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アストロ球団#14

「野球は人殺しの道具じゃないの巻」

終戦以来,死に場所を求めていた元特攻隊の氏家は,己のビーンボールに全精力を込め,アストロどもを次々に撃沈していく.戦中派が投げているとは思えないような恐ろしい球によって球七と球三郎は潰される.そして最後の1球は鮮やかな血の花を咲かせ,見事球一を仕留めた.球にこめられた青春の妄執はその一瞬で昇華して,抜け殻の氏家は全ての恨みを忘れて消えていくのだった.

名選手の妄執が痣となり青年たちの運命を狂わせていく「アストロ」.戦争がなければ今になって死にかかりながら野球をやらねばならない気の毒な超人たちが生まれることもなかったはずで,だから,戦争なんかやっちゃいけない.今回リタイアしていく氏家もまた,戦争の妄執に全てを狂わされた男.特攻隊の生き残りとして死に場所を探した彼の旅は,不思議な明るさと切なさの中で終わっていきます.…野球と戦争.競いあうことと殺し合うことは違うけれど,良く似ている.

前半.華々しい死に場所を求める氏家の妄執はついにアストロ球団への特攻開始.まずは球八.穏やかだが強い心で安易に動揺しがちな仲間たちを支えるアストロの精神的支柱・母艦に対し,足にめり込む真っ赤なビーンボールを放つ.当たったところは焼け爛れて骨まで見えるってんだから,常人が何球も投げられるような球ではありません.
野球のルールの中で合法的にアストロを潰す.これぞデスマッチの真髄であり,氏家はその忠実な体現者でもあります.華々しい舞台の上で潰れることをうらやましがる死に損ないの未練は深く,何も知らない彼らの子の世代に代償を求めるわけです.…己の無念を後の世代に無理やり押し付けるのは沢村と一緒なんですが,戦争の未練を球場で満たそうとするのはあまりにも場違いに過ぎる.
戦中派の青春の上に球一たちの青春がある.けれどそんな花の下の闇を知らない無邪気さゆえに,氏家は球一たちを愛して憎む.死に損ないの命を凝縮した平和に対する恋慕と恨みの籠ったビーンボールは,アストロの切込隊長・駆逐艦球七を仕留めます.
もちろんデットボールなので塁には出られても,骨が剥き出しになる怪我と1塁分の進塁の価値を比べるとアストロの支払いはあまりに高い.けれど死出の旅に出た氏家を無粋な乱闘で止めるものもなく,球四郎に戒名までも準備された神風は球三郎を撃沈.ただし投げる氏家の気力も体力も1球ごとにえぐり取られ,ついに残る力はただ1球を投げ切るのみ.それは,燃料も片道分の黄昏の旅路.
球四郎が餞として与えた戒名は奇妙院幻烈居士.それが書かれた位牌を額に,氏家は念願のラストステージへ.死に場所を求めてここまでビーンボールを投げ続けてきたとしたら実に迷惑極まりない投手に違いないものの,それでもこれこそが彼自身が貫いてしまった道.そんな道が切れる場所で球四郎と最後の握手をかわし,巨艦・球一に特攻をかける! 「さらばじゃー!」と絶叫する氏家が幻視するのはきっとあの戦場…彼にとっては現実は幻,幻こそ真実.自分自身が散るはずだった空を海を夢想して,幻の如き現実を貫き打ち砕く! ついに社会に適応できなかった哀れな男が投げる1球は,血濡られた美しい花を咲かせます.
ボールの縫い目を爪で切り,鼻血を垂らしながら投球に入る.限界を越えた血は老いた体を突き破って頭から一気に噴出! …凄くシリアスな画面なのに,映像が暴力的に面白くて涙が出そうだ(苦笑).球一はナマクラ球をホームランへと変えたはいいけれどこれはデスマッチ.真の凶器は見事球一の首筋を切って飛び,全てを放出した氏家は倒れる.見事に球一を仕留めた氏家の髪は真っ白に.あの一瞬に,持てる限りの妄執と熱と力を注ぎ込んで失ったわけです.
妄執とともに命を投げた氏家はかろうじて生きてはいたものの,全てを放出しきったことによって情熱のみならず記憶までも失ってしまいました.あれほどまでぎらぎらと輝いていた刀はただの棒切れにかわり,戦場は幻へ戻る.不思議そうに周囲を見回す氏家の様子が淡々としているのが,血のしたたるレバーがいきなり干物に変わってしまったかのようでひどく面白い.ちなみに氏家の最後の魔球の秘密はやはり球の皮.薄い皮が油断した球一の首をかき切ったわけです.
てなわけで早速氏家の特攻によって傷だらけになったアストロどもですが,さすが本拠地が完成しただけのことはあり,スタッフに女医さんが追加されました! 野郎だらけのクレイジーな世界に華麗に降臨した天使様なので全員で崇め奉るべきだと思うんですが,野球バカの超人たちにはこの有難味はわからないんだろうなぁ…(苦笑).

後半.アストロ抹殺さえ実現できれば手段は問わない球四郎は,彼らの結束が強まって叩きにくくなる前に全員を仕留めるつもり.抜け殻となって退場した氏家に代わってマウンドに上がり,早速球五を血祭りに上げる! …あの球四郎が仕掛けてくるんだから100パーセント罠だと理解していても,シュウロが球五に願った通りにいつでもまとも野球をしようとする真面目さが完全に裏目に出ています.
サードから殺人罪にならない程度のタイミングで球を渡されたあと,球五を襲う大門,たかが1塁がここまで遠くかつ痛いものだとは…というかもう完璧に守備の範疇を越えている陣流拳法の炸裂ぶり.よりによってアストロのホームゲームだってのに,審判の目は一体どんな節穴なんでしょうか.
いきなり肋骨を折られて内臓に刺さって要するに戦闘不能の球五.無茶すんなって怒ったはずが重体患者を運び込まれる天使こと女医さんの心労は尽きないどころかもっと深刻になるばかり.しかもこの先はビクトリーも負傷者が出てくるから,先生自身が一試合完全燃焼しなきゃやっていけない状況です.
仲間を傷つけられた球七は猛り沸騰し,それを同じくかなり沸きやすいはずの球一が止める.さすがにやや我慢を覚えてきたみたいですね.プレイでやられたらプレイでやりかえすのは正しいけれど,ビクトリーのプレイは野球ではない.だから,どうしたって我慢できないのが人間というものであり,球七は言うに及ばず,球三郎や球六や球二までもが猛ります.
球六は怒りにまかせてカミソリの竜へと戻り,殺人X打法の封印解除.凶悪なピッチャー返しからチームリーダーである球四郎を守るためにダイナマイト拳が盾となったのはいいものの,その球でいきなりボクサーの商売道具がぶっこわれるのがやりきれない.いくら自信があっても,拳と硬球じゃ勝負にならないだろ(苦笑).しかも拳があれほどまでに慕っていた球四郎ときたら「ほっちょけ」とあまりにも冷淡.全ての選手は球四郎の所有物であり手駒であって,部下ですらないビクトリーには,まともなチームワークは存在しません.「初の犠牲者」という野球中継では破格の表現を受けつつダイナマイト拳が退場.
続く球八は球四郎のスカイラブを見事打ち返して球六を帰す.けれど足の怪我によってゆっくりしか進めない彼自身を襲う敵の「守備」の雨あられ.けれど、ルールから逸脱した超攻撃的なビクトリーの守備どもを全てふっ飛ばし!「もうたくさんじゃこんなとち狂った野球地獄は!」と視聴者が思わず深くうなずいてしまいそうな名言を吐く球八!
球八もビーンボールで大怪我をしているし,大事な兄も傷つけられている.だからと言って怒って相手を傷つけるのはただの野蛮な戦いであり,野球ではない.沢村や氏家の妄執を生んだ戦争と同じようなものを超人たちがこの球場で演じるわけにはいかないのです.「俺たちの野球道は,こんなもんじゃなかったはずだ!」…確かにビクトリーのデスマッチは野球ではないけれど,アストロの野球道も野球かどうかはかなり怪しいんじゃないか?とか思いつつ,次回に続きます.

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アストロ球団#13

「あの日の悪夢はまだここにあるの巻」

1973年7月23日,巨人軍への挑戦権をかけた運命の一戦がついにはじまった.アストロ球団は球六を加えた7人で,球四郎率いるビクトリー球団に挑む.1回の表は球一が傷つけた掌で会得した脅威の変化球によってビクトリーを抑える.その裏,ビクトリーのピッチャーは氏家.途方もない前進守備や大門の殺気で不穏なグラウンドに上る主将の球一.氏家は渾身のピッチングで球一の体を狙うが,球三郎の過酷な特訓で鍛えられていた球一は倒れない.続く球五の長打によって1点を先制したアストロ.しかしビクトリーから感じられる殺気はますます強まるばかり.球六はその殺気の中心である大門に,かつての自分と同じようなおびえを感じ取るのだった.

前の戦いでも既に大概無茶苦茶だったものの,今回の試合はそれに輪をかけておかしくなっていく「アストロ」.ロッテ戦と大きく違うのはビクトリーが球四郎率いる色モノ軍団であること.野球経験者がほとんどいない急造チームが得点関係なしのデスマッチを仕掛けてくる…って,敵が仕掛けてくるのはもはや野球の試合ですらないわけで.野球というルールの中でいかに合法的にアストロ超人どもを殺していくか,それしか考えていない球四郎が起用した先発が凄い.戦争によって生まれた沢村の妄執の子である球一たちに,同じく戦争によって生まれた妄執が襲いかかります.

前半.ついに始まる運命の1973年7月23日.オールスター戦を延期させるほどの社会的な影響力を持ったデスマッチを見たい人々で球場は溢れんばかり.アストロとビクトリーの応援合戦も華々しく,明日はきっとオールスター戦に出るはずのスーパースターたちの姿まで見られるほど.日本中がこのアストロドームに注目し,超人野球の始まりを心躍らせ待ち構えています! …ただし,この先に待つのは実に凄惨な身を削る死合で,観客たちは恐らくそのことをまったく予感していないはずです.
1回の表.ビクトリーの攻撃でピッチャーは球一.その掌には自ら傷つけた深い傷が残り,投げる球はその溝の効果によって変幻自在の変化を見せる! なぜ手に溝があるとそんな球が投げられるのか,理論はよくわかんないんだけど(笑)さすがは超人,暴投かと思ったら直角に曲がってミットに収まるようなとんでもない変化を見せております.しかも変化は水平だけでなく垂直だってOK.こんな七色の変化球,既に巨人軍では攻略不可能じゃなかろうか.
凄い変化球で早速一人舞台を作り出した球一.しかし球四郎は余裕綽綽.なんたって彼の目的は試合に勝つことではないから,無理に攻撃し得点する必要すらないわけです.そしてそんな敵の狙いをいち早く察知して欲しい監督のシュウロときたら,試合中に飛んできた矢文に呼ばれてのこのこ退場.…またか(苦笑)! 超人たちを集めた責任者なんだから選手をほっぽり出して持ち場を離れないでいただきたい.前回はそれが間接的な要因となって人が死んでるわけだし!
球七が首尾よく2塁を盗んで続く打者は二代目球二.ビクトリーと来たら隙を見せればボールを掴んでバッターを殴り倒す気満々の超前進守備っぷり.打球にぶち当たることを恐れないあたりが怖い.さらに続くはこの闘いの主役でもある球三郎.花も舞い散る盲目の美青年はバッターボックスに立つものの,ファーストの兄の色濃い気配に呑まれている.音と気配で周囲の状況を敏感に感じる球三郎には目の見えないハンデはほぼないものの,それでも殺気に満ちた兄と交錯するのは怖い.大門は蹴りで球三郎を狙い,球三郎はそれをバットで食い止め…兄弟の諍いは明らかに兄が強い.
そして続くは真打,アストロの要・球一! …この顔を待っていたとビクトリーのピッチャーは膝をついて泣く.真っ向勝負の男の中の男を前に,好敵手に引き合わせてくれた球四郎に感謝する氏家の態度がおかしい.さらにビクトリーの全員が南無阿弥陀仏を唱えるあたりもおかしい.静かに狂って殺る気満々の氏家は案の定全身全霊のスクリューボールを球一の体目がけて放つ! …別に得点はしなくてもいいのかもしれないけれど,全力でデッドボールを狙っていくのはルール的にはOKなのか?
投げた手が地にめり込むような,氏家の凶悪なビーンボールをその背に受けて…しかし球一は球三郎と必死でこなした例のハードなプレイの成果で健在! 球一が敵ピッチャーからその命を狙われるのも,そんな命の危機を無茶苦茶な特訓の成果で跳ね返すのも全て陣流の因縁あればこそ.大門と球三郎の呪われた兄弟喧嘩は,既にビクトリーとアストロに根づいて包み込み縛り付けているわけです.
ビーンボール魔人の氏家は,以前独立リーグで血塗られたスクリューボールの投げ手としてその名を知られた男.しかし彼は今に比べるとずっと老け込むのが早かったはずの70年代の人間としては,想像できないほどに姿が若い….
そんな反則魔人の前に立つのが毎度ながら地味な球五.しかし今回は重力室での特訓の日々と,父親的存在の長嶋の与える二世称号という仰々しいお飾りが埋もれがちな彼を救う,はず! 重力室での危険な特訓の成果として,ここ一番のこのときに,妙に壮大な背景とともに待望のワープ打法が炸裂だ! …予告で見て爆笑した画なんだけど,2回目でもやっぱり面白いなぁ(苦笑).こうしてチャンスに強いところを示した球五ではあるものの,折角の見せ場はあっという間に球三郎に奪われてしまう.そんなツメの甘さがやっぱり球五だ.
3塁を蹴ったところで球三郎は兄と向かい合う.右行って左行って最後には上に飛ぶというやたら息の合ったお見合いぶりはさすがは兄弟と言うべきなのか(苦笑).結果としてはここで球三郎はアウトとなるわけですが,あの大門に対して正面から喧嘩を売れたのは意外と大きな成果ではないかと.殺気に萎縮したままではそのままなぶり殺しにされるのがオチ.恐怖を振り切ることができなければ,兄越えはできないはず.
そして今回は敵だけでなく味方からも監視されることになった人殺しの球六.彼が見せる生き様ことアンドロメダ大星雲打法もまた,前回の予告で爆笑を誘った素敵スケールの映像なわけですが(笑)その打球の銀河のごときプレッシャーすらも胸で受け止めアウトにしちゃう大門の胸板恐るべし.敵よりも先に味方に漢を見せなければならない球六も,さすがに最初から活躍することはできない.
しかし実は球三郎と大門の兄弟ゲンカの鍵となるのがこの男.球四郎の誘いを断った彼が大門の脅えをよく嗅ぎ取っているのは,球六が大門の置かれた状況を正確に理解していればこそ.似ていると知っているからこそ心を読み取れる球六は,まさにもうひとりの大門.

後半.ビクトリーの打順は主役,伊集院大門から.ヌンチャクを持ってバッターボックスに入る彼の狙いはもちろん球三郎.どんな野放図な軌道もホームベースを通るものだと狙い打った打球は球三郎の顔面を狙い,しかし球三郎はこれをのけぞって避け掌底で打ち上げピッチャーに戻す.けれど,デスマッチでは打球などただの陽動,本命であるヌンチャクに狙われた球三郎をその身でかばってくれたのは…球六だ!
自分が消した命の代償に,その命が守ろうとしたものをその体で救う.これこそが球六の歩む贖罪の道.もはや戻らない過去を贖うために選んだのは,木ではなく己の身を削ること.その機会を早速与えてくれた大門に礼をいいたいくらいのええかっこしいである球六の痛々しい姿に,あの2代目球二すらも心を動かされます.アストロの結束はまさに一秒ごとに強まり深まっていくのです.
そんな結束ぶりを警戒した球四郎は,ムショ帰りの狂った風に命を下します.不自然なほどに若々しくぎらつく氏家は,ビクトリー全員の敬礼を受けて最期の旅路へと出撃! 既に消えていなければならない戦中の妄執の塊は,その妄執の子であるアストロに対して何をやらかそうと言うのか.死に花を咲かせる氏家の最期の出撃の首尾はいかに! すいません予告でまた吹きました(笑)! 珍しく綺麗どころの出てくる,次回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#55

「ゴミにしないでリサイクルの巻」

パンタジアの独立を賭けた大舞台,「焼きたて9」の初対戦場は青森・大間.サンピエール側の坪塚が2種類の生地を準備したのに対し,パンタジア側の和馬は河内の焼いたクソまずいパンをゴミ袋に入れる始末.しかしこの奔放さこそ和馬のパン作りのスタイルであることを黒柳はよく知っている.
先に完成したのは坪塚のパンのスーパートロあぶり.努力と勝利でトップアイドルに上りつめた坪塚の作ったパンにより,黒柳の髪は金色に輝き,その芸風は溢れる気だけで地割れを起こすような他社の世界的なスーパーヒーロー風に変化した.彼にここまで危険なリアクションを取らせたのはパン生地の歯切れの良さ.アイドル離れした超絶技法を見せつけた坪塚だが,和馬たちの表情は未だに明るい.

モナコカップに比べるとかなりのスピード感で原作を消化していく「ジャぱん」.実際前回は消化するだけで一杯一杯な感じであったわけですが,今回は急ぐがゆえのスピード感をうまく使って強引にいろんなものを乗り越えていく様子がなかなか見ごたえがあります.特に中盤のオラ対冷蔵庫の戦いなんて,バトル映像と説明用の図と溢れるパンウンチク台詞がごちゃまぜになって,もう何アニメなんだかわかんねえ(苦笑).そんな中,気の毒なのは周囲に翻弄されて流されていく河内.パン馬鹿である和馬にはデリカシーってものが足りません.

前半.青森の大間でアイドルと戦う和馬たち.ただしアイドルとはいえ腕は確かなので勝つのは容易ではなく,しかし負ければ職人としての名に大きな傷がつくという面倒な敵.逆にサンピエールにとっては負けたって痛くないからちょうどいい刺客.そんな難敵に挑む和馬が持ち出す秘密兵器が河内のクソまずいパンに大間町ゴミ袋だったりするので慣れてないアイドルはさすがにふざけんなと怒ります.けれど皆様ご存知の通り,和馬はクレイジーではありますが決してふざけているわけではありません.
入社試験からモナコカップまでの実に長い付き合いで,和馬が物凄いパン馬鹿であり,だからこそパンに関しては常に真剣であることを良く理解しているリアクション馬鹿の黒やん.懲りない遅刻や素っ頓狂な行動で生真面目な黒やんを苦しめてやまない和馬だけれど,彼が作り出すパンは本物だと信じているから坪塚を追い返す.ただしどれだけ信頼していても生ゴミジャぱんが出てきたら黒やんはどうするんだろう.和馬が作ったパンだから…どんな見た目だろうと喰うしかないのか(苦笑).
まずいパン作りの天才である河内を擁したパンタジア側は,黒やんの心配も知らずに茶碗蒸しパンづくりに励む.和馬の厳しい要求に答えてクソまずいパンを作り上げた職人河内は…ノリツッコミをかます余裕すらないほどに落ち込んでおります(笑).そりゃもうキャリアを全否定されたようなものなので涙ぐんだりしていると狭いキッチン内では大変に邪魔です.
和馬はゴミ袋に入れたまずいパンを真っ二つにした上でくりぬき,カナヅチで皮を叩いて固め,ゴミ同然のパンに命を吹き込もうとする.その様子を見守る店長や月乃の横に,なぜか選手の河内の姿が! …役目を果たしたあとは大変に邪魔だったので観客席に追放されちゃってるのが情けない.変に落ち込まず一緒に作業をすれば,ヘタレの地位から抜け出すこともできただろうに,自分でその道を塞いでいるから始末に負えません(笑).
ダメ河内にはぜひ努力家の坪塚の爪の垢を飲ませてやりたい.アイドルとして芸能界の生存競争を生き抜いてきた坪塚は,料理だけでなくバラエティだってなんだって我慢しこなしてきたのです.カタカナ多用の不思議少年というキャラクターすら徹底した矯正の賜物.料理の楽しさを伝えたいだけだった少年は,その思いだけで普通の会話すら出来ないほどの商品に生まれ変わったのでありました.
だからこそ坪塚は,和馬のナチュラルっぷりが許せない.本当の料理とはどのようなものか教えてやるんだとカタカナ混じりで宣言し,持てる限りの技術を尽くして大間のスーパーマグロを使ったパン,スーパートロあぶりを完成させます.ペストリー生地にアボカドをつなぎにトロを乗せてあぶったように見えるこのパンに,どれほどの威力が潜んでいるというのか.
坪塚にカタカナで急かされてパンを喰ったスーパー審査員の黒やんの髪は金色に進化! 溢れる気もまた金色で,これは見事な他社由来のリアクション(笑).なんたって掲載誌も製作会社も局も違うもんなぁ….スーパートロあぶりからスーパークロヤブリでスーパー黒柳という毎度のひどいダジャレも楽しく,凄まじい気の放出によって地面が割れて飛んだり観客が風に押されたりと大間の会場は大変なことに.黒やんのリアクションに観客が巻き込まれて怪我をしたときのために,パンタジア側で保険料を支払ったりもしてるんだろうなぁ….何はともあれ,黒やん的には素晴らしい出来栄えにオラ感動したぞ!な状態です.
しかしこの出来栄えを理解していない馬鹿こそが,和馬のお墨付きなクソまずいパン職人の河内.そんな馬鹿をスーパー黒やんの気合とウンチクが一気に襲う! リアクションに巻き込まれた河内の体は冷蔵庫…フリーザーに変わり.どんどん言訳できない領域に近づいていきます(苦笑).頭上には舞空術で宙に留まるスーパー黒柳.これほど洒落にならないリアクションに身を張っているのも,坪塚のパンが本当に凄いから.
スーパートロの使用がとても目立つけど,このパンの本当の凄さは土台の生地の方にあり,そのウンチクがスーパー黒柳と河内フリーザーの間で披露されます.要するに坪塚が2種類の生地で作った蜂の巣ペストリーが配合が難しくて噛み切り易い素晴らしい生地であった,ということを説明したいだけなのに,説明と解説図と意味不明の大バトルが相まって何が何やら(笑).バトル描写は気合が入った目を奪われる力作なんだけど,ぶっちゃけその画と説明内容に何の関係もないところが大馬鹿だ….
空気量の多いシュー生地とペストリー生地を混ぜて作られた蜂の巣ペストリーは配合の難しい幻の生地.そんな配合ぶりを表現したいがために小学館に集英社を,あるいはサンライズに東映を混ぜたのかは定かではありません.何はともあれ一瞬の幻覚によってバカな河内もやっと納得.これでは自分のクソまずいパンを使うパンタジアは勝てないと思ってしまうわけですが,その凄さを目前にしたっていつものように,和馬たちは楽しそうに新作パンを完成させます!

後半.和馬が完成させたのは茶碗蒸しそのもの.厳かな器だと随分誉められているけれど,表面の風合いからすると信楽あたりか.フランスパンの表面がこげや火割れ,ひっつきなんかに見えたのかな.で,この器こそ河内が作ったあのクソまずいパンのなれの果て.液体を入れるためにまずいパンの中身をくりぬいてカナヅチで叩いて固め,生地への液体の浸透を止めたわけです.しかも普通の皮では割れたり壊れたりするから水分を与えた上に生地自体にも水分を多く含ませて皮を分厚くするという工夫までした和馬はさすがは天才! …でも,別にパンに水分を与えるのにゴミ袋を使う必然性はないんじゃないか(苦笑)!
修行の足りない頃の河内のクソまずいパンですら素材として見事にリサイクルしてみせた和馬に死角などない.それはパンの中身に関しても同じこと.「スーパー黒柳のおっ,お兄さん」を「スパ黒」と略してまでスパ早食いを要求する和馬の誘いに乗って黒柳は茶碗蒸しを口にして…リアクションなしでパンタジアの勝利を告げる!
坪塚やそのファンの女の子のみならず,黒やんのリアクションを大変楽しみにしていた視聴者すら敵に回してしまいそうないきなりの勝利宣言.坪塚はカタカナ混じりにオブジェクションしてくるわけですが,実は黒やん,既にリアクションを見せていました.スーパーに金色に逆立っていた髪の毛はさらに細かく尖ってウニへと変化.どうやらこいつはスーパー黒柳2(笑).店長曰く,黒やんはアホで見栄っ張りのクソ野郎でも身内びいきをするような卑怯者ではありません.…あと,パンタジアの連中は失礼です(苦笑)!
鋭く尖ったウニ頭はパンタジアの勝利に不本意な坪塚を説得.茶碗蒸しの容器は潰して焼くことによって味が凝縮されていること.さらに中身の茶碗蒸しには冠が調達した青森県の誇る究極の卵・身土不二が使われていること.地元の名産をきっちり使ったパンタジアに比べ,坪塚がつなぎに使ったアボカドはマグロとの相性の良さはともかくとして,寒い青森では商売レベルの栽培をされているわけがない….
それでも敗北を認めない坪塚は審査員の手から茶碗蒸しパンをもぎ取って一口.それによって河内のまずいパンの中身がどこに消えたのかまで明らかになります.喰った坪塚が放った無数の髪の毛針は哀れな河内の体に突き刺さり,水木先生リスペクトの美味さ表現を「いい表現だなっ,坪塚」と歯切れ良く黒やんが誉めました(笑).リアクションは著作権的に微妙であるほど素晴らしいってことなのか?
まずいパンの中身の生地は細かく刻んでウニクルトンへと姿を変え,茶碗蒸しの中の具としてしっかり格納されている.元まずいパンの全体が茶碗蒸しパンへとレベルアップして変身したのだからパンタジアの優位は揺るがず,完璧なるパンタジアの勝利がここに確定!

坪塚にはふざけているようにしか見えなかった和馬の態度こそ,今回の勝利を導いた力の源.たとえ最良の素材を買い占められようと,クソまずいパンから勝機を見つけ出したのは和馬の奔放な心構えがあったからこそ.料理とは何事にも囚われずに楽しくやるもの.…それは,競争の中で生きてきた坪塚の失ってしまった心構え.今のままでは料理の楽しさを伝えるどころか最も楽しい部分を失ったのと同じだと気がついた坪塚は,ついに和馬をリスペクトしてお友達になってくださいと申し出たのでありました.
どんな苦境でも笑顔のままで乗り越える強さは,心の通じ合う仲間たちの存在から生まれます.…今回は仲間のはずなのにひたすらプライドを貶められた気の毒な奴も出たけれど,あのクソまずいがなければ勝てなかったんだからいいじゃないか(苦笑).ラストの針刺さりまくりの河内と黒やんが微笑ましい.さて,次回は黒やんがいきなり変調? リアクションの取れない黒やんなんて,「なんやて!」のない河内みたいなもんで存在価値を認めなくていいよね? 次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#54

「絶対欲しいクソまずいパンの巻」

サンピエール対パンタジアの決戦の舞台,「焼きたて9」に挑むこととなった和馬たち3人.敵はアイドル一人きりだが,その料理の実力は半端ではない.その上パンタジア側には製作費のほぼ全額負担という重荷ものしかかる.
決戦の最初の舞台は大間.本州北端のこの地の名産は高品質のマグロだが,冷凍物を使うことを嫌った和馬は素材としてウニを選ぶ.そして大間のために和馬が作ろうとする新しいパンには,さらに特殊な材料が必要だった.

勝利もつかの間,再び全財産をかけて新舞台で料理勝負を開始する「ジャぱん」.まさに世界を股にかけたモナコカップに比べるとスケールダウンは否めないものの,原作ではリアクションのレベルがあらゆる意味でヤバい方向に転がっていくところが本シリーズの面白味.しかし特に著作権的な反則はアニメではさすがに無謀なので,そこを何で補っていくかがアニメでの大きな課題となるはず.原作より劣化したリアクションじゃ,ここまで積み上げてきた凄くて無茶な映像によって目の肥えてしまったお客さんは満足しないぞ(笑).

前半.前回でいろいろとふっ切った黒やんはスーパー司会者兼審査者として新番組のスタジオに君臨.今となっては料理の鉄人ってちょっぴり懐かしいなぁ(笑).和馬たちの相手は人気グループ,クマップの坪塚.グループ名の「料理と食事のために集められた人々」ってどっかで聞いたことがある感じもしますが,これこそまさに虎の尾という奴なので深く追求するのはよしましょう(苦笑).
基本ルールはパネルクイズ方式.9つのパネルにはそれぞれ都市名が入っていて,パン勝負をしてパネルを取り合い獲得パネルが多いほうの勝ち.どうやらそこに数々の趣向も凝らされているようですが….最初のパネルは中央の「大間」.本州最北端の街を舞台に,サンピエールとパンタジアのそこそこ長い決戦がはじまります.
早速現地に向かった和馬・河内・冠.いつの間にか諏訪原の場所を冠が奪っているもののダメ人間である河内は定位置のまま.確かにこいつが「なんやて!」と言わないと作品が成立しないので仕方ないものの,その立場に甘えてパン職人としてのプライドを失ってお荷物をやる気満々なのはダメだよなぁ(苦笑).
パンアジアの大間の宿の名は「氏煮荘」(しにそう).今にも潰れそうな旅館に泊まるのも制作費を倹約して少しでも長くこの勝負を続けるため.資金を切らさないようにしてパン勝負にも勝つ,という勝利条件はなかなか難しいものなんだけど,なんせ月乃の決断に乗ってよく吟味もせずに全員でOKしちゃったんだから仕方がない.サンピエール側に著しく有利な条件であっても,今更それをぐずぐず言う奴はクズです(笑).…ところで,なんだって河内はこんなに冠に懐いているんだろう.諏訪原ではおっかなくて甘えられなかったからか?

漁港である大間の特産は1キロ2万円のスーパーマグロ.ひどく値の張るこの商品も,サンピエール側はパンタジアのおごりとばかりに寿司屋で食いまくり.本作の敵役である雪乃の毒々しさは今日も絶好調(苦笑).しかし坪塚はこの寿司を「ネガティブだから」という理由で口にしない.霧崎が推薦した最初の刺客ではありますが,妙にカタカナを使う上に意味のよくわからない態度はなかなかの天然ぶり.その名前といいなんとなく飛んだ芸能人を彷彿とさせますが,気にしちゃいけません.
坪塚はいきなり寿司屋の親父のお株を奪い,アイドルとは思えぬ見事な手つきで50巻の寿司を瞬く間に握る.たかがアイドルの握るリアルなトロは,あたかも雪が解けるような食感! そのとろける食感をより引き立たせるためにわざわざ筋を抜いた寿司を握るだけでなく,外した筋も集めて叩き別の寿司ネタへと加工.筋の持つ濃密な味をも楽しめるこの寿司は確かにポジティブ.伝統に捕われずにもっと新しい味を模索するその姿勢は,日本の大多数のお寿司屋さんを敵に回したような気もするけれど素晴らしい.
坪塚の技量によって見事に輝く大間のマグロ.ただしこの素材には大きな問題があります.冬場に味ののるトロの漁期は8月から1月まで.それ以外の時期は冷凍されたものを出すしかない.しかも名産地とはいえマグロのストックには限りがある.…これは雪乃に買い占めてくれと言っているようなものであり,実際に彼女はそうするわけです.
翌日.初の地方ロケにも臆することなく仕切る黒やんが今回のルールについてより詳しくご説明.「焼きたて9」の対戦では,舞台の名産品を1つでも使うことが絶対条件.そして他の材料もできるだけ舞台の近くから調達するのが望ましい.さらに地域への普及も課題の1つだから観光客や地元にも親しまれるパンを作らねばならない.ということは,これまでの戦いとは違って凄い材料を大量投入とか特殊なパン作りの技術なんかは皆割り引いて採点される可能性が高そうです.
新作を作るのに与えられた期限は3日.きっと現地には実際にあるに違いない妙な形の像の上でなごんだ末に,とりあえずスーパーマグロを手に入れてみようとした和馬たち.もちろん雪乃が買い占めているから大間にはもうスーパーマグロはなく,ないならば…マグロを使うこと自体を和馬はあっさり諦めます.
なんぜこの戦いで重要なのは地域の振興.観光客が多い時期に冷凍モノしか出せないような食材ではダメだと見切った和馬.これをやられちゃ,わざわざ買い占めを自慢しにきた雪乃のイヤミも効力半減でしょう.地元の名品を使うことを強制される勝負なのに,大間といえばマグロという固定観念にまったく縛られない和馬の頭脳は実に奔放.彼がいる限り,名産品を買い占めるという戦術は決して通用しないはずです.
結局和馬たちが選んだのは,春から初夏が旬となる大間のウニ.地元振興のためには同じレシピで地元でもパンが作れることが重要となりますが,ウニなら値段も安いし地元ゆえに苦みがないという利点もある.最高の白さのムラサキウニで茶碗蒸しパンが作れると和馬もすっかり気に入って.その上で和馬はなぜかあの河内に,ダメパン職人ですっかりおなじみの河内なんかに!(笑)特別なお願いを.新しいパンのためには,河内がつくった「まずい」フランスパンが必要!

後半.パンづくりの天才和馬と幅広い知識を誇る秀才冠の2人の陰でだるだると甘えてきた河内に下された命令は,和馬が満足するまずいパンを焼くこと!…モナコカップでも根性を見せたパン職人に下される命令としてはまさに最悪.主役は天真爛漫に河内の誇りを踏みにじります(笑).番組制作費から5千万かけてつくった専用トレーラーでわざわざまずいパンを焼かされた上に,和馬ときたらちゃんとまずいパンを作れとか泣くし.こんな特殊プレイを食らっては,河内のなけなしのプライドだって木っ端微塵.
昔の河内の微妙にべたべたなまずいパンが欲しいんじゃあと泣きつかれ.今の河内なんていらねえとまで言い切られ,どれほど自分が職人としてダメであったかを痛感させられる河内だけど,これもある意味自業自得(苦笑).和馬が欲しいフランスパンは,クープは浅く長さは短く,水分も多めでおいしくないフランスパン.ここまでの情報で冠は和馬の意図をあっさり察してしまったから,今わかってないのは河内のみ.
そして迎えた第一試合当日! 店長や月乃も観戦に来た大切な初戦の勝利の鍵が,河内の焼いたまずいパンってところがどうにもこうにも頼りない.サンピエールが間違いなくスーパーマグロを使ってくるとわかっているからこそ,なぜ和馬がまずいパンを求めるのかがわからない河内には大変に不安です.アイドルとはいえ敵の坪塚ときたらマイオーブンの使用を希望してきたりと本格的なのに,和馬が使用を希望するのはマイ大間町ゴミ袋.どっちがパン職人だかわかりません.
しかし現状,3人の中では間違いなくお荷物の河内は屈辱と悲しみの中で往時の微妙にまずいフランスパンを作るしかない.敵はペストリーとシュー生地の2種類を準備するような結構な職人ぶりなのに,和馬が熱望してやまないのはここまでの河内のキャリアを全否定するようなまずくてネガティブなフランスパン.しかもそのネガティブな「くそまずい」パンを自分の手でゴミ袋に放り込んで笑う! 主役のくせになんてひどい奴なんだ和馬(苦笑)! 河内をコケにする和馬の行動には一体どんな意味があったのかがどーんと種明かしされるはずの,次回に続きます.

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金色のガッシュベル#133

「どこにだって可能性はあるの巻」

ファウード体内.胃の関門を越えたガッシュたちは小腸を突っ走る.食べ物を細かくして吸収する小腸内は,巨大なドリルと触手が侵入者たちを追い回すからだ.全力で走らねば逃げ切れないドリルと,床の特定の場所を踏むと出てくる上に侵入者を溶かす粘液がついた大量の触手に追われた一同には,程なく限界が訪れる.
そんな中でモモンの盗んだティオのパンツが彼らの活路を示した.ドリルの直下には栄養を吸収するための口が開くから,大きな呪文でドリルを止めれば脱出口から逃げ出すことができる.その大技をアリシエとリーヤが引き受けたはずが,ドリルが目前に迫っても術が放たれない.

ギャグとアクション,シリアスの激しい落差も楽しみの1つな「ガッシュ」.完全ギャグ回に続く今回は前半がギャグ交じりのアクション,そして後半はシリアスと相変わらずの見事な振幅.特に前半の小腸逃走劇はそのまま描いてしまうと大味になりそうな激しい動きがきっちり整理されていて,障害物に対する細かな遊びっぷりもとても楽しい.で,別に見たいわけじゃないんだけど,前回でケツ丸出しになってしまったフォルゴレがどこまでもどうしようもなく目につくなぁ(苦笑).

ウンコティンティンという別の意味で恐ろしかった関門を越えて小腸付近までやってきた一同.とはいえホットスタンバイなファウードの体内の防御機構はすでに動き出していて,巨大なドリルが全員をすり潰すべく進んでくる! もう見ただけで全力で逃げたくなるから,わざわざ逃げろとか言わなくてもいいと思うんだ(苦笑).全員必死で逃げるものの,この段階でしっかり足を引っ張るのがまったく戦闘慣れしていないエル.逃げることのスペシャリストであるモモンのフォローも間に合わない…ってところで清麿を押しのけてまで出てくるのがサンビーム.高速移動が可能なウマゴンとともに,瀕死の乙女を一気に危機から救います! このように闘いはそっちのけにして,2人の間にフラグが立っていくのです.
エルとモモン程度ならウマゴンでなんとかなるものの,これ以上のフォローはできない上に小腸には横道もないから逃げ場もない.一刻も早くこの通路から脱出する方法を考えなければ,全員力尽きてミンチになってしまう…というわけで清麿が小腸の観察を開始.しかし逃走や観察ばかりに頭が行くと足元がお留守になるもので,床についている「もにゃ」としたものを数人が踏みつけてしまったのが引き金となってトラップ第2弾発動.壁からでかい触手が何本もやってきた!
背後から迫るドリル.前から迫る触手! しかも触手の粘液は触れるとカバンが即座に解けるほどの凶器であり,現在即刻着替えて欲しいランキングナンバー1のフォルゴレのカバンと中の服が溶けました.あいつ,あのどきどきするスタイルでこの先頑張らなきゃならないのか…(苦笑).普通触手責めとくればどこか淫靡なものなんですが,これだけでかくてスピード感があるとごくふつーの面倒な凶器であり,キッズ向けとしてはこの描写は大変に正しいわけです(笑).
あわてて逃げれば「もにゃ」を踏んで新たな触手を呼んでしまうし,踏まないで落ち着いて逃げようとするとドリルが来る.前後左右から責…攻められる触手避け爆走アクションは見ていて実に面白い! ありがちな静止画の連続でごまかすことなく,ちゃんと動かして逃げさせ,避けさせているのが素晴らしい.視聴者にとっては見ごたえのあるとても楽しいシーンなんだけど,もちろん逃げてる方にとってはたまったもんじゃありません.
しかも,この深刻な状況でもやらかす奴はやらかすもの.モモンが逃げてる最中に落としたのは見覚えのあるパンツ.性懲りもなくティオの着替えのパンツを盗んでいたエロザルはどうしようもなくダメなわけですが,まさかこんな間抜けすぎる光景が彼らの活路を開くとは(苦笑).たった1枚穴に溶けずに落ちていったパンツをヒントに,ついに清麿は脱出口を発見.エロザルとパンツのおかげです!
小腸の壁には養分を吸収して肝臓に送る穴があることに気づいた清麿.これこそがこの通路の活路であると気づいたまではいいものの,そこに入リ込むにはちょいと難しい問題が.この穴,ドリルが近づかないと開かない.もちろんそのまま飛び込めば間違いなくミンチで,けれど体力にもそろそろ限界が….
これをなんとかするにはでかい術でドリルを押し返し,その隙に穴に飛び込むしかない.しかもその技を自分たちが引き受けると言い出したのがアリシエ.清麿はこの申し出を少しだけ考えて,それしかないかとたった1度のチャンスに挑むものの…アリシエの術が出ない! ドリルが迫っても術を中断したままのアリシエ.なぜだと清麿は絶叫.これまで時折描かれていたアリシエの行動に対する清麿の含みのある反応の真意が,この先の展開の中で明らかになっていきます.

リオウの腹心であるザルチムたちとリィエンを人質にされてリオウ側に組しなければならなくなったウォンレイは,特別な通路を通って肝臓に直行.ザルチムはアリシエがやろうとしたのと同じ方法で脱出できることを知っているものの,ガッシュたちの結束力の強さまでは知らない.どんな困難があろうとも結束して行動してきたのがガッシュ組の強さ.そんな彼らがこんな序盤で半減するなんてことはありえない.
ザルチムたちが待っている巨大なタンクの中にまず落ちてきたのは,ガッシュたちとリーヤたちのたった2組.緑の液体からザケルで脱出した清麿は,早速アリシエの胸倉をつかんで尋問開始.なぜあの状況で呪文を唱えなかったのかと問い詰めるものの,アリシエは荒い息で返事をしない.…ここまでアリシエの行動を注意深く見ていた清麿は,どうやら彼が本当に信頼できる者であるのかをわずかに疑っていたようです.
まさか助かったのはあの2組だけかと不安になったウォンレイが次に見つけたのは,穴から落ちてくる女児用のパンツ(笑)…ここのウォンレイの心底困った顔が絶妙.まさかそのパンツがなければ全員ミンチだったとは思わないもんなぁ.そしてパンツを追うモモンと上から蹴りを食らわすティオ.ウマゴンたちも落ちてきて,全員小腸から肝臓への脱出成功!
さて,命が助かったのはいいものの,肝心のところで自分たちを追い詰めてくれたアリシエのことを取り囲む一同.特に最後には信頼して任せたのに裏切られた清麿の怒りは激しい.モモンの術でドリルをゆっくりにして脱出したものの,あの機転がなければ全滅するような状況でなぜ術を唱えなかったのか.…ザルチム曰く,アリシエたちは最初からガッシュたちの敵だから.
話が通るのでわずかでもずっとアリシエのことを疑ってきた清麿は戸惑うものの,このチームの中心であるガッシュの信頼は揺がない.賢く目端が効くからこそ疑ってしまう清麿と,自分が見込んだ相手のことを深く信頼するガッシュの態度は対照的.仲間に対する信頼の深さこそ,清麿がガッシュを見込んでいるポイントの1つだったりするので複雑です.
リィエンと同じくリオウの呪いを受けていたアリシエ.ファウード内でリオウに敵対していて,しかもウォンレイたちのことも知っているとなれば当然呪いも予測されるところなんですが,ここまであまりにもアリシエが強すぎて誰も気づいていなかったわけです.呪いの影響はひどく大きく,今のアリシエは呪文どころか意識を保つのがやっとでファウードの体内探索なんかもちろん無理.結局自分の命を救うために封印を解くディオガ級の力を探していただけ…というザルチムの言葉は悪意に満ちて,しかもそれに反論するための材料がない.
ザルチムの技によって己の影に縛られるガッシュたち.さらにその一同を,手伝いとして借りだされていたウォンレイがロープで縛る.ここでようやく一杯一杯のウォンレイの口からリィエンの容態と彼の真意を聞くことができたものの,それは既に予測されていた通りでひどく切ない.「リィエンはもう,自分の力で体を動かすことができなくなった」…ウォンレイがどれほどリィエンのことを大切にしていたかを知っている仲間たちは,彼を責めることができません.
とはいえここで諦めればファウードに世界を滅ぼされてしまうから,どこまでだって諦めないのが清麿のいいところ.ガッシュが自分で決めたように世界とリィエンの両方を救うにはなんとしてもこの束縛から逃れねばならないんだけど,ここで気になるのがウォンレイがわざわざ自分たちを縛りに来ていること.この行動から自分たちを影で縛る術に限界があることを察するあたりは大変賢くて素晴らしいわけですが,折角反撃の糸口を掴んだならもっと地味に行動しなきゃだめだ(苦笑).あれだけ派手に反撃しようとすれば,そりゃ敵に感づかれて術を封じられても仕方がない.
完璧にザルチムのペースにハマってしまった清麿は,そのやるせなさを再びアリシエへの疑いに向けてしまう.倒れたままのアリシエは反論することもなく,この状況はあまりにも出来すぎていて…しかし,こんな状況でもガッシュは冷静.あのとき自分を本気で追い詰め,最良の結論を導く手伝いをしてくれた彼の心の強さを一切疑っていない.「アリシエは,強い信念を持つ本物の男だ!」

一度見込んだならば決して曲げない,仲間に対する深い信頼こそガッシュの持つ素晴らしい美徳の1つ.ここまで本気で見込まれたならば,どれほど辛かろうと立ち上がるのが男というもの! アリシエは呪いの効果に抗って,ザルチムの術を妨害して一同の束縛を解く!
もし自分の命を救いたいだけだったなら,無理にガッシュを追い詰めなくても適当な嘘でここまで誘導すれば十分のはず.それをせずに本気でガッシュに向かってきた彼は裏切り者なんかじゃない.立てなくなるほどの呪いを受けても意地で頑張ってきたアリシエは,こんな状況でも信頼してくれたガッシュのためにも活路を開く! …状況からしてやむを得なかったとはいえ,清麿は自分の読みの甘さや心の弱さを自ら責めるべきだけど,今は後回しにするべきでしょう.状況はまだまだ流動的.どれだけ仲間が辛そうでも泣いている暇なんてありません.アリシエたちが開いてくれたわずかな可能性の扉にその身を投げ込む,次回に続きます.

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金色のガッシュベル#132

「鬼の怒りは恐ろしいの巻」

リーヤとアリシエという新たなる仲間の導きによって,ファウード体内への潜入を開始したガッシュたちは,巨大な体内を2日間走り回ってこれを魔界に返すための装置を探さねばならない.封印を解けばすぐにも動き出すというファウードの体内では,外敵を退ける仕組みも動き出していた.
たどり着いたファウードの胃で待っていたのは,巨大な番人のウンコティンティン.ガッシュたちは彼にファウードの中を探索するにふさわしい者であるかを様々な質問によって試されるのだが,その内容は拍子抜けするほどにひねりがない.

細菌のように口から侵入して全身を侵す予定の「ガッシュ」.やってることはミクロの決死圏でも侵入側は小さくなってない…というのがこの作品のスケールの大きさ.元々大人の魔物は相当でかくなるという設定はあるんだけど,さすがにファウードレベルにでかい魔物はそうはいないんじゃないか.予定ではファウードを魔界に戻さなきゃならないんだけど,戻された方でも処理できるんだろうか?
今回は原作由来の危険球をアニメ制作側でどう処理したかが明らかに.結果,名前はOKだけど羞恥プレイはダメ.…プレイやっちゃうと名前のやばさが際立ってしまうから,残念だけど仕方ない(笑).…ってことは,今回以降もかなりのアレンジが加えられる可能性があるのか.

アリシエからの究極の選択を第3の答えでクリアしたガッシュとその仲間たちは,リィエンと世界の両方を助けるための体内探索を開始.ガッシュ本人にとってもあの決断は相当大きなもので,今後特にシリアスな場面での彼の存在感はより一層増すわけですが,今回みたいなギャグの場合はボケか傍観者かツッコミの道具という役割はあんまし変わりません.主役の癖にツッコミの道具ってのが泣かせますが,実際そうだからなぁ….
反撃の機会をひたすら待ってファウード内で雌伏してきたアリシエは,ファウードの正体だけでなくこの中にいる魔物たちやファウード内のルートのことまで調査済.とはいえどこかでコントロールルームに続くはずの巨大な体内経路まではさすがに把握できてはいない模様.ガッシュたちはウイルスよろしく,巨大なファウードの口腔から未知の内部へと侵入することになるわけです.寝息程度でもアリシエ以外全員転がるほどにでかいファウード.既にホットスタンバイのこれは,どんな風にコントロールされるんだろう.
まずは侵入に先立っては体内の内部概略図をチェック.清麿はメモを取りサンビームは写真撮影.大ざっぱなルートを確認するだけならファインダーの液晶程度で十分だし,役割としてルート全体を詳細に把握しておかねばならない場合は全体を把握できるメモの方がやりやすいんじゃないかな.決して財力の問題ではなく(笑).巨大でも人の内部構造とあまり変わらないなら,目指すコントロールルームは恐らく脳.そこに侵入するには脊髄から神経を辿るのがやはり王道.…他の道としては血管経由も考えられなくはないんだけど,水中での呼吸がネックだな.
ついに踏み込んだ赤い未知の領域.原作と違って背景に実際に色がついているのが奇妙な迫力になっている.実写だったらかなり嫌な映像になりそうだけど,アニメだから嫌悪感を感じる一歩手前.とはいえ登場人物たちにとって気持ちの悪い空間であることは疑いないですが….口から潜入して食道を通り,胃にあたる部屋へ.下には煮えたぎる溶岩のごとき胃液がお待ちかねする危険なステージを守るのは,ファウード体内の守護者・ウンコティンティンでありました! …名前で笑わせようとするのはずるいので(笑)清麿は名前をナチュラルに無視.ボケだから仕方ないけどそこを気にしてしまうサンビームは修行が足りない(笑).こうして敵の大型ボケと作品中稀代のツッコミの激しい舌戦がはじまります.
アリシエの実に堂に入った大嘘によってウンコティンティンの質問に答えねばならなくなった一同.アリシエは大変頼りがいがあるんですが,急に仲間になった奴がそんな様子を見せるたびに清麿がやや不審そうな顔をしています.このあたりが爆発するのは次回なのでお楽しみに.今回の主役はあくまでバカとツッコミ.ファウードを作った主人は知恵者だったということで,その使いなら質問に答えなさいという守護者はこの場の神なのでガッシュたちには拒否権なし.一人でも間違ったら全員胃液で溶けるというルールはなかなか過激ですが,やってることはともかくとして一応天才という設定の清麿がいるから大丈夫なわけです.
まずは1問目.「あなたたちのいるここはどこ?」…言われるまでもなくファウードの中なんだけど,深読みしすぎると胃とかニュージーランドとかついつい浮かんでしまうからしり込みしてしまうまともな3人を差し置いて,そういう考えのまったくないフォルゴレさんの回答「ファウードです!」 …大人の癖に,その回答のあまりのひねりのなさに清麿たちは詰め寄るもののなぜかこれで正解.見事にスカされます.
とはいえこんな単純な質問に単純に回答してしまうバカには独自のお仕置きが.命の紐の一番下につかまったフォルゴレのズボンは,真下の胃液から沸きあがる蒸気でどんどん溶けていく! ズボンが溶けるほど濃いなら呼吸するのすら命がけのような気もするんだけど(笑)特に身体に異常はないまま,しかし下半身が尻丸出しのセクシー状況になっていくフォルゴレ.でも,そんなサービスは誰も求めてないぞ(苦笑)!
門番の問いは思った以上に緩く,「上は大水,下は大火事,これはなに?」などの清麿の頭が勿体ないほどの低レベル.でも,キャンチョメは真剣に悩んでいるから,最初の関門としてはこの難易度で十分ってこと? 魔界って…大丈夫か(笑)? ちなみに答えは大火災現場を襲った津波みたいに無理にひねることもなく普通に「お風呂」.次の質問の「うさぎとサル,どっちでもないお前は何だ?」回答「モモン」も途方もなく投げっぱなしであり,さすがにツッコミの血がたぎったらしい清麿が軽く探りを入れてます(苦笑).
審判者はすなわちこの場の神であり,ツッコミのもっともな疑問も神なのであっさりスルー.「好きな食べ物は?」「ブリなのだ」も質問としてはひどいなぁ.「天丼とカツ丼(ロース)カロリーが高いのは」あたりは割とクイズらしくていいんだけど(答えはカツ丼)魔界にもカツ丼があるという事実の方に心惹かれる今日この頃.

クイズだかインタビューだかわからん質問で命の紐にはガッシュをはじめほとんどの面子がぶら下がったものの,未だに残っているのは真打の清麿.運命の一戦は「829735×961527は!」からスタート! 回答できない質問を出して助かりそうだった仲間たちを目の前で溶かすって風の悪趣味なことを狙っていたんだろうけれど,今回ばかりは相手が悪い.一時期はびっくりするほどに,そして未だに時々ものすごく頭が悪いものの(苦笑)清麿には「天才」という属性がついているので「797812605345だ!」と12桁の電卓並みの能力を発揮.2千円くらい?
清麿の回答に青ざめて自分では正解を把握していない様子から,たとえ図体がでかかろうとこれは確実にボケだと踏んだ清麿は持ち前のツッコミ魂で「これが正解かも計算できんのか!」とさらに押したから当然のようにボケは敗北.いくら負け惜しみを言ったって負けは負け.殴り合いならともかくとして,作品中最強レベルの説得能力を誇る男に舌で挑んじゃいけません.
けれど問題はまだ続く.ガッシュチームで回答できずに残っているのは…ウマゴン! いくら頑張ってもメルメルしか言えない相手に大人気ない門番が出してきた問題ときたらフェルマーの最終定理という,17世紀から20世紀まで数々の数学者を悩ませた超難問.ウマゴンには100%無理であり,天才であっても証明に8年かかる難問だから…とここで清麿が本領発揮.ボケに引きずられっぱなしのこの空気を,数々の魔物をビビらせてきた悪鬼が一気にぶっ飛ばす!
そんな難問,6桁の単純な掛算すら解けなかったお前だって解けないだろと鬼の形相で迫る怖い清麿.…ルール的には別に相手が正解を出す必要はないはずなのに,なんせ鬼が怖いから(笑)あっという間に清麿のペースに飲まれてしまうだなんて敵ながら情けない.鬼は鬼で勝手に盛り上がってるもんだから「さあ答えてみろ答えてみろってんだあこのウンコ野郎!」といつもの冷静な態度は微塵もなし.正義の見方側とは思えないほど柄悪い…(苦笑).
一度空気を掴んでしまえば,どれだけバカが「第2問!」とかぼけたって鬼ことツッコミは許さない.見ている側が思わず苦笑いしてしまうほどにぶちぎれたガラの悪い恫喝の末,ついに「ティンティンチャーンス!」が荒ぶる鬼の怒りを宥めるべく与えられます.…清磨,会話の成立するボケには無茶苦茶強いなぁ(苦笑).
原作ではここから恵ファン待望の羞恥プレイだったけどアニメではさすがにスルー.子どもへの影響とか海外展開とか考えると仕方はないし,そもそも今回は「ウンコティンティン」を通しただけでも相当な偉業だからみんな許してあげようよ(苦笑).
大人げないボケである巨大な門番が清磨に出したチャンス問題は,「私に向かって心の底から謝りなさい」…全然悪くない上にプライドもそれなりに高そうな清麿に謝れだなんて大人気なさすぎて涙が出そうですが,それでも命を繋ぎ,この先に進むためには頭を下げるしかない,というのが紐にぶらさがった一同の意見の一致するところ.もしいつもの割と冷静な清磨になら,きっと素直に謝ったんじゃないかとは思うけれど…さっき沸騰したばかりの彼が,そう簡単に冷静に戻れるわけもない(苦笑).
「ごめんなさい…というのは簡単だ.しかし俺ぁなぜ貴様に謝らにゃならんのだ!」…ツッコミにとってボケにコケにされるのは何よりも辛い.ゆえに損得度外視で清磨大爆発! 魔物すら退ける鬼神の迫力が画面から溢れ出す! このあたりの無駄な大迫力は恵の代役を引き受けることになった者なりの気合か,あるいはアイドルの恥ずかしい言葉を聞き損ねた少年と製作者と視聴者の底深い怒りか(笑).謝るのはフェルマーの定理を解いたときだけだと自分よりはるかにでかい魔物に登って迫って泣かせるその気合! 結果,なぜか出題者が謝ることになった上にチャンスまで得られたわけですが,それでも満足せずに「わかりゃいいんだよ!」と吐き捨てる清麿…そうか.そんなに聞きたかったのか(笑).

ウマゴンに出し直された問題は,「注射の道具にもなり,泳ぐための道具にもなり,逃げるときのいけにえにもなる.人間は絵を書くときの道具にする,ほとんど全ての動物が持っているこれはなに?」…意外と律儀だった自称神が出しなおした問題は確かにウマゴンでも回答が可能.答えは「尻尾」なので話せなくても自分の尻尾で回答できたのでありました.
胃を過ぎてしばらく行けば今度は小腸.食べ物をもっと細かくして吸収するところなので,背後からはガッシュたちを細かく砕くためのでっかいドリル登場! 知能の次は運動能力を試される,ファウード体内の旅はまだはじまったばかり.…待ち受ける小腸トラップだけでなく,リオウ側の魔物の動向も気がかり.そして今回,ギャグ回なのに何度かきちんと描かれていたある不安も顕在化していく,次回に続きます.

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「アニメ感想率調査2005秋」感想・追加

光希桃 Anime Stationさんのアニメ感想率調査結果を使った「アニメ感想率調査2005秋」感想の続きをいつものようにやってみたいと思います.

ちゃんと見てくれる人には一目瞭然でこっちの記事だとどうしても潰れてしまう部分がありまして,そこがどこかをわかりやすくご紹介戴いたエネルギー吸収と発散:別口解析解説は凄くうれしかった! ランキングだと1つ,1枚の図では2つの関係を説明するのが精一杯で,3次元以上はどうしたって複数の図を準備しなきゃならないんだよね.
もちろん一番語りたい主張は最初の図に入ってるんだけど,そこで潰れちゃった部分にも読むべきものはあるわけで,予測されるツッコミに対するこちらからのフォローが以下の内容となるわけです.最後にはいつもの通りにランキングもつけております.

前回以前の記録などは以下に.セットでどうぞ!

 R'sM: 「アニメ感想率調査2005春」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2005春」感想・追加

 R'sM: 「アニメ感想率調査2005夏」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2005夏」感想・追加

1つ目は光希桃さんの評価平均値と継続率の散布図

縦軸の評価平均値に横軸の継続率を組み合わせることによって,どのあたりのデータが偏っている可能性が高いかを示してみました.継続率には放映地域や時間帯のような外部要因と,作品の面白さによる内部要因の両方があるんだけど,そのあたりの分析は他の分析者におまかせ.ただし!商売するならできるだけ右側,特に右上になるのが望ましい.
青いところや赤いところに入ったものは沢山の人にそう評価されてしまっているので大変言い訳がしにくいですが(笑)サンプルが少ない緑やオレンジの領域には名作が隠れている可能性がありますんで,コメントを参考にDVDや再放送でぜひチェックしてみてください.特に緑領域の上位はかなりの面白さのはず! 緑の下位とかオレンジは,覚悟の上の自己責任でどうぞ.そういや,今回の分析ではじめてレッドゾーンに突っ込んだ奴が出て感慨深いです(苦笑).

2つ目はポジティブ評価とネガティブ評価の散布図

ここ(R'sM)で出した全体印象評定では「普通」以上をプラス,「見切り」「駄作」をマイナスとして合計値を出し,それをサンプル数全体で割ってます.ゆえに合計値が特に0に近い値の場合,そもそも評価自体が少ないのか評価は多いけれど0前後で評価が分かれているのかを区別できないという問題があります.
この図はそこをはっきりさせるため,横軸にマイナス評価の平均,縦軸にプラス評価の平均をプロットしたもの.左下(0に近い)ほど評価自体が少なく,右上ほど評価は多いけれど意見が分かれるものとなります.実際の評価率については上の図と一緒に見てくれ.
今回の場合「エレジェレ」「ツバサ」「タイドライン」が両論ありながらもややネガティブ,「ぺとぺと」「スピグラ」「Gフェイク」あたりがややポジティブな評価を下されてますね.最初の期待は高かったけど途中で腰砕けた感があるのがネガティブで,最初はあまりぱっとしなくても最後までじわじわ良さを見せて行ったのはポジティブ…って感じ? 「かみちゅ」は高いなぁ.

さて,最後は上記図で使用した数値とあわせ,全体印象での順位.アニメ感想サイトを読む人たちには,だいたいこんな風に作品の評価が聞こえていたはずです.

 作品名終了番組
評価順位
ポジネガ感想界
全体印象
1かみちゅ!21.69 0.09 1.60
2創聖のアクエリオン81.42 0.15 1.28
3極上生徒会141.42 0.17 1.25
4苺ましまろ121.25 0.05 1.20
5フルメタル・パニック!TSR31.01 0.04 0.98
6ハチミツとクローバー70.98 0.12 0.86
7陰陽大戦記40.79 0.08 0.71
8バジリスク~甲賀忍法帖~100.74 0.07 0.67
9攻殻機動隊S.A.C. 2nd GIG60.71 0.04 0.67
10MONSTER50.61 0.09 0.52
11ぺとぺとさん220.69 0.19 0.50
12SPEED GRAPHER160.62 0.20 0.42
13ギャラリーフェイク180.53 0.14 0.39
14ミルモでポン!ちゃあみんぐ150.39 0.04 0.36
15ミルモでポン!シリーズ総括90.35 0.04 0.31
16冒険王ビィト200.34 0.12 0.22
17プレイボール170.32 0.11 0.21
18VIEWTIFUL JOE130.31 0.11 0.21
19エレメンタル・ジェレイド260.51 0.33 0.18
20あかほり外道アワーらぶげ270.35 0.17 0.18
21ボボボーボ・ボーボボ110.21 0.05 0.16
22ロックマンエグゼStream210.21 0.06 0.15
23Trinity Blood240.21 0.12 0.10
24超ぽじてぃぶ!ファイターズ10.10 0.01 0.09
25あまえないでよっ!!230.22 0.13 0.09
26TIDE-LINE BLUE280.43 0.34 0.09
27ツバサ・クロニクル250.43 0.39 0.05
28円盤皇女ワるきゅーレ星霊節の花嫁190.03 0.01 0.02
29おくさまは女子高生290.25 0.38 -0.13
30機動戦士ガンダムSEEDDESTINY300.53 0.72 -0.19
31機動新撰組萌えよ剣TV320.09 0.32 -0.23
32奥さまは魔法少女310.35 0.59 -0.25

光希桃さんのランキングで一躍有名となった「ファイターズ」が,納まるべきところに納まっていきました(笑).この光景,前の「ボーボボ」で見たなぁ….揺ぎ無い良評価の「かみちゅ」,そして「極上」「苺ましまろ」はアニメ感想界が大好きな美少女モノなので納得の順位.制作者はお客さんからがんがん回収してください! 「アクエリオン」は美少女モノの一面もあるんだけど,メカアクションやギャグも凄かったのでこの順位は納得.面白かったし! で,それより凄いのは実は「フルメタ」.無料とは言えWOWOWを見られる環境が必要なのに地上波の連中と互角に勝負にしているのが凄すぎる.感想書いてる人たちの視聴環境って,凄いんだなぁ.
6位から10位までは美少女モノでない作品勢ぞろい.このあたりは一般人に勧めても大丈夫な作品揃いじゃないかな.それ以下…はかなりの乱戦だけどなんとなく納得できる順位.感想を書くようなマニアの反応が薄いあるいは悪いとなると,普通のDVDはともかく高額な関連グッズを売りつける商売は絶対に難しいので気をつけていただきたい!…って,もう遅いのだろうか(苦笑).でもDVDのリリースを打ち切るのはやりすぎだと思います.
そして26位以下.このあたりの作品も見る奴によっては凄くハマる可能性はあるので一概に否定はしないんだけど,お友達に「面白い」とか言うと不思議そうな顔をされそうなので気をつけろ.そして商売するにしてもお客さんが冷え切っている可能性が高いので,切り上げどころを見定めないと在庫を抱えちゃうので小売は本気で気をつけろ.ここに「シードD」がいるのが個人的には大変に複雑.短期的にはガンダム関連の大きな稼ぎでおもちゃでこけた「陰陽」を1年養ってもらえたに違いないから感謝してるんだけど,長期的に考えると折角の最強のブランドにいらぬ傷が…って,そんなことは作り手が考えるべきことだから,まあいいか(苦笑)!

光希桃さんの集めてくれたデータに対する更なる分析は次々に出されていますんで,そういうのが好きな人は他サイトさんを巡ってみるのも楽しいですよ.同じデータでも,分析者が語りたい内容によって採用する手法とその結果は大幅に変わるので,1つの評価だけを見て真に受けるのではなく,その結果にどんな意図が含まれているのかを常に頭に置きながらいろいろ見比べていただけるとうれしい.で,巡った結果として足りないランキングや図表があれば,それはきっと面白いものなのでつくってみてください.作るのは見ているよりも大変です(笑).
最後に,アニメを作り使ってご商売をされている皆様方,ここのランキングで低く光希桃さんのランキングで高い作品には,ターゲットや売り方を変えることによって現状よりも売上を上げる余地があるはずです.ネットの無料放送に作品を提供してみたり思い切って廉価にしてみたりケーブルテレビで最初から回してもらったり,今ならば間口の広げ方はいくらでもあるはず.それらを上手く使ってぜひとも作品の質に見合う評価を市場からも受けていただきたい!と強く願いつつ,本調査を終了したいと思います.

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アストロ球団#12

「因縁と生命を球遊びに乗せての巻」

アストロ球団とビクトリー球団の争いは,同時に球三郎と大門の宿命の対決でもあった.球三郎のみが父の実子であり,それゆえに跡目争いで敗北したと思った兄は父を殺した.自分自身は育ての父に殺された初代総帥の子であると知ったがゆえの凶行だった.兄に絶縁されて家を追い出され,そして今がある球三郎.彼は仲間を守るため,逃げることはできない.
決戦までの3カ月は両軍ともに激しい特訓の日々となった.大門は球四郎の思惑通りにビクトリー球団を殺人部隊に鍛え上げ,アストロ球団はそれぞれの考える激しい特訓に血と汗を流す.運命の日は急激に近づきつつあった.

決戦を前に熱く激しく高ぶる「アストロ」.前回の球三郎の凄い特訓に代表されるイキっぷりは,仲間たちを更なる特訓の悪路へと導きます.それほどまでに陣流の血と総帥の地位を巡る争いは濃くて激しく,また切ない.その上過去には真実が眠ったまま…とか書いているとつい癖で総帥ではなく宗家とか書きそうになってしまうわけですが,実際に何も知らないのは優しい球三郎ではなくぶちぎれっぱなしの大門の方なわけです.

前半は球三郎の回想の続きからスタート.大切な超人仲間を守るため,2度と袖を通したくなかった拳法着に再び身を包む球三郎.彼が思い返すのは,自分が家を追われるまでに起きたこと.…全てが変わったのは父が自分を陣流の後継者として指名したあの日.強い兄を差し置いてなぜ自分が後継者として指名されたのか.父は球三郎が総帥となるのは定めと言うけれど,そんな定めは球三郎だけでなく,大門にだって納得できるわけがない.だからこそ起きたあの凶行…兄は父をその手にかけた.
今際の際の父は球三郎に,兄を恨むな,全ては父の身から出た錆,何も知らないお前には不憫なことをしたと詫びて絶命.その言葉の意味もわからないまま,肉親を目の前で失ってしまった球三郎を大門は笑う.父は泥棒猫.初代総帥を闇討ちで殺した卑怯者.そして自分こそ,その初代総帥の子! 球三郎とは血が繋がっていないどころか,宿命の敵同士!
力は遥かに劣る球三郎の父は,大門の父である初代総帥を闇討ちで殺した,と言い切る大門.球三郎が次期総帥に選ばれたことこそ,泥棒猫の本当の子である証…とは言うけれど,これは果たして真実なのだろうか.狂乱する大門は敵である伊集院家を根絶やしにしてから陣大門に戻ると宣言し,幼い頃はあれほど大切にしていた弟に襲いかかります!
一度拳を交えれば血縁無視ってのが陣流の掟.そんな陣流を極めた大門はそこに在るはずなのに目には見えず,球三郎は戸惑うしかない.特に殺す気の有無が明らかに違う2人の気合の差はあまりに大きく,今のままでは兄の宣言通りに球三郎は嬲り殺しになるばかり….このままではいきなり未来を消されそうな球三郎が生き残る術はどこにあるのか.そして一応野球ドラマのはずなのにこんな格闘ドラマでいいのか.
兄相手には本気になれない球三郎と,抱えた怒りゆえに本気を通り越してぶちぎれている大門.もはや球三郎の命運もここまでか,と思われたそのとき,2人の上に落雷で大木が倒れてくる.大門が手を下さずとも倒れる幹が球三郎に引導を渡す…はずが,なぜだか球三郎をかばってしまうのが,人の心の不思議さ,面白さ.
大門を駆り立てたのは過去の兄としての記憶.記憶の中のかばうべき大切なものを反射的にかばって身代わりとなった大門.最後の最後で彼を襲ったフラッシュバックが彼の手足を勝手に突き動かしたわけです.もちろんそんな行動を取るだなんて,大門自身が一番予測できなかったに違いない.改めて弟には絶縁を申し付け,しかしその顔には彼が兄以外の何物でもないことを示すような大きな傷が走った大門.
こうして家を追われた球三郎は,将来の美貌と才能でレーサーとして大成したあと,一度は死んだところをヘリから地上に落とされて(笑)蘇った上にアストロ球団に入ったわけです.追われたときにはなかったものを,今の球三郎は守らねばならない.沢村の妄執によって刻まれた痣によって引き寄せられた仲間どものためにも,その命を盾とも変える所存です.
てなわけで兄弟の因縁をも巻き込んだアストロ対ビクトリーの戦いは迫る.ビクトリー側では苛酷な特訓がついに仕上がり.鬼軍曹こと大門のおかげで見事に鍛え上げられた野良犬たちは,不敵な表情は以前のままですが見事に統率されています.ちなみに三兄弟はアフロから坊主に変わったんですが,慣れない坊主ではちょっとした衝撃でも頭が切れて血が出そうで怖いや(苦笑).プレイヤー兼監督の球四郎に見せた特訓の成果は,打球を軽業的な守備によって素早く1塁に戻し,そこにやってくる打者を大門がその腕で仕留める,という連携を暗示するもの.アストロは,恐ろしい体術の使い手である大門が守る1塁を突破することはできるのか.
もちろんアストロもアストロで無茶に無茶を重ねています.危険な重力室で特訓する球五,球七と球八は火山で命を削り,さらに球三郎の凄いプレイこと過酷な特訓を生き抜いた球一は,球二に止められつつも新たな試練に挑む.丸太特訓以来,球一役の雰囲気が段違いで鬼気迫るものになっているのが良い.あの絶叫で役者が何かを掴んだ感があるなぁ….勝つために必要ならばどんなことにも怯まない.これもまた血塗られたアストロ魂.その運命ゆえに必死で止める球二の言うことを聞かずに回転する電動ドリルをその手で掴んで叫ぶ球一.ビクトリーを倒すには,ここまでしなきゃならないのか.

後半.ついに間近に迫るデスマッチ.ここまでで腹一杯になるほど因縁と苦しみを見せつけられたのでまずは心温まるものを.アストロ御用達の定食屋には,選手のかわりにデスマッチ内野席への招待券が届きました! なんせ彼らの食生活は実質的にこの小さな店が支えてきたわけで,その代償をプラチナチケットで支払うのは当然…というか,主催者ならこの手のチケットは容易に手に入るだろうから,ものすごく安く上がっているような気がするんだけど(苦笑)当人達が喜んでいるならまあいいか.
ついに完成した広い西武…ではなくアストロドームに佇むシュウロ.彼が時間を財力を注ぎ込んで作り上げた美しい夢の舞台に,これからはここを家とするはずの6人の超人たちも登場.全員特訓のおかげでぼろぼろになってますが,誰一人逃げ出すことも,命を落とすこともなくやってきた! ユニフォームも正式なものへと改められるわけですが,そのシーンにユニフォームの販売宣伝テロップを乗せてくる局の商売根性が大好きです(笑).
球一にはこのアストロを率いる将として,天駆ける獅子の如き活躍を.2代目球二にはどんなときにも諦めずに奇跡を起こす粘り強さを.球三郎は死という絶望から命という希望を拾ったように,試合の中でも希望を求めることを.球五には,絶対野球の範疇を越えるに違いない殺伐とした試合に,真っ当な心地いい風を吹き込むことを.球七にはアストロ1の火の玉としてアストロガッツを.球八にはその爆発的な底力で勝利への架け橋となることを.シュウロは選手たちそれぞれに期待するわけです.さらにここに居たのは6人ではない.残る1人としてその姿を現したのは,放浪の末にここに辿りついたカミソリの竜!
そりゃもちろんアストロ超人たちにとっては彼は初代球二を殺した相手.特にその最後を看取って魂を受け継いだ2代目球二にとっては許せるはずもない.球七球八も同じ気持ち.…しかし,そんな彼が心底苦しんだことを知っている球三郎や球五は彼を受け入れたい.アストロの総意は2つに割れ,残った球一が全てを決めることに.仲間たちの怒りも,敵を受け入れようとする心も,そして殺した苦しみをも理解した上で,ぶつかりあう心を1つに束ねて導くことが将の仕事なら,まさにこれがその最初の試練.
竜は,球二を殺した事実と魂を背負って血塗られた道を歩む覚悟を決めている.敵だけでなく味方にすら疑われても野球だか格闘技だか死合だかわからん戦場に立つことこそ,竜の選んだ贖罪の道.ボールの痣に賭けてそこを歩むのだと決めた彼を,球一はチームの一員として受け入れます.こうしてアストロ球団はついに7人に! …専用球場を持って巨人軍に挑もうとするチームの癖にまだ9人揃っていないあたりがやはり何とも言えませんが(苦笑)ともかく1人増えただけでも素晴らしい!

7月23日.オールスター戦の真裏で大一番がついにはじまる.どう見ても凶器なバットやらヘルメットやらを揃えてくるビクトリー球団と,威風堂々真っ直ぐに立つアストロ球団.ビクトリーを率いる球四郎を含め,8人の超人と奇想天外なスペシャリストどもが繰り広げる苛烈な戦いは,一体画面にどんな凄いものを映し出すんでしょうか.しかもビクトリーには刑務所帰りの最後の秘密兵器が存在.彼はデスマッチ野球の中でどんな役割を果たすのか! …すいません予告映像見た段階で吹きました! 次回に続きます!

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「アニメ感想率調査2005秋」感想

結果もついに出ましたんで、今日は皆様おなじみの結構楽しみにしている人が多い企画,光希桃 Anime Stationさんのご厚意で開催されたアニメ感想率調査結果について感想とか別口分析をやってみたいと思います.図もあるよ!
前回以前の記録などは以下.

 R'sM: 「アニメ感想率調査2005春」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2005春」感想・追加

 R'sM: 「アニメ感想率調査2005夏」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2005夏」感想・追加

まず、このサイトとしては,

 取り扱い作品数:2本 ( 264サイト中 284 位 )
 レア指数:2.62 ( 16 位 )
 チェック数 / 視聴可能数:25 / 31(対象番組数:31)
 チェッカー率:80.6% ( 267サイト中 71 位 )
 平均評価点:2.39 ( 276サイト中 62 位 )
 平均評価点(見切りマイナス換算):2.39 ( 166 位 )

アニメ感想サイトの癖に現状の取扱作品が2点のみという体たらく(笑)。その上レア指数が16位! 本数に関しては,来期には改善される予定です。
基本的にはあまり見切らないけれど「普通」評価が多い当サイト。しかし今回は殿堂2傑作1が出たのでやや甘めの評価…のはずなんだけど平均評価点は割といつも通りだろうか.普通,多いなあ.
当サイトのもっと細かいデータはこちらにありますよ.

終了番組の内訳は殿堂:2、名作:1、おもろ:1、普通:12、駄作:2,見切り:0
特に殿堂作品に対するハマりっぷりについてはこれとかこれとか見ていただければ、どれほど自分がぶっ壊れたか、あるいは幻覚を見ていたかをご理解いただけるんじゃないかと思います(苦笑).
ちなみに表には出ていないのでどうでもいい話ですが、これまでは3面評価の合計点が4以下で「駄作」としていましたが、今回から5以下に基準が変更になりました。
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こっから先は別口です.まずは以下の図をどうぞ!

縦軸は光希桃さんオリジナルの「終了番組評価平均」.横軸は同じ結果からこのサイトで出した「アニメ感想全体印象値」.アニメ感想のコミュニティ全体で見た場合に,どの作品に対する評価が大きく聞こえていたのかを「全体印象値」として出したものです.たくさんのサイトが良い評価を出していれば数値が高く,逆にたくさんのサイトが悪い評価をしていれば数値が低く,評価が真っ二つか見る奴が少ないときに0に近づきます.
具体的には殿堂=4,名作=3,おもろ=2,ふつう=1,(見てない=0),見切り=-1,駄作=-2の値を与え,その全体合計点をサンプル全体の276で割ってます.見切りと駄作については,「感想を書くのを途中でやめるよりも,最後まで書くけどことごとく酷評のほうが読む側の印象はより悪くなるだろう」という私見から値を与えています.

右上の青は「面白かった」もの.上ほど少数精鋭,右ほど多くの人が面白いと評価しているはず…だけど,今回は真上に上がっていく作品はなし.今回特に面白がられたのは「かみちゅ」で,前回までの調査に比べるとちょうど「まほらば」や「スクラン」並み.それ以外は回答者が皆揃って面白いと評価する飛びぬけた作品はなかった模様です.面白いのは「アクエリ」「苺」「極上」と繋がるあたり.ここは下になるほど,回答者が期待したのと違うものを見せられた可能性が高い.

真ん中あたりにごっちゃりしてるのは人それぞれで趣味それぞれ.「フルメタ」「ハチクロ」「陰陽」「攻殻」に「バジリスク」「MONSTER」あたりまでは,見た人は高い満足度を得られた良い作品たち.飛びぬけて良い作品は少なかったけれど,見た人にはうれしい作品がそれなりにあったってのは,結構幸せなことだよな.

左上のオレンジはおなじみ「マニアの皆さん」.ずば抜けた「ファイターズ」のために領域を上に伸ばしてみました(笑).春調査ではこの中に「ボーボボ」がいたんですが,秋の最終調査では随分と右下に下りて一般的な作品に近づいた感があります.

左下の赤はかなりよろしくありません.左に行くほどつまらないという噂が強く聞こえてきたわけですが,そこにやっぱりいるのが「ガンダムシードD」…「魔法少女」と「女子高生」の奥様たちに挟まれてそこにいるのはどうだろう(苦笑).左下では「魔法少女」や「萌えよ剣」が別の意味で見事な成績を収めているわけですが,あの「JINKI」の牙城はさすがに崩れませんでした.

さらなる表とかランキングについては,また別の記事で!

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アストロ球団#11

「常軌を逸した超人プレイの巻」

アストロに先立って巨人と試合する権利を手にしたビクトリー球団.シュウロは来る7月23日にビクトリーと戦い,勝った際には球四郎をアストロ球団に入団させ,負ければアストロ消滅という約束をする.
実家に戻った球三郎は,兄・大門と再会する.自分を守ってくれた幼い思い出の片鱗もなく,ビクトリー球団のデスマッチ野球で弟もろともアストロを潰す気の兄.もはや自分の身1つではアストロの仲間たちを守れないと思い知った球三郎が家を去る間際,あの球六…カミソリの竜に出会う.

ついにはじまるデスマッチの壮絶なる前哨戦がもう無茶な「アストロ」.球四郎という稀代の策士のところに集った荒くれどもに,デスマッチのための殺人技を仕込む者こそ球三郎の兄である大門.美少年の兄は荒ぶる殺人機械.その能力は確かに凄いけど,球四郎にすらもうちょっと丸みがほしいと言わせるほどの尖りっぷり.この大門のイキっぷり,言い換えればあまりの一杯一杯感が,同程度の能力を持ちながらもずっと遊びのある球四郎の人間的な魅力をより引き立てます.でも,あんな特訓やらかすってことは,実は中身は良く似ているのかもしれないなぁ….

前半.いきなり球四郎率いるビクトリーに挑戦権を奪われた上に徹底した挑発を受けたので,峠会長の元に自ら談判に行ったシュウロ.穏やかのようでひどく尖った会見に乱入するのは会長の孫であり今回の絵を描いた球四郎.なんたって知らないうちに勝ったら球四郎さんを僕にくださいみたいな状況になっているので,人の好みを無視して商品にされた球四郎は介入せざるを得ないわけです.
シュウロが決めた決戦の日は,3ヶ月後の7月23日.オールスター戦にぶつける所存です.場所はもちろん新築のアストロ球場.賞品は球四郎と,アストロ球団の消滅.…あれ? 巨人との対戦権は?
その頃,次の戦いが自分と深く関わることを知った球三郎は,ひとりで陣流拳法総本山,自分の実家に戻っていました.巨大な門に飲み込まれた先には.見えずとも過去と同じ懐かしい雰囲気が,…兄と練習した幼い日々.父に叱られる自分をその身でかばってくれた優しい兄.過酷な後継者レースに巻き込まれた2人でも,確かにあの時は心が通じ合っていた.兄は弱い自分を,世界で一番強くなれと励ましてくれたけれど.
それは既に幻で過去の話.今の兄はもはや弱い者をいたわってくれたあの人ではない….見開かれた眼.額から大きな傷の走る異様な容貌で睨むのは,自分と同じビクトリー球団に引き込まれた荒くれ連中.それぞれに得物を持った荒くれたちは襲いかかってくるものの,陣流を会得した者に敵うわけもない.同じチームの連中に刻み込むのは,どんな状況でも標的を殺すデスマッチ野球の基礎.容赦なく,完膚無きまでに弱者を叩きのめすこと.…球三郎が感じた兄・大門の気配は,鬼神の如く荒ぶっています.
見えぬ球三郎が気配だけで兄を見ていたのと同じく,大門もまた球三郎の存在を見もせずに感じていました.柔和な弟と強面の兄は,兄弟とは思えないほどに似ていない.自分の命を差し出してでもアストロの仲間たちを守りたい弟と,弟もろともアストロ球団をぶっ潰すつもりの兄の意思が通じ合うことはない.…なんだってここまで兄弟仲がこじれたのか,というのが,ビクトリー球団戦での大きな鍵となり,同時に壮絶な見せ場の原因をつくります.
もはや兄の翻意は期待できないと感じた球三郎は,道連れ覚悟の戦いを挑むことに.いきなり始まる因縁の兄弟拳法対決,超人としての心眼がなければここまで無茶な勝負を挑むことはできないでしょう.兄と弟,ビクトリーとアストロ,見える者と見えない者がぶつかりあうまさにそのとき! 救いの女神,あるいは雰囲気をわきまえない無粋な女性がその対決に割って入ります.
今や総帥の地位につきこの家の主人である大門と,家と陣流拳法を捨てて外の世界へと逃げ出した球三郎.そして球三郎が未だ隠している2人の間の真実.…言わねば大門に永遠に恨まれる秘密ならば,言えば大門も間違いなく球三郎を許すに違いないということか.彼が隠しているのは,それほどまでに大門に大きな衝撃を与える爆弾のはず.結局勝負は水入りで,大門は弟が苦しむ様が楽しくてたまらない.
アストロを傷つければ弟が苦しむ.それを再認識したであろう大門の特訓は凄まじく,彼を引き込んだ球四郎にすら人間としての丸みが欲しいと感じてしまうほど.球四郎の分析は実に当を得ていて,スーパースターには純粋な勝負強さ以上にファンを惹きつけるに相応しい人格が求められます.そんな意味では,人間味溢れすぎで憎めないアストロ球団の方がずっとスター性は強い.しかしこの問題すら自分の演出でなんとかできると判断する球四郎恐るべし.さすがは超人.何をやらせたってパーフェクト!
結局何も出来ずに戻ることになった球三郎は,実家の門の前でカミソリの竜こと球六に出会います.髪の寝たままの球六に仲間になって欲しいと言い寄るものの,未だに球四郎に乱された心が癒えていない球六はまずはおことわり.その手で人を殺してしまったことを未だに整理できていない彼には,もう少しだけ時間が必要…けれど,人の生き死にを背負っているのは,球六だけではありません.今は別れた球三郎の背にも,ずっと前から重い荷物が負わされているのです.

後半.特訓のおかげでぼろぼろの超人どもはいつもの食堂でたらふく食事.ご主人達のご好意がうれしいというか,シュウロは選手の食事という非常に重要なことを野放しにするなというか…(苦笑).そこに戻ってきたのが鬼を見てきた球三郎.細かい説明はアストロらしく全部ぶっとばし,いきなり特訓を申し出る! 球一の命を守るために球一の命を危険にさらすようなとんでもない特訓をしなきゃならないらしいってのはどうにも矛盾.とはいえ兄・大門の鬼神ぶりはまともではないから,球三郎の特訓もまともな領域には留まれない.
球四郎が企画し大門が教え込むデスマッチ野球は,野球のようで野球ではなく,アストロを抹殺するための攻撃手段.…古今の行き過ぎたスポーツ漫画・アニメだとやってる最中にもはやスポーツとは言えないものに変わるってのはよくあることですが,本作の場合は試合する前から普通の野球をやることを放棄しちゃっているのが無茶苦茶というか,ずるいというか…(苦笑).何はともあれ大門が絡んでいるということは流血は避けられないし,どうも球六までビクトリーに行っちゃったっぽいという報告を受けて球一発奮.勝つため…というよりは生き残るために過酷過ぎるプレイに挑戦!
特撮ヒーローらしく採石場で特訓する球一以外の超人ども.ただのノックではなくて,ホームというよりはキャッチャー目指して突っ込んでくる敵にいかに耐えるかを特訓している2代目球二.ただ,この段階では,まさか敵のヘルメットやバットがあんなことになっているとは思っていないわけですが…,ついこの間まで裏方しかやってなかった彼にとっては,少なくとも他の仲間程度のパワーを身に着けるのは何より重要.
そんな一同の耳に聞こえてくるのが,森から響く球一のすごい悲鳴! 球三郎に連れて行かれた彼が一体どんな目に遭っているのかを見に行った仲間達が見てしまったのは,まさに特訓の範疇を超えたとんでもない光景.手足をくくり逃げられない状態にして,球三郎が球一の背を釣鐘がわりに宙吊りのでかい丸太を打ち込んでおりました! 既にやりすぎのプレイと化しているこの光景に,さすがの仲間も呑まれてしまいます.
いやもう普通に死ぬだろとしか言いようのないハードすぎるプレイ.そりゃ仲間思いの球七は球三郎に抗議しようとするものの,球三郎本人もやりたくてやってるわけじゃないのがよくわかるから文句も言えない.仕方なく球七は球一を茶化して元気づけようとするけれど…球一に至っては痛みで意識が飛んでおります.こんなに痛々しくてはどうしたって茶化せるわけもなく,仕方なく球一の血をぬぐってやる球七と,「…すまねえ…」と蚊の鳴くような声で答える球一.たかが野球の特訓なのに,なんでこんなことに!
球三郎曰く,背中の8つの急所を鍛えるためには丸太ぶつけしかないらしく,球七は自分が邪魔してしまったことを痛感.…でも,本当にこれしかないのかどうかは,謎.「お前達を見てると,つくづく男の戦いには際限がないことを思い知らされるぜ!」という球七の言葉は,そのまま視聴者の感想そのものでもあります.お前らの特訓は絶対に行きすぎなのでもうちょっと際限を持ってくれ(苦笑).
ビクトリー戦に際して球一と球三郎にかかった重みは並ではない.だからこそ.仲間達はその苦しみを少しでも軽くするべく,自分たちをさらに鍛え上げることを決断.球七球八は兄弟で旅立ち,球二は女房役として球一のプレイに付き合い,そして道を見失った球五は親とも慕う長島のところに赴いて,将来の敵から良い助言をもらいます.相手がどうだろうと自分が持ちうる限りの力を発揮しろ,正道を歩めという長島のすがすがしい教えに従って己の野球道に戻った球五は,格闘アニメじゃないけれど,バンアレン特訓室・高重力場での特訓へ!…その特訓装置のどこが正道なのかは,あえて追求しないであげたい(苦笑).
そしてこの戦いの業を背負った球三郎.彼の苦悩の意味を真の意味で理解するものは仲間にはおらず,彼自身もそれを共有するつもりもなく.だからこそ,球三郎は兄の手から仲間達を守るために,ひとりで鬼にならねばなりません.敵・ビクトリーを率いる将は,超人の証であるボールの痣を「烙印」とうそぶく球四郎.彼が超人としての宿命にここまで逆らうのは一体なぜなのか….そして,さらに明らかになる因縁ともっと溢れる血! 次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#53

「新シリーズは3×3の巻」

和馬の大麻ジャぱんによってついにモナコカップ優勝を決めた日本チーム.賭けに勝ってパンタジアを守るための120億を手に入れたはずが,サンピエールの侵攻は予想以上に速かった.南東京支店が次の手を打つ前にサンピエールはパンタジアを買収し吸収.月乃が守りたかったパンタジアは,霧崎のものになってしまう.
しかも霧崎は吸収したパンタジアの社長に月乃を据えて,サンピエールとパンタジアの全面対決を提案する.勝てばパンタジアの株式を取り戻せるが,その対決にかかる全ての費用はパンタジアが支払わなければならない.リスクを負ってもこの勝負に挑むべきなのか…月乃は決断する.

モナコカップを見事勝利で飾ったはずが早速暗転する逆境の「ジャぱん」.サンピエールのオーナー・霧崎は今の南東京の一同程度では止められないほどの恐ろしい指し手.月乃たちが勝利する直前に新たなる手を打ち盤面を乱し,折角稼いだ賞金を無駄遣いさせる勝負に持ち込みます.サンピエールとパンタジアが直接激突するこのバトル,「9」ってことはこれがラストバトルになるんだろうか….今回はその舞台のお膳立てがメインなんだけど,ごはんもあるよ!

前半.日本チームは大麻ジャぱんで歴史を変えたことにより勝利.この勢いでサンピエールの魔手からパンタジアを守るのだ!ってとこなんだけど,そう上手くは運ばないからこその物語.日本チームは折角なので祝勝会.1名除いて全員いい気分なんだけど,諏訪原だけは決勝で勝利のかわりに手にしてしまったモニカさんと別れねばならないことが辛くてたまらないってのがどうにも恥ずかしい.この場では,あの河内より軟弱ってことだもんなぁ….
そんな落ち込み諏訪原のところにやってくる可愛いモニカ.もうべったりくっつきまくりでご馳走様で眼の毒であるため,河内は2人きりで過ごせるように小粋に気を回してやるものの,そんな回りくどい気遣いを見せる河内はモニカの蹴りを食らいます.なんせ既にモニカと諏訪原は仲間も同然.…サンピエールが一足先に,パンタジアを吸収して霧崎オーナーの配下としたから!
ここまでの長い戦いはパンタジアを救うために皆で決めた大きな賭け.その成果をいきなり台無しにされた南東京支店の仲間達は,夕焼けの海岸でたそがれます.やはり霧崎の読みの深さは尋常ではなく,あの冠の上を軽く行く.…一見悠長にパーティやってたのがまずそうにも見えますが,実際に多額の払戻金を準備して振り込むにはそれなりの時間がかかるはずなので仕方がないんじゃないかと.もう乗っ取られちゃったんだから120億で新会社を設立するべき,というのが冠の合理的な考え.しかし人間はそれほど合理的なものではありません.
気持ちの整理がどうしてもつかない,この闘いの旗印であった月乃.誰よりもパンタジアを理解し愛していたからこそここまで無謀な勝負に挑んだのだから,祖父のつくった店を取られるのは悲しいし,ここまで仲間たちが頑張った成果が無駄になるのだってやるせないはず.そんな落ち込む月乃を元気づけるためのピエロンリングをプレゼントしてみる和馬.本人にはやっぱりブタに真珠だった王家の秘宝もカチューシャ並の扱いで,しかも,絶対和馬には何の意図もないんだろうけど,左手薬指なんかに嵌められたらそりゃ月乃さんは照れるってもんですよ.ちなみに言い伝えで指輪を持っていると伝説のピエロが来るらしいので,この先伏兵として登場するのかも.
さて,その頃のサンピエール側では雪乃が机をぶっ壊す勢いで大荒れ.なんせパンタジアの社長が自分でないだなんて,ここまで彼女なりに頑張った努力を無にされるようなもの.実際は雪乃はサンピエールの社長に就任することになるんだけど,結果的には梓川家の娘たちは霧崎の介入によって,誰も自分の思った通りに事を運ぶことはできなかったわけです.
そして運命は月乃さんを再び渦の中心に運ぶ.パンタジアの新社長として正式な打診を受けた月乃さん! 確かに一度傘下に置いてしまえば,その会社を運営する者は有能であるに越したことはないわけで.しかも今の月乃さんには120億がくっついているから,社長として迎えればその資金まで抱え込めるので大変にお得.これは河内にすらわかる程度のわかりやすい罠にしか見えないけれど…いきなりやってきた霧崎曰く,これは罠ではなく,勝負.
ラスボス霧崎が仕掛けてきたのは,反乱の可能性のある月乃を抱え込むことではなく,彼女に戦いを挑んでその反乱の源となる資金を食い潰させて完全に服従させること.サンピエールとパンタジアの全面対決に勝てばパンタジアの株式を全て帰す.しかも全国テレビ放送もついているから結果の捏造もかなり難しいはず.そのかわり放映権や経費はパンタジア持ち…という兵糧攻め.サンピエールだって千二百億円の株式を賭けているのだから相応のリスクを背負えって話なんだけど,これを飲むとパンタジア側には純粋な勝負以外に資金不足による敗北も付加されるのはポイントです.
さて,そのサンピエール対パンタジアの勝負を放映する番組の名は「焼きたて!!9」.今や日本中のご家庭でおなじみの天才少年パン職人,東和馬が毎週登場! バトルの形式は都市を取り合うパネルバトル…って9枚だけなのか….目的はパンが名物の都市を日本に作ること.地場の産物を生かし,その地ならではの名産パンを作り出したほうが勝ちでパネルを取れるのです.
日本にパンが名物の都市をつくる…和馬の心を揺るがせるのがこの部分.さすがは霧崎.チームの鍵である和馬が何に惹かれるのかを研究済みのご様子.和馬が思い出すのは自分がパンをつくりはじめた頃のこと.最初はじいちゃんだったけど,いろんな人にパンのおいしさを知ってもらうことこそ,職人としての和馬の夢! …ただしこれが敵の挑発で方便で罠だってことを,どれだけ鈍い和馬だって理解している.けれどそんな和馬をさらに揺るがす駄目押しが,霧崎が戯れに作り出したというゴぱん104号….

いきなり和馬と河内の脳内と視聴者の目の前ではじまる「炊きたて!!ゴはん」.赤飯チャーハン天津飯はあれど! アメリカの飯はない…ってなわけでものすごくついさっき見たばっかりっぽいアバン炸裂.いつもはひやひやするリアクションだけど,セルフパロディは著作権を気にしなくていいので気が楽だ(笑)! 北極の手を持つカリフォルニアの麦ファームの倅であるトムがアメリカ人のためのゴハンをつくるまでの一大抒情詩.どうしようもなくパチもん臭いんだけど,唯一うらやましいのはホカホカお姉さんの存在かなぁやっぱし.ご飯にはどんな食材とも合わせられる無限の可能性がある…って,主食ってのは大抵そうだし,むしろそうでないと困るよなと思う今日この頃です.
トムが北極の手で作り出した玄米牛乳粥は,お粥食って丘を行く・玄米と指きり玄米・牛乳をぎゅにゅーっと出すといういかにも1話らしいゆるゆるのリアクションを引き出します.たぶん「ごはん」も回を重ねるごとにおかしくなっていくはずなので,初回としてはこの程度のほうがいいと思いますよ.さらに白柳とか岸和田とか出てくる次回予告?と豆知識までサービスでつけられちゃ,降参するしかありません.

霧崎のゴぱんが見せた幻覚に呆然とする河内と和馬.確かに和馬の61号は歴史を変えるほど凄かったんだけど,霧崎の104号ときたら番組自体を変えやがりました! これ以上のリアクションを描こうとするなら,もはや放映局であるテレビ東京をどうにかいじらなきゃならないでしょう(苦笑).
和馬はただの若手の世界一であり,日本には和馬以上の実力者はまだ沢山いるという事実を前にすれば,そりゃ男としては戦いたくて仕方なくなるのは当然.けれどやっぱりこれは罠.下手に乗れば月乃さんを苦しめる.…でも,月乃にだって和馬が戦いたくて仕方ないのはわかるし,今となってはもうこれしかパンタジアを取り戻す手段がないのもわかっている.だから…「今すぐお受けいたします!」と霧崎の条件を飲む月乃! もちろんはっきりと月乃が決めたなら,他のメンバーがそれに異論を唱えるわけもない.そんなわけで,間違いなく罠である頂上決戦に,和馬たちは真正面から挑むことに決定!

後半は黒柳の変節.モナコから日本へと戻る飛行機上で,今後のために河内の素行に文句をつけている黒やん.確かに河内は下品だけど,アフロのヅラなんかよりも百億のピエロとかのほうがずっと下品だよなぁ…と思ったら,実際は同じ機中の松代店長を間接的に攻撃していたのでありました.元は師弟関係なのに,下品なアフロと頓珍漢なリアクションの相性は最悪.
そんな揉め事の中,霧崎の待つファーストクラスに呼ばれた黒やんは,いきなり職人をやめて味覚審査員に就任しろとか提案されてしまいます.パンバトルの花は超越的なリアクションを展開する審査員.しかも焼きたて9の審査員兼司会者ともなれば,毎週美味いパンを喰って凄いリアクションをご披露できる花形中の花形.黒やんの常人離れした鋭い感性と食物への造詣の深さを霧崎が認めたからこその勧告です.
とはいえいきなり敵の言葉に従うほど,黒やんは柔らかくできてはいない.ただし元来の堅物である彼の場合,その審査員魂によって判定を情で捻じ曲げることもありえない.…残るは黒やんのパン職人や食品化学者としての未練のみ.どちらの能力も並では到達できない領域に達しているんですが,そこをあえて,超一流の味覚審査員としての才能を生かすため,他の道を捨てるべきというのが霧崎の見解.
己の進路という難しい課題を背負って席に戻ろうとした黒やんが聞いたのは,松代店長の弟子であった当時に受けた数々の嫌がらせの真相.当時店長が余程ひどい嫌がらせをやらかしたことによって2人の仲は北極の手のごとく冷え切っているわけですが,店長にも一分の理がありました.フランスパンを手に取るだけで材料や正確な焼き時間・温度を当てるという黒やんの人間離れっぷりを見込んだ店長は,どうしてもプロの味覚審査員にしたくなった…というのが嫌がらせの理由.当時の黒やんは気づかなかったけれど,超一流の可愛い初弟子への店長なりの特別な気遣いだったわけですね.
そんな話を黒やんが影で聞いているとも知らず,口で伝えればきっとわかってくれるとか勝手な話をしている一同.いい大人だからこそ照れくさくて言えないことってのはあるもんで,気づかないのがボンクラだとか言い出す店長の照れっぷりがおかしい.でも,当時から本気で追い出したくなるほどに黒やんのことを見込んでいたし,今だっていがみ合ってもその才能は認めているに違いない.

影に日向に説得された黒やんは,ついにスーパー味覚審査員へと華麗なる転身! でも,なんか行き過ぎなくらい突きぬけたなぁ…(苦笑).番組はもちろん焼きたて9.パンタジアは和馬・河内・冠の3人チームで,サンピエールが投入した第1の刺客はアイドルグループ・クマップの坪塚! …このようにして始まった,日本中を舞台とした大勝負の行方はどうなる? たとえ凄腕でも,アイドルに負けているようだと先が思いやられるのでちゃんと勝てパンタジア! 闘いの中でアイドルの悲哀は一体どこまで描かれるのか.次回に続きます.

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アストロ球団#10

「スカウトマン球四郎大活躍の巻」

巨人軍への挑戦権をかけてアストロ球団に喧嘩を売ってきた,超人・峠球四郎率いるビクトリー球団.あらゆる分野で卓越した能力を見せる球四郎は,野球以外の分野で一流の選手を自らスカウトする.ボクシング,プロレス,テニス,ボーリング,ローラースケートといった畑違いの一流選手を,球四郎が磨き上げて一流の野球選手に仕上げようというのだ.球四郎の作り上げる異形のビクトリー球団.そこには球三郎との因縁の深い人物の影もあった.

一応野球ドラマなんだけど2戦目にして野球の範疇を越えてきた「アストロ」.ロッテ戦もたいがい凄かったんですけども,敵側で野球選手じゃないのはモンスタージョー程度じゃないですか.しかし今回球四郎が揃えてくるのは別スポーツの野獣なスペシャリストども.現在のアストロに負けることはたった6人に勝てなかったという評価と屈辱を敵に与えるわけですが,ビクトリー球団は「球四郎以外野球は素人」というとんでもない布陣.アストロにとってはビクトリーは破って当たり前,負ければ素人に負けたという評価を下されかねない.これは実写で同じ人類が演じることで,原作よりもやや際立って見えるポイントです.

長い前半.球団旗燃やされるわテレビで日本中に悪口を放映されるわと球四郎に挑発されまくったアストロ球団.ここまでされたらたとえ罠でも,アストロ球団は踏み込まないわけにはいきません.峠会長の孫である球四郎がここまでやってのけるのは,巨人軍を筆頭とした現行のプロ野球のシステムを守るためなのか,超人の怒りを買うことによって,さらに自分自身の能力を高めようという自分勝手な魂胆なのか.
さて,ときどき出てくる食堂はすっかりアストロ球団のなごみ所になってしまった模様.ロッテ戦は日本中にテレビ中継されたんだからもっとファンが詰め掛けてもおかしくない気はするけれど,あの程度ではわずかにファンが増える程度なくらい,当時の巨人軍の人気ってのは絶大なのかも.てなわけでファンに取り囲まれることもないアストロ球団の面々は,峠球四郎の出自について新聞で知ります.大財閥,峠コンツェルンの峠会長の孫で,灘の主席.しかも運動部掛け持ちで全部全国大会出場.財力と知力と運動能力を全て兼ね備えた彼は,その名の通り四番に相応しい超人.そんな完璧超人が集めてくる選手度もまた,スペシャルです.
ジムに金がないのでタイトルマッチにすら出られないボクサー・ダイナマイト拳.このままでは飼い殺しだと言い切るのがスカウトマン球四郎.いきなり来て愚弄する彼を拳は殴るものの,一流のボクサーのパンチを受けても立ち上がるスカウトマン球四郎.その上いきなり短刀を出して切りかかるスカウトマン球四郎! それは絶対スカウト行為じゃねえ(苦笑)! 本気で切りつける球四郎は一流のボクサーを壁際まで追い詰め,その強さを彼の身に刻みつけた上,相応しい移籍金を軽く支払って拳をお買い上げ.今後のスカウト活動が思いやられます….
次にスカウトマン球四郎とその子分の拳が訪れたのは新日の道場.狙うは力動岩,新人の癖に練習相手を病院送りにする加減知らずの野獣は,相撲の世界から追い出されたハグレ者.この撮影,新日に協力してもらってレスラーが出演してるんですが,さすがは本物で物凄くいい体してるなぁ….対戦相手に対する不断の気配りが要求されるプロレスでは,気遣いなく相手を壊そうとする力動岩が受け入れられなかったのは当然.スカウトマン球四郎は新日すらもてあます野良犬を空中殺法で見事に仕留めて捕獲.
今度はテニス.明るく健康的でおなじみのテニス選手でありながら,「一つ倒しゃあ父のため…」とテニスとは思えない陰気なひとり言で練習に励む宗像純.テニス界のカミソリの竜のような彼は,球を当てて相手を殺してしまうらしく試合どころか練習相手すらいない.…むしろ暗殺者として仕事したほうが良さそうな気が.彼を勧誘するのはもちろんスカウトマン球四郎! やっぱりバッター候補だろうな.
そしてボーリング.パーフェクトを連発する素晴らしい才能を持ちながらも,多額の借金を抱えた剣持豪.華麗な変化球を誇る彼の身柄を,スカウトマン球四郎は溢れ出るボンボンの財力を背景に多額の借金を返済する条件で勧誘.この剣持の独特の陰に篭った雰囲気が絶妙.多額の借金を抱える彼ですが,あの雰囲気だと…クスリかもしれんなぁ(苦笑).
そしてしばらく前に球四郎にシバかれたローラースケーター・流血3兄弟.あまりの暴れっぷりに業界を永久追放された3人は大のアストロびいきで,球四郎であっても引き込むにはちょいと難しい相手.しかしそれを惚れた相手を打ち負かしてこそ男の値打ちは上がる…などと甘言でたぶらかすスカウトマン球四郎.力や頭や金だけでなくその口も一流で,きっと女なんか口説き放題に違いない.
スカウトマン球四郎ことスカ球の大活躍によってビクトリー球団に集う色モノ…強者たち.アストロも精一杯頭を使って峠コンツェルンに斥候を送るわけですが,その斥候が悪目立ちする球八と球三郎ってあたりがもう大失敗.こんな時こそまだキャラの薄い2代目球二とずーっと影の薄い球五を送らないでどうする(笑).
スペシャリストを手当たり次第かき集めたように見えるビクトリー球団.しかし球四郎の頭脳があれば,それぞれの一流の能力を全て野球に応用可能なのではないかという懸念が.ただし基本的な野球の動きをごく短期間で素人どもに叩きこめるかどうかは話は別.この短期間では恐らくそこまでは無理…という判断は球四郎相手ならば甘すぎる.球四郎があのとき見せたという下段の構えは,球三郎の見えない目に既に引き込まれた恐ろしい相手の姿を映します.
それは恐らく,顔に傷のある凄腕の拳士.これまで見せてきた球四郎のどの勧誘にも容易には乗らないはずの男….スカウトマン球四郎は彼の唯一の弱点であるプライドを突き,相手のフィールドで巧みに渡り合う.流派の全国制覇への宣伝,さらに後継者争いの舞台を餌に,球四郎は最大の武器を既に釣り上げている.
こうして陣営の整ったビクトリー球団は,流血3兄弟便に乗せてアストロ球団に果たし状を送り出す.表にはVの字.エセ超人を倒すパーティの招待状!

後半はさくさく本格宣戦布告.その権力を使ってメディアをも自由自在に使いこなす球四郎は,毎朝テレビの記者会見でさらにアストロ球団を追い詰める.たかが球遊びに球四郎が加わる理由は,古臭いルールのなかでくすぶる若い魂を集め,古臭い社会をぶっ壊す革命を起こすこと! …確かに真の革命は権力側まで巻き込んだ段階ではじめて起こるもの.権力の内側から出でて権力を食い破る.その第一歩が打倒アストロ.とはいえアストロは完璧な非権力側なんだけど….
ここまで徹底して喧嘩を売られ続けたアストロ球団.しかも招待状で連れてこられればもはや逃げる理由などない.しかし実際に球四郎がアストロどもに見せたいのは,ここから先のデモンストレーション.…スカイラブ以上の落差のある球を打てる打力に,四方からの攻撃すら華麗にさばく守備力.その絶大なる力を持って狙うのはアストロの打倒ではなく,アストロ抹殺! その最終兵器として登場するのが伊集院大門…球三郎の兄! 脅威の超人に率いられた強く恐ろしい色モノ軍団はアストロにその切っ先を真っ直ぐに向ける.次回に続きます!

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金色のガッシュベル#131

「選べないから見つけた道の巻」

ディオガ級の術を持つブザライを魔界に戻したガッシュたち.分断された仲間達は再び集結するが,ウォンレイが敵側にいたことを知ったガッシュたちには逃れようのない問題が突きつけられていた.新たな魔物・リーヤのパートナーであるアリシエが示す究極の選択.リィエンを救おうとすれば世界の人々が死に,世界の人々を救おうとすればリィエンが死ぬ.その選択権を持つのはここで唯一ディオガ級の術を持つガッシュのみ.ガッシュは,逃れられない過酷な2択に回答することを迫られる.

ウェルカムバトルをなんとかこなした主役どもを更なる困難と決断が襲う「ガッシュ」.今回はファウード編前半の解決に要求される要件を明らかにし,ついでに主役にストレスをかけて大きな覚悟をさせるかなりの見せ場…な割に作画が貧弱なのがちょっぴり悲しい気分ではありますが(苦笑)後半のガッシュの苦悩はなかなかいい演技っぷり.
これまでバトル担当としてひたすらに清麿の指示に従ってきたガッシュが踏み出す,自立のための第一歩.知って予測し決断するには大きな責任を負う覚悟が必要で,これまでのガッシュはそれを清麿にまかせっきりだったわけですが,魔界の王を目指すならそろそろガッシュ本人もその責を負うべきでしょう.なんせ魔界には,清麿を連れて行くことはできないはずなんだから.

まずは前回で終結した戦闘の結果を受けた敵側の状況ですが,ブザライがやられたことはリオウにとってかなりの痛手.ここまで集めてきたディオガ級の力が,計画の実行直前に1つ欠けてしまったから苛立つのももっとも.それに対し術を手加減してこんな結果にしてしまった現場責任者のキースときたら自分を罰してふざけている.あの状況で楽しみを選んだキースには,リオウの計画の詳細は知らされていないんだろうなぁ…ファウードの力を横取りすることこそが,リオウに従うキースの真の目的.呪いで無理に従わされているウォンレイも含め,リオウ側は決して一枚岩ではありません.
さて,今回は間違いなく主役のガッシュとその仲間たちは,ぼろぼろになりつつもティオたちとようやく合流.戦闘では未知数でもモモンのナビとしての能力は最高.ティオのサイフォジオでいきなり全滅しかけたガッシュたちを回復させたのはいいけれど,さすがに4人分なので恵の心の力が尽きております.潜入直後にここまでやられている主役たち,無駄遣いしすぎです.
関係者にとってはまさかのキャンチョメ大活躍で勝ちを拾った&最初は逃げたことを報告したり,オープンスペースで着替えはじめて怒られたり.集まって敵がいなければとりあえずギャグをやるのはお約束というか体質なんでしょうか(笑).
ただ顔を洗って顔を拭くだけなのに芽生えそうな恋の予感とかはまあどうでもよく,大問題は恵が戦いの中で敵側のウォンレイを見てしまったこと.実際は冷たい目だった以上の情報はないんだけれど,これだけでも清磨にとっては相当重たい.…ちなみにウマゴンも敵側にチェリッシュがいたという情報を抱えてるんですが,メルメルでは外の人に意味がわからないのがどうにも悲しい.ウマゴンが人の言葉を話せるようになるまで,サンビームとすら普通の会話をすることは不可能なんだろうか….
冷たい目でかつての仲間を見て,助けを求めてもこない.ウォンレイが見せた態度が示唆する真実は,清磨に非常に厳しい問題を突きつけます.頭脳担当の清麿が抱えてきて,今信憑性が大幅に上がった可能性の1つは,リィエンの呪いとファウードの復活に深く関わるもの.…さっきガッシュとキャンチョメがブザライを倒したことにより,ファウードは復活できなくなったものの,リィエンは2日後に命を落とすことが決まったということ.
実際にリィエンは呪いのために相当衰弱しています.,とりあえずチェリッシュたちがウォンレイたちとあまり立場は違わなければ少しは救われるかも知れませんが,それでも,ガッシュたちにろくな状況説明もしないほどウォンレイが思い詰めているのは厄介.リィエン恋しさのあまり冷静な判断ができなくなっている可能性が高い.
「確実ではない」とつけながらも現状についてかなり正確に洞察している清麿.しかしそんな洞察ぶりを「甘ったれた考え」と言い切るのがいきなり出てきた新たなる登場人物,アリシエ.ろくな情報がないのはわかるけれど,たどり着いた答えは正解だからちゃんと言うべき,と促す彼もまた魔物・リーヤのパートナー.彼らは,清磨がこの結論の「覚悟はできていた」ことに惹かれて接近してきたのです.
そしてアリシエがぶっちゃける,清磨が乏しい材料から推測した内容の正解.ブザライはファウードを復活させるのに必要な力で,それを失った今,ファウードの封印は解けず呪いを解く手段がなくなるから,リィエンは死ぬ.しかしガッシュの力を使ってブザライが抜けた穴を補えば,封印を解くことによってリィエンの命は救われる.…ただし,ファウードが復活すれば世界は滅びる.
清麿の恐れていた決して逃げられない究極の選択は,リィエンと世界中の人々の命を天秤にかけること.そしてこれはその力を持つガッシュが決めるべき選択であり覚悟.ここまでガッシュを導いてきた清磨も今は傍観するのみ.ガッシュは,自分の頭と心で決めねばならないのです.

雨の中でガッシュはひとり苦悩.単に解くのが難しいだけではなく,どちらの選択にももれなく人命がついてくるのが洒落にならない.ガッシュにとってはリィエンも世界の人々も大切で,おいそれと選べるものではない.けれどファウードが超巨大な魔物であることが確実ならば,全世界が滅びることは決して絵空事ではない! …キャンチョメの破天荒な予想は大当たり.大袈裟なギャグではないのです.
リィエンと,モチノキ町の愉快な仲間達や世界中の友達.ガッシュにとってはどちらも大切な友達で,どちらかを失うような選択なんかできない.しかしこの選択はガッシュが考えるべきことだから,清麿は助けてはくれない.ガッシュの力が鍵になるから,どちらかの死という究極の選択から逃れることは許されない.
雨と雷鳴の中,ガッシュは2つの間でひたすらに苦しみます.魔物とはいえ幼児に与えられる課題としてはあまりにも残酷な2択.しかしガッシュ自身に結論を出させようとしているのはアリシエたちだけではない.ガッシュのパートナーである清麿もまた,今その答えを言わせねばならないことを知っています.
雨の中,この場の全員の代表としてひたすらに苦しむガッシュ.助けを求められたことがきっかけで仲間になり,石板魔物編では一緒に戦ってくれたリィエン.孤独だったガッシュに笑顔を向けてくれるたくさんの友達.仲間として辛いときにも力になってくれた人と,ひとりぼっちだった自分に楽しい時間をくれた友達.ガッシュはどちらも大好きで,どちらも切り捨てることなどできない.だから膝をついて頭を抱えて泣くほど苦しんで!…それでもどちらも選べない,雨の中.
見守る仲間たちはガッシュの苦悩に困惑するばかりだけれど,その中でもガッシュの決断を信頼しているのが清麿.全ての決断をパートナーに任せるのは,魔物に決断する能力があるのならただの無責任.それはこの先決してガッシュのためにはならないと信じたからこそ,大事な相棒を千尋の谷へと蹴り落として回答を見守り…ガッシュは地面をぶん殴る!
結局どちらも選べない.選べないなら別の道を探し出すしかない.究極の2択ではなく,リィエンも世界の人々も両方とも助ける新しい道を.「どちらか死ぬのではない.全てを助けるのだ!」 それも現実味のない理想を語るのではなく,実現可能な回答を出さねばならない.ガッシュが気づいたのは残り2日という時間と,自分に協力してくれる人たちの力.そこにはもちろんアリシエたちの知識すら織り込んで…「ファウードを復活させてから! リィエンの呪いを解いてから! ファウードを魔界に帰す!」 そんな方法があるものかというアリシエの最後の攻撃にも,もはやガッシュは怯まない.魔界からここに来たなら,帰す方法もあるはず!
雷鳴と雨の中のガッシュの叫びに仲間たちは打たれます.激しい苦悩の末に導いた答えは現状で最善のものに違いないから,打たれた仲間達は当然のように協力を約束! かなりの困難を伴うものの,この道ならば理想のエンディングに繋げられる可能性があるし,考えた末に見事に決めた今のガッシュになら喜んで従える.そして,最高の答えを導いたガッシュに清麿は雄叫びを上げる!
「よくその答えを出した!」と絶賛する清麿と,逃げずに答えを出したガッシュのことをようやく認めてくれるアリシエとリーヤ.…もしここでガッシュが正しい解を出せなかったら,アリシエは一体どうするつもりだったんだろう.最悪でもファウードを暴走させないために,ガッシュを魔界に帰そうとしたかもしれないな.
仲間と世界を天秤にかけるのは,王になるものがいつかはぶつかる試練.「仲間一人簡単に見捨てて何が王だ」という清麿の小気味のいい信念が好ましい.特に最後の「魔界に帰す」の下りは清麿の予測すら超えていたから,この回答が出せるなら,王の資質があるかもしれないとまで見直しています.…これまでガッシュを王にするためにがんばってきた清麿だけど,実際ガッシュが王に向いているかどうかについては半信半疑だったってことだよな(苦笑).

ついに雨は止んで作戦開始.ガッシュたちを認めてくれたリーヤとアリシエも加わって,魔導巨兵ファウードを魔界に戻すための方法を探すべく,その巨大な体内へ侵入することに! 目指すは体内のどこかにあるコントロールルーム.巨人の体内をがむしゃらに進む長い長い2日間がついにはじまります.最良のエンディングを迎えるための道は相当の悪路で,待ち受けるのは面白くも残酷な展開! …てなわけで,まずは大変に面白い予定の次回に続きます!

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アストロ球団#9

「新たなる憎しみへのいざないの巻」

人命という余りに大きなものを代償としながらもついにロッテに勝ち,巨人軍への挑戦権を手に入れたはずのアストロ球団.しかし彼らの前途を阻むのは,同じボールの痣を持つ第8の超人だった.試合中に球二を殺した悔恨から屋久島に隠遁したカミソリの竜を挑発したり,巨人戦に備えて特訓する超人たちの前に立って球団旗を燃やして宣戦布告したり.彼の名は峠球四郎.莫大な財力を後盾として持ち,肉体と精神を鍛え上げてあらゆる分野で天才的な能力を発揮する恐ろしき超人だ.

物語を熱くさせるためならば人死程度は平気で選ぶ恐ろしき「アストロ」.感動を呼び起こすためにとりあえず殺してみる,というのは最近流行のドラマや映画でもポピュラーな手法なので今更どうってこともないかもしれませんが,死因が不治の病やら事故ではなく,野球の試合なあたりが本作ならでは.今回はついに始まる対ビクトリー球団戦のプロローグ.これまでも試合の合間にちょくちょく割り込み奇行を披露していた球四郎の凄さがじわじわと披露されていきます.

前半は旗を燃やす.たった6人で挑んだロッテ戦,そもそも大幅に足りなかった戦力は初代球二の命で贖うこととなってしまい,人生最大の賭けに挑んだ常人は見事に墓石へと化けたのでありました.本人はそれなりの覚悟で命を賭けたはずだけど,この結末を見てしまうと,いくら憧れの超人どもに勢ぞろいで墓参りされてもあの沢村と同列に扱われても,ちっともうれしくありません.特にシュウロに関しては,彼の不在が球二を殺したようなものなのでもっと反省してもらわないと球二も浮かばれない気がする.
ドームを望む場所に墓石を立てられて,死してもなお自分を殺したアストロ球団を見守らねばならなくなった球二.根本的に自分たちがやったことを理解していない球一たちが,ここならいつだって俺たちが見えるだろうと満足してんのがやりきれねえ…(苦笑).アストロ球団はこの先次々と苦難に襲われるわけですが,これも初代球二の呪いと考えれば納得できそうな気もします.
そんな球二の墓にそっと添えてあった,なんか安そうな仏像を見つけた2代目球二.申し訳ない成仏してくれの気持ちで刻まれた仏像を供えたのは,球二を殺してしまったカミソリの竜こと球六.直接手を下した竜のほうがより罪は重くて当然だけど,ろくに反省も謹慎もしていないアストロ球団もどうだろう(苦笑).
人を殺してしまったのだから強い罪の意識を感じて苦しむことは当然のこと.それこそが贖罪の第一歩.しかし,そんな苦しみすらも野球に結びつけて強制的に昇華できなければ,真の意味での超人とは言えないのかもしれません.1973年3月12日は,アストロ球団の初勝利の日であり,同時に多大な業を背負った日でもあるのです.
さて,アストロ球団に比べるとまだまともな神経を持ち合わせていた竜は,上に向かって生えていた爆発髪を寝かせて屋久島の小屋に篭り仏像を彫って暮らしております.霧の中,悔恨と贖罪の日々を暮らす竜のもとを訪れたのは…野放図なあの男.尊大で生意気で何もかもをバカにした態度のこの男.それは仏像や人の死であっても例外ではなく,死んだ奴は戻らんと厳しい真実を竜にぶつけます.どこの誰とも名乗らぬままで,お前のやっているのはただの自己満足だと痛すぎる真実を狙い撃ち.…もちろん竜だってこれが自分を慰めるだけのものに過ぎないと知っているんだろうけれど,罪の重さを知っているからこそ何もできずにいることは理解してあげたい.
無頼漢は島に篭った竜をバカにすることに余念がない.特に「でくの坊」呼ばわりは竜の中に眠っていた激しい負けん気に赤い火をつけ,愉快犯は小さな火にがんがん風を浴びせかけて大きな炎に変える.折角彫った仏像をなぎ払う男に怒る竜と,その怒りこそ力だと言い切る男.確かに野球に対する憎しみと怒りが竜に人殺しの力を与えたけれど,その力は決して正しいものではないから,野球をやめた….もちろんこれがただのごまかしであることを,手慰みにバットなんか作ってしまっている竜自身がきっと一番知っている.

アストロ球団には他の球団では実現不能な華があります.超人たちの超プレイや血の華だけでなく,そもそも9人揃っていない戦力差そのものが,日本人の判官びいきの心を直撃してやまないわけです.これだけの差があればどんなアイドル球団であっても戦えば自動的に悪役扱いされてしまうわけで,それゆえに対戦相手としてつきまとわれている当時のヒーロー球団である巨人軍の苦悩は深い.
話をしてもらえないからと他球団のスタッフエリアに侵入しようとするシュウロと,そんなシュウロには近寄りたくもない川上.勝ったから戦ってくれというシュウロと百年早いと断る川上.挑発しても相手は乗らず,シュウロとアストロ球団のラブコールはちっとも川上巨人に届きません.さらに登場したこの章のキーマンである峠会長.彼はもう1つの超人球団の存在を,シュウロに教えます.
さて,人を殺してもロッテに勝ったってのにその挑戦権をちっとももらえていないことなんかまったく知らない超人たちは,例の応援歌を響かせつつ,来るべき巨人戦に備えて特訓の真っ最中.ロッテ戦で体力のなさが露呈した球一はスカイラブの連投100球まで耐えられるようになり,2代目球二のリードもばっちり.気合が入りすぎてちょっと空回っているのが球七で,球八とともに兄弟でノック中.そして一番気の毒なのは,ファンクラブの声援を受けつつ練習に励む球三郎の隣の孤独な球五.対比されて悲しいこの状況は,ある意味精神鍛錬な気がします(苦笑).
そして…ロッテ戦終了後にも襲い来た痣の痛みとともに,8番目の超人がアストロの旗を持ってやってきた! 相変わらずふてぶてしい表情で,ここまでの行動を見る限りアストロ球団と超人たちをバカにしているとしか思えない彼は,神聖な旗をそのまま燃やすという見事すぎる宣戦布告をぶちかます! そりゃもう血の気の多い球七は早速暴力に出るものの攻撃は当たらず,むしろ子ども扱い.行動だけでなくその能力もまた非凡です.
アストロ球団を超人ではなくただの野球馬鹿だと愚弄する彼は,超人とは肉体と精神を鍛え上げた創造的な天才のことだと勝手に持論を展開.確かに超人とはいえ球一たちはあまりにも馬鹿であり,その馬鹿さが原因で余計な血を流しすぎ.ただし馬鹿さゆえに目の前の逆境に迷わず飛び込めるという利点もあることはあるのですが.
闖入者がここで見せる美技は,ロッテに勝って体力もついた球一の鼻を見事にへし折ります.「ワシから見たら,おまんらの超人プレイなんぞ,子供だましに過ぎん」…その投法はあのスカイラブ! 球一が必死で会得した技を再現しちゃった彼こそは,彼の定義で言う専門家以上の超人そのもの.もちろん目の前で必殺球をいきなり奪われた球一は,がっくり膝をついております.

後半はついに正体が明らかに.アストロドームの監督室で超人たちがシュウロに見せられたのは,球一をあっさりコピーしやがったあの男のプロモーションビデオ.お相手は件のカミソリの竜であるわけですが,背景で意味深に燃え盛るかがり火がどうにも謎.イメージシーンというわけではなく,現実に燃え盛っちゃてるからなぁ….
プライドを傷つけられた竜が投げるのは当然のように殺人L字投法.さっきまでの悔恨は一体どこに行ってしまったのだ(苦笑).けれど男はアストロ球団ですら不完全にしか攻略できなかったあの球をトンボ返りで見事に攻略.当時のルールとしてあの反対打席への移動が許されるかどうかも微妙に気掛かりですが,そもそもこの世界の野球は法よりも強いもののようなので,まあいいや(苦笑).これは,球三郎にもできなかったスムーズで美しい攻略ぶり.
ちなみに当の球三郎は時々忘れがちですが失明しているので,モニタは見えず音声と周囲のリアクションを感じるのみ.そんなわずかな情報であっても,男の下段の構えに気づきます.竜の球の弱点は.その極度の回転の代償としてとことん球が遅いこと.一度放り出されたらミットに収まるまでに時間がかかるからこそ,トンボ返りのような奇策が可能となったわけです.竜の蛇のごとき球回転の方向も投げられたあとは一定.そこで打席を変えることにより,バットに到達した際の回転を逆向きに受けるようにしたならば,恐ろしい球は長打へと変わる!
敵の技量は球三郎をも上回る.バッティングセンスもさることながら恐るべきはその読みの深さ.てなわけで明らかになる新たなる敵の正体! 彼の名は峠球四郎.もう1つの超人球団・ビクトリー球団を率いてアストロが巨人軍と闘うための道の途中に立ちふさがる者! アストロ球団に先立って巨人軍への挑戦権を奪った彼らは,あくまでの格上の相手としてアストロ球団の挑戦を受ける所存です.アストロ1こと球一を潰したと公共の電波を使って宣言する球四郎は,完全にアストロを舐めている.
…ただの野球バカでも人殺しでも,ここまでやられて燃えない奴は漢ではない.怒る球一たちに対して,これは敵の筋書き通りだと読んでいるのが球三郎.球四郎の真意がどうあれこれは明らかな挑発行為.勝ち取って得たはずの巨人軍への挑戦権をうやむやにして,さらに非公式戦を実施しようという腹づもりに違いない.とはいえここまで大々的にバカにされて戦いを受けないわけにもいかず,策士にハメられたアストロ球団には,もはやビクトリーを叩き潰すしか道はない.たとえ相手がどれほどの力を持とうとも,ずたずたになる覚悟で邪魔する奴を叩き潰す.それこそがアストロ魂だ!
そして,確固とした哲学を己の内に抱え,その哲学を貫くためならアストロだろうと少年だろうとまったく容赦をしない球四郎.悔しさを忘れるな.憎むことを遠慮するな.全力で憎い敵にぶつかったときこそ,今までよりももっと先に進める…これこそが球四郎の哲学.敵と戦うことで己を高めるため,まず敵の能力を怒りや憎しみで高めようとする求道者球四郎が作り出したビクトリー球団とはいかなるものか.次回に続きます.

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新しい朝の風景とかiPodビデオとか10月終了雑感とか

だいたい余計な話も書かずにひたすらレビュー書いてるときってのは忙しいわけで,最近はそれすら途切れ途切れになってすんません.なんせ今月から勤務地が変わることになって,それに関わるいろんなことにこの1ヶ月激しくやられていたわけでして.…まあ,最終回レビューに力を注ぎ込み過ぎて燃え尽きたってのもあるけども(苦笑).

てなわけで今月からの朝の風景.

普通は異文化のるつぼに放り込まれたようなもんらしいけど,自分にとってはむしろ会社が自分の趣味に乗り込んで来たようなもんなので大変に微妙です.

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通勤時間が乗り換えありの片道1時間以上に膨れ上がってしまったので,この時間を上手く使うべく,いくらかのものを買っていくらかのソフトをサーバに入れました.全部がまともに連携するまでには結構時間がかかったけど,完成したら凄く便利.

【買ったもの】
BUFFALOのTVチューナー&MPEGキャプチャボックス,PC-MV7DX/U2
BUFFALOのハードディスク,HD-HGLAN160G
iPod 60GB/White

【新たにインストールしたもの】
・BUFFALOの買ったものについていたユーティリティ
MobileHackerz - [ウェアラブル奮闘日記]からAVCTest-051105.zip.
iTunes for Windows
フォルダ監視

番組をPCレスで録画して,そのデータを自動的にmpegムービーに変換してiPodで見るための一式.変換に関する連携部分はMobileHackerz - [ウェアラブル奮闘日記]の10/30,「使い方2:録画アプリと連携して録画後自動変換」を参照すべし.
ちょっとハマったポイントとしては,録画時の形式はMpeg2にするべきってことと,携帯動画変換君はドライブのルートディレクトリには書き出せないってことと,(当たり前なんだけど)携帯動画変換君で変換をかけたPCでないとiTunesには自動的に登録されないってことかな.
うまく連携できると通勤途中に毎日違うビデオが見られてうれしい.しかも意外といい画なので,感想を書かないで見ているアニメはiPod視聴に完全に切り替えてしまいそう.大きな画面で見られないのはちょっと味気ないけど,今は何よりも貴重な睡眠時間を稼ぐためなら仕方ないわけですよ.

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引越しやら視聴スタイルの改造にかまけて,アンケートへの返答が遅れてすんません>光希桃さん.アニメ感想率調査の締め切りの11/13までにはなんとかまとめて出しますんで! …って,うちの場合は結果が出た後にまた一仕事あるんだった…(苦笑).

忘れないうちに10月終了アニメ雑感.数字は私見:一般:電波.

フルメタルパニックTSR 3:4:1
映像の質は容赦なく素晴らしく,原作者自らが書いた脚本もまた素晴らしく,普通に見れば残虐な描写以外は文句のつけようもない作品のはずなんだけど…どうやら,原作を知っていたことが完全に裏目に出てしまったようです.原作をよく知っていたがゆえに,そこにさらに加えられた過剰なサービスぶりがダメだった模様.原作を読んだときにはラストの爽快感に快哉を上げていたからなおさら悔しい.…あとは,本作の場合は恐らく6話完結がベストのような気がする.中盤の間延びが勿体無かった.

ボボボーボ・ボーボボ 5:2:ぬ
一般人が見るにはあまりにも破綻していて,サブカルの仲間に入れてもらうにはあまりにも無邪気で野卑過ぎる稀代の怪作! 物語という枠の中で好き勝手に暴れた彼らの旅は,まさにアニメで描かれた現代のお笑いバラエティでありました.実際,まともな比較対象がアニメの外にしかないってのは,本作の独自性がどれほど凄かったかを強く物語っているんじゃないかと.
およそ妄想にしか思えない物語を時に忠実に時に脱線しながら再構築した脚本.アクの強すぎる原作を整理し愛らしさを加えたデザインや,そんな適当デザインどもを真顔で本気で動かした素晴らしい作画.さらにこれに加わった涙ぐむほど絶妙の効果音や激しすぎる声優の熱演! …はじまったときには正直暴挙にしか見えませんでしたが,最後にはなんて愉快で素晴らしい作品に化けたもんだろう.
視聴者への正負両極端な影響力が非常に強いのと対照的に,その理由を説明するのは大変難しく,実にレビューに向いてない作品でもありましたが(苦笑)粘って無理を重ねたことで,いろんな意味で鍛えられた気がします.ラストは尻切れてしまったけれど,本当はゴールデンタイムから追われた段階で終了してもおかしくなかったので,ここまで長いロスタイムを楽しませてくれたことを心から感謝したい.世界のどこかに,この作品の価値を誰もが認めてくれる,そんなクレイジーな国がありますように!

「ボーボボ」最終回レビューはまた少しずつ書き進めているので,気長に待ってくれ!

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金色のガッシュベル#130

「最後の鍵は影の弱虫の巻」

ファウードへと潜入した直後,キースとブザライに襲われたガッシュとキャンチョメ.一時は全滅しそうになったガッシュたちだが,キャンチョメの新術・ディマブルクの効果によって命を繋ぐ.これまでの術の応酬によって心の力が尽きかけているのは敵味方ともに同じ.そんな中,本体の心を受けて動くキャンチョメの分身たちは,見事な連携でブザライとキースを翻弄し,ガッシュがブザライにザグルゼムを当てる隙を作り出す.
敵の2体はザグルゼムを喰らい,ガッシュに残った呪文はとどめのバオウ・ザケルガのみ.しかしキースとブザライに挟まれてしまっては,ディオガ級の呪文を打ち砕き2体を倒す電撃の連鎖を組むことができない.

誰もに愛される名脇役の晴れ舞台を最高の品質で飾る「ガッシュ」.前回のアレンジぶりも見事だったけれど,今回のクライマックスは物語の盛り上がりと相まってまた一段と素晴らしい! 視聴者だけでなく,作り手にも愛されているなぁ,キャンチョメ.原作ではちょいとわかりにくかった分身連携も動画の力で大変わかりやすくなっているのがうれしい.折角の見せ場でも容赦なく入る笑いも合わせて,実に見ごたえのある良い回です.

ファウードを見つけて侵入した直後にいきなり全滅しかけるガッシュとキャンチョメたち.あまりのペース配分のできてなさにちょっぴり呆れてしまうものの,これは最初に強敵をぶつけて完膚なきまでに叩き潰す,という敵の戦略がハマったのだと思ってあげたい.元々ガッシュたちに残された時間はわずか.定められた時間までにリィエンたちを救いファウードを止めねばならないけれどなかなか前途多難です.
しかしキャンチョメの新呪文・ディマブルクは相当の優れもの.決定的な攻撃力こそないものの,高い防御力と応用の幅の広さが素晴らしい.パートナーにキャンチョメを適切に扱える頭脳さえあれば,どんな魔物にだって勝てそうな気がする.本体と分身の関係はパートナーと魔物の関係にも似ていて,キャンチョメが強い心を持ち続ける限りどんな強い呪文を前にしてもへこたれることはない!
体力と心の力が尽きかけたガッシュが効果的には動けない今,キースとブザライに立ち向かうのはキャンチョメ一人きり.しかし5体の分身には怯えがなく,その身を盾として,さらにちょこまかとかわして敵の術を無駄に消費させていく.気がつけばブザライはディオガ級の技が残り1撃,キースは通常の技が残り1撃いけるかどうかという心の力の消費ぶり.…とはいえ心の力が残っていないのはガッシュたちも同じ.わずかな呪文をいかに効果的に使うかがこのバトルの最大のポイントとなります.
戦場だけ見れば丈夫で気合溢れる5体の分身を有するキャンチョメが最も有利.しかしその脇を見れば,分身を作り出している本体とパートナーは未だに立てないほどのダメージを食らったまま.これに気づいたキースは呪文なしで動けない本体を狙うわけですが,大切な相棒を守るために鉄の男が立ち上がる!
根本的にギャグキャラなので大変に丈夫な体を持つけれど,さすがに魔物の攻撃を喰らっても平気なほどに人間離れはしていない.それでもキャンチョメを抱えて逃げてみせる世界のヒーロー・鉄のフォルゴレ! もちろん限界ぎりぎりのやせ我慢だけど,キャンチョメにとってどれほどうれしいことか.ディマブルクのような魔物の精神状態が重要な意味を持つ術の場合は,その効力に影響が出てきそうなほどの素晴らしいフォローです!
仲間が自分の目の前で消えるのは嫌だ.そんな本体の強い心を受けたキャンチョメの分身5体とブザライの戦いでは目まぐるしくも見事な分身コンビネーションが炸裂.ブザライの両手の動きを分身2体で封じ,残る3体のうち2体が勢いをつけて1体が頭突きを放つ.キースが介入して1体の分身を攻撃するも,これも他の分身とのコンビネーションによって吹っ飛ばす.…このあたり,原作だとさすがにわかりにくい描写になってましたが,アニメは実にわかりやすく描きなおしてくれてます.分身たちが時々怖がりながらも,攻撃の瞬間には厳しい顔を見せてくれるのが頼もしい.
ブザライへのとどめは分身3体による集中頭突き! 怖い相手の顎に向かって見事に攻撃を入れて見せるキャンチョメの雄姿.ここまでの戦いではろくに戦力にもなれずに来たキャンチョメとフォルゴレにとって,まさに念願叶った晴れ舞台.もちろんここまで見事な働きを無にするような奴は主役ではなく,即座に清麿が命じガッシュの放ったザグルゼムが動きの止まったブザライにヒット!
ガッシュに残るのはバオウ・ザケルガのみ.キャンチョメには大ダメージの攻撃呪文はない.残る1撃で確実に2体をバオウで倒さなければ負けるというこの状況.…けれど,さすがは戦い慣れしてカンのいいキース.ザグルゼムの連鎖の特性を既に見抜いていた彼は,ガッシュたちをブザライと挟む位置取りをして,さらにブザライはディオガ級の技を放つ準備をはじめます.キースのザグルゼムを使って強化しなければ,ディオガ級の術は間違いなく防げない.ブザライとガッシュの間にキースを挟みたいけれど,その連鎖のラインが揃わない!

バトル終盤.両者とも術が尽きかけていますが,位置取りの良さによってキース側が有利.誰かがキースの場所を動かすための時間は既になく,このままではブザライの大技を喰らうのみ.けれど,今日のキャンチョメは決して諦めない! 時間がないなら作ればいいと分身5体がブザライの術の盾になる! 問題を解決するための時間が足りなくても,積極的に時間を作ることによって問題解決が可能になる…問題と時間の関係は,次回でより大きく取り上げられるファウード編のテーマの1つだったりします.
さらに前回から仕込まれていた伏線大公開.逆転の鍵はキースの後の岩陰に.怖がりの1体が登場直後からずっと隠れたままでした! ちゃんと分身の数を数えていると気がつくネタなんだけど,わざわざ数える奴はあんまりいないよね.結構な要なんだけど妙にほのぼのとしているのは,さすがはキャンチョメ(笑).5体の分身は盾として頑張り,残った伏兵の1体がキースを掴んでブザライの前に投げ,勝利へと繋がる連鎖のラインがついに整う.ここまでのお膳立てを頑張ったのは,今はフォルゴレの背にいる本体.ぼろぼろで動けないけどこの場にいる誰よりも強い!
「最高だぜキャンチョメ!」…キャンチョメたちの大活躍で整えられた舞台に上る主役達.ここで失敗すれば番組タイトルが泣くとばかりに気合を入れなおし,全力のバオウ・ザケルガをキースに放つ! 電撃の龍はキースを食い,さらに強化されてブザライの技を喰いに行く! …実際ザグルゼム1回では強化は不足気味.けれどここまでキャンチョメの計算を超えた頑張りを目にしてしまったら,ガッシュたちだって計算を超えないわけにはいかない.とびきりの心の力でついにバオウはブザライの術を粉砕して終着点に激突.ブザライは消滅!
しかし,爆風が去ってもガッシュたちの目前にはキースが立っている.バオウに食われてまだ立てる,途方もないタフぶりを見せるキース.いや,さすがに膝は笑ってるんだけど(笑).ガッシュは清磨が当然のように倒れていて無力.キャンチョメたちにも敵を倒すほどの余力はない….てなわけでキースの勝手な言い分でこのバトルはうやむやの中で終了に向かいます.なんだってキースはわざわざガッシュたちの前まで行ったんだろうか.ふつーに撤退してれば,あんな苦しい言い訳しなくて済んだのに(苦笑).
敵の目前で急にいも天が食いたくなったと宣言するキースと,それを聞いてあっけに取られる清磨たち.このままなら自分が勝つけどいも天が食いたいので見逃してやると勝手に恩を売りつけて撤退! …ああ,清磨にザケル1発分の心の力が残っていれば,ツッコんだ上に倒せたのに! とはいえキースが無駄にあがかなかったおかげで,ガッシュもキャンチョメも魔界に戻らずに済んだのは事実.また,ファルゴレが天国に行かずに済んだのも事実.
ファウード編本編の大変厳しいオープニングが終了し,ほっとした途端にボケ放題の仲間たちは,場面と役目をわきまえすぎです(笑).特にフォルゴレ,たぶんこの作品は人間が死んでも生き返ることはできなそうなので,笑いが取れるとしてもボインの美女のほうには行っちゃだめだ(苦笑).まさに紙一重の生死に「あっぶねえなぁ」と引率役の清磨はこぼすわけですが…実際,人の生き死にってのは本当に紙一重のものなんですよ.あ,モモンはここでガッシュたちに合流しています.

さて,分断された2組のうちのもう1組,ウマゴン・ティオたちとエルチームの動向ですが,少女の姿の魔物に攻撃を食らい,それに反撃しております.可愛い少女に見えても魔物は魔物.角でどつくウマゴンは決して間違ってません.しかしそのウマゴンを動揺させる少女魔物の名は…チェリッシュ! 一応仲間のはずのテッドがずっと探していた魔物の名! しかし,ここには互いの事情を話しあう余裕などない.
攻撃慣れしてはいないものの,ギガ・ラ・セウシルでは反射できないほど大きな術を準備しはじめたチェリッシュたち.サンビームは攻撃が来る前にウマゴンの炎で妨害しようとするも,もっと衝撃的な見知った顔が炎を防ぐ.術を発揮しないままでチェリッシュたちを撤退させたのは…ウォンレイだ!
事前情報である程度覚悟はしていても,救い出すべきウォンレイたちが実際に敵側に回っている光景は実に厳しい.味方が一丸となって敵に挑めた石板魔物編とは違い,敵味方に分かれた今回の状況は遥かに厳しい.果たすべき目標と,目の前に積まれた障害,そしてタイムリミット…果たしてリーダーはどのような決断を下すのか.次回に続きます.

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焼きたて!!ジャぱん#52

「大麻ジャぱんで素敵なトリップ!の巻」

決勝第3戦.シャドウのベーグルは5万人の母を作り出したが,和馬のジャぱんはそれを越える脅威の幻覚を作り出す.大麻ジャぱんを口にしたピエロが飛ばされたのは1982年,自分自身が未だ生まれぬモナコ王室.身に着けた世界レベルの技術でピエロ兼召使として王室に入り込んだピエロは,太りすぎた王妃にダイエットを勧めたり,パーティを采配したりと大活躍.ついには王妃に生まれてくる王子の教育係になってほしいとまで言われてしまう.しかし大麻ジャぱんの効果が消え始めたピエロの前で,出産までまだ日があるはずの王妃が倒れてしまった!

パンに関するまともなウンチクと不真面目極まりないリアクションによってここまで紡がれてきた「ジャぱん」.双方とも映像や音声では視聴者に伝えられない味を理解させるための道具に過ぎないはずなんだけど,本作の場合は特にリアクションこそが主役.パンの凄さに比べたら,職人の背景とかドラマとかはむしろどうでもいいわけで.
今回はモナコカップ編でリアクションをメイン担当してきたピエロが演じる,天国送りを遥かに超えたリアクション.公正な判定によって日本チームを支えてくれた彼に捧げる素敵なハッピーエンドはまさに圧巻.必見です!

前半.決勝第3戦.前回シャドウのパンで銀河に飛び,著作権問題を回避しそこねながらも(笑)5万人の母に再会したピエロ.その凄いリアクションが出た後で試食されるのが和馬の大麻ジャぱん.和馬がピエロを天国に飛ばすことだけを考えて作り出した素敵なドーナツによって,ピエロの意識は宙どころか,時を越えていきます!

和馬のドーナツを試食したピエロの周辺の光景は一転.いきなり死んだはずの父親の座っている玉座に登場してしまい,さすがにうろたえる世界レベル.自分のことをまったく知らない父親に,母である王妃も健在でしかも妊娠中,そして王宮は妙にぴかぴかで….なんと今は西暦1982年.和馬の心づくしの大麻ジャぱんはピエロを天国ではなく,過去へと送り込んでしまったことが判明!
時代を越えることによって健在の父母に再会できたのは間違いないものの,王宮に入り込んだ不審者として扱われることも間違いなしのこの状況を,父母に逢うために必死で身に着けてきた技術でうまいことごまかしていくピエロ.本当は目立って父母に見つけてもらうための技術が,実際は父母から必死で隠れるために使われる.そんな用途の反転振りが面白い.
分身したピエロだけしかいない大サーカスでごまかしつつも,なんで自分が23年前に来てしまったのかがよくわからないピエロ.しかし「おおあさ」ではなく「たいま」と読めばこれもやっぱりリアクション.…大麻とタイムがかかってたんですね(笑).このダジャレが本来はリアクションのオチになるはずなんだけど,タイムトラベルが未だに終わらないところは,今回のリアクションの衝撃の強さを示しているようです.
世界レベルの技術はあっという間に父母を魅了し,王妃の召使兼ピエロとして暮らすことになったピエロ.ラリルレロのおじさんとして庭を掃除し,未来から持ってきた小粋なピエロジョークで王宮に馴染んでおります.両親の傍で暮らせる素敵な日々.しかしピエロの心を曇らせるのは,妊娠している母親が栄養の取りすぎで肉達磨になってしまったこと.目は開かないし指輪もできないし凄い勢いでパンを食べるっていうかむしろ飲む勢いだし.美しかった王妃の姿はそこにはない.このあたりの呆れたピエロの声の演技っぷりが実に面白い.
けれど妊婦にとって必要以上の肥満は避けるべきこと.妊娠中毒症や難産の原因になるのに…さすが世界レベルらしく家庭の医学にも詳しかったピエロは,これが母が自分を産んだ直後に死んだ原因ではないかと思い至ります.すぐさまダイエットに入ってもらわなければ母が死ぬ! ピエロは母のマンガ肉を取り上げます.
「王妃様,王子様はもうお腹一杯って言ってるさ」.未だ母の中にいる王子…自分自身の言葉として,世界レベルの聴力のふりして王妃様にダイエットを勧めるピエロ.ここで王妃は不思議なほどにあっさりと,ピエロの言葉を受け入れてくれます.「Yes!」とピエロが喜びを影で爆発させるほど,これは大きなターニングポイント.このまま行けば,王妃は死なずに済む…んだけど,いいのかな? ちなみに王妃がピエロのことをよく聞くのは,本当に息子に言われているような気分になるから.これは真実なので何か感じるものがあるんでしょうね.
そしてさらに数週間.随分と長いリアクションもついにクライマックスに突入.王室に仕える者としてすっかりなじみ,母も痩せ,今日はパーティを大成功させたピエロ.自分のことを名乗れないのは残念だけれど,健在の父母と一緒に素晴らしい時間を過ごせた喜びはどれほどのものか.しかしこれは和馬の大麻ジャぱんが作り出したうたかたの夢…のはず.自分の手が透け始めたことに気づいたピエロは,ここから去らねばならない時が来たことに気づきます.
そんなときに,自分に対し礼を言いに来たのが王妃.今日のパーティの成功からピエロの世界レベルの美点を並べ上げ,ついには生まれてくる息子にもあなたのような立派な人間になってもらいたいとまさに手放しの大絶賛! 父母なく育ち,化粧が面倒だからと顔をメイク状態に整形し,美味いパンを食えば人類を超越した能力を発揮し,さらにパンの美味さを表現するためだけに法を犯した市井のピエロにとっては,まさに破格の誉め言葉です.
何もかもが世界レベルのピエロに,生まれてくる王子の教育係になってほしいと頼む王妃.しかしこれほど見込まれても,求められても,今のピエロには王妃…母親からの申し出を受けることはできません.程なく大麻ジャぱんの効果は消え,現実に引き戻されることが確定しているピエロ.しかしそんな事情を知らない母は,この子が生まれてくるまでは行かないで,と願ってその場を立ち去ったはずが….
パーティの夜.誰もが酔いつぶれて眠っている王宮の中で倒れた王妃! 破水した彼女の容態は深刻.一刻も早く病院に運ばなければ,王妃も生まれてくる王子も…母も自分もこのまま死んでしまう! ピエロはその腕に母を抱えて,病院に向かい走り出す!

後半.…忘れがちなことだと思いますが,ここまでの展開はリアクションです(笑).リアクション世界の中では破水した王妃を抱えて夜を突っ走るピエロ.そして現実ではパンを食ったまま足をばたばたさせている珍妙なピエロ.もうてっきりピエロは天国に行ったもんだとばかり思い込んでいる和馬は,天国で走り回っているんじゃないかとほのぼのしているわけですが(苦笑)途中からなぜ自分が,ピエロを天国に送ったのかがわからなくなってきます…

母を抱えて病院に向かって必死で走るピエロ.しかしパンの効果は次第に薄れ,ついには肺が消えてきて呼吸ができない.それでも母だけは助けたいと,深夜の町を必死で進もうとするピエロだけれど,病院まではあと少しというところでついには足までも消えてしまった.確かに和馬の狙いとはちょっとずれた形で両親には逢えたけど,最後の別れが力及ばず母の命を失うシーンだなんてあんまりだ.けれどパンの効果は無情で,王妃からもらった指輪を残してピエロは現実へと戻されていく.「母さん…ごメんね…」

さて現実! 和馬たちが見たピエロのリアクションは,パンを食って固まってばたばたして最後にはおろろんと大泣きという不思議なもの.正気に戻ったピエロが素晴らしいけれどあまりにも切ない結末に和馬に恨み言の一つでもぶつけようとしたそのときに,横から聞こえる厳しい母の声! 情けない,ピエロ・ボルネーゼの足元にも及ばないと凛と言われてしまっては,ピエロも視聴者もびっくりです.その上自分を助けるためについ最近死んだはずの父・モナコ王までご健勝! …そして明らかになる,真のリアクションの効果!
なんと王妃はあのあと王子ともども命をつなぎ,2人を救って消えたピエロは伝説扱いに.その後伝説のピエロが在籍したケダムサーカスに王子は預けられ,今に至る.今のピエロはモナコの王子ではあるけれどピエロ・ボルネーゼではなく,父母は健在でしかも息子には厳しい.リアクションの中で披露されてきたピエロの物語の根幹が大麻ジャパンのおかげで書き換わって…ピエロが泣くようなことは,何もなかったことに!
審査結果はもちろん和馬の勝利! 喰った奴の歴史を書き換えてしまうとんでもない大麻ジャぱん.文字通り「歴史を変えるパン」を作り上げた和馬が属する日本チームが優勝し,南東京支店の連中が仕掛けた大きな賭けは見事に成功! 自分のパンは宇宙まで飛ばしたとシャドウは怒るけれど,その宇宙に飛ばす原因すらも消し去った和馬のパンはその上を行ったわけですからね.…今となっては,その凄さを完璧に理解しているのはピエロ一人きりだけど.
猛るシャドウに対し,シャドウを介して自分が作ったパンの敗因を説明してみせるのが霧崎オーナー.和馬のパンが霧崎のパンを越えたのは,手作り感の差.大麻ジャぱんは素材としては珍しいものに留まる素材を使っていたわけですが,そこにかけられた手間が普通ではなかった.大麻きなこと一緒に使われていた鍋ふち黒糖をはじめとして,和馬は全ての素材を自分の手で作り出していました,
手間のかかる作業も金で解決するのではなく,逃げずに手作りすることで実現し,さらに作業工程にも十分な手間をかけたことで実現してしまったのが,あのタイムトラベル.食べる人間を思って,苦労するほど,手間をかけるほど,おいしさが増す…これぞ,和馬がどれほどピエロのことを思ってくれたのかが明らかになった素晴らしい成果.当の和馬はなんで自分が必死だったのかをすっかり忘れてしまっていますが(苦笑),ピエロにとってこれが最良の結末なら,終わりよければ全て良し!

モナコカップはこのようにして幕を閉じるものの,パンタジアと和馬の物語はまだまだ終わっていません.これまで様々な形で妨害してくれたサンピエールの霧崎オーナーは大人物ぶって和馬に握手を求めますが,彼の人非人ぶりを知っている和馬はその手を拒否.幼い子どもを捨て,自分たちを大会中に殺すような指示を出してきた悪魔ですからね.しかし負けを認める大人物ぶりは何も知らない人々には大人気.霧崎はこの先も当然のように立ちはだかってくるのでしょうが,せめて今くらいは,その強敵を撃退した喜びを感じよう!
表彰式ではMVPとして和馬にピエロンリングが贈呈されてます.ピエロにとっては思い出深い指輪ですが,ただのパン馬鹿である和馬にとっては明らかにブタに真珠なので月乃さんのところに回るご様子.…誤解されるな(笑).世界の猛者と闘って,南海の小島やら巨大洞窟やらで命を賭け,そして決勝ではSFの領域へと達したモナコカップ編終了! リアクションの頂点を極めた本シリーズでしたが,次のシリーズでは日本に戻り,今度は今までにも増して著作権的にいろいろアレなリアクションが待っているはずなんだけど…大丈夫か? 次回に続きます!

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焼きたて!!ジャぱん#51

「そうかこっちのリアクションがダメだったのかの巻」

決勝戦第3戦のパンで,息子を救うために死んだ父に再会させるとピエロに約束した和馬.しかし対戦相手であるシャドウは,ピエロを銀河に飛ばし,星になった母に逢わせると約束している.実際の第3戦は戴冠式を目前としたピエロ目当てに満員御礼.群集の中心で2人のパン職人はモナコカップの最終戦に相応しい最高の素材と最高の技術を注ぎ込んだパンを作り上げる.アメリカの歴史の浅さを逆手に取って,世界中の超一流素材を使い最高の技術で仕上げられたシャドウのゴぱんベーグル…関西人の心を乱すほどのリアクションを生み出すパン!

ついに決勝.いろんな意味で危険極まりないリアクションとともに,数奇なピエロの物語がクライマックスへと驀進する「ジャぱん」.ウンチク溢れるパン作りのスピード感もなかなかのもの.立て続けに注目点がピックアップされる様はいかにも料理対決番組らしく,全てが静止画である原作では実現が難しい,実にアニメらしい描き方です.
和馬が純真な主役らしく,勝負以上にピエロのことを親身になって心配しているのに対し,シャドウが母に逢わせると約束したのは間違いなく点数稼ぎのため.美味いパンをつくるという行動そのものは同じでも,作る動機は根本から食い違っていることにも注目しておきたいところです.

前半.自分のリアクションが間接的な原因となって父を失ったピエロのために,彼を天国に送り父に再会させることを約束した和馬.大麻ジャぱんを「おおあさジャぱん」と発音するのは,いくら前回散々フォローを入れたにしても響きがどうしようもなく物騒だからだろうなぁ(苦笑).しかし敵もピエロを喜ばせるものとして母に逢わせるためのパンを作ってくる様子.決勝第1戦が母,第2戦が父,そして第3戦….ピエロを本当に喜ばせるのは,どちらのパンになるのか.
シャドウ…というかその後の霧崎オーナーが狙っているのはピエロの母に対する思い.ピエロがはじめて見た母・メーテルの肖像は,さすがに原作と同じ展開はダメだった(苦笑).でも,大麻は無理やりOKでメーテルはダメって判断基準も,どこか不思議な感じがする.メーテルの愛読書は銀河鉄道の夜.宮沢賢治で銀河鉄道…としておかないと,この先の展開でいろいろと不都合が出ます.宮沢賢治読んでもらいたかったよーと涙に暮れるひとりぼっちのピエロ.彼の人生の大目標は,既に潰えているのです.
そして運命の決勝第3試合! 超満員のグランカジノ! 司会兼審査員は宙を舞う王様ピエロが引き続き担当.…これまで凄いものをいろいろ見せられてきたから,飛ぶ程度ならあまりインパクトもないな.この舞台で激突するのが和馬とシャドウ.テーマは「故郷の味を生かしたパン」.明日の戴冠式で国王になるピエロ.でもやっぱし前科は消えないものなのか…(苦笑).沢山の観客を背負って,試合開始!
早速霧崎オーナー直伝の凄まじい生地さばきを見せるシャドウ.超ベテランの技を100%コピーすることによって,水の割合が普通のパンより少ないベーグル生地を凄まじい手つきで見事にこねる.ちょっと見には何をしているのかよくわからない手さばきこそ,世界一を100%コピーする世界一の技術.
一方派手な動きのない和馬は,植物性の大麻乳を生地に加える.ピエロの解説によって会場では下北沢のレストランが大人気に! …モナコに支店でも出してください(笑).しかしシャドウもピエロですらわからない特選素材・女鶴を持ち出して対抗.ここまで本作最大の見せ場である試食の場で,喰えないわ説明できないわとストレスを溜めてきた黒やんも,王様ピエロを上回る知識を見せつけられたことで少しは鬱憤が晴れたかな? でも,あの遠目で米のブランドまで察することができる黒やんはやはり凄い.金のような光沢を持つ世界最高峰の幻のもち米,余程特徴的な香りなのだろうか.
技と素材の応酬はややシャドウ有利.しかしシャドウが持ち出す素材はどれもワールドワイドでちっとも「故郷の味」じゃないという問題が.移民の国でもあるアメリカには,日本に比べると故郷の味らしいものがまだ生まれていない.…けれどシャドウはアメリカで人気の健康飲料・ライスドリームを使いニューヨークが本場のベーグルを作ることで無理に条件をクリア.ライスドリームは玄米なくしてはありえないし,ベーグルが生まれたのもイスラエルなんですが,条件を厳しくすると双方に利益がないということでOKに.
とはいえシャドウの素材の由来を気にしているのはギャラリーのみ.恐らくピエロを飛ばすことしか考えていない和馬は黙々とパン作りを続け,松代店長も注目する調味料を反撃ののろしとしている一方で,シャドウはベーグルをイギリスの幻の紅茶・クオリティ・シーズンでゆで,さらに揚げるという贅沢で的確すぎる技に出る.
世界最高の材料を世界最高の技術でこねて,そこに世界最高の香りと風味をプラスすることで生まれた世界最高のベーグル.その恐ろしさは,河内の関西人のカンがとんでもないリアクションを警告するほどのもの.…第2戦では実にいい働きをしたはずなんだけど,やっぱり河内が頼りになるのはパン職人以外の面なのか(苦笑).さて,霧崎オーナーがシャドウを介してピエロに与えた銀河行きのパンのお味は如何に?

後半は原作を放映できるレベルに必死でアレンジ(笑)! 夜空の下の少年ピエロ.そこにやってくるのは風の又三郎…ではなくキッドの顔したカムパネルラ.作り手に愛されているというよりは,とりあえず出せば笑いが取れるという色モノ芸人扱いなのは本当にいいのか(苦笑)? 何はともあれ出オチなカムパネルラとともに,銀河の果てへと銀河鉄道で旅立つピエロ少年.
そう.銀河鉄道は当然宮沢賢治が作り出し,ピエロの母が大好きだったファンタジックな世界.誰が何と言おうとも,母の名前がメーテルであっても,原作がどうなっていようとも,断じて松本零士先生の世界ではない!はず!車掌さんが凄く微妙だけど(苦笑)! 他のアニメのパクリだったら最悪って,よりによってお前がそれを言うかと視聴者は大変に複雑な気分に.
目的地は石灰袋.空の穴.そこに母がいるのだと車掌のやばさを無理やりごまかすカムパネルラは消え,そのかわりに聞こえてくるのがピエロを呼ぶ優しい母の声.…再会を希ってここまできたピエロと,その母・メーテルとの感動の再会!なんだけど…その母さんの顔が真っ黒な星の表面に無数に浮き上がっているってのは,感動よりもホラーに近い.星になった母さんを文字通りに再現してしまったがゆえの不条理な風景の中,少年ピエロはこれまでの経験を無数の人面石みたいな母に必死に話すことになります.
無数の母はそれぞれにピエロの言葉を求め,ピエロの体は1つきり.いくら念願が叶ったとはいえ,星中の母の顔に同じ事を何度も話さねばならないという凶悪な嫌がらせにはさすがに耐えられなくなったピエロ.しかしピエロに与えられたノルマは5万回.この星には5万人の母がいる! …5万の母さん,5万のメーテル,ゴマンメーテル…ごパンベーグル! おなじみの苦しいダジャレが,著作権にやや衝突しながらも炸裂だ!

現実ではパンを口にしてひたすら固まっていたピエロも,特大のリアクションとともに帰還.5万人もの母親に再会しちゃったことに深く感動するピエロは,シャドウのパンに高い評価を与えます.数々の最上の素材を見事に組み合わせて生まれたベーグルはまさにパーフェクトな出来栄え! 霧崎オーナーの着想と,それを完璧にコピーして見せたシャドウ恐るべし.そりゃ河内だって,即刻スペインパンフに逃避したくなるってもんです(苦笑).
けれど和馬も負けてはいない.シャドウに比べればゆっくりと時間をかけて焼き上げられている和馬のドーナツ.霧崎オーナーはその姿から,恐らくはこの戦いの終わりを予測してしまったのでしょう.仲間の誰にも和馬の本当の凄さを理解できない段階から,正確な予測を出してみせる霧崎オーナーの読みの深さが怖い.この人を出し抜くには,一体何をどうすりゃいいんだ.
和馬がつくっているのはイースト菌を使ったパンドーナツ.シャドウのベーグルの場合は焼けないから茹でてから揚げたわけですが,和馬の場合は生地への油の吸収を抑える,風味を追求するためだけに余計な一手間をかけているという違いがあります.しかも油も大麻油とごま油のブレンドで風味をさらにアップ.けれどこれでもなお,あのシャドウのパンには届かない….
けれど和馬はさらに工夫を加える.焼いて揚げた上にさらにもう1度焼く! 手間もさることながら,繰り返しの加熱を適切にコントロールする技術も相当なものではないだろうか.ピエロを飛ばすことだけしか考えていない和馬がふりかけた,大麻きなこと最後の鍵となる何らかの糖分.既に相当高い完成度を誇るドーナツに,駄目押しの甘さと芳しさを与えるキャラメリゼ!
世界一の食材と腕を兼ね備えたシャドウに対し,普通に考えれば珍しい食材に留まる大麻にこだわった和馬のパンには勝ち目はないはず.しかし,今の和馬の目には敵の姿は映っていない.気の毒なピエロを飛ばすためにあらゆる手を打つことこそが,店長の言う,究極の職人としての完成なのだろうか.食材や技術を越える何かでピエロを遥か彼方へとトリップさせ,まさに全てを変える次回に続きます!

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金色のガッシュベル#129

「覆せ最悪の結末の巻」

ファウードに突入したガッシュたちを待ち受けていたキースとブザライは強敵.キースの技をキャンチョメが食らい,そのまま消滅する! 仲間の消滅に絶叫するフォルゴレ,ガッシュ,清麿…そしてキャンチョメ.フォルゴレが唱えた呪文・ディマプルクの効果で,キャンチョメは実体を持つ複数の分身を生み出した.
術によって生み出された分身たちは無傷なのだが,キャンチョメと同じで極度に気が弱い.ゆえに逃げ出し,キャンチョメたちは結局キースたちに攻撃される一方…しかし,本体が強い思いさえ持てば,分身も本気で闘ってくれるのだ.

ファウード戦序盤なのにすっかり満身創痍の「ガッシュ」.毎度ながらあまりにペース配分のできていない戦いぶりに今後が思いやられるわけですが,ある程度追い詰められないと新術が出ない奴にとってはちょうどいい目覚ましなのかもしれない.今回は画も物語のアレンジも抜群で,特にカーズのキャラ立ちが見事.
ここまで変化系の術しか持ち合わせていなかったキャンチョメが手に入れたのは,応用の幅が大変に広い分身の術.…前回の予告の最後のあの余計な一言がなければ,今回冒頭はもっと衝撃的だったはずなのに(苦笑)!

キースとブザライの攻撃をいいように食らって鉄のフォルゴレはろくに動けず,ガッシュと清麿も2体を相手にするのは荷が重く,そして必死で戦場をかき回してしたキャンチョメもついに足が動かなくなり…という状況で唱えられた最後の希望が新呪文のディマブルク.しかし術を唱えたにも関わらずアム・ガルギニスをキャンチョメはもろに喰らい,仲間の目の前でそのまま消えていく….
目の前でいきなりキャンチョメが消えてフォルゴレたちはもちろん呆然.消えた大切な仲間の名を絶叫する,フォルゴレ.ガッシュ,清麿,そしてキャンチョメ! …あれ? 「キャンチョメ消えないでー」と叫ぶキャンチョメ.じゃお前は誰だ(苦笑).実は直前のディマブルクで増えた分身の1つがやられただけなので,本体は健在というオチ.確かに本も無事であり,極限状態から一気に気が抜けたフォルゴレの表情が良い.
生きてるどころか増えたキャンチョメ.1体消えたけど本体以外にも7体が無傷で健在.その表情はキャンチョメの癖に妙に凛々しく頼りがいがありそうで,これだけ増えれば形勢逆転に持ち込めるか?と思ったら,こけつまろびつ本体を置き去りに一斉に撤退.…使えねえ(苦笑)! 影に隠れてる奴もいるし,その性格は再現しなくていい本体を忠実に再現しております.
折角のとどめをいきなり混ぜっ返されたキースたちも,キャンチョメの新術が思った以上にボンクラであったことがわかって早速攻撃再開.けれどキースの強襲をザケルガで清麿が妨害.キースには未だにザグルゼムが帯電しているので,今回は結果的にブザライがガッシュ,キースがキャンチョメに主に対峙することになります.ちなみにここまではキースの指示に忠実に従うだけの無個性な敵にしか見えないブザライとカーズですが,この先で見事にキャラが立ってくるのが面白い.
ブザライ対ガッシュ.巨大な斧を振り回す広範囲で重みのある攻撃を得意とするブザライに対し,ジケルドを使って一時的に動きを封じる清麿の頭が珍しく働いています.斧が金属で出来ていてよかったなぁ….確かに消耗しているのはガッシュたちもキースたちも一緒なんですが,身体的なダメージに伴う気力の減退とかを計算に入れると,実際は「一緒」じゃない気もする(苦笑).
戦力として期待できそうにないキャンチョメたちを計算外に置いて,まずはリーダーを潰すべくキースにザケルガを当てようとする清麿.術を出している間はガッシュの意識が飛んでしまうので,ガッシュの体を抱えて向きを変えることで直線攻撃を即席の範囲攻撃に! …これは斬新(笑).しかし術の大部分を無駄撃ちしなきゃならないから,いつでも使えるような手ではなさそう.キースはなぎ払うザケルガを避けて空中へ.しかしそこで動きが取れなくなったキースを狙うとどめのザケルガは,ようやく回復したブザライの斧によって妨害されます.
清麿にあっさり計算外にされてしまったキャンチョメの周囲の状況は悪化する一方.分身は怯えているだけで役に立たず,キースは当然のように動けない本体と本を持つフォルゴレを倒しに来る! 高所からのアム・ガルギニスの前に無防備なキャンチョメ本体とフォルゴレ.…このままでは,自分が何もできなかったせいで誰かがいなくなる.キッドとの別れでキャンチョメの心に深く刻まれた傷が,ようやく本当の力に変わります.
「フォルゴレに手をだすなー!」と叫ぶ本体! その声に答えて本体とフォルゴレを術から庇う,強い分身! キャンチョメ本体が強い心さえ持てば分身はそれにきちんと答えてくれるというわけで,ようやく見つかった攻撃の糸口.…中身はやっぱりキャンチョメなので相当の気合がなければ行動に結びつかないところがどうにも悲しいし,その右往左往の様子は自分の情けなさを目の前で見せ付けられるのと同じで,本体にとってはちょっとした精神攻撃だったりもしますが(笑)なんせキャンチョメなので怒れば戦いに行くあたりも可愛らしい.

本当に助けたいという勇気を持って,怖いキースに立ち向かうキャンチョメの分身6体.敵の呪文を受け止められる程度に丈夫な上に,数が多いので近寄られてしまうと敵は攻撃の来る方向が大変読みにくいのが厄介.楽なのは遠くからまとめて潰すこと.キースは折角高い柱の上に登ったんだから一挙に大技で地表を潰すべきだったのに,さっきまでの情けなさに油断したのが運の尽き.キースの伸びるパンチにキャンチョメたちが取り付いて,なんだかとっても情けない超接近戦がはじまります.
取り付いて頭突きを食らわせて,手の連中を同士討ちで落とされた隙に足を塞ぎ,そっちに意識が行った隙に再び手を封じる,キャンチョメたちは数を頼りに柱の上のキースの動きを妨害しまくり.しかも分身の一部はちゃっかり本を燃やしに行ってるから呪文を出す隙もろくにない.思ってもいなかったキースの大ピンチ! 強い攻撃呪文のないキャンチョメらしい活躍ぶりが,らしくて面白くて素晴らしい.
思いもよらない仲間の大活躍に応えて,援護のなくなったブザライに襲いかかるのがガッシュ.大きな体の懐に入ればパートナーを巻き込むことを恐れたブザライは攻撃できなくなる.清麿がそう踏んだがゆえの特攻! ラウザルクなしに身体能力だけで敵の術をかいくぐるガッシュの戦闘センスはなかなかのもの.これまで,気力だけを頼りに散々無茶して磨いてきた戦いのセンスは全ての攻撃を避けるほどのもので,ついにはカーズのところに到着.清麿の計算は確かに当たって,ブザライは術を出せないけれど….

さて,すごくいいところなんですがその頃の他の仲間の様子についてここでまとめておきます.ティオと恵,ウマゴンとサンビーム,そしてエルの5人パーティなんですが,なぜか恋の花が咲きました(笑).崖の中腹にいるエルをサンビームが助ける最中に唐突に咲き出すため,観客に回った恵たちも視聴者もびっくり.この程度の人命救助ならこれまで何度も見てきたはずなのに,あまりにもいきなりな意気投合ぶりが面白い.…両者とも国から一人出てきているのは同じで,寂しかったのかな(笑).
ロープを伝って上がってきたときには,どうにも正視しにくい何かを完成させているサンビームとエル.魔物の気配を探知できるモモンはとりあえず置いておいて,一刻も早く清麿たちに合流するべき,という結論は正しい.でも,ここで2人で愛を育むあたりはたぶん大幅に間違っている…(苦笑).特にお年頃の恵とティオにとっては明らかに目の毒.で,そんなところにやってきた新たな敵の気配! そしてサンビームの行動がかなりおかしくなっている気配!

敵のサイズと攻撃の特性を見極めた上,ガッシュをブザライの懐に潜り込ませた清麿.そこにいるカーズの本さえ奪ってしまえばブザライを無力化できるという見込みは大当たりなんですが,肝心な部分の戦力分析の不足で折角の作戦大失敗.いきなりカーズのかかと落としを食らい,ガッシュ撃沈! 小さな子どもに容赦なくテコンドーを食らわせるカーズ恐るべし.…こんなところにテコンドー使いがいるという不運を招いたのは,やっぱり清麿の不運だろうか.
本を消せなかったガッシュたちはブザライに反撃されて状況はさらに悪化.その上キースまで自由にされて,折角のキャンチョメの頑張りがすっかり無駄に.さっきはブザライの妨害をかいくぐってキースを先に潰しておくべきだったけど,今となっては時間は元に戻らない.
キャンチョメからの攻撃というか辱めに怒ったキースは,元凶である本体を潰すためにギガノ・ギニスを放つ.けれど,ぼろぼろになってるのが本体,という判断は大間違い.この場では服を汚す程度で話が収まってますが,分身にポルクを組み合わせたりするとさらに敵を幻惑できそうだ.
どうにも邪魔くさいキャンチョメを一気に潰すためにキースはブザライに広範囲攻撃をさせる.巨大な体がコマのように回転する重量感と迫力溢れる映像が素晴らしい.回転し荒れ狂うブザライのコマを止めるため,ラウザルクつきのガッシュは飛び込むものの力及ばず失敗.竜巻の中,吹き飛ばされる小さな姿が,キャンチョメの目の中でキッドに繋がる….
キャンチョメにとっては相当根深いトラウマになっていたらしい,キッドのリタイヤ.あの悲しみと悔しさを再び感じることがないように,分身たちは集まって受け止めて仲間たちを自分の力で守る!「僕が守るんだ!」と覚悟したキャンチョメの心は,今この場にいる誰よりも強い! …そんな強いキャンチョメたちの見せる見事な連携については,次回に続きます.

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