃないから探しにくいんだよね(苦笑).
中でもぶっちぎりでハマった「メカバルカン」は既に2回見に行ってます.前回は噛みあわなかったAfter Dark, My Sweetさんとも今回は同じ気持ちだ! 五十嵐監督は神
でも映画興行成績ランキングでは~2005年8月7日で初登場8位と揮わないのが勿体無い.昨年と違ってプロモーションがあまりされてないのが響いている気がするなぁ.内容的に子どもでも青少年でも大人でもそれぞれの視点で楽しめる内容が変わってくるよい映画なので,ぜひ劇場に足を運んでいただきたいものです.

さて,「メカバルカン」レビューで目立ったところをいくつか.

After Dark, My Sweet. - 金色のガッシュベル!!~メカバルカンの来襲~.
 わにさん渾身のレビュー.ネタバレあり.
ふざけおにの庭 劇場版「金色のガッシュベル~メカバルカンの来襲~」観賞日記
 ネタバレあり.苦めの部分もあるけど全体は納得.ラスト太字こそメインテーマです.
Cinema Never Dies
 ネタバレは特にないはず.かなり豪快に炸裂するご都合主義はほら,時間ないし.
コケメモGS - 君とともに向かおう僕達はきっと光になれるさ
 ネタバレは特にないはず.2人に光が行って脇が暗くなってしまったのは納得.
アクエリアス:劇場版 金色のガッシュベル!!&初日舞台挨拶
 舞台挨拶の様子なども.櫻井ファンってのはそんなに多くて熱狂的なのかー.

他に読みがいがあって萌えてないやつ(笑)があったら,教えてください.
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鋼の錬金術師 シャンバラを往く者

原作既読,アニメ視聴済.アニメ(特に終盤2話)の凄まじい収束ぶりは想像を遥かに超える見事なものでしたが,映画は期待通りに良い出来だったのではないかと.もちろん並のアニメ映画よりも遥かに高いラインを期待されていたのだから,それに十分応えただけでも凄いんだけどね.青少年向けとして血や死を真正面から描く姿勢に揺ぎ無し.筋書きは比較的シンプルなんだけどそこにまぶされている専門知識の高度ぶりが相変わらずで,これは脚本家の趣味が全開なんだろうな(笑).
2年経過した割にはエドは思ったほど大人にはなっていない.その変化のなさはむしろ不自然な留まりで,この世界から未だに離れていない視聴者達をも示すんだろうか.いくら居心地が悪くてももうあの頃には戻れないし,居心地良くしていくには,自分で動くか,あるいは自分で変えるかをしなければならない…なんて葛藤とか苦しみは,進路選択「後」にほとんどの連中に待つ苦しみそのものだったりするんで楽しみに待ってろ青少年.根本的に娯楽のためではなく,メッセージを強く訴えるための映画なので苦味満載.娯楽を求めて見た人は,趣旨が意に沿うものでないと相当の居心地の悪さを感じるんじゃないかと思うんですが,映画館まで説教されにやってきたピュアな本来の観客が見れば,まさに心を直撃する内容のはず.
作画は総じて良好.特に2つの世界での色彩の使い分けが実に美しい.オープニングの静止画はDVD購入者はにやっとできるんじゃないかな.相当のエピソードを短時間に頑張って押し込めているのでどうしても説明が足りない部分が出てくるのは仕方ないんですが,特に初見の奴に厳しいのはラースのあたり.あれはアニメをちゃんと復習しておかないと感情移入しにくい.あと,焔の人は物凄くおいしいところを持っていくんですが,あまりに見事な「持って行きぶり」に,登場直後のシーンはもしかして趣味だったんじゃねえかとか思えてしまっていいですか(笑).
テレビシリーズでの終わり方は1つの美しい形だったけれど,この映画が加わることで,全体の姿がまた少し変わって見えるんじゃないかと思います.スクリーンや画面の中で描かれていることは,フィクションでありながら真実でもあるのだと,当然なんだけど大切なことを訴える声がきちんと聞こえてくるからアニメ視聴済の方はぜひ.

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焼きたて!!ジャぱん#41

「面白いほど出戻りまくりの巻」

大会委員長による最終最大の計略すらも,和馬のジャぱんとピエロの世界レベルの変形能力によって見事切り抜けた日本チーム.委員会の不祥事はついに明るみとなり,フルフェイスの冠を装着したモナコ国王自らが現地に赴き参加者に謝罪する.日本は運営の失態を受け入れ,大会は続けられることになった.
結局準決勝に勝ち上がったのはアメリカ・中国・フランス・日本の4チーム.準決勝の課題はF1レーサーのためのスポーツパン作りだ.メンバーは全員参加の上,最も優れたパンを作った職人の所属チームが勝つことになるから河内や諏訪原も気は抜けない.さらに日本の相手は強敵フランス.日本チームは2名は意気高く,1名は場の勢いに逆らえずにパン修行へと旅立った.

番組開始当初の手堅いパン職人コメディの姿はもはや欠片しかなく,異形のリアクション作品として絶好調の「ジャぱん」.原作既読者としてはこの方向に来ることを承知の上で取り上げてきたので,覚悟はとうの昔に完了してるんですけども(笑),改めて振り返ると凄いリアクションのかわりに本当に大切なものを失ってきたような気がしてなりません.月乃さんの後継者レースとか母親の話とか,乗っ取りどころか生命の危機とかに比べるともはやどうでもいいもんなぁ(苦笑).今回は次回からはじまる激戦に備えての仕込み回.見所は繰り返しの笑いです.

前半.後で事情を知った奴からは「そりゃ全員で集団幻覚でも見てたんじゃねえのか?」と疑われること受けあいの壮絶なリアクションによって助かった日本チーム.ピエロがあの場に居合わせなければ確実に死んでいたはずだから,理屈はともかく生きているって素晴らしい(笑).で,死の危機から解放されたことによって緩みまくった河内が自然の呼び声に答えてみたら,またもとんでもなく不敬なことに.河内の場合は策とはいえエギジビジョンでもやらかしているので,関係者内部では既に変質者として扱われている可能性もあるなぁ…(笑).甲冑姿でライオンの顔の偉丈夫こそ,大会開催地の王であり大会の最終責任者でもある第14代モナコ国王.もちろん本作はフィクションです(苦笑).モナコ国王の証である獅子の冠をその頭部に装着している国王陛下なんですが,そもそもフルフェイスは冠じゃないんだから納得しちゃだめだ黒やん!
一国の国王がわざわざこんなところに出張ってきたのは,ここまでの運営委員会側の不正行為についての報告と謝罪のため.でかい縦穴に邪魔な日本代表を捨てたはずが戻ってきちゃったことが確定した時点で下手人である大会運営委員長は逃走.このまま残っていれば秘密警察に糾弾されるどころか,下手をすればサンピエール側の刺客に殺されかなねいから当然でしょう.立派な邸宅も高い地位もピエロのリアクションのおかげで失ってしまった委員長.彼の将来は間違いなく真っ暗のはず.
運営委員会側の不始末によって参加選手(主に日本チーム)に多大な迷惑をかけたことを国王は謝罪.胴元が賭事を自分で潰すわけにはいかないので,国王自ら公正な大会にするために監視に入るから続けてくれと依頼します.小国とはいえ一国の元首が,ぶっちゃけルーレットの玉みたいなものに頭を下げる姿に感銘を受けた諏訪原は王のサムライぶりを評価.河内もさっきの粗相を許してもらえたし(笑)和馬に至ってはあの程度の不正は障害にならないってのをパン作りで示したので試合を続行することに.…ただし,日本チームはパンタジアを守るため,そもそもこの試合から降りることはできないわけですが.
さ準決勝の開催が決まったところで次に勝ち進む4チームもピエロのリアクションですぐさま決定! 一見,一人でひたすら暴れているように見えても,美味いパンを食って精神を思うままに解放させるリアクションが空しいものではないことを,同じリアクション職人の黒柳のお兄さんは誰よりも理解しております.出場チームが決まったところで準決勝の内容についても一緒に告知.モナコGPに出場するレーサーのためのスポーツパン…ということなので,さすがにもう無人島とかジャングルとか巨大洞窟のような過酷な自然(笑)が出てくることはなさそうです.
生き抜いて勝ち抜いて,なんとかモナコに戻れた日本チーム.早速ホテルで準決勝の作戦会議をするものの,和馬が妙に乗り気でない.スタミナがついて消化の良いスポーツパンを作ることは職人としてやりがいのある課題なのですが,和馬はこの課題を既にジャぱん51号で解決していたのです.51号ということはジャぱんの中でも近作なので,今の和馬に改良の余地が見つからないのは当然のこと.ついでにここまで和馬の凄さを間近で味わってきた河内や諏訪原も,そんなジャぱんが出てきちゃ自分たちの出番はないか?…と思われるところなんですが,今回はこれまでとはルールがちょっと違います.
準決勝では3人,3種類のパン製作が認められていて,最も優秀なものが勝者に.これは対戦相手のみならず味方同士でも競い合うことのできるってことなのでいかにも諏訪原の心をくすぐりそうだ.さらに敵のフランスはその見た目だけでなくパン職人としての腕もまた非凡.なんせ一番上にいる奴は,パンをつくるためだけに歩かず喋らず徹底した肉体改造を行うという脅威の変人でソフィの顔は暗くなるばかり…しかし,生命の危機すら突破してきた日本チームの闘志が敵の変態ぶり程度で薄れるわけもない.5日間,天性の戦士である諏訪原を先頭に3人はそれぞれ修行の旅へ!…って,河内は黒やんとソフィさんの目に負けて嫌々出て行ってますが(苦笑).

後半.前半ラストに覚悟を持って旅立ったのにCMの後でいきなりホテルに帰ってくる日本チーム(笑).確かに職人にはパンを作るための材料が必要で,その場所がわからないためにおめおめと戻ってきた3人の間抜け振りが情けない.黒やんに王宮に行けと言われて今度こそ旅立つ…はずが,王宮がどこかわからないからとまたも旅立てない3人.お前ら,本心では修行になんか行きたくないんじゃねえのか(苦笑)? 意外と悩み多い3人ですが黒やんに叱られ,ようやく王宮へと向かいます.
王宮は関係者以外立ち入り禁止だし武器の持ち込みも当然許可されないわけですが,河内のフォローのおかげで諏訪原も含めて3人で入宮.ところで,モナコで市中で日本刀を持ってうろうろするってのは法に触れたりしないんだろうか.選手は国賓扱いってことである程度特別扱いされていたりするのかな? 王様ことライオンキングの待つ広間には東西南北の様々な材料がふんだんに準備されているわけですが,ここで王様が,1つの質問を日本チームに投げかけます.
「とびきりうまそうなパンができたら最初に誰に食べさせる?」…新しいパンを常に探索する職人にとっては日常的なこの状況に対し,「ジャぱん」をひたすらに開発してきた経験から迷いなく答えるのが和馬.美味そうなものは実際に美味いかどうかわからない.そんな不確定を他の誰にも食わせるわけにはいかないから,答えは「自分」と回答.この答えは見事に正解.王様は満足し,日本チームに王宮に置かれた材料を使うことを許します.そして材料を手にした日本チームの3人が準決勝に向けた修行のために…やっぱり黒やんたちのところに戻っていくのが情けない(苦笑).確かに調理道具もないような山野でパン作り修行に意味なんかないんですが,諏訪原だけは山篭りでもいいのではないかと総意が一致しているあたりがなんだかな(笑).
そういえば食材を手に入れるのに条件があった…と王様の質問について説明すると,その質問にソフィさんが反応.王様が懇意にしているとあるベーカリーショップのオーナーから聞いたものという話だったけれど,ソフィにはそのオーナーに心当たりがありすぎ.なんせついさっき秘密警察の事情聴取に答えた内容が,まさにその問いだったわけで.
ソフィの父であり現在のサンピエールオーナーである霧崎氏を黒幕と見た秘密警察は,娘のソフィにその人物像について事情聴取.実の親でありながらもソフィがオーナーを憎むシリアスな理由がここで語られます.…他の家族を置き去りに出て行った父.程なく母は他界し,幼い兄と妹が飢死を待つ状況で父がふらりと戻ってきました.これで救われたと思った幼い2人を地獄の底に突き落としたのが例の問い.「とびきりうまそうなパンができたとき,パン職人は誰に食べさせる?」…父は和馬と同じ回答をした上に,飢える我が子の前で実に美味そうなパンをばりばりと食ってみせました.
和馬とオーナーの答えはまったく同じなのですが,オーナーの行動は明らかに非人道的.パン職人としての腕は素晴らしいのかもしれないけれど,人間としては最悪.そんな悪魔の所業を聞いた日本チームは,敵の下衆ぶりと怖さを改めて認識することになります.腹違いの妹をいびり倒す雪乃も相当のものでしたが,我が子を虐待して迷いのないオーナーは雪乃のレベルを越えている.キッズ向けアニメとしては悪人の性格が徹底してド腐れているところも本作の魅力の1つなんですが,なぜここまで根性が曲がっているのだろう?

王の質問を,今なお現王家に強い影響力を持つ霧崎オーナーの警告と解釈して警戒する河内と和馬.大会委員長がいなくても,王を間接的に支配することで日本チームを潰せることを示したものだと考えます.実際に行動しなくても,恐怖で日本チームが萎縮すれば敗北する可能性がより高まるのでなかなか優れた心理攻撃ではないかと.事情を知らない黒やんたちには突飛な妄想に聞こえていても,サンピエールがパンタジアの買収にかかっているのを知っている南東京支店の二人にとっては当然の結論.そんな強敵を倒すため,パン職人ができるたった1つの方法は…うまいパンをつくること! この先オーナーからの横槍が入ってくるのは仕方ないけれど,いくら彼でも国王の監視下で日本チームのパンの味を変えることまではできないはず.圧倒的に美味いパンには,どんな暗躍も通じることはないのです.
そんなわけであくまで次回への繋ぎの回なんですが,ラスボスであるオーナーの下衆ぶりと「どんな障害もパンさえ美味ければなんとかなる」というこの世界の原則を示す1話でありました.ちなみにモナコ王家の家訓で王家の子が庶民の子として育てられるってのは,この先の長い長いリアクションの本格的な仕込みの開始なので覚えておいてください(笑).モナコカップはパンの美味さだけで全てが決まる簡潔な構造なのですが,店舗の経営という面ではパンが美味いだけではダメな南東京支店に迫る雪乃の魔手も気がかりです.次回に続きます.

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金色のガッシュベル#118

「炸裂!視覚的暴力の巻」

ガッシュとウマゴンを公園で遊ばせ,次なる脅威に備えて謎の遺跡についての研究に励む清麿のところに,思いがけない客,父の同僚であるダルタニヤン博士がやってきた.早速石板をなくしたことについて詫びるダルタニヤンだが,清麿にとっては既に解決した話.しかしそんな彼の淡泊な反応になぜか怒り出すダルタニヤン.研究対象を失った喪失感を力説した上,清麿の研究対象を奪ってやると宣言して姿を消す.
その直後,恵とサンビームからティオとウマゴンが姿を消したことを知らされた清麿.3人で公園にいくのだがガッシュの姿はなく,かわりにダルタニヤンのメッセージが残されていた.ガッシュたちが埠頭にいることを知ったパートナーたちは,大切な相棒を助け出すために大きな客船に踏み込んだ.

穏やかな日々の中,まだまだゆっくりと仕込みを続けている「ガッシュ」.今年度に入ってからやたらと出来がよくなったので,楽しさ重視のオリジナルの日常話だって見所たっぷり.ギャグとしての面白さも強く求める客にとっては実に満足度の高い話だったりします.今回はゲストのダルタニヤンの変態ぶりを鑑賞する回だと思うのですが,この構造なら通常はガッシュたちちびっ子が主役になるはずなのに,なぜか主役をパートナーたちが担当.思わぬアクションを強要される保護者たちの姿が実に哀れです(笑).

石板魔物編をくぐり抜け魔物相手なら相当強いはずのガッシュとウマゴンなんですが,今日も公園で快調にナオミちゃんの襲撃を受けてます.彼女の今日の得物はヘビ.ガッシュをいじめるためとはいえ,あれほどの量を集めるのは並大抵の苦労じゃなかろう.服の中に蛇を入れられ薮の中で全裸になったりその状態で大量のヘビに囲まれたりと絶体絶命の連続するガッシュ.そんな中で叫ばれる「どうして清麿は助けてくれないのだ?」という絶望的な問いかけが今回のテーマ! …それはたぶんガッシュを優しい王様にするためじゃないのか(笑)? そんなわけで追い詰められたガッシュとウマゴンを救うのは「ま゛ー」という叫び.変態が,海を渡ってやってきた!
さて,高嶺家ではそんな変態が近所に出没していることを知らない清麿が資料の研究中.近い将来ガッシュたちが困らないように真面目に備える彼を訪れたのは,煙草臭くてスーツを着た変態.イギリスのプロフェッサーダルタニヤンでありました.清麿の父の同僚で以前イギリスに行ったときに顔を合わせた,今となってはかなりおなつかしい人で…そのときからコスプレマニアの変態であるという設定には何の揺らぎもありません(苦笑).
わざわざそんな変態がスーツを着てこの家を訪れたのは,清麿の父と一緒に調査していた石版がなくなったことを詫びるため.確かにふざけた格好で謝られても対処に困るものなのでスーツ姿は正解だと思うんですが,実は清麿にとっては今更のこと.あの石版に封じられていた連中はいろいろあったものの皆魔界に戻っていったはずなので,「あの石版のことは,全部終わってるんだ」と明るい顔で返答.
しかし,ここで清麿がまったく執着しなかったのが逆にダルタニヤンを怒らせます.研究対象を失った研究者の悲しみというのがダルタニヤンの中には相当大きくあるようなんですが,研究者でもなんでもない奴が同調できるわけもない(苦笑).そんな清麿のつれなさにエキサイトするダルタニヤンはスーツを脱いだ上,そのプライドをかけて清麿の研究対象を奪ってやると宣言し離脱! 部屋の窓を突き破って帰ったダルタニヤン.ときどきザケルとかで壊れている気はするんですが今回は清麿に非がないので,弁償代はちゃんともらったほうがいいぞ.
研究対象を奪うと言われた割に部屋からガラスが1枚消えた以外は(笑)特に何もなくなってはいないことを不審がる清麿のところに相次いで入る凶報.恵からはティオが姿を消したと連絡があり,サンビームもウマゴンがいないとやってくる.状況証拠の積み重ねから推測される結論は,公園に置いてあったオルゴールのメッセージによって完璧に裏付けられてしまいます! …直前にダルタニヤンマークのトラックが公園の近くにあるあたりの芸が細かい.このトラックでオルゴールが配送されたんだろうな.オルゴールの中から出てくる回るコスプレ博士人形.大事なあの子たちを預かったので返してほしくば埠頭まで来いという犯行声明の末に,お約束通りにちゃんと爆発.器物損壊,誘拐に爆発物持込,博士はこの来日でいくつ罪を犯せば気が済むのだろうか(苦笑).
博士の犯行声明の通り,港には大きな客船が停泊中.丈夫な魔物の子はそう簡単に行動不能になったりはしないはずなんですが,何分相手が想像の斜め上を行きかねないので清麿も警戒.特に連れ去られて石版の代わりの研究材料にされるのは洒落にならないため,並みの人よりはちょっと場数をこなした程度の少年少女といい大人は丸腰で船に入ることになります.

3人の被害者が踏み込んだ船の中で次々出て来る全てのものが,ここがダルタニヤンの領地であることをどうしようもなく主張.衣装部屋や葉巻の部屋があったりラストであんなことになるってことは,恐らく一隻まるごとダルタニヤンの持ち物なんでしょうが,その無駄に凄い資金力の源を知りたい(笑).思わせぶりに垂れ下がる紐を清麿が引いたなら,うにとナマコが頭上から落下.天才のくせに紐を引くのは,ツッコミの割にボケに対する付き合いも大変に良いことでもおなじみの彼らしい行動ではないかと思います(苦笑).
本気の変質者にさらわれたはずのガッシュたちを探して保護者たちは船中を右往左往.ついにブリを着たガッシュを見つけた!と思ったら実際はガッシュコスプレの博士.真夏の同人マンガ祭りの季節ということで,似合わないコスプレは凶器なのだということを視覚的な暴力で教えてくれているようです(笑).この最悪の物体に仲間を返せと3人は抗議.けれど博士は甲板に逃げ出し,洋上でのいい大人たちの追いかけっこは性懲りもなく続いていきます.
次に現れたのは可愛い妖精姿のティオ.もちろん一瞬後にはおぞましい変態に.これはティオへの侮辱だと思うんだけどどうだろう.そしてここまでの展開で勘のいいサンビームが先を察して博士に先制.姿形のみならず中身まで模倣しようとする精神は別作品なら褒められるかもしれないが,視聴者だっておっさんに顔をなめ回されるおっさんなんか見たくはないんだ(笑).
姿形のみならず中身まで腐っている真の変態ダルタニヤンは,ここまでのクレイジーな所業を「最高のもてなし」と表現しやがる見事な壊れぶり.確かに海産物は日本人の好物としてはポピュラーだけど調理くらいしやがれ.しかもここで自分は外人だと主張するサンビームのまともさと鋭さと正論の無意味さが,変態との見事なコントラストを描き出しているわけです.…ギャグ担当のサブキャラのダメっぷりも本作の良さの1つだとは思うのですが,教授はもはや他のキャラや視聴者の予想すら越えて爆走.ウマゴンはまだしも,なんで華さんに化けて清麿の耳噛んでるのかがわかんねえ(苦笑)!
そしてどうやら何も考えていないらしいこのド変態が間髪置かずに取り出してくるタイタニックスイッチ.確かに自爆スイッチは狂科学者の嗜みですが,お前の専門分野は考古学じゃねえのか? …性の悪い変態の悪ふざけに翻弄されまくる常識人3人が気の毒でたまりません! 既に洋上は夕刻.大事な仲間を帰せという3人の訴えがようやく通じて姿を表すガッシュたち.感動の再会と抱擁…と思ったら,変態博士に駆け寄る魔物の子供たち! 教授に対しもっと遊ぼうと無邪気にねだる3人は,すっかりダルタニヤンに洗脳されていたのでありました.
唯一無二のパートナーに放っておかれるのは確かにさびしく退屈で,そんな心の隙間をよりによって変態が埋めちゃったために起きたこの事件.ダルタニヤンはガッシュたちを騙していたわけではなく,むしろ気の毒に思って遊んでくれただけ….確かに清麿も恵もサンビームも,将来を見据えて今は忙しい.ガッシュたちだってなぜ忙しいのかはもちろん知っているけれど,かまってもらえないことはやはり耐え難い.自分が清麿と一緒にいるのは,他の魔物と戦っているときだけではないかというガッシュの叫びは確かに真実.…でもなガッシュ,お前は一体何のためにこの世界にいるんだ? 遊ぶためじゃなくて,優しい王様になるためじゃないのか? 寂しさは感じるかもしれないけれど,それもお前の願いを叶えるためじゃないのか?…程度の説教は当然期待したんですが,清麿たちときたらそこで素直に謝ってどうするよ(苦笑)!

「本当の友ならば,決して手を離してはならない」というもっともらしいダルタニヤンの説教でなんとなくいい話にまとまっていく場の空気.魔物と人間の絆は将来的に切れることが約束されているかけがえのないものなので,そのあたりを実感した上で互いをもっと思いやることが大切なのは間違いないかもしれないけども!それを思い知らせるために変な格好で3人を追い詰める理由はないだろ.それは単なる異常性癖以外の何物でもないだろ博士(笑)! しかしそんなツッコミが入ることはついになく,なんとなく流れで大団円になったところでなんとなく自爆スイッチを押す変態博士.…お前が何も考えてないことだけは本当によくわかった!
そんなわけで変態理論が最後の最後まで炸裂する凄まじい話でありました.読み取れる教訓はいくつかあるんじゃないかと思うんですが,個人的には「似合わないコスプレは暴力」と「他人の家の教育方針に事情を知らずに口出しするのはどうかと思うし,その的外れな助言をあっさり受け入れる保護者もどうかと思う」あたりを採用してみたいと思います.清麿はダルタニヤンに例の遺跡の情報を流したから,ファウード編が終了したあとでこんなのがまた繰り返されないとも限らないため,すっぱり忘れることもできないのがなんだか腹立たしいぞ(笑).
さて,こんな間抜けどもと因縁が生まれ将来的な激突が予想されるリオウたちは,ディオガ級以上の力を持つ魔物を目的のためになおも収集中.冒頭では新たな協力者もその姿を見せていますが…随分と渋い声を選んできたなぁ(苦笑).彼らはファウードに集結し何を為そうとしているのか.そして仲間を集めるための「策」とは.次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#69

「お前が物理的にありえないとか言うなの巻」

ネオ毛狩りランドMAXでの最終決戦は,ついに起床したツルリーナ3世との激戦だ.尊大なる3世は次々に真紅の手品真拳で仕掛けてくるものの,ボーボボたちは攻撃を笑いで混ぜっ返した上に,奥義・百獣王拳で3世に反撃する.ボーボボが毛の王国の生き残りと知った3世は,ダーツの魔術で邪魔な連中を片づけにかかる.ボーボボたちの体についた数字は人気投票の順位であり,同時に3世が始末する順番だ.しかも6位になったボーボボが上位者の足を引っ張ってくれるから次々潰れていく1位から4位.しかし5位のビュティは戦場に咲く一輪の花.ボーボボはその身でビュティをかばい,仕掛けてきた3世に改めて怒る.首領パッチと破天荒を消してしまう魔術をつかいこなす3世だが,ボーボボは己のリミッターを外し,3世の奥義のネタを暴くために挑む!

長くてハジケた旅の中,また1つのクライマックスを迎えようとしている「ボーボボ」.ここまで様々な敵と対峙してきたボーボボたちですが,ラスボスには面白いタイプではなく怖いタイプが敵に回ることが多く,今回のツルリーナ3世も文句なしに怖いタイプ.しかも後半では怖い奴がもう1人増えやがる(苦笑).真の姿はセミレギュラーですが仮の姿は実にお久しぶりな狂戦士OVERが再び降臨! とはいえハジケバトルは力で勝つものではなく,場の空気をいかに奪うかが重要.どれほどの強敵であったとしても,ボーボボたちの繰り出すネタにノッてさらにツッコんだ瞬間に敗北が確定するのです.
さて,今回のアバンは3世が呼び出したインド象がらみの小ネタたち.首領パッチは曲芸ボールとなって踏まれ,天の助は「ほにゃかほにゃらほーい」と闘牛士コスプレで吹っ飛ばされる.最後のボーボボはレッド田楽マンを呼び出すもののそもそも使えないので漬物に.…アバンで話がまともに展開するわけないじゃないですか(笑).

前半.ついにはじまった雷鳴のラストバトル! 傍若無人なハジケの末に夏を届けたボーボボを笑う3世.「小さすぎて気付かなかったわ…」とかっこつけるシーンのはずがボーボボが本当に小さくなって混ぜっ返すから台無しだ(苦笑).おふざけに怒って杖を呼び出し「消えろ!」とボーボボに振りかぶる3世…と首領パッチと天の助! 主役ゆえにリアクションの得意でないボーボボが攻撃されるのは大変危険なので盟友である二人がフォローに入って面白くしたのか,あるいは真の敵であるボーボボにこの機に乗じて積年の恨みを晴らそうとしたのか…どう考えても後者だな.
しかしさすがは3世で,この程度のボケではリズムを崩すことはない.魔術の定番である鳩を使って上空から爆撃を仕掛ける3世.確かに鳩なんて今時ベタすぎるのは間違いないものの,実際は下品なネタとの融合になっているのが上手い.武器としての攻撃力の凄さ以上に,あんなもの絶対浴びたくはない.ただし3バカもものすごくマイペースなので(笑)3世の迫力にビビることなく3頭のライオンで反撃! リアルだかてきとーなんだかわからないライオンについて解説するビュティのふりした田楽の声の演技もなかなか素晴らしい.そして,シリアスとてきとーの合間を漂う奥義・百獣王拳の猛攻に「どっちだよ…」とツッコむビュティさんの孤独な呟きが最高だ!
ボーボボが毛の王国の生き残りだと知った3世はボーボボ以外の余計な面子を片付けると宣言.確かに仲間間で笑いを連携されちゃ3世だって攻撃の隙を掴みにくいので正しい判断.しかもそれを行うために人気投票を持ってくるところが侮れない.ダーツの魔術で一同に配布された数字は前回放送の人気投票の結果…ということにアニメではなっていて,「やってないよ」とビュティさんがツッコんでます(笑).原作では実際に人気投票をやって,その結果発表のときにこの話が描かれたんだよね.
まあ,そんなわけで主要メンバーに対する人気投票の結果にそれぞれに反応する一同.下位のソフトン・魚雷と主役の癖に6位のボーボボはがっくりしたり怒ったりとお約束リアクション.それに比べて破天荒やビュティやヘッポコ丸は無反応か驚くばかりで物足りない.3位の天の助や1位の首領パッチが見せるような尊大な態度もまたお約束どおりの良いリアクションだと思うんですが,「4」の不吉に怯える田楽は…リアクションとしては己の道を走りすぎじゃないか(苦笑).しかし!この順序は同時に3世が始末する順番だったもんだから立場がたちまち大逆転!
まずはダントツ1位であった首領パッチは,3世に襲われる危機が迫りながらも高慢.そこに乱入するボーボボが助け…るわけなんかない.順位のこともあるけれどそもそも「真の敵」なんだから.2位のヘッポコ丸も3位の天の助もボーボボの余計な助太刀にやられ,宿命を悟った田楽は勝手にご臨終.ああ,なんて華麗な3世とボーボボのコンビネーション! しかし5位はビュティさん.彼女は稀代のツッコミではありますがシリアスに攻撃してくる敵から身を守る術がない! あわててボーボボが飛び出すものの間に合わず…けれど絶対守る気合で奥義・アフターバーナーを発動! …見た目は確かにダサいけど,緊急事態の間に合わせなんだから勘弁してやってくれ(苦笑).3世のサービスに対しボーボボが盾となったおかげで戦場に咲く一輪の花(5位)は無事.確かに彼女がいなきゃ話がまともに回らないんだけど,やっぱり特別大切にされているよなぁ.
そんなわけでビュティさんに攻撃を仕掛けた3世に怒りを燃やすボーボボ…の前に,なぜか3世コスプレの上で真正面からぶつかりに行く首領パッチ! 人気投票は1位なのにおいしい部分はビュティさんとボーボボが持って行ってしまったので,本能的に目立つ場所に突進したんじゃないかと思うんですが(笑)「ドラ焼き拾えー!」と脅したら,奥義,布の魔術で助けに入った破天荒ごと消されてしまいましたとさ.ノリが良すぎるゆえに考えの足りない首領パッチ.最強の相棒を失ったボーボボは,みっともないリミッターを外して(苦笑)3世に挑みます.

後半は毛玉やはさみがいったりきたり.3世がわざわざボーボボ以外の者を先に片づけようとしたのは,毛の王国の者の中にあるという「毛玉」を狙ったため.さっきおやびんと一緒に消えたばかりの破天荒の中にも同じものがありそうなんですが気づかれなかったことは幸い.6位だけど一応主役だし,破天荒よりはボーボボの方が取りにくそうですからね.ボーボボは首領パッチたちを消した3世の技に対し「物理的にありえない」とか常識人ぽいことを言い出すわけですが,「お前が言うなよ」的なツッコミを食らう前に自主的に下半身から消えていくあたりが律儀だ(笑).その消えた足を補うのが天の助と田楽.「絶妙」な描写によってボーボボはケンタウルスに! …首領パッチたちが消えたのにもタネなんかないような気がしてくるため(苦笑)大変に不安です.
想像上の動物へと変化したボーボボに対し3世は急降下! そして神手(すりぬける手)で体内に手を潜りこませます! これは心霊治療は手品であるという原作者の密やかな主張なのだろうか(笑).3世の手が毛玉に届くかと思われたそのとき,ボーボボ改めケンタウルスはケンタウルスの矢を連発して防御.しかし3世も負けずに箱の魔術でボーボボを閉じ込めた上で剣で串刺し! …一見,互いに一歩も引かない激しい攻防に見えるものの,実は3世がややボーボボのノリに引きずられています.だって手品なら,串刺された箱の中身は無事に決まってるじゃないか(苦笑).案の定ボーボボは掃除道具入れとなってダメージ回避.奥義・悲しみの掃除当番によって掃除できない悲しみまでも醸し出します.しかし,さすがは3世で露骨にツッコンではこない.場の主導権の取り合いは,まだまだ続きます.
3世のワイヤーに縛られてまたも毛玉を取られそうになるボーボボ.しかし,そこで割ってはいるのが3バカの一角,盟友天の助! ついさっき3世と一緒にボーボボをやっつけかかったことでもおなじみ! そしてところてんなので,その体は盾にはなりません!…「てへ」じゃねえよ(苦笑).しかし毛玉は間一髪で体外へ自主的に避難.さすがはボーボボの一部だけのことはあり,常識ぶっ壊しまくりです.気になるのは戻ってきた毛玉が収納されたときにいかにも割れたっぽい音がしていることなんですが…まあ,ボーボボだから大丈夫だろ(笑).3世のシリアスな奥義・ナイフの魔術をボーボボは奥義・美尻ディフェンスでふざけて防ぐ.深刻な攻撃も面白くすることで見事にしのぐボーボボの雄姿に反応したのが魚雷さん(8位).「おふざけわん! 許さなーい!」といつもと違うアレンジが炸裂した上に,あのOVERに戻ってしまいます!
人気投票ではブービーにされた上に目の前で6位がふざけまくっているのが余程気に食わなかったのか,魚雷ガールはその真の姿から仮の姿のOVERへと久々に回帰.ボケ殺しの魚雷さんは敵がボケだと恐ろしい戦力となるわけですが,ボーボボがボケまくる現状だとむしろ同士討ちの可能性を高めるのみ.ゆえにシリアスな攻撃を得意とするOVERに変化したのかもしれませんが,根本的にOVERはボーボボの敵だからなぁ….OVER登場の傍らでエキサイトするのが実況のバトルマニアヘッポコ丸.わざわざ彼が知らないふりをするのは初見の観客にわかりやすく状況を伝えるためなので,解説のビュティさんはつっこまないであげてください(笑).
おっかない3世とOVERの間でサバイバルすることになったボーボボとリアクションの鉄人・天の助.魚雷さんの欠片もないOVERに対し必死で共闘を持ちかけるものの,非情なるOVERが一時でもボーボボたちと組むわけもない.しかし3世からすればOVERは余分なゴミであり,OVERも自分をゴミ扱いする3世を許せるはずがない! OVERを仲間に引き込むためのボーボボたちのコスプレ作戦は当然のように失敗し,戦いは激しい三つ巴に! …あのコスプレに騙されて一緒に戦うほど,OVERはハジケちゃいない.

ツルリーナ3世,OVER,そしてボーボボと急速に漢度と闘気が高まる戦場のはずが,若干1名レンタルビデオを返却し忘れたり毛を植えたり.肉体的な強さでは明らかに残る2人に劣るボーボボは,天の助のリアクションにノリつつ狂戦士どもの攻撃をひたすらに回避.「奥義!」「ギャー!」「奥義!」「ギャー!」と直接のダメージは天の助に引き受けてもらいつつ避けまくる中,ついにきっかけを掴みます.OVERの得物である巨大な鋏を勝手につかみ,直接攻撃の機会を手にしてしまうボーボボ.「奥義? 奥義? ギャー」とか一人でもだえてみたあとで,「いっちゃえー!」とOVERの鋏で3世攻撃にいっちゃったー!
主役ゆえに打たれ弱いボーボボにとっては敗北と紙一重のこの戦場.しかし当代のキングオブハジケリストは,OVERから譲り受けた友情の鋏(笑)でついに攻勢に出ます! この過酷な戦場で最終的に勝ち残るのは一体誰か.予告では3世がボーボボを食ってるんですが,それは悪食にも程があるぞ! まだまだハジケる次回に続きます!

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陰陽大戦記#44

「心乱れれば目も曇るの巻」

極神操機に導かれ伏魔殿に入った天地宗家は,神流の襲撃の結果それぞれ別の場所に逃がされていた.現世の古都や遺跡を彷彿とさせながらも荒れ果てた伏魔殿の中をリクとコゲンタが進んでいたその頃,ヤクモはソーマ・ナズナとともにリクを追って伏魔殿に潜入する.その中で妖怪に襲われる女性を助けたヤクモたちを襲う,神流のガシン.極神操機で戦うガシンのキバチヨを,傷ついたヤクモとソーマの力では止める事ができない.その上ナズナが庇っていたあの女性もまた神流.ガシンの姉であるウスベニの式神によって,ナズナとホリンが囚われてしまう.

ウツホの登場によって新章の構造が次第に明らかとなってきた「陰陽」.暴走してきた物語はここに至ってスピードダウン.天地宗家の追い詰めだけには余念がないものの(笑)今後の展開のための下拵えが主となってます.あくまで将来のための回なんで面白味が薄くなってしまうのは仕方がないところですが,ここまで本来の視聴者である子どもを置き去りにしていいのだろうか(苦笑).今のうちに最後の大花火のための積み上げをしたいという作り手の欲はわかるけれど,内容的も難易も高年齢向けすぎで,本来の客へのサービスを怠るってのはやっぱりよろしくないよね.この先は更に難しい展開になりかねないので,作り手は必死についてきた子どもたちに合わせてやってください.大人は,大人らしく勝手にやるからさ.

前半.闘神士たちはウツホの領域である伏魔殿の中へと次々潜入.先陣を切った天地宗家を,ヤクモたち3人パーティが追うという形になってます.彼らの前に広がるのは荒れ果てた光景.以前も建物のある伏魔殿は見られたわけですが,現世の光景にかなり近く,しかも壊れているのが興味深い.伏魔殿はウツホを封じるための空間のはずなんですが,いつからここにあるんだろう? 大変便利な極神操機に導かれたリクとユーマはそれぞれ別の場所をさ迷い,ヤクモは痛む体に無理させながらもちびっ子二人を連れてリク探索.ヤクモがどうしてもリクに伝えたいことって一体なんだろう.ヤクモはそれを,いつ知ったんだろうか?
闘神士たちが旅立った現世の崩壊はなおも続行中.そんな崩壊の最中でも猫又妖怪と一緒になごんでしまっているリナはやっぱり凄いや(笑)やっぱりこいつの家だけは全員健在な気がしてなりません….モモを含め,力を持たない彼らができるのは旅立った連中を信用して待つことのみというのがもどかしい.普通人にも参加できる何かがあればいいんですが,今は壊れていく世界でサバイバルするだけで手一杯なんだから,作りかけの料理に手を出す卑しさを披露している場合じゃないんだぞユミ先生(笑)! ちなみにナズナさんへの愛に狂い置き去りを食らったテルは,ボート部の心配を背に受けつつも弁当を持って東京へと急行! 確かに腹が減ると倒れて誰かに借りをつくるという悪癖の持ち主ではありますが,そこらの闘神士に比べて強いんだけどな,この人(苦笑).
伏魔殿の中を進むヤクモたちのパーティは,天地源とそれぞれ違うところが面白い.鋭く気配に気付いたヤクモが発見したのは,妖怪に襲われる女性の姿,雷火のタカマルを呼び出して彼女を救ったヤクモたちに仕掛けてきたのが…極神操機持ちの神流のガシン! 彼のことについてリクは仲間に伝えそびれていたようで.天流は折角小組織なんだから,もっと情報を共有してもバチは当たらないよな.ヤクモの知るウツホの秘密とかリクへの伝言についても,今のうちにソーマたちにもこっそり教えておかないとダメだと思う(苦笑).
ヤクモがタカマルを呼び出したことによって今回の闘神参加者は全員飛行型に.特にヤクモとソーマの雷火同族の共闘が目新しい!…って実は既に白虎族の共闘は何度か見てはいるんですが(笑)あいつらの場合はまともな会話すら成立してないからなぁ.しかしやはり2体相手でもキバチヨが1枚上.雷火族は傷つきその上ナズナたちの悲鳴が背後から上がる!
今回のサブタイトルを体現したかのようなウスベニの罠.彼女もまた神流であり,その式神にナズナとホリンは絡め取られる! …触手に締め付けられる巫女姿の幼女と獣美少女って一体誰向けのサービスだかわからないマニアックな光景が今ここに(笑).確かにこれもファンサービスではあるけども,本作の通常のノリから考えると下品すぎると思うんだがどうか(苦笑)!
…ヤクモたちを襲う前,ガシンはショウカクの案内で姉との再会を果たしています.ウスベニの封印は天地宗家を倒さねば解けないと信じていたガシンにとっては予想外で,ウツホが蘇らせたと聞いて喜びの涙を流します.全てが報われた,と姉に神操機ごとキバチヨを返そうとするガシンから,古い闘神機だけを受け取るウスベニ.彼女はウツホの恩に報いるために仇為す者を討ちましょうと,彼を新たな目的へと導きます.
なぜ天地宗家を倒していないのにここにいるのか? なぜ神操機を取り戻さずに過去の記憶を持っているのか? 普通なら怪しんでもおかしくないはずなんですが,ガシンは再会の喜びに目がくらんでいるようです.ウツホにもショウカクにもタイザンにも恐らく騙されているガシン.本当の「紅い罠」はこちらを指しているのでしょうが,神流の中でなぜ彼だけがこんな目に遭わされているのだろう?

後半.まずは今回最大の笑いどころを.ミカヅチビルは相変わらず妖怪が跋扈し,そのなかでミカヅチセキュリティサービスは奮闘中.ぜひボーナスをはずんであげてくださいよ社長! さらに闘神士の中にはユーマの父の姿も.これ以上地流の勢力を増すことには反対でも,同じ地流の仲間だし,息子のことも心配だったんでしょうね.そんな奮戦のど真ん中にテル到着! 天流なんだけどすっかりムツキと意気投合しているテルは,彼の推薦で地流の神流討伐隊の隊長を務めることに! …本作中では珍しく裏がなく真っ直ぐな二人は似たもの同士でどうにも仲良し.そんな二人を見ている父は,明後日の方向を見ながら「頼むぞ,ユーマ」と一人独白…それはテルさんやムツキは頼りにならないという静かな告白だよね(笑)!
現世では天地合同チームが誕生しようとしていたその頃,式神とともに伏魔殿を進む天流宗家の前には神流のショウカクが姿を現していました.リクを「ヨウメイ」と呼ぶショウカクもまた,千年前の動乱の関係者.彼は幼かったヨウメイが知らない出来事についてたっぷり語ります.
天地宗家に四鬼門と大鬼門を閉じさせ,封印を壊すことによってウツホを解放する.それが神流のかねてからの狙いで,既に成就しているわけですが,実はこの作戦は千年前から企画されていたもの.それを千年前に直接妨害した者こそ,リクの母であるショウシの君…彼女の行動によって,神流はウツホ復活のために千年の時間を余計に過ごしたわけです.
ウツホが封印されてから二百年,生き延びたその子孫達は神流と名乗りウツホ復活のため,当時の天流宗家・ライホウを操り封印を解放しようとするものの失敗.宗家の重圧に負けたライホウを騙した「全ての苦しみから解放される」という神流の言葉.そこには「争いのない世界」と同じような胡散臭さが漂うわけですが,ライホウにはそれを吟味するだけの思慮深さはなかったようで.天流にとって「宗家」は伏魔殿の力を使うための道具で,ライホウの後釜として新たにヨウメイが選ばれた…というのがショウカクの語る天流の過去.天流にとって宗家が組織を統べる者というよりは道具に等しいというのなら,ヨウメイの両親が彼のために逃げ出したり苦しんだりしていたことにも納得がいきます.
神流は新たに宗家となったヨウメイを捕えるために地流を天流にけしかけ,さらにその争いに幽閉されていたライホウを騙して投入.既にウツホの力に犯されていた彼は現代でのミカヅチの役目を担い,コゲンタを降ろして契約なしに大降神! …もしミカヅチと同じ状態だったなら,単なる大降神ではなく逆式を起こしていた可能性もあるな.ライホウによって暴走した白虎を天地宗家が倒せばウツホの封印が解けるはずが,それを妨害したのがショウシの君.彼女は我が子を捨てたわけではなく,まさに神流の道具とされそうになったヨウメイを神操機とともに逃がしたわけです.しかし神流は諦めず,ヨウメイを追って千年後まで追ってきた上に,首尾よく役目を果したのでありました.
ショウカクの語る言葉にコゲンタは怒り,それ以上にリクが震える! 「お前達が…ふざけるなーっ!」 9話以来,リクが自分の身内が傷つくことに対して異様な反応を見せることとその主な理由についてはここまでで既にすっかりおなじみなわけですが,式神の使い方としては実は最悪.怒りや恨みで式神を使ってはならないと,あのときマサオミが教えてくれたはずなのに….コゲンタも必死で落ち着けと進言するものの,今のリクには届かない.神流に対し強い恨みの念を抱き,怒気をはらんだ極の力による五行奉神剣も今の大火のヤタロウにはかなわない.例の四大天の力がヤタロウをも加護していたのです.
やがてリクの強すぎる怒りは,コゲンタを大降神させてしまいます.意図せぬ大降神にうろたえるリク.以前地流のムラサメに騙された時に比べれば正気を保っているほうじゃないかと思うんですが,ショウカクは「式神を道具としか扱えない貴様は,かのライホウと同じ目をしているぞ!」とリクを愚弄.大降神コゲンタをコントロールできなくなったリクは傷ついたをコゲンタを連れてその場から逃げ出すことしかできない.…ウツホは,リクを煽って何をたくらんでいるんだろう.…心を乱し闘神士と式神の間の絆を揺るがすことで,ミカヅチやライホウのように操る隙をつくろうとでもしているのだろうか?
ちなみに,その頃の地流宗家.水辺に近い洞穴の入り口から飛び出す妖怪をひたすらランゲツに切り刻ませていたところ,ついにランゲツがユーマに反抗.ともかく戦って勝てば全部が解決すると思っていそうなユーマ.高い志を持って力を奮うわけではなく,父に対する意地だけで力まかせに印を切って憂さ晴らしに使われるだなんて,いくらいつでも傍にいると誓ったランゲツでもさすがに我慢ができない.
「お前が目指すものとはなんなのだ?」とユーマに問うランゲツ.ユーマは自分の力でウツホや妖怪を倒せば誰も怯えずにすむと答えるものの,ランゲツはその回答に問題ありと自分から神操機に戻ってしまいます.ユーマにとっての力とは何か.強い力を揮う場合は,それを行うに相応しい場所を厳選するべきなんですが,現在尊敬する人も明確な目的も見失いかけている今の彼にはそれができていない.以前は花を気にかける余裕もあったんですが,今のユーマは気にせず散らしてしまいそう.極神操機の持ち主の中ではユーマが最も恵まれた境遇にいるはずなので,一刻も早く,彼にとっての正道を見出していただきたいところです.

そしてヤクモたちには神流の罠によるパーティ分断の危機が到来! やたらに色香漂う(苦笑)人質を取られてしまったヤクモたち.その上ウスベニはガシンのフォローを受けつつ,ナズナたちをお持ち帰りしてしまいます.わざわざ仲間をさらってヤクモたちをおびき寄せるような真似をするのも,リクに真実を教えて心を乱させるのもウツホの指示によるもの.神流はウツホにうれしそうに従っていますが,果たしてウツホは信頼に足る者なんだろうか? 自分たちが天流や地流を騙したように,自分たちもウツホに騙されている可能性は誰も考えないんだろうか….そんなわけで,今後のジャンプに備えて深く屈みこむかのような回でした.
さて予告ですが,ここに来てサブの当番回があるとは! 運命の悪戯で5話以来地流でありながらも天流に身を寄せていたソーマ.その日々は彼に一体どんな変化をもたらしたのだろうか.現在のところすれ違いですがナズナさんとは同じ気持ちを抱いているようなので頑張れ! 未来の彼女のために全力を尽くせ(笑)! 次回に続きます.

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劇場版金色のガッシュベル「メカバルカンの来襲」

「少し未来のメッセージの巻」

ものすごく楽しみにしていた臨海学校の朝,高嶺清麿は寝坊した.一刻も早く学校に行きたいのだがガッシュがいつものようにカバンに入ってついてくる.清麿はかなり無茶なコースを爆走した上にようやくガッシュを置き去りにすることに成功.バスは既に発車してしまったもののもう少しで追いつく…かと思われたそのとき,空から飛来した大きな影にさらわれてしまう.
ものすごく楽しみにしていた臨海学校の朝,ガッシュは結局置き去りにされた.しかも清麿との追走劇のおかげで,ガッシュの大切な友達,バルカンも傷ついてしまう.その事態の深刻さを理解せずに置き去りにした清麿の薄情ぶりに怒るガッシュを見つけてしまったのはあのナオミちゃん.ガッシュはあっさり捕まった上に,人質のバルカンにはナオミちゃんの操るロボの攻撃が迫る.この危機に上空から登場したのは巨大なバルカン型のロボット.彼はガッシュをナオミちゃんから救ってくれただけでなく,傷ついたバルカンを修理してくれるいい奴だ.
ものすごく二人が臨海学校を楽しみにしていたその朝,未来の魔界から魔科学者がやってきた.彼の名はDr.M2.孤高の天才科学者である彼は,自分のロボットの原型となったおもちゃを作った天才,高嶺清麿を自分のパートナーにするためにここまで来たのだ.バルカン型のロボットで清麿をさらい,さらに本来のパートナーであるガッシュを足止めしようとするDr.M2.しかしメカバルカンの中には,彼にすら解析のできないものが眠っていた.

劇場版2作目の「メカバルカンの来襲」,早速見てきたのでざっくりと感想を.今回も上映中の映画なので具体的にはできるだけネタばれないように頑張ってみますけども,なんせ完全には無理なので(笑),ネタバレが嫌な奴はぜひ見てから読んでくれ.今回は「ガッシュ」好きなら見て損なし! 笑えて笑えて切ないけれどやっぱり笑えて感動できる,「ガッシュ」のエッセンスがたっぷり詰まった楽しい映画です! …でも見てない奴にはちょっと勧めにくいぞ(苦笑).

今回は前回のに比べると思い切りターゲットを絞ってきていて,マンガやアニメで「ガッシュ」についてある程度理解していないと,本当にいいところの意味がわからない構造になってます.知ってる人にとっては余計な設定説明がない分だけたっぷりオリジナルストーリーが楽しめるわけで実に素晴らしい判断だと誉めてしまいたいわけですが,基本情報を全然知らない人が見るとどんな風に感じるんだろうか? とりあえず笑いのキレは終盤に至っても素晴らしいので,清麿の不幸ぶりをつまんで見ていてもそれなりには楽しいかな.しかし原作やアニメを知っていればより深く読める描写が多いため,涙腺を刺激される機会が増えることは請け合いです.ちなみに自分の場合は涙にはなりませんでしたが,終盤では暖かく切ない気分になりました.

主要テーマはストレートに「友達」.主役はガッシュと清麿.それ以外の連中,特に魔物のパートナーたちの扱いは緩くて適当でご都合主義なので覚悟してくれ(苦笑).ガッシュはいつもよりやや幼いくらいなんですが,前の映画に比べると清麿が実に若くてガッシュの保護者どころか同格で喧嘩しちゃっているのが楽しい.設定年齢からすればいつもがむしろ老けすぎで,本来はこのくらいの思慮のなさを見せて当然なんだよな.
四代目が板ばさみになりながらも急速にガッシュに近づいていく様子は間違いなくお約束なんですが,そのお約束ぶりが見ていてうれしくてたまらない.無条件の深い信頼に対し精一杯応える彼もまた原型製作者の分身.Dr.M2は出会いのなかった清麿で,それゆえに今や先の清麿とは明らかに違う…って感じか.全てのバリエーションがガッシュの存在によって生み出されていることに気がつくと,感慨深かったりします.
で,そんな深さを微塵も感じさせない笑いも凄い! 抜群のテンポで展開されるガッシュと清麿,そしてDr.M2と清麿の歯に衣着せぬ掛け合いというか小競り合い(笑)は動きもノリも実に見事.当人達は物凄く本気なのに,その真意を知らない観客その他にとってはギャグにしか聞こえないという小粋な技も満載です.さらに清麿ばかりを執拗に襲う不条理と不運の嵐も大変に愉快.ガッシュは体が強くてずるいなぁ(苦笑)….たとえド迫力のアクションシーンに入っても,バルカンの形のユーモラスさがあって深刻になりきらないってところまで,いかにも「ガッシュ」らしくて楽しい.

マンガやアニメをよく知っていることが前提の映画の割に,いつものキメ台詞が全然出て来ないという実にひねくれた映画なのですが(笑)本作を楽しむのに最低限押さえておくべき前知識としては,

  • ガッシュは魔界の王を決める戦いのために,魔界から人間界にやってきた魔物の子の一人
  • 人間界で魔物が術を放つには,その魔物のパートナーが本を持って呪文を唱えなければならない.術はパートナーの心の力を使って放たれる
  • 清麿は天才ゆえに元々孤立していたのだが,ガッシュのおかげで学校に居場所ができた
  • 王を決める戦いでは,本を燃やされた魔物の子は魔界に戻り,最後に残った一人が魔界の王となる
  • 王を決める戦いには戦いたくない者までも参加させられている.ガッシュたちは王を決めるための戦いをやめさせるため,一緒に頑張ってきた

もちろん知ってる奴にとってはごく当たり前の話ばかりなんですが,このあたりの基礎知識があるかどうかで読み取れる内容が大幅に変わります.もし一緒に行く奴が知らない奴の場合には,映画の前に説明しておくといいんじゃないかな?
で,「この程度は常識でしょ?」と言い切れる奴にお勧めしたいのがメカバルカンの出自について拾うこと.メカバルカンがなぜ今ここにあるのかについては作中で控えめに描写されているわけですが,点々と置かれたそれを最後まで拾っていくと,ラストでの切なさがより一層増すことは間違いなし.今,既に知っていることの優越感をたっぷり楽しめる映画になってますんで,既に「ガッシュ」大好きな皆様はぜひとも劇場に足を運んでいただきたいと思います! 面白いよ!

(追記)写真追加.メカバルカンはあわてて作った(笑).

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焼きたて!!ジャぱん#40

「時は水面の泡と消え!の巻」

運営委員長の渾身の策略によって,巨大な縦穴に落とされてしまった日本チームとピエロ.洞窟の過酷な環境で日本チームが心を壊すことを恐れたピエロは,自分が泳いで助けを呼びにいくと言ってしまう.しかし実はピエロはカナヅチで,なんとかして別の脱出手段を考える時間を稼ごうとする.
まずは日本チームに金魚並みの魚を材料に美味いパンを作らせようとするピエロ.しかし和馬がすぐさまジャぱんを思いついてしまった.経験からしてジャぱんがまずいわけがない.かくなる上はリアクションをバカ長くして時間を稼ぐしかないとピエロは必死の計算を開始.内容を数値化して日本チームが文字に戻すまでの時間を稼ぐのだ! 本心を隠した今回のリアクションは意味不明の数列,その内容がわからなければ助けを呼びに行かないと宣言することで時間稼ぎに成功したと思われたのだが….

食うものだけでなく作るものまでも命を賭ける危険なストーリー展開が魅力になってきちゃった「ジャぱん」.けれどやはり命を賭けるのは,審査員こそがふさわしい.ここまでのリアクションの中で最も印象深いものとしては,黒やんが天国のキャバクラに行った奴が思い浮かぶわけですが,今回のリアクションはそれに劣らぬ面白さ! 本来,リアクションはパンの美味さを表現するために個人的な精神体験を必要以上に脚色したもののはず.で,あまりに美味いパンは精神にとどまらず肉体にまで影響を及ぼす…ってのを表現してみせたのが天国のキャバクラの臨死体験.しかし今回のリアクションはその範疇をさらっと越えていきやがりますんで請うご期待.さすが,世界レベルは体のつくりが違うよなぁ(苦笑).

前半.追い詰められた運営委員長の放ったとんでもない罠によって,世界最大級の縦穴にろくな装備もなしに落とされてしまった日本チーム.ピエロのおかげで諏訪原の墜落死が避けられたことだけはよかったけれど,脱出手段のない場所に落ちた一同はこのままでは死を待つばかり.…委員長,本気で殺しに来てますよ! 日本チームの精神を救うため,泳げないのに泳いで助けを呼びに行くと言ってしまったことからはじまるピエロの苦悩と驚愕の物語.涙ぐましい引き伸ばしに全力で挑むピエロこそ,間違いなく今回の主役です.
2,3キロ無呼吸で泳ぐ予定のピエロに体力をつけてもらうため,日本チームは早速課題の魚パンに挑戦.日本チームの士気が上がるほどピエロは憂鬱に.いつもはなんでもソツなくこなす彼であっても,溺れ死ぬ危機の前では陽気なピエロの仮面も剥がれ気味.けれどそれを日本チームに悟られてしまったら彼らの心が壊れてしまう…ゆえに,恐怖を一身に抱えることになってしまう1本のカナヅチ.その空回りぶりはまさに哀れな道化師そのもの.彼は泥船.決して救世主なんかじゃないことは,彼だけが良く知ってます.
そんなピエロの苦悩には欠片も気付かず,洞窟の魚を釣りまくってパン作りの準備を順調に進める日本チーム.急いで別の脱出方法を考えないと公約通りに泳がなきゃならない大ピンチ.幸いなことに魚は和馬の人相が変わる程度にまずく(笑)ぱさぱさで食える代物ではなかったので,ピエロは必死でそれを使ったパンが食いたいと条件を出します.大好物は魚なので(本当はお肉が好き),最後の晩餐にはとびきりのパンが欲しい(本当はただの時間稼ぎ)というピエロの説得に心動かされた日本チームは,大変まずい魚を使って美味いパンを作るという難しい課題に取り組むことになります.泳ぐことになれば即死確定のピエロ.世界レベルの仮面の裏側から覗く顔がなんとも哀れです(苦笑).
一応まずい魚をうまく食わせるにはそれなりに時間がかかるだろうと考えたピエロ.その間に別の脱出方法を考えようとした矢先に和馬がさくっとそれを思いつく(笑)! しかもジャぱん22号! …美味さでは定評のあるジャぱんの登場はピエロへの死刑宣告.しかも和馬はマッハでつくると,音速を超えると宣言だ.必死で和馬の心を乱そうとするも「ジャぱん」と言い出した和馬にはもはや迷いなし(苦笑).もちろん河内たちのジャぱんに対する信頼も絶大.かくてどれほどまずい魚でもうまくなる,かまぼこジャぱんの作成が決定.
このままでは美味いパンと一緒に死がマッハで来ると悟ったピエロは,審査員としての最終手段を取ることに決定.ちゃんとした脱出手段を思いつくまでリアクションを続けるという恐ろしい決意! とはいえリアクションは根本的に考えてやるものではなく,パンの美味さに対する自然な感情表現.しかしどうしても溺れたくないピエロは,最終的にかまぼこに落ちていくリアクションを必死で考えます.…たぶんまるで原作者みたいだ(笑).程なくパン作りする和馬たちの会話から「ママどこ?」というキーワードを発見するピエロ.両親がいない彼の境遇からしても,この絶望状況でママどこ?と探す気持ちを表現するのは悪くない.けれどこのままでは一発で終わってしまうため…キーワードを数値で表現し,和馬たちが計算する時間を稼ぐことに決定.
ピエロが選んだ暗号化の手法はメッセージの数値化.RSA暗号を適用する前にやる奴ですね.皆がパン作りをしている横で難解な計算を行い,そのリアクションのネタができたのと同時にパンも完成するだなんてまさに本末転倒(苦笑)! 計算に夢中のピエロは脱出方法を考えることもできた貴重な時間を無駄遣い.しかもメッセージの符号化なんて,計算機さえあれば割と簡単にできることなのになんだって砂に書いて作ってたんだろう…(笑).
さて! ついに22号を食うことになったピエロ.さすがに和馬のパンは美味くて,つい感情がストレートに出てリアクションが終了しそうなところを必死で耐えるしかないピエロ.身をよじって耐えるピエロはまさに異様.しかしどれだけみっともなくても,死なないためにあの数列を叫ぶのだー! 「104877443673!」 さらに解けないと飛び込まないと付け加えたピエロ渾身のメッセージ.わけのわからん展開に怒る河内と諏訪原の傍らで,ひたすら指を負って考えている和馬.今回,ピエロの努力をことごとくぶっ壊していくのがこの男なのです.

後半.日本チームが104877443673にどれほど長く翻弄されるのかなと思ったら,いきなり「わかった!」と言い出したのが意外にも和馬.しかも答えは「MAMADOKO」って正解! なんと和馬,なぜかマトリックス風に数値化されたメッセージを暗算でアルファベットに戻すことができる神童だったのでありました.確かに計算はめんどくさいものの,暗号化されてもいないし変換テーブルも標準的なものだったためにあっさり解けてしまったんでしょうね.レインマンというかマイトというか(笑)あまりにも似合わない脅威の理系ぶりを示した和馬の大活躍によって,最長のリアクションを狙ったはずがアイキャッチ中に終了するという大変情けない結果に(苦笑).
当然別の脱出手段を思いつく余裕などないピエロは,水死を避けるために「ママどこ」についてひたすら語りつくすことを決意.実際にやられたら和馬たちにとっても視聴者にとっても前見た奴と同じものをまた見せられるという耐え難い時間が到来するはず.時間稼ぎのためだけに,総集編を流すのはできれば避けていただきたい(苦笑).しかしピエロの計画は感受性豊かな若者達の行間を読む力によって粉砕.語らなくていいと言い出す諏訪原.そして泣きながら「ママドコ」の解釈を要約してしまう河内(笑)! 手際のいい要約はピエロに残された最後の命綱を一刀のもとに断ち切ってしまいます…この危機的状況でかまぼこをママどこと表現したのだと号泣する日本チームの3人こと鬼は,恋しいママに再会するためにすぐさま泳げとカナヅチを水際に追い詰めていきます!
さあ,さあ,さあ!と涙ぐみながらピエロを水辺に追い詰める3人.通常の精神状態ならここまで息も合わないでしょうが,ピエロに同情している以上に一刻も早く助かりたい3人の心は絶妙にシンクロしているようです.ピエロはレシピを聞くことで最後の時間稼ぎを狙うものの,やたら勢いづいた和馬のマッハの解説によって瞬く間に完了.…出す目が主に和馬のおかげで全て裏目に.仕事とはいえ,ここまで雇い主の言葉に従って日本チームを苦しめてきた罰が当たってしまったのだろうか(苦笑).かまぼことパンを融合させるレシピは興味深いものの大変に速い上にピエロはついメモを取ってしまって,時間は結局泡のように消えてしまったのでありました.
ピエロの母恋しさに号泣しながらも早く泳げとせかす無責任な3人の鬼.その包囲網からはもはや世界レベルの逃げる余地もない.ついに全てを諦めたピエロは,期待に答えて死地へと華麗にダイブ!

かくして当人たちにその意図はないにしても日本チームはピエロを追い詰めて自死に追い込んでしまったわけですが(苦笑)これで終わるわけもない.意識を失うピエロの脳裏を巡るのは,妄想の海水浴.まだ見ぬ家族とともに海で遊び,そのあとは砂浜で一緒に遊びたかった….でも,なんで砂浜でキャッチボール? しかもなんで連続でキャッチを失敗? 「メジャーリーク3号開眼!」ってお前誰(笑)?
自分の妄想にしても展開があまりにおかしいことに気がついたピエロ.なんでエラー? しかもピエロは,水中で息ができている…エラーで呼吸! エラ呼吸! リアクションだから仕方がないものの,軽く人間の構造を越えたぞこのピエロ(笑)! 呼吸器官が変化したピエロは当然泳げるようになり,川の黒やんたちのもとへと無事に到着したのでありました.とりあえず人の体でなくなった時点で妄想が現実を侵しているから,もはや頬肉とかの現実的な裏づけはどうでもいいと思うよ.人の思いが現実を変えるのは当然の話.でも…この越え方はおかしいだろ(苦笑)?
ついに「食ってる奴の気のせい」とかいう範囲を越え始めたリアクション.審査員としてこの先も美味いパンを食わねばならないピエロの世界は,果たしてどこまで変質していくのか? 次回に続きます!

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金色のガッシュベル#117

「嫉妬の力は恐ろしいの巻」

今は祖父の家に身を寄せているリィエンとウォンレイ.人間と魔物の違いを越えて愛を育む2人だが,最近ウォンレイの様子がどうもおかしい.不思議に思ったリィエンはウォンレイの後をつけ,彼が見知らぬ女と接近しているのを見てしまう.どうやらテレビが欲しいらしいウォンレイは金を稼ぐためにうさんくさい武闘大会に出場.もちろん魔物のウォンレイに敵う人間がそこらにいるわけもないけれど,彼にも絶対に歯向かえない相手は確かに存在するのだった.

大きな戦いを前にゆっくりと仕込みを続けている「ガッシュ」.いつか今回のような楽しい光景が,胸に切ない痛みとともに思い起こされる…日が来る前にウォンレイが現時点で大変に痛そう(笑).ガッシュの仲間の中では年長のウォンレイはやや地味な役回りを務めることが多いわけですが,折角主役の座が巡ってきたというのにここまで徹底的に情けなくていいのか? そしてリィエンはあれほど強くていいのか(苦笑)? 脚本の個性が悲しいくらいよく発揮されたコメディに,子どもと一緒に見ているお父さんも苦笑いだ!

冒頭は前回のエピローグ.友達であるレインの願いに協力したガッシュたちは見事にその役目を果たします.レインが見せたのは,たとえどれほどの力を持っていたとしても王にはなれないこともあるという現実.他の魔物を倒して王になるためには力以外のこともかなり重要なわけです.強い力を求めていたロデュウたちはレインとカイルの頑張りのおかげで傷つき,計算を大きく狂わせたガッシュたちに憎しみを抱きます.
さて,怖い奴に恨まれたガッシュたちは空港でのんきにおみやげ選び.お面でガッシュを脅かしたつもりが,素顔をお面扱いされるという屈辱を味わう清麿.ボケにバカにされることほどツッコミにとって屈辱的なことはないってのはもはやお約束(笑).結構増えた仲間達に律儀に土産を選ぶ二人ですが,清麿はなんだってあんな恵さんを思い浮かべているのやら….さらに唐突にウォンレイがテレビを欲しがっていたことを思い出す二人.ついつい思い浮かべてしまうほど,ウォンレイは見事にリィエンの尻に敷かれていたようです.
その頃,ウォンレイとリィエンは祖父の家で平穏な暮らしを継続中.完璧に夫婦扱いされている二人はもっとラブラブでもいいはずなのに,ウォンレイはこのところ上の空.…冒頭でかなり激しく尻に敷いていた様を見せることによって,その反動が出ているのではないかと上手く匂わせてます.「午後の仕事を休ませてほしい」と申し出て出かけるウォンレイを追うリィエンは,やたらテレビを欲しがっていることなんかぶっとばす強烈な光景を目にします.見慣れぬ美女がウォンレイに急接近!
大好きな人が自分を裏切っているかのような光景にリィエンの心は揺さぶられます.魔物と人間,住む世界の違う二人の将来には必ず別れが待っている.けれどそんな悲しい未来も覚悟の上で一緒にいることを決めた2人の絆は何よりも強いはずだと,信じていたのに….どんな敵が来ても守ると,そして心だけでもこの世界に残すのだと誓った人が裏切るだなんてリィエンには信じられる訳もない.疑心暗鬼に泣き崩れてもおかしくないような愛の危機.しかし,リィエンはひたすら涙ぐむ姿がどうにも似合わない女性でありました(苦笑).燃え盛るのは嫉妬の炎.ウォンレイ,間抜けな顔でくしゃみしてる余裕なんかないぞ!
ウォンレイに接近したのは濃い化粧の女.彼女は金が必要なら参加しろとウォンレイを引きずり込み,用心棒募集の武闘大会に押し込んでしまいます.…人相の悪いチンピラで一杯の会場で1万元を手に入れるために戦うことになってしまったウォンレイ.見るからにまともな大会ではないんですが,元来の押しの弱さからついつい戦い始めてしまうあたりがよろしくない.これだけ状況に流されやすいなら,美女の誘いにも簡単に流されてしまいそうな気がするもんな(苦笑).気が進まないながらも巨漢を二撃で片づけるウォンレイにしなだれかかる女を見て,リィエンの怒りは頂点へ.そこらのチンピラとは桁違いの強敵が,流される男を襲います!

木影から登場したのはマスクドリィエン(笑)! 誰がどう見ても正体モロバレの謎の美少女.むしろなぜ仮面なんかつけて出てきたのかという点のほうが謎の美少女.もちろん愛する彼女にウォンレイが攻撃ができるわけもなく,ゆえに「戦う意味なんてないじゃないか」と必死で説得.しかし流される彼の姿を目の当たりにしたリィエンには戦う意味大有りなので覚悟するべし.
そしてはじまるリィエンの公開鉄拳制裁.作画的な凄みはないものの,ちゃんと笑えるくらいにウォンレイが本当に情けないのが見所です(笑).リィエンも人としては相当強いはずですが,戦闘の得意な魔物にかなうはずもない.ただし!迫力に関しては話は別.ガッシュたちの間に入るとつい影の薄くなるウォンレイに比べれば,怒るリィエンの存在感のでかさと怖さは並みじゃない(苦笑).彼女から噴き出す迫力に追い詰められるばかりの情けないウォンレイ.「何が何だか」ってな必死の言葉も今のおっかない彼女に届くわけがない! 見るからに思い込みが強そうな上に,その思い込みで自己中毒起こしそうなタイプだもんなぁ….
もちろん本気を出せば彼女の拳を止めることなんか造作もないウォンレイではあるけれど,見事にすれ違った心を再び繋げるきっかけは見つからないまま.どうやら自分が誤解されているのだと気がついて必死に弁明しても,今,言葉で嫉妬の炎が消えるわけもない.ここは一発抱きしめて愛を語れば全部解決しそうな気もするんですが,たぶんリィエンが怖すぎてできないんだね(苦笑).
ちなみにこの状況を作り出したあの化粧の濃い女.計画の時点ではウォンレイだけをこの偽武闘大会で潰すつもりだったんでしょうが,リィエンの乱入も二人で消耗してくれるなら問題ないと判断したようです.怖い組織の長を父に持つリィエン.その父が跡継ぎをリィエンにすると言い出したために起きた権力闘争にリィエンたちは図らずも巻き込まれているわけですが,例えば夜襲とかリィエンの祖父たちを人質に取るとか,もうちょっといろいろできそうな気がするんですがなんでこんなに牧歌的な手段を選んだんでしょうねこの女(苦笑).
…不毛なバトルで消耗し,さらに周囲をチンピラに囲まれたことでやっとリィエンの耳にウォンレイの言葉が届きはじめます.「信じてくれ」という切ない叫びはもちろん真実.リィエンの仮面くらい正体がバレバレだったチンピラたちが襲いかかってきたところを,息の合った連携で切り抜けていきます! 実は両者とも武闘大会はなんかうさんくさいなーと思いつつもつい流されていたことがここで判明.さすがは恋人,似たもの同士と言ってやってもいいですか(笑)?
チンピラの数だけは多くリィエンたちも痴話喧嘩で少々消耗してはいるけれど,そもそも人外のウォンレイに人間が敵うわけがない.チンピラを大量に巻き上げて落とすなんてのは人にできることではないから女も呆然.たぶんちょっと腕が立つくらいの認識で襲ってみたんでしょうが,正直魔物だってあの二人に手を出すのは相当の覚悟が必要のはずで.チンピラを片づけられた女は憎まれ口を叩きつつ撤退.残されるのは流される婿と恐ろしい嫁(笑).
夕方,実はウォンレイがリィエンのための靴が欲しがっていたことがわかったために二人の仲も元通りに.記念日にちょっとしたプレゼントを贈りたかったウォンレイ.この先リィエンに残していけるのは思い出だけだから,できるだけうれしくて楽しい思い出を作りたいという心から出た行動だったので,リィエンも流されやすい彼をぜひ寛容な心で許してあげてください.ちなみに結局靴は買えなかったものの,ガッシュたちからのお土産として新しい靴が届きます.サイズをなぜ知っていたのかについては…画面には出てないところでリィエンがサイズ指定で露骨に欲しがってたんじゃないかな(笑).

レインを仲間にできないままで例の建物に戻ってきたロデュウ.そこにはパピプリオたちだけでなく,黒幕のリオウの姿も.双方ともプライドの高そうなロデュウをリオウの仲は明らかに悪いながらも,目的を達するためだけに協力しているようです.目下の最大の目標は鍵を壊すこと.ちなみにパピプリオたちはまったく状況を理解しないままで協力しているようですが,真実に気がついたときはどれほど驚愕することになるのやら.
魔界の王を巡る戦いは既に後半.魔物の数が限られてきているこの状況で,人間界ごと残った魔物を潰そうとするリオウたちのたくらみに,既に一大勢力を築いているガッシュたちは深く巻き込まれていくことになります.王となるために本当に必要なものは力ではないはずなんですが….さて,予告からすれば次は豪快なギャグ回のようで楽しみです(笑).先は厳しい道だから,もうしばらくは平穏な日々が続きますように.次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#68

「17巻の伏線ついに登場!の巻」

おでんデスマッチ,強敵・ハンペンとの戦いはついにクライマックスへ.食王の座をかけた勝負に執念を燃やす天の助とボーボボの合体から生まれた天ボボは,その美しい姿と平和を愛する物言いからは想像もつかないほどの超武闘派.争い事が嫌いと口では言っておきながら,ハンペンの顔を吹っ飛ばすわ体にぬを刻み込むわとやりたい放題.自分勝手に質問し,ハンペンの回答がどうであっても凶悪な攻撃を食らわせるその姿はまさに美しき凶獣.質問の中でハンペンの真意を引き出した上に容赦なく決め技をお見舞いし,どさくさにまぎれて天の助は食王の座を手にいれた.

3世世代編もついに佳境の「ボーボボ」.見た目のインパクトと溢れる迫力でここまでボーボボたちの猛攻に耐えてきたハンペンもついに敗北の時を迎えます.前回終盤まで食バトルでありながらも参加を許されなかった天の助とボーボボの融合が生み出した,実に激しい正義の味方(笑)が最高の見所.口では平和的に解決しようと言いながらも手には立派な武器を握り締めているヒーローというのは他作どころか現実の国際問題でも見受けられるわけですが,それってぶっちゃけどう?という深刻な問いを視聴者に問いかける問題作のようなそうでもないような.争いは言葉で解決するほうがいいよなぁと見る側にしみじみ感じさせる含蓄の深い回なのかもしれません.そして後半は,…声優という名の新たな挑戦者あるいは犠牲者が登場(苦笑)!
アバンは森を歩むビュティさんとヘッポコ丸.迷子にならないように天の助をまきながらここまで来たへっくんの友達扱いの乱暴さが豪快.首領パッチ鳥にはまずいとキレられるわボーボボネズミにはゴミ扱いされるわと今日の天の助はとびきり不幸.三つ巴の乱闘しながら池に落ちた3バカは,池の精霊である金色のウン…ソフトンによって金色の3バカに交換されるのでありました.

前半は最凶の男現る.おでんデスマッチは友情協力攻撃こそなかったものの(笑)次第にボーボボ組が押しはじめていたわけですが,ハンペンという強敵の退場を飾るためについに現れたボーボボと天の助の融合体こそが天ボボ.争いは嫌いだと訴えるこの少年,半分はボーボボで出来ているためにとんでもなく凶悪.電話帳を2つに破って「争いを好まないんだー!」って言ってることとやってることが…(苦笑).話し合いで解決すると言っておきながらハンペンの顔を吹っ飛ばす天ボボ.嫌な平和主義者だなぁおい.罪と罰(ゴッドスラッシャー)でハンペンの耳?をふっ飛ばしても練り物が欠けただけなので無編集で放映可能.さすがは食品.無謀なリアクション映えする肉体です.
争いが嫌いな割に行動に容赦の欠片もない天ボボ.口は天の助で行動はボーボボの担当だったりするのかな.平和主義者で人を傷つけることなんてできないよと言いながらも,ハンペンに凄まじい攻撃を加える凶悪なる天ボボ.その2面性はあっという間に場の空気を支配してしまいます.そんな天ボボを「気にいらね」と切り捨てるのが首領パッチおやびん.勢いで笑わせるベテランハジケリストからすれば,あまりにも陰惨な天ボボの暴力ネタは下品で好ましくないと考えているのだろうか.
とはいえ暴力ネタってのはわかりやすいがゆえに強力.しかも相手は最強レベルのハンペンなので弱いものいじめでもないってのが絶妙.「この1分間は,争いのない時間を過ごしたいな!」とにっこり微笑む地獄の使者に「無理だよあなたのせいで!」と律義にツッコむビュティさん(笑).「なぜ人を傷つけ戦うのか」と天ボボに聞かれ,「力を知らしめるために戦うのだ」と答える真面目なハンペン.もちろん天ボボはそんな回答を許さない! 相手が食物なのをいいことに剣で一閃,ちくわを一口サイズに切り捨てても練り物なので無修正でOK! ずるいなあ(笑).
敵のダメージに向かって「あなたの考えが傷つけた」と見事な責任転嫁ぶりを見せる天ボボ.彼の勝手に考えた平和願望7条約に反したんだから仕方がない,と自分勝手な理論の展開を止めない天ボボは.平和に関する残り6つの質問を勝手に進行.回答が適切でないときの罰があまりにも厳しすぎるのは,バラエティの1コーナーとしては至極適切.でも,回答はどこか真実だったりするので侮れない!
まずは「争いをなくすために何をするべきですか?」ここまでやられてまだ天ボボをなめていたハンペンは「争いなど起こるだけ起こればいい」と我を通してしまってもちろん不正解.確かに恐ろしい考えではあるんですが,行動自体がヤバいほうが絶対危険だと思うんですがどうか(笑).
あまりに強い天ボボを適当な回答でやりすごすことにしたハンペン.もちろんそんな迎合を選んだ時点で,彼は食物連鎖の頂点から転がり落ちていきます.「平和をもたらすのに一番大切なのは?」,「愛」はそれっぽく聞こえはするんですが,現実には愛で戦争が止まった例はない.「それだけじゃ解決しないんだー!」ってハンペンの顔をパンチでぶち抜いた天ボボの正解は「金」…笑い抜きにして実際そうだから現実って悲しいな(苦笑).「戦いを回避するには?」…ハンペンにとってはまさに今がその状況なんですが,考えがまとまる前に天ボボが元気玉風のものを準備してやがります.戦いを避けるには迅速な行動は必須.さらにどれだけ逃げようとしても逃げられない戦いがあるのだという厳しい現実!
続く問いは「………」天ボボの声が出ていない(苦笑)! 場を支配した天ボボにハンペンが聞き返す時間はなく,仕方なく「フロリダ?」と答えてみたら叱られるというこの不条理な世界.何を答えたとしても同じ結果が待っているのは間違いないわけですが,「愛」とは答えないハンペンの笑いに対する態度が素晴らしい(笑).そして「人を守る意義とは何か」.ハンペンの回答は「ひたすら愛!」…けれど,ハンペンの必死ぶりをナチュラルに無視したあげく「守る意義は人それぞれ!」とあんまりな模範解答.現実は確かにそうなんだけども,お前はフィクションじゃないのか(苦笑)?
そしてラスト.「あなたはなぜそんなに悲しい目をしているのですか?」たぶん主に天ボボにひどい目に遭わされたせいだと思うんですが(笑)ハンペンはなぜか過去語りへと突入.食われるべきハンペンを襲った流転の運命.偶然のいたずらによって弱肉強食の世界に揉まれること5年,彼は食物連鎖の頂点に君臨しいつの間にか体まで手に入れたのでありました.けれど,彼もまた一介の食物として,食われて消えることに対する憧憬は奥深く残っていたようです…偶然によって生かされたことは幸運だったのか,それとも不運だったのか.天ボボに鼻毛真拳奥義・ピースフル・レジェンド-争いのない世界-を食らっているので不運だったという結論でいいですか(苦笑)?
ついにハンペン完全敗北! その功績の半分を担った天の助は食王のベルトをどさくさにまぎれて手にできてよかったね.クライマックスでおいしいところのなかった首領パッチはすね,おでんがくは敵の領地でありながらも大人気.…残るはただ一人!

後半に入る前,いつもの占いを食王天の助がジャック.「番組の最後ぬ!」って意味わからん(苦笑).荒れ狂うハンペンを優しさで包み込んだ天ボボ…という嘘あらすじのおふざけに怒った魚雷が魚雷承で暴れるので,ソフトンを持ち出したら先生はなぜかしゃちほこに.やり直されたあらすじはやる気皆無のいたずら書きにナレーターの適当な説明で,首領パッチおやびん含めて全員やる気なし.「みんなやっつけ仕事だ!」というビュティさんの叫びだけが空しく響きます(笑).
天ボボの大暴れによって実に刺激的な展開を見せたハンペン戦を勝利で飾り,再び集うボーボボ組の面々.あの魚雷先生との補習授業から生きて戻ってくることができたヘッポコ丸.もちろん「なぜなら僕は魚雷だから!」って精神的には全然大丈夫じゃない(苦笑).熟女に毒されてぶっ壊れた彼を元に戻すべくビュティさんはビンタをかまし,その鮮烈な刺激によってへっくんは意識を回復したのでありました.ちなみに魚雷さんは大好きな人のために他の隊長どもを倒してまとめてプレゼント.彼女の強さは相変わらず反則レベルです.
最終決戦を前に集結したボーボボ組,組体操するにはかなり人数が足りないけども(苦笑)たった1人を倒すには十分すぎる戦力の次なるターゲットは…落雷とともに目覚めるはずのツルリーナ3世! ラスボス戦ということで否応なしに盛り上がるこの状況で,主役がいきなりやりだすことがさすがは本作.「目覚める前にぶっ潰す!」というボーボボの気持ちのいい卑怯ぶりが大好きだ(笑)! 敵が復活するのを呆然と眺めているような無能ぶりはハジケリストには相応しくない.魚雷さんやフラダンスで軽くウォーミングアップしたあと,ボーボボたちは集団で卑怯極まりない作戦を開始します.いやぁ本当に現実的だなぁこいつら(苦笑)!
3世が眠る棺から噴出する恐ろしいプレッシャー.眠る悪魔の扉が今まさに開かれる…って緊迫感溢れるシーンのはずがボーボボときたら開きかかった蓋を閉めた上,そのまま縛ってなかったことにしやがった(笑)! 中身が入ったままの棺を階段から蹴り落とす容赦のない非道ぶり.宣言の通りに目覚める前に殺る気満々! しかもここで誰もボーボボを止めないどころか全力で手を貸しにいく仲間達もやっぱり素敵に卑怯.ゾウ使いの首領パッチは上から棺を踏んでぶん投げて,破天荒・ソフトン・ヘッポコ丸の3人による攻撃ラッシュの滅殺が炸裂.さらに天の助は棺に犬の顔を書いて「散歩だコラいい天気だコラ!」と見事すぎる血迷いぶり(笑)! 魚雷先生のソフトンLOVE祈祷も一見血迷いに見えるわけですが,この思い届けとラストではきっちりぶん投げるあたりが素晴らしい.実に豪華な連携のラストを飾るのは,ボーボボと首領パッチのゴールデンコンビによる撞木アタック! 「全てが終わった!」 ラスボスを登場前に潰すというアニメ史上初の試みで勝利宣言を出すボーボボ…しかし,そもそも本作のラスボスがこの程度でやられるわけもないのです.
棺の中はがらんどう.空からは不思議なはてなの箱が鳩を出しつつ落下.箱の中から出てきたのは…無傷のツルリーナ3世! 技として手品を使いこなす彼にとって棺からの脱出など造作もないこと.目覚めて早速真紅の手品(レッド・マジック)真拳・トランプオーディエンスでトランプの姿の無数の僕を生み出し,そのまま自分の復活祭を開始.…簡単に町を消してみせる手品真拳の腕よりも,あれだけ暴れていたボーボボたちを完全無視できる精神のほうが恐ろしい!

ついに始まった3世世代編最終戦.冷静な王にボーボボがお届けするのはすいかと夏とそして笑い.一連のおふざけはあくまでも軽いくすぐり.たとえ敵がどれほどの力を持っていようとも,この世界を動かすのはあくまでも「笑い」.どんな凶悪な手品も笑いには決してかなわないはず.ちなみにあらかじめ敗北を約束されている3世の声は置鮎龍太郎氏…17巻のアレはやはりこの伏線か(笑)! この過酷な戦場で置鮎氏はその持ち味を出し切ることはできるのか.次回に続きます!

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陰陽大戦記#43

「それで結局今一番悪いのは誰?の巻」

極神操機に導かれた天地宗家相手に戦うガシン.コゲンタとランゲツの間にコンビネーションは皆無.リクも未だに攻撃することに迷いがあり,キバチヨのスピードはこの場の誰よりも速い.2対1でもガシンがやや有利なこの状況で,リクは必死で「マサオミ」に問う.なぜ自分たちと戦わなければならないのか,なぜ現世の人々を苦しめる手伝いをするのか.しかし回答の前にウツホが戦いに介入し,ガシンは姿を消した.
仲間ではないけれど,ウツホの再封印のために同じ方向に走るリクとユーマ.2人の前に伏魔殿の底の花畑が広がった頃,現世ではヤクモがようやく目覚め,ぼろぼろの体で伏魔殿に向かおうとしていた.

ウツホの覚醒とともにここまで隠されていた神流陣営の姿が明らかになってはいくものの,謎に関しては明らかになるどころかむしろ増えてきていて果たして収拾できるのかがちょっぴり不安になってきた「陰陽」.前回のように凄いスピードで処理していかないと間に合わないのかな…と思ったらなんだこの間に挟まる面白エピソードの数々は(苦笑).一応前半のあらすじとしては上記のことが起きているはずなんですが,実際に視聴した印象とは大幅に違うのは間違いなし.恐らくは演出の中村氏の強烈な個性による,伏魔殿で真面目にやってる連中を完璧に霞ませるリュージやテルやナズナさんの大活躍をお楽しみください(笑).

前半の主役はガシン…ではなくたぶんリュージとか.ボート部はテルと並んで本編中では常にボケを担当してきたわけですが,今回はモモの精神的ダメージが大きすぎてボケる余裕がないのが悲しい.両親を石にされた苦しさだけでなく,「こんなことになって,はじめてリッくんの気持ちがわかった気がする」と,旅立ったリクの境遇まで気遣う優しい涙.こんな風にボケがボケ以外のことをやっている姿ほど痛々しいものはありません.たぶんこのシーンで伝えるべきはこのモモの言葉だけで後の部分は蛇足なんですが,…蛇足が凄いんだ(苦笑).
避難していた社から食料調達に出ていたリュージは緑色の猫又に追われつつもなんとか帰還.激しく動揺しながら戻ってきたリュージ.確か母親を守るために真面目に戦ってたはずなのに,そのときの根性は一体どこに消えたのか.この短時間でどうにかなったのはたぶん世界だけじゃないと思うぞ(笑).そんなリュージについてきちゃった緑色の猫又風の妖怪.リナが見ているときだけはかわいこちゃんだけど目を離すと怖い!という繰り返しのギャグが下らなくて素晴らしい(笑).どうやら笑いのツボまでもしっかり理解しているらしい猫又の知能の高さが一番怖いかも(笑).可愛い猫又を抱えて「元気を出すにゃん」とモモを勇気づけてくれるリナ.途方もない変人ではあるけれど,モモには良い友達です.
…現世では一部を除いて大変に面白くなっていたその頃,伏魔殿の中では2対1の激戦が展開.3人が極神操機を持ったハイレベルな戦いは,目的に対して迷いがないガシンが主導権を握っています.ユーマとランゲツはリク達をどうでもいいと思っているようで,状況も考えずに相剋式破断なんか放つもんだからコゲンタのほうが大ピンチ.今回は作り手が隙あらば面白くする気満々のようで,クレームつけてる様子だって面白いもんなぁ…(苦笑).2対1という数の差がありながらも状況はキバチヨ優位.もちろんコンビネーションのなさもその原因の1つでありますが,それ以上に大きな問題は印を切ることができないリク.彼にはなぜマサオミが自分と戦わなければならないのか,その理由がわからない.どうしてもマサオミが悪人だとは思えないリクは,その懸念を放棄してマサオミを攻撃する,一見勇猛に見えるけれど短慮で安易な道へはどうしても向かえないようです.
神流が望むウツホの作る世界は,今地上に住む人々には明らかに地獄.その惨状を説明して必死に翻意を促すリクですがガシンは聞く耳を持ちません.天流と地流は過去の悪行の罰を受けているのであり,ウツホは神流の皆が一緒に暮らせる平和な世界を作ってくれる,…本気でガシンはそう信じているゆえに,心の力は3人のうちで最も強い.キバチヨの炎尾逍遥玄舞の凄まじい威力は,2体の白虎を苦しめます.
しかしリクは諦めない.ここまで自分たちを何度となく救ってくれたマサオミの行動が善だったと信じればこそ,「ただ苦しめたいだけでやっているわけじゃないんでしょう?」ととことん問いかけます.「マサオミさんの本当の望みって何!」 …視聴者は知っているものの,リク達には未だ語られていないガシンの戦う理由.それを彼がついに口にしようとした時,思わぬ横槍が上空から入ります…ガシンを止めるのは空を覆う,巨大なウツホの幻影!
このタイミングでわざわざウツホが介入してきたということは,ガシンが戦う理由を天地宗家に知られるのを避けたんだろうか? ウツホに忠誠を誓いながらも,実際はウスベニたちを救いたい一心で行動するガシン.万が一天地宗家がその封印を解いてしまうと,ガシンは契約を満了して折角の力を失う可能性が高い.もしウツホがガシンの力を失いたくないのなら,ウスベニたちを救うわけにはいかないはず.…もし,闘神士の願いが決して叶わぬ状態となったら,式神は闘神士が命尽きるまで傍にいることになるのだろうか? ウツホはユーマの切った印で妖怪が噴出したどさくさにまぎれて,ガシンを連れ去ってしまったようです.
伏魔殿で闘神士たちの願いと執念が激突していたちょうどその頃現世では! リュージがでかいお鍋で味噌汁をつくっていました! …ああ,もういろんなものが台無しだ…(苦笑).さっき連れてきた猫又は異様にリナになついてしまい,結界を越えて戻ってきた上に野菜の切れ端を食べてます.しかも妖怪の癖に片足立ちでくるくる回って踊ってます.実はリナの飼っていたトラさんは妖怪となって戻ってきたのだ!とかそんな伏線だったら嫌だなぁ(笑).そしてさらに天流の社にやってくるのがユミ先生! 大量の買い物と妖怪を連れて東京から歩いて戻ってくるなんて…さすがは天流宗家が妖怪と勘違いするほどの恐ろしい執念の持ち主だけのことはあります(苦笑).もう背中重いとかそんなレベルじゃないぞ.「恐るべし,恐るべしユミ先生!」「何者ですの?」と息の合ったリアクションを見せるリュージとナズナも面白い.…落ち込むモモも,この面白い雰囲気に引っ張られて浮上するといいなぁ.
現世では一同が大変面白くなっていたその頃,リクとユーマの即席タッグは伏魔殿の中を進撃中.現世と伏魔殿でギャグとシリアスのコントラストを際立たせるのかと思ったら,こっちにも本来は素晴らしいボケの才能を持つ少年がいたのでありました.「僕達ってもう…仲間?」いきなり気の抜けるリクの発言に軽くこけるユーマ.仲間は自信がない奴の逃げ道だと必死で拒否するわけですが,ミカヅチと戦った時からユーマを仲間にしたかったリクがこの程度で諦めるとは思えない(苦笑).ウツホの封印には鏡合わせの印が必要なので今は倒さないけれど敵だと頑張るユーマですが,放っておいてもたぶんリクは勝手になついてくるに決まっているので,いっそ仲間だと言ってしまって,全部片付いたあとで裏切るほうが楽だと思いますよユーマ(笑).そんなデコボココンビはついに伏魔殿の底の花畑へと到着.ちょうどその頃,満身創痍のヤクモはついに覚醒し,痛む体を引き摺って伏魔殿へと向かいはじめています.

後半の主役はタイザンとショウカク…ではなくてユミ先生とテルとナズナ(苦笑).欲の塊であるユミ先生はリュージの大鍋味噌汁を爆食.キャンプどころじゃないよ先生,この人,なんだってここまでマイペースにできてるんだろう(苦笑).そんな面白い天流の社に再びやってきたのはソーマとフサノシン.飛鳥神社のほうは父に任せたのか,どうしても外せない用事のために舞い戻ってきたみたいですね.もちろん状況は悪くなる一方なんですが,ここに来て一度は解体されたリクの愉快な仲間達が寄せ集まってくるのがうれしいシーンです.でも先生だけは味噌汁に夢中でたぶんソーマに気づいてない.この人このまま教師失格でラストまで驀進するんだろうなぁ…(笑).モモとリュージの家は家族が石化したようですが,リナが報告するのはペットのテンしゃん.確かにリナの家ならば,家族が全員健在でもおかしくない気がするのが嫌だ.
見事なハジケぶりを見せる天流の社に登場するのは,立って歩くのがやっとのヤクモ.彼の伏魔殿行きを止める事にナズナは夢中で上の空で,折角の「べっ,別にお前のことが心配で来たとか,そういうことで来たわけじゃない!」というソーマの良い反応ぶりを見逃してしまってます.あのソーマは完璧に脈ありですよナズナさん(笑)! 天地の千年の壁なんかぶっ飛ばせ!…という展開は今回はお預け.なんせシリアスなヤクモがよろよろと暴走を続けているのです.
どうしてもリクに伝えねばならないことがあるヤクモ.しかしウツホの復活に巻き込まれてぼろぼろの体では伏魔殿行は無理.しかし闘神石を使って伏魔殿に戻るから,誰かが出てくる妖怪を退治するために残らねばならない…という天流の人不足が招いた窮地に颯爽とやってきたのがテルとイソロク! その素晴らしいタイミングに全員大喜び(笑).実力を考えると恐らくナズナやソーマより強いはずなのに,年齢だって上のはずなのに,誰もが彼を戦力あるいは交通機関として利用することをためらわないという素晴らしいキャラの持ち主です.
早速ナズナがテルにアタックを開始.彼女はふつーに頼んでいるはずなんですが,「あなたが必要なのです!」とまるで深夜の美少女アニメのようなプニプニの素敵なロリっぷりに見えてしまうテルさんの腐った目がダメだ(苦笑).伏魔殿に入るときに妖怪が溢れるので始末のためにテル様が必要ですという依頼に対し,「私にはテル様が必要なんですぅ」なんて言わせてしまう脳内補正がキュート過ぎ.もはやテルさんの愛のエキサイトは止まらない! テルナとかナズルとか,子どもの名前まで考えちゃってたんだこのバカは…でもこの人実力だけは凄いので侮れない(笑).もし自分がこの世界で好きな役を選べるなら,一番楽しそうなテルを選びたいですね.
暴走するテルはナズナの願いをろくに聞かずに引き受けて,飛び出した妖怪を愛の力で次々粉砕.欲の強さや目的に対する執着心の強さは闘神士としての強さに直接影響してるんだろうから強い強い.けれどこの「お父さん」の雄姿を,ナズナさんはもちろん見ていないっていうか積極的にテルさんを置き去りなのでありました.彼の心からの願いは恐らく叶いそうにないわけですが,もし,闘神士の願いが決して叶わぬ状態となったら,式神は闘神士が命尽きるまで傍にいることになるのだろうか(笑)? …テルなら新しい恋を見つけそうだから大丈夫か.どんなに大切な1つが叶わなくても,時が経てば同等の願いは見つかるものです.ちなみに先生は延々と味噌汁を飲んでいたため,ここまでの出来事に気がついてません.

ユミ先生がでかい鍋を持ち上げて味噌汁一気飲みしていたその頃,伏魔殿ではリクたちが花畑観察中.一度ここに落とされたユーマには見覚えのある光景なんですが,気を抜くとなついてくるリクにご立腹でそれどころではなくなるのがおかしい.…しかし,天地宗家を迎え撃つべく,ウツホの命により登場したのがショウカクとタイザン.特に地流の幹部の一人であり,ユーマの手によって倒されたはずのタイザン再登場はユーマを驚かせます.地流と神流の2つの契約を行っていた彼は,あの頃から持っていた古い闘神機を持参しています.
リクたちから見れば神流は世界を滅ぼすウツホに手を貸す悪.しかし神流にも彼らなりの言い分がある.先にこの世を滅ぼそうとしたのは天流と地流で,今の地上はその罰を受けているというのが神流の見解.罪はまさにこの地で始まった.神流の語る天地の忌まわしき歴史とは….
闘神士が流派に分かれるよりも昔,闘神士はその力で国同士の争いを繰り返し,式神を卑しい欲のためだけに使っていた.地は疲弊し人々も飢えに苦しむその状況で,式神たちは自然を愛するウツホに救いを求めた.ウツホはやがて四大天の力に恵まれて,地上を四大天の力で本来の自然,実りある地に変えたのだという.しかし闘神士は四大天の力欲しさにウツホを陥れ,恐らくは鏡合わせの印で封印した.そのとき巻き込まれたのがウスベニたち.彼女たちは月の呪いをかけられて,ウツホの封印の鍵にされた.
…神流が語る物語は現在のアバンで語られる内容と同様.地流は四大天の力で地上の節季を乱してましたが,ウツホは整えるために使ってたんですね.とはいえその行為に問題がなかったかどうかは微妙なところ.式神を集めるのも四大天の力を使うのも,それを行うことで別の問題が起きていた可能性は残ります.それにもしウツホが騙されやすい普通の子どもなら,無理に封印せずに騙して四大天の力を使わせるだろうしなぁ….あと,「墓地」なんですかここ?
ウツホは悪魔であり,それを封じるために生まれたのが天流と地流,というのが現代の天地の宗家の認識.しかしショウカクは本当の過去を知らぬものにわめく資格などないと言う.ウツホが言っていた通り,無知は罪? 何も知らぬ罪,知らぬで済ませることの罪…確かに悪いことではあるけれど,でもその「本当」を知る機会がなかった奴らにとって無知であることは罪? それに,本当を捻じ曲げて教えることは罪ではないのか? 何よりも過去の罪を盾にして新たな罪を重ねるのは,それは罪だろう?
もし神流の言葉が事実なら,謝らなきゃいけないのかもしれないといきなり言い出すリクに驚くユーマ.なんせリクときたら地流に謝罪に出向いた過去がありますんで,頭を下げること自体には抵抗感がない.「でも! 今作ろうとしている世界はひどすぎるよ! 僕には,それが正しいとは思えないんだ!」…たとえ過去がどうであろうとも,明らかに人々を苦しめている今の神流の行動を天地宗家は許すわけにはいかない.相容れない両者はやはり闘神でぶつかりあうしかないのです.
タイザンは霜花のオニシバを降ろし,ショウカクは大火のヤタロウを降ろす.天地宗家も白虎を降ろして戦闘開始…ですが神流にとっては今回はロケーションが悪いようで.やっぱりここに長居されると,天地宗家に封印を解かれる危険があったりするからか? 神流二体は四大天の力を使って恐ろしい力を見せつけた上に,巨大な四大天の影からビームを放射! …しかしその直前,極神操機が反応して宗家とその式神たちをそれぞれ別の場所に飛ばして救います.今回横槍が入りまくりでまともな戦闘が続かなかったため,通りすがりの妖怪を極めの力を使ってぶっとばすリク達がちょっと面白い(笑).それにしても極神操機は便利です.…中に誰かいますか?

結構深刻な状況で重要な情報が頻出するはずが,ボート部とかテルさんが面白すぎて印象が薄れる,という,真面目に戦っている奴らにとっては実に切ない回でした(苦笑).もはや誰が一番悪いのかもよくわからなくなってきたこの状況を,ふらふらのヤクモはなんとかしてくれるのだろうか? 本編ラストシーンで花園の者を招く神流の姿も不気味です.そこにはあのウスベニの姿も混ざってるんですが,どう見ても正気じゃないぞあれ….
主戦場は闘神士の集う伏魔殿の底へ.そして事態は核心へ.燃える都を見下ろすショウカクたちは何をやらかしたのか.泣くガシンと再会したウスベニのあの笑みの意味は.そして,炎の中で叫ぶライホウは一体何を知ったのか? 次回に続きます!

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