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9月終了アニメ雑感・2

おなじみ,終了アニメ雑感その2でございます.その1はここ
今回は7本ある上に長いのもあるので(笑)前置きなし.数字は私見:一般:電波.

アクエリオン 4:3:4
見ていると全裸の相手に説教されているような気分になる怪作(誉め言葉).普通の作品では中盤までのバカ展開から終盤のシリアスな展開への移行時にとってつけたような印象を受けるものだけれど,本作の場合はバカもシリアスも根に流れていた必要以上の熱さと生真面目さは同じ.謎解きと笑いと燃えが一緒にやってくるバカ展開は楽しかったし,視聴者を熱量で押し流すかのような最終回の展開も凄かった! 論理立った世界観の説明は…期待するほうが野暮ってもんで(笑)人類側は皆それなりにキャラが立ったし,ひっそりと同時進行していた小説では堕天翅側も掘り下げられていました.これほどの説教エンターテイメントは二度とないかもしれない.大変に面白かったです!

らぶげ 3:2:1
折角あかほりなのに作画があまりに手堅くしっかりしすぎたから普通ってなんだそりゃ(笑).こんな作品なのにラストまで誠実に仕事をしていた作画&演出は,本当に偉いと思います! あまりにもアニメの表現の幅が広くなりすぎて,今更この程度の脚本のハズレっぷりや内輪ネタでは新奇さが感じられないんだなぁと思うと現代のアニメーションの珍奇方向への幅の広さにちょっぴり涙が出てきます.それと,折角のあかほり作品なのにノーマルな色情狂が一人も出てこなかったのがやっぱり寂しかったです(苦笑).

かみちゅ! 3:3:2
可愛くて間抜けなキャラがおりなす可愛いくて間抜けなドラマ.特に画に関しては文句のつけようもありません.キャラがまた絶妙で,萌え絵柄の苦手な視聴者でも受け入れることができるぎりぎりのラインでデザインされていたのが良かった.物語は回によって少々出来に差があったけれど,12話という短さに適した題材と展開だったと思います.主役や時代が違えば続編も行けそうだ.

極上生徒会 3:3:3
萌えモノとしてはどうにも画とキャラの掘り下げが足りず,超常群像少女ものとしてはどうにもドラマがユルい.しかしそのユルさは深夜に見るとちょうど気持ちがいいんだ(笑).間抜けで超展開で優しいエピソードを演じるために作られた少女たちは,見事にその役目を果たしてくれました.最後には全員の名前と顔とキャラが一致するようになりましたからね.全体的な散漫さすらもひとつの味.濃すぎる物語が多すぎる今だからこそ,優しい味付けが間口を広げていたように感じるし,面白かった.

タイドラインブルー 3:2:1
この話数でこのボリュームは無理だろと思ったらやっぱり無理だった(苦笑).世界観もキャラも物語も興味深いんだけど,双子がようやく主役になったかな?と思ったところで終了するなんてあんまりだ! キールの言うとおり,出てくる奴らはどいつもこいつもいい奴で,だからこそ彼らがこの先どうなるのかはとても気になる.ただ,とても1話くらいでは片付かないような気もするけれど….12話が1話であったならよかったのに.勿体無かった.

陰陽大戦記 5+:4:3
たった1年なのに2年分くらいの展開を見た気がするぞ! そのボリュームゆえに回収しきれない部分や説明が足りない部分は多々残ってしまったけれど,本当に素晴らしい最終回を食らわされてしまったので文句なし! 笑いも涙もアクションも陰謀もどの作品よりもたっぷり.複雑極まりない因縁祭りとなってテンポが落ちた終盤すらも,作り手が子どもたちに伝えたいことだけはいつでもわかりやすく描かれていたんじゃないかな.
特に非凡だったのは主役の心の秘密を大伏線として中心に据えたところ.普通ならキッズ向けとしてちょっと極端に描きすぎたようにしか見えなかった描写が,後になってきちんと意味を持つことがわかったときの驚きと喜びは,物語を見る者としては最高の醍醐味でした.本当にこの1年,大変だったけど真剣に見てきてよかった.
作品の位置づけとしては,ギャグよりも因縁ドラマを重視する井内「ワタル」の正統後継作という評価が最も相応しいんじゃないかな.前半から中盤まではテレビシリーズの「ワタル」に,中盤から後半はノベライズで展開した「虎王伝説」やOVAの「終わりなき時の物語」に匹敵.覇気がない分過去を与えられたワタルと過去が無い分覇気を与えられた虎王の駆け抜けた四季の物語は,今期のどの作品よりも素晴らしかった! スタッフの皆様,彼らを最後まで導いてくれて,本当にありがとうございました!

スピードグラファー 3:2:4
画も物語もキャラクターも何もかもヘッポコという出来を逆手に取った凄い展開が大変に微笑ましくなってしまってどうしたらいいんだ(苦笑).正直最初はどうしようもないかと思ったんですが,作り手が必死であがくのを見ているうちに完璧に情が移ってしまったようです.次から次へと出てくる意味不明の変態たちや,本作には明らかにオーバースペックすぎる物語も今となっては一つの味になっちゃってますんで,人間というのは順応するものだなと,心底思います(笑).人は絶対選ぶけれど,なんだか面白かったです.

見終わったのはとりあえずこんなところ.あと1回くらい続くかな.

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陰陽大戦記#51

「もうひとりのウツホの巻」

ウツホによる天地宗家の封印の危機を救ったのは,神流のマサオミだった.マサオミはウツホに敵対することを宣言し,再びリクとともに戦うことになる.超降神した式神3体の力は凄まじく,ウツホの操る大降神すら極の力で退ける.式神たちのなかの闇すらも闘神士との固い信頼によって打ち破り,ついにはその力を響き合わせてウツホの封印に至る極神操機の式神たち.逃れようのない封印に沈んでいく,3人の闘神士を苦しめてきた元凶….けれどウツホの哀れな叫びに,リクはこのままでは何も解決しないと気がついた.

長いようで短かった1年もついにあと2話.収まるべき大団円へとひた走る「陰陽」.あまりに面白くて分量が凄いことになってしまったこのレビューも残るは2回.今回は前半が式神戦で後半が心理戦.変形込みで大技を連発する前半はもちろん無茶苦茶贅沢なんですが,もっと贅沢なのは後半の心理戦に注ぎ込まれた時間.滅び行く世界の中,さらに次回最終回だってのにキレたウツホとひたすら口喧嘩する闘神士たち…ってここに来てこれをやるか(笑)! けれど本作の真の醍醐味は派手で小気味いい式神戦などではなく,因縁と契約で絡まりあった式神と人間たちの繊細でダイナミックな心の機微なんだからこれでよし! 終盤は,技ではなく心でウツホを圧倒します.

前半.前回多大な犠牲を払いつつウツホを封印しようとした天地宗家.しかしそれを利用され逆にウツホに封印されそうになった2人を手荒く助けたのは神流のマサオミ! サブキャラがほぼ片付いたところで颯爽と再登場し,おいしいところを持っていきます! 姉や仲間たちを蘇らせるために現代の天流を内部から操ろうとしていたマサオミは,ウツホやタイザンの真実を知ってついに真っ向から造反.ヤクモが残してくれた言葉の通り,自分の姉が守ろうとしたものを守るためにも,マサオミはウツホを止めることを決意.ここに極神操機持ちの最強トリオが結成されます! 今は思い切り迷惑をかけた2人の宗家に心底詫びる時間もないマサオミ.全てが終わったあと,彼をぶん殴る時間は残っているだろうか.
前回の展開でそれなりにダメージを受けている白虎たちに変わり,先頭で仕切るのは青龍のキバチヨ.千二百年をたった一人の闘神士とともに歩んできた古参の式神の割には,ペラペラと英語で一番現代に順応しているあたりが楽しい.天地神の三極神操機で超降神した式神たちは,ウツホがけしかける大降神を打ち倒していきます.ウツホに言わせれば,闘神士の欲で式神を縛るのが超降神.しかし縛られているはずのコゲンタたちの表情は,己の理性をなくして空しく暴れる大降神よりもずっと豊かだ.
ウツホ謹製の大降神式神どもは強いけれど,それぞれにヤクモの言葉を胸に抱えた3人の闘神士が戦意を失うことはない.極神操機の力によってパワーアップするのは1つの技だけではなく,ここに来て他の技まで新たなビジュアルとともにパワーアップ! おそらくはこの2話あるいは1話のためだけにわざわざ着せ替えさせるだなんて,なんて贅沢してくれる! 震坎兌離,コゲンタの孤月拳舞は風雲反魂手へとパワーアップ.ランゲツの洞刻もキバチヨの対大降神小銃逆鱗爪一九四一斉射も見たことない姿とともに炸裂.名前長い.このあたり,あまりに贅沢すぎてむしろありがたみがなくなっている気がするのは気のせいか(笑)?
大降神を新技で倒されたウツホは木の型に力を込めて更なる強敵を作成.それは超降神したコゲンタたちの中にある闇を取り出してつくった大降神.…強敵として用意されたのが自分自身のコピーってのは,今のウツホにコゲンタどもに対抗する手段が他にないことを示す良い証拠.高速に流れていきますが,恐らくはこれが式神の頂上戦! …確かに闇は深いけれど「恐れるな!」と叫ぶコゲンタ.あまりにも緊密な闘神士と式神の絆は,自分自身の闇ですらもあっさり撃破! 閃輝照陽光,赤月華,八手舞拿….またも姿を変えて発揮される新技は,ウツホの望みを壊していきます.
戦闘の中で高まっていく神操機の力.ついには神操機が光りはじめ,式神たちは時が来たことを告げます.闘神士たちが切った印によって三度姿を変えた式神たちは,トランスのままでウツホの周囲を取り囲む….力と絆を極めた3式神による強力な封印がスタート.囲まれたウツホにはもはや行動の自由はなく,封印の陣の中,ウツホは沈む.
「…嫌だ…嫌だ,嫌だぁぁ! もうあんなところに戻るのは嫌だぁぁ!」
幼すぎる悲鳴にはっとするリク.人を滅ぼそうとする悪であるのと同時に,その力ゆえに騙されて封印された哀れな子ども.ひとりぼっちを恐れる涙の叫びに,リクはこの道では大団円が来ないことにはっきりと気づきます.ウツホも「みんな」の一人.助けを求める哀れな子どもには,その力のある誰かが手を差し伸べなければならないのです.

後半は総決算の心理戦! ウツホの封印を強制的に中断したリク.いきなり努力を台無しにされたユーマやマサオミには大変迷惑だろうけど,リクが必死で主張するとおり,このコースは一時的な勝利への道ではあるけれど全ての解決への道ではない.それは千二百年前の罪の繰り返し.前と同じことをやってしまっては,ただウツホの苦しみや悲しみや怒りを大きくして未来に先送りするだけ…そんな投げっぱなしの道が王道のわけがない! 極めし者がやるべきなのは,ウツホを救うこと.方法はわからなくても,リクたちはここでそれを実現しなければなりません.
もちろん救われ役のウツホもそんなリクの言葉に反発.ウツホが千二百年に渡って天流と地流から受けた仕打ちは,地中に一人きりで眠れず泣けず,見たくもないものを見せられるという拷問.常人なら心が壊れて当然なほどの過酷な経験を叫ぶウツホの顔は,少年の顔のはずなのにひどく老いている.人の歴史は,数え切れないほどの戦いや血や罪や愚かさや悲しさで紡がれてきた.そしてそれは,闘神士という同族同士で争いを繰り返してきた闘神士と式神たちの歴史も同じ.…ただし彼らの同族争いの原因となったのは,彼らの欲とウツホの存在なのだけれど.
人間は太極にはびこるゴミだと,自分の命令に従わない式神たちを抱き込もうと頑張るウツホ.今や生き物全てを焼き尽くすほどの火を手に入れている,愚かな人間.彼らの欲によって太極は乱れ,この世に残された時間はわずかしかない.人さえいなくなれば,太極の節季を司る本来の形に戻ることができる.…かつての救世主の血を吐くような正論に,人である宗家たちは沈黙するしかない.
正しいけれどひとりぼっちのウツホは必死.過ちを繰り返す人間から離れて「契約」という形だけの絆を捨てろと言うけれど…コゲンタたちは動かない.式神たちにとって,契約は闘神士との大切な約束.同じ目的に向かい歩むための誓い.契約は式神と闘神士の不断の努力によってのみ保たれるから,形などない.形のないものは壊すことはできない…「もうこの絆は,何人たりとも壊せやしない!」

手に負えないほど超降神は強いし,闘神士は自らの分もわきまえず自分を救うとか言い出すし,式神たちは絆を切ってくれない.何もかも思い通りにいかないウツホは,今度は闘神士たちから絆を切らせようと揺さぶりをかけます.皆の笑顔のために闘うというユーマには,今すぐ全ての人間を笑顔にしてみせろと無理難題を.笑顔は,その場を取り繕う仮面に過ぎないとも.穏やかな日々を取り戻したいマサオミには,現代のどこが穏やかなのかと指摘する.もはや過去の自然は戻らないからマサオミの穏やかな日々だって戻るわけがない.
そして最も性質が悪いリクには,お前には何もないと真実を叩きつける.宗家として,笑顔のため,式神のため…これまでころころとリクが目的を変えてきたのは,リク自身には本当の目的がないから.たった一人で千年後の世界にやってきた異邦人にとって,この世界は所詮他人のもの.この世界にリクのためのものはないのだから,絶対に譲れない欲などない.他人のための世界で,無駄に生きているだけ….
「僕には,あなたの言うとおり,何もないのかもしれません」ぼんやりと静かで生の喜びも感じられなかったリクの日々.しかしコゲンタが来たことによって,日々は波打ち変わっていった! 面倒以外の何者でもないはずのコゲンタを最初からあれほど大切にしていたのはここに繋がるのでしょう.コゲンタが連れてきた沢山のトラブルと沢山の仲間,それから,信頼.そして…人の役に立って,周りの皆が喜んでくれそうなこの瞬間.
何も持たない空っぽの少年が欲しかったのは,誰かの役に立って記憶の片隅に少しでも置いておいてもらうこと.異邦人がここにいたという小さな証拠.…それは確かに欲だけれど,同じように空っぽのウツホすら抱いたほどのわずかな望み.こんな欲すら人の罪と言い切れる存在は,きっといない.
リクに続いてウツホの糾弾をひっくり返すユーマ.確かに全ての笑顔は無理かもしれないけれど,今は笑顔にさせる力を周りに与える存在になりたいユーマ.それはランゲツに出会ってはじめて知った,大切なこと…それはたとえば父のように,母のように.道は間違っていたけれどミカヅチのように.そしているだけで自分を支えてくれたミヅキや,ソーマのように.一人では無理でも,沢山の人が笑顔を守れば,全ての笑顔に限りなく近づいていくだろう.
そしてマサオミ.ウツホが自分たちを救ってくれた恩を,マサオミはキバチヨとともに千二百年忘れませんでした.救世主としてのウツホを覚えているマサオミにとって,自然を愛する心に溢れた彼もまた「みんな」.確かに今の世は穏やかな日々には程遠いかもしれないけれど,マサオミやキバチヨはウツホとともに戻りたい.何も持たない空っぽのウツホのことを,今,心から受け入れてくれるのは彼しかいない.
どうしようもない自分なのに,支えてくれる,教えてくれる,ともに歩いてきてくれる…「たったひとりの式神との絆が,僕/俺たちを救ってくれたんだ!」

式神の存在を小さな灯として,闇を歩んでついに極にまで至った3人の闘神士.その高みは,常人ならざる力を持つウツホにならばわかるはず.3人の言葉の中に自分との共通点を見出したものの,コゲンタ・ランゲツ・キバチヨの3体の名を砕いてしまうウツホ.闘神士たちにとって替えがたい存在を奪ったウツホは笑うけれど…全ての式神が消えて節季も失われたこの世界に絶望することもなく,ただ真っ直ぐにウツホを射る3対の瞳.闘神士たちはウツホに何を言おうとするのか?
いよいよ最終回! 式神を失ったはずの闘神士たちは何をどうやって大団円を導くのか.現世の連中,特に自分よりもリクを心配しているモモも気がかりです.敵を倒して終了という道はもはや選べない本作で,極神操機の連中はどのようにしてウツホを救うのか.力はいらないとかあの頃に戻りたいとか展開はいくつか考えられるけど,それをあと1話にきっちり入れ込んで別れまで描ききる時間はあるのか.そしてボート部は,世界を制覇できるのか! 次回,最終回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#46

「石より花より美しいものの巻」

決勝戦1回戦としてパンの美を競う諏訪原とモニカ.諏訪原のパンは黒い塊の中から現れた,果物の宝石に飾られた黄金色のパンドールの王冠.それに対しモニカが作り出したのは,飴でつくったバラのつぼみが生えたライ麦パン.どちらのパンも美しく,ピエロは試食によってパンの優劣を決めることにする.
後回しにしてほしいというモニカの策を受け入れた諏訪原のパンが,まずはピエロの口に入る.その直後,いきなりパンドラの箱に引きこもるピエロ.箱の中からは厄災ならぬハクサイが飛び出して世を乱し,箱の底には希望ならぬゴボウが残っているという,リアクションとしては割と直球のダジャレだった.

技と技,そして肉体と肉体のぶつかり合いが画面にはじける「ジャぱん」.さすが決勝,演出の気合の入りっぷりっていうかモニカさんの美しさに関しては今回もまったく手抜きなし! 諏訪原に媚売ってる部分はもちろん素敵なんですが,コミカルな仕草も実にキュート! 対する諏訪原の体も随分きっちり描かれていたような気がするけれど,そんなものはまあどうでもいい.地上に厄災を撒き散らしたり自首して収監されたりとピエロももちろん大活躍.パンの美味さを表現するには前科がつくのも厭わないって,リアクションの道とはかくも厳しいものなのか(笑).

前半! 「パンの衣食住」のうち「衣」を競う割には結局裸でパンを焼いている2人の職人.オーブンの傍とか熱そうだ.諏訪原も奴なりに頑張るものの,ピエロはモニカのさんの素晴らしい肉体…が作り出したパンにエキサイト中.いかにも菓子職人らしい繊細な飴細工を誇るモニカのパンに対し,諏訪原が焼いたのは黒い塊.
しかしこれはあくまで衣.世界レベルのピエロにも見抜けなかったその本性,内側に黄金の輝きが! 光り輝く金色のパンドールの冠.以前和馬が見せたクロワッサンの技術をアレンジし,クロワッサン生地で柔らかく焦げやすいパンドール生地を熱から守ることで生み出された黄金の地金に,妙に輝く果物の宝石を配しています.鍛冶屋で鋳型を自ら抜いてきたりチョコで陰影をつけてみたりといかつい見た目の割に華やかな芸の諏訪原.なんせ武蔵に代表される通り,日本のサムライは芸術にも心得があるのが理想ですからね.
金色に埋もれそうな果物をチョコによって浮き立たせて生み出された至高の王冠.今のところ見た目の凄さはモニカのパンと互角.ピエロは試食に入るわけですが,なぜかモニカは試食を後回しにしてもらうことを希望.本来有利なのは焼きたてパンのはずなのに,色仕掛けまで交えたモニカさんのこの遠慮はおかしい.けれど「ある意味裸の付き合いした仲じゃない?」ってモニカにお尻をふられたら,そして投げキッスなんかされちゃったら,どんな言い訳してもいいから誘いに乗りたくなる気持ちはわかるぞ諏訪原(笑).ベストコンディションを叩き部潰してこその武士の勝利…という自分に対しての言い訳とともに諏訪原は蟲惑な色仕掛けに屈し,この判断が最後に勝負を分けることになります.そんなわけでまずはパンドール戒に対するピエロのリアクションがスタート!

その美味さを表現するため,いきなり箱の中へと入るピエロ.もちろん諏訪原をはじめパンに夢中な職人たちには「?」な行動なわけですが,これをミエミエと言い切るのが河内.さすが,パンづくり以外には割と有能な男だけのことはあるぞ! パンドール→パンドーラ→パンドラの箱という初歩的なリアクション.置かれているのは神様が厄災を閉じ込めた箱…でも審査が進まないのでモニカを「裸女」呼ばわりしつつ一緒に開く諏訪原.神に対する恐れなんて,戦闘バカの彼にあるわけもない.
普通「災厄」の方が一般的なんだけど,この先の展開のためには「厄災」でないとうまくいかない.なんせ箱のなかに閉じ込められているのは大量のハクサイ(苦笑).で,しょうもないダジャレによって飛び出した謎のクリーチャーに青ざめる一同.普通に箱の中から転がりで出ていくだけでも十分なはずが,なぜか独特のキャラクターとなって選手や観客を襲うもんだからややこしい.
一体どんな仕掛けでこの異常事態を実現しているのかはよくわからないけれど,ともかく数が多いので洒落にならないハクサイども.そんなクリーチャーの乱舞の中で箱の中の希望の話を怒鳴りながら戦う黒やんが素晴らしい.あまりにもテンポ良く,ハクサイ見ないで殴ってる(笑)最後には潰されてるけども.このリアクションを終わらせるにはオチをつけるしかなく,案の定箱の中にはそのオチがお待ちかね.人間に唯一残された希望…ではなく,ゴボウ! ハクサイに合わせたベタな野菜ダジャレシリーズ,ここについに完結!

後半は本当に美しいもの.希望ことゴボウの中から出てきたピエロは,閉じ込められた希望らしくこれまで狼藉の限りを尽くした全てのハクサイを従わせて箱へと戻す.小さいけれどどうやら猛獣であったらしいハクサイ.黒やんは凶暴なクリーチャーに潰された程度で済んでよかったと思わなければならないようです(苦笑).あのハクサイ,普段の飼育では何を食べさせてるんだろう….
リアクションに謎のナマモノが投入されるほど,諏訪原のパンは素晴らしい.特にピエロが褒め称えるのが宝石となった果物の工夫.前の戦いでは全てを見抜いたピエロでさえも追随できない,諏訪原の努力と鍛錬の結晶! これは諏訪原が己のパンを作るべく世界の技術を無我夢中で盗んでいたとき,師匠の助言によって見出されたパン作りに直結しない食品の加工技術の1つ.…今回はわらわら猛獣ハクサイとか切り刻まれる大量の本とか,描くのが面倒そうなものが多いんだけどなんだか楽しそうに描かれていて凄いや(笑).
パンの美観や美味さを支える具材の加工技術に目をやった諏訪原が盗んだものの1つが,モニカの故郷であるドイツのドライフルーツのはちみつ漬けというテクニック.しかも諏訪原は同じ材料でハチミツに色をつけるという手法を選択し,これがピエロにすら見抜けない宝石の美しさの秘密となった,という種明かし.菓子職人のモニカですら気づかなかったテクニック…の割にはリアクション本体に組み込まれていないのが気になる.これ,見た目は抜群だけど味の面ではさほどでもないってことなんだろうか.
渾身の作を見せつける諏訪原に容赦はなく,河内はズレっぱなしのヅラに気づく神経がなく,主役に至っては存在感がなく(笑),そしてモニカは夢のためにもこの脅威を前にして引くことはない.黄金の冠の試食中に花開いた,ライ麦のバラのつぼみ.部分的に水飴を混ぜて熱と重力と時間で花開かせた超絶菓子職人としてのテクニックが食う前から炸裂! 諏訪原に色仕掛けしてまで稼ぎたかった時間は生み出した花と,モニカはともに美しい.そしてそれ以上に,このパンに含まれているモニカの過去の思い出や愛は美しい.

試食直後,いきなり涙をこぼすピエロ.こんな美味いパンは生まれてはじめて食べました!とまで絶賛するのはまあいいとして,いきなり自分から警察を呼んでさっきの騒動を自首.そして決勝の真っ最中に,逮捕されてあれよあれよと運ばれていく….さっきのは初心者の河内でもある程度対応できたリアクションであったのに対し,今回はいきなり飛ばしすぎ(笑).いくら観客が少なくても,審査員がいきなり退場するってのはどうなのか? このあたりでじたばたしているモニカさんが,一番可愛いぞ!
黒やんの見立てによれば,ピエロは今晩ここに戻ってきて審査するのは無理.ゆえに警察にいかねば審査結果がわからない…というわけでモニカと諏訪原は警察に赴き,書いたようなヒゲのピエロと面会.もちろん二人ともちゃんと服は着てきました(笑).審査結果は…あまりにも先を考えてない強烈なリアクションが暗示するとおり,そして黒やんの見立てのとおり諏訪原の敗北.モニカの勝利!
パンに菓子を無造作に繋いだように見えるモニカのパンですが,使用した材料の相性の良さは定評があり,さらにパンの表面から見えないところにも菓子部とパンを繋ぐための素晴らしい工夫が.モニカが準備していた5種類の生地は,それぞれが飴でくっつけられて5層となり,その工夫に感激したピエロはここに「護送」されたわけです! …美味さを即興で表現するからこそ,後先考えない奇行が炸裂しちゃうリアクション.黒やんだけは「審査とはそういうものなのだ」と共感してますが,それは共感できちゃダメだろ(苦笑).
飴で生地をくっつけることで保温効果を生み出し,バラが地層と地下水の中から生えているような美観も増し,さらに味も4対6の配合を実現する絶妙の生地の配置を実現する.諏訪原が王冠の地金部分では美観のことしか考えていなかったのに対し,モニカのライ麦パンは分離しがちなバラと地面を飴で繋いで一体感を出し,なおかつ食うものを楽しませるための工夫までされた素晴らしさ.ゆえに,諏訪原完敗!

ピエロを泣かせ勝利の決め手となった5層の工夫は,モニカの母が娘のために編み出したもの.実際天涯孤独のピエロにとっては,母の愛の直撃はそりゃ厳しかったに違いない.もちろんそれで逮捕されて護送されるのはやっぱりどうかと思うけども(笑).そして敗北した諏訪原は,モニカの菓子職人らしいぼろぼろの掌に心からの賛辞を送るのでありました.そして花咲く恋の予感!
…一番の堅物にどうやら春が来ちゃったみたいなんだけど,この敗北で洒落にならない状況に追い込まれたのがパン以外には滅法強い河内.彼がシャチホコを越えなければ,日本チームは敗北で主役の出番なしに決勝が終わる! 冠の指示でエギジビジョンで立派なピエロを務めた河内は,この大舞台で本来の自分の役目を果たすことはできるのか? 次回に続きます.

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9月終了アニメ雑感・1

休日と終了番組てんこ盛りの昨今,皆様いかがお過ごしですか? 自分は先月の疲労を癒すべくまだまだ全力で休息中.休むっても寝るだけではなく,心の栄養とかストレス発散が必要なので,今回は平和島骨董市へ!

 

初めて行った会場だったけど,結構な広さの会場と店舗数で見ごたえがある上に,和ものが中心ってのが素晴らしい.品物も結構見所が多くて楽しかった.…でも,欲しい商品がことごとく8万円台で,逆にストレスが(苦笑).結局唐津と古伊万里の陶片と桐箱を買って終わりましたとさ.陶片は,安いけど面白いからいいよね.
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さて! 現在までで全話消化したもので書けそうなものについて感想を.今期は1年夢中で付き合ったものも終了してしまうのでとても寂しい.次期にもいいキッズアニメがあるといいなぁ.数字はここではおなじみの私見:一般:電波.評価としては,今期は当たりが多くなりそうな予感.

バジリスク 3:4:2
一人減りまた一人減り,そしてついにはたったの二人へと収束していく恋と妄執の物語.多人数で騙しあいをやっていた前半はムードメーカーがそれなりにいたので残虐な展開もどこかユーモラスに見えたんですが,その連中が次々に消えていった後半は暗い画面と相まって大変重苦しい展開に.…確かに人材不足だったけど,まさか天膳がギャグを担当することになるとは思わなかった(笑).原作由来の普遍的で奥深いテーマと,それを描くに相応しい妥協を許さぬ画の美しさが調和した作品.国内評価以上に,海外でどのように評価されるのかも気になります.面白かったです.

ビューティフルジョー 4:4:3
この1年,本当によくコケそしてよく持ち直してきたヒーローもの! 癖のある画で描かれたバトルはちゃちで子供だましでてきとーでサイコーにかっこいい.新展開に入るたびにコケるという悪癖だけは最後まで治らなかったものの(苦笑)数々のお約束を全部わかっていながら笑顔でこなしていくあたりや,ジュニアに代表される現実世界と架空世界の扱いもいかにも大人らしい確信犯ぶりで素晴らしかった.声優の熱演も見事!
何よりも評価したいのは,ひねた展開全盛の現代にここまでいけしゃあしゃあと王道を歩んだ面の皮の厚さと,それをつい許してしまいたくなるジョーの天井なしの魅力.最初から最後までジョーはジョーのまま,何も変わらず,かわりに世界を変えていきました.内容の良心や教育的配慮も全部ひっくるめて,キッズアニメの傑作です!

ギャラリーフェイク 3:3:1
抜群の原作と声の良さで他の問題を全部カバーという姿勢がいっそ気持ちいい(笑).立ち上がりに失敗したものの,途中でちゃんと持ち直したおかげで普通にまったりな大人向け作品に化けました.どこかが尖って素晴らしいわけではなかったけれど,トータルとしての丸みゆえに一般の視聴者にも受け入れやすい出来になったところを誉めたい.終わるときにもっと続きが見たいと視聴者に思わせたんだからナイスファイトだと思います! 実際この作品,ドラマにするにはちょっと題材が難しい…っつうか高価すぎるので,ぜひ次期シリーズもアニメでお願いしたいところです.

まずは3本.もちろん,続きます.

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金色のガッシュベル#124

「手の届かない遥か遠くへの巻」

いつもと何も変わらないはずの学校で,もはや避けられない旅立ちを覚悟している清磨は空ばかり見ている.平和な中でも鈴芽だけは,清磨の様子がいつもと違うのに気づいていた.
翌日の休日は,マリ子の提案で急遽決まった楽しいハイキング.なぜかついてきた先生たちや,岩島のUFO捕獲を手伝うガッシュとウマゴンも一緒だ.目的地ではそれぞれに,どたばたと山を満喫したりしなかったり.その中で,マリ子が鈴芽のプレゼントを自分のためのものだと勘違いして取り上げてしまう.

ついに優しい季節が終わる「ガッシュ」.ここまで丁寧に積み上げられたエピソードは,この先の厳しい秋と冬をより際立たせるための切ない伏線.今回はそのラストを飾る,叙情的な一話となってます.原作からすると異常なくらい楽しくて楽しくてけれど切なく,という54話のクレイジー缶けりパターンで来るかなと思ってたんですが,思った以上に直球にしっとり描かれていたのが印象的.特に日常話なのに清磨があんまりツッコまないしひどい目にも遭わないってのがものすごく珍しい! …普段ならこんな扱いを受けていい男じゃないんだけど,今回は特別です.

秋が近づいて空は高く,学校の窓から見える青もどこまでも遠い.テストを楽勝でやっつけてぼんやり外を見ている清麿の姿に何かを感じてしまったことから,今回の鈴芽の迷走がはじまります.魔物の行動が変わるほどの脅威が関係者だけに影響を与えるという保証もない.ガッシュや自分たちのためだけでなく,もっと大きな範囲のためにも,清麿は既にあの建造物を調べに行く覚悟を固めています.
テストが終わって明日は休日.それぞれのささいな悩みや願いに平和にざわつく教室の中でも,一人で空を見ている清麿だけは別の場所に心がある.悩みについて「一応あるけど」なんて軽く答えているのは,もはやこの場所で助けを求めてなんとかできるような問題ではないから.心ここにあらずのために,穏やかに見えて友達にツッコむ余裕もない.いつものテンションの高さに比べたら本当に穏やかです.
もちろん鈴芽以外はそんな清麿の不思議な穏やかさに気がつくわけもなく,マリ子ちゃんの扇動で明日はみんなでモチノキ山ハイキングに決定! クラスメイトはまあいつもの通りとして,先生とワイフまでいつもの通りだ(苦笑).マリ子は鈴芽のために清麿を誘う気の良さを見せ,清麿は周囲にろくにツッコむこともなく穏やかに賛成.なんでここまでマリ子が必死なのかと言えば,明日が誕生日だと必死でアピールしている割に…誰も聞いてない(笑).しかも大親友の鈴芽ときたら,「プレゼント」という単語だけは認識して清麿のために夜なべする始末.
翌日はまたも快晴.モチノキ中学レギュラー総出の愉快なハイキング! もちろん学校にも勝手についてくることでおなじみのガッシュやウマゴンもご同行.普段の清麿なら駅で既にツッコミまくっているはずなんだけど,そこを聞き出すのも結構後になってからってのが明らかに違う.ちなみに似たような立場でも肉体労働担当のガッシュやウマゴンはまったくいつも通り.今回は岩島と一緒に爆走だ!
さて! 今日が誕生日なマリ子さんは,ハイキングだってのにやたらとめかしこんでだ上に気合の入ったお弁当までご提供.本来祝われる立場としては涙ぐましいまでの歓待ぶり.けれど岩島とガッシュとウマゴンはUFOのことに夢中,金山は席替えのことに,ワイフと鈴木さんは万能日焼け止めクリームに,金子は参考書に,鈴芽は清麿の異常に夢中.平和ゆえに自分勝手なモチノキ町レギュラーがどうでもいいことをわざわざ認識しているわけがありません(笑).
そして,謎の建造物のことに夢中でツッコミにも行かない清麿でも,さすがに内心ツッコまざるを得なかったのが岩島たちの珍妙行動.ガッシュとウマゴンに自分が乗った凧を力いっぱい引かせて飛ぶって,魔物の子の凄い体力を考えるととんでもなく危険だ(苦笑).そんな調子で動きを止めている清麿に,徹夜の成果をプレゼントしようと近寄る鈴芽.しかしこれを妨害したのが,友達のはずのマリ子ちゃん!
鈴芽のプレゼントを勝手に自分の誕生日プレゼントだと思って受け取るマリ子.そしてここでようやく,鈴芽以外は誰もプレゼントを持ってきていないことに気がついて激怒!…って,実は鈴芽のもマリ子宛じゃないんだけど.
いくら昨日懸命に宣言したとしても,おいしいお弁当を振舞われたとしても,一同が今あげられるのはお祝いの言葉程度.マリ子が怒っても仕方がない事態をなんとかするべく動いたのは実は山中と清麿のみ.他の連中は堂々とスルーしております(笑).そして別の意味で対応を迫られることになったのが鈴芽.プレゼントをどうしても取り返したいけれど,友だちからの唯一の誕生日プレゼントを無邪気に喜ぶマリ子から取り上げるってのは容易なことではありません.

実に哀れなマリ子のために真面目に動いたのは山中.キノコにも詳しそうな清麿を仲間に引き込んで,山中でシイタケ探しを開催! 相変わらずの穏やかさの中でも,さすがに「プレゼントにシイタケはどうだろう」とツッコンでみる清麿ですが,山中の返事は「まあ,たまにはいいだろ」と無茶すぎる.いつもならきっと止めに入るんだろうけど,ローテンションの清麿は山中を襲うであろう悲劇を予見しつつも(笑)シイタケ探し.相変わらず,ツッコミの癖に無駄に付き合いいいよなぁ….
今回の主役がシイタケ探しに勤しんでいた頃,本作の主役は岩島・ウマゴンとともになおも危険な遊戯に挑戦中.完成したフォーメーションは岩島が乗ったウマゴンが引っ張ってガッシュの乗った凧を揚げるというもの.ここで遠くにきらりと光る何かを見つけてしまったことによって,他の連中の楽しい?ハイキングがまさにウマゴンの足によって蹂躙されていきます!
UFOを追う岩島たちは,まずは席替えに関して必死のお願いに励む金山のところに期せずして突撃! ウマゴンのケリが金山に入る! さらにここに来てまで清麿に勝つために勉強していた変人・金子の必勝参考書やら,お肌を気にする鈴木とワイフの日焼け止めクリームやらを踏みにじり,つるつるとクリームで蹄を滑らせたウマゴンは崖下へと落下! …だから危険な遊戯だと…(笑).もちろんUFOを追ったり襲われたと思ったりしていたガッシュも一緒に落下.それを助けてくれたのはUFOの綱? 実はガッシュが追いかけていたのはバーゲンのバルーンというオチ.大きな戦いを前にして,大怪我しなくて良かったな(苦笑).
さて,プレゼントを持ち去ったマリ子から必死に取り返すべく頑張る鈴芽なんですが,親友ゆえにやっぱり本当のことは言いにくい.けれど鈴芽のあまりの挙動不信ぶりからようやく真実を察してくれたマリ子は,がっかりしながらも快くプレゼントを戻してくれます.たとえ友達が傷つくとわかっていても,自分が泣いてでも,鈴芽がプレゼントをあげたかったのは空に飛んでいきそうな清麿.これまで鈴芽が必死に空回っていたことをよく知っている一番の友達だからこそ,橋渡し役を務めてくれたんでしょうね.

時は既に夕方.楽しいハイキングももうすぐ終わり.マリ子に清麿のところに連れてきてもらった鈴芽なんですが,折角2人きりにされた直後に清麿を見失っているあたりがさすがは鈴芽(笑).この子の方向音痴は洒落にならないレベルなので,しばらく迷ったあとで清麿を見つけることができたのは本当に運が良かった.鈴芽が小枝を踏み折った音に鳥が飛びたち,それにおびえて泣きそうな鈴芽と,鋭い目で陰から顔を上げる清麿.愉快で楽しいハイキングに来ているはずなのに,ちょっとした異常にも戦闘モードに入りかかるってのは,相当気を張っているいい証拠.
何はともあれ渡したいものも渡したい人も見つかって,鈴芽は誕生日でもない清麿にプレゼント.理由は「高嶺君,今度はどこに行っちゃうの?」…さすが腐っても恋する乙女.友達の誕生日は完璧に忘れても好きな人のことだけには敏感.どうやら石版魔物編の直前にも同様の変な雰囲気だったらしい清麿.ツッコミとしてのノリが相当悪くなり,静かになって,しかもたぶん今回は前回以上に友達でも学校でもない遠くを見ていて…「何も言わずにどこかに行っちゃうの」.
鈴芽の正しいカンに「たぶんそうなる」と言わずにいた言葉をついに口に出す清麿.学校の友達には魔物の話について常に伏せてきた清麿が言える精一杯は,そのうち自分がこの町から姿を消すということだけ.だから鈴芽は,きっと聞いても教えてくれない行き先から,清麿がここに無事に戻ってくるように小さなお守りをプレゼント.清麿はそれを「しゃーない」と笑って受け取って,戻ってくると約束してくれます.そして相変わらずのシイタケ探しに夕日の方へ….
光の向こうに行ってしまう清麿の後姿.それを引き止めることもできず,一緒に行くこともできず,嫌な予感も止まず,ただ涙をこぼす鈴芽.このシーン,よりそういう風に見せるために夕日まで使って原作をアレンジしていて,胸の痛む雰囲気が実によく出てます.

楽しい時間は終わり全員揃って下山.ちなみに山中のしいたけプレゼントはやっぱりマリ子ちゃんに怒られました(笑).ガッシュたちのUFO追跡暴走に巻き込まれた一団はがっくりして下山し,ガッシュが見つけたバーゲンのアドバルーンは,空高くへと飛んでいく.夕日の中に,空の高みに,鈴芽の手が決して届かないところへと.
次回からは石版魔物編をも越える激しくハードな,そして部分的にどうしようもなく笑える展開がお待ちかね! 謎の建造物の中で力を集めていたリオウはあのウォンレイたちを引き込んで,「ファウード」の鍵を壊すために必要な力はあと二人…穏やかな時間は急激に流れだし,これまでの幸せが覆っていく.次回に続きます!

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ボボボーボ・ボーボボ#72

「本格的に始まっちゃったよ新展開の巻」

新皇帝決定戦に乱入することを決めたボーボボ一行.開催場所の入り口,地下に続く穴の周囲は既に死屍累々.穴に飛び込んだ一行は,ばらばらにされてそれぞれ別のコースを進むことになった.
ビュティと同じ魔の海底トンネルを進むことになったのは首領パッチ…というよりはパチ美.宇治金TOKIOも加わって3人で通路の番人を突破するはずが,パチ美は逃走し宇治金は役にたたない.しかしビュティは自分ひとりでも戦うとヒロインの意地を見せ,その意地がパチ美と宇治金のライバル心に火をつけた.

大きな山を越えて今度は穴へ.内容よりもむしろ改編期になっても新展開&特番で放映不能という状況に戸惑う「ボーボボ」.たしか今のお家にはそのうち新しい住人が来るはずなんだけど,お前ら一体どこに行くつもりだ(苦笑)? 今回はノリ重視でややツッコミが空回り気味.要所で入るのでギャグ自体はわかりやすいものの,バランスとしてはちょっとくどいかもしれない.そんな状況の中で豪華に使い捨てられていくのが私市淳と中原麻衣! 相変わらず声優に関しては無駄に総力戦.
アバンは突如ジャンケンで,その結果ミュージカルをやることに決定.無駄にノリノリな3バカ+田楽に対し,「おれは~バトルオタク~」と外すへっくん.…それが君のテーマなのか(笑).芸人たるもの芸事は,何でもそれなりにこなすか笑いを取るかのどちらかが出来なきゃダメですよ.まあ,たしかに気の毒ではあるけども(苦笑).

前半.マルガリータ新皇帝決定戦を知ったボーボボたちはもちろん乱入決定.毛狩り隊の中枢を叩けるからというよりは,うまいこと次の皇帝になることが狙いだ(苦笑).モグラを拷問?して聞き出した会場には「君も皇帝になっちゃえ」という惹き文句もキュートな看板がでかでかと.周囲にはちゃんと先の恐怖を暗示する惨状も用意されているので,気を引き締めろといきなり力を入れて演説をはじめるソフトン.もちろんそんな演説を真に受けるような間抜けは,ヘッポコ丸程度しかいないわけですが.
てなわけで大穴目がけて突撃するボーボボたちと,それに巻き込まれる者たち.縦穴の壁のカエルの彫刻の口に連れ込まれ,一同はそれぞれバラバラに….ビュティと首領パッチ,ボーボボとヘッポコ丸,ソフトンと田楽.破天荒は自分で道を選び,天の助はお約束なので一人で落下&リアクション.首領パッチとボーボボがちゃんとツッコミ役と同行しているところなんて,さすがハジケリスト,隙がない.
ビュティと首領パッチが到着したのは,コースナンバー26・魔の海底トンネル.到着直前からパンダに技をキめられてみたり,通路に噴き出す海水を食らってみたりとリアクションで視聴者の注目を集める首領パッチ.なんせパチ美さんはビュティとヒロインの座を巡って争う宿命のライバル.少しでも目立ちたいパチ美が決して味方ではないってことがビュティさんには辛い.
ツッコミであるビュティさんはどんなボケよりも強いものの戦闘力はほぼ0の上,ライバルは敵愾心剥き出しで頼りにならない.こんなときに仲間になるのが,旧Fブロック隊長の宇治金TOKIO.…もちろん首領パッチ以上に頼りにならねえっつうか意味ねえ(苦笑)! 敵のはずの宇治金がわざわざ接触してきたのはコースの番人を一緒に倒したいから.そんな宇治金を完食の上に壁に容器を投げつける首領パッチ.仲間として認めるための儀式なのかあるいは拒否なのか意味のない八つ当たりなのか.…やっぱり一番最後が正解か.
頼りないものの勝手に1人増えた仲間.しかし番人・火鎖清十郎を前に,いきなり怯えた仔犬ちゃんのようにビュティさんの陰に隠れる宇治金…と首領パッチ(笑)! 装備は布の服のみで棍棒すら持ってないビュティさんには辛い.そんな頼りなさ過ぎる3人に,火鎖はギャラクシーチェーンを放つ! 宇宙だしジャンプだし東映だし,なんとなくアレを思い浮かべてしまうなぁ.
一応宇治金が夏真拳奥義・真夏の太陽で反撃しようとするけれど,これは自爆技で昏倒.お前バカだろう.首領パッチは魚に変形して仲間を見捨てて広い海へとランナウェイ.そんなどうにも頼りにならない2人の身柄と,1人分の酸素ボンベの引き換えを火鎖に提案されるビュティさん.自分の命と2人の仲間?の命を天秤にかけることになったビュティさんは…きっぱりと選択.
ボーボボとともに歩んできたこれまでの驚くほどに長い旅.それはビュティにとって,常に仲間に助けられ庇われてきた旅でもありました.仲間の助けがなかったらたぶんビュティさんはここにはいない…今のビュティさんの命は仲間のものだから,「仲間を裏切るわけないでしょ! 私一人でも戦う!」と毅然と言い放つ! 戦闘力皆無でもその毅然たる態度はまさにヒロイン! 戦場の華!
凛と咲く華の姿にパチ美は愕然.王道を歩むビュティさんの姿に追い詰められて突撃だ.ビュティを襲うプラネティックチェーンを妨害する,大量の水とともにやってきたお魚をくわえた大バカ者.「ヒロインは俺じゃー!」って宇治金までいきなりヒロインを目指し始めたのは,たぶんノリだけだと思います(苦笑).とりあえず仲間たちに救われた格好となったビュティさんだけど,海底トンネルには新たな登場人物が…あの強敵,ハレクラニがやってきた!

後半.まずはビュティさんコースの行方なんですが,大量の金とともにゴージャス真拳の使い手ハレクラニ再臨.金の力で全ての無茶を通そうとした大ボスの一人です.もちろん首領パッチも宇治金もお金は大好きなのでハレクラニ大好き(笑).火鎖を奥義・デス100万$ウイングで宙に釣り上げ,金で固めて物言わぬ小さなコインに変える,強引極まりない技の冴えは健在.かくして門番は消滅.
そんなハレクラニはビュティに危害を加えることなく素通り.平凡な日常でボーボボに倒された彼が望むのは,ボーボボとの再戦と勝利のみ! そして宇治金はあっさりハレクラニに乗り換え.パチ美を捨てることに何の抵抗もないのは冷たい氷だから.なんとなく天の助と似たようなコースを辿りそうな気がするけれど,体に気をつけて頑張れ!
さて,ハレクラニが対戦を望むボーボボとおつきのツッコミヘッポコ丸は,屋台が立ち並ぶ死のラーメン街道で食事中.そんなにビュティさんが心配ならさっさと先に進めばいいのに,ブタのラーメンを食いきって器をブタに投げるボーボボ.彼なりの焦りの表現らしいけど,警察呼ばれても知らないぞ(苦笑).
このラーメン街道の番人はメンマ.既に「あの」Jを足蹴にすることで己の強敵ぶりを誇示! もちろんゲストに雰囲気を持って行かれるのは芸人としては我慢ならないところなので,ボーボボはひたすらにJとKを誤解.わかっていないへっくんが真面目に修正しているのが気の毒なような間抜けなような(笑).「いろんな意味で無念」ってJのダイイングメッセージも悲しいぞ.
この道の番人・メンマ.毎度ながらの無駄に豪華な声にびっくりだ.そんな強敵に話の都合上一緒に挑むことになるのは,懐かしい3バカ文明たち! 泣き声は「にんじゃ」ってどうなのか(苦笑).ボーボボとヘッポコ丸のコンビでは強烈なボケとリアクション芸人がいないので,寄ってくる3バカ文明に「甘えるなカスどもがー!」と早速その役を押し付けるボーボボ.とはいえ3文明も普通に喋れるので,こいつらも宇治金と同じく仲間を待っていた口なんでしょう.
そしてはじまるラーメンバトル! ラーメン作って食わせて美味いと言わせたら勝ち!という食バトル.でも天の助がいないので余計な脱線はなく,ボーボボが一応インスタント麺(ただし固形)を持ってきたのに対し,3バカ文明はカーメン,緑の謎の物体,自分…と最初から食い物でないものを揃えてくるという暴走ぶり.この場で一番賢いのは,ちゃっかりツッコミ役におさまって傍観するヘッポコ丸だと思います(笑).
食卓ルーレットで自分の前に止まったものは全部食えという強烈なルール.初回で地獄を見ることになったのはメソポタミア文明.なんせ全部がメソポタミアのところに寄ってます(苦笑).メンマ曰く,彼女のラーメンは食えば美味さに痺れて固まってダイイングメッセージを残す,奥義・美味硬直ラーメンであるわけですが,残されたメッセージには「ぶっちゃけカーメンが効いた」…そりゃそうだろう.
このように笑いを取るだけなら特段問題はないものの,「美味い」と言わせるものを作るのは少々難しい.ボーボボがラーメン老師となって特訓を行い,世界最高ラーメンを開発したとしても,究極のラーメンの割には当たり障りのないカップめんがコンビニに限定販売される程度なんですよコーナーの企画って.しかも実際に監修してるのは別人だったり,「この味は!普通だー!」だったり(笑).
こうなったらボーボボ側にできるのは「全部食え」というルールを逆手に取ること.とりあえずラーメンでないものも食わねばならないということはメソポタミアが身を持って示してくれたので,メンマが準備した特盛10ラーメンを奥義・マスター・あちらの娘たちに僕からサービスでまずは他人に押し付ける.非情なボーボボは展開によってはいつだって仲間を切捨て可能.もちろん文明たちだってばっさりと! そう,いつだって「真犯人はボーボボ」だ.さらに絶対食えないぎょうざをメンマにお届けし,食べ残したメンマを無理やり負けに追い詰めて,また一人,素敵な声が消えていく!

どんな状況であってもとりあえず自分だけは勝ち残っていきそうな悪辣な主役ボーボボさんと,それを呆れて見守るヘッポコ丸はついに出口へ.3バカ文明は,ここまでやられたんだからボーボボが油断も隙もない悪人であることをいいかげん認識するべきだと思います(笑).
舞台は次のフィールドへ.ボーボボ潰せコールで大歓迎されるボーボボたちの明日はどっちだ.ついでにこの作品自体,一体どうなってしまうんだろう…? まったく先の見えないバトルロイヤルの先に待つのは一体何か.次回に続きます!

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陰陽大戦記#50

「共に戦う仲間たちにさよならの巻」

伏魔殿の中,天地宗家は極神操機と白虎たちとともにウツホのもとにたどり着く.燃える都の奥で待ち受けていたウツホは,2人の宗家に己が滅びを望む理由を見せる.騙されて幽閉された千二百年,ウツホが見てきたのは自然を壊す人間の邪悪な姿.人間を絶望と考えたウツホは,この世もろとも,全ての人を消し去ろうとしていた.
けれど人も式神も,滅びることを望んではいない.宗家たちは全ての命を守るために戦いを挑もうとするが,ウツホは式神との契約に介入する.白虎たちから名が剥がされようとしたときに打ち込まれた助けは,ようやく追いついた頼もしき仲間たちのものだった.

ヤクモの五行柱とウツホの無の均衡がついに崩れていく「陰陽」.キッズアニメの常として始まったときから終わりは常に見えているものなんですが,今はその終幕に上手に着地させるための最後の詰めの真っ最中.王道に見えて無茶苦茶やってきた気がする本作でも,今回の流れはまさに王道そのもの.驚きには欠けるんだけどお約束だからこそのテンションの高まりはなかなか.特に式神と闘神士の関係については,今回が総決算.これまで宗家たちに支えられ,支えてきた仲間たちにとっては最後の見せ場…になるんだろうか?

前半.現世に訪れている力の均衡による最後の静けさ.これまでギャグパートを担当してきたボート部も,ここまで事態が深刻化すると1名を除いてボケる余裕もないようで.リクのことが心配で笑顔になれないモモと,そんなモモを支えてやろうとするリュージ.なんかすっかり居ついてしまっている妖怪のトラジとともに,嵐の前の静けさと感じているリナ.過去を捨てたリクが帰る場所は,ここしかないんだけれど….
伏魔殿ではリクとユーマの宗家コンビが意外にさくっとウツホの近くに到着.極神操機が示すウツホを示す色は赤と青の混合である紫.天と地の封印にも使われた力と同源ってことか? 神流は天地に反する緑だけど,実際はウツホに反する色でもあるのか.宗家たちは神操機で扉を開き,待っていた妖怪を白虎で切り刻んで進撃.硬めの結界すらも2体の白虎でぶち破り,ついにウツホのもとに到着します.
神流が整えていた美しい都の姿は既になく,かろうじて燃え残った屋敷の前には小さな人影が.彼こそがこの崩壊を招いた張本人のウツホ.いきなり式神をふっとばすわ宙を自在に飛んで宗家に迫るわと,人かどうか怪しい能力を発揮しまくり.人間の姿ではあるけれど,出生不明の彼は「人」なんだろうか?
これまで戦った誰よりも強い相手を前に,いきなり理由を聞き始めるのが天流宗家.「なぜ,世界を滅ぼそうとしているんですか」…この状況でも崩れないマイペースぶりに,さすがのユーマも驚いてます.自分たちの非はあっさり認めて謝罪して,しかし関係ない人に危害を及ぼすのは許せない,という趣旨はミカヅチの前でリクが初めて宗家の役目を果たしたときと同様.リクの場合,責任を負って自分が滅ぼされるあたりまでは許容範囲な気がするなぁ….
そんな生真面目な責任者にウツホが見せるのは,過去の戦乱.千二百年,人が自然を壊していく歴史を眺めてきて,人間こそ太極に巣食う邪悪,絶望であると断ずるウツホ.だから神流を含めて全ての人間を消さねばならない,という展開は東方先生っぽいですがわからないでもない.けれど本当に人間だけを憎むなら,自然や式神たちを無に巻き込む必要はないはず.一見理屈立っているように見えて,実際はリクが33話でキレたときの心とそう変わらないんじゃなかろうか.
もちろんウツホにそれをさせるわけにはいかない宗家たち.特に「地上にいる全ての命は守る」とユーマが言い切ったことに,今度はリクが驚く.通ってきた道はかなり違ったけれど,今の2人は間違いなく同じ方向を目指している.みんなの笑顔や式神を守るため,宗家たちは世界を守る道を選びます.
宗家たちは受け入れられない要求を突っぱね,ウツホは報復に滅びを加速.これまでの均衡が破れて無に飲み込まれていく五行柱と,その下の現世のものたち.ミカヅチビルや天神町も例外ではありません.さらに伏魔殿ではミカヅチ戦での介入のようにコゲンタとランゲツの身からその名,「契約」を引き剥がそうとするウツホ.己の存在理由を奪われる力に必死で耐える白虎たちを救ったのは…神流討伐隊の4組だ!

後半.ユーマがウツホのもとへ先行したあと,ソーマやナズナたちは奮戦の末に場の妖怪をほぼ撃退し,宗家たちの後を追ってついに追いつく! ろくな道標もなしにここに辿りついたのは,テルの鼻で辿ってきたのか,遠目から見て一番燃えていたのか.もちろんウツホは初顔合わせ.大降神できる闘神士にも怖い相手だけれど,己の命を投げ打った姿に感銘を受けたソーマは,ヤクモのためにも頑張ると決意しています.助けてもらった礼を言うリクに「何を言っているのですか」と応えるテル.仲間がこんなところに来てくれただけで宗家たちはうれしく,仲間たちも宗家たちの役に立てることはうれしい.
ウツホ対神流討伐隊の前座は,ウツホが呼び出した式神たち.赤い目でウツホの意のままに操られる中には見覚えのある連中が多数.これまで贅沢に使い捨てられてきた式神たちの最後の見せ場…の割には,十把一絡げにやられちゃってるのが切ないな(苦笑).必殺技を駆使して,闘神士のいない式神たちを蹴散らす天地の4人.ソーマとナズナの天地コンビも良いコンビネーションを見せているけれど,テルとムツキの究極コラボがおいしいところを持っていく! イソロクがエビヒコを振り回して式神を吹っ飛ばす超打法発動! こんな状態ですら笑いが取れるテルたちって,やっぱりいいなぁ…(笑).
しかしウツホが操る式神は尽きることなく,4組はさすがに辛い…と思ったら,無理やり宗家の白虎たちも復帰.今は回復を待つ余裕は存在しない.今ある力のありったけを発揮する以外にリクたちの選べる道はない.それをわかっている式神たちは意地を見せ,宗家たちも応えて極神操機の本領を発揮.五行奉神剣と爆砕爪拳壁で,雑魚をまとめて吹っ飛ばす!
無を降ろすウツホを止めるために総力を集中する伏魔殿の闘神士たち.未だウツホには誰一人触れることもできないけれど,無は速度を上げて地上を飲み込んでいく….天流の社を守る青い結界もどこまで耐えられるのか.まずは先生が耐えられず,いきなり糸を噴き出してます.これは闘神士・巫女としての素質の差が出ているのか,それとも先生は妖怪に近いためなのかは不明(笑).リクのことを思って恐慌状態のモモと,それでもリクを信じるリュージ.今,ボート部の存在は重要です.たとえ天流の闘神士たちが記憶を落としたとしても,ボート部の記憶で埋められる部分はかなりありますからね.

迫る無の下で伏魔殿での戦いは続く.宗家の式神たちが加わっても敵式神は尽きない.次々に式神を使い捨てにした上に「望まぬ契約が式神を苦しめている」と自分のことを思い切り棚に上げるウツホ.闘神士と交わした契約を忌まわしきものとして,その苦しみから解放してやろうとするだなんて自分勝手も甚だしい.どう見ても式神にひどいことをしているのはウツホだよなぁ….
もちろんそんな誘いに式神たちが従うわけもない.式神の気持ちを代表するのがコゲンタの叫び.「苦しい目にも辛い目にも遭ったさ! だがなぁ,乗り越えてきたんだ!」 リクだけではなく「こいつら」と越えてきた1年近くの紆余曲折.人の心の機微まではよく理解できない式神のコゲンタでも,今リクたちが守ろうとしている「みんな」の意味は理解できる!
思わずウツホに直接斬りかかるコゲンタを止めて守るリク.ウツホが人かどうかは怪しいものの,コゲンタを名落宮に落とさぬためにその身で式神を守ります.力ではなく信頼で結ばれた闘神士と式神の間には,望まぬ契約など存在しない.共に戦うことは式神の望み! …同じ願いを絆として結ばれたこの6組の姿は,ウツホには憎くてたまらない.
わがままなウツホは目の前の神聖な契約をおもちゃにする.まずはホリンの名を掴んで操り,ナズナを襲わせ…けれど苦しむナズナの前で,ホリンは正気を取り戻してともに泣く.自分の呪縛に屈せず,己の感情を示す式神が気に入らないウツホは,ホリンの名をそのまま握りつぶす! ろくな抵抗もできずにあっけなく消えてしまうホリンと,闘神士としてのナズナの記憶….
ウツホの介入は止まらない.次に狙われたのはフサノシン.名を奪われ無理やり大降神させられて,それでも必死で支配に抗うフサノシン.ソーマたちの応援を受けてウツホに向かったところを,これもまた気に食わないウツホはその名を潰し,フサノシンを消す….ナズナが最後に言い残した言葉すらも失って倒れるソーマ.強い絆の強さがなければ,ウツホの支配に抵抗することも出来ない.ウツホを止められるのが極の力を持つものだけというのは,この抵抗力の問題なのか.
二人の仲間を次々に失った現状で,ユーマは鏡合わせの印をリクに提案.ムツキとテルは印を成立させるまでの間,サポート役を務めます.頼もしい仲間たちを交えたウツホ封印作戦決行! …でも,その封印によってここまで事態がややこしくなったんだから,本当の解決方法はこれではないのだろうけど.
宗家たちの封印の儀式をその身で守るイソロクとエビヒコ.これ,本来はナズナとソーマが担当するべき役目のはずで,なんでこの二人が務めているのかは不明だけども(笑)最後まで見せ場を奪っていくテルたちが悲壮ながらも楽しいのでまあよし! 鏡合わせの印がはじまるなかで,白虎たちを狙う攻撃を食い止めるイソロクとエビヒコ.しかしそれは,式神の存在と引換の鉄壁の守り.使命を果し再会を誓って消えていく式神たちと,記憶を失う前に熱い友情を再確認する闘神士たち.でもこれ,本来はナズナとソーマが…(苦笑).

守りたかったものを守りきれない天地の宗家たち.渾身の鏡合わせの印はついに成立.しかしウツホによって封印の陣が動かされ,逆にリクたちが封印されかかるところを手荒い爆撃で助けてくれたのは第三の男,神流のマサオミ! 前回の悲劇をさらに乗り越えてきた彼らの登場で,ついに3極神操機揃い踏み.今回で闘神士の式神たちのドラマはかなり描ききったので,次はまた闘神士たちのドラマに戻るんでしょう.最後の最後で張られた伏線,謎の小屋の住人あたりもそろそろ明らかになるのかな? 天流の隠し神操機の行く末もなんとなく気になるぞ.残るは2回.そこにはどんな大団円が待っているのか.次回に続きます!

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写真・2005夏休みツアー:3

ちょっと間が開いてしまったけれど,北海道旅行記最終回.

実家でだらだらと過ごしたあとは,札幌経由で帰宅しています.まず,実家のある町には駅がないという過疎っぷりなので(笑)近くの町に移動してから「オホーツク」に乗る.秋の観光シーズンだからか,平日の午後でも結構乗る人はいたなぁ.

 
ちょっと奮発してグリーン車に乗ってみた! なんせ3時間くらい乗りっぱなしなので,広々としたいい椅子に座っていたかった.グリーン車にはおしぼりと飲み物のサービスがあった.左の写真に写っているのが,そのカップ.
札幌駅に着いたころにはすっかり夜に.右はホテルの窓から大変によく見える建物(笑).確かTBS系.

翌日,帰り道の目的地へ.去年風台風にやられた場所(4枚目)を再訪.当然倒れている木はもうないけれど,斜めになっている木はちらほらと.全体的に枝葉の量も減って,その分空が広くなっていました.

 
駅近くの店でラーメンを食べる,うまいんだけど,なんか妙にフレンドリーだ(笑).そして新千歳経由で飛行機で東京に戻っていきます.機内の日本のポップスチャンネルで「風を受けて」を聞きながら,夏休みが終わってしまう寂しさをしみじみと感じていました.
次に戻れるのはたぶん正月.それまではこの湿っぽい場所で,ぽつぽつと頑張ってみたいと思います.

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アストロ球団#5

「常人が仕込む惨劇のはじまりの巻」

昭和48年3月12日巌流島球場.アストロ球団の初の試合は,金田率いるロッテとの非公式戦だ.ところがこのデビュー戦に,その身に潜む力を引き出すために超人だけで戦えと命令して監督のシュウロは来ない.球一たちは己の痣を唯一の指針として,勝利のために爆弾が潜むロッテとの死闘に挑む.
6人しかいないもののアストロ球団の立ち上がりは上々.球二以外はロッテの投手を滅多打ち.カミソリの竜との対戦も,球一の新秘球・3段ドロップが見事に決まる.けれど金田は,3段ドロップが球一の体に大きな負荷をかけていることに即座に気がついた.

死人をヘリから落としてみるような超絶展開を真顔でやるほど面白くなる「アストロ」.今回はついに試合開始.ただし次回・後編のための仕込み回なので派手な面白みは薄い.とはいえ相変わらず我らが監督は毎度ながら滅茶苦茶で,どう見ても主役はシュウロとしか思えなくなってきました(笑).あまりに生意気な球一の演技もかなり健闘しているとは思うんですが,シュウロとか金やんに比べると,やっぱり格が違うんだよなぁ.

前半.夕日の中でも続けられているアストロスタジアム建設工事.でかい建物を建てるときには表には出なくても人はそれなりに死んでいるらしいので,急ごしらえのこの球場にも幾人かの血が既に染み込んでいるんだろう.そしてこの館の主人たるシュウロは,例の沢村のボールを手についに動き出した球団に感慨深そうです.…プロ野球球団を目指しているはずなのにチームが6人しかいないという大問題は未だに解消されていないんだけども(苦笑).
時は3月12日,場所は巌流島! アストロVSロッテの特別試合は観客不在.しかしテレビを通じて,日本中がデビュー戦を見守っている.人気集めを目指す金やんの狙いは見事に的中.今この瞬間,あれほど強い巨人のことを誰もが忘れているに違いない.とはいえふがいない負け方をすれば,ファンが増えるどころか減るだろうからなかなか危険な賭けでもあります.
試合直前,アストロ超人たちが知る驚愕の事実は,監督がデビュー戦に欠席! それはさすがに手紙一通で通していいようなことじゃないと思うんですが(苦笑)指揮官がいない苦境を己の力で乗り越えろというのがシュウロが一同に課した逆境.これが世界最強を目指すため乗りこえるべき運命って,指揮官候補ならともかく,選手にそんな運命背負わせるってどうなのか(苦笑).そりゃ球一もロッカーを殴りたくなるってもんです.
しかしこれもまた監督の試練なのだといい子の球五はナインにさらに伝言を伝えます.「迷うときあらば,沢村栄治の夢を継ぐものの証,お前達の痣に聞け」…なんとなく痣のことを出されてごまかされていく超人たち.中でも球二だけは少々複雑…そして,できたばかりの球団旗,赤き妄執の旗をメインポールに上げるため,超人たちはデビューから既に悲壮で血生臭い戦いに挑みます.
てなわけではじまったロッテ戦! もちろんロッテがちゃんと頭数を揃えているどころか代打まで爆弾として準備しているのに対し,アストロ球団はここに至ってもやはり6人のまま.最初から足りないゆえに替えが効かないという超人たちの抱えた体制的な弱点を,プロである金田は執拗に突くこととなります.バカな球一にとっては観客のいないグラウンドは栄光への道に見えているようですが,金やんはその道の要所に既に爆弾をセット済.そして,そんな爆弾を見抜いてくれるはずのシュウロはここにはいないのです.
ちなみにシュウロなんですが,ユニフォームを着用の上,アストロ球場の「危険」な監督室に入室中.当時の技術力からするとオーバーテクノロジーな監督室の描写はまあいいとして,この部屋のどこが「危険」なのかが気になってたまりません.どこかにむき出しで高圧電流でも流れているのか,それとも勝手に入室したものに対するトラップでも仕掛けてあるのか,あるいは球場爆破装置とか仕込んであるのか(笑).
シュウロが遠くから眺めていることも知らず,球一は高々と足を上げて初球を放つ! 球二もしびれる球一絶好調の球はロッテ打線をもちろん翻弄.超人とはいえ素人も混ざっているはずなのに,そもそも人数が大幅に足りないはずの外野守備は明智兄弟だけでほぼ完璧だし,目が見えないはずの球三郎すらきちんと機能してるってのが恐ろしい.
けれど,この程度のことは金やんも予測済み.超人潰しの秘策として準備された,相変わらず面白い髪型のカミソリの竜.前回はシュウロのおかげで水を差されたわけですが,今日の対決を邪魔するものはもはやない.今日が手前の命日だといきなり手作りの球一用卒塔婆を投げてくる竜! それをへし折る球一! 対戦前から目を引くデモンストレーション満載.一体どこのプロレスだ(笑).
球一がこの日のために球太の体を犠牲にして身につけた,とっておきの魔球,3段ドロップ.対決前は結構なアオリぶりを見せた竜だけど,さすがにこの激しい変化は打てない!…というところでいきなりタイムを入れる金やん.やはり野球には冷静な指揮官の存在は重要.ただ一球にして,金田は球一が大汗をかいていることに気づきます.身体能力は抜群でも,疲れを知らないわけではないという超人の限界を察した金田は,球一の限界を待って仕留めろと竜に指示します.

後半は短い.1回裏のアストロ球団の攻撃は,俊足の球七から球七とのコンビネーション抜群な球八が繋がる.兄貴とのアイコンタクトで右に流して球七は3塁,球八は1塁.これに続くのが球二.なぜかベンチににまでついてきちゃってる球太が磨き上げたバットを手にして,ノーアウト1塁3塁の好機に挑む!が,しかしあっさり凡退してしまう球二.元々ホームランボールを打ち返したことで見出されたんだから打力は相当のもののはずなのに,好機に凡退.手にしているのは純真な球太が磨いてくれたバットだがら,悔しさで折ることもできない….何かを押し殺しておどける球二は,何を抱えているのか.
とはいえまだまだアウト1つ.球一,球五は当然出塁.2点が入って1アウト2,3塁のチャンスに登場するのは球三郎! 恐らく日本中で今テレビを見ている女性のほとんどが彼目当てに違いないはず.食堂の女将さんだって,球三郎様のためなら亭主を投げ飛ばす! もちろん彼は復活のショックで失明しているので,球どころか自分の体すらその目では見られないものの,その心眼によって守備と同様攻撃でも活躍! …見えない球三郎ですら打っているのに,自分だけは打てない球二の心中が気になる.
初回は超人球団がロッテを圧倒! 球一の剛球があるために外野の人数はさほど必要なく,打撃では球二以外は強打者揃いで,6人しかいない分だけ打順が頻繁に巡って来るから得点機会も多くなる.現状では6人しかいないことを,逆に強みにして戦っている超人たち.
けれど,金やんがこんな小僧どもをただ調子づかせているわけがない.彼にとっては初回はあくまで様子見.しかもその中で,球一の疲労という問題も既に確認されている.超人にもある弱点を突くべく投入される2発目の爆弾は,隆々たる筋肉の100番,4番代打のモンスター・ジョー! …本当にでかくて怖い外人だ! 人間離れしたパワーと動体視力を持つジョーを使って金やんが小僧どもに教える世界の広さは,調子づいていた球一の鼻っ柱をへし折るだけでなく,他の超人たちまでも….次回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#45

「割と裸の意味ないよねの巻」

決勝はアメリカチームとの3連戦.初戦は諏訪原がモニカ・アデナウアーと美しいパン作りを競うこととなった.諏訪原は小娘モニカとの対戦に不満そうだが,今やシャチホコを上回る実力を身につけた彼女は只者ではない.黒やんの友,キッドが調べてくれたモニカの正体はパティシエの世界王者.他業種の天才のモニカをサンピエールオーナーがスカウトし,モナコカップ中に鍛え上げたに違いない.

モナコカップも最終戦.この先のクライマックスに相応しい無茶な理論づけととんでもないリアクションが楽しみな「ジャぱん」.今回は初戦・諏訪原対モニカ戦の仕込みまで.勝負にこだわりすぎる変人諏訪原…はもうどうでもよく,半裸のモニカさん(特に足)が素晴らしい.画の美しさ,キレの良さも抜群.あとは異様に厳しい黒やんの態度.勝負に対する真摯な態度とリアクションもパン解説役も奪われたストレスがここまで彼を厳しくしてるんだろうけど,そんな黒やんのサンドバックになっている河内は,自業自得とはいえ毎度気の毒だ….

前半! 前回で現状でのジャぱんとゴぱんの差が明らかになり,日本チームは格上の相手に緊張感を持って挑むこととなります.…本気で日本チームを叩き潰すなら準決勝はそこそこ手を抜いて敵を油断させる方が良さそうな気がするんだけど,むしろその実力をひけらかしに来たってことは,日本チームは完璧にナメられているのだろうな.そんな強敵にまず挑むのは諏訪原.課題の「美しいパン」にはあんまり似つかわしくない人材で,今回も冒頭から丸太をがしがし剣で切り刻んでおります.
諏訪原の奇行は今始まったことでもないし.和馬ですらホテルでなんか考えてるんだからお前ももうちっと頑張れと黒やんが河内にいつものように説教をかましてみたりヅラをいじったりしていると,ソフィがアメリカチームの出場順を教えに到着.モニカ・シャチホコ・シャドウの順で来るということで,諏訪原の相手はモニカに確定.いつも不機嫌そうな顔でガム噛んでる小娘が相手なのは諏訪原にとってはやや不利.決勝という舞台やルパン1号・パンドール戒程度では,勝負に対する気合を呼び起こすにはやや燃料が足りないようです.
対戦相手の情報を出来る限り集めようと頑張るソフィと黒やん.しかし出てくるのはシャチホコの情報ばかりで,残る2人のパンに関する情報は出て来ない.情報不足にあえぐ日本チームのもとにかかってきたのは…あのキッドからの電話! 似顔絵がセミレギュラーキャラとして頻繁に顔を出すという現状は一体どうなのか(苦笑).NYでちょっとした調査companyをやっている大変うさんくさい発音のキッドはモニカの正体についてご報告.しかしその正体を話す決定的な場面で,視聴者にだけは聞こえないように意図的に入る妨害.カフェなんだから車の音とか喧騒とかを使うのが普通なんだけど,象とキリンが爆走(苦笑)あれか?「マダ○スカル」リスペクトか? でも,象はいないよな?
「…だってさ」というキッドからの電話を思わず取り落とす黒やん.電話の向こうでは「キッド来る,キッド来る…」ってちっちゃい声で頑張っているんだから聞いてやれ(笑).情報源のふざけぶりはともかく,驚愕の情報とそこから派生する推測を黒やんは早速チームメンバーに披露.アメリカ代表はサンピエールオーナーの息のかかったチームで,オーナーはシャチホコ以外の2人は他の領域のプロをスカウトし,モナコカップ中に一流のパン職人として鍛え上げた!
別に無口ではなく,単にシャドウの鸚鵡返しがうざかっただけのモニカ.ベットの上にお菓子を並べ,中から1つ拝借したシャチホコにキュートな蹴りをかます彼女もまた他領域の天才.「命の次にお菓子が大好きなの!」と抱え込む可愛いモニカは,世界菓子職人選手権の覇者,つまりパティシエの世界王者!

後半.モニカがいくら菓子の世界王者だとしてもパン職人としての腕は素人だろうと諏訪原.しかし「そんな素人にシャチホコは負けたぞ!」と黒やんがナイスツッコミ.モニカは間違いなく世界レベルのパン職人に成長している.その上菓子は美の重視される世界で,「美しいパン」という課題はまさにうってつけ.そんな現実を突きつけられた諏訪原は震えて…爆笑!
強敵を倒すことに生きがいを感じる諏訪原は,モニカが強敵とわかってうれしくて武者震い.これまで足りなかった燃料が一気に注ぎ込まれたよう.間違いなく彼もまた変人です.夢だけ見て周りが見えてない奴と勝負だけ見て他のことは無視している奴となんだかわからんハゲの3選手で構成された日本チーム.何かを極める奴というのはちょっと変わっていることが多いよね(笑).諏訪原はさっき丸太から削りだした王冠をさらに磨く.これが諏訪原の狙う王者の冠に変わるはず!

ついにはじまった決勝戦.しかし地元チーム不在の決勝戦には,準決勝どころか観客はほとんどいない.とはいえ勝負に観客なんかそもそも関係ないんだから,せっかくいちゃついてるカップルを脅したりすんなよ諏訪原(苦笑).そんな諏訪原の度肝を抜くのが対戦相手のモニカの晴れ姿.パン職人なのにビキニ! 半裸! これからパン作ろうってときに半裸! …素晴らしいサービスをどうもありがとう(笑)! まさかこう来るとは思っていなかったに違いない堅物の諏訪原は迫られて真っ赤に.
もちろんお色気はモニカの作戦.サンピエールオーナーに,勝利の暁にはサンピエールの菓子部門のGMに就任できるという条件でスカウトされたモニカは手段を選ばない.世界王者となればスポンサーさえつけば店を持つことは簡単なような気もするけれど,「お菓子の城」に相応しい大きな店を最初から手に入れるのはやはり難しいんだろう.
しかし,諏訪原も半裸には半裸で対抗.いきなりのフンドシ一丁に今度はモニカがびっくり.観客は少ないけれどたぶんテレビの視聴率はいい感じに乱高下しているに違いない(笑).確かにあんなおっかない体ににじりよるのは,いくらモニカだって無理.無茶な対抗策に見えますが相手との距離を取るという点では意外と効果的.もちろんパン職人としてはどうかと思うんですけども!
こうして決勝戦第1戦・諏訪原対モニカの半裸の「美しいパン」バトルがついに開幕.もし諏訪原が負けてしまうと,ヅラをずらされても気がつかないようなハゲが決勝の行方を左右することになるので大変だ.…もちろんドラマとしてはそのほうが面白いんだけど.
裸一貫の諏訪原が準備したのは卵黄生地とクロワッサン生地の2種類.それに対しモニカはライ麦の配合量が違う5つの生地.モニカ自身はドイツ出身.菓子職人としてはともかくパン職人としての経験が足りないモニカが一流の職人と渡り合うには,故郷の味・ライ麦パンで戦うしかない.貧しい暮らしゆえにアメリカを目指した家族の過去や夢が詰まったおいしい母のライ麦パン.アメリカに渡ったあとで倒れた父母の願いを考えると,モニカは絶対に負けるわけにはいかないのです.
勝負に全てをかける諏訪原の果物はきらきらと輝き,家族の夢を背負ってモニカが作り出した美しいバラの飴細工はピエロを魅了する.さて,本当に美しいのはどっち? 勝敗の行方よりはむしろ気合の入った2つのパンに対してピエロがどんなリアクションを披露してくれるのかを楽しみにしつつ,次回に続きます!

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金色のガッシュベル#123

「たぶんバリーの方が子どもの巻」

チェリッシュを探して世界を巡るテッドとジードのコンビ.今晩は友達の宿に泊まるから,宿や食事の心配はしなくていいというジードの言葉にテッドは大喜び.しかしそこにたどり着く前に,以前ガッシュを叩きのめした強い魔物,バリーと出会ってしまう.
チェリッシュを探すことを最優先しているテッドのことが気に入らず,パートナーなしでもいきなり仕掛けるバリー.広い公園をあちこち壊しながら,魔物の子どもたちの激しい喧嘩は展開する.ようやくパートナーたちが2人に追いついたときには,テッドはぼろぼろになっていた.

夏も終わってそろそろ正念場のファウード編本編の開始も近い「ガッシュ」.これまでの半年間,たっぷり見せてくれた素晴らしい品質のままでこの先のあのバトルやギャグが見られると思うと心躍ります.今回はアニメオリジナルのテッド対バリー戦.ファウード編にテッドが絡んでくるのは間違いなさそうなので,その彼の強さを過去の強敵とぶつけることで確認してもらおうってのが趣旨.もちろん見所は迫力溢れるバトル場面.呪文の助けがない場合とある場合の両方を1話で見せてるってのがなかなか贅沢.…やってることは,子どもの喧嘩,意地の張り合いなんだけど(笑).

主にチェリッシュを探してバイクで世界を巡るテッドとジード.とはいえ探している彼女の姿は世界の半分を巡っても見つからない.…もし既にやられちゃってるとなると負けて魔界に戻るのが再会するための最善手になるんですが,まったくその可能性を考えていなさそうなので,チェリッシュはかなり強いんだろうな.そんなわけで残る世界の半分を巡るべく,今日も移動を続ける2人です.
今晩の宿泊地にはジードの知り合いの宿があるので,食も宿も心配しなくていいことにテッドは本当に大喜び.普段その2つを確保するのは,下手な魔物と戦うよりも厳しいに違いない.しかし汚いのは嫌いだというわけで,テッドは公園の公衆トイレの鏡の前に陣取って,髪型をばっちり整えていたら…横になんかでかくて黒い奴が!
もう絶対人間とは思えない異相で,頭から突き出た自分の角をしゅっしゅと磨いている魔物,バリー.どうやら人間と同じ公共機関を使って移動しているようですが,多分凄く怖そうだから誰もつっこまないんだろうなぁ.そもそもこの世界,パスポートなしで飛行機に乗れたりするいい加減な世界だし….かくして魔物たちはトイレの鏡の前という大変に間抜けな場所で邂逅.長い旅の間には,こんな出会いもあるんだろう.
せっせと角を磨くバリーをじーっと見ているテッド.「とんがってる」という感想があまりにまんま(笑).そんなテッドをコッペパンもしくはかぼちゃ頭扱いするバリーと,クワガタもしくはありんこ扱いするテッドのどうしようもなくガキな口喧嘩はすぐさま拳を交えるバトルに発展.人間相手だと1撃で死んでしまいそうなパンチを軽く放つ2人はやはり魔物.ちなみにガキに容赦しないってのはたぶんガキの証拠だぞバリー.
王を巡る戦いも後半.バトル相手に巡り合うこと自体少なくなっているはずで.テッドとバリーにとっても競争相手を潰すまたとない機会のはずなんだけど,テッドが目指しているもののおかげで話がややこしいことに.最初は1時間後に互いのパートナーとともに戦うはずが,テッドが自分の女を探すことを最優先としていることを知ったバリーはいきなり沸騰.ガッシュ戦で「強い王になる」というおおざっぱな目標はなんとなく見出したものの,他人が自分と別の目的で動いていることに我慢ならないってところは,いかにも子どもだ.
そしてはじまる,公園を縦横無尽に駆け巡る2人の大喧嘩.両者とも呪文なし.テッドにはなぜバリーがここまで怒るのかがわからない.バリーが王を巡る戦いに関して優等生であるのに対し,テッドはよそ見しすぎなんだろうけど,この程度のよそ見を認めることもできない狭量な奴が王になるのは,やっぱりまずいよなぁ.
道や林の中で高速展開する喧嘩はなかなかの迫力.とはいえ呪文の助けなしだと,体格差のあるテッドはどうしても不利.リーチの不利を運動量で補っても,今度はスタミナ切れの問題が出てくるからなぁ.しかしテッドが死んでしまう前に互いのパートナーが登場してガキの喧嘩は一時中断.2時間後の再戦が決まります.

ジードたちの介入によって辛くも命を救われたテッド.とはいえすぐに再戦なので,まずは体調を出来る限り整えなくてはなりません.今晩の夕食はなかなか贅沢.相手が強いことがすでにわかっているがゆえのジードの気遣いなんだろう.テッド自身も相手の強さは痛感しているのでさすがに弱気になってますが,ジードに制止されて持ち直しています.なんせバリーは総合的に強くて,つけ入る隙が精神面くらいしか見当たらないからね.
待ち合わせはテーブル上の山の上.そこに咲く花に,自分の探しているチェリッシュの姿を思い出して涙をこぼすテッド.チェリッシュ恋しさだけではなく,これからの戦いで目標を達成せずに帰らねばならないかもしれない運命にこぼれたものなんだろうけど,そんな涙を「思い」が理解できないバリーはまったくわかっていない.たまたまテッドの場合は戦いの前に目標があるけれど,バリーも仮にも王になろうってんなら,なってからどんなことをするのかという目標はちゃんと抱いておくべきだ.
そしてパートナーつきの魔物としてのバトルがスタート! 肉体強化系の呪文しか持たない高速・近接戦闘型のテッドと,元々の身体的な有利さに加えて攻撃呪文も放つことができる攻撃型オールラウンダーのバリー.序盤はギアが上がったテッドが優勢.肉体強化の呪文で跳ね上がったテッドの戦闘力.呪文によってスピードだけでなくスタミナ面も補助されることで,彼本来の身軽さもようやく生きる形となります.敵の腕の上に乗り,それを見越した相手の一撃をさらに避ける,軽やかな戦闘が見ていて楽しい.
近接戦闘を得意とするテッドにとってはバリーの遠距離攻撃呪文が厄介.とはいえ自分に向かって攻撃が来るとわかっているなら,ギアをさらに上げてパンチで術を殴って壊すことだって可能.このままテッドのチェリッシュへの思いがバリーを圧倒するのか…と思ったら,バリーの本領はここから.現状のテッドでは対応しきれない強い攻撃が,次々にテッドを襲います!
バリーの怖さはその攻撃力の凄まじさもさることながら,防御面でもかなり優秀だということ.手痛い一撃を入れるためにはかなりの大技が必要なんですが,大技を発動する時間を稼ぐ前にバリーにやられてしまうってパターンが多そうだ.防御に関しては劣るテッドは強がるものの,バリーの2撃によってふらふら.そんなテッドを宙に投げ,動きが取れないところをギガノゾニスで狙い打つバリー! …念のためにちゃんと足を封じているところが芸が細かいぞ(笑).
そして,凶悪な術に巻き込まれた中でもなんとか届いたジードの呪文と,目の前に飛ぶ花.たとえ王を目指すものとしては少々不真面目でも,テッドは己の目的に対しては本当に真面目.その目的を果すまで,この世界から消えるわけにはいかない!
呪文の威力の中から立ち上がるテッドの目には,バリーにはなんだかわからない凄い迫力が.それはあのとき,バリーを圧倒したガッシュと同じような瞳の力.…身体能力も術も超一流なんだけど,精神面のもろさは相変わらず.最強呪文同士の激突でも引き分けてしまうのは,たぶんどうしても譲れない場面での根性の差なんだろう.もしバリーにも目指すべき明確な目標や大義ができたら,今より数段強くなる気がする.
そんなわけで結局痛み分けとなった2組は,内心再戦を誓いつつも別れていくのでありました.時間はかかるもののバリー並みの強さを持つテッドは,ファウード編本編のどこから参入し,どんな役目を担うことになるんだろうか.

さて,その頃の日本では清麿がついに決断.恵とティオとウマゴンを交えて部屋で相談する一同.あの建造物の存在によって魔物の行動パターンが変わったことは間違いなく,その不穏な動きはできるだけ早く止めるべき…という清麿の結論はもっともなんだけど,なんせ魔物たちは子どもなので難しい話をろくに聞いてくれない(苦笑).頭脳労働者は悲しいな.
ダルタニヤン教授の大変に特徴的な電話の結論も「何もわからなかった」で終了.ファウード編が終わったあとに繰り返しのギャグにするのかと思っていたんだけど,ここで結論出してしまうのか.現状の情報でどれだけ調べてもこれ以上の進展はない,というわけで,いよいよこの間見つけた高性能魔物レーダー(笑)を使う決意を固めます.
この謎を解き危機を止めるには,モモンの力を借りて現地に行くしかない.そんな危険は承知の道行きだって,友情と理想で結ばれたガッシュの仲間たちはもちろん同行を希望してくれます.考える助けにはなってくれないけれど(苦笑)一緒に戦う助けには喜んでなってくれる仲間たちが頼もしい…しかし,どこか見覚えのある町にはロデュウの姿が.
てなわけで次回は愉快なモチノキ町の仲間たちにしばしのさよならを.この先の過酷な戦いを前に,今の清麿にとっての大事なものが示される…はず.たぶん.「全然取替えになってねえ!」とかツッコミつつ,次回に続きます.

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アストロ球団#4

「ついていけない超手法の巻」

球三郎のアストロ超人としての力と宿命を信じたシュウロは,球一とカミソリの竜の戦いがはじまろうとするその頭上で,ヘリから球三郎の死体をスカイダイビングさせた.そのショックによって球三郎は黄泉の淵から生還し,球一と竜の対決はお預けとなる.蘇りはしたものの目覚めない球三郎のために超人たちは進んで献血する.しかし球二だけは尻込みして献血には参加せず,かわりに純真な球太に当り散らした.
オーナー会議の結果,金田監督率いるロッテが球界の侵略者であるアストロ球団と非公式試合を行うことが決まる.アストロ潰しの秘策を準備しているロッテに対抗するために,シュウロは沢村直伝の投法,三段ドロップを球一に伝授するのだった.

実写と控えめの特撮でどこまで行けるのかを見定めさせてもらっていた「アストロ」ですが,前回から展開がいい感じに斜め上に吹っ飛びはじめて楽しくてたまらなくなってきました! 本人が真面目にやっているのは当然承知しているので大変申しわけないんですが,シュウロ面白すぎ.役者の存在そのものから醸し出される異様な迫力で押し切られていく壮絶な展開がむしろ気持ちいい.で,今回はこの超展開にどうしてもついてゆけない男が一人.お前の気持ちと焦りは心底よくわかるから,だからこそ後半での球太に対する態度が熱い!

前半.前回の続きなので冒頭から,九州での球一とカミソリの竜の勝負に水を風呂一杯ぶっ掛けるシュウロが大変面白い.超人を生き返らせるためという名目でヘリからパラシュートをつけた死人を落とす鬼! それは超人復活のための行動というよりはもはや遺体損壊にしか見えません.勇壮な音楽とともにシュウロに仰々しく奇跡を祈られたって,神だって困ると思いますよ(苦笑).
スカイダイビングを敢行する球三郎の死体とシュウロとこの時点でもうついていけてない球二.特に球三郎のパラシュートを誰が開いたのかは疑問が残るものの(高度を探知して自動的に開く奴だったのか?)そこよりはなぜか超人だから生き返ってしまうところを責めたほうがいいような気もするしなぁ.シュウロの荒療治がなぜか効いてなぜか生き返る球三郎に対し,シュウロ「…ショック療法成功!」それは療法じゃねえ(笑)!
…なんかよくわからんうちに球三郎が生き返ってしまったので,折角いいとこ見せようとしていたカミソリの竜は置きざりに.球一はもちろん挑発されるわけですが,ぐっとこらえて球三郎を優先…って,大の大人が球三郎一人をなぜあんなに大量の人員で抱えて運ばねばならないのか.タンカとか借りるべきではないのか.そしてカミソリの竜は,ろくな対抗手段もなかった球一を楽々と血祭りに上げるチャンスを失うことになるわけです.
病院に急いで戻ったアストロ戦士とシュウロは,球三郎の復活のために愛の献血.これだけ人数がいるのに全員輸血可能な血液型というところが驚きなんですが,あの調子だと,血液型無関係で超人の血を注ぎ込んでいる可能性が高い.なんせ怪我して化膿止めとか飲んでそうな奴まで献血してるからなぁ….この行動もどうやらシュウロの指示らしく,またもカジュアルに法を犯している嫌な予感が.
そんな中でただ一人,シュウロの献血の申し出を拒否する球二.彼だけはシュウロと超人の超思想についていけてません.逃げ出した屋上ではいつのまにか居ついている球太がユニフォームを干しております.…九州から関東まで学生服でいきなり出奔した球太のことを,きっと親御さんは心配していると思います.そしてそんな球太に苛立ちまぎれにからむ球二.
しかし球二とは違って,裏方をこなす球太の目的は金でも名声でもなく,アストロ球団に惹かれるから.正直アストロのやっていることが野球かどうかは心底怪しいんですけども(苦笑)それでも不可能を可能にしていることは間違いなし.純粋で偉いものに惚れ込んでしまった球太に,なおも冷たく当たるしかない球二.球三郎への輸血は超人でなければできない.ただの人間は助けになれない.そんな風に球太にあたり散らす球二は,まるで硬い壁を殴って拳から血を流しているかのよう.
球三郎に対しシュウロが無茶苦茶していたその頃,プロ野球協会ではアストロ球団に関しては無視!という正しい方向に議論が進みそうになったところで,跳ねっ返りの金やんがにやにやと暴走開始.公式試合じゃなければいいだろうとテレビ中継のみの非公式試合の実施を提案.もちろんロッテが無手で強敵に挑むわけもない.秘蔵の人材でアストロ球団をぶっ壊す気満々です.「一番おいしいのは,ロッテと決まっとるやないか!」実在人物なのにこのヒールぶりがたまらない!
そんなロッテの申し出を病院のテレビで知ったアストロ球団.巌流島球場での観客なしの非公式試合には,さっき折角の機会をうやむやにされたカミソリの竜も参戦予定.もちろんアストロ潰しのの爆弾は他にも….プロ野球界から仲間はずれにされている以前に,そもそも9人揃っていないチームと試合してくれるだなんて,なんてロッテは優しいのだろう.「ロッテに勝って巨人を引きずり出す!」とか無邪気に血祭り宣言する前に,お礼の電話くらいかけてもバチは当たらないと思います.
球三郎の容態も無茶な献血によってなぜか安定したので,シュウロはロッテ戦に備えて球一に沢村直伝の超人技を伝授.なんせ相手は「殺人X打法」という人殺し前提の技を持ってますんで,さすがの超人も打ち返されては困るわけです.年寄りの冷や水と思われたシュウロの球は,バットからするりと離れていく…これぞ秘球・3段ドロップ!

後半.早速世界に1つの3段ドロップを習得にかかる球一.しかし3段目のシュート風の変化がうまくいかない.この短時間で2段落としただけでも凄い…というよりは,超人ではないはずのシュウロが3段落とせることが異常なのか.球一よりも,いっそシュウロをピッチャーにしたほうがいいんじゃねえのか(苦笑).さらに女房役の球二も災難.大暴走する球を死んでも捕れと命令されてます.
もちろん秘球を簡単に習得できるわけがない.夕方までふらふらになるまで特訓しても,球二が辛いだけで3段目は完成しない.そんな時にバッターボックスに向かったのが球太! 球一の投球感覚をよりリアルなものとするために,バッターのダミーを申し出る.もちろん現状の球一の球は殺人X投法で(苦笑)バッターに向かって飛んでくる荒れっぷり.しかし,大好きなアストロ球団のために超人でない自分ができることはこれしかないと,球太はその身を投げうった!
そして流れる球団歌.夜になっても血反吐を吐いてもバッターボックスから逃げない球太.たとえ倒れたってかまわない! とはいえ高校生にボールをばんばんぶつけるという非道にはさすがに超人たちも耐え切れない.けれどここで球太の意地を後押しして,「こいつの目はまだ死んでへん」と球太の野球好きの魂を信じる球二.普通の奴でも強い心,アストロガッツさえあれば,超人にはできないことも出来るはずだ!
そしてそんな球太の命を勝手にかけてしまう鬼・シュウロ.球一に鉄の球を渡して,3段ドロップor球太の死の2択を迫る! …球太じゃなくてシュウロがバッターボックスに立てばいいと思うよ! しかし球二すら止めることはできず,球太は哀れバッターボックスという死の淵へ.球一は赤の他人の命を賭けて,秘球開眼のために一球を投じる!
案の定球太を狙う球.球二は己の身も省みずに球太を守るために身を投じ,しかし…当たる直前で幻の3段目発動! 秘球完成! ひどい目に遭った球太はついに倒れ,その体に球二は自分のユニフォームをかけてやる.何もできないはずの彼が示した恐るべきアストロガッツは,一身上の都合でくじけそうな球二の心を支えてくれたに違いない.
かくしてロッテ戦の準備は整い,アストロ球団は血まみれの道を歩みはじめます.あ,一応球三郎の目が見えなくなったんだけどね,超人だったので心眼で球が取れるから大丈夫みたいだ(笑).次の舞台は3月12日の巌流島.観客の声は無いものの日本中の誰もが見守る超決戦のはじまりです.次回に続きます.

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写真・2005夏休みツアー:2

レビューの合間の夏休みのまとめのつづき.割と天気に恵まれた北海道の風景.

こういう風景はそこかしこにあるので珍しくもない.転がってるのは牧草のロール巻.作る機械によって形やサイズが違う.ビニールをかけたのも転がっていて,結構でかい.

 
ひまわりとススキ.秋が近いけど夏だから両方.緑は真夏に比べるとやや色あせているけれど,内地の田舎に比べるとともかく色が鮮やかで,蛍光色に近い.かなり注意しないとどうしても派手な色を使ってしまう癖は,たぶんここから来ているんだろうなぁ.

夕方.雲から覗く光が綺麗だ.ともかく高い建物がまったくないので,夕日が地平線に近づいても遮るものはない.あるとすればこんな風に雲くらいかな.のんびり自転車こいでたんだけど,その最中に時事ネタを発見して複雑な気分に(苦笑).

 
食べ物! サンマはシーズン.こっちで食べるのと鮮度が違うからともかく美味い! 刺身にもいい感じに脂が乗っている.右はシメジを炒めた奴…って,スーパーで売っているのとはもちろんサイズからして違う.天然の本物のシメジは結構でかくなるんだけど,ブナジメジと違ってあの嫌な苦味がまったくないから大好きだ.

あと1本,札幌の記事が合間に続きます.

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陰陽大戦記#49

「大切な夢にもさよならの巻」

仲間の眠る花畑で,敵として再会するガシンとタイザン.千二百年を仲間として過ごしてきた2人の目指すものは同じ.穏やかな日々を取り戻したいという気持ちに偽りはない.けれどタイザンが目指していたのは,神流の仲間だけが権力を握り幸せになる都.権力を奪いあうことでもたらされる不幸をよく知っているガシンは,タイザンの理想を認めることはできない.
リクはウツホの作り出した幸せな幻に囚われていた.自分を受け入れてくれる両親の姿は,幼いヨウメイが求めていたもの.しかしその幻の外では,コゲンタが四大天の攻撃を食らいながらもリクを呼んでいた.

たった1年の割に実にいろいろありすぎた「陰陽」.視聴者の理解のことはあんまり考えず(苦笑)猛スピードで設定や伏線をぶち撒いてさらにそれを猛スピードで回収していくという脅威のマッチポンプぶりを楽しめるのもあとわずか.今回は実質的には前回の後編.前回に引き続いて,今回はガシンとリクが今自分が求めるものをはっきりと認識します.特に過去を振り切るリクの雄姿は素晴らしい.ここ最近決めるべきところではどんどん等身が上がってるんだけど,内心の成長を外見に反映したその姿は確かに主人公.よくぞここまで成長してくれたなぁ.

前半.まずはガシン対タイザン.千二百年前から一緒に行動してきた仲間のはずが,ここに至りやはり敵となってしまった2人.自分たち以外の全てを犠牲にしても仲間に力と平穏な日々を与えたいと考えるタイザン.ウスベニたちのこともウツホを利用して全ての態勢を整えてから助けるのだという極端な思想.…神流にとってはタイザンの考え方が当然で,ガシンのほうが異端なのか.もちろんタイザンの道は式神や世界を壊してしまう道.
ガシンとタイザンの考えがすれ違うのは,タイザンがウツホの里に逃げるまでの過去が原因.当時から服装が一人違うなと思ったら,タイザンは都落ちしてたんですね.さらにウツホのことを都に密告した元凶もタイザン.その力で都に戻ろうとしたようですが,結局は都の者たちに利用されて終わっただけでなく,ウツホ封印への引き金ともなったのでありました.
ガシンの姉であるウスベニと恋仲だったはずのタイザン.彼はウツホの真意を知った上で,ウツホに頼んで偽のウスベニを作り出し,ガシンを操ろうとしていました.その判断は非情だが正しい! 千二百年の付き合いだからこそ,ガシンを退場させないための手段もよく理解していたってことですね.
ウツホが復活したおかげで現世はほぼ壊滅状況で,残るのは石化していない敵闘神士と巨大な力を持つウツホのみ.天地宗家とウツホさえ倒せば仲間たちを復活させられるとタイザンは誘うけれど,天流宗家に許されたばかりのガシンが受け入れられるわけがない.加えるなら,天地宗家やウツホを倒してしまうとウスベニたちの封印を解けるものもいなくなってしまうし.もし天地宗家を倒すことで封印が解けるとしても,それによって宗家が封じてきた妖怪なんかも一気に開放されそうなので現状の貧弱な神流陣営ではあまりにも危険な気がする.
…それに,千二百年の付き合いなら,タイザンはガシンが絶対に自分の提案に乗らないことも理解していたはず.本来タイザンが取るべき道は,天地宗家とウツホの激突を影から見守り,どちらかが倒れた時点で生き残りを倒すこと.ここでガシンに会っても何の利もないんですが…それでもここに来たのは,内心では自分を止めて欲しかったのだろうか.
そしてはじまるオニシバ対キバチヨの闘神! 神流のためにひたすらなタイザンと,式神を私欲のために使う暴挙を許せないガシン.互いを知り尽くした2人の花園での戦いは,ハイレベルで熱い! 直線的な動きが特徴で,中・遠距離での戦闘を得意とするキバチヨとオニシバ.移動速度ではキバチヨが勝るものの,オニシバには弾丸と神速の足がある.飛行できない不利をまったく感じさせないオニシバの奮闘ぶりが素晴らしい.
さて,そのころの主役なんですが,前回ラストのヒキでおなじみの通り,ウツホの作り出した素敵な幻覚にまんまと引っかかってトリップ中.うつろな目,微妙な笑顔のままで固まっているリクを包む桜交じりの風は,式神のコゲンタには突破できない.その上ライホウも四大天も傷つきはしたもののまだ健在! 邪悪なライホウは,リクがウツホの夢に取り込まれるまでの時間に,闘神士の助けがないコゲンタを四大天の力を使って倒すために攻撃再開.リクの印がなければ技も出せないコゲンタ,大ピンチ!
ウツホ謹製の夢の中,桜の下で狩衣と烏帽子のリクは,夢見ていた両親に再会して赤ん坊のように抱きついて甘えます.以前地流が似たようなことをやってリクをキレさせたけれど,今回はそんなごまかしとはレベルが違う.…これが夢だとはっきりわかっているから,リクが幸せそうな分だけ見ているほうはどうしようもなく切ない.術をかけているウツホは,そんな悲しみを理解しているのだろうか.

後半! まずは神流の頂上決戦が決着.キバチヨとオニシバ,光速の直線攻撃が激突! 普通なら極神操機持ちのガシンが明らかに有利なはずが,闘神機のタイザンはそれと互角に戦ってみせます.オニシバの一切合財貫通撃の威力はキバチヨを吹き飛ばし,逆にキバチヨの大技・金輪際撲滅戟はカウンターされてしまう.最強技の霊騒乱燦燦ですらオニシバには効かない! …四大天に飲み込まれるのではなく,その力のみを利用してコントロールしているとは,さすがはタイザン,ウツホを倒そうとするだけのことはある.明らかにこれまでの四大天の力の発露とは姿が異なるわけですが…タイザンの手元にも絡みつく光る何かが見えています.
四大天の力によって式神の範疇を超えた力と速さを手に入れたオニシバは強い.神速の蹴りも超越鬼神速へと変わり,スピード自慢のキバチヨすらも上回る.因縁の花畑で高レベルの闘神を見せる両者.四大天の力は,かくも素晴らしい.
しかし強すぎる力にはそれなりのリスクが伴うもの.程なくタイザンに訪れる力の限界.タイザンが吐血してオニシバの動きが止まり,その隙を見逃さずガシンは最後の渾身の攻撃を放つ! …千二百年を共にした仲間ではなく,正道を外れた敵として,ガシンは容赦はしない.再度の霊騒乱燦燦によって四大天の力はついに砕け,キバチヨの逆鱗牙がオニシバの体を貫いた!
そして,花園に降る雪.倒れるオニシバとタイザン.四大天の力をその体に埋め込んで,オニシバに伝えていた無茶がタイザンの体を壊しました.命を削って式神に力を与える邪悪な技の痛々しさを知って,再び千二百年を共にした友へと心が戻っていきます.…強いガシンに対抗するためには,タイザンにはこれしかなかった.
原因はいつも過去に.タイザンには,ウツホの里にたどり着く前に都で悪事を重ねてきた過去がありました.人を騙し殺めてきた経験から,奇麗事だけではダメなのだと知ってしまったタイザンは,里の者を守るために,あえて悪を引き受けていたのです.愛のために少年を悪に駆り立てるほど,当時の都はひどい場所だったということか.
そして最後の最後で,ガシンに大切なウスベニの笛を渡すタイザン.「あの頃の,安らぎに,偽りは…ない」.そのまま痛む体で忠犬オニシバの傍へ.オニシバは消え,タイザンは倒れ,ガシンにとってあまりにも重い勝負が終わっていく.…タイザンはいい人ではなかったけど,心からの悪人でもなかったはずなのに,

悲しい別れは天流宗家の元にも訪れています.ウツホの幻覚に囚われたリクが見るのは,両親にこれまでの思いの全てを話した夢.父に戦いの道具にされ,母には千年後の世界に捨てられたという幼いヨウメイの抱えた黒いトラウマを吐露すると,「わが子のことを大切に思わぬ親がどこにいる」と,一番の恐怖を否定してくれる父と母.ヨウメイにどこかで生き続けてほしかっただけなのだと聞かされて,欲しかった言葉に涙ぐむリク.卓越した闘神士としての力ゆえに運命に翻弄されてきたヨウメイが求めていたのは,両親に一緒にいる許しをもらい,傍にいること.夢の中の父と母は,リクに惜しみなくそれを与えてくれようとします.
しかしこれはウツホの作り出した巧妙な幻.現実ではコゲンタが一人ライホウの四大天へと立ち向かい,帰ってくるんだとリクの名を叫ぶ.ウツホを盲信するライホウにとっては,聞こえるはずのない声を張り上げるのはきっと愚かな行い.けれど,リクとコゲンタの間の絆の深さは伊達ではありません.ミカヅチ最終戦ではウツホからの介入すら振り切った絆は,既に印ではないもので繋がっているのです.
闘神士を呼ぶコゲンタの声は,ついに幻覚を越えて夢の中のリクのもとへ.それまでは両親の優しさに涙ぐんでいたはずが驚いて,きょろきょろして…立ち上がるリク.迷いも逃避もなく,引き止める両親に心を動かされることもなく,リクは穏やかに,とても心地のいい夢の中から醒めることを選びます.
夢から出れば心に黒いものを抱え続けなければならないことを理解しているはず.それでもリクは,夢を捨てます.「僕は,ヨウメイではありません.…僕は,太刀花リクです」.この優しい光景は,ヨウメイであったリクが望んでいたもの.しかし太刀花リクが望んでいるのは,のんきで間抜けで穏やかなあの日々.「太刀花リクとして生きてきた日々を,取り戻すことです」.天流宗家としてのリクが背負うことを選んだのは,仲間たちの笑顔.その決意に迷いはありません.
夢だからこそ最高に残酷なものをウツホに見せつけられたリク.しかしもはや心の揺るがないリクは必要以上のお人よしぶりを示してしまいます.ウツホに向かって本当に気持ちのいい笑顔で「素晴らしい夢を見せてくれて,ありがとうって!」…タイザンは里のものたちは善人すぎるから弱いと考えていたけれど,本当の善は暴力的.程度を越えたリクの善人ぶりは,ウツホの術と計算だけでなくその心すらぶっ壊し,夢は桜の花と消え…厳しい現実へ.
目が覚めて,早速待ってくれていたコゲンタのために印を切るリク! 式神と闘神士の絆は印のはずですが,闘神士に届いた式神の叫びのほうがより強力な絆のような気がします.ついには四大天を崩すも,妖怪と化してなおも向かってくるライホウ! 襲われるリクの危機を救ってくれたのは,駆けつけてくれた地流宗家!

天流と地流,千年の因縁を乗り越える力となったのは,ユーマの自覚とリクが常に差し伸べていた手.ユーマの提案は「太刀花リク,まだオレのことを仲間にしてくれるか!」…そりゃもう根っからの仲間マニアであるリクは「もちろん!」と大喜び.ランゲツとコゲンタもここから先は共闘することになるんだから,もうちょっと仲良くしとけ(苦笑).コゲンタがリクの名にこだわっているのは,式神だから名を特に重要に感じているのかな.
こうしてみんなの笑顔を最優先に走り出す天地宗家.特にリクの場合,敵対したライホウだけでなくウツホすら彼にとっての「みんな」に含まれそうな予感がするぞ(笑).…やや不安なのは,みんなの笑顔を守るためには太刀花リクの日々を捨てねばならない状況が来ることなんですが….もちろんリクの底抜けなお人よしぶりはウツホにとっては凶器.その怒りに伴って,美しかった都は燃え上がる!
ついにウツホとの最終決戦に突入.式神の契約を書き換えるという特技を持つウツホだから,過去登場した様々な式神たちも登場しそうですが問題はそこじゃない.現在契約中の式神たちと闘神士たちの絆は一体どうなる? 未だに理解できない部分が残るウツホの心も,戦いの中で過去が披露されていけば明らかになっていくのだろうか.次回に続きます!

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写真・2005夏休みツアー:1

今日は仕事の都合で遅れた恒例の夏休みの様子を写真で記録しておきます.自分でも最近このサイトが気軽なメモだってことを忘れつつあるんですけど(笑)たまにこんな風に使ってみるのです.

 
旅立ちはまあ,いつもの通り飛行機なんですが,今回は趣向を凝らしてみました.昼頃に飛ぶ飛行機に乗る前に,映画館で「ガッシュ」のモーニングショーを1本見てから出発するという旅行前に無駄に疲れるスケジュール(笑).でも夏休み映画なんだから「夏休み」に見たかったんだ.
今回は先に故郷に直行.雲の上は明るい.


てなわけで湿っぽい都会から乾いた田舎へ.台風が通り過ぎていったのでこの季節には珍しい直射日光と暑さがお待ちかね.折角避暑を兼ねているはずなのに…でも,とことん乾いているからよし.日陰はちゃんと涼しい.

 
向こうの季節限定の珍しいもの.左はサンゴ草,右は生エビの冷凍モノ.サンゴ草は秋になると水辺の草が赤くなる.本当はもう一息赤くなるんだけどね.エビは冷凍モノなんだけど,煮エビでもそれなりにレアなので生は本当に滅多に食べられない.カラを剥くと指が赤くなるぞ.

 
こういうのもきっと珍しいよね.左は動いてないけど(笑)展示されてました.で,右は気持ちいいほど横に何もない道.田舎には山のようにあるんだけど,内地ではほとんど見かけないもの.山地でも水田でもなく,起伏のある牧草地が緩やかにどこまでも.ってなわけでこの夏休み記事,レビューの合間に(笑)続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#44

「さすが本物,神経が違うの巻」

難敵フランスを和馬と諏訪原のジャぱん51号戒で見事下した日本チーム.そしてろくに活躍の場もなかった河内のヅラは大変なことになっていた.しかし決勝戦での相手はシャチホコを擁するアメリカ.黒柳は和馬の51号戒でもアメリカチームのトップ,シャドウのゴぱんには敵わないのではないかと警戒している.
実際にジャぱんとゴぱんを食べ比べてもらうと,ゴぱんを誉めてリアクションするF1レーサー.走り去った和馬に,天才ゆえに挫折を知らない彼が壊れてしまったのではないかと黒柳たちは心配するが,和馬はシャドウに礼を言いに行っただけだった.

ついにモナコカップも大詰め! 残る1戦の前哨戦がはじまった「ジャぱん」.いかにもラスボスっぽかったフランスチームが退場し,残る敵はシャチホコ以外は未知であるアメリカチームのみ.その中でも今回は最後の敵・シャドウの卓越した能力が披露されます.もちろんシャドウが示している実力はシャドウが真似している奴の凄さ.さらに借り物の力を奮うシャドウのパンに対するリアクションも凄い.前回のジャぱんでは「サ○エさん」が凄かったけれど今回のゴぱんでは「ドラ○もん」ネタが! 確かに「サ○エ」を超える凄さを示すにはこの作品は最適なわけですが…たてかべ氏まで呼んでしまうのはやりすぎだ(苦笑)! あと,偶然に近いタイミングで時事ネタが盛り込まれることになったのが面白い.

前半は長い.和馬と諏訪原の活躍でいかにも悪役だったフランスをついに倒した日本チーム.特にグラン3兄弟の店に自分の店を潰されかかっていたソフィにとっては最高の結果で上機嫌.それに比べると前回の戦いではピエロに解説役を完璧に奪われてしまった上に,次の戦いに既に目をやっている黒やんは冷静.ちなみに前回ピエロのリアクションの犠牲となった河内のかぶっているズラは大変やばいことになっているわけですが,しばらくの間放置プレイを食らいます.
ジャぱん51号戒は確かに諏訪原と和馬の協力作品.元は陸上部用にスタミナ重視だった配合を,F1レーサーのために目にいい材料に切り替えることができたのは確かに諏訪原の功績.諏訪原だけでなく,ボケかかった祖父の言葉すら真に受けてパンの改良に利用する和馬の柔軟な思考は1つの才能.実際,それがなければ目にいい材料である黒豆を選択することはできなかった.でも黒やん,じいちゃんはちゃんとライオンを見ていたよ(笑).見事に時事ネタと化したなぁ….
日本チームに待つのは最終戦.アメリカチームとの決勝戦のみ.しかしちゃんと偵察してきた真面目な黒やんからの報告によって,最後の敵の恐るべき実力の片鱗が示されます.あのシャチホコですら3番手.最強であるシャドウのゴぱん97号は,普通のパンのように素材をそのままパンに入れ込むのではなく,有効成分のみを配合することによって栄養を補い,味は別の材料で調整してパエリア風に仕上げるという,ある意味サプリメント大国のアメリカらしい調理ぶり.
とはいえ割と鷹揚な和馬は「河内のズラほど大変じゃねえから心配するな!」とたのもしい…というよりは今更のツッコミ.でもずっと放置されるのに比べたらきちんとツッコんでくれるってのは本当に優しいぞ(笑).しかも最終戦は全員参加,1対1の3連戦.2勝したほうが勝ちだから河内もこれまでみたいに驚き役とかリアクションの材料ばかりをやってるわけにいきません.和馬の勝ちも河内の勝ちも価値は一緒.これはまさに,ここまでろくな場面のなかった河内がようやく活躍できる機会,言い換えれば諏訪原がまたも肝心なところで何かをやらかす機会が来たということなのだろうか?
決戦前,日本チームがアメリカチームの実力を味わう機会が到来.準決勝のパンを実際にF1レーサーに試食してもらうためにサーキットまで足を運んだパン職人たち.相変わらずパン以外の常識にはめっぽう強い河内は,早速世界最速のミカエル・シューカッパを発見してるんだけど…その似顔絵は怒られませんか(笑)? 勝負には直接関係なくても,パン職人としてF1界の皇帝に自分の作ったパンを食ってもらえるのは素晴らしいこと.…しかしゴパンの凄さを唯一知っている黒柳は,天才肌の和馬が敗北によって常人ではありえないほどの挫折を味わうのではないかと心配しています.そして,黒やんの心配はお膳立てまでは現実に.
結局優勝したミカエル.レーサーのようなカッパのような.そして名誉毀損ぎりぎりのようなむしろアウトのような(苦笑).…若い頃,豆腐屋の車で峠を攻めたミカエルは,水と豆腐をこぼさないように峠を攻略.たぶん視聴者のお父さんたちは爆笑です.しかもこれはすでにリアクション.パエリア…ハシリヤ! あんまり似ていない! しかし食べた本人もコントロールの効かないリアクションはさらに続く.弱虫毛虫のミカエルは,シュワインリッヒにいじめられーって先代のジャ○アンが(笑)! たてかべ氏も仕事を選んで下さい(苦笑).車でパシリや!はさっきのよりはマシだけど,もはや「ドラ○もん」パロディでそれどころではない…これもまた,本家を忠実に真似してみせるシャドウの腕前ゆえの奇跡なのか?
ジャぱんとゴぱんの前哨戦はゴぱんの圧倒的な勝利で終了.そして呆然となった和馬は,いきなり走り出す.それを見守ろうとする黒やんの中では初の敗北によって傷ついた和馬の姿が見えているようですが,その予測は正直甘い.人間とライオンの区別がつかない老人の妄言すら真に受けるような大雑把なパン馬鹿が,この程度で傷つくと思ったら大間違いだ.そして今日の黒やんはいつもに増して口が悪い.確かに河内は負けっぱなしだけども,そこはツッコんじゃ可愛そうだろう(苦笑).結局夜半となっても和馬は戻って来ず,一体どこに行ったのかと思ったら….

後半は短い.突如失踪したかと思ったら見事に朝帰りしてみせる和馬.ただし黒やんが心配していたような,落ち込んだところはどこにもなくていつもののんきぶり.なんせ和馬ときたら,戦いの直後に自分が負けたばかりのシャドウに会いに行っていたのです.…川べりで一晩中通じない会話を通じさせようと奮闘していた気の毒な和馬.たとえ霧崎オーナーであっても「真似をするのはパンだけでいい!」と無礼を承知で真似続けた彼らしく,和馬の言動を忠実にトレースするためにまったく成立しない会話のキャッチボール.けれど,和馬の真似をしても世界一にはなれないというわけで,ついにシャドウは己の言葉を話しはじめます.
和馬がF1会場で見たのは,シャドウのとんでもないレベルのパンさばき.超ベテランのものとしか見えないその見事な手際を前にした和馬は,自分ももっと頑張りたいと思っていたのでありました.元々天才ゆえに目標設定の難しい和馬にとって,自分に助言してくれたりやる気を喚起してくれる存在は大変に貴重.そこで真っ正直に礼を言いに行くあたり,普通人の神経とは質が違います.本人は心底感謝して礼を言いに行ってるんだろうけど,そんなことで礼を言われるほうは意味不明どころか屈辱感すら感じることもあるんじゃないか.けれど,和馬にはなぜその人が屈辱感を感じるのか,きっとまったくわからないに違いない.
正真正銘の天才であったために神経の出来も違っていた和馬は負けたダメージはまったくなし.秀才の黒やんでは及びもつかない思考だったことは事実なんだから,口笛でごまかしちゃだめだよ黒やん(苦笑),

最終・決勝戦は3連戦.テーマは「パンの衣食住」.美しいパン,毎日食べる食事パン.そして故郷の味を生かしたパン.味は絶対条件として,テーマにふさわしいパンを作ることが課題.アメリカチームは黒幕・サンピエールオーナーの息がかかったチーム.オーナー自身も大会委員長とも通じていたから,日本チームにとってはまさに虎口に飛び込むようなもの.とはいえ敵が何をしてきても,パンタジアを守るには彼らには勝利しか道はありません.出場順は諏訪原,河内,和馬と決定.…この組み合わせでは諏訪原が何かをやらかしてくれないと愉快なドラマにならないわけですが,さてどうなるか(笑).次回に続きます!

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「アニメ感想率調査2005夏」感想・追加

やっぱり絵にするとなんかわかりやすいよねというわけで,「アニメ感想率調査2005夏」感想の続きです.光希桃 Anime Stationさんのアニメ感想率調査感想の続きをやってみたいと思います.

追加分では,前記事の図に盛り込めなかった項目についてご紹介.最後にはランキングもついてます.なんだか妙に細長い記事になってるんですが,どうぞお楽しみくださいませ.

1つ目は光希桃さんの評価平均値と継続率の散布図

評価平均値に継続率を組み合わせることによって,どのあたりのデータが偏っている可能性が高いかを示してみました.前回データと比較するために,評価数から評価率へと切り替えておりますよ.この図で見ても「まほらば」が一回り小さな「スクラン」であることや,「ネギま」の微妙ぶりがご理解いただけるかなと思います.

2つ目はポジティブ評価とネガティブ評価の散布図

ここ(R'sM)で出した全体印象評定では「普通」以上をプラス,「見切り」「駄作」をマイナスとして合計値を出し,それをサンプル数全体で割ってます.ゆえに合計値が特に0に近い値の場合,そもそも評価自体が少ないのか評価は多いけれど0前後で評価が分かれているのかを区別できないという問題があります.
そこをはっきりさせるためだけの1枚なんですが,左下(0に近い)ほど評価自体が少なく,右上ほど評価は多いけれど意見が分かれるものとなります.今回の場合「ネギま」や「こいこい」が両論ありながらもややネガティブ,「ラブレス」が逆にややポジティブな評価を下されていることがわかります.前回ある意味歴史を塗り替えた「JINKI」を上回る兵はいなかったものの,「いちご」と「IZUMO」は仲良く?悪評価.他の表でも割と近くにいる似たもの同士です.

さて,最後は上記図で使用した数値とあわせ,全体印象での順位.アニメ感想サイトを読む人たちには,だいたいこんな風に作品の評価が聞こえていたはずです.

作品名終了番組
評価順位
ポジネガ感想界
全体印象
1まほらば~Heatful days~11.75 0.14 1.61
2英國戀物語エマ21.30 0.10 1.20
3フタコイオルタナティブ51.29 0.26 1.03
4LOVELESS30.92 0.24 0.68
5エルフェンリート(地上波)40.65 0.14 0.52
6こみっくパーティーRevolution80.60 0.14 0.46
7これが私の御主人様60.38 0.07 0.31
8ああっ女神さまっ100.51 0.22 0.29
9勇者王ガオガイガー-FINAL-GGG-70.42 0.18 0.25
10魔法先生ネギま!120.76 0.58 0.18
11ピーチガール90.26 0.19 0.07
12こいこい7110.54 0.54 -0.01
13魔豆奇伝パンダリアン-0.00 0.02 -0.02
14モンキー・パンチ漫画活動大写真170.00 0.03 -0.03
15新釈眞田十勇士The animation150.01 0.05 -0.03
16宇宙交響詩メーテル160.01 0.04 -0.03
17いちご100%130.24 0.51 -0.27
18IZUMO~猛き剣の閃記~140.18 0.50 -0.32

「まほらば」「エマ」のトップ2は光希桃さんの評価と変わらず.次いで「フタコイ」「ラブレス」「エルフェンリート」.美少女モノという題材ゆえに視聴数の多かった「フタコイ」が上位へ.相変わらずアニメ感想界は美少女が大好きだ(笑).こんな中でBLモノの「ラブレス」が4位に入っているのは,素晴らしい健闘なのかあるいは変則美少女モノとして遇されているのかは不明.
中段で目立つのはやはり「ネギま」と「こいこい」.原作つき美少女アニメが多かった今期,落第しはじめるのはこのあたりからでしょう.視聴に際しては相応の覚悟が必要.合わないときにはまったく面白味がわからないはずです.そして下位.「IZUMO」と「いちご」が仲良くワンツーフィニッシュ.でも!こういうのは他にない独特の味わいがあったりするので過去の下位美少女アニメに理解がある人だけはぜひお試しください(苦笑).

光希桃さんの集めてくれたデータは大変面白く,他サイトでも様々な分析が出されてます.ここのなんかより妥当性が高そうなデータもたくさん出されていますんで,見比べるのも楽しいですよ.
しかし実は,この調査には本当に重要な情報が入っていません.それは作品をつくるのにいくらかかったかと,実際の売上がいくらだったのかというデータです.これらデータの正確なところは制作側しか持っていないはずなので,制作側は今後のためにもこのデータを使って,いくらの投資がどのような感想を呼び起こしてどのような収益に至ったのかを分析してみると何かの役に立つんじゃないかなーとか言いつつ,本調査を終了したいと思います.

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金色のガッシュベル#122

「お祭りと一万円とかぐや姫の巻」

モチノキ町は夏祭りの季節.ガッシュは祭りが何かも知らずに昼間から浮かれていた.謎の建造物に関する調査に集中している清麿を置いて,ガッシュとウマゴンは華と一緒に祭りに出かける.夜店は人でごったがえし,祭りの楽しさも知らないままでガッシュは華たちとはぐれてしまった.おこづかいまで落としたひとりぼっちのガッシュを助けてくれたのがカグヤと名乗る少女.黒服の男たちに追われていて,子どもには不似合いな大金を持っているひとりぼっちのカグヤ.ガッシュはカグヤになけなしの300円で祭りの楽しさを教えて欲しいと頼み.ひとりぼっちの2人は夜店の間を楽しくさ迷った.

ついに探していた道標を手に入れて,次の展開への突入が目前となった「ガッシュ」.夏が終わればいよいよ厳しい戦いに赴くことになるんだろうから,ガッシュたちには今のささやかな日常をぜひ満喫していただきたいところ.今回は祭りを知らないガッシュがゲストとともに夜祭を満喫する小品.冷静に考えるとかなりとんでもない光景が展開するものの(笑)ただ愉快なのではなく叙情的で切ない風味を加えて仕上げようとしているところに,作り手の優しい気合を感じます.カグヤのラストでの叫びは効果抜群!

祭提灯を飾る華さんの足元でガッシュとウマゴンは昼間からハイテンション.さすがは幼児,普段と違う雰囲気に早くも有頂天.そしてそんな時期はとうに過ぎてしまった清麿は,お前お祭りがなんだか知らないだろと真っ直ぐなツッコミをかますのでありました.…昨年の夏,ワーナーマイカル系映画館で踊り狂っていたというアレはもちろん幻覚だから「祭り」のカウントに入れてはいけません(笑).夜,祭提灯に火が灯ると祭りが始まって,そのときに祭りが何かもわかる.意味なくかっこいいものの内容的には開始時間くらいしかわからない清麿の説明を聞きながら,祭りに対しさらに気合の入るガッシュ.肝心の祭りの内容については本人の経験に任せるあたり,清麿はいかにも兄貴分.で,ガッシュの気合のおかげで壁と扉でサンドイッチになってしまうウマゴンが哀れ(苦笑).
今は肉体労働担当のガッシュにとっては休息の時なんですが,頭脳労働担当の清麿にとっては今後のための仕込みのピーク.夕方から夜へと時が過ぎても,机に向かったままの清麿はため息.魔物の存在に対して敏感なモモンとそのパートナーであるエルに出会えたことは幸運だったけれど,エルはともかく怯えているモモンが協力してくれるかどうかは未確定.とはいえあんな大きな魔界の脅威を野放しにするわけにもいかないし…と悩みは尽きず,人を誘う祭囃子もその耳には届かない.そんな顔を見るだけで脈なしと断定できるガッシュの理解力の深さがらしくていいなぁ.動かない清麿を置き去りに,ガッシュは母上とウマゴンと一緒にお祭りへと出発.
三人で向かった神社の参道は祭りのおかげで凄い人ごみ.子どもにとっては魅惑の夜店もあるんだけど人ごみがあまりに凄すぎて,ついには母上たちとはぐれてしまうだけでなく,バルカンに入れていた大事なおこずかいまでも散乱させてしまう哀れな主役.さらっとワイフがひどい目に遭わせるあたり,この場ではガッシュは弱者であることを印象付けるシーンです.
そんな弱者こと本作の主役の300円を助けてくれたのが,今回のゲストの少女.「何やってんのよ」と話しかけてきた彼女は実にわかりやすい理由あり少女.普通は大人と一緒に来る場所に一人きりで隠れていた彼女は,面をつけた場違いな男たちに追われてます.彼女は出会ったばかりのガッシュに頼み,ガッシュの浴衣に隠れるという相当無茶な態勢で(笑)竹林へと脱出を果たします.
竹林で,たった300円に減ってしまったお小遣いにさめざめと泣く哀れな主役.背が小さなガッシュにとってはお祭りは人のお尻ばかりの上に,なけなしのお小遣いまで無くしたとなれば「祭り」をつまらなく感じてしまうのも仕方の無いところ.しかし理由あり少女は祭りの楽しさを主張した上,なぜか2人で祭りを楽しんでみることに.「カグヤ」という仮名に合わせた竹やぶの中で登る大きな月とか,絵そのものはやや崩れてるんですが,叙情的な雰囲気を作り出そうとする演出面がいい感じ.ちなみにお祭りどころか紙幣の意味すら理解していなかったガッシュ.清麿の小遣いの少なさが微妙に察せられるところです(笑).
ひとりぼっちなのになぜか1万円を持っていたカグヤ.しかしひとりぼっちの1万円は百円玉よりも無力.確かに子どもだけで札を差し出すってのは不信なんですが,そういう理由で受け取りを断るあたりは,テキヤの人たちは非常に良心的だと思います.で,そんな良心のおかげで金魚すくいも射的も綿あめもお面も全て断られてしまったカグヤを,ガッシュがさらに救います.

なけなしの300円を差し出して,カグヤに金魚すくいの楽しさを教えてほしいと願い出るガッシュ.使える小銭で金魚を掬ってみたり,残った100円を吟味して使ってみたりと,ここに来てようやく祭りを楽しみはじめた2人.先導するカグヤとそれに従うガッシュは普通の姉弟のようで微笑ましい.射的で取った焼きソバを争って食べる様子も,ガッシュの事情と正体をまったく知らないカグヤだからこそ,あんな無邪気なやりとりができるんじゃないかな.
祭りが面白いものだとようやく理解できたガッシュは上機嫌でバルカンのことをカグヤに紹介したりしているわけですが,ここでようやく,自分がそもそも華さんたちとはぐれていたことを思い出します.てっきりガッシュも一人で来たのだと思い込んでいたカグヤにとっては突然の裏切り.今までは心を許して一緒に遊んでいたわけですが,再び心に壁を作ってしまいます.…これもガッシュの事情を知らないカグヤだからこそできる反応なんだけど,ガッシュのこれまでの並々ならぬ苦労を知っている視聴者にとってはどうにもどかしい.いくら黒服に追われていても,カグヤはガッシュよりはずっと恵まれているに違いない.
自分はかぐや姫だから,真夏の満月の晩には月に連れ戻されてしまうと語るカグヤ.ひとりで祭にもぐりこんだのはやりたいことがあったから.だから,まだ帰りたくない….カグヤの言葉と持っていた光る袋から,カグヤは魔物ではないかとガッシュならではの勘違いが発動.少々強引ながらもこのキャラなら仕方ないなと思わせる描写の積み重ねが,普段の雰囲気とは明らかに違いながらも,「ガッシュ」らしさを示してくれてます.
そしてついに黒服たちに発見された2人.いきなりサーチライトが出てくるあたり,カグヤさんは一体どんな重要人物なのだろう(笑).黒服仮面,あるいは「月の使者」からせっせと逃走する2人.けれど子どもの足にはやはり限界があり,あっさり追い詰められてしまいます.ただし人間の子どもの足だからこの程度なのであって,魔物の子であるガッシュの足ならまだまだ平気.守るという約束を守るため,カグヤを肩車したガッシュはその魔物としての身体能力をフルに発揮!
パートナーが傍にいないガッシュの魔物としての最大の見せ場が,屋台の屋根爆走と屋根から屋根への大ジャンプ! 清麿ならばこの程度のアクションは普段から覚悟せざるを得ないでしょうが,ごく普通の女の子にとってはいきなりで洒落にならないスーパーアクション.あまりの怖さに思わず贖罪しているあたりも愉快(苦笑).そんな凄い運動神経を見せつけながらも,とことんカグヤを信じて疑わないガッシュ.このバカなお人よしにこれ以上迷惑をかけたくないと思ったのでしょう.カグヤはついに諦めます.

袋の中で光っていたのは,本ではなくて携帯電話.これまで自分を追っていた彼らに帰ると電話して,かぐや姫は月へと帰ります.お金持ちだけどわがままでひねくれていてうそつきのカグヤは,お金では買えない,ガッシュと過ごした時間を持って昇天…って,まさかヘリが出てくるとは(苦笑)! カグヤことナツコお嬢様は,一体どこのお嬢さんだったのやら.
雰囲気はいいものの現実離れした上に全体的にアラの目立つ物語を実にびしっと締めてくれたのが,ナツコの最後の叫び.「全部嘘! 私,大嘘つき!」「でも,これだけは本当.今日は楽しかったってこと!」…芝居がかった台詞回しで,会話としては不自然極まりないんだけど心情表現としては実に効果的.この部分だけで,なんだか見事に感動モノに.
こうしてお祭りと一万円とかぐや姫を学んだガッシュの夏祭りは終了.夏の終わりの物語には,やっぱり別れが似合うような気がします.今回はガッシュの妄言を思い切り聞き流していた(笑)清麿にとっての別れの回も,旅立つ前にはやってくれるかな.次のバトルは興味深い組み合わせなんだけど…テッド大丈夫か? 次回に続きます.

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「アニメ感想率調査2005夏」感想

遅れた夏休みをようやく開始というわけで,本日は遥か北の地より,光希桃 Anime Stationさんのご厚意で開催されたアニメ感想率調査結果について感想とか別口分析とかやってみたいと思います.図もあるよ!
前回の記録はR'sM:「アニメ感想率調査2005春」感想でどうぞ.

このサイトとしては,
 平均評価点:2.63 ( 153サイト中 62 位 )
 平均評価点(見切りマイナス換算):1.64 ( 57 位 )
 平均的評価指数:0.284 ( 29 位 )

数値にしてしまうと全体的には相変わらず厳しめ.今回はさすがに見切ってしまったものもいくらかありました.
終了番組の内訳は殿堂:0、名作:0、おもろ:5、普通:3、駄作:0,見切り:3.余程でないと「名作」以上や「駄作」をつけないので毎度ながら中心に集まる感じに.平均的評価指標の29位は「らしい」ですか(笑)?
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さて,今回もやってみます.以下の図をどうぞ!

縦軸は光希桃さんオリジナルの「終了番組評価平均」.横軸は同じ結果からこのサイトで出した「アニメ感想全体印象値」.アニメ感想のコミュニティ全体で見た場合に,どの作品に対する評価が大きく聞こえていたのかを「全体印象値」として出したものです.たくさんのサイトが良い評価を出していれば数値が高く,逆にたくさんのサイトが悪い評価をしていれば数値が低く,評価が真っ二つか見ている奴が少ないときには0に近づきます.
具体的には殿堂=4,名作=3,おもろ=2,ふつう=1,(見てない=0),見切り=-1,駄作=-2の値を与え,その全体合計点をサンプル全体の153で割ってます.見切りと駄作については,「感想を書くのを途中でやめるよりも,最後まで書くけどことごとく酷評のほうが読む側の印象はより悪くなるだろう」という私見から値を与えています.

本放送のみですが,おまけとして前回の終了番組評価平均とアニメ感想全体印象値のトップ3・ワースト3も加えてみました(薄字です).条件が違うので厳密には比較できないはずですが,今回のデータの傾向を把握するときの目印にはなるはずです.
右上の青は総じて面白かったもの.上ほど少数精鋭,右ほど多くの人が面白いと評価しているはず…なんだけど,前回並みの圧倒的に良い作品がほとんど出ていないことがわかります.特に少数の熱狂的な支持を集めた「AIR」型はいない.そんな中で唯一好成績だったのが「まほらば」.アニメ感想界では前回の「スクラン」並みに認められたようで何より.確かに面白かったですからね.「エマ」もキー局放映でないことを考えると,やや右下気味ですがかなりの健闘ぶりだと思います.
真ん中あたりにごっちゃりしてるのは人それぞれで趣味それぞれ.「ラブレス」「エルフェン」はかなり健闘しているほうですね.気になるのは「フタコイ」.右下気味の項目は噂ほど面白さを感じられなかった作品の可能性が高そうだったりするんですが….ボーダーライン上の「こいこい」については別分析でその本性がさらに明らかになる予定.
左下の赤はかなりよろしくありません.良い方では前回に及ばないのに,悪い方では前回の記録を超えているってのはやっぱりまずいよな(苦笑).面白かった「いちご」もあんなところに.やっぱし私的に相当面白かったのがまずかったのか….話題にはなったものの「ネギま」も評価ではレッドゾーンに足を踏み込んでしまってます.
今回目立つのは真下に向かういくつかの作品.評価者数が少ない上に酷評を食らうってのは,企画者には根本的に何か間違っていないかどうかを胸に手を当ててよく考えていただきたいところです.「パンダリアン」ひとりぼっち….

さらなる表とかランキングについては,また別の記事で!

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陰陽大戦記#48

「みんなの笑顔を守る意志の巻」

ヤクモとその式神の命をかけた五行柱のもとに到着した天流・地流の混成隊.そこに襲いかかるのがウツホの指示を受けた神流のショウカク.五行柱を倒すために四大天の力を揮うショウカクから,ソーマやナズナたちは必死で柱を守ろうとするもののこのままでは力が足りない.遅れて地流宗家のユーマも到着するのだが,敵を倒すことしか考えられないユーマはランゲツを降神することができない.自分が何のために戦うのかを見失ったユーマだが,名も知らぬ地流闘神士の言葉をきっかけに己の初心を思い出す.日常を守る,それこそが今極神操機を持つ者が宗家としてやるべきことだ.

最終章も中盤から終盤へ.これまで3人の闘神士を中心として広げられてきた物語が急速に畳まれはじめた「陰陽」.今回いきなり畳まれていくのはユーマの迷い.極神操機を持つ3人の中では最も恵まれた境遇の地流宗家は,他の2人に比べると大変に贅沢な迷走の末にようやく己の原点に戻ることになります.ラスト近くの憑き物が落ちたような清々しい顔は必見.で,残る2人の極神操機の所持者はまだまだ迷走中.山を1つ越えたはずがもっとでかい山が待っていたリクと,誰が仲間で誰が敵なのかわからなくなりかけるガシンがユーマと同様の境地に達するのはいつの日か…って,さすがにそろそろか.

前半.伏魔殿の中に侵入した天流・地流の闘神士たちは,ヤクモという大きな目印を目指して集結中.まずは今回で迷いが消えるユーマは,薄い戦力で必死に五行柱をショウカクから守ろうとするナズナ&ソーマ+神流討伐隊に合流.四大天の力で柱を壊そうとするショウカクに対して天地の混成チームは健闘するものの,さすが四大天の力はごく普通の闘神士には荷が重すぎる.さらにショウカクは五本の柱のどれを狙っても構わないため,極少数の式神では全ての攻撃に対応することが大変難しいわけです.そんな仲間の大ピンチに颯爽と登場するのがユーマのはずなんですが…迷いのために失態を見せることになります.
ウツホの暴挙を止めるため,ヤクモが犠牲になったことを弟から知らされたユーマ.しかし彼はヤクモの行為の意味をよく吟味することもなく,ともかくショウカクやウツホを倒せばすむんだろうとどうしようもない短絡思考.もちろん現在ストライキ中のランゲツが使い手のそんな思考に納得できるはずもなくやっぱり降神拒否.今のユーマの目に燃える炎は,敵どころか自分や仲間までも燃やしてしまう無軌道なもの.明確な方向性を持たないただの力は,敵どころか周囲を燃やす危険なだけの代物であることに間違いなし.
一方己の中に黒い火薬庫を抱えながらも式神とともに歩むのがリク.彼の場合,過去が重い分だけその力も普通ではないわけですが,それを極力まともに使ってきたあたりがさすがは主役.そんな主役たちの前に出現したのが彼の叔父に当たる先代の天流宗家・ライホウ.ここまでの経験で忘れていたはずの過去に限りなく近づいている今のリクには,知らないはずの叔父の顔にも確かに見覚えがありました.さらにたった一瞬とはいえ本当に取り返しのつかない目に遭わされたコゲンタにとってはライホウは仇敵に等しく,親戚に再会したリクとは違って最初から噛みつくつもり満々です.
ウツホが作り出した仮初の存在であるはずのライホウ.しかしリクに近づいて彼の中の闇を揺さぶろうとするその様は,どの程度オリジナルを模しているんだろうか? 自分には宗家の資格などなかったかもしれないという彼は,その責任を周囲の邪さのせいだと主張.宗家という立場が負うべき義務を無責任に放棄しようとする彼の姿は哀れで惨めで,それゆえに今同様の立場に立たされているリクの心を揺るがします.欲にまみれた周囲に高い志は届かず,全てが嫌になったというライホウの心の闇を取り除いてくれると言って現れたのがウツホ…ライホウがウツホに飲み込まれてしまったのは,ウツホもまた,ライホウと同じ気持ちを抱えていたからなのだろうか.
ライホウの裏切りに気づいた天流は伏魔殿の利益を護るために彼を捕えて幽閉.しかし神流にそそのかされた地流が攻め込んだところに元天流宗家は合流し,ろくに契約すらかわざずにコゲンタを振り回し…そして今.「心に闇を抱えて生きる必要はないのです」とリクを混沌へと誘うライホウ.全てを他人に委ね自分は責任から逃げ出す,組織の長が決して選んではならない道へと誘うのです.
同じ天流宗家であるライホウとリクですが,その周囲の人の質はかなり異なっています.ライホウはその力を利用しようとする者に囲まれていたようですが,リクの力を積極的に利用しようとしていたのは,それこそガシンくらいしかいませんでしたからね.そんな気のいい仲間の筆頭であるボート部たちは現世の夜で妖怪と追いかけっこ.演出が演出なんで間違いなくギャグにしか見えないけれど(笑)これは大怪我してもおかしくないような危険な遊戯.先生は大人なんだから心配してもらえないことをすねたりすんなよみっともない.
そして,こけたモモをかばいにいったリナと,リュージの投げた大根のコンビネーションによってなぜか手なづけられる妖怪.元々巫女の素質があったり,力を込めたネギで妖怪退治をした経験があったりとそれなりの素質がある2人の連携によって,なぜか一匹のモッコリーナが誕生! 理屈は不明! 名をつけたら大人しくなるあたりは妖怪も式神とよく似ているようで.式神が人に従う穏やかな自然だとすれば,妖怪は人に逆らう荒ぶる自然の比喩だったりするのかな.そしてこれはウツホと同じ妖怪と仲良くなれる才能じゃないかと思うんですが,本家であるウツホの深刻さに対し,この途方もない軽さはどうしたらいいんだ(苦笑).
現世がいつものように面白かったのに対し,迷いの中,シリアスに正念場を迎えることになる今は無力なユーマ.目の前の弟たちは柱を守るための防戦に必死.なぜまず敵を倒そうとしないのかとユーマは叱責するものの,名もなき地流闘神士は彼らのささやかすぎる目的を語ります.ただこの世界を守りたい.「仲間や大切な人との暮らしが…ただ,それだけです」.その力で組織の未来すら変えてやると息巻いていたユーマにとっては驚くほどに小さな夢のため,ユーマ以外の全員がとんでもない敵に挑んでいたことが明らかに.
笑ったり泣いたりして仲間と過ごす日常は,リクの傍での愉快な日々がソーマに返してくれたもの.雲を掴もうと燃えていたユーマにとっては足元に咲く小さな花のような願いは,かつてのユーマが目指していたもの.もしその役割が天流の陰謀だったとしても,人々を守るために戦うことは地流の本懐.大切な人たちの笑顔を護りたいものは皆同じ.炎は,決して花を燃やすためのものではない! 己の願いの根幹にようやくたどり着いたユーマはランゲツを降神.「こいつらは,オレが護る!」

後半.まずは主役たちのいない現世でなぜか確立されるリナとリュージの妖怪懐柔コンビネーション.リュージの野菜を食わせてリナが命名するとなぜか大人しくなる妖怪たち.キャサリン,ナタリー,ジョセフィーヌ.どうやら稀代の命名名人であったらしいリナの大活躍によって次々にその眷属と化していく妖怪たち…リナとトラジやユーマと小妖怪との交流を見ても妖怪が全て悪というわけではなさそうなんですが,やっぱり人心の欲に強く影響されて荒れたりするんだろうか? 一応の必勝パターンは見つかったものの妖怪は周囲に一杯.最初に野菜が足りなくなりそうな気がするんだが,大丈夫かリュージ?
そんなボート部が帰還を心待ちにしているはずのリクは,ライホウに言葉で心の傷をえぐられている真っ最中.「親に愛されなかった恨みを戦いにぶつけて憂さ晴らしをしているだけ」…リクはもちろん否定したいでしょうが,これこそが彼の中にある黒い動機そのもの.リク自身が持て余し,しかしコゲンタがそれも強さだと言ってくれた強い怒りと悲しみは,幼いヨウメイが抱いてしまった深い願いでもあります.
そして,千年の時が過ぎ,もはや叶うはずもないと思われたヨウメイの願いすらもウツホなら解決してくれるとセールストークを展開するライホウ.月の勾玉を自ら手放すという宗家にあるまじき行いを取り上げて,お前も自分と同じように天流宗家という立場から逃げだしたかったのだと,嫌な笑顔でリクをウツホの側に引きずり込もうとしています.気を抜けばリク自身もそうなってしまうかもしれない無責任で醜い姿で勧誘を続けるライホウだけど…その姿はあまりにうさんくさく(苦笑)かつ自身の悪い面を直視させられるようなものなので,むしろセールス的には逆効果ではあるまいか.
未来のダメな自分のようなものを見せつけられたリクは,結局ウツホになびくことはなく反撃開始.月の勾玉を渡したのはコゲンタの存在を守るためで,何よりもまず式神を最優先するのが正しい宗家の考え方ではないのかと,ライホウの一番弱いところに言葉で切り込んでいきます.確かに人に使われてはいるものの式神たちは自然を司るものですからね.彼らは戦いや利益を生むための道具なんかではなく,もっと大事な存在.…「式神」をそのまま「自然」に置き換えれば,本作の大きなテーマの1つを主役が堂々と語っています.
周囲からの圧力と悲しみに負けて式神を道具としてしか使えなかったライホウに比べ,この世界にひとりぼっちだったリクが式神に寄せる情と信頼は何よりも深い.「式神のおかげで立ち上がれたんです.生きようと思えたんです」.過去と現在に流されるままのリクにしっかり生きろと教えてくれたのは,戦うことしかできないはずのコゲンタ.24話の決意をしっかりと抱えてここまで来たリクは,それを学べなかったライホウに対し宗家の資格はないと言い切ってみせます.
かくして交渉は決裂し,ライホウとの闘神開始.ウツホの息のかかったライホウはもちろん四大天を使うわけですが,それで臆するような天流宗家ではない.たとえ相手のほうが力は上だとわかっていても,敵からも,過去からも未来からも,宗家としての立場からも,リクはもう決して逃げない.「みんなの笑顔を守るために!」大組織の長であるユーマに比べれば,リクが背負っているのはごく小さな「みんな」.祖父や学校の仲間とか同じ闘神士の仲間とか,マサオミとか.足元に咲く小さな花のような「みんな」を守るため,天流宗家はここまでけなげに頑張り,この先も頑張っていくのです.
さて,五行柱のリクの「みんな」の中から実にナチュラルに外されているテルさん(笑)とその頼もしい仲間達ですが,ショウカクの四大天の力にやっぱり苦戦中.ショウカクは5本の柱のどれでも狙い放題なわけですが,ユーマたちは1本でも柱を壊されるわけにはいかず,ようやく原点に戻った地流宗家の力があっても,戦力を集中させる余裕すらありません.そんな劣勢の中でも,ランゲツが気分良さそうに戦っているところがいい.
四大天の攻撃を防ぐために必死で頑張る式神たちですが,ついに名もなき地流闘神士たちの式神2体が犠牲となってしまいます.先のことをユーマに任せ,闘神士なら何より大切にしなければならない式神の存在と引き換えにして,五行柱を守った2人.…みんなの笑顔を守るために本当に大切なものを投げ出した2人は,それなりに満足しながら式神の記憶を飛ばしたに違いない.守るべき笑顔,大義のためには本当に大切なものを手放さなければならない時も来る.そんな現実をちょっと強引ながらも先触れとして示してみせたのがこの2人なのでしょう.今後物語を大団円に導くため,この先残った闘神士や宗家たちは何を手放していくことになるのだろうか.
で,四大天のために2体を犠牲にしてしまった神流討伐隊は,ショウカクに対する怒りに満ちて大降神! これまで大降神してなかった式神までいきなりでかくなってびっくりしましたが(笑)気力の消耗の激しい伏魔殿でも,膨大な気力を持つ極神操機持ちの宗家がいれば気力の補充がきいたりするのかな.五体の式神による五行の究極の守り.もちろん土の力を担当するのはユーマのランゲツ.その極の力で四大天の1つをついに打ち崩す!

ようやく宗家の正道に返り,落ち着いた笑顔でリクに合流することを決めたユーマは弟たちのところから再び離脱.ソーマがヤクモの伝言の断片を伝えてくれたおかげで,3人の極神操機持ちはウツホを「止める」ための手段を模索することになるのでしょう.ムツキがユーマの今の姿を讃えるシーンはちょっと無理やりですが(苦笑)少なくとも一角の霧が完全に晴れたことは喜ばしい.
まだまだ霧の中なのは,仲間の眠る花畑で再会したタイザンとガシン.自分がウツホに騙されていて,しかもウツホはこの世を滅ぼそうとしていると思い知ったガシンは,ここまでの千二百年をともに歩んできた仲間のはずのタイザンの真意を聞くため,一人出向いたのです.天流に潜入するため現代の文化になじみ,今も現代の服装をしているガシンと,同じように地流に潜入しながらも今は古装束のタイザンの心は,たぶんもうすれ違っている.ガシンとタイザンが取り戻したいものは同じはず.けれど意に沿わぬ行動を取るウツホに対しては,「なら,ウツホを殺せばいい」と無慈悲な解決策を持ち出すタイザン.タイザンの「みんな」には,ウツホはいない….
そして霧が晴れたはずなのに,もっと濃い霧に覆われていくリク.怒りと悲しみにまかせて式神を使う過ちはもう繰り返さないと決意した彼は,神操機が示す宗家の道をひた走る.たった1体の式神で四大天1体を切り裂く力は,恐らくは闘神士としては最高峰のものでしょう.けれど,切り裂いた四大天は巨大な桜の木に変わり,その前には見覚えのある2人の人影が.…それはウツホの作り出した,ヨウメイの両親の姿.
悲しい過去はすでに終わっていて,夢だけが未だに千年後のリクの中に残っている.夢がどれだけ楽しくても恋しくても,それは現実ではない.けれどそれでもリクは,しっかり生きていかねばならない…次回に続きます.

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アストロ球団#3

「罰当たりにも程があるの巻」

日本シリーズを乗っ取ってシュウロは高らかに球団設立を宣言したが,今はまだたった4人のアストロ戦士.残る5人を集めるために,アストロ球団は東奔西走する.明治神宮でホームランボールを客席から打ち返した球二が新たに球団に加わるが,プロレーサーである球三郎のように有力候補であっても球団入りを断る者もいるのだった.未だ見出していない超人を見つけ出すために明智兄弟が向かったのは九州の阿蘇.ここで超人候補のカミソリの竜に戦いを挑むものの,2人は敗北し怪我を負ってしまう.凶報はさらに重なる.球三郎がレース中の事故で死去したというのだ.

溢れ出る超人ガッツで無茶を無理やり切り抜けていく「アストロ球団」.前回までは導入編だったので今ひとつハジケきっていなかったものの,今回の中盤からはついに本作ならではの強みが発揮されます! 帽子の中一杯に違いない髪,もはや野球勝負のレベルを超えた採石場の決闘,そして死人をヘリから落とす! ツッコんでくれとばかりの超展開をお望みどおりにツッコむのもよし,作り手の心意気を買って心底真面目に燃えてもよし,ギャグの範疇を本気で踏み荒らす熱血の勢いをぜひお楽しみいただきたいところ.前回に比べると全体が格段にしっくりなじんできていることもうれしい.お前達はこのまま,真っ直ぐ突き抜けていけ!

前半.前回あれだけド派手な宣言を大舞台でかまして見せたものの,そもそも選手が9人すら揃っていないうかつなアストロ球団.連中の様子を見ていると足りないのは選手だけでなく,それを支える裏方すらもシュウロしかいなさそうってのがそもそも無茶.超人だからこの際選手は9人でいいかもしれないけれど,球団を支える裏方をまずちゃんと集めたほうがいいと思います(苦笑).しかしシュウロは沢村の怨念を継ぐ者たちを集めることを最優先! 今回は前回に輪をかけて滅茶苦茶です.
今回出てくる超人候補は3人.まずは天才レーサーの伊集院球三郎.美形であり爽やかであり高慢である元祖女性受けするジャンプヒーロー.すでにレーサーとして大輪の華を咲かせている球三郎は,そもそも9人すら揃ってないようなアストロ球団のスカウトなんかお断り.とはいえ球一の投げたペンを後ろ向きで鋭敏に感じ取って避けるあたりは,他の競技ですがその超人としての能力の片鱗を生かしていたんでしょうね.
常人離れした反射神経から球三郎が超人候補としては相当有望だとわかっても,あの調子じゃ球団には入ってくれなさそうだと食堂で飯を食いつつくすぶる超人たち.マンガや小道具で当時の風俗を必死で再現しようとしているわけですが,その俗っぽい光景に妙に超人たちがなじんでしまってんのは本当にそれでいいのか(苦笑)? 店のラジオで流れていたのは巨人戦の中継.V9に向けて好調な巨人戦で…ホームランボールを観客席からキャッチャーミットに打ち返した凄い奴が出た! とんでもない試合妨害はもちろん卓越した野球能力の証,球八は折角頼んだカツ丼を気にしておりますが(笑)一同は急遽明治神宮に向かうことになります.
ホームランを打ち返した彼こそが,雷球寺から寄進の一部とバットを持ち出し出奔した破戒僧,関西弁の上野球二.「自分の力を正当評価して欲しいだけですわ!」ともう金目当て以外の何者でもなく.しかし単純バカな超人どもが信じるものは野球の腕と沢村の怨念を継いだ証のアザのみ.象とネズミのたとえで牽制しあいながらも,球一と球二は球場の前でいきなり勝負をはじめてしまいます.1球目は常識外れに山高くて見逃し,2球目はまともなストレートで球二は遠くへ打ち返し,そして本気の3球目は,まるで体に食い込むような…って本当に食い込むバッター殺しを腹に食らって気絶する球二,投げる方も投げる方だけど,それを食らっちゃうのもいかがなものか.気絶した球二の手のひらには,ボール型のアザが.
こうしてまたひとり仲間が増えたアストロ球団.しかし巨人を引きずり出して叩きのめし,超人球団の強さを日本に示すにはどうしようもなく人数が足りないというわけで,チームは南北に散ってスカウト活動を続行.球一と球五は東北へ,明智兄弟は九州へ.残る球二はシュウロのおつかいで球三郎のシャワーシーンを出歯亀…ではなくてアザ探しでまったく損な役回り.
九州に超人探しに出かけた明智兄弟が出会った,手の不自由な少年.なぜかひとりマウンド整備などしております.カミソリの竜を探しにきたと球七が絶好調で軽口を叩いていたらいきなり退場しようとする少年.彼は竜の強さを既によく知っていて,対戦することで球七たちが傷つくことを恐れていたのです.しかしそんな少年の言葉を超人が聞き入れるわけもなく…明智兄弟がカミソリの竜に負けて怪我をしたという知らせが程なく球一と球五の元に伝わったのでありました.超人でしかも序盤なのに,あまりに弱すぎやしませんか(苦笑)? さらに野球界の伝統をぶっ壊そうともがくアストロ球団には,敵軍の将より恐ろしい知らせが入ることになります.なんとあの球三郎が,レース中の事故で死亡!

後半.死んではじめてアストロ超人であったことがはっきりとした球三郎と,安置されている仏さんの顔をじろじろ眺め,枕元でひたすら良からぬことを考えるシュウロ.レーサーともなれば普通家族の誇りじゃないかと思うんですが,実家から受け取り拒否されてしまう球三郎の遺体が哀れ.家族がいるのに無縁仏になってしまった気の毒な彼のために経を唱えてやる球二をいきなり制止して,とんでもないことを言い出す超監督シュウロ.「球三郎は死んではおらん」…この時点で嫌な予感がしまくりです.
その頃,手の不自由な少年のところで保護されていたぼろぼろの明智兄弟のところに球一たちが到着.カミソリの竜は野球を憎んでいて,そのプレイは選手を傷つけることだけが目的という外道ぶり.その体で敵の強さを知った球七は魔球の開発を勧めるものの,仲間の説得程度で挑戦を諦める奴が超人のわけもない.少年の警告を振り切ってひどい目に遭った球七と同じコースを見事に歩む球一の背後には,軽挙をさらに煽るかのようなアストロ球団応援歌が(苦笑)! 「アストロ超人の意地が許さねえ!」と少年に案内してもらい,採石場での決戦がはじまるのかと思ったら….
採石場の石の人型には,打撃による爆撃でついたと思われるピッチャーを再起不能にするための傷跡が.もちろんアストロガッツの塊である球一はこの程度で怯えることもなく,カミソリの竜との対面を果たします.竜,帽子を取ったらすごい髪型(笑)! 「殺人X打法」のあたりで既に口が回っていない竜と,ある意味慣れた採石場で見事なスーパーヒーロータイムぶりを示す球一.ごめんなさい面白くてたまりません! 双方野球選手のはずなのにそのボールは岩をも砕く立派な凶器.当たり所が悪くなくても相手が死ぬに違いない破壊兵器で真正面から勝負するのがアストロガッツというものなのか.双方生き急いでいるとしか思えない決闘の場面に…なぜか脈絡もなくヘリが!
なぜか採石場までやってきたシュウロのヘリ.中には,シュウロとおびえまくる球二と,球三郎の死体.これは老人が臨終後に息を吹き返したという新聞記事を真に受けたシュウロの凶行だ! さすが監督,無茶ぶりでは軽く球一を越えてます.「沢村さん,この若きアストロ戦士,伊集院球三郎,あなたの元にお返しするのは,惜しい!」…蘇生のためにスカイダイビングでショックを与えるつもりらしいのですが,もうちょっと他の選択肢はないのか.そしてなんでわざわざ阿蘇まで来たのか(苦笑)! 球二必死の制止も聞かずにシュウロが球三郎を落とすところで今回は終了.なんて,なんて滅茶苦茶な! しかし超人ならば無茶は越えて当たり前.この程度でうろたえて越えられないような奴は,そもそも超人ではないのです….次回に続きます!

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金色のガッシュベル#121

「天井知らずの恐ろしさの巻」

モチノキ町に現れた新たな魔物,モモン.魔物の居場所を察知する能力や使ったことのない数多くの術に加え,人の神経を逆撫でするサービス精神まで持ち合わせている厄介な魔物だ.特にターゲットにされたティオの怒りは沸騰寸前.そのあまりの怒りの激しさに,関係者たちもなす術がない.
脅えるパートナー,エルが唱える呪文はティオの防御や攻撃を無効化できる凄いもの.しかしその力を攻撃ではなくあくまでスカートめくりのためだけに使うモモンは別の意味でも凄い.ティオの怒りは頂点に達し,ついには本が光り出した.

次の段階のための新たな道しるべを見出す回のはずなのに,どうしようもなく怖くておかしい「ガッシュ」.モモンの他人をコケにする才能は凄まじく,百戦錬磨のパートナーや防御に秀でた少女魔物を鬼神に変えてしまいます.特にティオの怒りは敵や傍観者どころかパートナーやもう一人の鬼の心まで静めてしまうほど.その怒りによって,タメには特殊な条件が必要だし発動までの時間も長いのですが,防御に特化したティオには貴重な攻撃技が手に入ることになります.…普通なら怖がって途中で詫びをいれそうなこの状況,最後までふざけた態度を貫いたモモンは別の意味で偉いや(笑).

前回,面白いほどモモンにコケにされまくった清麿とティオ.溺れる子どもを助けるヒーローや可憐でおしゃまな少女を鬼に変えたセクハラ攻撃恐るべし.特にティオの恥ずかしさときたらモモンのおかげで臨界突破.別人,というか魔物としての本性が滲み出たような凄い顔に.一応ヒロインの一人のはずなんだけど怖いなぁ….この煮えたぎる怒りを静めるにはともかくモモンに一撃入れたいパートナーの恵.で,もう一人の鬼こと清麿がどうなったのかというと,ガッシュ・ウマゴンと一緒に膝を抱えて戦況を傍観中.ティオの上り詰めるテンションについに振り落とされ正気に戻ってしまったようです(笑).
ティオの弱攻撃技とはいえ,彼女の気合が影響しているのか結構ダメージの入りそうなサイスをひらひらとかわすモモン.そしてはじめて魔物との戦いに巻き込まれたエルが,術の威力にやたら怯えていることを淡々と観察している冷えた清麿.「魔物の術って激しいもんな」と嫌な予感に大汗かきつつも冷静なコメントをつけております.過去の豊富な戦闘経験から推測するところ,曰く,今は誰か一人くらい冷静でいないとまずいような事態らしく…とはいえこじれにこじれたこの事態には,もはや誰も介入なんかできるわけないことも清麿は既に自覚してたんじゃあるまいか(苦笑).
ともかくモモンが黙って一発攻撃を受ければ収束しそうなこの事態.しかし怯えるエルがモモンを救うために呪文を読んでしまったせいでややこしいことに.アムロンの効果で伸びた手で恵の本を奪う…のではなくスカートめくりに行くモモン.そのまま本を奪って燃やせばティオは退場したはずなので,そうならなくて良かったはずなんだけど(笑)ティオにとってはもはや耐え難い,もちろん憎しみの塊と化したティオの傍にいることは清麿たちにとっても耐え難く,しかし必死のエルと恵に止められて離脱もできない.目の前に災害が渦巻いていて自分は逃げられないとわかっていたら,できるだけ巻き込まれる仲間を増やしたくなるのが人の情ってもんだ(苦笑).
一発痛い目に遭えばそれで落ち着くはずなのに,モモンは無駄によく避けた上にエルの呪文の効果まで使って嫌がらせをさらに継続.高い防御力を誇るセウシルも,アグラルクでモモンに地中に飛び込まれては効果なし.さすがに地中にまではバリアは張れてないわけですね.でもモモンなのでティオはスカートをめくられるのみ.…ある意味究極の平和主義というか,むしろ火にガソリンぶっかけてると見るべきか(苦笑).
エルが唱えてしまった第3の術,オラ・ノロジオはティオの体の動きをゆっくりにする光線.これも魔物の動きを止めているうちに本を奪って燃やす,と効果的に使えるはずの技なのに,ティオの後に回ってパンツを見ることにしか使わないモモン.あ,さすがにつつかなかったか…ティオは絶対否定すると思うけれど,こんな厄介な術を使う相手がただのスケベで,本当に幸運だったと思うよ!

モモンの狼藉を止められないばかりか,エルが自分たちの術の効果すらろくに把握できていないことに気がつく恵.しかしどれほどエルに同情すべき点があったとしても,うかつにエルが呪文を唱えてしまったおかげでもはやティオの怒りは止まらない.素手でモモンを遠くに殴り飛ばす多感な乙女.折角一撃当たったものの,それまでの蓄積が大きすぎてもはや1撃では済まなくなっております.そもそも乙女の恥じらいを理解できないガッシュがなだめても止まれないティオ.「にくい.にくいいいい,あのサルがにくいいいい!」…ティオの心底の叫びとともに光りだす本! 「新たな芽生えー!」…術というのは魔物の自覚によって目覚めるわけですが,まさかこんなしょうもない理由で新術が目覚めることになるとはなぁ.
エルにとってもモモンは実に手に余る魔物.なんせ出会ったときから今と同じ調子で,手には大好きな女性下着を掴んでいるという女の敵ぶりを発揮していたわけで.もちろんこれは魔物のガキであっても許されない範囲のもの.いくらうらやましくても真似しちゃいけません(笑).もはやティオの怒りを静めるには一番強そうな術を発揮するしかないと決意したエルと,モモンの大技が来ると知って警戒する恵.そんな緊迫する女性たちを「今手を出すと攻撃のきっかけになる」という名目で遠巻きに見守る清麿たち.いつでも相殺できるように待機しているつもりですが,出来るかどうかはまあ別だ.
そして,双方効果のわからない新呪文が激突.場の全員をビビらせるほどの魔物と化したティオのチャージル・サイフォドン.そしてとことんコケにしてくれるモモンのミンフェイ・ミミルグ! …モモンのほうが術自体は派手なんだけど結局離脱するための技で,回転する耳音がそのままヘリだし,逃げる速度もなんだかゆっくり.ティオの頭上に剣が上がるのは回復技のサイフォジオにそっくり.けれどティオの怒りは頭上の女神へと転移してその胸の水晶にはこの2回分の屈辱の記憶ダイジェストが.ダイジェストが進むほど,女神の顔が怖くなる….
形を持たぬ屈辱,憎しみ,恨みつらみがそのまま術の威力に加算されるチャージル・サイフォドン.通常の術であれば術そのものの強さにある程度の上限があるのに対し,無形のものを力に変えて蓄積するこの技の場合,恨みの深さによって術の威力に上限がなくなりそうなことに加え,発動するまでその威力がどの程度かも計りにくいという不確定の怖さもある,頭上の顔は女神ではなくティオ並みの鬼へと変わり,見守るしかない仲間全員を恐怖のどん底に叩き落としてます(苦笑).そしてついに発動! 自動追尾の鬼神は逃げるモモンを正確に狙い,激突! ついにモモンはここまでのツケをまとめて体で支払うこととなり,ぶつけたティオはすっきりしましたとさ.

モモン対ティオはティオの恐怖のチャージル・サイフォドンによって決着.しかし清麿にはモモンの能力に聞きたいことがあるので本を燃やすのは後回し.行方不明となった魔界の建造物について詳しい情報を得るためには,他の魔物の気配を正確に探ることのできるアンテナ役が不可欠.清麿はついに,そのアンテナ役を見出したことになります.ただし魔界の建造物についてはひどく怯えているモモン.アンテナとして怖いところにガッシュたちを案内するよりはむしろ,ここで本を燃やしてもらったほうがマシなのかもしれない.なお,この段階でティオの本にはもう1つ,読めない呪文が浮上.これもまた,発動に条件が必要な術なのだろうか?
こうしてまた一組仲間が増えたガッシュ組.現在生き残っている魔物たちの中では恐らく最大規模の組織になっているんじゃないかな.変なおみやげで和んだり水着を巡って追いかけっこを再開したりと普段は和気藹々のこのグループですが,戦闘となれば多彩な術を使いこなし弱点を補い合う組織的な分厚さが魅力.…同じ目的に向かって集団で走る,そんな強さが発揮される日もそう遠くはないはず.次回はオリジナル回.残り少ない時間を楽しく過ごせることを祈りつつ,次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#71

「目指す高みはまだ遠くの巻」

ツルリーナ3世との死闘もついに終盤へ.確かに毛玉を奪おうとする3世は強大だが,自分以外をゴミ扱いするような奴にボーボボが負けるはずもない.人間の素晴らしさを見せ付けるべくボーボボが放った「鼻毛初人間超特急」は,人の一生に訪れる節目を利用したハジケで3世を苦しめる.誕生,命名,入学,卒業…常人にはありえない人生に強制的に巻き込まれ,苦しめられ,寿司を食わされる3世.ろくに抵抗もできず人間の作り出す無限のエネルギーを浴びた3世.しかもボーボボ曰く「こんな人生送ってる奴はいねえ!」理不尽極まる猛攻の末,ボーボボは人間の素晴らしさを3世にぶつけて撃破.ここに3世世代編は幕を閉じる.

大人の理解を拒否する滅茶苦茶なものを素晴らしい技術力で作品に仕上げている「ボーボボ」.3世世代編のクライマックス自体は前回分で終了しているので,今回は実質次回へのツナギ.このあたり,原作だとマンガならではのコマの広さを生かした大技が連発されるわけですが,その広さを狭いテレビの枠の中でどうやって表現するか,という演出点ではいつもよりちょいと劣るかも.原作をそのまま絵にしちゃっていてごちゃごちゃしてるんだよね.…でもまあ今回の最注目点はそこじゃない.新皇帝決定戦へと繋がるラストで出てきた最終兵器.元々男性声優に関しては豪華極まる本作にさらに加わる超強力声優! ついに来るべき人が来た(笑)!
今回のアバンは本編でいろいろあるので極力シンプル.ボーボボと首領パッチの荒野の決闘,しかし結局やられるのは見守っていたはずの田楽.いつもなら天の助の役割なんだけど,あまりに天の助だとお約束すぎてダメってことなんだろう.

前半は最終決戦.これまでボーボボから毛玉を取り上げるために2つの真拳を使って頑張ってきた3世.しかしボーボボには精神攻撃も丸呑みも効かないどころか余計タチの悪いハジケに繋がってしまうという悪循環ぶり.なんせ相手は最強の主役,勝敗は既にはっきり見えてるわけですが,高すぎるプライドが邪魔をして未だ地に倒れることのできない不憫な皇帝のためにも,ボーボボたちは最後のハジケで引導を渡してやるのです.
前回までであれほどひどい目に遭わされながらもまだボーボボたちをゴミ扱いしようとする3世.…田楽が「犬だよ」って言い張って場の空気の読めてないところが地味におかしい.首領パッチも天の助も人間じゃないのに(苦笑).しかし,ゴミ扱いする人間に翻弄される今の3世は,まさにボーボボの言うとおり「クズ以下」.その傲慢さへの罰として,ボーボボは3世に人間の素晴らしさを鼻毛真拳超絶奥義・鼻毛初人間超特急で知らしめることに.ラスボス戦でおなじみの同一テーマによるハジケコンボがスタートだ!
ボーボボの示す人間の人生では,どうやら歯科医院で赤ん坊が誕生するらしい.首領パッチの抜歯から勢い良く誕生したボーボボ.…首領パッチと天の助だけでなく,ボーボボが人間なのかどうかも相当怪しい(笑).生まれた子どもにもちろん命名.赤ちゃんがトランポリンで跳ねて3世の体に張られた名前を取っていく,というどの宗教のどの宗派でも実行できない珍妙な光景が炸裂.名は体を示す,というわけでアクロバティックだと武闘派な名前もついてくる.乳児段階であの体のキレならば,将来はさぞ素晴らしい戦士となるに違いない.
3世を巻き込みつつも続いていく人生.次は小学校に入学なんだけど,なぜか宇宙の小学校でランドセルから勉強ミサイルとか撃ってみるそんな児童たち.当然天の助は一緒にやられておいしくなってます! どうやら小学校という名の戦闘機関に所属させられた児童たちの巣立ちの日,卒業式では3世も宇宙人も倒れ伏す大惨事.小学校から宇宙戦争だなんて人生送っている奴はフィクションの中にしかいないわけですが,こうやって見ると子どもの人格を激しく曲げそうだ.
そんな殺伐とした小学校時代を通り過ぎて中学生は勉強.受験戦争ど真ん中は,サメの群れのど真ん中.あんな場所からどうやって試験会場に行くつもりなんだろう(苦笑).さらに人生も佳境の反抗期へ.3世にはんこー期なのではんこを押す不良ボーボボたち.痛い.そのベタすぎるダジャレが胸に痛いぞ(笑)! ここまでのハジケ中,ハジケの中に組み込まれてしまってろくに抵抗もできないかわいそうな3世….やられる声がひたすら悲痛です.
人生は新たな段階へ.不良は更正し就職面接に.しかし粗暴さが直りきっていないのか部屋の窓ぶち破って到着する不良上がりのボーボボを,元気1点買いで採用したダメ会社は当然2日後に倒産.…まあ,そりゃそうだろう.切れかかっている電球のように,この不条理な世界の中でときどきちゃんと繋がるまっとうな論理.ボーボボの再就職先は寿司屋さん.客の3世は強制的にたらふく食わされた上…「バトル中に寿司食う奴があるかー!」音楽とともに「…」の間が絶妙! この時折繋がって光るまともな論理がたまらない!
3世がいくらボーボボを脅しても,一度生まれてはじまった人生はもう止まらない.人は恋に落ちてそして別れ,首領パッチの目は相変わらず着ぐるみを見分けられない節穴であり,そんな節穴の傷心旅行に巻き込まれて電車の車窓から引きずられる気の毒な3世.さらに電車はトランスフォームで傷心ロボに変化「みんな,傷つけばいいんだ!」とどっかの主役みたいなことを言いながら首領パッチ地上に向けて乱射(笑).
ここまでの展開は全て,ヘッポコ丸の言うとおり3世を傷つけるためだけの「茶番劇」だから,どう頑張っても人間の素晴らしさとか力とか無限のエネルギーは伝わってくるはずもない.人の妄想の強さとか強引なこじつけの恐ろしさとかならまだわかるんだけど(苦笑).で,ここに来てここまでの長いハジケの大前提を豪快にぶっ壊すボーボボ.「こんな人生送ってる奴はいねえ!」…自分で投げた(笑)!
けれど普通なら1撃で戦闘不能になりそうな猛攻にも,高いプライドゆえに耐えてしまった不幸な3世.しかしボーボボは容赦なしに「決着をつけるとき」に突入.人は人と触れ合った数だけ強くなれるというお題目のもとにフィニッシュブロー,「人間って素晴らしい!」を放つボーボボ!…背景が全然人間じゃないのはお約束(苦笑).ある時点でどれだけ高い場所に到達しても,時が過ぎればその頂点はもっと高い場所への道の途中へと変わる.それこそが人の歴史であり,笑いの歴史.人は歩んできた道のりで強くなる…というわけで,ついに3世撃破!
2つの真拳を使いこなすとはいえ強いばかりで面白さの深みには欠けた3世はついに行動不能.青の世界に2人残留していたり,OVERが魚雷さんに戻らなかったりと問題もやや残っているものの,とりあえずこれで3世世代編も終了.天の助がOVERにやられてんのは,いつものことで特に問題にはならないよな(笑).

後半は新たなるステージへ! 3世を叩きのめしたボーボボたちは,その激闘の傷を癒すため,飛行機上に教習場・飛行機の上自動車学校をつくってみました,…勝負に無関係な軽いハジケでリラックスってことだろうけど,敵がいないハジケは無軌道すぎて妄想とか白昼夢に限りなく近いぞ.ボーボボ教官が教える不器用そうな天の助と,そもそもカルメンと仮免を勘違いしてコースで踊ってるバカ.「情熱進行」はまあいいとして「故郷オーライ」はわかってる奴にはたまらない.カルメンてめえは故郷に帰れ(苦笑)! 免許のための必死で踊り狂うカルメンこと首領パッチ,でもコースの上で天の助の車に突き飛ばされて落下.
そんなおふざけの真っ最中にやってきたのが新たな雑魚.謎の刺客・空ニャンが毛狩りした奴隷に自転車飛行機漕がせてやってきた! もちろん3世に比べればあまりにも小物なので,良いおもちゃとして復帰した首領パッチとともに一緒に遊び始めるボーボボと天の助.どうやらこの小物は何かの参加資格を得るためにわざわざこんな死地に踏み込んでしまったようでとてつもなくお気の毒.そんな空ニャンのパラシュート真拳で背中にパラシュートをつけられたことで,3人は飛行機の上には凄い風圧があることを思い出したらしく(笑)今さら飛ばされております.…そこはツッコミのビュティさんやヘッポコ丸ですら,今更のことなのでスルーしてたんだけどなぁ.ちなみに天の助のパラシュートはお約束のように他の2人よりも増量.飛行機の上をパラシュートつけたまま自転車で戻ってきてみたり噛んだガムで足を補強してみたりと適当すぎるボーボボたち.天の助もパラの増量でリアクションを満喫しているご様子です.
とはいえいつまでも小物で遊んでいても話は進まない.まずはパラシュートのお礼とばかりに奥義,強風・凧揚げ大会決行をお見舞いするボーボボ.飛んでいきそうな凧ボーボボに飛行機の上から引っ張られることになった空ニャン,さっきまで味方だった風は完璧に敵へと変わり,身動き取れなくなっているところに久々に己の真拳,神無月で介入してみようとするヘッポコ丸.…でも,未熟な彼の技は失敗して天の助のところへ(苦笑).とはいえ技を食らうのは天の助にとってもおいしいので,失敗したのに頭をなでられるヘッポコ丸.天の助師匠は後輩を誉めて伸ばすタイプなんだろうなぁ.
そして空ニャンに迫る退場の時間.ボーボボはアフロの中の田楽をぶつけて空ニャンの態勢を崩し,奥義によって強制的にスカイダイビング結婚式を敢行.新郎の手には鉄球,傍らにはオレンジでトゲトゲの新婦,全てが完璧に整っているはずのスカイダイビング結婚式なんだけど,パラシュートをつけわすれた2人はともに新たな人生へ急速落下! 毎度ながら,ボーボボが一番極悪だ….そして登場から退場まで15分かからなかった小物の狙いについて説明してくれるのは親切なモグラ.今,ボーボボの首はマルガリータ帝国,新皇帝決定戦のチケットとなっているのだ!

そんなわけで10月改編を乗り切っちゃいそうな新章突入! マルガリータ帝国で50年に一度行われるという頂上バトル.でもこの世界の50年って実際はどの程度の長さなのやら.参加資格は隊長幹部クラスということで,ボーボボ組にも該当者がいたようです(笑).もちろん自分の首がチケットなんだからボーボボも殴りこみする気満々.さらにこの好機に立ち上がるかつてのライバルたち.OVER,必殺5人衆,詩人,J,ギガ,獄殺3兄弟,絶望君,カツ,プルプー,ハレクラニ,宇治金TOKIO,レム,ランバダ,カンピョー君,そして新たなる敵…っていうか千葉繁!うわまた凄いのが来ちゃったぞ(笑).
この濃いアニメに果たして千葉氏の個性はなじむことができるのか? そして待つのは4世.さっきやられた3世よりも弱いはずなんだけど対抗策はあるのか? 高みを目指すボーボボのハジケ道はうれしいことにまだ途中,お楽しみはこれからだ! ビュティさんとパチ美のヒロイン頂上決戦にぼんやり期待しつつ,次回に続きます!

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陰陽大戦記#47

「そして因果は巡るの巻」

ヤクモはその命と式神の力を空めがけて揮い,この世界をウツホの無から守るための五行の柱を立てた.巨大なヤクモの幻影を目指して伏魔殿の闘神士たちは進む.走るリクが見つけたのはあの懐かしい四季の伏魔殿.その中でリクとコゲンタはガシン…マサオミと再会する.ガシンはヤクモに託されたリクへの伝言を確かに伝え,さらに借りていたものを返すと,己の青い極神操機をリクに渡した.なぜウツホは人を石に変え,天を無で覆うのか.なぜガシンはリクを裏切りウツホにつき,そしてなぜ今神操機を返そうとするのか.リクは未だその理由を知らない.請われたガシンは,千二百年前に始まったこの物語の源流から現在までのあらましをリクに伝えるのだった.

今は遠い2つの過去が現在を侵食する「陰陽」.時の流れの中で善悪はひとりと3つの組織を巡り,それが現在の,絶対的な善のいない構図を生み出す源となったわけです.というわけで今回はこれまでの過去設定の整理&暴露.あるいはアバンの総集編.中盤がまるごと設定祭りとなっているあたりは本作の場合珍しい省エネ.情報の羅列は「陰陽」らしくはないけれど,ここまで本当に無茶をしまくりかつこれから先も無茶するんだろうから今息抜きするのはアリだと思います.それに本気で見ていた視聴者にとってはここまでのかなりの部分の答え合わせにもなっているのでそれなりに楽しい.…でも,相変わらず子どもは放置なんだなぁ(苦笑).

前半.この世界をウツホの生み出した無の沈降から守るため,五柱の式神による五行の柱を立てたヤクモ.源流零神操機がヤクモを導いたのは,全てが終わる時間を少しでも先送りするための自己犠牲の道.力と能力に加えて迷いがなく折れない心を持っていたからこそ,この役割なのでしょうね.空を支える巨大な雄姿はなぜか伏魔殿だけでなく現世にも投射.今,人間界で石化せず耐えているのは闘神士・巫女としての素質のある連中だけなんでしょうが,日本国外はどうなってるんだろう….巨大なヤクモと5体の式神の姿は,伏魔殿にいる闘神士たち,特にろくなナビも持っていない神流討伐隊にとっては格好の目印に.けれど早速到着した彼らが見たのは,もの言わぬヤクモの姿.
天流と地流が頼りになる闘神士を失ってしまったのを知ったその頃,神流陣営も大混乱.ここまでうろたえるってことはタイザンもショウカクもウツホに操られているわけではなく,彼らなりの自由意志でここにいるのだろうけど,2人とも力だけはあるけれど仲間もいない寂しい国を,心から望んでいるのだろうか? …上空の無に驚いた2人はウツホに対し,このままでは作りかけの理想郷が消滅すると懇願.2人が自分の望む国を作るというからガシンを騙すことにも協力していたようですが,結局造反され心は乾く,そんな現状をウツホはまったく気に入らない.
国づくりは途上だから時間が欲しいと必死な2人に対し,ウツホは地流宗家の討伐とヤクモの五行柱の破壊,さらに裏切ったガシンの討伐を命じます.残る天流宗家に対しては,ウツホ直々に木型に呪を込めてリクとコゲンタの運命を曲げた一人である,ヨウメイの叔父であり先代の天流宗家のライホウを準備.部下程度では到底リクにはかなわないと考えているんでしょうが,なぜウツホはそこまで天流宗家の力を買っているのか?
さて,敵であるウツホにまで見込まれているリクは移動の最中,22話に訪問した四季の伏魔殿を再訪することに.乱れる伏魔殿の中でも美しいまま,青錫のナナヤによるダメージすらも見当たらないこの不思議なフィールド.壊れたところが勝手に直っているのは隠された天流の社と一緒なんですが,これはフィールドや建物に自己修復能力があるのか,あるいは時の流れでも狂っているのか.そして,さらにこの場に縁のあるもう一人の男が姿を現します.…前回の展開でウツホに騙されたことを知り,もはや神流に属することすらできなくなってしまったガシン.真実に打ちのめされ目的を見失った彼ですが,少なくとも無が地上を飲み込む世界を望んではいません.
リクは気づいていませんが,リクの両親との縁があるこの伏魔殿で再会したリクとマサオミ…ヨウメイとガシン.もはやガシンにリクと戦う理由はなく,ヤクモからの伝言「極めしものだけがウツホを止められる」を伝達.おまけでウツホが天流宗家を恐れていることまで教えてくれる彼は,情報不足にあえぐ現在の天流と地流にはぜひとも欲しい人材なんですが,なぜかリクに神操機を渡してしまうガシン.…このあたりシリアスなんですが,神操機を放棄するガシンにつっかかるコゲンタに「ちょっと黙ってて」とまったく遠慮なしのリクが面白い.あの38話以来,完全に立場が逆転してるんだよなぁ.
ガシンの神操機はヨウメイの母から託された天流宗家のもう1つの神操機.渡される様は既に42話で描かれているわけですが,リクにすればまさかマサオミと自分の母が知り合いだなんて知らなかったわけだからびっくり.リクはこの物語の流れを最も深く知るひとりに必死で教えを請います.「わからないんです.なんで今,こんなことになっているのかが!」

「全ての始まりは,今からおよそ,千二百年前だった」…小国が互いに争う戦乱の世.式神までもが巻き込まれ卑劣な策略の末に名落宮に落とされていったという残酷な時代.もちろん節季を司る神をおろそかにするような人間が許されるわけもなく,けれど飢饉や病で苦しむのは,たぶん戦う力も式神を使う力もない弱い人々だということが切ない.ガシンとウスベニもそのような弱いものたちであったわけですが,山の奥深く,ウツホの里に逃れたことで運命が変わります.
世の弱者が集まって出来上がったウツホの里.ウツホ自身の出自は不明ですが,身寄りのない空っぽの自分を「ウツホ」と名づける程度の学と洒落っ気はあったようです.妖怪と一緒に暮らしていた彼の心は,その力と同じく並の人の心とは何かが違っているのかもしれない.弱い人たちは力を持つウツホを頼り,ひとりぼっちだったウツホとともに暮らすことになります.ここで手に入れたささやかな幸せこそ,ガシンが求めてやまないもの.あの頃の幼い彼は,無邪気に笑っていたのです.
その卓越した力ゆえに頼られたウツホは,式神と自然の力を結集して四大天の力を入手.四季を操るなんてのはまさに不遜な行いなんですが,ウツホ自身が悪ではなかったからこそ最初はうまく回っていた.乱れたものを治め,相容れないものを分ける.人にも妖怪にも「みんな」に幸せなこの平安の時代こそ,ウツホにとっての理想郷だと思うんですが…今のウツホが求めている世界も,この頃の理想のままなのだろうか?
力は幸せな暮らしのためには不可欠.けれどその力を求めるものは弱いものばかりではない.強いものほどより大きな力を求め,そんな行動が悲しみを招くのが世界の常.四大天の力を欲しがった有力者達…将来の天流・地流の罠に落ちたウツホは時空の間に封じられ,四大天の力のみが奪われ,罪のない弱者たちはウツホの封印が解けぬように陣に埋められ,逃れたものすらも次第に封じられ,ついには己までもが伏魔殿の中に封じられてしまった…それが封じられるまでの,ガシンの知っている物語.

後半.そして二百年後…ヨウメイのいる物語.神流はウツホや仲間を救うため,地流に天流が四大天の力を我が物としていると煽動し,両派をぶつけ合わせる中でウツホの封印を解こうとするも,役についたばかりの幼い天流宗家・ヨウメイの母であるショウシの君が宗家を千年の先に飛ばしたために失敗.この段階ではガシンは未だ目覚めず,大乱を伏魔殿に逃れ生き残ったヨウメイの両親によって,ガシンは封印を解かれ神操機を与えられることになります…って両親がガシンに会ったのはヨウメイを跳ばしたあとなのか.これであの戦乱のあとも2人が生き残っていたことは確定したようなんですが,ガシンと別れた後の消息が大変気になります.
ショウシからガシンに渡された,天流に影で伝わっていたもう1つの神操機.いきなり影の神操機とか言われて唐突すぎる感はありますが,万が一にも記憶を落とされては困る宗家に2機持たせるという判断は非常に合理的.地流が影の宗家を立てたように,天流も宗家を守るための策を弄してもおかしくはないはず.そのもう1台の神操機を正しく使うことを約束し,ガシンはキバチヨと契約.しかし天流宗家がいなければウツホを復活させる術はなく,タイザンとマサオミは千年後に賭けて…現在.天地宗家によってウツホは復活した.
千二百年の悲願が叶い,本当に欲しいものが戻ってきたはずの神流.けれど…神流が最初に願っていた姿にこの世は戻らないばかりか,ウツホによって無に飲み込まれようとする危機到来.人々の平和な暮らしをを守るものを善,壊すものを悪とするならば,封印された千二百年の間にウツホは悪となり,天地はぶつかり合い,衰退しつつ善へ向かったことになります.そしてウツホを善だと信じて疑わなかった神流やガシンは….

長い物語のあと,「これはいただけません」と青い神操機を持ち主に戻そうとするリク.「神操機ではありません.キバチヨさんです」いくら宗家であったとしても式神との思い出や絆は引き継げないし,リクにはコゲンタもいてくれる.一緒にここまで来てくれた,今はちょっとした軽口だって叩ける大切な友達がいるからもういいのだと,笑って神操機を差し出すのです.
目的のため,これまでリクの心をわざと切り裂いてきたガシン.とても神操機を受け取れるような状況ではないけれど,リクには「マサオミ」に大きな借りがありました.33話,地流に嘘をつかれてリクがぶっ壊れたとき,式神を怒りや恨みに任せて使ってはならないと止めてくれたのは「マサオミ」.たとえそれが自分の両親の教えだとしても…あの場を作ったのがガシンだとしても,頬を叩いて自分を止めてくれた事実を大切に胸に抱えてきたんですね.天流の罪を償うため,自然を守るために使って欲しいというのがリクの両親の願い.そして今リクも同じように,美しい四季をを守るために力を使いませんかと,とことん柔らかくガシンを説得.そしてついに,ガシンは再び神操機をその手にすることになります.
不自由で不便で厳しくて,それでも仲間達の笑顔に溢れていた,あの日々.ガシンとキバチヨは未だそれを取り戻すための旅の途中.その手に力があるのなら,求めなければならないのです.ただしリクの仲間に戻ることだけは断るガシン.その資格がないだけでなく,確かめなければならないこともあるからと再び道を違えることに.…けれどリクの見立ての通り,もうガシンが本心からリクと敵対することはないでしょう.3つの極神操機は,全てウツホの敵となったのです.

リクがその底なしのお人よしぶりでガシンを改心させていたその頃,現世ではなぜかリクが話題の中心に.自分たちのために伏魔殿に出向いてくれているボート部部長は,闘神士でしかも宗家という一般人にはわけわからん立場に加え,重く悲しく思い出したくもない過去まで抱えていたため,自分自身の境遇についてあまり語ることはなかったようで.それを幼馴染でありリク研究の第一人者であるモモから拝聴するわけです.
モモが知っている幼いリクは,モモの家族と一緒の旅行のときは寂しそうで,運動神経は割と良くサッカーが得意で,相当重症の甘党で,意外と無鉄砲で着物の女の人に見とれる,そんな少年.大半の記憶は失ってしまったけれど,それでも消えずに残った過去の断片が今のリクの心の礎となり,のんきで臆病で育ちが良くて,仲間や家族が本当に大切で,失ったはずの過去の夢を見る1話のリクへと繋がっていったわけです.
リクのことをよく観察してきたモモに対し,「太刀花クンのことが好きなんでしょ」と今更(笑)その気持ちに名をつけてくるリナ.…今更照れたって,余程鈍い奴以外はとっくの昔から君の気持ちには気がついていると思うぞモモちゃん.下手するとリクにまで気づかれていてもおかしくはないぞ(苦笑).そしてモモちゃん久々に愛の妄想大暴走.リクが怒るような秘密って,一体何だろう? …やっぱりモモちゃんは,妄想して百面相したり笑ったり,明るい顔をしているのが一番似合う.リクは伏魔殿に「モモの笑顔」を取り戻しに行っているわけだし.リクにとって「みんな」の象徴となるのが,モモの姿なのかもしれないな.
さて! ちょっとした休息の末に物語は再び混迷の中へ.ウツホの命を受けて神流討伐隊の前に姿を現すショウカク.姉たちが眠る封印の花園でタイザンと再会するガシン.そしてリクの前には自分に似た男の姿が.…ウツホが過ぎた力さえ持たなければ,こんな現在にはならなかったのだろうか? 次回に続きます.

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