« 9月終了アニメ雑感・1 | トップページ | 陰陽大戦記#51 »

焼きたて!!ジャぱん#46

「石より花より美しいものの巻」

決勝戦1回戦としてパンの美を競う諏訪原とモニカ.諏訪原のパンは黒い塊の中から現れた,果物の宝石に飾られた黄金色のパンドールの王冠.それに対しモニカが作り出したのは,飴でつくったバラのつぼみが生えたライ麦パン.どちらのパンも美しく,ピエロは試食によってパンの優劣を決めることにする.
後回しにしてほしいというモニカの策を受け入れた諏訪原のパンが,まずはピエロの口に入る.その直後,いきなりパンドラの箱に引きこもるピエロ.箱の中からは厄災ならぬハクサイが飛び出して世を乱し,箱の底には希望ならぬゴボウが残っているという,リアクションとしては割と直球のダジャレだった.

技と技,そして肉体と肉体のぶつかり合いが画面にはじける「ジャぱん」.さすが決勝,演出の気合の入りっぷりっていうかモニカさんの美しさに関しては今回もまったく手抜きなし! 諏訪原に媚売ってる部分はもちろん素敵なんですが,コミカルな仕草も実にキュート! 対する諏訪原の体も随分きっちり描かれていたような気がするけれど,そんなものはまあどうでもいい.地上に厄災を撒き散らしたり自首して収監されたりとピエロももちろん大活躍.パンの美味さを表現するには前科がつくのも厭わないって,リアクションの道とはかくも厳しいものなのか(笑).

前半! 「パンの衣食住」のうち「衣」を競う割には結局裸でパンを焼いている2人の職人.オーブンの傍とか熱そうだ.諏訪原も奴なりに頑張るものの,ピエロはモニカのさんの素晴らしい肉体…が作り出したパンにエキサイト中.いかにも菓子職人らしい繊細な飴細工を誇るモニカのパンに対し,諏訪原が焼いたのは黒い塊.
しかしこれはあくまで衣.世界レベルのピエロにも見抜けなかったその本性,内側に黄金の輝きが! 光り輝く金色のパンドールの冠.以前和馬が見せたクロワッサンの技術をアレンジし,クロワッサン生地で柔らかく焦げやすいパンドール生地を熱から守ることで生み出された黄金の地金に,妙に輝く果物の宝石を配しています.鍛冶屋で鋳型を自ら抜いてきたりチョコで陰影をつけてみたりといかつい見た目の割に華やかな芸の諏訪原.なんせ武蔵に代表される通り,日本のサムライは芸術にも心得があるのが理想ですからね.
金色に埋もれそうな果物をチョコによって浮き立たせて生み出された至高の王冠.今のところ見た目の凄さはモニカのパンと互角.ピエロは試食に入るわけですが,なぜかモニカは試食を後回しにしてもらうことを希望.本来有利なのは焼きたてパンのはずなのに,色仕掛けまで交えたモニカさんのこの遠慮はおかしい.けれど「ある意味裸の付き合いした仲じゃない?」ってモニカにお尻をふられたら,そして投げキッスなんかされちゃったら,どんな言い訳してもいいから誘いに乗りたくなる気持ちはわかるぞ諏訪原(笑).ベストコンディションを叩き部潰してこその武士の勝利…という自分に対しての言い訳とともに諏訪原は蟲惑な色仕掛けに屈し,この判断が最後に勝負を分けることになります.そんなわけでまずはパンドール戒に対するピエロのリアクションがスタート!

その美味さを表現するため,いきなり箱の中へと入るピエロ.もちろん諏訪原をはじめパンに夢中な職人たちには「?」な行動なわけですが,これをミエミエと言い切るのが河内.さすが,パンづくり以外には割と有能な男だけのことはあるぞ! パンドール→パンドーラ→パンドラの箱という初歩的なリアクション.置かれているのは神様が厄災を閉じ込めた箱…でも審査が進まないのでモニカを「裸女」呼ばわりしつつ一緒に開く諏訪原.神に対する恐れなんて,戦闘バカの彼にあるわけもない.
普通「災厄」の方が一般的なんだけど,この先の展開のためには「厄災」でないとうまくいかない.なんせ箱のなかに閉じ込められているのは大量のハクサイ(苦笑).で,しょうもないダジャレによって飛び出した謎のクリーチャーに青ざめる一同.普通に箱の中から転がりで出ていくだけでも十分なはずが,なぜか独特のキャラクターとなって選手や観客を襲うもんだからややこしい.
一体どんな仕掛けでこの異常事態を実現しているのかはよくわからないけれど,ともかく数が多いので洒落にならないハクサイども.そんなクリーチャーの乱舞の中で箱の中の希望の話を怒鳴りながら戦う黒やんが素晴らしい.あまりにもテンポ良く,ハクサイ見ないで殴ってる(笑)最後には潰されてるけども.このリアクションを終わらせるにはオチをつけるしかなく,案の定箱の中にはそのオチがお待ちかね.人間に唯一残された希望…ではなく,ゴボウ! ハクサイに合わせたベタな野菜ダジャレシリーズ,ここについに完結!

後半は本当に美しいもの.希望ことゴボウの中から出てきたピエロは,閉じ込められた希望らしくこれまで狼藉の限りを尽くした全てのハクサイを従わせて箱へと戻す.小さいけれどどうやら猛獣であったらしいハクサイ.黒やんは凶暴なクリーチャーに潰された程度で済んでよかったと思わなければならないようです(苦笑).あのハクサイ,普段の飼育では何を食べさせてるんだろう….
リアクションに謎のナマモノが投入されるほど,諏訪原のパンは素晴らしい.特にピエロが褒め称えるのが宝石となった果物の工夫.前の戦いでは全てを見抜いたピエロでさえも追随できない,諏訪原の努力と鍛錬の結晶! これは諏訪原が己のパンを作るべく世界の技術を無我夢中で盗んでいたとき,師匠の助言によって見出されたパン作りに直結しない食品の加工技術の1つ.…今回はわらわら猛獣ハクサイとか切り刻まれる大量の本とか,描くのが面倒そうなものが多いんだけどなんだか楽しそうに描かれていて凄いや(笑).
パンの美観や美味さを支える具材の加工技術に目をやった諏訪原が盗んだものの1つが,モニカの故郷であるドイツのドライフルーツのはちみつ漬けというテクニック.しかも諏訪原は同じ材料でハチミツに色をつけるという手法を選択し,これがピエロにすら見抜けない宝石の美しさの秘密となった,という種明かし.菓子職人のモニカですら気づかなかったテクニック…の割にはリアクション本体に組み込まれていないのが気になる.これ,見た目は抜群だけど味の面ではさほどでもないってことなんだろうか.
渾身の作を見せつける諏訪原に容赦はなく,河内はズレっぱなしのヅラに気づく神経がなく,主役に至っては存在感がなく(笑),そしてモニカは夢のためにもこの脅威を前にして引くことはない.黄金の冠の試食中に花開いた,ライ麦のバラのつぼみ.部分的に水飴を混ぜて熱と重力と時間で花開かせた超絶菓子職人としてのテクニックが食う前から炸裂! 諏訪原に色仕掛けしてまで稼ぎたかった時間は生み出した花と,モニカはともに美しい.そしてそれ以上に,このパンに含まれているモニカの過去の思い出や愛は美しい.

試食直後,いきなり涙をこぼすピエロ.こんな美味いパンは生まれてはじめて食べました!とまで絶賛するのはまあいいとして,いきなり自分から警察を呼んでさっきの騒動を自首.そして決勝の真っ最中に,逮捕されてあれよあれよと運ばれていく….さっきのは初心者の河内でもある程度対応できたリアクションであったのに対し,今回はいきなり飛ばしすぎ(笑).いくら観客が少なくても,審査員がいきなり退場するってのはどうなのか? このあたりでじたばたしているモニカさんが,一番可愛いぞ!
黒やんの見立てによれば,ピエロは今晩ここに戻ってきて審査するのは無理.ゆえに警察にいかねば審査結果がわからない…というわけでモニカと諏訪原は警察に赴き,書いたようなヒゲのピエロと面会.もちろん二人ともちゃんと服は着てきました(笑).審査結果は…あまりにも先を考えてない強烈なリアクションが暗示するとおり,そして黒やんの見立てのとおり諏訪原の敗北.モニカの勝利!
パンに菓子を無造作に繋いだように見えるモニカのパンですが,使用した材料の相性の良さは定評があり,さらにパンの表面から見えないところにも菓子部とパンを繋ぐための素晴らしい工夫が.モニカが準備していた5種類の生地は,それぞれが飴でくっつけられて5層となり,その工夫に感激したピエロはここに「護送」されたわけです! …美味さを即興で表現するからこそ,後先考えない奇行が炸裂しちゃうリアクション.黒やんだけは「審査とはそういうものなのだ」と共感してますが,それは共感できちゃダメだろ(苦笑).
飴で生地をくっつけることで保温効果を生み出し,バラが地層と地下水の中から生えているような美観も増し,さらに味も4対6の配合を実現する絶妙の生地の配置を実現する.諏訪原が王冠の地金部分では美観のことしか考えていなかったのに対し,モニカのライ麦パンは分離しがちなバラと地面を飴で繋いで一体感を出し,なおかつ食うものを楽しませるための工夫までされた素晴らしさ.ゆえに,諏訪原完敗!

ピエロを泣かせ勝利の決め手となった5層の工夫は,モニカの母が娘のために編み出したもの.実際天涯孤独のピエロにとっては,母の愛の直撃はそりゃ厳しかったに違いない.もちろんそれで逮捕されて護送されるのはやっぱりどうかと思うけども(笑).そして敗北した諏訪原は,モニカの菓子職人らしいぼろぼろの掌に心からの賛辞を送るのでありました.そして花咲く恋の予感!
…一番の堅物にどうやら春が来ちゃったみたいなんだけど,この敗北で洒落にならない状況に追い込まれたのがパン以外には滅法強い河内.彼がシャチホコを越えなければ,日本チームは敗北で主役の出番なしに決勝が終わる! 冠の指示でエギジビジョンで立派なピエロを務めた河内は,この大舞台で本来の自分の役目を果たすことはできるのか? 次回に続きます.

|

« 9月終了アニメ雑感・1 | トップページ | 陰陽大戦記#51 »

「レビュー◆焼きたて!!ジャぱん」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5112/6124462

この記事へのトラックバック一覧です: 焼きたて!!ジャぱん#46:

« 9月終了アニメ雑感・1 | トップページ | 陰陽大戦記#51 »