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ボボボーボ・ボーボボ#76

「こんなときでもいつもの調子での巻」

マルガリータ帝国の新皇帝決定戦にもぐりこんだボーボボたちは,決戦会場・風雲マルガリータ城を目指してひた走る.なぜかハンペンに懐かれたりもしながらも,一同はついに城の入り口へと到着.首尾よくバッチを集めてきたボーボボたちにとっては通過できて当然の関門だが,バッチのないハンペンや別途入場を禁じられている天の助と田楽が通るのはなかなか難しい.
時は既に夕刻.日没には閉じられる門の前にレムが逃げてきた.遥か地底の裏マルガリータ帝国から逃げてきた彼女は,ボーボボに裏マルガリータ帝国の野望を打ち砕いてくださいと頼む.確かに裏マルガリータ四天王が強いのは間違いないけれど,勝負はやってみなければわからない!

キャラも物語も何もかも全て笑いのため.そんな原作由来の美点を最大限に生かしてきた「ボーボボ」.普通のギャグアニメがいくら野放図でもコント集の領域に留まるのに対し,本作はバラエティ番組どころか業界そのものまで飲み込んで,その上に物語を適当にかぶせたあたりが非凡.ゆえに比較するのはアニメではなくバラエティの方が相応しく,そういう意味で最終決戦会場が「風雲マルガリータ城」なのは…思いつきじゃなく,作ってる側も重々承知の上ってことだよな.
てなわけで今回は最終決戦の舞台の門前でいざこざ.この期に及んで次々顔見せする裏マルガリータの面々もひどく贅沢でナンセンスなんだけど,西村知道氏がタコチュー袋として参加されているのが大変に勿体無い(笑).画や物語は言うに及ばず,声優や音効も本当に素晴らしかったから…惜しいなぁ.
今回のアバンはボーボボと首領パッチの西部劇風決闘.3数えないでいきなりビームを撃ったり投げ縄でひっくくって馬で引きずったりぶん投げてサボテンに落としたり牛アタックしたりビームで撃ち合いしたりと,今日もボーボボと首領パッチはとっても仲良し(笑).「私のために争わないでー」と顔を突っ込んできた天の助に対する態度も双方クールで,最後には仲良く夕日の果てへと旅立つ2人.カムバックと叫んでも,もうあの日々は戻らない.

前半! ハロンオニの登場と敗北で裏マルガリータの介入が明らかになった新皇帝決定戦.とはいえボーボボたちはどうしようもなく強く.前回に至っては主役を差し置いて真の主役こと首領パッチがハロンオニを倒しちゃってますからね.無茶を承知で重ねた日々が,彼らをここまで強くしてます.一応ラスボス…になるはずのツルリーナ4世は玉座でマコちゃんに宇宙エネルギーを注入してもらってるけど,正直,焼け石に水だと思う(苦笑).
このシリーズのラスボスとしてふさわしいのは遥か地中の裏マルガリータ帝国.その精鋭の一人であったはずのハロンオニがいきなり首領パッチに負けているあたりは大変よろしくないわけですが,それでも強そうなのはまだまだ残ってます.今こんなに出してどうするのかと呆れるくらいに…(笑).
裏マルガリータの連中は決定戦に潜り込んで生け贄集め中.既にレムとランバダが囚われているのはまあいいとして,相変わらず下品な一発芸だけで生き延びているサービスマンがおまけについてきているのが迷惑.ボスのハイドレートを初めとした裏マルガリータの構成と彼らの目指すものについてそこそこ説明してるんだけど,サービスが入るから集中できない….ちなみに生贄候補にボーボボやハレクラニが入るのはまあいいとして,その実力を疑問視したい面子がいくつか混じっておりますね.
裏マルガリータ帝国の構成は,闇皇帝のハイドレートとトップとして,もういないハロンオニに,クリムゾン,3ぶくろ,LOVEを合わせた四天王と,皇帝の右腕・白凶に左腕のベーべべというシンプルな構成.この強そうな面子が求めるのは封印の解放と闇の楽園建設.…見るからに悪そうな連中なので,実はいい奴で運命に巻き込まれていたとかいう可能性をまったく考慮しなくていい単純設計が正直今はありがたい(笑).そしてサービスマン,邪魔.
待ち受ける強敵をぶっ飛ばすべくボーボボたちは首領パッチと天の助の2頭立てで前進.非戦闘員とか未熟者も混じっているボーボボ一味にとって,各自金バッチ10枚というノルマは結構きついかと思ったんですが,既に山盛りになっているあたり,巻いてます.風雲マルガリータ城でツルリーナ4世との決着がつくかどうかはまあ別の話として,DVDを見直してみるのはいいことだと思います.あまりの素材の凄さに作り手が明らかに迷走している序盤とか,今ならば別の意味で面白く見られますからね(笑).
2頭立てで爆走するも日暮れは近い.このままでは優秀なバカ動力でも間に合わないかと思われたそのとき,荷車の裏からひょっこり顔を出したのは…ハンペン.プライド高き強者の割に,こっそりボーボボたちについてきているのがサービスマン並にうざい(苦笑).確かにガチンコなら実力者だけど,笑いの面では食品と偉そうという面しか売りがなく,しかも食品芸は天の助とかぶっちゃってるのが厳しい.それでも余程仲間に入れてほしいのかわざわざ動力に加わってみたりと必死.ボーボボも加わって4頭立ての4バカになるものの,仲間として認められるほどの合体芸にはなりきっていない.
動力が倍になったことで日没前に城にたどり着いたボーボボたち.走りすぎた獣がバターになるのはお約束なんだけど,それは溶けたバターであって固形のバターではなく,ついでにネタ元が現代ではちょいとばかり微妙な事情があってあからさまに示すのも難しい.そんな事情を田楽の微妙な格好から鋭敏に察して戴きたいなどという作り手の主張は,大人でなければわかんないよなぁ(苦笑).
バッチを10個集めれば通れる城への入り口.ボーボボたちはやたらに大量のバッチを持ち込んでいるのでまったく問題なし.ただし勝手に同行していたハンペンの分のバッチはなく,ボーボボは気弱にすがってくる仲間を突き放すのが大好きときている(笑).あの強者がつぶらな目線で訴えるのがそこそこ面白いからこそ!その情けなさをさらに生かすには突き放すのが効果的なんですよビュティさん.そしてそんな情けないハンペンをまったく笑っていられない,無条件立ち入り禁止の天の助と田楽,虐げられて初めて輝く2人です(苦笑).
日は沈もうとしているから城に入ろうとするのん気なお城ツアー一行の前に逃げてきたのは,ぼろぼろのレム.さっきまで裏マルガリータにとっ捕まっていたところから必死に逃げてきた彼女ですが,そこに追っかけで裏マルガリータの3人もやって来たからたまらない.
このシリアスな状況で,土の中から出てきた裏四天王たちにやたらと興奮しているミミズマニアが取り返しがつかないことをやらかします.バッチまで気前良くクリムゾンとLOVEに与えて入城させて,ボーボボのミミズ折檻を受ける首領パッチ.…今の戦力で四天王の残り3人と戦うのはやや厳しいから,事を荒立てず戦力を分断したという見方に関しては絶対気のせい(笑).何はともあれ,ボーボボたちの前に立つのは3ぶくろのみとなりました.
ハロンオニと同じ四天王の一人である3ぶくろ.彼らが呼び出した巨大な時計型の生贄盤には,1時の位置にランバダが埋まっている….可愛い部下を傷つけられたハンペンは当然怒るけれど,元来が練り物なので肝心なところでめくれている(苦笑).ボーボボの仲間になるには面白さが絶対に必要だから頑張る気持ちはわかるけど.笑いに関しては明らかに格上の3バカ+田楽は勝手に生贄盤の4時から7時をさっさと占領.結構前の話だけれど,土曜7時台を占領していた時代があったことを,君はまだ覚えているかい?
捕えられ実状を見てきたレムには,地球上の全ての人間を抹殺しようとする裏マルガリータが洒落にならないことがよくわかる.だからこそ,恥を承知でボーボボに「奴らの野望を打ち砕いてください!」と頼み込みます.レムがマジなので「無理無理!」と軽く答えて笑いにつなげようとするボーボボだけど,こいつほど言ってることに一貫性のないヒーローはそうはいないはず.3ぶくろの一番上のおやじ袋に茶化されたなら,「やってみねえとわかんねえだろうがー!」と不意打ちの声量だけで袋を破る! 主役失格レベルの節操のなさと卑怯ぶりこそボーボボが強い本当の理由…ってのがどうにもやるせないけれど,曲がりなりにも主役なので残る2袋とも闘う決意を固めます.

後半は敵と脇と主役が頑張る.入城期限は日没まで.遅刻したら内申書に響くし観客が自分の歌を待っているのだと天の助や首領パッチは訴えるけれど(笑)喧嘩を売られた上に前回の見せ場を怒んパッチに持っていかれた主役は闘いから逃げることはできません.しかし生憎敵である3ぶくろはボーボボの不意打ちに殺られちゃったおやじ袋の葬儀中.弔問にはいろいろな袋が訪れてバーコードの香典を置いていき,出棺の最中には運んでいる奴が驚いて死体が棺から転げ出る(苦笑).葬式という茶化しにくいテーマであっても,何の気負いもなくただ面白い光景に描き変えてしまうさりげなさが恐ろしい.
ボーボボたちが既にハロンオニを倒したことを知った3ぶくろの下2つ,ぶりっこ袋とタコチュー袋はさすがに警戒…って,ここに至って人外のキャラにあの西村氏を起用する意味がどこにあるのかを教えてくれ(苦笑).もちろんハロンオニに止めを刺したのは首領パッチ.「倒したのは,オ・レ!」って言いぶりが余裕で小粋です.
本気の3ぶくろ-1は3袋闇真拳奥義・おたのしみ袋を発動.所詮不良在庫整理でいらないものばかり入っているのだとわかっていてもなお,福袋には大人の小さな射幸心を煽る魔力があります.で,実際に煽られた大人は正月からデパートや電気屋の前に並んでいますんで,社会勉強として一度眺めにいくのもいいんじゃないかな(笑)? もちろん3バカも大人なので袋の中身が気になって仕方がなく,ついに誘惑に負けたパンドラことパチ美が袋を開いてしまって地上には不幸こと隕石が飛び出したのでありました.芸人としては目の前に袋を出されたらたとえ罠でも開けなければならないことはわかってやりたい.でも,そこでビュティのふりをしたって開けた責任はやっぱりお前のもんだぞ首領パッチ(苦笑).
隕石が飛び出すぶりっこ袋.それを妨害しようとヘッポコ丸が走るものの,もう1つのタコチュー袋の当たり棒で腹を突かれる.闇真拳は伊達ではなく修行中の若手にはあまりにも荷が重い.けれど鬼先輩である首領パッチはビュティのふりして「負けないでへっくん!」と傷ついた後輩に愛のボストンクラブ.そんな体罰教育は今時どうかと思う(苦笑).
適当極まりない見た目に反して3ぶくろの実力は確かなもの.ボーボボを狙う闇真拳奥義・カッポンさんは絶対こっちに向けて欲しくないトイレの最終兵器をぶつけてくる大技で,食らったボーボボは自身の手足を噴射機関に変形させて自分から空遠くへと飛んでいく.あまりの自演ぶりにビュティさんが突っ込んでますが,自分から飛んでしまうことによってカッポンさんの正確な威力がうやむやになるという利点があるから許してあげてください(笑).
ふくろが狙っているのは今のところ生贄になるボーボボとレムの2人のみ.自分と世界を天秤にかけたレムは当然自分の身を捧げようとするものの,その前にいきなり立って妨害するのが大恩あるハンペン様…って,お前がレムに女装するのは違うだろ! そこをスルーするふくろもおかしいだろ(苦笑)! 確かに女装は笑いの基本技で,強面がやるほど面白いものではあるけれど,絶賛急降下中の自分の格をさらに自分の手で地の底まで落とすのは,今後の芸能活動に支障が出そうな気がするんだがいいのか(笑)?
ハンペンはあんな調子だし首領パッチも天の助もビュティコスプレで静観で,もはや頼りになるのはボーボボのみ.そこに登場するスーパーヒーローは!大帝ロボ王・ゴーカイザー! …ロゴにはもうちょっと金をかけたほうが…(笑).これまでの実に長い歴史を考えればボーボボのこの程度の変貌はいつもの通り.むしろハンペンの正体が口紅でバレるほうに意外性を感じてしまうあたり,無茶のインフレーションも限界に来てますね.
ふくろの奥義・怒袋DXに立ち向かうゴーカイザーが大変に二枚目な声で口走るのは「68」.これはさっきの隕石でふくろが壊したスーパーの数.無慈悲な暴挙に踏みにじられたスーパーマーケットたちの魂が,今ここに集結.全日本5634店舗の無限の力を借りたスーパーボーボボ,ここに降臨! 左腕格納で確変決定.でも子どもにはたぶん確変がわかんねえ(笑)!
パワーアップという概念に対するふざけぶりではトップレベルなスーパーボーボボ.これまで手こずっていたふくろたちもでかい鼻毛で囲んで中からクマさんでビーム乱射という気持ちのいい超展開.ラストはボーボボがぶりっこ袋を一刀両断し,残るはタコチュー袋のみ.この先どうするどうなる西村知道?

迫る闇の魔手にライバルとの決着,さらに本作の大目標の1つでもある4世打倒に,ついでに言うなら新登場キャラにとんでもない因縁のある相手が含まれていたり…と今後の激しい展開を期待させるものが盛り沢山.けれど急遽復活したジャンケンが指し示すとおり,次回でアニメの「ボーボボ」は終わり! お別れするのは辛いけど,こんなに愉快なアニメにしてくれた上に,これだけ長いロスタイムを楽しめたんだからまあいいや(笑).次回,最終回に続きます!

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陰陽大戦記#52

「君に届くまでの巻」

ウツホによってこの世に存在する全ての式神は消された.しかし3人の闘神士は,見えなくなった式神をこの星を巡る全てから感じ取ることができる.人に傷つけられたこの星.けれど自然の一部である式神は,まだ人を見捨ててはいない.
人は式神とともにあり式神は力を揮う.人には…力はない.それに気がついたウツホは,千二百年抱き続けた本当の願いを思い出す.その色鮮やかな思いは全ての無を塗りつぶし,節季は蘇り時は流れ出す.不自然に断ち切られた絆も再び結びなおされ,ウツホは,この世界に別れを告げる.
極神操機の力で崩壊する伏魔殿から脱出する闘神士たち.現世には大切に思う人たちと,叶えたい願いが待っている.些細で愚かで強い願い.それが彼らをこの終わりへと導いたのだ.

1年間本当にハイペースで,時々突っ走り時には息切れしながらもついにここへたどり着いた「陰陽」.激しく楽しい絆と心の物語は,これまでの軌跡に相応しい見事な終幕を迎えます.物語としての完璧な終わりではないけれど,心を添わせてきた者が注ぎ込んだ時間に誠実に報いてくれる,出来る限り精一杯の最終回! …現実は厳しくて,もうとっくの前に見捨てられているのかもしれないけれど,それでもなお彼らは共にあるのだと恥ずかしげもなく語ることこそ,未来への願いを込めた大人らしい結末ってもの.何はともあれここまでいいものを作り上げてくれた人たちに,精一杯の気持ちを伝えたい.本当にありがとう.お疲れ様でした!

前半は最終章・ウツホ編クライマックス.前回ラストで式神をウツホに消されたリク・ユーマ・マサオミ.しかし式神を消されれば記憶を失うという原則をあっさりと乗り越える.ウツホにすら介入できないほど深い絆を持つ極神操機持ちだからこそ可能な奇跡.…式神はこの星がある限り消えない.たとえ語り合い誓い合う人を失ったとしても,常に存在し太極を守り続ける.その姿が見えなくても,風や日差し,雨,寒さとして,全てのそして己の式神を感じることができる.
「そして,節季は巡っていくんだ」
式神を失った闘神士が未だにその縁を結んだままでいる反則を,ウツホは許すことができない.自らの手で再生させた世界に己の意に逆らうことがあるだなんて,想像もしていなかったに違いない,今,世界は取り返しのつかない道を歩み,人の排除でしか自然の再生はありえないと信じていたのだけれど…ウツホの背後には,彼が消したはずの式神たちが待っている.人を救い人を苦しめる自然の一部である式神.彼らは時に信頼できる人にその力を貸して,願いを叶える役割を果す.彼らの存在の根本に人は必要なく,この星…太極は式神を見捨ててはいない.
「そして式神は,人間を見捨ててはいない」
千二百年前に式神たちがウツホに従ったのも,式神たちとウツホが同じ誓いを共有していたから.ウツホは式神たちの力を束ねて意味をつけただけであって,人である彼自身に力はない.人には力などなく,人が回復させたいと願うことに自然が応えてくれただけ.…周りの皆に喜んでもらえればいい.式神が傍にいてくれればいい.そんな些細な願いでつくられたウツホの過去は,この世界の中でわずかな居場所が欲しかったリクととても近しく,だからこそ,リクは木像の小屋の持ち主が誰なのかに気づきます.
そして式神たちにも,一度は付き従ったウツホの願いは良くわかる.時には力に惑わされて忘れそうなこともあるけれど,誰もが結んだ絆は失いたくない.それがたとえ絆を勝手に切るようなウツホであっても,結ばれた絆は失い難い.…終盤,常に歌われてきた本作のテーマがついにウツホの中でも響きだします.
絶望するしかない幽閉の日々の中,恨みの中でウツホが忘れてしまった願い.もう一度だけみんなに囲まれたい…その願いは彼に千二百年を越えさせる力を与えたけれど,本当は既に叶っていたのかもしれない.式神は誰の傍にもいる.ウツホにそれを感じる心があれば,千二百年の封印の底だって….気づいたウツホの目からは涙がこぼれ,気づきによって願いはウツホの体から解放される.それは光の奔流となって,無に飲み込まれる寸前の世界を一気に塗り替えていく!
式神は「節季」という概念に戻り,無を塗りつぶして凍った世界を蘇らせる.節季は1年の時と自然の巡りを人が区切って名づけたもの.そして節季に先立って区切られたのが四季,四大天.…式神は単なる自然ではなく,人間と自然との係わり合いそのものでもあったから,それを奪われていた現世は時が止まって石化したってことだったのかな.闘神士やボート部が最後まで石化を免れたのは,止まる自然の中からわずかな時の動きを感知できていたからなのかもしれません.
ウツホが一人きりで考えた暴挙は止められて,式神は契約を果すため闘神士の傍らへと戻されていく.3人の闘神士によって全て台無しにされたウツホは,その首魁であるリクになぜ最後の罠にかからなかったのかを静かに尋ねます.
「コゲンタが好きだって言ってくれたんだ.僕の中の,もう一人の僕のことを」
この世界に独り流されてからの日々に育てられた,もう一人のリク.制御できない野蛮な誰かを心に抱えていることにすら気づかなかった頃に比べたら,リクの自己認識は劇的に改善されてきたわけですが,その幼い荒ぶる心を包んでくれたのはコゲンタの底なしの許容.本来は幼い頃に両親から与えられるべき絶対的な受容をコゲンタから与えられたリクは,自身の全てをようやく肯定することに成功していたわけです.
リクほど深くて暗いのは珍しいけれど,誰だって自分の中に嫌いな部分を持っている.けれど嫌いなところも含めた全てが自分であり,嫌いなところだっていいところに変わるかもしれない.…嫌な自分を認めて,許して,折り合いをつけることは,人が自分らしく生きるために必要な最初の一歩.リクが自分で前に進むために必要だった一歩を後押ししてくれたのが,コゲンタの小さな言葉.
リクがたった一人の式神に救われたことを聞くウツホの姿は,既に老いている.マサオミはウツホとともに戻ることを望むものの,ウツホはもう疲れきっている.もう一人のリクであったウツホには,自分の中の嫌な部分を教えてくれる者も,そんな自分を受け入れることを教えてくれる者もいなかった.だから,最後の最後で自分を理解して止めてくれた闘神士たちへの感謝の言葉だけを残し,幼く老いた心は体とともに,朽ちて消えていく.

封印するべきものを失い,中が空になった伏魔殿の底は崩壊を開始.式神が戻されたことで意識と記憶を取り戻した仲間たちとともに,天地の宗家は極神操機の力で脱出.唯一残ったマサオミは,これまでの罪滅ぼしということでヤクモや神流討伐隊の回収に向かいます.組織としては解消できていない問題は多々残っているけれど,宿敵同士だった極神操機持ちたちもいろいろあったおかげですっかり和解.互いに迷惑をかけあってきましたからね.
回収に行ったマサオミはヤクモたちの前に道を開いて誘導.しかしウツホの衣を抱えたマサオミは,責任を取りたいのかここに残る気で一杯.ウツホの封印からはじまって,千二百年の長きに渡って迷走を続けた神流の歴史をここで閉じるのは滅びの美学でかっこいいわけですが…ここまで皆に散々迷惑をかけてくれた今のマサオミには,かっこいい道を歩む権利はまったく与えられません.
キバチヨとの契約が満了できないくらい,マサオミにはやるべきことが残っている.それを鋭く指摘したヤクモの言葉は迷惑だけどありがたいもの.3人の主役たちに先行して頑張って時に空回ってきたヤクモの仕事のうちでも,一番タイミングが良かったのはこの一言かもしれないな.
崩壊を免れて時が戻ってきた現世.ついに石化せずに終わったボート部一同は,精一杯頑張って戻ってきたリクを出迎えます.天流の社から出てきたボート部部長の顔は晴れやか.信じて待っていてくれた仲間に向けた笑顔からは,すっかり気負いが抜けてます.大好きな人の帰還にモモちゃんも抱きついて大泣き.…そんなうれしい光景の中で先生が生まれ変わってるんですけども,まずはスルーしときましょう.
地流関係者たちも地流ビルへと帰還.3人の主役の中では一番恵まれた環境のユーマも父と再会.他の2人に比べればさすがに低いけれど,それでも当人にとっては非常に高い障害を乗り越えて戻ってきたユーマの笑顔からも気負いが抜けているのがうれしい.…このようにしてそれぞれが成すべき事を成し,最終章・ウツホ編は幕を閉じます.

後半は「陰陽大戦記」の終わり.時はしばし経って初春.リクは大会間近のボート部の練習を休んで,天地源流の合同チームで林を歩む.恐らくは当代トップクラスの闘神士5人の前にひょっこり顔を出したのは,あのとき伏魔殿に消えたはずのマサオミ.いつもの軽い調子で…生きていたのはうれしいけど,かっこ悪いなぁ(笑).マサオミが導いたのは伏魔殿の底の花畑.あの崩壊の中でも未だに姿を保っているのは,恐らくマサオミが庇いきったんでしょうね.
昼の満月の下で天地宗家は式神を下ろし,鏡合わせの印を正しく使い,紫に輝く天と地の封印を解消する.2人の宗家は祖先の過ちを雪ぎ,マサオミにはこれまで願ってやまなかった,大切な望みが戻ってくる! …神操機と闘神機で降ろされたキバチヨは,ウスベニにこの舞台を必死で整えた功労者を教えます.本当にいろいろあった末にウスベニより年上になってしまったガシン.千二百年の悲しみの夜はついに明け,嬉し涙を流すその顔は無垢な子どものよう.「苦労したのですね」とねぎらってくれる姉の優しい声や明るい笑い声に悲しみも恨みも吹き飛んで,ついに天地神の間にあったわだかまりは消え,原初の流れへと1つに戻り,新しい日々の扉が開きます.
地流の施設に身を寄せた神流一派…というよりはマサオミの家族.ウスベニはウツホの最後を聞いて,タイザンについてはガシンから笛を渡されます.最終決戦直前にマサオミと激突したタイザンは,四大天の力をその身に埋め込んで戦い敗北して事切れたはずなのに,「いやぁ,それが…」とマサオミがばらす衝撃の事実! 実は生きてたタイザン! かっこ悪(笑)! 傷の割にお元気そうで何よりですが,問題はマサオミが牛丼喰いに連れ出したせいで壊しちゃった精神のほうか.式神を失ったおかげで千二百年の記憶を吹っ飛ばしたタイザンだけど,あの恨みの深さを考えると気持ちよく吹っ飛ばしたほうが幸せかもしれない.ちなみに頭の柔らかな子どもたちには,21世紀の文化は大ウケのようで何よりです.
さて,このある意味今までのシリアスを台無しにするハッピーエンドを導いた大きな要因こそ,ヤクモとナズナが準備した刻渡りの鏡ではないかと思います.漫画版にも登場する時空移動装置は物語の何もかもをひっくり返しかねない反則装置なわけですが,これを使って死にかけのタイザンを回収したんじゃないだろか.
そして今日,鏡を使って出発する神流一門…というか愉快なマサオミと仲間たち.現代に思い切り毒されたマサオミは大量の牛丼とバイクでとともにご出立で,もはや彼はガシンではない(苦笑).こんなことして大丈夫なのかというリクの懸念は,あとでちゃんと大事になりますんでお楽しみに!
戻る直前,マサオミはリクを両親に逢わせるために過去へと誘います.けれど今のリクにはそのつもりはなく,微笑んで首を横に振ります.神操機を借りたまま,何もかもリクに負けながらも仲間とともに旅立つマサオミ.穏やかな日々へと戻る…マサオミが長い時間抱え続けた夢のかけらは,輝く鏡の向こうに待っています.
リクが父母と再会できていないことを案じていたのはヤクモも同じ.しかし今のリクには過去に戻るつもりはない.父母のことを吹っ切った風ではなく,逢うことを怖がっているように見えます.きっとまだ心の整理がついていないリクに「過去に戻りたくなったら,来いよ」とヤクモ.そして最強なのにどうしようもなく情報伝達が出来ていなかったこの先輩は,ナズナと2人で「バイス!」と見送り.リクとコゲンタは天神町へと戻っていきます.
神流についてはこれで問題はほぼ片付いたはずなんですが,リクの中の問題は未だに解決できてないことを感じているのか,コゲンタはまだリクを放っておけない.そしてこの問題を解決する鍵が,信州磐梯郡天神町めぞん太刀花101に届いていました.…行方不明の祖父からの手紙!

翌日,リクはボート部ご一行とともに手紙に誘われ小旅行.「なんでこいつらがついてきてるんだ」「流れで」というコゲンタとリクの会話が実に豪快でよろしい(笑).たどり着いたのは京都のような黒く古びた町並みに,すぐ傍には雪を戴く美しい山並みが連なる街.店に並ぶ手毬に眼を奪われたりしているリクの前に姿を現したのは,逆境の中にリクを放り出した祖父! その懐かしい声と姿に,再会の喜びを爆発させて抱きつくリク.泣きながら,どこ行ってたの,ずっと待ってたんだよと正直な言葉をぶつけるリクに,すまんと謝る祖父.きっと以前のリクならば,ここまで子どもっぽい仕草を見せることはなかったんだろうな.
祖父が案内するのは福寿草の咲く山道を登った先.高台から街を見下ろす美しい光景は,京都の天流遺跡を思い起こさせる.そしてそこに立つ石碑の文字をユミ先生が読み出します.「瓜食めば子ども思ほゆ,栗食めばまして偲はゆ,いづくより来りしものぞ,眼交にもとなかかりて,安寐し寝さぬ」「銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも」
2つとも山上憶良の詠んだ子を想う歌で,平安の知識人ならそらんじていそうなメジャーなもの.ちなみにユミ先生が先生らしいことをしたので作品も終わり間近です(笑).子どもに対する強い思慕をテーマとした2つの歌を説明されて呆然とするリクに,ユミ先生は教員免許の威力をさらにぶつけます.石碑の最後には…
「この歌を,時空を越えた我が子,ヨウメイに捧ぐ」
…誰が何を思ってこれを刻んだのかを知って,泣き出すリク.父母を苦しめた自分のことを,それでも父母は愛しく想っていてくれた.届くかどうかわからない溢れる思いを歌に乗せ,石に刻んで待ち続けていてくれた….自分が愛されていたことを思い知って「ごめんね」と心の中で謝るリク.心に降っていた雨は流れる涙とともに消え去って,ずっと傍で心配してくれた仲間たちと祖父に,涙に輝く笑顔で感謝の言葉を捧げます.本当にたどり着きたかった両親の心が届く場所に,リクはついにたどり着いたのです.
夜,天流の社の前.まだ少しだけ不安定だったリクの心もついに安定.コゲンタにはリクとの別れの時がやってきます.中盤以降で次々に襲った悲しみや衝撃の事実を,互いを思いやることによって乗り越えてきた2人.どんなに辛い道だって,一人ではなかったからこそ越えてこられたのは間違いない.深い暗闇の先に待っていた夢を一緒に探してくれた大事な式神に「ありがとう,コゲンタ!」とリク.…人の情にうとい式神にとってこれほど大変な闘神士は珍しいはずで,だからこそコゲンタの喜びもきっと格別.リクがバカ素直に感謝するところは1話と何も変わっていないけれど,コゲンタはその言葉をそのままに受け入れる.
「白虎のコゲンタ! ここに契約を,満了する!」
自分がここにいることを許してもらえるように,仲間や式神や皆の役に立って,笑顔になる手伝いができて…できれば両親に謝りたい.そんな目的が果たされたからこその笑顔の別れ.最初は引っ張り,それから横を歩き,最後には後ろから支えてくれたコゲンタはその姿を失って,四季の中へと戻っていく.…人と太極の間,常に人を見守ることのできる場所へ.

同日.地流の社では,ユーマが父と揃いの布衣を身につけて役目に挑もうとしていました.ワイルドだった髪も姿も整えて,ミカヅチに父を封印される以前のユーマに近い姿へ.皆を笑顔という壮大な望みの第一歩を着実に踏み出し,その結果として父に認められたユーマは,少年を卒業し青年の表情に変わっています.そしてその傍らにはやっぱりミヅキさんが.闘神士としての記憶は飛ばしたままでしょうが,人を愛する心はその程度で消えるものではなく,何よりです.ミヅキの愛らしい巫女姿に,ユーマだけでなく堅物のランゲツまで魅了されてるのがおかしい.今のミヅキの魅力は式神や闘神士よりも絶対強いぞ.
どうやらユーマは地流宗家としての役目に専念することになったらしく,ミカヅチグループではソーマが社長の役目を勤めております.確かに神事を司る長が俗世で権力を振るうのはあんまりよろしくないので,その力量のあるソーマに役目を回すのは適切かも.それに,ユーマには人望は物凄くあるかもしれないけれど,平時の経営のセンスはなさそうな気もするし.でも…ちょっとの間にソーマは随分権力にまみれたなぁ(苦笑).
ミカヅチグループではムツキは相変わらず子会社の社長として手腕を振るっている様子.けれど,そんなムツキの最高のパートナーであるテルはまたも修行の旅へと出発.堅実を画に描いたようなムツキと適当すぎるテルが同じ場所にいるのはやっぱし無理だったか(笑).とはいえこの国から全ての問題が消えたわけでもないだろうから,彼が市井を放浪して問題を解決して回るのは,行き倒れにさえならなければ,いいことなのに違いない.
…地流の社では,ユーマとランゲツの契約満了の別れ.あの時ウツホに答えたとおり,世界の全てを笑顔にすることはすぐには無理で,そんな意味ではユーマの夢は今も消えない.けれど皆を笑顔にする可能性を無の来襲から守りきったことが,心からの満足とランゲツとの別れに繋がりました.ランゲツの言うとおり,ユーマの目には涙よりも炎が似合う.仲違いして裸足で飛び出したあの日にだって自分の傍にいたランゲツからついに別れて,青年は自分の足で,自分が目指す栄光の未来へと歩き出します.

長く苦しんでようやく手に入れた笑顔.過去に戻った神流一行は穏やかな日々を過ごしているようですが,この中で唯一千二百年の記憶を継承するマサオミはキバチヨと一緒にウスベニに怒られております(笑).実際マサオミの現在に対する適応ぶりは半端ではなく,服装も言葉遣いも古と現代の折衷状態.あの調子だと,どれだけ怒られてもマサオミがガシンに戻ることはもうないんだろうなぁ(苦笑).過去に持ち込んだバイクや牛丼は現代でオーパーツ扱い.マサオミがバイクの燃料や牛丼の不足に耐えられるとは思えないので,今も現代に頻繁に通っていそうな気がするな.
リクたちが出場した全国中学生ボート大会には,なぜか元地流闘神士たちが出場していてしかもライバル! こんなところでそんな相手と闘わなければならなくなったリクの複雑な胸中が思いやられます.わざわざ揃ってこんなところに出てくるなんて,どう考えても地流の差し金としか思えない(苦笑).式神を失い記憶を無くした彼らの新しい人生のために,大恩ある天流宗家と同じスポーツをやらせてみたんだろうか.で,そんな強敵と闘ったカワウソコンビが手にした審査員特別賞.…仮装も採点のうち? 鳥人間コンテストと似たようなもの(笑)?
戦いの中でどんどん倒れていった地流・神流の面々ですが,意外と元気に今も暮らしているようです.前半をその力で引っ張ったミカヅチだって穏やかな顔で健在.ミカヅチセキュリティの新人研修では,ムツキが地流・神流の面々に妖怪について講義中.そこにどう考えても絶対死んでるような面子まで見事に揃ってるのは,例の刻渡りの鏡を使い,ヤクモやマサオミが中心になって流派関係なしの人命救助を進めているんじゃないだろうか.
大変なことが片付いて,自分たちの周囲に目が行くようになった彼らの間では恋も花開いてます.過去ではタイザンとウスベニの恋物語も順調にやり直し中.今のマサオミなら,タイザンが権力を求めて変なことを考え始めても,取り返しのつかないことになる前に止められるでしょう.
同じく大変順調そうなミヅキとユーマの恋に比べ,前途多難なのはソーマとナズナの恋.清廉潔白なナズナさんに社長のパゥワーなんて見せつけたらそりゃ逆効果(苦笑).彼の望みが叶う日はまだ遠そうですが,まだ幼いのにこの先大権力を扱わなければならないソーマにとって,逆らえない人が本気で諌めてくれるのはすごくいいことのような気がするな.
怪異を愛するリナはあのとき従わせた妖怪たちに囲まれてご満悦.ナズナにふられたテルも,そのうち巫女服の似合う可愛い彼女を見つけられるといいけれど…コスプレ会場で見初めるのは何か間違ってる(苦笑).太白神社を再建したヤクモの傍にはイヅナが.今は休息している宗家たちがひたすらに歩き続けて作りだした道の先で,彼らが活躍するのはまさにこれから.3人の極神操機持ちが目指したものはそのまま仲間たちの光となって,宗家たちが彼らの先頭に戻るまで,明日への道を照らし続けてくれるのでしょう.

そして春.1年前と同じように見えて何もかも違う中学2年の春.背が少し伸びたけれど,朝の習慣は同じままなリク.しかし決定的に違うのが,ただの幼馴染だったはずのモモに対する大変面白い態度(笑)! この異様な照れっぷりはまさに去年の春のモモの様子そのもの.1年余分にかかってリクはモモと同じ場所に立てたわけです.照れて駆け出すリクと追いかけるモモの,恥ずかしくてのんきなやりとり.元々は素晴らしいボケだった彼ですが,後半以降はツッコミ役でどうにも痛々しかったけれど,こうやって気持ちよくボケているのを見ると,平和って,いいもんだよね.

節季は巡り,今は何もかもはじまったばかりの春.長い1年に起きた全てのことが血肉となって,新しく生まれた季節.そこには人間たちだけでなく見守る沢山の式神たちの笑顔もあるはず.…人間は今も地上を滅ぼす火を抱えたままだし,自然に対する敬意も薄れる一方だけれど,あのときウツホが訴えた言葉が人間たちの心から薄れることはないはず.壊れかかっている太極を救う義務は,今もなお人の肩にかかっています.
そして闘神士たちが今も抱えるもう1つの大きな義務は,自然と式神を本当に愛していたあの人に,それを救ったことを伝えること.ここまでの全ての穢れを引き受けて消えたあの人に謝罪と感謝の言葉を伝えなければ,物語は終わることができません.
刻渡りの鏡という万能の道具こそあるけれど,うまくやらなければタイムパラドックスで現代の仲間たちが消えかねない.ましてや闘神士の存在の根幹に関わる彼を救うとなれば,今の闘神士たちが総力を結集したってたぶん無理.戦闘で疲弊しきった組織を作り直し,未熟な人々に更なる経験を積ませて不可能を可能に変えるための時間が必要.けれど…その時が来たなら,全員が闇に沈んだままの彼に光を見せるために歩き出すのでしょう.そしてその途中で,別れたままの親子が再会するようなこともあるのかもしれない.
今も天流の社には,宗家の極神操機が置かれ,次の役目を待っているのです.

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第11回しりとり竜王戦・本戦

この記事は第11回竜王戦,準決勝以降の記事です.予選の様子は2つ前の記事か以下のリンクでどうぞ.
 R'sM: 第11回しりとり竜王戦・予選
勝ち残ったのは板尾(130R)・山里(南海キャンディーズ)・有野(よゐこ)・大島(森三中).比較的順当な勝ち残りぶりの中で別の輝きを見せるのはやはり1回の大当たりでここまで来た大島か.見た目と性別を武器にしたあの凄まじい台風ぶりは滅多に見られるようなものじゃなかったわけですが(笑)準決勝以上は余程の運がなければ勢いで勝ち残るのは大変難しい.相手は強くなるし自分に回ってくる回数が増えるしプレッシャーはハンパでないし,本戦ではしりとり能力よりも精神的な安定ぶりのほうが実は重要じゃないかと思うんだ.

準決勝第1試合は板尾対大島,常に最強の板尾永世竜王に立ち向かうのは女流の大島.永世竜王と女流が闘うのは8回の藤崎以来か? テーマがツボに入れば間違いなく板尾といい勝負のできる大島ではあるものの,そのツボの範囲はごく狭い.ツボとテーマの距離次第で勝負は決まります.

準決勝第1試合の競技は「しりとりセンスマッチ」.テーマに合った言葉でしりとり.
テーマは「うさん臭い言葉」.千原の「9・1・7のダブルプレーですよ」からスタート.

レベルの高い例題にも臆することなくいつものように板尾先行.「四葉のクローバーはね,もれなく差し上げますよ」…誰が何のためにそう言っているのか仔細は不明なんだけど,その曖昧さが謎めいている.これに歯向かう大島の「よーいどんで,どっちが綺麗になるか競争しよっ?」は実に状況がわかりやすい上に大島なんでちょっぴり痛々しい(笑).ただし,テーマからはややずれている.板尾は長考して「ヨン様カレンダーは一人1枚ですよ」,大島は「よってたかって何よ…抱けばいいでしょ」と特に大島は土俵際で必死に粘ったんだけど両者今ひとつ.大島はやっぱりうさん臭いというよりは痛々しい(笑).でもこういう勝負に対する執念を誰かさんは学ぶべきです.板尾はまた長考して「よーい,スタートストップ!」と間がない.演技が面白くて引きずられてしまうな.それに対して大島は「普通のホルモンバランスってわかりますか?」とモノを売りにかかります.司会のいとうも喫茶店の勧誘だと良いフォローを入れてますね.これに対抗するのが板尾の「カレンダーを先に買ってください!」.自分が先に出したヨン様カレンダーをたぶん継承してる(笑).そうか.カレンダーでおばちゃんを集めたのか….大島の「いらいらするときは,このサプリメントを飲んでください」は相変わらず喫茶店.勧誘ビジネスで押し切るつもりです.そして続く板尾の妙手.「胃がまだ残ってるよね」…怖い.ここまで自分が展開してきたおばちゃんの勧誘だけでなく,大島の喫茶店会話の奥にも潜む暗いものをするりと見せてくるわけです.そして大島の「ネイチャー・アクア・パフュームで作られている浄水器です」としてセールスは続く.流れは悪くないんだけど,板尾のあの黒い1手で一気に背景にされてしまったのが厳しい.そして最後の板尾は「…」…時間切れ!

審査員も騒然となるとんでもないラスト(笑).なんで永世竜王は最後に3点あげたんでしょうか.フェミニストとかそういうの? 大島は中盤からでも永世竜王の前で自分の世界を頑張ってつくったところは偉かったけど,その業績をあの黒い一手が一気に背景に変えてしまったのが勝負のポイントではないかな.
結果は板尾19点,大島13点で板尾が決勝進出.予選で見せた輝きは間違いなく本物だったので,敗北にめげず,また大島がこの舞台に上がってくれる時を楽しみにしたいと思います.

準決勝第2試合は有野対山里.奔放なようで結構器用で相手としりとりで会話したがる有野に対するのは,手堅く安定した手でここまで来た山里.…まさかあれほどの変態だとは思いませんでした! もちろん読み返すと有野も相当アレなんですけども,山里の性癖には審査員ドン引きです(苦笑).

準決勝第2試合の競技も「しりとりセンスマッチ」.
テーマは「エロティックな言葉」.渡辺の「蜜のお引っ越し」からスタート.

言葉だけでなくその言いぶりも重要なのだと示す渡辺の例題を受けたのは山里.「鍾乳洞でそこまで?」は穴があって湿っているからエロだ(笑).有野の「出目金をそんな風に使っちゃうんだ」は一体どんな状況なのか.その言いぶりだと横から見ている第3者か? ともかくマニアです.山里は長考して「丹頂鶴,そういわれたときもあったな」…視聴者,審査員含め誰にも理解されない領域に鶴は羽ばたいていきました(笑).頭が赤くて首が長いから,わからなくもないけどわかりたくもない.有野の「雨漏りも手伝ってるよ」は湿っていてムードあふれ直前よりも圧倒的にわかりやすく,官能小説と審査員も絶賛.で,山里の「四つんばいにライドオンタイム」…それはわかりやすすぎる(笑)! わかるかわからないかの際がエロスなんだけどなぁ.有野はしばし考え「無理な体勢で68手目」とこれも比較的直球.山里の答えをややはぐらかすことで,きっちり点を稼いできます.あまりのわかりやすさが不評だった山里.「面と向かっては言えなかったけど,あれはもう,冬瓜だな」…また丹頂鶴並にわかりにくい(苦笑)! 何が冬瓜なのか教えてください.これを改良したのが有野の「奈良漬も乗せる」.素材は似たような感じなんだけどわかりやすく改良.理解できるかできないかのぎりぎりのラインこそ,上品な大人のエロスです.何はともあれあまりに自分の回答が理解されにくいことに気づいた山里は,「ルール? ベッドの上で?」と再び直球に戻る.これを改良したのが有野の「電話?出なくていいね」.ネタの冷静な跳ね返しぶりが怖い! そして山里の「ねえ,今日からそれをエクスカリバーって言っていい?」は,ようやく皆にもわかる比喩となりました(笑).真剣な顔でこんなこと言ってるってところも面白い.で,エクスカリバーに対する有野の返事が「いいよ,じゃあそれは爪楊枝ね」.…爪楊枝並ですか.意地が悪いなぁ(笑).山里の「寝返りもプレイに使うからね」はまた意味がよくわからない.そしてラスト,有野の「姉さんも入るかい」…姉萌え来た(笑)!

審査員は山里ド変態と絶賛.何をどう間違ってあんなわかりにくい比喩になったのかはあんまり理解したくないところですが,ともかく相方の静ちゃんの将来が他人事ながら大変に心配です.そして未熟で荒れっぱなしの山里の回答を受け,常に手堅い答えを打ち返した有野はやはり凄かった.有野本人にとってはやや苦手なテーマでも,ここまできっちり点を重ねられればたいしたもの.
結果は12対22で有野の勝利! 山里はこんなところで性癖をバラされるわ負けるわと踏んだり蹴ったり(苦笑).そんなわけで,ここでしりとり界の頂上対決の実現が確定します!

決勝は板尾対有野,永世竜王対7段の問答無用の頂上決戦! 誰もが夢見る超絶バトルが今ここに.どのジャンルでもゆるぎのない板尾とここまでの経験で幅広い対応能力を身につけた有野の対決は,まさに山中で仙人が遊ぶが如くの凄まじい空中戦となりました.

決勝もしりとりセンスマッチ.テーマは「場が盛り上がる言葉」.
千原の「うわっ,おしっこから虹出てる」からスタート.

もちろん回答権を取ったのは板尾.「ルーマニア国境って太ってー」…それ盛り上がるの? それに応える有野は「鉛筆全然減らへんわ」…それ盛り上がるの? さらに板尾の「和歌山って過ごしやすいわぁ」…ねえ,それ本当に盛り上がるの(笑)!? しょっぱなから地に足がついてない凄まじい応酬! 有野の「笑うとこいっこもなかったけど,まだ帰りたくない!」はまるでここまでの応酬をまとめたかのようで微笑ましい.板尾の「イメルダ夫人,かわいい!」は…勢いだけだとわかっていても,単語や言いぶりに逆らえねえ(苦笑)! これを跳ね返す有野は「イメルダ夫人,まだ怒って!」と微笑ましく反射.続く板尾の「テルテル坊主さんです!どうぞ!」に至っては,もはや状況がわからない.ゲストか? 宴会芸か? 有野の「ソープランド,朝までハシゴだ!」はさっきのエロを継承している.板尾の「タイの国王の息子だったのぉ?」に関しては,確かにそれで盛り上がるのは板尾だけだたぶん(笑).有野の「のっぺらぼうに顔書いてるんだ」は一見わかりにくいようで,実際はテルテル坊主へと繋がるんじゃないか? 板尾の「ダイナマイトだけど,受け取ってね!」は間違いなく勢いだけ.有野の「ネコ轢いたけど,へっちゃら!」も勢いだけ…でも,微妙に状況がリアルなので有野の回答のほうがヒきます(苦笑).板尾の「らくだの鍋しかないですけどぉ,ごゆっくりぃ」は不条理.既に面白ければ何を言っても良い空間と化している.そんな中で有野は「リムジン乗してやるから,運転しろよ」とテーマのある周りをさっとかすめる.板尾の「よっ! 家族!」はこの状況でなければ絶対出て来ない部類の奔放な1手.この奔放ぶりにはさすがの有野もついて行けず,「喰いねえ喰いねえ,ポッキー喰いねえ」とテーマの周囲をくるりと回る.板尾の「え? ネイティブアメリカン来た!」はまた板尾さんしか盛り上がらない言葉じゃないですか? そして有野の「助けてーって,聞こえなかった?」はむしろ場が冷めませんか(苦笑).

なんてハイレベルで奔放な打ち合い! しりとりの熟練者のみが覗ける凄まじい世界はまさに桁違い.だってどの回答も普通に考えれば失敗のはずなのに,どうしても面白いんだから! 審査員席でもこの対戦を見直したいと皆絶賛.まさに神の一戦となりました.…こんな恐ろしい戦いは滅多に見られないですよ!
結果.板尾30点,有野19点で第11回竜王はやはり板尾永世竜王となりました.しかし勝利そのものよりも,あの2人が言葉だけで作り出した奇妙で素晴らしい世界そのものを讃えたい.独りしりとりがアレだったように,板尾竜王ですらも今回のような境地にはたった一人では至ることができないわけです.独りじゃないって,本当に素敵なことだよね.

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焼きたて!!ジャぱん#50

「使っちゃうんだその食材の巻」

リアクションで死にかかったピエロの命を救うため,モナコ王は天国へと旅立った.和馬は父子をもう一度逢わせるために,ピエロを天国に確実に飛ばせるパンを大麻の種を使って作ることを決心する.しかしシャドウもただの真似のうまい男ではない.そのパントマイムの実力は名高い天才にも比肩.しかもシャドウがコピーしてくるのは和馬たちの宿敵,サンピエールオーナーの霧崎に違いない.彼らが作り出すパンは,常人すら銀河に飛ばすという噂.ピエロのためにも勝利のためにも,和馬はこれまでで最も素晴らしいパンを作らねばならない.

ついにモナコカップ編のクライマックスへと突入した「ジャぱん」.このシリーズでの主役は間違いなくピエロ.これまで審査員として日本チームに自分の過去を見せつけてきた彼の物語もまた,もし原作どおりに話が進むのなら,本当にとんでもない頂点へと舞い上がっていくわけです.今回は物語と画のバランスや原作のアレンジぶりが実に良くて,次回へのツナギ話のはずなのに見飽きない着実な仕事が素晴らしいんだけど…前半冒頭の展開のインパクトがあまりに強すぎてそれどころじゃなくなっているのがなんだか悲しい(苦笑).原作読んだ段階だと無理じゃないかと思ってたんだけど,大麻ジャぱん,やっちゃうんだ….

前半は衝撃! 前回王様こと瞼の父に謝れぬままで蘇生してしまったピエロの心残りを解消するため,確実にピエロを天国に飛ばすパンをつくることに決めた和馬.ここまで命のかかったリアクションはいくつもあったわけですが,黒やんを天国にぶっ飛ばしたあの回のインパクトはさすがに別格.しかしこの先ピエロを待つリアクションは,ファンタジーを越えるリアクションになるはずです.
新型ジャぱん61号は名づけて大麻ジャぱん! 原作ではそのままではアニメ化できないと判断されていた題材にそのまま挑むアニメ制作陣の行く末が本気で心配です(苦笑)! 視聴者も河内もそりゃ違法だろと当然のようにうろたえるわけですが,使うのは大麻の実であり、七味に入っているけしの実なんだから合法だとさらりと切り返す和馬と黒柳.諏訪原もピエロもケシの実自体には大して驚いてもいない.
そしてゴールデンタイムで展開される大麻と法に関するウンチク.大麻は発芽しないようにした種を輸入したり免許を取って栽培するのは合法で,免許なしに勝手に育てたり大麻の種じゃないところを吸ったりするのがダメなのだ,とテロップも交えてご紹介.なんで作り手がこんな危ない橋を渡ろうと思ったのかは正直よくわかんないですけども(笑)本気でやるならば今出来る限りの言い訳をしておくのが正しい.でもレストラン「麻」まで出すのはやりすぎか.何はともあれピエロは快くケシの実を提供してくれるということで,あの世?に送る大麻ジャパンの登場が確定.
ケシの実について知らなかった河内と,ゴールデンタイムでわざわざ虎の尾を踏み潰しに行く作り手ではどっちが常識がないのやら(苦笑).ともかく大麻は歴史の長い優秀な食材でタンパク質などの栄養も豊富で免疫力を高め風味も格別.海の向こうから吸う文化さえ来なければ,こんなことにはならなかったと黒やん力説.実際北海道の山中では自生してたりしますからね.発見されると焼き払われるんですけども.この限りなく反則に近い食材を使うことを決めた日本チームに対し,アメリカチームは,別の反則を繰り出してきます.
既に黒やんの元には、今や小粋なゲストキャラとしておなじみのキッドからシャドウの正体についての連絡が届いていました.彼はかのマルセル・マルソーに匹敵するほどの力を持つ天才パントマイマー! 驚いた黒やんは受話器落としてキッドを放置!というわけで,とんでもないコピーマシンが和馬に立ち向かう恐ろしさを理解していないのはやっぱりハゲで無知なカスのみ.パントマイムは生まれつきの才能を持つ者がたゆまぬ努力で身に着けるもの.しかもシャドウが真似してくるのは,最強の手本であるサンピエールオーナー・霧崎に違いない! ちなみに分身からパントマイムまでこなせる影の薄い才人・木下はちゃんとモナコに来てるから,黒やんは忘れないでください(苦笑).

シャドウという鏡を介した霧崎オーナーと和馬,ゴぱんとジャぱんの激突は必至.もちろん世界一のパン職人をコピーするというのは,パントマイムの天才であっても容易なことではない,しかし霧崎オーナーが求めるのは当然100%.シャドウを「世界一になりたくなければやめろ」と脅します.恐らくは自分をコピーするに相応しい者を探すに当たって,シャドウの生まれやコンプレックスについても徹底して調べ上げているに違いない.このあたりの画はなかなか暑苦しく,肉汁が滲み出る感じが素晴らしい.
シャドウが求めるのは,世界一の座.誰でも真似られるシャドウの才能は結構使い勝手のいい素敵な才能ではないかと思うんですが,いくらスポーツ選手の真似をしても実際の試合では役に立たないことが判明したあたりで大きく挫折.例えばピエロのように自分の魅力を自分で押し出せる明るい性格をしていれば,ちょっとの失敗も笑いに変えることもできたかもしれないけれど,シャドウは内向的で引きこもってしまいます.
多感な時期に世界一のマルセル・マルソーに感酔し,その芸を引きこもって習得しきったシャドウ.しかしその代償に,シャドウは白目にしていないと他人を自動的に真似るという珍妙なハンディキャップを負うことになってしまいます.もちろん芸は本物だから一介のパフォーマーとしてステージに立つこともできるようになったけど,そのうちに「芸に心が篭っていない」とプロダクションに切られてしまったところを霧崎オーナーに拾われたシャドウ.…もし圧倒的に凄い芸なら演じ手の人格なんか気にもされないはずだから,実際は追い詰められたシャドウを手に入れたい霧崎オーナーの差し金だったのかもしれないな.
パントマイム以外の全てを捨てそして世界の全てから捨てられた男が最後にしがみついたのは,悪魔.世界一のパン職人を真似ればシャドウも世界一になることができる! どうしても世界一になりたい男は,自分の体をぶっ壊してでも100%のコピーを成功させねばならないわけです.ジャぱんバカである和馬はパンに対する集中力の卓越したパンの天才.それに勝るにはゴぱんをバカになって習得することは必須! …考えてみれば,日本チームはバカの河内と勝負バカの諏訪原と,確かに3人バカ揃い(苦笑).

てなわけで敵は銀河をさ迷うような凄いパンを確実に作ってくると知った和馬たち.天国送りと銀河遊泳では天国のほうが凄そうな気がしますが,リアクションのプロでなく普通人でも銀河系に飛べるというゴぱんの力は普通ではない.ここで敵の強さを熱心に語る黒やんの表情がちょっぴり緩む.普通人で銀河なら,感受性が強い奴が食ったらどんなことになるか…とうっとり顔.さぞピエロのかわりに食いたかろう飛びたかろう(笑).

後半.決勝最後の敵はシャドウではなくその後の霧崎.その強敵に挑む和馬は,前日の夜の独りきりで努力を続けている.試合の終わった仲間や観客にはもはやできることはない…というわけで,仲間たちは負けた場合の高飛び先やら金策やらをゆるゆると調査中.中国とかイースター島とかスペインとか,次の観光地探しにしか見えないぞ(苦笑).妙に生真面目な河内は不真面目すぎる店長たちにツッコんで呆れるものの,これも店長一流の暇つぶしなのだと教えてくれる月乃.パン作りで重要なのは食べる人の心配り.食べる人のために,甘すぎず,辛過ぎず,固すぎず,柔らかすぎないものをつくる.パン職人にとって最も大切な,食べる人に対する配慮を追及している今の和馬に助言はむしろ邪魔.ピエロを父に再会させようとする和馬の集中力の邪魔をしないために,店長たちはわざとあんな風に暇を潰しているわけですよ!…って,実際は本気で高飛び先を探している気がするんだけど,河内が納得するならそれでまあいいか(笑).
そして翌日.王様ピエロは大人気で,ここまでの閑古鳥が嘘のような量の観客が襲来! ヘリで会場入りすることになった日本チーム関係者は,中で気になる話を耳にすることになります.…このあたりもヘリから落ちてくるハシゴがぶつかったり,諏訪原が乗り物嫌いのネコちゃんみたいだったりと,動きがいちいち面白くて素晴らしい.和馬が必ず天国に飛ばしてくれると約束してくれて,嬉し涙を流すピエロ.なぜなら今日は,ピエロは母にも会えるから.なんとシャドウもピエロを宇宙に飛ばして星になった母にまで会わせると約束していたことが判明!
リアクションによって紡がれたピエロと両親の物語もついにクライマックスへ.この大会の行方を決める2つのパンはピエロを一体どんな境地に連れていくのか.人を天国に飛ばしたり銀河に飛ばしたりしているあたりで本作は立派なファンタジーだと思うんですが(笑)実際の決勝戦では,そのファンタジーを越えたSFなリアクションが炸裂する予定! パンを食った先に広がるのは,果たしてどのような世界なのか.次回,決勝戦第3戦に続きます!

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第11回しりとり竜王戦・予選

言葉を使った芸人同士の総合格闘技である「しりとり竜王戦」.久々に放映がありましたのでまずは前半のレビューをお送りしたいと思います.初回放映時に感じた凄さはやはり間違いなかったようで、今回でついに11回目を数える超長期企画となりました.ちなみに過去の履歴についてはこちらなどをどうぞ.
ここ最近の戦績は四天王が自爆する場合を除けば比較的予定調和.初期の「しりとり」は先のまったく見えない面白さが売りだったけれど,現在は桁違いの四天王をいかに他の参加者が揺るがすことができるかがポイント…という考え方につい囚われてしまうことこそ,四天王以外の名人を萎縮させる大きな原因なのかもしれません.
今回の出場者は板尾(130R),高橋ジョージ,井上(次長課長),山里(南海キャンディーズ),河本(次長課長),山根(アンガールズ)、大島(森三中)、有野(よゐこ)。4強の中でもまさに最強の板尾永世竜王と、前回調子を崩した波のある有野名人が参加.しりとりの「常識」に挑む他の名人達はなかなか大変なわけですが,そんな中でも,ある意味破れかぶれでとんでもない輝き方を見せる奴はいます(笑).
司会はいとう,勝俣,MEGUMIで,採点と御題には渡辺と千原が入ります.そしてしりとりビューティこと野村アナが記録.稀代のツッコミではないけども,やっぱり誰もから守られる役割なんだろうか.

Aブロック予選は板尾・高橋・井上・山里.芸人の間になぜか挟まった高橋・「ロード」・ジョージの浮きっぷりが凄いことになってます.…本当になんでこんな仕事受けたんだろう(笑).ちなみにロードは全13章でございます.あまりの緊張にえづく山里や,泣き虫をなんとかしろ貪欲になれと戦う前から審査員をコーチ気分にさせる井上が最も恐れているのは,「独りしりとり」という公開拷問を潜り抜けてきた板尾永世竜王の豪腕.事前の意味のないコメントからしてもう自由自在だもんなぁ….

1戦目は「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「ちょいワルな言葉」.「うがい薬だが飲む」からスタート.

例文が既に微妙な気がするんだけどまあそれはともかく,いつものように速攻をかけた板尾の「ムツゴロウだが双子だ」も迷走.場を引っ掻き回す? 続く高橋,段取りがよくわかっていないようでまごまごした後,「駄菓子屋だが,…腹いっぱい食べる」とこれは意外といい.続く井上は「留守番電話だが,たいした用事をいれない」とあまりに控えめ.もうちょっと悪くてもいいんじゃないのか? 今回最もテーマに沿っているのは山里で,「妹だが,敬語」は味わい深い.敬語で話しかける兄でもいいし,敬語で話しかけなきゃならない妹でもいい.そして流れを受けた板尾の「子守唄だが,大音量」ははじまったと審査員も大絶賛! どうしてこう黒いんだろう(笑).高橋の「生まれつきだが,裸んぼう」は前のが凄すぎてかすんでしまうけど悪くはない.正直,順序に負けている気がする.井上の「梅,だが,木ごと食ってやった」はたどたどしい.そして審査員のフォロー解釈がなければ趣旨がわからない程度に迷走.で,山里は緊張して「貴乃花だが,寄りきれた」とこれはなんだか勢いのみ.全体的にずれてしまったこの状況下,板尾の「タンバリンをプレゼントしたのだが,丁重に返した」は着実にテーマに当たっている.それに比べて高橋の「楽しみにしてたのだが,帰ってきた」はやっぱりずれてる.難易度が高いからなぁ.このあたりでプレッシャーに敗北した井上は,「たくさんのひとにみまもられたの,だが,しななかった」…それのどこがちょいワルなのか? そして井上ホントに大丈夫か(苦笑)? 山里の「誕生日だが,バイトを入れた!」は勢いもあってテーマにも沿っていて良い.で,そんな勢いの尻馬に乗る板尾の「誕生日だが,バイトを殴った!」と見事なインスパイアでさすがは永世竜王.ずるいぞ.

初戦ということと競技自体の難易度の高さから今ひとつハジケきらない弱い展開で終了.難しい内容でもプレッシャーのかかる状況でも,そこそこ以上の回答を常に心を揺らさず出し続ける実力という点では,板尾を別格とすれば3人の中では山里が最も力があると言えそう.

2戦目は「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「金八先生の寝言」.「もう送る言葉ないよ」からスタート.

なんかまた例文が微妙な気がするけどまあいいとして,やっぱり板尾が回答権を奪って「四十パーセント」と素敵な一撃.先生の癖に,どうやら進学率じゃなくて視聴率らしいですよ? 高橋の「隣の人と,仲良く,ね」は先生らしいけど愉快さは薄い.勝負の前にプレッシャーに負けていることでおなじみな井上の「狙ってから,鼻を殴りなさい」は…この高ストレスの状況に変な攻撃性が出てきたとしか思えない(苦笑).安定した山里は「いいか,ルージュは薄めにしなさいこのバカチンが!」…下手にまともな金八知識があることがマイナスに働いている気がする.板尾の「ガールフレンドなんか,たいがいにしなさいよ」は微妙.高橋は呟いて悩んだ上に,「よろしく!と言ったら,矢沢じゃなく裕也だよ」と細かい話なんだけど微妙.今回もテーマが難しい.井上の「他所は他所!うちはうち!」や山里の「違う,竜馬先生はそんなこと言わない!」も今ひとつハジケきらず,このまま緩い流れが続くのか…と思ったところでさすがは永世竜王.板尾の「乾先生は同性愛者です」って凄いよ! いけしゃあしゃあと大嘘だよ(笑)! このでかすぎる波に巻き込まれた高橋の「するめは,ほんとは噛んじゃいけません…あ!」冷静さを失った結果「ん」がついたので減点3.すっかり壊れてしまった井上の「すきまをみつけて,はいりなさい!」はうわ言のようだがそれがむしろ夢っぽくって深い.やたら歯切れのいい山里の「いいねぇ,ゆず胡椒ですか!」は夢に聞こえないところが面白い.そして板尾の「カルシウム取るとね,いいことありますよ」で終了.緩いなあ.

基本的には低調ながらも,ときどき板尾名人が大当たりを出すという展開で2戦ともに終了.どんな問いでも安定した回答ができる板尾永世竜王恐るべし.結果,板尾23点,山里13点で勝ち抜け.井上は12点でかなり健闘したものの,あのコメントを聞く限り既に限界を越えているようなので敗退でOK(苦笑).そして最後に自爆した高橋は5点.結構頑張ったんだけど,何よりも板尾の直後って場所があまりに辛すぎました.

Bブロック予選は有野・大島・山根・河本.お父さんのお古のスーツがつんつるてんな山根.その手足の長さをより引き立たせる格好だったりするので,天然のように見えてよく計算している気がする.河本はいつもならきっちり当ててくる上に波に乗ると怖いんだけど,なんだか今日は顔色がおかしい.大丈夫? 前回今ひとつだった有野は今更ながら雰囲気の違いに戸惑ってみたり.で,今回の参加者中唯一の女流なんだけど女流に見えにくい大島は,返事ができないほどに緊張.しかしまさか彼女が女を武器に大暴れを見せるとは,この時点では誰も気づいていなかったのでありました(笑).

1戦目は「しりとりツバメ返し」.「~だが~」でしりとり.
テーマは「切ない言葉」.「ビールかけだが誰もかけに来ない」からスタート.

有野の「妹なのだが喧嘩に勝てない」はテーマをきっちり押さえた模範解答.で,問題は続く大島.「一瞬で,好きになったが,箸の持ち方で,醒めた」…緊張で声が震えてる? でも,女を押し出すネタを選んだその判断は間違っていない.山根の「楽しい家庭なのだが,会話が成立していない」は黒くて良い! 笑顔には絶対狂気が漂っているに違いない.ここまでは割と快調だったんだけど,河本の「犬を飼ったのだが,逃げた」…河本どうした? 有野の「タラちゃんなのだが,毛が生えている」は圧倒的な脳内ビジュアルの勝利.しかしそのビジュアルをぶっ飛ばす大島!「ルミちゃんの子だが! 私の子でもある!」…略奪愛を求める女妄想ストーカーの図が浮かんできて怖い! この怖さに比べると,山根の「ルールを守ったのだが,後で怒られた」は決して悪くないが普通.河本の「たくあんを,沢庵を食べたのだが,歯がとれ,かけた」は内容はアレだわ噛むわと散々なことに.なんでこんなに河本はおかしくなってるんだろう.熱でもあるのか? 有野の「宝くじを買ったのだが,去年のだった」は審査員席からそれは売ってないとツッコミが.そして今最も光り輝く大島! 「たまに,殴られるのだが! 嫌いになれない!」…強い! 大島自身が作りだした風は,回答を重ねるごとに強まってついには台風に! この台風の前では山根の「一番に戻ってきたのだが,まだ準備ができていなかった」はどうしても弱く,河本の「たこ焼きを食べたのだが,タイヤキの味がしてならない」に至っては…やっぱり熱がひどいのか? ここで試合慣れしている有野は正道に戻って,「今から帰ると留守電に入れたのだが,自分で再生した」とまともな回答で風をそらそうとする.けれど自家中毒で悪化の一途を辿る大島の風はもはや止まらない! 「助けてと叫んだのだが! 男の力にはかなわない!」…大島の口からこれが出ているって事実が,ともかく最高に切ない(苦笑)! 山根は順序に負けて「一生かけてやりとげたのだが,誰も,認めない」は悪くないけど弱く見え,顔色のおかしい河本に至っては「一生会わないって誓ったのだが! 愛には勝てない!」と他人パクって一杯一杯って…本当に顔色がおかしいぞ.

大島の凄さには全員びっくりなんですが,それ以上に河本のあまりのダメぶりが大変に気がかりです.テレビなんか出てないで,もしかしてすぐ病院行ったほうがいいんじゃないのか? 大島が紡ぐ外見にハンディを背負う女ならではの見事なポエムはそれ以外の全ての回答の印象を吹き飛ばすほど強烈.典型的なノセると怖い天然タイプです.

2戦目は「しりとりイマジネーション」.テーマのイメージでしりとり.
テーマは「あまり知られていない妖怪の名前」.「うしろスキップ」からスタート.

久しぶりに2人の手が同時に…あんまり上がってないんだけどたまにはスロー再生を使って結局有野から.「プリン揺らし」は彼の持ち味である可愛らしさがよく出た回答.このファンシーな流れの中で,大島は長考の末にすごい顔で「死ぬかもしれない」…持ち味は出てるけど,ビジュアルが思いつかない(苦笑).このテーマは言葉としての面白さもさることながら,そこから妖怪の具体的な姿や生態を他人の脳内で再構成できるかが大きな鍵なので難易度がやや高い.大島の周囲に吹いていた風はここで消滅.山根の「胃腸弱し」は自分自身の見た目のイメージを生かした手.見るからに調子悪そうな河本の「執行猶予」は,やっぱり薬とか飲むべきじゃないか.有野が言い出した「横はめばばあ」って,想像を変な方向に持っていくと確かに怖い(笑).大島の「アメリカもどき」は典型的ヤンキーなのか,蜃気楼のように洋上に浮かぶ巨大な大陸なのか.ともかく言葉のインパクトが弱い.山根の「キクラゲ飛ばし」くらいの身近さがこの題にはやはり好ましく,河本の「四国の女」は悪くはないんだけど関東ローカルで良かった(苦笑).有野の「名前忘れ」はすぐ傍にいそう.大島の「レレレの王子」は,水木じゃなくてなんで赤塚なのかがよくわからない.山根の「仁丹こぼし」は田舎の祖父の持ち物風はアイテムの選択が実に良い.この題で,民話に近い世界を狙うのは正しいな.で,河本は悩んで「しょっつる鍋こぼし」…いくら調子が悪いからって,だから他人のをそのままパクルのはダメだよ(笑).有野の「司会者妬み」は実際芸能界にはよく出るらしい.そして大島の「ミロだけ飲むぞ」という迷走で終了.

今回はリアルな田舎を思わせる山根がやや良く,有野はマイペース,大島からはさっきの勢いが消え,河本は…本当に大丈夫か? 難しいテーマで全員崩れた中でも,自分のネタを千原に指摘されるまで忘れていた河本は本当に大丈夫か(苦笑).結果,有野24点,大島21点で決勝進出.山根の20点は惜しかったけれど,前半だけで20点稼いでいる大島台風には追いつけませんでした.そして本当に具合の悪そうな河本は11点.はやく帰って寝たほうが….本気で心配です.

以上予選で勝ち残ったのはAブロック板尾・山里,Bブロック有野・大島.この4人で本戦が行われたわけですが,その顛末については本戦記事に続きます.

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金色のガッシュベル#128

「ボケてボケてツッコミ,ボケてシリアスで…の巻」

ニュージーランド.巨大な見えないファウードの結界の中についに飛び込んだガッシュたち.降下中に他の仲間と分断されたガッシュとキャンチョメたちを待ち構えていたのはリオウに協力する2体の魔物,キースとブザライ.ふざけた見た目と歌に反して,キースは強くまた2体のコンビネーションも絶妙.フォルゴレはキャンチョメを救うために術を何度もその身に受けてしまう.大丈夫だと言うフォルゴレだが,キャンチョメはひどく嫌な予感がする.

ファウード編序盤のバトルから既に満身創痍な「ガッシュ」.敵の巨大さや残り時間からすればかなりの長丁場になることは事前に見えているわけですが,毎度ながらペース配分とか体力温存とかちぃっともできてねえ(苦笑).突入段階からいろいろザルだったので仕方がないものの,相手の強さが洒落になってないことだって事前に見えてたんだからもう少し事前に打ち合わせとかしときゃいいのに.そのあたりが出来てないからフォルゴレもキャンチョメもあんな大変なことに….

大変無謀な降下作戦によってついにファウードに降り立ったガッシュたち.しかし落下の最中で主に2つに分断された上,約1名行方不明と戦う前から随分散々な状況です.さらにガッシュとキャンチョメたちの前にキースとブザライがパートナーとともに出現.そのバトルの冒頭から中盤までが今回の内容となります.ちなみにフォルゴレは前回キースにネタ的に面白い感じにやられてるんですが,彼だって一応人間なので,いくらネタでもそのダメージは笑っていられるようなもんじゃありません(苦笑).
珍妙な見た目の割りになんだか妙に強い上,声優が無駄に豪華なキースに怯えるキャンチョメ.実際本作でこういう位置づけのキャラは洒落になりません.魔物としての強さも凄いんですが,あまりの濃さに視聴者の心を鷲づかみして全部持っていきやがりますからね.そんなレギュラーに対する強敵ゲスト・キースに対し,キャンチョメは怖さだけでない嫌な感じを感じています.
ここまでの軽い手合わせだけでも十分わかるキースの強さを,さらにバリーの件で裏づけしてくれる清麿.…そこは黙っておいてもよかったんじゃないか(苦笑)? 一応魔物の子なんだけど,敵を前にして悠々と葉巻をふかしてみせるキース.しかし,キャンチョメが必死で意地を張ったためにフォルゴレがもっと大変なことに.
たとえ魔物に吹っ飛ばされても,フォルゴレは無敵だと信じてやまないキャンチョメが歌う「鉄のフォルゴレ」.キャンチョメとフォルゴレ専用の気力回復の呪文っぽい効果がありますが.体力や傷はちっとも回復しません(苦笑)! 人間としては破格に丈夫なフォルゴレは歌に釣られて立ち上がり,その歌になぜかキースが適当なベートーベンの歌で対抗.このあまりにダメな歌合戦を「歌で闘っているのだ!」「ああ,バカだ!」と実況しているガッシュと清麿は,歌に夢中で行動不能のなキースにザケルガでしっかりとツッコむ.大変に楽な仕事です(笑).
ガッシュたちに歌ではなく術で反撃するキース.ギガノ・ギニスは高位の技でないにも関わらずラシルドすら壊しかける強力ぶり.清麿はラシルドへザグルゼムをかけることによって盾を強化してみせるものの,折角跳ね返した技はブザライの斧の盾で防がれる.ザグルゼムに術の強化効果があることは既におなじみですが,敵の攻撃技だけでなく自分の防御術にも重ねがけができるわけですね.
結構な危機をコンビネーションで軽く乗り越えたキースは高くジャンプし,これを牽制するためにフォルゴレはディカポルクで幻惑.しかしブザライの斧が生み出した風によって幻術がいきなりバレて,地上のキャンチョメに攻撃が! さすがは戦い慣れしているという理由で選抜されただけのことはあり,確認を怠らず歌以外は一切無駄な手を打ってこないところが厄介すぎる.キースのアム・ガルギニスは無防備なキャンチョメを狙い,しかしこの術をさっき陽動?に役立ったフォルゴレが割って入ってかばってしまった!
魔物の術を食らって吹っ飛ぶ,ただの人間であるフォルゴレ.術なしの攻撃でも既にかなりのダメージを食らっていたフォルゴレにとって,術の直撃はあまりにも痛い…けれども!キャンチョメの歌う魔歌「鉄のフォルゴレ」がフォルゴレの気力を強制的に回復! もちろんただの歌だから体力も傷も回復しないですからね.膝が物凄い勢いで笑ってますよ(苦笑)! そしてまたも歌合戦がはじまったのでタイミングを見てちゃんとザグルゼムをキースに当てておく清麿.本当に楽な仕事です(笑).
結果としては,ザグルゼム1発をキースに当てるため,眼がうつろになるほどに傷ついたフォルゴレ.むしろ今立って呪文が唱えられるだけでも立派です.コポルクで小さくなったキャンチョメは,マッチを持って本を燃やしに向かうもののキースはそれを見逃してくれない.注意力も抜群で隙がないキースに向かうザケルガ.しかしこれもまた斧の盾で防いだ上に,4人の中で最も消耗が激しい動けないフォルゴレに攻撃を当てるキース! …ギャグからはじまる目まぐるしい攻防はなかなか見ごたえがあるんですが,そんな中,キャンチョメが感じている嫌な予感は一体何?
ヤバい状況となったフォルゴレを守るために清麿はガッシュをラウザルクで強化して移動・防御主体に移行するものの,さっきから出血していたフォルゴレの顔は既に血まみれ.ギャグ絵だからいいけど,リアルに描いたら洒落にならない状況のはず.無敵のフォルゴレもさすがに限界.傷ついたパートナーの姿にキャンチョメが感じていた嫌な感じはさらに強まります.以前も味わったことのあるこの感覚は,大切なものをなくす予兆….

フォルゴレが既に限界でキャンチョメが無力化されてしまい,唯一闘えるガッシュだけではキースたち2体を相手にすることが無理という絶対不利のこの状況.一刻も早く撤退して仲間を探し体制を整えるべきところ,まだ8割も力を発揮していないキースたちのコンビネーションが良すぎてそれも叶わない.フォルゴレに走って逃げるだけの体力が残っていれば,ポルクをうまく使って風景にまぎれて逃げることもまだ可能なんですが,今のポルクではわずかな時間を稼ぐだけで精一杯.
ここでキャンチョメの感じている「嫌な感じ」は,石版魔物編でキッドとともにベルギムEOと闘ったあのときに感じたものと同じ,悲しい予感.その身を捨てて勝利を掴んだあのときのキッドに感じたものと同じ感触を,今,無敵のフォルゴレに感じてしまうのです.ポルクの時間稼ぎが機能したのはごくわずかな時間.キースは再びキャンチョメたちを戦場に引きずり戻す,…キャンチョメには,もう使える技は残っていない.
今残る手段は,キースに当たっている一発のザグルゼムの活用のみ.清麿はザケルガとのコンボで連鎖を狙うものの,結果としてはブザライを焦がしただけで終了.何かを感じたのか連鎖範囲から見事に逃れたキース.ふざけた見た目の癖に,どうしてここまで見事に戦況を読んでくるんだろう! キースは最後の葉巻をくゆらせて獲物を仕留める最終段階に突入.清麿は弱った仲間を守るため,キャンチョメに逃げろと指示します.
爆音を後にしてフォルゴレを引きずり,逃げるキャンチョメ.彼の中に浮かぶのは,キッドとの別れやフォルゴレの言葉.清麿にフォルゴレと守れと言われる前に,皆を守れとフォルゴレが言った.キッドを失ったことが未だに心残りなのは,キッドに全てを任せてしまったから.そして今「後は任せるのだ」というガッシュの言葉に従ってしまったら,あのときと同じになってしまう!
「守る」事は人に任せて逃げることではない.嫌な予感の中でも気づいてしまったキャンチョメは,フォルゴレを置き去りにして,怖くても辛くても一人戦場に駆け戻る! もう仲間を失いたくないから,たとえ足手まといだとしても最後まで戦いに介入し責任を持ち続けることを自ら決めたキャンチョメ.「嫌なんだ!僕が何もできないせいで! 誰かがいなくなるのは!」…やっぱりまだ弱虫だけど,すごく強くなったなぁ….そして走っていくキャンチョメはどんどん遠くなっていき,フォルゴレには追うことができない.

4対2にされてしまったガッシュたちはかなりの消耗.そこにキャンチョメが戻ってきてキースの本を奪って場を引っ掻き回す! 結果的にはうまくいかなかったし呪文の援護もないけれど,1人仲間が増えてくれたことは本当に心強い.…でも,戦況をひっくり返すほどの戦力増強には絶対になり得ないのが悲しい.魔物とパートナーは2人で1つ.全てをひっくり返すためにはキャンチョメにはフォルゴレが必要なことを一番よく知っているのは,置き去りにされたフォルゴレ本人なわけです.
必死で駆け回るキャンチョメはフォルゴレ以上にぼろぼろで,ついには足が動かなくなる.それを実に冷静に狙っていたキースは,一度はフォルゴレに防がれたアム・ガルギニスを再びキャンチョメへと放つ! …全てが終わる直前に生まれた新しい呪文.それを唱えるフォルゴレだけど,一足遅く,キャンチョメの体は呪文を食らって消えていく! あのときのように,嫌な予感が示していた通り,キャンチョメは不帰の客となってしまうのか…って折角本編でここまで盛り上げたのに予告で一言多いぞキャンチョメ(苦笑)! 次回に続きます!

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アストロ球団#8

「たかが1つの勝利のためにの巻」

カミソリの竜の殺人L字投法の秘密を明らかにするためだけに球二は命を捧げ,偽の痣をつけた常人はアストロ球団の一員として死ぬ.その悲しみが呼んだ雷雨の中,残された球太の真の力が覚醒する.落雷を受けた動かないはずの手にはボール型の痣が.これが球二の魂を継ぐ2代目球二の誕生した瞬間だった.
球二の死で目覚めたのは球太改め2代目球二だけではない.球三郎は竜の投法の弱点を見つけ,超人殺しをキャッチャー殺しへと変えた.最後には逃げの一球を値千金のホームランとして竜をマウンドから引きずり下ろす.

奇行・流血は言うに及ばず,ついに生き返らない死者の出る事態となった「アストロ」.そもそもプロの球団とたった6人で野球をやっている時点で相当おかしかったんですが,カミソリの竜の球によって人が死んでるのに試合が続いてしまうというこの事態こそが最高にクレイジー! …状況そのものから香る血生臭い狂気こそが原作由来の本作の華.確かにこれを描きたいなら,必殺技の豪華なCGよりも,どれだけ激しく流血しても放映可能な時間帯を確保するほうがずっと重要だ.

前半は覚醒と仇討ち.まだ最初の試合の中盤だってのに、カミソリの竜の殺人L字投法によって本当に死んでしまった球二! なけなしのメンバーがいきなり1人死ぬというあまりにもどぎつい味付けに超人たちと視聴者呆然。救急車や警察を一刻も早く呼んでほしいんだけど、きっとこの島にはそんなものを期待しちゃダメなんだよなぁ。
超人ではない者の苦悩を抱えてここまで来た哀れな犠牲者は死の直前、自分を慕ってくれた球太にミットを託していたわけですが、球二の死に残された少年は絶叫。その声は雷雲を呼び、野球はできないけれど側面支援で頑張りますーという温和な少年だったはずがいきなりバット持って敵のところに殴りこもうとする逆切れぶり。そしてそれを必死で止める仲間たち…って、竜は不幸な事故とかではなく意図的に殺したんだから全員でバット持って殴りかかったっていいのに! この世界、なんとなく野球にさえなっていれば何してもいいパラレルワールドなんですよね?
己の無力を嘆く球太。超人野球をやる能力さえあれば、野球にかこつけて竜に復讐することもできるわけで。「超人の力が欲しい!」と激しい憎悪と欲望で突き出した動かぬ左手に落雷! あわや2人目の被害者が!と思われたところ、これが強力なショック療法となって球太の動かないはずの手が動くようになり、その掌には宿命のボールの痣が! …たしかに常人が超人のふりするのは、無理だ! きっと球二が欲しかったであろう痣を持っていたのは球太。突然の嵐はいきなり去って、晴れ渡る空の下で新たな超人が見出されたのです。
8回裏2アウト,アストロの攻撃は死人が出てもしばしの中断があった程度でまだ続く。続くバッター、球三郎はその美しい顔に傷をつけてご登場.恐らくは大変に短い休憩中に、カミソリの竜を倒すために地下で特訓を行ってきたのでありました。しかも真剣で! 憎き敵に一球報いるためなら怪我するくらいは安いものって思想はもう慣れてきたのでいいんですけども、病院も警察もないのに真剣はある巌流島は、一体どんな治外法権のキリングフィールドなんだろう(苦笑)。
…まあともかく,向かってくる殺人球に対し球三郎は,握りを変えて鐘突きのようにバットのヘッドを突き出す! 這い上がる蛇の如き竜の球の頭をぶん殴ってその流れをあらぬ方向に変えたなら,超人殺しのはずの危険な球はあっという間に味方殺しへと変化.これぞ,球三郎が奏でる球二の死に捧げる鎮魂歌.人を呪わば穴二つ,どころではなく,投げれば投げるほど味方キャッチャーが潰れていくという,別の意味の魔球が完成してしまいます.
フルメンバーを揃えてきたロッテだって,当然ながらそんなに沢山キャッチャーはいない.しかも竜が球三郎と対峙する一投一投はそんな貴重なキャッチャーを軒並み倒して残るはたった一人に.このままでは捕手不在になるからとさすがの金やんも竜の投法を止め,球種を変えてまともな球を投げさせたなら…これを待っていた球三郎はものの見事に打ち返す! ひたすら捕手を潰し倒したのは竜の逃げの1球を狙ってのこと.球二への弔いの花火,値千金の逆転ホームランが見事に舞い上がったのでありました.
殺人L字投法がなければ並以下の投手と評価された竜は,冷静な金やんにマウンドから蹴り出されて,彼の元々の立ち位置であるショートへと戻します.下手な情を見せずにチームが勝つための判断を冷静に下す金田.勝負のためには壊れた道具に余計な愛着は残さないあたり,さすがはプロの勝負師と尊敬したいところですが,これはカミソリの竜にとっては過去の惨めな父の姿を思い起こさせます.
今の竜と同じように,勝つために野球から切り捨てられた竜の父親.しかしそれでも野球にすがらずにはいられなかった父の情けなさと執着を見て,竜は…きっと大好きだったはずの野球の全てを憎んで,ここにいる.竜はショートへと下り,その怒りはいよいよ深くアストロ球団に向けられていきます.
さて,死んでしまった球二の穴を急遽埋めることになったのが超人として目覚めた球太は,前回肩をぶっ壊した球一とともに新魔球のために特訓.たとえどれほどきつくても,未練を残して死んだ球二のためにも新しいキャッチャーはひたすら頑張る.死んだ球二が悔しがってのたうち回る程に….死人すら安心させまいとするこの漢ぶりこそ本作の内を流れる怨念の水の本性.そこに足を浸した球太は「がんがん行きまっせー! 球一はん!」とまるで球二の居場所や存在を己の中に奪うかのよう.まるで球二の死などないかのように,不在の道化を演じる球太は,チビ球二へと姿を変えたのでした.

後半は遠すぎる勝利へついに.球二という存在を飲み込んで,球太は2代目球二となってマウンドへ! ここまで野球なんか全然やったことのない球太がいきなりプロと戦うってのは相当に無茶なんですが,その無茶を実現してこその超人だということはご存知のとおり(笑).9回表10対11,ロッテに残るはあと1人.もちろんここで出てくるのは,ユニフォームを投げ捨てるカミソリの竜! 彼の中に渦巻くのは,彼の親と彼の心と運命を縛ってやまない野球への怒りと恨みと愛着のみ.
向かい合う球一と,竜.放たれたのは新魔球スカイラブ! 急激のホップの直後に落ちる重すぎる球を,さすがの竜も打つことができない! 人の血と命を練って作られた,かすっただけで火がつきそうなほどの魔球に触れた竜に起きた化学反応.例の球団歌が朗々と流れる中,竜の背中に浮かび上がった宿命のボールの痣! …こんなところに7人目が! 野球という業に縛られた彼もまた球一たちの魂の兄弟.しかし今や敵同士の2つの魂は,一試合完全燃焼という題目の通りに正面から激突する!
超人という2つの金剛石は勢いのままに激突.全てを背負った球一の最後の1投.しかしもう相当前に限界を迎えていた球一は調子を崩し,沈まない球を放ってしまう.これを竜が打って,球一にぶつけないわけがない.だから他の超人たちは球一を守るために全員マウンドに駆け寄る.死んでもいいと互いに腕組み,球一を守ろうとする超人の壁! …あまりに無茶苦茶な展開によってついに生まれたチームワークよりも濃く熱いものに照らされて輝くボール.一人きりの竜には…打てない!
ついに試合終了! 途中でピッチャーの肩が壊れたり選手がホームランに巻き込まれたり死人が出たり雷が落ちたりキャッチャーが軒並み潰されたりした結果,アストロ球団,勝利! あまりにも重過ぎる代償を支払って彼らが手に入れたのは,たった1つの勝利.人の命より重いわけのない勝利にひたすら喜べるこの異常な心情こそ,彼らが超人であるという証なのかもしれません.
実にいろいろあったものの,ファンだけでなく他球団の選手や関係者の心すらも揺り動かした超人野球はひとまず終了.とりあえず一番悪いのは試合会場に行かなかったシュウロと断じてみたい(苦笑).はためく球団旗の下で1つのチームとなった6人を招くのは,次なる血の道.それは食えない策士であった金田にすらも立てない地獄道! そこに踏み込もうとする6人の戦士と竜の痣に反応する謎の男の正体も気がかりです.勝利をろくに味わう暇もなく,次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#75

「ついにあいつまでパワーアップ!の巻」

皇帝決定戦に見事乱入し快進撃を続けるボーボボたちだが,次の戦場では早速敵によってヘッポコ丸がバトルステージにされてしまった.巨大化し身動きできないヘッポコ丸を心配しているのはビュティだけ.敵も味方もヘッポコ丸の上で自分勝手なハジケバトルを繰り広げる.口の中に練りカラシを入れられたりくすぐられたりハンペンに鼻の穴に勝手に侵入されていたり髪型を妙な具合にされる気の毒なステージことヘッポコ丸.けれど首領パッチが首輪をとってしまい,ビュティ以外の全員を襲う恐るべき強敵,巨大赤ちゃんへっくんが誕生する.

奇跡に次ぐ奇跡の末にここまで話数を重ねちゃった「ボーボボ」.これまで長らく見てきた者にとってはおなじみの通り,本作の歴史は特番との戦いの歴史でもあるわけですが,まさか土曜午前なんて一番特番から縁遠そうな場所ですらこれほど苦しめられることになるとは…(苦笑).圧縮展開のおかげでアバンも軽く,ついにジャンケンも消えました.で,元々慣れてないと把握できないほどに内容が詰まっていてテンポも速いのに,さらに巻きが入るもんだがら凄いことに.時間がないのはわかるけど,なんでこの短時間にこうもいろいろなことが起きるんだろう(笑).
アバンは次のステージに向けて珍妙な3バカ+田楽の乗った山車だかリヤカーだかを引くツッコミのお2人.風鈴や浴衣や花火から醸しだされる季節感…って,さすがにもう笑いとは無関係に寒い.敵よりも特番のほうが洒落にならない強敵です.

前半から巻いていくぞ! 金バッチを手に入れながら進んだ次のステージはいきなり大崩壊.実際はステージなんかなくたってなんとかなるのがハジケバトルなわけですが,ここで最近のバトルで解説役が板についてしまった後輩に,バトルステージという大舞台を経験させる首領パッチの配慮が素晴らしい(笑).敵の攻撃で巨大にされたヘッポコ丸は,例えるならば膨らむ巨大風船の前にくくりつけられた芸人.彼自身の芸はできないけれど,ともかく要所でカメラがいくので大変においしい役回り.
で,後輩に役をやった先輩たちはよリ一層の努力を展開.ヘッポコ丸をいじってみたり対抗して小さくなってみたり勝手に原因を捏造してみたりとやりたい放題.特にボーボボにとっては真に大事な仲間はビュティさんのみ.ヘッポコ丸の都合とか健康とか人権なんて,ぶっちゃけどうでもいいわけです.
ボーボボたちは早速ヘッポコ丸の顔面でスリムとのバトルを開始.ヘッポコ丸をより美味しい立場に追い込んでくれる鬼先輩どもは,後輩を面白い目に遭わせる気満々(苦笑).こんなとき心配してくれるのはお優しいビュティさんのみってのが切ない….スリムは体内に飼っている巨人の腕を使って攻撃してくるわけですが,危険な先輩が使うのは既に巨人と化した後輩の口.練りカラシぶっこんで大火山噴火!はもちろん真似すんな.しかし折角の熱も意外と強いスリムには効かない.
かくなる上はとぬ大明神にお願いするのは天の助.ヘッポコ丸の頭の上に変な仏壇勝手に設置って…神なのに神棚じゃなくていいのか(笑)? そして神の啓示は自作自演で役立たず.リアクションも絶好調のボケを頭上で披露する先輩の雄姿に,後輩なす術なし.
もちろん天の助だけが目立っていられるわけもない.ボーボボや首領パッチは鼻毛真拳超奥義・くすぐり大地震で巨大へっくんをいじる.これは舞台が激しく鳴動するしなんか楽しいし攻撃力もあるんだけれど,肝心のビュティさんが危険な技なので避けるべき.こんなときもビュティさんを上昇気流で守ろうとするヘッポコ丸はやっぱり優しい.
もちろん敵はちっとも優しくなくて,その無情な強さを示すのが彼の持つ大量のバッチ.一体相手をどれほど傷つけ,これだけのバッチを集めたのやら.…そんな強さに誘われたのが,変わり者の求道者,食物連鎖の頂点にして超実力派のハンペン! ヘッポコ丸の鼻の穴から本人の承諾なしに勝手に登場(笑)! ボーボボはハンペンを格納できたヘッポコ丸を珍しく誉めてます.誉められた当人は納得できてないようですが,何もないはずの場所にセットではなくゲストを仕込むのはなかなかの高等技術なので,彼の成長ぶりを示しているようなそうでもないような.
登場したハンペンはいきなり強い.カウンターではんぺん稲妻落としをお見舞いしたりするもんだから敵もこの予想外の強さを認め,ついにその名を教えます.少年の彼は闇の使者,裏マルガリータ4天王の一人・ハロンオニ.見た目はヘッポコ丸とあんまり変わらないものの強さは本物.で,そんなのと闘うのが嫌な首領パッチたちバカどもは,ヘッポコ丸の口の中でおみやげやさんを開いたりノドチンコでスパーリングしたりと適当休憩.お前らはいっそ飲まれて消化されちまえ(笑).
巨人を格納したスリムとやっと名前が出たハロンオニに対抗する,ボーボボとハンペンのコンビネーション皆無のコンビ.ハンペンがかなり丈夫なので,自分の仲間をおとりにしてソード闇拳奥義・ナパームを食らわせようとするハロンオニは非情.ボーボボたちの見せる暴力ボケツッコミの間には,例えば信頼とか美味しくする配慮とか修行的な意味合いが実はあったりするんですが,ハロンオニにはそんな魂の連携がない!
ただ強いだけで面白くないハロンオニたちを,ボーボボたちは総出で攻撃開始.ヘッポコ丸のうねる髪に乗って強襲の一番乗りを競うハンペン…と天の助の食バトル再び.そもそも切れないハンペンと,どうしようもなく見事に細切れの上にテープで補修可能の天の助は結果的には等価(笑).「ああキレますよそりゃー」って叫びが最高だ.敵も含めて全員とりあえず自分が目立ちたいためにヘッポコ丸という戦場は大混乱.いつものようにボーボボは唯一の真の敵であるわけですが.
ハンペンと争うボーボボと闘うハロンオニ.ハンペンが柔術?のハンペンチョップで敵を牽制すれば,ボーボボも同じ技で追従.最強戦士2人の攻撃を食らいながらも元気なハロンオニは偉いんだけど,即興で弱点を突くコンボ攻撃をかますボーボボたちはもっと偉いぞ.ハンペン柔術・ハンペンゲンコが頭部を打ち,ボーボボの足ピンが足元を襲う.折角のガードを見事に避ける奥義の連携,天と地の合わせ技一本が見事にハロンオニを苦しめる.
ヘッポコ丸という舞台の上で激しく輝くボーボボとハンペン.その横で時折瞬く天の助はまあいいとして(笑)問題はここまで全然目立てていない首領パッチ.衆目を集めるためにとびきりのバカがやったのは,巨大ヘッポコ丸の首輪を取ること! …後先考えてねえなぁ(苦笑).封印を解かれたヘッポコ丸は巨大なままで赤ちゃん返り.芸人殺しの幼児と化した赤ちゃんへっくんは,先輩方を早速苦しめる大活躍! 喰うわ潰すわミニカー扱いだわと幼児の狼藉は限度を知らず,しかしなぜかビュティさんにだけはおもちゃをあげる優しさを見せる.幼い男児って,綺麗な女の人にはすぐなつくらしいですよ?

後半は赤ちゃんへっくん大暴れ…と思ったらおやびんが残らず持っていって主役の立場は? 赤ん坊の馬鹿力でステージというよりはコントロール不能の巨大兵器に化けた赤ちゃんへっくん.パワーだけでなく幼児ゆえの愛らしさまで備えた完璧超人になす術のない諸先輩方.つぶらで無垢な眼力でハンペンを魅了し,拾って温もりを与えてそのまま遠くにぶん投げる!…幼児ゆえに最強(苦笑).赤ちゃんへっくんの唯一の弱点は未だに埋まっている足ですが,ハロンオニの攻撃を避けさせるべく3先輩が急いで掘って移動力復活! 今場の雰囲気を掴んでいるのは間違いなく幼児.ボーボボたちはその勢いをさらに加速させます.
ビュティさんを頭に乗せて発進した巨大赤ちゃんへっくん.体のでかさがそのままスピードとパワーに変わり,敵よりはむしろ味方を傷つけていく(笑).正直,今のヘッポコ丸相手ではボーボボですら手に余るほど.しかしこのインフレーションに即座に対応したのがハロンオニ.己の中のソード闇拳を代償に,闇と1つになることでハロンオニ2へとかっこよく変身! …もちろん幼児とその仲間達は敵の見せ場に協力する気まるでなし.確かにこれまで変形する敵は沢山いたわけで,「かわってる」程度のリアクションにおさまっても仕方はないかな.
とはいえ曲がりなりにもパワーアップしているためその剣圧もハンペンを切り裂くほどに上昇! でも,斬られたシルエットをカニにしたのは,たぶんハンペンの土壇場の場面でのお茶目だと思います(笑).どの食べ物よりハンペンを好いている(はずなのにシラタキのほうが好きな)首領パッチを見殺しにできず,その身を投げ打ったハンペンの漢気に首領パッチ号泣.「俺って奴はー!」と絶叫し,ついに単独でパワーアップ! 今回ようやく場の風を掴んだ首領パッチは,怒りのままに場を蹂躙!
己のふがいなさを力の源として,より黄色く,激しく,怒りに満ちた姿に変わった首領パッチ.あの戦力にならない首領パッチにまともな攻撃力が備わっただけでも驚くべきなんですが,それより浮いてるのが正確の変化.「お喋りは後だ」とか真顔で言い出すクールぶりはまるで別人.彼の名は「怒んパッチ」.真剣モードゆえに,ふざけたい仲間にとっては大変からみにくい芸潰しぶり!
ヘッポコ丸の幼児攻撃をいなし,ハロンオニ2の剣圧も適当にはじく怒んパッチ.とはいえちゃんと周囲の仲間に損害を与えているのは,普段ボーボボに同じようなことを散々されてきたのを復讐しているんじゃないかと.天の助はやられたほうがおいしいし(笑).あまりの絡みにくさにボーボボはバックドロップやビンタで変身を解こうとするものの,己の世界に入ってしまった怒んパッチはもはや元には戻らない.その上子パッチたちまで大挙して登場.普段はともかく,この瞬間,間違いなく主役はおやびんだ!
仲間のため,そしてカニ左衛門のために闘おうとする怒んパッチは…思った以上に弱い.しかしこれも先の展開のためのフリ.怒りを溜めれば強くなる!という設定で,珍妙なエピソードを展開します.バーガーキャプテンに心を揺らした己の過去と,ともに修行した友と再会して内心びびった過去の自分に怒るおやびんの攻撃力はうなぎのぼり.ビュティさんは必死で言い訳しなくても,それが真実だと思う視聴者はいないから大丈夫だ(笑).一応ボーボボもネコに国語を教わった怒りを怒んパッチにぶつけてみるんだけど,今日くらいは脇役で我慢しとけ(苦笑).

「微妙に違う仲間たちを背負ってしまう記憶力のない自分に対する怒り」までも背負う怒んパッチに更なる力を与える怒りの翼! 些細な怒りも吸収する翼は,隊列を組んで怒りを供給するコパッチロードを進めばなおさら強くなる! もはや主役の立場を超え,ヒーローはおやびんラッシュでハロンオニ2で撃破! そして新たな子分誕生.少なくとも人望に関してはぶっちぎりでボーボボを上回る首領パッチの晴れ姿でありました.…あれ? ヘッポコ丸はでかいまま?
ボーボボたちの侵攻を待ち受けるのは千葉繁の魔の手.しかし!今や最大の敵は闇の魔の手よりも時間.この先バカどもは一体どこまでハジケていけるのか? 何はともあれベストを尽くせ! 急展開の次回に続きます.

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金色のガッシュベル#127

「リーダー役はほんとに必死の巻」

残るはあと2日.ファウードに向けて最後の乗換えを行い,軽飛行機でニュージーランドを行くガッシュたち.戦いの時はすぐそこなのだが,飛行機の中の雰囲気は暗い.皆,キャンチョメが気づいてしまったファウードの正体が怖くて仕方がなく,清麿の無理のありすぎる予測にすらすがりつく始末.
その頃,ザルチムの報告によってファウードに魔物たちが近づいていることを知ったリオウ.彼の望みが叶うまでにはあと2日.それを邪魔しにごく近くまでやってきた5体の魔物を倒すため,彼は配下の2体の魔物を向かわせた.

ファウード編導入部で早速アクションがはじまる「ガッシュ」.前回キャンチョメが白状した恐ろしい事実に面白いほど浮き足立ってみたり,ファウードの見えない気配にビビってみたりと仲間たちの反応もなかなか楽しいわけですが,見所はやはり清麿の一杯一杯の仕切りっぷり.怖気づく仲間を詭弁やら強制的な勢いで引き摺っていき,しまいにはザルな降下作戦に引きずり込む恐ろしいリーダーぶりが情けないやら面白いやら(笑).現状では舞台を知り尽くしているリオンが大幅に優位なわけですが,どこまで無理をすればその差を逆転できるんだろう?

小型飛行機に乗り換えたガッシュ組は,ファウードに対する最終アプローチを開始.命の危機に瀕しているはずのリィエンを救うためにも,ファウードを止めるためにも,ここはぜひとも気合を入れて突入していきたいところ.特に最終的には気合とか眼力で乗り切ることの多いガッシュたちにとって,気合の有無は本当に死活問題だったりするわけで.しかし全員思った以上にローテンション.必死で盛り上げようと頑張る清麿が気の毒なほどの空気の淀みっぷり.
キャンチョメの教えてくれたファウードの姿が現実ならば,富士山よりでかい相手のサイズからするとここにいる5人の魔物の子では正直お話にならないので,べっこりへこんで戻らない.まあ,中には尿意のほうに意識を持っていかれているオバカさんも2名ほどいるわけですが(笑)この2人だって怖いのは間違いないだろう,恐らくは一番怖がっているのは,相手を最も正確に把握しているモモンと清麿なんだろうし.…その処理は女の子には辛いなぁ(苦笑).
そして実際に清麿は無理をしていると,耳に痛い反論をしてくるのがキャンチョメ.結構勘がいいんだよね.確かに富士山よりでかい魔物に立ち向かうなんて,怖くない奴がいるわけがなく.そこを問い詰められてつい口ごもってしまう気の毒なリーダー.嘘でないからこそ,清麿は反論できないわけです.
とはいえ時間が限られ敵を目前にしたこの状況で,リーダーまでへこんではこの先失敗する確率が上がるだけ.どんな形であっても,仲間達の心の支えにならなければまずい.そんなわけで清麿は自分でも信じていない大嘘をつきます.ファウードの正体はきっと眼の錯覚!心霊写真と一緒!って,もちろん言ってる本人が一番信じてないことは間違いなし(苦笑).
東京タワーも眼の錯覚次第で魔物に見える,という頭脳担当とは思えないイカれた主張を展開する清麿.しかし本当に怖がっている仲間達には,溺れそうなところに投げ込まれた麦わらのようなもので,もう絶対沈むんだけどすがらずにはいられない(苦笑).あからさまに嘘だとわかっていても,そう思わないとやってられない状況なわけですよ実際.そんなわけでバレバレの方便のおかげで士気はちょっぴり上昇.…根本的には何も解決していないけれど.
さてその頃のガッシュたち5人以外のこの先絡んでくる連中の動向.まずはガッシュとそっくりな外見の魔物・ゼオンたち.ガッシュたちのイメージが暖色系とすればゼオンたちは寒色系.過去,魔界の図書室で左側の本を開いたゼオンは,恐らく今ファウードを支配しているリオウと同程度の知識を既に持っています.あまりに危険で封印された魔導巨兵ファウードは,何らかの方法で操ることが可能.…ゼオンたちの狙いは,自分の意のままにファウードを動かすことで,その点ではリオウと目的は一緒.彼らはうまいことファウードを手に入れ,見たことのない景色を手に入れることはできるのか.
続いては今シリーズではガッシュたちの当座の敵となるリオウ.部下のザルチムにガッシュたちやそれ以外の連中が近づいていることを聞かされて苛立ちまくり.中でも気になるのはカルディオたち.既に巻き込まれているアースたちが来るのは当然だけど,まったくの無関係で巻き込まれたカルディオたちは,一体どんな立ち位置となるんだろう?
そしてザルチムの報告から判明するのは,敵の動向ばかりではない.このタイミングで敵が来るのはおかしいと,スパイの存在を感じとります.そのスパイがガッシュたちのところにメッセンジャーを送りつけた奴と同一人物なのは間違いなさそうで,現状でファウードを巡るこの状況についてかなり詳しい奴と言えば….

ガッシュたちの飛行機はファウード近辺に到着し,計器すら狂う結界に接近.見えないけれど何かがあるこの空間で調子を崩すのは機械だけでなく,魔物の子たちも一緒.能力の鋭敏さには個体差があるようですが,魔物には他の魔物を感知する機能が備わっているから,ごく間近にある恐ろしい気配にも気がつくわけです.魔物が隣にいても感知できない鈍いガッシュですら気配に気づくくらいなんだから,ここまで一人でファウードを感じていたモモンの恐ろしさを推測できるってもんで.
魔物には感じられるけれど人の目には見えない正体を明らかにするために,清麿はガッシュを使ってザケルを放ちます.…電撃によって破れた結界から覗くのは,雲と雷を纏った巨大な何か.写真に映っていたものと同じものだけれど,実際に目前にしてみると洒落にならないほどでかい!
けれど,ここで戸惑って仲間に考える時間を与えては,大嘘で維持しているなけなしの士気も消えてしまう.それだけは避けたいと思ったのか清麿は強引に話を進めていきます.台風の目のように周囲を結界で包まれていると推測して垂直上昇を指示した上に,ファウード上空から降下して侵入するのだと無茶苦茶なことを指示.特にパートナーたちは清麿本人も含め別に特殊部隊でも何でもないので(笑)その事前に練ってきたという計画の机上の空論ぶりにびっくりだ.
リーダーの指示は高度3千メートルからのパラシュート降下で,その先には怖いファウードも待っている.とはいえそれをやらせようとする清麿の怖さも尋常ではないため(苦笑)全員で命をかけるしかない.…もちろん,清麿がここまで怖くて無茶苦茶なのは,ここで一番事態を正確に把握しているからだと知ってはいるのだろうけれど.

ガッシュたちが無謀なパラシュート降下作戦を開始するのを,リオウ側も当然待ち構えています.実際真昼に陽動もなく敵本拠地にパラシュート降下じゃ,撃ち落としてくれと言っているようなもの(苦笑).パートナーも魔物を抱えて分散して降下して地上の目標地点に迅速に集まるのがたぶん正解.で,思いっきり不正解な侵入者を迎撃するのは,リオウ配下でも戦闘慣れしている2体の魔物.
リオウ配下の大きな魔物と小さな魔物,ブザライとキース.彼らは空中で身動きが取れない彼ら…ではなくアポロがまだ残っている飛行機のほうを攻撃! これが心理的に与える衝撃はかなりのもの.で,それから宙吊り状態のガッシュたちを樹間からじっくり攻撃.ザケルで反撃したりするものの,距離が開きすぎて術が到達する時間がかかりすぎて逃げられてしまう.ティオの防御技,セウシルも全員を覆うことはできない.…ろくな計画もなしに降下したから,こんなことに(苦笑).
まだマシな降下作戦としては,ティオとガッシュたちが陽動で地上攻撃&防御しながら降下.モモンとウマゴンたちは一緒にできるだけ離れた方向に向かい,着地次第モモンのアンテナとウマゴンの足でガッシュたちのところに急行.で,キャンチョメはポルクを使い,発見されないように降下した上,ガッシュの落ちた方向へ姿を隠しつつ近づくってところか? 実際の落下状況は,ガッシュとキャンチョメたちがペアで,ティオたちとウマゴンたちとエルがグループに.モモンがはぐれてしまったのでいきなり1魔物分の能力を失っているという前途多難ぶり.…でも,あんな無謀な降下作戦でもアポロたちを含めて誰も死ななかった時点で,運は良すぎると思います.
落ちたガッシュたちの前にやってきたのは,ベートーベンの交響曲第9番第4楽章・通称「歓喜の歌」を適当な歌詞で歌ってくれるキース! 声優が豪華な時点で既に想定された惨事ではあるわけですが(笑)まさにツッコンでくれと言わんばかりの態度に対しきちんとザケルでツッコむ清麿は律儀.「ベートーベンを,バカにするな!」って,大穴だらけの作戦でも無理やり仲間を引っ張ってきて,はじめて対峙した敵がこれじゃ確かに言いたくなるさ(苦笑).
本作らしいどうしようもないノリで早速開かれた戦端.見た目も歌もふざけているキースだけど,ザケルすらかわす変幻自在の身のこなしやバリーをライバル視するあたりからその実力も知れようというもの.そういやついこの間バリーと引き分けた奴がいたなぁ.メロンや椅子で学んだとおり,どれほどふざけた外見でも洒落にならない強敵だったりするので警戒を怠ってはなりません.…それは味方も同じことだったりするんですが.次回に続きます.

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10月開始新番組チェック・2 とかアンケート結果とか

新番組チェックも終盤の昨今,皆様いかがお過ごしですか? 自分は見逃したり見る時間がなかったものについてはなんとか追いつきつつあります.今期は手堅く面白いものは結構多いんですが,感想を書きたくなるほどに何かを間違った作品が見当たらなかったのと,ただでも相当遅れているので(笑)しばらくは現状のままで行こうかと思っております.
ちなみにあの最終回はあらすじと前書きが終わったところ.気長に待ってくれ.

そんなわけでまた文字だらけになったので写真!
古伊万里の陶片とリモージュのデミタスカップ.

 

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新番組感想の残り.

△→△ IGPX -Immortal Grand Prix-
一見してキャラに目立った癖がなくメカも世界観もありがち.新しい試みということで,どんな珍しいものが見られるのかと楽しみにいていた視聴者には結構拍子抜けじゃないかな.とはいえ典型でありながらも地味にキャラが面白く,ろくに機能していないグループがチームとしてまとまっていくかどうかが楽しみです.先々の盛り上がりによっては,典型ゆえにいきなり見ても話に入りやすいという利点が生きてくる可能性あり.

△→○ 舞-乙HiME
チャンピオン連載っていうかマシロ君が大好きなんだけど…あれ? テレビもなんか面白いぞ(笑)? 前シリーズは正直好きではなかったんですが(チャンピオン連載は大好き),今回はなぜか大丈夫.同じキャラは出てくるけれどノリは別物なので,前シリーズが今ひとつ気に入らずに切った人には,ぜひ試しに見ていただきたいと思います.主役の手とか足とか可愛いなぁ….

△→△ SOLTYREI
もう何もかも泣きたくなるほど中途半端で微妙なんだけど,2話目でのソルティさんの健気な大活躍になぜか心が揺れました(笑).中途半端で微妙な部分をソルティさんの健気さでどこまでカバーできるかが鍵.彼女が頑張っているうちに,後半に大きな物語を動かす準備ができればいいんだけど….ともかくソルティさん頑張れ.

△→△ BLOOD+
普通なら触りにくい内容にあえて踏み込んでいくのはこの時間帯のお約束.そういう意味では,概念ではなく現実的な問題に正面から突進していく作り手の度胸は買う.作画もさすがに素晴らしく,この品質で毎週奥深いジュブナイルを見せてくれるならばかなりの贅沢! ただし繊細な問題と大量の血を扱うことになるのは間違いないので,作り手には通常以上に自分を貫く太い度胸と持ち上がった問題に対応していく柔軟さが必要でしょう.関係者はこの先胃潰瘍とかならないように頑張れ.

-→○ パラダイスキス
…原作の端正ぶりと小林監督の個性とイカした音楽が調和できてないけど面白い! 当たり障りのないそこそこの,あるいは遠慮した個性ではなく,もはや潰しの効かない尖った個性をぶつけたからこそ出現してしまった全体的な不安定加減が凄い.しかしその危うすぎるバランスについつい眼を奪われてしまう.こんなに面白いなら,生で見ないで録画しときゃよかったなぁ(苦笑).

今期新番組全体では,感想は書かないまでも「アカギ」「Canvas2」「舞-乙HiME」「パラダイスキス」あたりを楽しみに見ていこうかなと思ってます.…まともなようでちっともまともでないなぁ(笑).

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あとはアンケートをいい加減取り替えてみたいと思うので結果!

 1.30代・女,325
 2.中学生以上の10代・女,280
 3.20代・女,245
 4.小学生・女,221
 5.中学生以上の10代・男,205
 6.20代・男,203
 7.小学生・男,187
 8.40代以上・男,146
 9.30代・男,135
 10.40代以上・女,115

いつも押してくれてありがとう!…って,なんだこの微妙なモテモテ王国は(笑).ターゲットは元から20代以上を狙っているので,その方向に実際行ってくれているのは結構うれしいんだけど,男女比がここまで狂うと意地でも萌えものを書かないといけない気分になるぞ(苦笑).原因は恐らく終了した「陰陽」かなと思うので,もうしばらく経って落ち着けば,いつも通りの中庸に戻るんじゃないかな.
そしていつもの奴にアンケートを変えましたので,右上をぽちりとどうぞ.

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焼きたて!!ジャぱん#49

「親と子,キャバクラの別れの巻」

河内渾身のヴィクトリーに対するリアクションが過ぎて出血多量で倒れたピエロ.しかし瀕死の彼の血液型は世界的にも稀な上に他の血液型は輸血できないボンベイ型.このままボンベイ型の血液提供者が見つからなければピエロは死んでしまう.そんなときに輸血を申し出たのが獅子頭のモナコ王.今ピエロの命を奪おうとする血液型は,図らずもピエロの親が誰であるのかをも示す.しかし死の淵をキャバクラヘブンで遊ぶピエロはそのことを知らない.

河内がメインの決勝戦第2戦のはずが,リアクションしすぎたピエロが一気に主役の座を奪っていく「ジャぱん」.これまで長らくリアクションにちりばめられてきた彼の生き様は,ついに現在に到達した上本当に取り返しのつかないことに! 本作の華であるリアクションは根本的に何かが間違ってるんですけども,そのリアクションに巻き込まれてしまって要人が被害者に.相当切ないシーンでも,背景がキャバクラなおかげでシリアスになりきらない「照れ」がいかにも本作らしい.

前半.サスペンス風に場を盛り上げるだけだったはずなのに,河内のツッコミが遅れたおかげで死にかけるピエロ.前回ラストでは救急車の中で健在ぶりを示したもののやっぱりあれはカラ元気.…まあ,普通背中にナイフが刺さったままで4時間放置すりゃ死ぬしな.というわけであっという間に容態は悪化.稀代の世界レベルは,決勝3回戦を前にして一人旅立ちそうな大ピンチ.
しかも死にかけピエロを救うには思ってもみなかった障害が.危篤のピエロの血液型は大変にレアなボンベイ型! 稀血の1種であるこの血液型は,他の血液型の血を輸血できないという厄介なもの.恐らくヨーロッパでも赤十字あたりがボンベイ型の血を持つ人を把握していそうな気はするけれど,ピエロを助けるためには一秒でも早く大量の血が必要なんだから,この状況で涙に溺れているような奴はクズでしょう.
ともかくまだピエロは生きてるんだから,ベストを尽くすために動き出そうとする大会参加者たち.最初から諦めること自体を知らない和馬に引きずられ,己の中にもあった諦めない魂を思い出し,河内がかっこいい指示で全員を周辺に散らせようとしたその途端,いきなり王様が横から出てきて水を差す! ピエロのためにはよかったけれど,折角の見せ場を奪われた河内がやっぱり気の毒だ…(苦笑).
実は自身もボンベイ型だったモナコ王.この血液型は両親がその因子を持っていないと生まれないということで,近親婚が多い王侯貴族ならではの血液型…って,こんな珍しい血の奴がそこらにぞろぞろいるわけがないということで判明するご都合主義だが衝撃の事実.モナコ王とピエロには血縁が! 2回戦の主題は未だ響いているのです.
死の淵で走馬燈を走らせるピエロ.己の孤独な出生を思い出し,求めに求めて頑張っても結局見つからなかった父母に対してついに怒りを抱きます.やってることは世界平和レベルまで昇華してたんですが,それすらも両親に会いたいという一心だった彼にとっては大きな挫折.その痛みゆえに自堕落になったピエロがしけこむのはおなじみキャバクラ・ヘブン.お久しぶりですさつきさん(笑).
三途の川がわりのキャバクラで遊ぶピエロのところには,頼んでもいないフルーツが到着.これはなぜか同じキャバクラで遊んでいた王様からの贈り物.…本来はもっと湿っぽくなる再会なんだけど,舞台のバカバカしさで不思議にドライな雰囲気に.王様はピエロと話すことによって彼が自分の息子であることを確信.本当にぎりぎりのところで息子に会えたのはいいものの…さすがに自分がピエロをここまで放っておいた父だとは切り出しにくい.
で,そんな王の葛藤に気づかないピエロはいい気分で親に対する不満をぶつけまくる.たった1つの望みを叶えられなかった責任をまだ見ぬ両親に押し付けて,あんな奴はどうでもいいと見事に屈折するピエロ.本来もっと早く捻じ曲がっていてもおかしくなかったのでかなり頑張ったほうだとは思うんですが,これを目の前でぶっちゃけられる王様は辛い(苦笑).必死でフォローを入れてなんとか翻意させようとするものの,見事に曲がっちゃったピエロの心はもはや真っ直ぐには戻りようもなく…こうしてピエロは,本当に貴重な時間を失ってしまうのです.

後半はついに犠牲者発生! ピエロの入院した病院には関係者が集合し,リアクションに命を賭ける世界レベルのピエロこそが行方不明のモナコの王子であることが明らかとなります.聡明なモナコ王が王という立場すら度外視してここまでピエロに尽くすのは,己の子だと気がついてしまったから.
モナコ王家の家訓の中には,その獅子頭に相応しい「子を千尋の谷に叩き落す」という強烈な項目が存在し,王家の子は庶民の中で育てられるのがお約束.…確かに王室の人間にとっては厳しい環境なのかもしれないけど,一般人の暮らしを千尋の谷扱いはひどいよなぁ(苦笑).そんな厳しいしきたりを廃止するために23年前王が自らの子に行った操作が,結果的にピエロを孤独な旅へ送り出すことに繋がったのでありました.
8歳ではなく,出生後すぐに民間に預けられた王子.しかし預けた相手が極端に悪く,いきなり逃走の末夫婦は自殺….もし8歳まで待って預けた王子なら,自分で王宮に戻ってくることもできたかもしれませんが,乳児であった当時の彼にそんなことができるはずもなく,サーカスの忘れ物としてケダムに拾われ世界レベルの伝説が始まった,という種明かし.今,王の目の前でおねえちゃんを抱えてご満悦にバカ笑いしているピエロこそ,王が秘密裏に探し続けていたレオール王子その人でありました!
もちろん王子は最後の最後で思いっきり捻じ曲がったため,子どもを捨てる親には探してほしくないとまで言い切ってしまうほど.それでも王は再会した息子のためにその命を投げ出している真っ最中.「死なせてたまるか!」とほとばしる感情のままに王様はついにカミングアウト! ピエロが王子であり,自分がピエロの親であることを宣言! もちろんいきなりそんなことを言われたピエロは呆然だ!
現実では己の子を救うために特攻をかけている王様は,幻のキャバクラの中で自分の大切な子どもを抱きしめる.2人の血縁関係を示すかのように,今王様からピエロへと渡されているボンベイ型の血液.自分の命を捨ててもピエロの命を救う王の覚悟は悲しいほどに見事に成就.自分を抱きしめてくれながら,鼓動を弱めていく王様.待ち望んでいた再会は一瞬で,そのまま2人は別の世界へと別れていく….
生の世界へ引き戻されていく子と,死の世界へ旅立っていく父.伝えたいことは山ほどあるのに,ピエロの声は既に出ない.最後の最後でピエロがひねくれてしまったために失った時間は何よりも貴重で,もはや元には戻らない….父を呼ぶ声を伝えることもできないまま,ピエロは天上のキャバクラから料金も払わないままで現実に戻され,横に寝ている王はそのまま崩御.やっと出会った父を息子は失ってしまいます.

数日後.王が崩御し王子が戻ってきたモナコ公国にはかなりの激震が走ったはずですが,とりあえず世界大会が中止にならなかったことだけはよかったんじゃないか.とはいえピエロを見舞った日本チームが見たのは,とても病み上がりには思えないほどの王様ピエロの乱痴気騒ぎ! …そして,なんだかんだとピエロとはここまで生死をともにした仲なので,彼のあまりにも痛々しい強がりぶりを一瞬で見抜いてやる日本チーム.
リアクションを通じて事情をよく知っている日本チームに,ピエロは死にかけでみた幻覚について話します.臨死の社交場で王と会話したのはいいものの,事情を知らずに自分を救った父を思いっきり罵倒してしまった….23年の念願がこんな形で終わるだなんて,ピエロが酒に溺れたくなる気持ちはよくわかる.
けれど,本作には最終兵器が残っている.死んだ父に会いたい程度のお願いならば,十分美味いパンさえ焼いて食ってもらえば実現できてしまう異常事態なわけです.元々人情ドラマは話を走らせるためのレールに過ぎず,真の主役はそのレールの上で大暴れするリアクションそのもの.その真価がまたも発揮されるのが真打による決勝3回戦…なんだけど,この先のリアクションは相当危険.フィクションと違って現実は厳しいものなので,作り手は十分に考えてから手を出していただきたい(笑).いろんな意味でどきどきの次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#48

「審査するのも命がけの巻」

決勝第2戦は河内対シャチホコの毎日食べるパン対決.父の子である誇りをかけて河内が作り出したヴィクトリーと,故郷のスローフードにこだわったシャチホコのアレキサンドリアが激突する.まずはシャチホコのパンを口にしたピエロは,止まった時間の中でいきなり他局の小学生探偵風に変わった上に,リアクションに河内を巻き込んだ.自分の視聴率の高さなどを褒め称える小探偵の姿からキーワードが導かれたところで終局…かと思ったら,ピエロの背中にはナイフが.事件は未だに続いている.

クライマックスまでの最後のツナギとして,一念発起した河内が真面目に大活躍する「ジャぱん」.河内の恥でオッズをいじり,河内の頑張りで優勝に望みを繋げる.たとえその2回以外は全てパンに関してはまったくの役立たずだったとしても(笑)これだけおいしいところを持っていけたら,本人も本望じゃあるまいか? さすがに主役の和馬には及ばないとしても,諏訪原よりは絶対,その位置はおいしいぞ.

前半は視聴率3倍? 前回終盤でシャチホコがなんだか恥ずかしい持ちっぷりで誇っていたアレキサンドリア.スローフードにこだわった彼が最後に持ち出した決戦兵器こと古代米味噌.リアクションのスペシャリストすらその特質を把握していない伏兵的なマイナー素材なんですが,これに説明をぶちかましたのが米農家の倅である和馬.赤飯のルーツで栄養価が高く丈夫だが収穫量が少なくて作っている人もわずか…という適切かつ詳細な説明をやってのける主役に,周囲はもちろん呆然.
本来は安心してボケている和馬が説明役に回るのは,本来の概要説明&質問役の河内が目の前で試合をしているから.さらにやたらと細かく説明することで周囲を強制的にツッコミに変え,これまたツッコミ担当でもある河内の穴を埋めているわけです.どんなときでもいつものノリは崩さない,日本チームの笑いのチームワークの強さが伺えるシーン.…でも,やたら賢い和馬ってやっぱり和馬じゃないや(笑).
一足先にシャチホコのアレキサンドリアが完成し,早速ピエロは試食にかかる.慣例に沿えば後で試食するパンのほうが勝つ確率は上がるんですが,根本的に小市民な河内は焼成に集中できず,ピエロのリアクションに巻き込まれていきます.…折角晴れ舞台で父の名を背負って頑張ってるのに,台無しだ(苦笑).
ピエロのリアクションに巻き込まれた河内の世界はいきなり止まる.凍った空気の中に登場するのは…いろんな意味でぎりぎりアウトっぽい有名少年探偵風ピエロ! 原作では同じ掲載紙だからなんとかなったけど,アニメの場合は思いっきし他局で製作会社も違うんだけどいいのか? 音楽も含めてインスパイアしすぎなんだけど,訴えられたら謝ればいいって考えはやっぱりまずくはないのか(笑)?
止まった時間の中でピエロが示す鋭い推理…というよりは現実への説明であったり単なる推測であったり.既に起きた事件を推測で再現するから推理は凄いのであって,見たままを説明してもなぁ….内心ももちろんとても自分勝手な日本チーム関係者.河内のことはどうでもいいらしい.で,そんな適当発言を名推理と証してご満悦な自称天才.
大変わかりやすい手前味噌ぶりに河内がツッコンだなら,これがピエロの狙っていたリアクションへの道.コナンは手前味噌…こなんはてまえみそ…古代米味噌! もうすっかりこのノリにも慣れたから,この程度のダジャレなら多少腹が立つ程度だ(笑)! とはいえこんな下らないことに他局の看板アニメを引きずり込んだ罪は十分に重く,ピエロの背中にはなぜかナイフが突き立っている.…今更だけど,もう全然パンアニメじゃねえ!

後半は本シリーズの真の物語がついにクライマックス突入.世界レベルという立場とリアクションの都合でテロられて生命の危機に陥っている…割に元気なピエロ.背中にサバイバルナイフが刺さると大変危険なので視聴者は絶対真似するな.確かに世界レベルともなれば要人に招かれて政情不安な国に招かれることも多そうだ.ただし,少なくともモナコは審査会場の警備体制を見直したほうがいいぞ?
審査員は予期せぬテロで負傷したとしても,折角の舞台を己からすっぽかすことはできない.そんなわけで賭けたくもない命を賭け,ピエロは遅れて上がった河内のパンに,文字通り命がけのリアクションを取ってみせます.…これも大切な仕事なんだろうけど,バカだなぁ(苦笑).
生き急ぐピエロは早速回想開始.ここまでリアクションの中で描かれてきたピエロの過去はついに今へと繋がります.ケダムの大成功のあと,努力を怠り弛んだ団長や団員達を置いてリビアに渡ることを決意したピエロ.満ち足りた暮らしを捨てて戦火の中に飛び込むのは,世界平和という愛のため.衣食住だけでなく名誉までも満ち足りたから,より高いレベルの幸福を追求する.ピエロの笑いでリビアとフランスを仲直り!…って,これを下らないことだと思うような奴には世界平和は導けないに違いない.
もちろんこんな高い理想を共有できる者は当初はおらず,ひとりぼっちのピエロ.サーカスに置き去りにされて肉親の愛を知らずに育った彼にとって,家族がわりの仲間達に認めてもらえなかったことはどれほど辛かっただろう.けれど,仲間たちだって決して悪い奴らじゃない.結局は志を認めて同行してくれる仲間達に,ピエロは言い知れぬ幸福をガン○ムのインスパイアで表現してみせるのでありました.これは制作会社が同じだから大丈夫(笑).
…そんなトークがはじまって2時間.リビアの話を引っ張りに引っ張りまくるピエロに,ツッコミ役として巻き込まれた河内もさすがに呆れてます.なんせパンに関係のないガン○ム風味のリビアトークを延々と繰り広げられて,肝心の評価が出て来ないもんだから呆れるのも当然.ついにトークは4時間を突破.実際はナイフが刺さったままなのでどんどん弱りながらもリビアについて語り続けたピエロの真意とは!
あまりの長さについに審査員にツッコンだ河内と,実はそのツッコミを待っていた気が長くて命の短いピエロ.ここまでのトークは,僕とリビアの話! ぼくとりーびあ,…ヴィクトリーや! いくらなんでもあまりにも苦しいダジャレ! しかし本当に苦しいのはピエロ本人.河内の勝利を大変にまどろっこしいリアクションで伝えたあとは,説明役を黒やんに託し,出血多量のリアクションバカは倒れます.
代理の黒やんが説明する河内の工夫のうち,韃靼そば湯とパンケースは既に描かれてきたわけですが,パンが中折れしないようにクロワッサン生地を使用してみたり,より体に良い黒ブタラードを使ったという具体的な説明は初出.シャチホコのパンも結構優れてはいたものの,河内がたった1つのパンに盛り込んだ独創的な工夫は実に様々.素材から見た目まで全体的に手を抜かずに工夫してきた河内が勝利!

けれど,このパンの美味さを表現することに命を賭けてしまったピエロは4時間のリアクションでもはや虫の息.決勝戦第1戦が母のパンであったとすれば,第2戦は父のパン.パンの中に練りこまれたエピソードに感化されたらしい孤独なピエロは,父さんに会いたいという気持ちを吐露しつつも救急車で運ばれていく.…世界平和を目指す事も,刺されて4時間頑張るバカぶりも,全ては両親に見つけてもらうための必死の叫びだと気づいた河内は,自分の察しの悪さに涙を流します.
てなわけでピエロが倒れてしまったわけですが,本シリーズのクライマックスはまさにここからはじまります.リアクション中に語られたピエロの過去は現在に繋がり,さらにその現在は過去に対して途方もない影響を及ぼすことになるんだけど…原作通りにアニメ化するのはかなり無茶なネタがこの先に待ってるんだけど,本当に大丈夫か(笑)? ピエロの立場が激震する,次回に続きます.

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アストロ球団#7

「真の入団試験の巻」

ロッテ対アストロ戦,5回裏.カミソリの竜の殺人X打法の餌食となり肋骨を折られた球一は意識を失う.他の超人たちも既に満身創痍.特に外野の球七の手は既にバットすら握れぬほど.そんな手をバットに縛りつけてまで打席に入りひたすらに前進し続ける球七の悲壮な姿に,他の超人も闘う意志を取り戻す.球八の気迫の篭った打球は,モンスタージョーの体ごと電光掲示板へと突き刺さった.
朦朧とした夢の中,球一は会ったことのない男に出会う.青年たちを血みどろの道に招いた張本人は,新投法のヒントを球一に与えて消えていく.目覚めた球一はすぐさま球二とともに,新魔球の完成を急いだ.

血まみれのデビュー戦をのた打ち回る「アストロ」.技とチームワークを破られて,前回どん底まで落ちたアストロ球団の反撃がここからはじまるわけですが,その最中,真の意味での人間と超人の選別が行われます.超人にはガッツだけで死線を越えるほどの常識ハズレの能力が期待されていて,逆に言えばそれを出来ないものは超人ではない.そして超人でないものは,アストロに居ることはできないわけです.主役は球二.彼が見せる生き様と魂の継承こそが最大の見所になります.

前半.ロッテにいいように攻められ破られ潰されて2時40分.殺人X打法のおかげでエースの球一は意識を喪失.死んではいないものの肋骨が折れた以外にもヒビもあちこち入っているということで,普通なら間違いなく病院直行のところをベンチに寝かせるだけの仲間たち.…球一の力に対する信頼がよほど深いのか,単に動転しているだけか.
もちろんひどい目に遭っているのは球一だけでない.特に球七は顔の形が変わるほどのダメージを受けながら,それでも闘志だけは相変わらず衰えず燃え盛る.この球七の必死さの意味を理解しているのは弟だけ.同じ痣を持った運命の6人も,心はばらばら.今の彼らにその運命の証は何も答えない….
球七の打順.もはやその真紅の手を隠す余裕もなくなった球七は,バットに効かぬ手をぐるぐると縛り付ける.あからさまなスタンドプレーとロッテはバカにするけれど,球七の様子を見れば彼にそんなことをやる余裕なんかないってことは自明.やせ我慢もここまで来れば超人レベル.己の命を削って進もうとする球七の姿に…球二はひどく感銘を受けます.
意地で立った打席.放たれた長打.しかし球七にはもう走る力がなくアウト.…痛みで朦朧とした球七には審判の声が聞こえなかったのか,なおも1塁を目指す切ない姿! 仲間たちの消えそうな闘志に火をつけるための必死のアストロガッツは,ついに激しい炎になる!
兄の悲劇を目にして最も発奮したのはもちろん弟の球八.「男なら…」と無骨な声でソロを取り,モンスタージョーを潰す! 気が短くて積極的な兄の影に隠れてしまいがちだけど,球八もまた一人のアストロ戦士.復讐心を叩き込んだ打球は,モンスターごとボールを電光掲示板へと叩きつける!
何の小細工もない力の爆発であるからこそ,超人の恐ろしさを心底感じるこのシーン.マンガやアニメなら単に爽快感を感じるだけの描写で済むだろうけど,下手に実写でリアルな分だけ,爽快感よりも怖さを感じるところが面白い.この超人ホームランはジョーを再起不能にしたと思われるので,兄の恨みは弟が見事晴らしたと言えるでしょう.…もうちょっと早く晴らしてやれば,なおよかったのに(苦笑).
その頃.意識を飛ばした球一は内的宇宙を漂流中.その中で出会うのは本作の元凶.巨人軍のユニフォームを身につけた,超人たちを死地へと招いた妄執の源,あるいは死神.彼は弱った球一の休息を許さず,再び死地へと送り出すための呪いを与えます.ピッチングには肩だけでなく,強靭な背筋や腰の捻りも必要…という沢村のアドバイス.でも,さすがに肩なしは無茶だろ(苦笑).
とはいえ球一は常人でなく超人.左肩がだめならば…というわけで骨折しながらも新投法のアイデアが降りてきてしまったので目覚めるしかない.再びの闘志とともに目を開く球一は,痛む体もそのままに新魔球の特訓に挑戦.試合中に! 重傷なのに! しかも結局左肩もかなり使っている投法だったりするもんだから,見ているほうは気が気ではない(苦笑).球を右で一度宙に放り,落ちてきたのを今度は左で指で支えてそのまま放る.風の如き右から左への超投法.名づけて当時の時事ネタ,スカイラブ投法!

後半.折角叩きのめしたアストロのエースが妄執によって復活してしまったわけですが,用意周到なロッテの爆弾はまだ終わっていない.最後の秘密兵器は…ピッチャー・カミソリの竜! ピッチャー殺しをピッチャーに据え,バッターまでぶっ壊そうという計画だ! 打順は球三郎.凄い展開で蘇った彼には生前から心眼が備わっていたわけですが,その眼で見通した竜の球には,打ちごろのスローボールのはずなのに恐ろしい気配が.
手を出したその球には危険な高速回転がかかっていて,すぐさまバットを放さなければ恐らくバットをよじ登って球三郎を襲っていたはず.ろくに戦力の残っていないアストロの場合,アウト1つと大怪我を天秤にかければアウトを選んで当然.続く球七以下の打者も,バットに巻きつきよじ登る毒蛇のような恐怖の正体がわからず手を出すことができない.球五の指示に従って耐え難い野次にも耐える超人たち.けれどこのままでは,怪我はしないけれど勝つこともできない….
竜の秘球・殺人L字投法を破らなければアストロの勝利はありえない.それだけは常人の目にも明らか.…だからこそ思いつめた球二は,その身を蛇の前に差し出すしかない.白いハチマキを締め死地に向かうその背には,決死の覚悟が滲む.何よりも大切なチームの勝利のために,球二はその体で突破口を開いてみせます.それがたとえ,どれだけ無謀なことだとしても.
竜の球は球二のバットをよじ登り,手元までせり上がったところで跳ね上がって頭を襲う! その回転の威力に吹っ飛んで倒れる球二! 流れる血,駆け寄る仲間たち,哄笑する竜…大惨事の中,初めてこの試合の主役となった球二は,なおもふらふらと立ち上がる.
「勝負はまだついてへん」と球二は諦めない.けれどその眼は既に見えていない.球二のどれだけの叫びも振り回すバットももはや意味はない.危険球をもろにうけてしまった彼の命の火は,悪魔の息吹によって吹き消される寸前….そして,彼はチームメイトに本当を話して去っていくのです.
「超人じゃありゃしまへんねん…」 貧乏寺の坊主で終わるという己の運命を切り開くため,大嘘をついてアストロ球団にもぐりこんだ球二.掌の痣もただの刺青で,彼自身は並よりは上の野球センスを持つ,常人.球二にとっては一生を賭けた大芝居.けれど,中身は小市民であった彼が命までここで賭けてしまったのは…球団に対する狂おしいほどの愛情ゆえに.
ただの大芝居のはずが,いつしかアストロ球団に魅入られてしまった球二.しかしただの人である彼に今できることは,危険な球に手を出して,仲間にヒントを与えることしかなかった.残った未練はミットとともに,自分を常に信じてくれた純真な球太に受け渡し,そのまま…球二の命の火は消える!
ついに出た死者.常人には耐え難いこの戦場に,超人ではない球二はとうとう殺されてしまいます.確かにシュウロの言うとおり,超人ならばこの逆境をはねのけて当然だけど…もっと早くに誰かが球二のことに気がついていれば,あるいはシュウロが同行していれば,沢村の妄執が球二の掌に本当に宿っていれば! こんなことにはならなかったはずなのに! 次回に続きます.

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金色のガッシュベル#126

「こんな飛行機乗りたくないの巻」

仲間たちを救い出すため,そして脅威を止めるため,ガッシュたちはファウードを目指すことになった.アポロの援助で成田からチャーター機を現地に飛ばすことになるが,行きたくないモモンは肝心のファウードの場所を教えてくれない.
ファウードに行きたくないのは成田に向かう飛行機の中,トイレに立てこもるキャンチョメも同じ.ところが乗っている飛行機の前輪が出ないという大トラブルが発生.けれどこの飛行機はついている.中には鉄のフォルゴレと無敵キャンチョメが乗っているのだ.2人がいればどんな逆境も,きっと恐らくなんとかなる!

タイムリミットまであと3日.次のステージへの移動と覚悟がはじまって,もはや旅立つ前には戻れなくなっていく「ガッシュ」.待ち構えるのがとんでもない脅威であることは薄々わかっているけれど,それでも前に進もうとする者たちとできれば行かないで済ませたい者たちの葛藤が描かれ…るはずが,あの航空会社が全部持って行った(苦笑)! 放っておくと面白くなる状況の中,軍師役として一人シリアスを保たねばならない清麿は迷走する仲間たちに魂の説教を連発.ときどき役に立たない頭脳に比べると,成功率が高い上に士気まで上がる説得能力のほうが役立っている気がしなくもない.

ファウードを復活させようとするリオウの傘下にウォンレイたちが入れられて,全てに残された時間はあと3日間.危機はもうそこまで来ているというわけでとりあえず成田に集合するのがガッシュ組.既にパートナーを失ったアポロもナゾナゾ博士も協力してくれるところがうれしい.…同じように,今の魔界ではガッシュに出会った魔物たちも一緒に何かを頑張ってたりするのかな? ガッシュと清麿を中心とした大変結束力の強いこのグループ.しかしその中で協力をこばんでいる2人が,今回の説教の餌食となります.
まずは成田までは来ているものの行く先を教えないモモン.ふざけた見た目の割に魔物の気配を敏感に感じるという重要な能力を持つ彼.ファウードの気配もはっきりと感じているわけですが,それゆえに余程行きたくないのかオーストラリア周辺というところまでしか教えてくれない.このままダラダラと成田で時間を過ごしてしまうと,アポロに大変な借りができてしまう…衝撃の事実の発覚にさすがに焦る清麿.いくら急いでいるとはいえ,まさかそのためにずっと滑走路を開けさせている豪快さんがここにいるとは思わないもんなぁ(苦笑).
アポロのおかげで焦らなくてはならなくなった清麿はモモンの様子を見に行くことに.話せない彼の前に世界地図を置いて,ファウードの場所を指さしてもらおうとするも,今後の戦いの舞台ではなくエルの鼻の穴に指を突っこむモモン.実にわかりやすく,前途多難です(笑).
問題児その2は,現在成田にフライト中の飛行機の中のキャンチョメ.謎の建造物の写真からとんでもないことに気がついてしまったために,絶対に同行したくないと頑張ったもののここまでフォルゴレに抱えられて運ばれてきています.ただし,この先の騒動には一切キャンチョメは責任なし.今どきらしく,航空会社の怠慢がとんでもないアクシデントを起こすのです.
どこかで目覚めておねしょしていてその布団を干したら垂れた水分で重要な部分が壊れました,という,簡潔にして壮絶な物語のはじまり.いい大人がいきなりおねしょかよとかその布団はどこから持ち込んだんだよとか離陸のときは一体どうしていたんだよとか気圧がヤバイんじゃないのかとか思いつくツッコミは多々あるものの,それをギャグとして強引に押し切るセンスが恐ろしい(笑)! さすが笑いの神に愛されたキャンチョメたちの乗る飛行機です.
上記のようなあらすじで,寝ぼけた整備士が飛行機の前輪格納室の開閉機構を壊してしまうという奇跡が起きたため,このままでは飛行機は胴体着陸するしかない,という大ピンチ.トイレにこもるキャンチョメを出そうと頑張っていたフォルゴレもそれを聞いてさすがにびっくり.…同乗している一般人に重要なことをぺらぺら話してしまうスタッフの躾がなってないこの会社,たぶん潰したほうがいいと思う.今回は落ちなくても,すぐに別の便を落としそうだ….
このままでは成田に到着した直後に爆発炎上しかねない大ピンチ.そんな危機を救うために立ち上がるのは,我らのスーパースター,世界のフォルゴレ! このダメ飛行機を救えるのは自分たちしかいないとフォルゴレは請け負ってしまいます.もちろんキャンチョメには荷が重く,しかし,フォルゴレは弱虫を懸命に説得.一人ではできなくても,今の二人なら不可能は可能になるかもしれない.世界は終わるかもしれないけれど,今逃げて閉じこもってしまったら,きっと後悔する.
これほど珍妙な状況は珍しいですが,キャンチョメがこれまで乗り越えてきた逆境だって,逃げることもできるけれど後悔するという質のものばかり.そして彼らは,これまで怯えながらも逆境を潜り抜けてきたのです.ついにキャンチョメも頑張る決意を固め,鉄のフォルゴレと無敵キャンチョメが空中で一大スペクタクルを演じます!

問題は壊れてしまって出て来ない前輪.フォルゴレは車輪格納室にキャンチョメとともに侵入し,車輪を下ろすために奮闘開始.そんなフォルゴレたちに頼る副操縦士たちや声援を送るフォルゴレファンの乗客の皆さん…いろいろ言いたいことはあるけれど,最低でも全ての元凶である整備士は,備え付けの手錠をかけてどこかに入れておいたほうがいいと思うよ(笑).
生身の2人がいくら頑張っても,当然ながら前輪は出ない.しかし2人には呪文というルール無用の力がある.フォルゴレが考えた最後の手段は,キャンチョメに恐怖と苦痛を強いる究極の手段.なんせポルクには身体能力の強化は一切なし.これまでの戦いでキャンチョメ自体の体がいくら強くなったとしても,今フォルゴレがさせようとしていることを明らかに無謀…しかし今は他に手がない.やらなければこのどうしようもない飛行機はきっと無事には着けない(苦笑)!
空の上でキャンチョメが追い詰められていたその頃,地上ではモモンが追い詰められていきます.嘘をつくと鼻の下が伸びるので,オーストラリア近辺を次々にエルが指さすことでファウードの位置を特定しようとするも,モモンときたらそもそもエルの質問を聞かないという手段で抵抗中.見た目はひたすらふざけてるんですが,実はエルや他の魔物たちよりも頭が切れそうなモモン.彼の心をなんとかするには,やはりそれ以上の頭の持ち主をぶつけるしかないわけです.
こうして夕焼けの中ではじまる,清麿とモモンの一騎打ち.理詰めの魂の説得がかたくなな心を揺り動かします.賢いモモンに単なる脅しが効かないことはすでにわかっている.だから清麿は,現状にできる限りの情報を添えて,もはや抵抗する以外に道はないことをモモンに伝えます.
期限はあと3日.あと3日で,大切な仲間は死んでしまうかもしれないし,ファウードは復活して世界を滅ぼすかもしれない.皆,苦しんでいるはずの仲間を助けてやりたいし,ファウードの復活も止めたい.けれど時間はあと3日しかない.…今モモンが場所を教えてくれなければ,何もできないままで大崩壊が起こりかねない.仲間も救えず,脅威も止められず….時は常に消えていく.やれるだけのことを頑張ってみるのと,取り返しのつかないことになるまで怯えているのと,どちらがいい?
本質的に同じ課題は,空中のキャンチョメにも問われていました.結局覚悟を決めたキャンチョメは勇気で前輪にポルク! あの脆弱なキャンチョメが,飛行機と中の乗客全てを支えるというとんでもない事態に! 熱いのは当然として衝撃も相当のもののはずなので,操縦士は前輪をそっと使ってやってください…(苦笑).結局キャンチョメの奇跡の頑張りによって無事に成田に到着! そして同じ頃,モモンもニュージーランドを指差したのでありました.

ギャグでなければ絶対無理なミッションを見事こなしたキャンチョメ.しかし彼にとっては成田は地獄への入り口でもあったので折角の勇気もどこかに霧散(笑).自分の乗っている飛行機が落ちるのとファウードだと,ファウードのほうが怖いらしいキャンチョメ.そんなキャンチョメの心をこじ開けるのは,清麿の魂の説教・第2ステージ.
強制的にチャーター機に連れ込まれてしまったらしいキャンチョメを追い詰める,理詰めゆえに逃れようのない清麿の説得.映像で気がついたのがそれほど怖いことならば,その脅威を封じるためにも教えて欲しい.そもそも言わずに逃げても何も変わらない…熱い説教についに流されたキャンチョメは口を割るわけですが,その内容を察しているらしいモモンだけは,既に怯えて伏せています.
皆でファウードの映像を見たあのとき,キャンチョメが博士の悪質な冗談をヒントとして気がついてしまった恐ろしいこと…自分の前で腕を交差させるビックボインの姿と,遺跡の形が重なって見えた.あれは超巨大な建造物などではなく,厳重に封印された巨大な魔物型の何かではないのか….
そんな風には見えない,はずが,言われたら見えてしまう.キャンチョメの注釈によって怖い事実が明らかとなり,旅立った直後だってのにいきなりパニックになる主役どもが情けない(笑).そしてオープニングのあのシーンの意味もここでようやく明らかになります.実に長い間,ネタバレてたよね(苦笑).
人間界に突如現れた謎の建造物改め巨大な脅威を巡る,3日間の激しい戦い.主役キャストはガッシュとその仲間たちと,敵のリオウやロデュウたち,さらにゼオンの参入も予定されています.前回顔見せしていたアースや,遅れてやってくるらしいテッドの参加も確定かな.馬鹿でかいそれを食い止めるには,どれほどの代償が必要となるのか.次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#74

「ともかくそれは夜叉じゃねえの巻」

伝説の皇帝決定戦に乱入したボーボボたちは,早速ねんちゃくを倒して金バッチをゲット.現皇帝である4世から大会参加を許されて,ボーボボたちも次のステージに進むためバッチを一人10枚集めることになる.下克上の最高の機会を狙っている者たちの中には,これまでに倒した強敵の姿もあるのだが,ボーボボは金バッチを持つ者以外は相手にしないと決めている.
早速踏み込んだブラックマウンテンで,ボーボボの前に立ちはだかるのは金バッチ持ちの闇夜叉.早速仕掛けた3バカの協力奥義にドクロ真拳で対抗する闇夜叉は強い.

ここまでの総決算として豪華極まりないバトルロイヤルが展開される「ボーボボ」.なんせこれまでのラスボスですら下手すりゃ雑魚扱いされるってんだからインフレもここまで来れば立派なもの.ついでに居並ばなければならなくなった声優陣も分不相応に立派だ.今回のメインの相手は金バッチの闇夜叉.さすがは金バッチだけのことはあり,シリアスとバカの両方をこなせる逸材なわけですが,これまで実に長い戦いを潜り抜けてきたボーボボたちはさらにその上を行きます.若手を死地に向かわせるベテランとか妙に高尚なネタも愉快なんですが,ノリは異常なのはやっぱり夜叉三人衆か(笑).毎度ながら気分のいい反則ぶりだ….
今回のアバンは遅れてきた夏休み…ってもう秋なんだけど夏休み.たぶんこれ作ってた頃は,あれほど特番に苦しめられるとは予測してなかったんだろう(苦笑).スタジオセットで沖縄気分も,天の助の乱入で台無しに.で,殴られた天の助だけは沖縄で乾いていくという,そんなまったりとしたオープニング…このレベルを見慣れてしまうと他の作品を見たときに物足りなくなってしまう,そんな切ない最近です.

前半.次期皇帝を決めるバトルロイヤルに乱入し,早速ねんちゃくを倒して金バッチを1つゲットしたボーボボたち.毛狩り隊にとってはもちろん宿敵のボーボボだけれど,あれほどまでの実力を見せつけられてはこの段階では手が出しにくい.望ましいのは強敵同士で潰しあいをしてもらい,弱ったところをやっつけるってのが定石だからね.
4世が示す次の舞台はブラックマウンテンで,その頂にある城にバッチ10個を持って入った奴が1次予選クリア.3バカ以下闘える奴らはまあいいとして,ビュティさんの分はやっぱりボーボボが稼ぐのか? 提督の武勲も意味はないのでボーボボは毛狩り隊に八つ当たり.でも,そっちよりはむしろ鉄バッチを無視された天の助たちのほうが気の毒な気が.
この先の激闘を前にして,いきなり顔見せして軽く暴れてみるのが詩人・ハレクラニ・ランバダ・覇王・ギガ.難敵であるボーボボを早速潰しに動くセンスはさすがボスクラス.ただし正統派の力で戦うタイプばかりを揃えても,ボーボボにふざけられると対応できないのが難点.そこを理解しているボーボボが手を組んだのはチューの助,スーパーラビット,ザ・湯のみ,絶望君,モーデルといずれ劣らぬブレイク前のボケばかり.若手を引き連れたボーボボたちは,強面のベテラン芸人に正面から彼らをぶつけます(笑).
「無理無理」と泣きを入れるボケたちの退路を絶つ我らがヒーロー,ボーボボさん.追い詰められた絶望君が自暴自棄で突っ込んでいく姿がもう悲しくてたまらない(笑).売れるまで芸人の人権はないようなもの.協力奥義・馴れあいのバカダンス98もやけくそ技で,素人芸以下のものを見せつけられた先輩芸人は当然怒り,折角の場面でふがいないボケたちにボーボボも怒る.…芸の道って厳しいなぁ.
軽く若手をぶつけて遊んだあとは銀バッチどもをいきなり置き去りにするボーボボ.彼は主役のプライドとして金バッチ以外には手を出さずに進み,現段階でも相当のパワーインフレをさらに進めるつもりのようです.てなわけでモグラのバッチホルダー売りからホルダーを強奪して先に進むボーボボ一行.敵が悪人グループの一味だから,強盗してもいいという理屈はOKなのか?
ブラックマウンテンの最初の闘技場は巨大なペットボトルの立ち並ぶステージ.不安定な足場の上で闘う毛狩り隊をとりあえず吹っ飛ばすボーボボはまあいいとして,そのペットボトルの中身を飲む天の助たちの行動の意味がわからない.しかも塩水だし.そんな絶好調の彼らの前に姿を見せたのは,金バッチ,帝国最高幹部の闇夜叉とその他1名.金バッチ狙いのボーボボにとっては,まさに絶好のカモのご登場.
ドクロ真拳を使う闇夜叉は刀で押してくる正統派の強敵.で,このタイプをやっつけるにはボケに巻き込んでまともな行動を取らせないってのがお約束なので,ボーボボは早速手近な武器こと首領パッチを使って敵の武器をちゃかしはじめます.パンチ連打でコブをつくってタンコブ刀! しかもそのたんこぶを使わず首領パッチの顔で刀を受ける! さすがはボーボボ,自分とビュティ以外の全員の敵(笑).
本気の闇夜叉の奥義・蛇骨食に対抗するボーボボの奥義・ガリガリBOYは肉を食え! …闇夜叉は剣技なのに「真拳」はおかしいなと一瞬思ったんですが,敵の剣に肉食わせるボーボボのほうが余程滅茶苦茶(笑).さらに3バカ揃っての協力奥義,めざせタンコブ大リーガーに至っては,もはや拳じゃなくてバットでタンコブでダンゴ.あくまでも戦いのペースはボーボボ側が握っています.
そのペースを奪うべく闇夜叉が放つ奥義・骨眼! なんかどっかで似たようなものを見た気がするけれど気にしてはいけない.その眼で招かれたのは3人の死神.ボーボボは仲間という尊い盾でそれをしのぎ,奥義・毛眼で反撃する…と見せかけてフェイク! まさに頭脳と頭脳のぶつかりあい.死神を巡る鬼気迫るサイコサスペンス.嘘!

後半.まだまだ続く闇夜叉戦なんだけど,CMの間で首領パッチと天の助はペットボトルの塩水に溺れました.ただでも賞味期限切れてるのに,塩水漬けじゃ食えねえなぁ,天の助….ボーボボはそのペットを奥義・根性バットとして振り上げるも,相手の夜叉変化があまりに怖くて急停止.夜叉をひたすらヤマンバ扱いするのは,夜叉を認めると相手のペースに引き込まれるからでしょう.で,ボーボボにペットごと置き去りにされた首領パッチたちを襲う奥義・骨波.「塩とドクロまみれの2005年夏ー」って,特番が入らなきゃ夏だったんだろうなぁ…(苦笑).
怖い顔の夜叉ことヤマンバを買収しようとするも失敗する3バカ.しかし内装のアラビア仕立てから無理やり繋げたハジケによって,闇夜叉を塩水の中に引き込むことに成功! 塩水の中のボボボ剣道場で,状況を把握しきれない闇夜叉の頭を奥義・道場破り撃退BOY’Sで竹刀でぺしぺし滅多打ち.敵ながら大変に気の毒です!
もはや余裕なしの闇夜叉が放つ奥義・紋骨承.3バカの胸には骨を吸い取るというドクロのマークが浮かび,ボーボボたちの体にそもそも骨はあるのかという視聴者の疑問があっさりと明らかに.首領パッチの中にあった魚の骨はネコちゃんが捕獲.ところてんである天の助にはもちろん骨はなく,ボーボボの骨は結構強いロボット.ハジケリストの体に常識を期待するほうが間違いです.
とはいえここまで3バカがつきあってやっているのは,闇夜叉の実力が並みのものではないという良い証拠.闇夜叉にくっついてきたおまけことカツときたら,「あの」天の助に挑んで奥義・超ところ弾でいきなり敗北という情けなさ.これまで醜態を見せてきた敵は数あれど,ここまで情けない奴はいなかったはずだ(苦笑).
一人きりの闇夜叉はドクロ汁による更なるパワーアップを計り,それを首領パッチがいきなりすがりついて妨害.貫一お宮で金色夜叉っていきなり子どもにはわからないくらいに高尚で,この豪快な笑いの振幅もまた本作の魅力.首尾よく敵のドクロ汁を手に入れちゃった3バカは,今回の見所である夜叉三人衆に変身! 大地の果実メロン,自然の恵みナシ.そしてピザ屋! 言うまでもなく夜叉じゃねえ!
もう全然夜叉じゃない上に大自然じゃない奴まで混じってる自称夜叉どもが集めるのは,太陽と大地のパワーと水と草木のエナジーとドリンク200円引きクーポン! まあ,人間も自然の一部ってのはラスボス戦でおなじみの主張なんだけど,何はともあれピザ屋最高(笑).で,その力で招かれた超奥義・猛る大自然の息吹こと鉄球が闇夜叉に炸裂.…性質悪い主役だなぁ(苦笑).

ボーボボたちの悪ふざけぶりがあまりにも酷いため,闇夜叉はついに真の姿を晒すことを決意! もうどうしようもなく適当なデザインのサンバマン登場.シリアスとこの変なのの両方をこなした上に,いきなりミュージカルシーンまでやらされる竹本氏の素晴らしい演技力(笑).ボケのサンバマンはサンバのリズムを魅惑のサンバホーンでボーボボたちの体に叩き込んで,サンバを刻む体に変えようとするところを,ボーボボたちは文字1文字でかわします.…ウー,サンマ!
しょうもないぎりぎりのダジャレで敵の意図を回避したボーボボたちは,そのままサンマ帝国をつくってみるとサンバマンに来襲されて帝国壊滅で吹き飛ぶサンマが実にシュール.サンバのリズムに乗ってしまっていることで,ハジケも敵の予測の範囲に留まってしまうところが致命的.しかもサンバマンときたら自爆芸で空気をどこまでも掴んで離さない.そりゃボーボボだって空気を少しでも奪うには苦手な肉体芸を披露するしかないわけで,確かにヘッポコ丸が言うとおり,凄い戦いだ!
しかし己の得意な芸をあえて捨てて挑んだボーボボに,場の空気は味方しはじめます.ペットボトルの底でサンバマンが出会ったのは,なぜかゴブリンでなぜかFAXで送られる(笑).電信されて首領パッチたちのところへ送られて洗濯機に入れられる…あたりまでは間違いなくボーボボ側のリズムなのに,その後がいけない.サンバマンのエキスのおかげで洗濯物が全部アロハに変えられた!
骨の髄までサンバにやられてしまったボーボボたち.なんせ人類の進化の途上までいじられちゃったもんだから始末におえない.ここはあえて真正面から打ち崩すしかないというわけで,いかにも相手が得意そうなカラオケボックス盛り上げ対決に持ち込んでみるボーボボたち.こんな賭けに出なければ勝てないほどに,サンバマンは強い!
あまりにもぐだぐだなカラオケボックス.サンバマンは頑張ってみるものの,失敗.それに変わって出座するのが黒板首領パッチ.ラベンダーは広がるわ野生生物は大喜びするわとまた子どもを置いていってるぞ(笑)! しかも自慢の歌は首領パッチグランブルー.とてもじゃないけど並みの芸人ではこのテンションについていけない…というわけで誇りを折られたサンバマン,敗北.金バッチは必要だけど弱い仲間は必要ないのでそのまま遠くに飛ばして終了!

溢れんばかりの圧縮展開でネタをやって敵を倒しまくるボーボボご一行.そのレベルは表マルガリータ相手ならもはや敵なし.ただし…そんな無敵の一行を監視する裏マルガリータは一筋縄ではいかないはず.大会に侵入したという裏の刺客は一体誰? さらに過去からの刺客もまだまだ控えているのか? 何はともあれ走れるうちは,全力全開で駆け抜けろ! 次回に続きます.

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10月開始新番組チェック・1

押し寄せる新番組の波の中,皆様いかがお過ごしですか? 大改編期なのでやたらとはじまる上に,最終回のアレは書いてしまうと本当にお別れなのでどうしようもなく手が進まず,仕方なく逃避してみたいと思います(苦笑).覚悟はしていたけれど,木曜日にもうあいつらがいないってのは寂しいなぁ.

10月新番組の初回印象.キッズ・ギャグがメインで,燃えとか萌えは後回し.事前の期待→1話視聴後の印象.ちなみに新作では初回から突出して特殊なアンテナにひっかかる逸材は「アカギ」程度しか見当たらない様子.「アニマル横丁」がそこそこいい線を行っている気はするけれど,ハマりきるにはまだ足りない.数話かけてもう誰もいないところまで突っ走っていかないかな(笑).

-→△ 格闘美神 武龍
原作はたまに雑誌で見る程度.「ギャラリーフェイク」の後を受ける一般大人視聴者狙い枠…のはずなんだけどすごいなぁパンツ(笑).それほど期待しないで見たせいなのか,無茶苦茶進む話はまあ置いておくとして,意外とアクション面が小気味良くて楽しい.こういうのは格闘技の好きなスタッフが勝手な愛情で暴走をはじめると相当面白いものに化けたりするので,だらだら観察していく予定.

-→○ Canvas2 ~虹色のスケッチ~
原作未読.元々萌えものに対する評価は厳しかったりするんですが,これはなんだか面白い.作中年齢にまったく釣り合っていないデザインは問題だと思うけれど,そこと萌えもののお約束を慣れで突破できれば,やろうとしているドラマはかなりまともなのかもしれないと期待しています.いろいろ抱えていそうなキャラたちも,典型ではあるけれどなかなか魅力的.

△→○ capeta
原作ときどき既読.正直原作が凄い上に癖があるのであまり期待してなかったけど,これはもしかしたら凄くいいかも….もちろんまだ1話だから,物語と画と音の3つは融合できてない.それでもラストのカートと追いかけっこのシーンの言外の語りっぷりを見てしまうと,この先かなり幅広い年齢にアピールできる良作となりそうな予感がします.ただし,1話ゆえのバカぢからの可能性も捨てきれないので,次回以降も注意深く見守っていきたい.

○→△ アニマル横町
原作未読.1話からはさすがにハジケきらないよな(苦笑).設定が片付いた後でないとギャグは真価を発揮できないので要観察.可愛らしいけど毒っ気のあるクリーチャーたちの外見と内面をどこまでぶっ壊すかで全てが決まると思いますんで,子どもがぽかーんとするくらいやっちゃえ(笑).ちょっととぼけた笑いが加わることで,アニメが描く笑いの幅が広がることは素直に歓迎したい.

○→○ CLUSTER EDGE
なんだかよくわからんうちにいろいろなことが起きて呆然とする第1話って,いかにもサンライズらしいなぁ.キャラの造型が現代的で薄いため,本来ならもっと強い印象が残せた部分がさらりと流されてしまったところが勿体無い.「マイネ」くらい濃ければ間違いなく画面に釘付けになったはずなんだけど….直後が「ガラスの仮面」だから監督つながりでサムライトルーパータイムが完成した気もするけれど,まあいいや(笑).

○→○ 闘牌伝説アカギ
原作未読.すげえ! あの画が動いてる! キャラの造型が濃すぎてそこに意識を全部持って行かれるのはどうかと思うんですけども(苦笑)心配だった声すらも画があまりに濃すぎるので逆に気にならなくなるという思わぬ効果が! 麻雀ものでは「哲也」がなかなかの秀作だったので,本作もどんな凄いものを素晴らしい画で見せてくれるかが大変に楽しみです.

△→△ ガンパレード・オーケストラ
あれ? 熊本はどうなった? 大変にややこしい設定のごく一部の表出、というのが本作の位置づけであり持って生まれた宿命でもあるので、そういう設定を知らない人にも楽しめる、1つの作品としてのまとまり感が出るといいなと期待してます。あとは、舞台になっている土地ならではの、ただ白いのが飛んでいるのではない、重量感のある雪が見たい。

△→○ ARIA The ANIMATION
原作未読…がプラスに作用したようで.ほのぼのと穏やかな世界で頑張る女の子たちが大変に健康的で可愛い。1話の段階では詳しい設定はほとんどわからなかったけれど、これもまた、かなり緻密な設定を積み上げた上の一部の表出なんだろうか? ムード重視とするとたぶん健康的すぎると思うけど(笑)この画でないとできないものを追求してもらえればいいかな。

これで半分くらいか? 残りは,また別の記事で.

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アストロ球団#6

「徹底的に追い詰めるの巻」

たった6人のアストロと知将率いるロッテの戦い.挑発に乗って習得したばかりの3段ドロップを投げた球一だが,モンスタージョーの鋭い視覚は球の変化を見事に捉えて打ち返し,折角の秘球もホームランに変わる.しかもその途中,打球を捕ろうとした球七は手にひどい怪我を負ってしまった.
秘球を打ち崩された球一の心は折れ,ロッテは球一の球を滅多打ちにする.気がつけば最初の9点差も詰め寄られ,アストロチームの結束もがたがたに.攻撃の切り札のはずのジャコビニ流星打法すらモンスタージョーの目によって封じられてしまう.

野球ドラマのはずがどんどん血に穢れていく「アストロ」.あまりの展開ぶりにカルト作品扱いされることも多い本作の本領発揮がついにスタート.プロ球団との記念すべき初試合の冒頭からこの始末だから手に負えない! 悲劇に輪をかけるのはあまりの無茶苦茶ぶりで笑いどころとしておなじみのシュウロの不在.能力は並外れているものの心はまだ幼い青年たちは,頼るべき指導者もなく混迷の中に堕ちていきます.

前半.モンスタージョーとロッテの安い挑発にあっさり乗って秘球を投げてしまう球一はあまりにも若い.ここにシュウロがいてくれれば球一を制止してくれたはずですが,あのおっさんは東京からこの試合を眺めているだけ.身体能力は間違いなく超人なんですが,精神面では思慮の足りない青年…という敵のアンバランスぶりを熟知した金やんの良い計略です.チキンとまで言われては,仲間が止めても秘球はもはや止まらず,しかもジョーは飛んでくるチキンのボールをバットで見事に狙撃する!
いきなり覚えたばかりの必殺技を破られるという過酷な展開に,さらに加わる外野の悲劇! ピッチャー返しは伸び上がって外野へ.もちろん待ち受けるのは鉄壁・明智兄弟なわけですが,モンスタージョーの打球は止まらない! 掴まえたはずの手を引き破った打球はホームラン.たった一撃で,チームのエースはプライドを折られ頼りの外野手もその手をぶっ壊してしまいます.
いきなりのエースの崩れに釣られて崩壊していくアストロの輪.一応偉大なる投手の妄執によって繋がれている一堂ではありますが,実際の試合はこれがはじめて.ろくな精神的な支柱もなく,そもそもチームワークすら成立していないゆえに雰囲気は最悪に.で,シュウロは遠くからこれも試練とひたすら超人たちを見守るのみ.…本当に,それでいいのか?
一度切れた緊張の糸は簡単には繋がらない.初回につくった9点差はあっと言う間に4点差へ.気分屋の球一は誰に遠慮することもなくベンチで大荒れ.まめに頑張る球太の配慮を台無しにする横柄な態度に,打てない球二も怪我を黙る球七もさすがに怒ります.しかし自分のふがいなさを振り返ることもなく,他人に責任を押し付ける最悪の球一…嫌になるほど人間の出来てないこの主役.それに比べると,球一のため,そして己の人生のために怪我した手を隠し続ける球七の意地は素晴らしい.
意地を見せる球七に対し,変化球が打てない球二もまた超人のはずなのにふがいない.とはいえ彼はその怒りを球一のように周囲に発散することはなく,一人抱えて苦しんでいます.相変わらず球太はひたすら球二になついて応援してくれるものの,彼の隠している秘密は安易にそれを受け入れることを許してはくれない….しかし,それでも球太の信じるアストロガッツを実現するため,球二は意地を張るしかない.たとえそれが,どれほどの犠牲を伴うものだとしても.
さらに今回,決め球を打たれた程度では球一株の急降下は止まらない.相変わらず打てない球二に対するロッテの野次に奮起した球一は,ピッチングの借りをバッティングで返すとばかりにジャコビニ流星打法の実行を決意.実際にジャコビニが炸裂するものの…モンスターの目は,超人の活躍を許さない!

後半.モンスタージョーは球一の超人技をさらに破る! バットの破片にまぎれて飛ぶ打球.その中から狙撃主の目は冷静にボールを抽出し,打球を蹴り返してキャッチャーミットに戻す! 明智兄弟をアストロ球団に導いたあの超絶打法ですらも1試合持たずに破られるという物凄いインフレ.普通のドラマならもうちょっと長く持たせて当然な大技を,2技合わせて初戦に破ったらそりゃアストロ球団も日本もびっくりだ.モンスタージョーという超人まがいの才能を見出して投入した金やんの慧眼,恐るべし.
ただでもがたがたの球一のプライドはこのプレーによって完全に崩壊.そしてチームの大黒柱の崩壊が,他の超人たちにも悪影響を与えていきます.打つとはいえ所詮モンスタージョーは一人.どれほど辛かろうと彼だけを敬遠していけば9点差をこれほどあっさり覆されるはずもないはずなんですが,そういう指示を出し,そして選手を従わせる力を持つ指導者の不在が,アストロ球団を粉みじんにしていきます.
調子に乗ったロッテは打ちまくり,球五をはじめ,他の選手も傷ついていく.そもそも最初から9人揃っていないところを個人の能力だけで補っていたアストロは,1人でも超人が欠ければ大変な戦力減.その上超人たちは体も経験も足りない若者ばかり.ロッテの卑怯な攻撃で,いいようにぼろぼろにされていく….悲劇は続き,しかも試合は終わらない.
そのグローブは既に真紅に染まっていますが,小さな体に熱い魂と根性を備えた球七は外野を守ることを諦めていません.流れる球団歌の中で球七が見せるのは,体で剛速球を受け止める人間ミット! 間違いなく技術よりも覚悟が重要な度胸技だけど,この先試合が続くことを考えるとここで外野の要を潰すような行動を取らせるべきではないはず.しかし,そんな愚かな行動を止めてくれる人もいない….
指揮官不在のアストロに比べ,準備万端の策士が控えるロッテは強い.弱っている球一をさらに叩きのめすために投入されるのが約束されていたカミソリの竜! モンスタージョーには敵わなかったものの,因縁の相手,竜には勝つと球一は再度立ち上がるものの,渾身の3段ドロップを見事に跳ね返す殺人X打法!
あれだけ苦労した技を2人目に見事破られただけでなく,凶悪なピッチャー返しによってマウンドに倒れ伏す球一.ただ勝負に勝つだけでなく,プライドを折り取るだけでなく,命を取り合う刺激こそ今の竜が求めるもの.球一の命はなんとか繋がったものの…鎖骨を折られ,普通ならピッチャー生命が絶たれかねない危機に!

初戦のはずが思いつく限りありったけの危機に襲われるアストロ球団.大口叩いたヒーローは倒れ伏すやら他の連中も大怪我するわとやりすぎもいいところ.しかしシュウロが睨んだとおり,この程度の逆境で死ぬような奴は超人ではない.とんでもない状況に叩き込むことによって超人の能力を強制的に引き出すという一点においては,シュウロがヘリの上から死人を落とすのと似たり寄ったりの行動です.
ただし超人ならば潜在能力を引き出す機会になるこの非公式試合は,決して極端な表現ではなく,並の人間がこれを味わえば間違いなく死ぬ試練であることも事実.命がけの大勝負はまだ5回の裏,時刻は2時35分.暗雲漂う勝負も半ば! 一応合間によさこいを歌う兄さんが暴れているけれど,まだ本筋には影響ないからこのままでいいや(笑).いきなりぶっ壊された超人たちの絆は,どのようにして再びチームとして結ばれていくのか.そして,それに伴う尊い犠牲とは…次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#47

「あたかも少年マンガのようにの巻」

決勝戦.母の愛が込められたモニカのパンに諏訪原が敗北したことによって,河内の腕に日本チームの命運がかかる.当然そんなプレッシャーには耐えられないヘタレの河内をなんとかするために,日本からは南東京支店の仲間たちが総出でやってきた.家族をわざわざ会場に招き,さらに父の名を示すことによって河内を追い込み,やる気を呼び起こさせる仲間たち.河内はパン業界に革命を起こすべく,まずは食パン用のパンケースを試作しはじめる.

決勝戦も第2戦.3戦の並びが決まった段階から予測された大舞台に河内が挑む「ジャぱん」.ここまでの戦いではパン以外の幅広い知識を披露しリアクションのいじられ役を主に担当してきた彼ですが,パン職人が大会でこなす役割としては恥ずかしいほど失格.一応パンを作ったこともあったんだけど,試食もさせずに引っ込めてるという情けなさ.けれどさすがに今回は逃げ場なし.決勝の盛り上がりを冗長な展開で損なわないようにするためか,原作に比べると随分と単純に変更された描写によって,河内は大舞台に挑む覚悟を決め,その準備を進めます.

前半.前回真正面から戦った敵同士だけど戦いが終われば敵も味方もない…どころか恋の花が咲いたためにモニカは日本チームに入り浸り.諏訪原は勝負には負けたけども人生としては大勝利だ.でも,そんなバカップルに調理場を占領されて腹を立てるのが河内.思ってもみなかった諏訪原の敗北によって出番が回ってきてしまったハゲは,結局カップルの愛には勝てずに調理場を出てしまいます.
大舞台を前に居場所を失い,それ以上に心も落ち着かない河内を見つけたのが黒やん.黒やんが見抜いている通り,バカップルの件はあくまでも河内の言い訳.今の河内は背負ってしまったプレッシャーで何も出来なくなっているだけ…なんせ河内はパンづくり以外のことは相当詳しいし目端も効く.自分とシャチホコの実力差だって,誰に言われなくたって一番身に染みてわかっているのです.
相手は強いのにできることは思いつかず,崖っぷちの状況でホテルで不貞寝している河内を訪れるのが,南東京支店の仲間たち! 店を休んでここまで来てくれた,店長と月乃と冠と名前のわからない誰か(笑).大変に心強い応援団が到着したはずなんですが,ヘタレな河内の弱気はこの程度では止められない.しかし店長たちも河内のヘタレぶりは十分承知.やる気を無理にでも出させるため,決勝戦に河内の家族も招待しちゃってます! …この人数の旅費,一体どこから捻出したのやら…(苦笑).
けれどここまで徹底してヘタレを担当してきた河内には,家族が来てもやる気を出すにはまだ足りない.そのチキンぶりはわかっていても店長たちも呆れるほど.で,駄目押しとして冠が仕込んでいたのが,随分前に河内に渡した緊急時用の箱の中.そこに収められていた巻物には,「河内恭太郎」…河内の父の名が.
パンづくりの才能がなくても,パンタジアという高すぎる門に挑み続けてついには家と自分を焼いてしまった哀れな,しかし勇気と夢のある男.そんな父が尻込みを続ける今の河内を見たならば,どれほど失望するだろう.今の河内にはパンの才能以上に,恐れずに夢に立ち向かう志が決定的に足りない.それは,自分の父を失望させることだ….このあたり,原作ではもうちょっと長くていろいろあるんですが,アニメでは河内の更なるヘタレぶりをばっさり切って単純に仕上げてますね.
父の名を前に崩れる河内.その耳には,今はもう聞こえないはずの声が聞こえる.パンはうれしそうにつくるもの.父の子だから多少不器用なのは仕方ないけれど,諦めたら,逃げ出したらあかん! …不器用とかそういう問題ではなさそうな気もしないではないですが,今の河内に圧倒的に欠けているのはやる気.そのやる気に一度火がつけば,河内の爆発力は半端ではない!
父の名で目覚めた河内はいきなり食パン用のパンケースの試作を開始.これまではひたすら頼ってきた和馬にまでも,その猛る闘争心で喧嘩を売る! そして和馬はそれを聞き違える(笑)! なんで「革命を起こす」が「角栄を起こす」に.ちょっと無茶な空耳だけど,確かに和馬は新潟出身だしなぁ(苦笑).死してもなお地元民には強力な影響力を持つという田中元首相を自分の妻にするという河内の宣言に和馬驚愕! 河内が持ち直してくれたからこそ,ボケも安心してボケられるというわけです.
この大会で恥ずかしいピエロを演じたあとは,パン作りに関しては盲腸並みの役割しか果せなかった河内.けれど父の名を思い起こすことによって,自分自身がパン職人にこだわった理由を思い出します.職人としては全然ダメだったけれど憧れていた父の姿.みっともなくても情けなくても,夢に向かってひたすら努力する姿は,素晴らしい.

後半.第2試合前日.河内が作るのは父の食パンに対する夢を継いだつもりの「ヴィクトリー」.試作したパンの耳は成功するものの,中身の生地はもう全然ダメ.…自分のパンを試食してリアクション取る奴もなかなか珍しいですが,それほどまでに自分のパンすら試食慣れしてないってことなんだろうから,パン職人としてはやっぱしダメだ(苦笑).ダンボとかアヒルとか微妙にファンシーというか著作権が厳しい方面(笑)へとリアクションが展開する河内のパン.毎日食べる食事パンとして体に良い韃靼ソバを混ぜ込むことに挑戦しているようですが,粉ものの配合は未熟な河内の腕ではかなり難しい.
もちろん,そんなときだって後からそっと?支えてくれるのが仲間の素晴らしさ.河内に一人でパンを完成させるために出て行くのが,こんなときには本当に頼りになる店長.いつの間にか肩車しているのはまあいいとしてこの短時間に心を入れ替えた河内に対し,さらなる説教を食らわせ自分の成功をひたすら自慢するのでありました(笑).…確か序盤,腐らないパンでもこんな展開があったなぁ.
店長が語るお茶入りパンに関する話は大変に回りくどい河内への助言.葉のままでは混ぜられなくても,お茶にすれば適度に混ぜ込むことができる.では,韃靼ソバの場合は…? 店長の全然さりげなくないナイスアシストを受けて,ようやく突破口を見出す河内.目の前の課題に夢中で忘れていた扉の外では,優しい仲間たちが自分を信じて力を貸してくれる.その大きな借りは,新作パンの勝利で返す!

ついに来た第2試合当日! リアクションのためには何もかも捨てる覚悟のピエロ・前科1犯も元気です(笑).河内もシャチホコも家族やら親族やらを背負いつつ挑む晴れの舞台.しかしどれほどのプレッシャーがかかっても,父の名をも背負った今日の河内は一歩も引かない! …まあ,さすがに緊張するなといっても無理な状況なので粉はひっくり返したりしてますが,少なくとも自分が負けるかもしれないとは思っていないはず.これまでにないほどに強気です!
韃靼蕎麦を適度に生地に練りこむために,河内が準備したのはもちろんそば湯.店長のわかりやすい指示とあの大量の型が一体どんなパンに変わったのかも気になるところですが,シャチホコが持ち出すも大砲・アレキサンドリアの仕上がりも楽しみ.これまで指導者としての役割をこなしてきたシャチホコにとっても,この機会は自分自身の実力を広く示せる良い機会.毎日食べる体に良いパンとしてスローフードを選んだシャチホコがそそり立つ大砲を見せつければ人は頬を赤らめる! …ゴールデンタイムに何やってるんでしょうかこの作品(笑).
伝統的なエジプトの製法で作られた筒状のパンは,備長炭で焼かれた上に謎の材料が塗られる予定.とはいえ河内もこれまでは伏せられていたクロワッサン生地の使用を披露! 2人が作り出すパンは一体ピエロにどんなリアクションを取らせるのか.…革命はいいんだけど今度は日テレに喧嘩を売るのか(笑)? 原作で展開した文字通り危険なリアクションは果たしてどこまで再現されるのか.次回に続きます!

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金色のガッシュベル#125

「進め遥かなステージへ!の巻」

謎の建造物という脅威に挑む日は間近.これまで培ってきた人脈を駆使して準備を進める清麿のところにナゾナゾ博士が凶報を伝える.ウォンレイたちが行方不明になっているというのだ.そんな凶報とともに窓から舞い込むのが,何者かがガッシュたちのもとに送り込んだメッセンジャー.彼はウォンレイはロデュウたちの仲間になったと告げ,目指す建造物の名がファウードであることや,ファウード復活を試みる魔物・リオウの呪いの術の性質,そしてリィエンの命を救いファウードの復活を阻止するにはあと4日しかないことを教えて燃えて消えていく.もはや猶予はない.ガッシュたちが動き出す時が来たのだ!

原作の良質なアレンジの果て,ついに本格的なバトル展開を開始した「ガッシュ」.ここから先はバトルと熱血・感動がこれまで以上に重要.特に複数話に渡るバトルの連続をどのように描いていくかは大変重要になると思うんですが,実際にその時がくるのはもうちょっと先かな.今回は来るべき時への第一歩.人脈を駆使して整えられるガッシュ陣営と,一足先に敵側に巻き込まれているウォンレイたちの境遇が見所.敵対するリオウのより詳細な設定については,今後を楽しむためにも頭に入れておきましょう.

王を巡って互いに潰しあうという単純なルールで出来上がっている戦いの中で,そのルールと合致しない動きを見せていたのがリオウやロデュウ.彼らだけは「ファウード」の力を手に入れるため,強力な術を持つ魔物を収集中.…そこに巻き込まれてしまったのが,ウォンレイとリィエン.二人は既にリオウの謎の術の支配下にいます.彼らの必要な力はあと2つ.そこには,あのアースとエリーのコンビも巻き込まれているようです.
恐らくはかなりの距離を隔てても,リオウの術の影響でエリーの額に光るマーク.仲間になることを断ったらしい彼らも,その術によって無関係になることを禁じられているようで.ただしそれだけ大きな強制力を持つ術だけのことはあって,呪文をかけるリオウにもそれなりの代償は必要な様子.現在術にかかっているパートナーの影はリィエンやエリーを含めて4つで,他に必要なのは2つ.そして期限はあと4日.ファウードを巡る戦いの首謀者であるリオウは,彼の意思で巨大な謎の建造物を別の場所へと移します.
さて! 敵のボスが着々と話を進めていたその頃,ガッシュときたらウマゴンとともに無邪気に虫取りに興じております.いざ戦いとなれば強力なバトル要員として頑張らなきゃいけないわけですが,そこまではあんまりやることってないんだよね(笑).一方頭脳担当の清麿は最後の準備に忙しい.これまでの戦いで出来た世界中の仲間に連絡を取り,出来る限りの体制を整えることに専念しています.最後の最後は気合で押し切るとしても,清麿の準備次第で勝敗の行方が決まってくるんだから責任は重大.今の清麿にとっては,ガッシュが自分の邪魔をしないことが一番ありがたいかもしれません.
エアメールやら電話やらネットやらを駆使して整えられる体制.キャンチョメは何かに気がついてしまって物凄く怯えてるんですが,一応フォルゴレと一緒の参戦確定.ウマゴンとサンビームももちろんOK.…しかし,調べに行ってくれた博士によって暗い知らせがもたらされます.
ウォンレイとリィエンは行方不明.しかも同時期にあのロデュウたちがウォンレイたちの傍に姿を現したってことは,一足速く大事に巻き込まれてしまったに違いない…けれど,彼らの強さを知っている清麿には,強いあいつらがロデュウ程度に捕えられたとも思えない.ここで精一杯頑張っても,清麿の持つ情報は圧倒的に足りないわけです.そんな情報不足を補うのが謎の侵入者.窓から舞い込む不吉な白い何かは膨らみ出して,2人の背後で人型を取り,「ウォンレイは,そいつらの仲間になった」と告げます.
謎のメッセンジャーが語る,清麿たちの持っていない重要な情報.謎の建造物は「ファウード」.その復活のために動いているのがリオウ.リオウの狙いは封印の鍵を壊すことで,そのための力は揃いつつあること.さらに,リオウは邪道の力でファウードを持ち込み,邪道の術,呪いで力を集めていること.…清麿たちの知識と視聴者の知っている知識には明らかなレベル差があったわけですが,メッセンジャーの言葉によって,そのレベル差がここで急激に埋められていきます.
あと4日で死ぬ呪いをかけられたリィエン.彼女を救うにはリオウを倒すのではなく,ファウードの鍵を壊すしかない.だからウォンレイは彼らの仲間になるしかなかった…重要な情報を伝えタイムリミットを強調して燃え尽きていくメッセンジャー.深刻な情報不足は結構解消されたはずなんだけど,ひたすら煽るだけ煽って消えるメッセンジャー.誰が送ったのかはわからないけれど,送った奴にはたぶん,ガッシュたちに対する悪意もあるんでしょう.

誰かからの伝言によって明らかになったタイムリミットとリィエンの危機.そして,ついに時が来たということで動き出すガッシュの頼れる仲間たち! 恵とティオは既に参加表明していますが,アイドルなので休暇を取るのも一苦労.きっと稼ぎ頭の彼女にいきなり長期休みをくれるだなんて,人間のできた社長です.ここで恵が想定している年下の大切な仲間って,ガッシュとかウマゴンとかキャンチョメのことじゃないよな(笑).
フォルゴレはスケジュール的には問題なさそうですが,おびえるキャンチョメをなんとかするべく奮闘中.お菓子屋にわざわざ買出しに行って,ファンに見つかって囲まれるスーパースター,ご苦労様です.生来目立ちたくてたまらない性分のフォルゴレが,必死で己を押し殺すもあえなく失敗するあたりが愉快.何のフォローもなくポータブル機がひょいっと出てきてしまう演出的な恥じらいのなさとテンポの良さも素晴らしい(笑).どうしても曲を聴いてしまうとチチをもがずにいられないフォルゴレ.ここまで律儀に反応しちゃうってことは,敵がチチもげとともに登場したら抵抗できずに負けそうな気がするなぁ…(苦笑).
ここまでフォルゴレは頑張るわけですが,怖がるキャンチョメも頑張ってます.どんな美味しそうな菓子を出されてもキャンチョメは同行を拒否.彼が気づいてしまったことの恐ろしさゆえの行動なんですが,「ガッシュたちがなんとかしてくれる!」と頑張るキャンチョメと「ガッシュたちがいなくなったら誰が守ってくれる!」と頑張るフォルゴレ,さすがは運命のパートナーらしく息もぴったり! …どうしようもなく正論で,現実なんだけど…悲しいな(笑).
さて,モチノキ町では同行決定のサンビームとウマゴンがディオエムル・シュドルクのコントロールに挑戦.ウマゴンから噴き出す炎は面白いようにサンビームに着火(苦笑).秘球をマスターするためにバッターボックスに立つようなもんだとは思うんですが,もうちょっとコントロールがなんとかなってから傍に立ったほうがいいと思います.熱いし,火傷するし.いっそ池の中から呪文を唱えるのはどうか?
モチノキ町で一番の問題児はビジネスホテルに宿泊中のモモン.パートナーのエルはモモンからファウードの場所を聞き出そうとするものの,モモンはオーストラリア近辺を指を回して示した上に,エルのブラジャーで顔を拭く.遺跡レーダーとして仲間に引き込めたのはいいものの,こんな調子じゃ,絶対に大丈夫じゃないよなぁ….追加として,清麿の連絡はネットを通じて旅の途中のジードとテッドのコンビの元にも到着.彼らがガッシュたちに合流するのはいつになるんだろうか?
そしてガッシュの仲間以外でリオウに敵対する者たち.まずは冒頭にも登場したアースとエリー.2人はリィエンと同じ呪いを受けながらも,リオウに最後まで敵対することを決意しています.相当の力を持つ彼らがガッシュたちに協力してくれればうれしいんですが….そしてついに表舞台に登場する,ガッシュに良く似た強い魔物,ゼオン.まずガッシュたちに協力してくれるとは思えないゼオンは,ファウード編ではどのような位置につくことになるのだろう?
最後に,既に巻き込まれてしまったリィエンとウォンレイ.リィエンは,自分から命を絶とうとするほどに思いつめています.確かにリィエンがいなくなればウォンレイは自由になるのかもしれないけれど,守る王を目指すウォンレイが大好きな人を見殺しにできるわけもない.苦しむ2人を救ってくれる可能性があるのは,外から乱入してくる予定のガッシュたちしかいないはず.辛いかもしれないけれど,2人にとってここは耐えどころです.

これまで出会った仲間たちの力を借りて,ついに旅立つガッシュたち! おなじみの大スポンサー,アポロが準備してくれたチャーター機で仲間を拾い,力を合わせて巨大な敵に挑みます! この回でほとんどの前提は説明し終わったのであとは敵地に乗り込むのみ.残された時間はわずか.ここから命がけの大冒険がはじまる!…と盛り上がったところで水が差されるというか更なる燃料がぶっこまれる(笑)次回に続きます.

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ボボボーボ・ボーボボ#73

「まだ序盤なのにレベル高!の巻」

新皇帝決定戦に潜り込み決戦会場に到着したボーボボとヘッポコ丸.もちろん周囲は毛狩り隊だらけだが,仲間たちもそれぞれに通路を通って再集結することに成功した.第5回決定戦の初戦は,この場にいる全員でバッチを取り合うバッチ争奪バトルロイヤル.バッチの種類は強さに応じて異なり,この場ではあのOVERたちすらも銀バッチであることが判明する.
ボーボボたちに早速挑むのは金バッチ,テープを飛ばして全てを止めるSTOP真拳のねんちゃく.決定戦への参加資格を手に入れるため,ボーボボたち3バカはねんちゃくのテープに挑む.技が飛び交う3対1の激戦の果て,ねんちゃくのネバーエンドデスディナーを食らった3バカの体はどろどろに溶けてしまった.

これまで登場したキャラも交えての頂上決戦がついに開始.これまで以上のテンションとボリュームでお送りされる「ボーボボ」.あたかも生き急ぐかのような高圧縮されたハジケが手堅く楽しい作画で炸裂だ! どうしようもなくバカだからこそ,それを描くプロの芸の完成度は驚くほどに高い.特に後半の超奥義なんて,いつもならクライマックスに食らわされるシリーズ芸だからとっても豪華! その道が尽きるまで,突っ走れ!
アバンは新皇帝になったらどうするかについての会見.基地再建や友達づくりや映画のヒロインや監督は,無理に皇帝にならなくてもできそうな気が….ソフトンの「バビロンの名の下に罪深きものに夢と希望を」ってのはどうだろう? 結局何がしたいのかよくわからんぞ.ビュティさんとヘッポコ丸の「即解散」は無難で当たり前.そして肝心のボーボボは,当然のように毛の自由と平和を取り戻すと口では言っているけれど!後の看板が「めざせ新皇帝!大宇宙の支配者」だからなぁ…(苦笑).

前半! 敵の新皇帝決定戦に混ざることにした節操なしのボーボボたち.一応は敵の本拠地に乗り込んで皇帝もろとも強敵を壊滅させるという計画ではあるけれど,実質は権力狙いだよなぁ特に3バカは(笑).通路には番人もいたけれど強い奴についていけばヒロインだってなんとか通過.ましてや強いボーボボならば,自力で番人を倒して会場に見事に御到着.
とはいえここは敵地.入場すれば悪役だから周囲からのぶっつぶせコールがお出迎え.普通の精神だと耐え難そうな場面だって,自分からコールに混ざるくらいの面の厚さがなきゃ主役は務められないってもんですよ(笑).他の通路からは一度別れた仲間たちも続々と集結.ヒロインビュティさんと1円に変形した首領パッチはまあ前回の成り行きなのでいいとして,音楽とともに入場してきたセンターのソフトンとその一行が凄すぎる.田楽と絶望くんと6とスーパーラビット…そんな色モノ祭りに巻き込まれた生真面目なソフトンは一体どんな目に遭わされたのやら.
どん底に落ちたはずの天の助は巨大なゼリー馬で登場.偉そうに登場することで,この先の展開を際立たせようとする天然の計算がさすがはベテラン.そして,もうちょっと短い時間で笑いを回収しようとする破天荒は「遅かったな」とかっこいいものの,顔は別人に…たぶんおやびんとおそろいのネタを気取ってみたんでしょうが,お前誰(笑)?
ここで通路突破者の上に今回のホストである4世が登場し,第5回決定戦の開幕を告げます.田楽も首領パッチも偉そうな天の助も皇帝の座を本気で狙う中,ボーボボは…いつの間に4世のファンになったんですか? さすがにボーボボ一党の登場には4世もびっくり.そしてファンのボーボボはくねくねとくねりつつも「全員叩き潰す!」と全力で敵を煽る.首領パッチの歌もあわせてこれは4世と周囲に対する徹底的な挑発行為.芸人が敵地で一番恐ろしいのは観客でもある敵から無視されること.ゆえにボーボボたちは決して無視されないようにリスクを覚悟できっちりアピールするわけです.
このフィールドで最初に開催されるのは,バッチ争奪バトルロイヤル.タコ掲示板にはバッチ取得者の名がずらりと並びます.金のライオンバッチはメトロ・闇夜叉・アシュタロフ・ジェットK….銀のブタさんバッチはワイルドチャレンジャー・ルイジアーナ・烈火丸・もず君・シェル・OVER・ハレクラニ・ランバダ・サイレント山田.銅の納豆バッチにはゴルバルスキー・METARUMAN・詩人・ミックニック….
4天王のハレクラニたちすらも銀だってのは要チェック.結構大変だったボスすらも金バッチではないってことは,実際の金バッチはどれほど強いのやら.ちなみに鉄のクズバッチには天の助と田楽がノミネート.おめでとう(笑)! ビュティが見渡す視界の中にも,常人ならぬオーラを放つ者の姿が見受けられるんですが,これを妨害するように出てきたのが,今回の犠牲者・ねんちゃく!
一応金バッチの暗殺部隊総隊長・ねんちゃく.リアルな強敵らしいギザギザデザインの中でも,なぜかその後ろ髪にやたらと怒るボーボボのなけなしの後ろ髪.ねんちゃくはその名と手に持ったテープが示すとおり,STOP真拳奥義でボーボボたちを止めると宣言! 挨拶代わりの奥義・テーピングストップが炸裂し,ボーボボたちは絡めとられて宙吊りに.
とはいえハジケバトルは序盤は相手の出方を見るのが定石.いきなり本気出して倒してしまったら,正直びっくりはするだろうけど笑えないですからね.3バカは奥義・生命の誕生で脱皮してテープを脱出.その強さを認めた証として,アフロから例のジャンパーを取り出して装着・スーパーボーボボ! …無駄に作画がキレている上にジャンパー後ろ前.しかも天の助と首領パッチもおそろいの後ろ前.ツッコンでくれと言わんばかりのハジケっぷりは,迷惑なほどに絶好調の証.
4世にねんちゃくに勝てば正式に争奪戦への参加OKという言質をもらい,3バカVSねんちゃくのバトルが本格的にスタート! 粘着テープを放つねんちゃくをホコリを巻き上げることで防御するボーボボたち.接着するときには接着面をきれいにしておきましょう.しかしホコリを回避する布テープをねんちゃくが持ち出そうとするので,3バカはホコリにまみれて1パッケージに(笑).確かに全身ガードではあるけれど,動作が取れない棺桶に近いかもなぁ(苦笑).
もちろんホコリは角砂糖ではないので紅茶には溶けず,そのまま転がっていってもねんちゃくは強く,仕方なくホコリらしく押入れに退避する3バカ.そして押入れ第3基地から奥義・誇りあるホコリ砲を発射! 効能は喉が悪くなるだけ! …このレベルのシュールさも本作では普通.これに慣れてしまうと,他作の超展開は正直緩い.最終的にはねんちゃくによって3人は解放されるものの,お約束なので天の助だけ切れてます,
厳しい攻撃ものらくら逃れる3バカ.その3バカの動きを止めることを優先するねんちゃくはテープにからめとろうとするもののおふざけと学んだドライビングテクニックで回避してしまう3バカ.操縦桿になった首領パッチの目が痛そうだ….ねんちゃくのダメ押しは奥義・ネバーエンドデスディナー! 口の中にそうめんならぬ溶けるテープを突っ込まれ,ねばねばになって解けていくボーボボたち.…特番で中断されたせいで,もう夏じゃない(苦笑).溶けた3人は姿を失い,3色のスライムに.

後半.他作のキャラなら溶けたら大事なんですが,ボーボボたちの場合は節操無く融合したり変形したりはお手の物.まずは3体合体! 体型はボーボボで天の助の形をベースにボーボボの服と首領パッチの尖りを装着して,幻のチェーンソー真拳で攻撃! 一応チェーンソーが首領パッチになっているという無駄なこだわりを見せてくれるものの,あまりに技が直接的すぎて笑いに繋がりにくいところが微妙.しかし本領発揮はねんちゃくの攻撃で再び3分割されてから!
3バカは体のパーツがシャッフルされちゃって誰が誰やらわからないけれど,そのままでまずは超協力奥義・トライアングルハイテンションを食らわせ,ねんちゃくのテープの力を吸収した上に再融合.百倍返しの超巨大3バカバズーカによってねんちゃくをぶっ飛ばす! これまでもシュールな戦いは多々ありましたが,序盤からここまで変形する戦いははじめてかもしれない.そしてスライムはバケツを見るとつい入りたくなるものなのかもしれない.
ねんちゃくの大技をフルコースで受け,それを全ておふざけと変形でいなしてしまった3バカの勢いはもはや止まらない.さっきまでは3バカの動きを止められたテーピングも,ミイラに見立ててエジプトスティックナイル川パワーとか入院とかわかりやすい方向にふざけて翻弄しはじめた3バカ.その強さをねんちゃくに教えるために,究極奥義・ボボボテレビ局アワーがスタート!
いつもはラスボスを痛めつけるために使われるシリーズ技がこの段階で発揮されていることからも,ねんちゃくの強さがよくわかる.とてもそうは見えないけれど,たぶんボーボボたちも必死のはず.朝6時は「ジャングル目覚ましニュース」で軽くくすぐり.ねんちゃくの髪型はジャングルっぽいかもしれないけれど,それでジャングル予報とかジャングル占いとかやるのはあんまり関係ないだろ.9時からの「できるっ毛?」は折り紙で工作のミサイルをねんちゃくに発射,12時からの「笑っちゃダメっ毛?ショー」は昼の看板なのに笑い禁止という厳しすぎる構成.笑いを禁じられたお笑いに帯の情報番組は荷が重いよ…(苦笑).
このハジケシリーズの見所は2時の昼ドラ「ところて夫人」.ビジュアルがパーフェクトすぎて涙が出そうですよ夫人.慕われるのかと思ったら婦人会から追放されてるし.さすが昼ドラ,ヒロインには逆境を! 4時の料理番組と5時のアニメはセット.そもそも料理になってないわ作画がどうとか言う以前にパラパラマンガだわと強烈なぐだぐだぶり.確かに文句はあるだろうけど,画と声がついて毎週ちゃんと動いてるだけで結構凄いんですよ?
そのぐだぐだはゴールデンタイムでも収まらず.7時の犯罪スペシャル,「暴走列島24時大警察操作網暴走車を追え」は捕まえる奴が暴走というマッチポンプというかむしろ不祥事.そしてラストの11時,「侍ニュース」も武士ニュースキャスターがスタジオで暴れてまたも不祥事.ついには「しばらくお待ちください」からありあわせの番組放送という大惨事に.…でも,こんな局があったら絶対見るなぁ…(笑).

ねんちゃくは小突かれつつも耐え抜いたものの,放送を止めることはついにできず.一応番組の視聴率が力に変わる!という技の特質もあったんだけど,全部0%だったのでなかったことにしてあげたい(笑).芸人にとっては大きな仕事場の1つであるテレビを使って大暴れしてみせた3バカは,見事にねんちゃくを敗北させて金バッチゲット.そしてそのまま,毛狩り隊をぶっつぶすと宣言!
こんな序盤からここまでの大技が炸裂するとは! それだけ金バッチの敵が強いってことなんだろうけど,この先のステージでどこまでハジケのインフレが進むかを考えると少々怖い.しかし,ここに来て変な手加減は興ざめするもの.後の事など考えずにどんと行け! 次回に続きます.

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