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金色のガッシュベル#124

「手の届かない遥か遠くへの巻」

いつもと何も変わらないはずの学校で,もはや避けられない旅立ちを覚悟している清磨は空ばかり見ている.平和な中でも鈴芽だけは,清磨の様子がいつもと違うのに気づいていた.
翌日の休日は,マリ子の提案で急遽決まった楽しいハイキング.なぜかついてきた先生たちや,岩島のUFO捕獲を手伝うガッシュとウマゴンも一緒だ.目的地ではそれぞれに,どたばたと山を満喫したりしなかったり.その中で,マリ子が鈴芽のプレゼントを自分のためのものだと勘違いして取り上げてしまう.

ついに優しい季節が終わる「ガッシュ」.ここまで丁寧に積み上げられたエピソードは,この先の厳しい秋と冬をより際立たせるための切ない伏線.今回はそのラストを飾る,叙情的な一話となってます.原作からすると異常なくらい楽しくて楽しくてけれど切なく,という54話のクレイジー缶けりパターンで来るかなと思ってたんですが,思った以上に直球にしっとり描かれていたのが印象的.特に日常話なのに清磨があんまりツッコまないしひどい目にも遭わないってのがものすごく珍しい! …普段ならこんな扱いを受けていい男じゃないんだけど,今回は特別です.

秋が近づいて空は高く,学校の窓から見える青もどこまでも遠い.テストを楽勝でやっつけてぼんやり外を見ている清麿の姿に何かを感じてしまったことから,今回の鈴芽の迷走がはじまります.魔物の行動が変わるほどの脅威が関係者だけに影響を与えるという保証もない.ガッシュや自分たちのためだけでなく,もっと大きな範囲のためにも,清麿は既にあの建造物を調べに行く覚悟を固めています.
テストが終わって明日は休日.それぞれのささいな悩みや願いに平和にざわつく教室の中でも,一人で空を見ている清麿だけは別の場所に心がある.悩みについて「一応あるけど」なんて軽く答えているのは,もはやこの場所で助けを求めてなんとかできるような問題ではないから.心ここにあらずのために,穏やかに見えて友達にツッコむ余裕もない.いつものテンションの高さに比べたら本当に穏やかです.
もちろん鈴芽以外はそんな清麿の不思議な穏やかさに気がつくわけもなく,マリ子ちゃんの扇動で明日はみんなでモチノキ山ハイキングに決定! クラスメイトはまあいつもの通りとして,先生とワイフまでいつもの通りだ(苦笑).マリ子は鈴芽のために清麿を誘う気の良さを見せ,清麿は周囲にろくにツッコむこともなく穏やかに賛成.なんでここまでマリ子が必死なのかと言えば,明日が誕生日だと必死でアピールしている割に…誰も聞いてない(笑).しかも大親友の鈴芽ときたら,「プレゼント」という単語だけは認識して清麿のために夜なべする始末.
翌日はまたも快晴.モチノキ中学レギュラー総出の愉快なハイキング! もちろん学校にも勝手についてくることでおなじみのガッシュやウマゴンもご同行.普段の清麿なら駅で既にツッコミまくっているはずなんだけど,そこを聞き出すのも結構後になってからってのが明らかに違う.ちなみに似たような立場でも肉体労働担当のガッシュやウマゴンはまったくいつも通り.今回は岩島と一緒に爆走だ!
さて! 今日が誕生日なマリ子さんは,ハイキングだってのにやたらとめかしこんでだ上に気合の入ったお弁当までご提供.本来祝われる立場としては涙ぐましいまでの歓待ぶり.けれど岩島とガッシュとウマゴンはUFOのことに夢中,金山は席替えのことに,ワイフと鈴木さんは万能日焼け止めクリームに,金子は参考書に,鈴芽は清麿の異常に夢中.平和ゆえに自分勝手なモチノキ町レギュラーがどうでもいいことをわざわざ認識しているわけがありません(笑).
そして,謎の建造物のことに夢中でツッコミにも行かない清麿でも,さすがに内心ツッコまざるを得なかったのが岩島たちの珍妙行動.ガッシュとウマゴンに自分が乗った凧を力いっぱい引かせて飛ぶって,魔物の子の凄い体力を考えるととんでもなく危険だ(苦笑).そんな調子で動きを止めている清麿に,徹夜の成果をプレゼントしようと近寄る鈴芽.しかしこれを妨害したのが,友達のはずのマリ子ちゃん!
鈴芽のプレゼントを勝手に自分の誕生日プレゼントだと思って受け取るマリ子.そしてここでようやく,鈴芽以外は誰もプレゼントを持ってきていないことに気がついて激怒!…って,実は鈴芽のもマリ子宛じゃないんだけど.
いくら昨日懸命に宣言したとしても,おいしいお弁当を振舞われたとしても,一同が今あげられるのはお祝いの言葉程度.マリ子が怒っても仕方がない事態をなんとかするべく動いたのは実は山中と清麿のみ.他の連中は堂々とスルーしております(笑).そして別の意味で対応を迫られることになったのが鈴芽.プレゼントをどうしても取り返したいけれど,友だちからの唯一の誕生日プレゼントを無邪気に喜ぶマリ子から取り上げるってのは容易なことではありません.

実に哀れなマリ子のために真面目に動いたのは山中.キノコにも詳しそうな清麿を仲間に引き込んで,山中でシイタケ探しを開催! 相変わらずの穏やかさの中でも,さすがに「プレゼントにシイタケはどうだろう」とツッコンでみる清麿ですが,山中の返事は「まあ,たまにはいいだろ」と無茶すぎる.いつもならきっと止めに入るんだろうけど,ローテンションの清麿は山中を襲うであろう悲劇を予見しつつも(笑)シイタケ探し.相変わらず,ツッコミの癖に無駄に付き合いいいよなぁ….
今回の主役がシイタケ探しに勤しんでいた頃,本作の主役は岩島・ウマゴンとともになおも危険な遊戯に挑戦中.完成したフォーメーションは岩島が乗ったウマゴンが引っ張ってガッシュの乗った凧を揚げるというもの.ここで遠くにきらりと光る何かを見つけてしまったことによって,他の連中の楽しい?ハイキングがまさにウマゴンの足によって蹂躙されていきます!
UFOを追う岩島たちは,まずは席替えに関して必死のお願いに励む金山のところに期せずして突撃! ウマゴンのケリが金山に入る! さらにここに来てまで清麿に勝つために勉強していた変人・金子の必勝参考書やら,お肌を気にする鈴木とワイフの日焼け止めクリームやらを踏みにじり,つるつるとクリームで蹄を滑らせたウマゴンは崖下へと落下! …だから危険な遊戯だと…(笑).もちろんUFOを追ったり襲われたと思ったりしていたガッシュも一緒に落下.それを助けてくれたのはUFOの綱? 実はガッシュが追いかけていたのはバーゲンのバルーンというオチ.大きな戦いを前にして,大怪我しなくて良かったな(苦笑).
さて,プレゼントを持ち去ったマリ子から必死に取り返すべく頑張る鈴芽なんですが,親友ゆえにやっぱり本当のことは言いにくい.けれど鈴芽のあまりの挙動不信ぶりからようやく真実を察してくれたマリ子は,がっかりしながらも快くプレゼントを戻してくれます.たとえ友達が傷つくとわかっていても,自分が泣いてでも,鈴芽がプレゼントをあげたかったのは空に飛んでいきそうな清麿.これまで鈴芽が必死に空回っていたことをよく知っている一番の友達だからこそ,橋渡し役を務めてくれたんでしょうね.

時は既に夕方.楽しいハイキングももうすぐ終わり.マリ子に清麿のところに連れてきてもらった鈴芽なんですが,折角2人きりにされた直後に清麿を見失っているあたりがさすがは鈴芽(笑).この子の方向音痴は洒落にならないレベルなので,しばらく迷ったあとで清麿を見つけることができたのは本当に運が良かった.鈴芽が小枝を踏み折った音に鳥が飛びたち,それにおびえて泣きそうな鈴芽と,鋭い目で陰から顔を上げる清麿.愉快で楽しいハイキングに来ているはずなのに,ちょっとした異常にも戦闘モードに入りかかるってのは,相当気を張っているいい証拠.
何はともあれ渡したいものも渡したい人も見つかって,鈴芽は誕生日でもない清麿にプレゼント.理由は「高嶺君,今度はどこに行っちゃうの?」…さすが腐っても恋する乙女.友達の誕生日は完璧に忘れても好きな人のことだけには敏感.どうやら石版魔物編の直前にも同様の変な雰囲気だったらしい清麿.ツッコミとしてのノリが相当悪くなり,静かになって,しかもたぶん今回は前回以上に友達でも学校でもない遠くを見ていて…「何も言わずにどこかに行っちゃうの」.
鈴芽の正しいカンに「たぶんそうなる」と言わずにいた言葉をついに口に出す清麿.学校の友達には魔物の話について常に伏せてきた清麿が言える精一杯は,そのうち自分がこの町から姿を消すということだけ.だから鈴芽は,きっと聞いても教えてくれない行き先から,清麿がここに無事に戻ってくるように小さなお守りをプレゼント.清麿はそれを「しゃーない」と笑って受け取って,戻ってくると約束してくれます.そして相変わらずのシイタケ探しに夕日の方へ….
光の向こうに行ってしまう清麿の後姿.それを引き止めることもできず,一緒に行くこともできず,嫌な予感も止まず,ただ涙をこぼす鈴芽.このシーン,よりそういう風に見せるために夕日まで使って原作をアレンジしていて,胸の痛む雰囲気が実によく出てます.

楽しい時間は終わり全員揃って下山.ちなみに山中のしいたけプレゼントはやっぱりマリ子ちゃんに怒られました(笑).ガッシュたちのUFO追跡暴走に巻き込まれた一団はがっくりして下山し,ガッシュが見つけたバーゲンのアドバルーンは,空高くへと飛んでいく.夕日の中に,空の高みに,鈴芽の手が決して届かないところへと.
次回からは石版魔物編をも越える激しくハードな,そして部分的にどうしようもなく笑える展開がお待ちかね! 謎の建造物の中で力を集めていたリオウはあのウォンレイたちを引き込んで,「ファウード」の鍵を壊すために必要な力はあと二人…穏やかな時間は急激に流れだし,これまでの幸せが覆っていく.次回に続きます!

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