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金色のガッシュベル#133

「どこにだって可能性はあるの巻」

ファウード体内.胃の関門を越えたガッシュたちは小腸を突っ走る.食べ物を細かくして吸収する小腸内は,巨大なドリルと触手が侵入者たちを追い回すからだ.全力で走らねば逃げ切れないドリルと,床の特定の場所を踏むと出てくる上に侵入者を溶かす粘液がついた大量の触手に追われた一同には,程なく限界が訪れる.
そんな中でモモンの盗んだティオのパンツが彼らの活路を示した.ドリルの直下には栄養を吸収するための口が開くから,大きな呪文でドリルを止めれば脱出口から逃げ出すことができる.その大技をアリシエとリーヤが引き受けたはずが,ドリルが目前に迫っても術が放たれない.

ギャグとアクション,シリアスの激しい落差も楽しみの1つな「ガッシュ」.完全ギャグ回に続く今回は前半がギャグ交じりのアクション,そして後半はシリアスと相変わらずの見事な振幅.特に前半の小腸逃走劇はそのまま描いてしまうと大味になりそうな激しい動きがきっちり整理されていて,障害物に対する細かな遊びっぷりもとても楽しい.で,別に見たいわけじゃないんだけど,前回でケツ丸出しになってしまったフォルゴレがどこまでもどうしようもなく目につくなぁ(苦笑).

ウンコティンティンという別の意味で恐ろしかった関門を越えて小腸付近までやってきた一同.とはいえホットスタンバイなファウードの体内の防御機構はすでに動き出していて,巨大なドリルが全員をすり潰すべく進んでくる! もう見ただけで全力で逃げたくなるから,わざわざ逃げろとか言わなくてもいいと思うんだ(苦笑).全員必死で逃げるものの,この段階でしっかり足を引っ張るのがまったく戦闘慣れしていないエル.逃げることのスペシャリストであるモモンのフォローも間に合わない…ってところで清麿を押しのけてまで出てくるのがサンビーム.高速移動が可能なウマゴンとともに,瀕死の乙女を一気に危機から救います! このように闘いはそっちのけにして,2人の間にフラグが立っていくのです.
エルとモモン程度ならウマゴンでなんとかなるものの,これ以上のフォローはできない上に小腸には横道もないから逃げ場もない.一刻も早くこの通路から脱出する方法を考えなければ,全員力尽きてミンチになってしまう…というわけで清麿が小腸の観察を開始.しかし逃走や観察ばかりに頭が行くと足元がお留守になるもので,床についている「もにゃ」としたものを数人が踏みつけてしまったのが引き金となってトラップ第2弾発動.壁からでかい触手が何本もやってきた!
背後から迫るドリル.前から迫る触手! しかも触手の粘液は触れるとカバンが即座に解けるほどの凶器であり,現在即刻着替えて欲しいランキングナンバー1のフォルゴレのカバンと中の服が溶けました.あいつ,あのどきどきするスタイルでこの先頑張らなきゃならないのか…(苦笑).普通触手責めとくればどこか淫靡なものなんですが,これだけでかくてスピード感があるとごくふつーの面倒な凶器であり,キッズ向けとしてはこの描写は大変に正しいわけです(笑).
あわてて逃げれば「もにゃ」を踏んで新たな触手を呼んでしまうし,踏まないで落ち着いて逃げようとするとドリルが来る.前後左右から責…攻められる触手避け爆走アクションは見ていて実に面白い! ありがちな静止画の連続でごまかすことなく,ちゃんと動かして逃げさせ,避けさせているのが素晴らしい.視聴者にとっては見ごたえのあるとても楽しいシーンなんだけど,もちろん逃げてる方にとってはたまったもんじゃありません.
しかも,この深刻な状況でもやらかす奴はやらかすもの.モモンが逃げてる最中に落としたのは見覚えのあるパンツ.性懲りもなくティオの着替えのパンツを盗んでいたエロザルはどうしようもなくダメなわけですが,まさかこんな間抜けすぎる光景が彼らの活路を開くとは(苦笑).たった1枚穴に溶けずに落ちていったパンツをヒントに,ついに清麿は脱出口を発見.エロザルとパンツのおかげです!
小腸の壁には養分を吸収して肝臓に送る穴があることに気づいた清麿.これこそがこの通路の活路であると気づいたまではいいものの,そこに入リ込むにはちょいと難しい問題が.この穴,ドリルが近づかないと開かない.もちろんそのまま飛び込めば間違いなくミンチで,けれど体力にもそろそろ限界が….
これをなんとかするにはでかい術でドリルを押し返し,その隙に穴に飛び込むしかない.しかもその技を自分たちが引き受けると言い出したのがアリシエ.清麿はこの申し出を少しだけ考えて,それしかないかとたった1度のチャンスに挑むものの…アリシエの術が出ない! ドリルが迫っても術を中断したままのアリシエ.なぜだと清麿は絶叫.これまで時折描かれていたアリシエの行動に対する清麿の含みのある反応の真意が,この先の展開の中で明らかになっていきます.

リオウの腹心であるザルチムたちとリィエンを人質にされてリオウ側に組しなければならなくなったウォンレイは,特別な通路を通って肝臓に直行.ザルチムはアリシエがやろうとしたのと同じ方法で脱出できることを知っているものの,ガッシュたちの結束力の強さまでは知らない.どんな困難があろうとも結束して行動してきたのがガッシュ組の強さ.そんな彼らがこんな序盤で半減するなんてことはありえない.
ザルチムたちが待っている巨大なタンクの中にまず落ちてきたのは,ガッシュたちとリーヤたちのたった2組.緑の液体からザケルで脱出した清麿は,早速アリシエの胸倉をつかんで尋問開始.なぜあの状況で呪文を唱えなかったのかと問い詰めるものの,アリシエは荒い息で返事をしない.…ここまでアリシエの行動を注意深く見ていた清麿は,どうやら彼が本当に信頼できる者であるのかをわずかに疑っていたようです.
まさか助かったのはあの2組だけかと不安になったウォンレイが次に見つけたのは,穴から落ちてくる女児用のパンツ(笑)…ここのウォンレイの心底困った顔が絶妙.まさかそのパンツがなければ全員ミンチだったとは思わないもんなぁ.そしてパンツを追うモモンと上から蹴りを食らわすティオ.ウマゴンたちも落ちてきて,全員小腸から肝臓への脱出成功!
さて,命が助かったのはいいものの,肝心のところで自分たちを追い詰めてくれたアリシエのことを取り囲む一同.特に最後には信頼して任せたのに裏切られた清麿の怒りは激しい.モモンの術でドリルをゆっくりにして脱出したものの,あの機転がなければ全滅するような状況でなぜ術を唱えなかったのか.…ザルチム曰く,アリシエたちは最初からガッシュたちの敵だから.
話が通るのでわずかでもずっとアリシエのことを疑ってきた清麿は戸惑うものの,このチームの中心であるガッシュの信頼は揺がない.賢く目端が効くからこそ疑ってしまう清麿と,自分が見込んだ相手のことを深く信頼するガッシュの態度は対照的.仲間に対する信頼の深さこそ,清麿がガッシュを見込んでいるポイントの1つだったりするので複雑です.
リィエンと同じくリオウの呪いを受けていたアリシエ.ファウード内でリオウに敵対していて,しかもウォンレイたちのことも知っているとなれば当然呪いも予測されるところなんですが,ここまであまりにもアリシエが強すぎて誰も気づいていなかったわけです.呪いの影響はひどく大きく,今のアリシエは呪文どころか意識を保つのがやっとでファウードの体内探索なんかもちろん無理.結局自分の命を救うために封印を解くディオガ級の力を探していただけ…というザルチムの言葉は悪意に満ちて,しかもそれに反論するための材料がない.
ザルチムの技によって己の影に縛られるガッシュたち.さらにその一同を,手伝いとして借りだされていたウォンレイがロープで縛る.ここでようやく一杯一杯のウォンレイの口からリィエンの容態と彼の真意を聞くことができたものの,それは既に予測されていた通りでひどく切ない.「リィエンはもう,自分の力で体を動かすことができなくなった」…ウォンレイがどれほどリィエンのことを大切にしていたかを知っている仲間たちは,彼を責めることができません.
とはいえここで諦めればファウードに世界を滅ぼされてしまうから,どこまでだって諦めないのが清麿のいいところ.ガッシュが自分で決めたように世界とリィエンの両方を救うにはなんとしてもこの束縛から逃れねばならないんだけど,ここで気になるのがウォンレイがわざわざ自分たちを縛りに来ていること.この行動から自分たちを影で縛る術に限界があることを察するあたりは大変賢くて素晴らしいわけですが,折角反撃の糸口を掴んだならもっと地味に行動しなきゃだめだ(苦笑).あれだけ派手に反撃しようとすれば,そりゃ敵に感づかれて術を封じられても仕方がない.
完璧にザルチムのペースにハマってしまった清麿は,そのやるせなさを再びアリシエへの疑いに向けてしまう.倒れたままのアリシエは反論することもなく,この状況はあまりにも出来すぎていて…しかし,こんな状況でもガッシュは冷静.あのとき自分を本気で追い詰め,最良の結論を導く手伝いをしてくれた彼の心の強さを一切疑っていない.「アリシエは,強い信念を持つ本物の男だ!」

一度見込んだならば決して曲げない,仲間に対する深い信頼こそガッシュの持つ素晴らしい美徳の1つ.ここまで本気で見込まれたならば,どれほど辛かろうと立ち上がるのが男というもの! アリシエは呪いの効果に抗って,ザルチムの術を妨害して一同の束縛を解く!
もし自分の命を救いたいだけだったなら,無理にガッシュを追い詰めなくても適当な嘘でここまで誘導すれば十分のはず.それをせずに本気でガッシュに向かってきた彼は裏切り者なんかじゃない.立てなくなるほどの呪いを受けても意地で頑張ってきたアリシエは,こんな状況でも信頼してくれたガッシュのためにも活路を開く! …状況からしてやむを得なかったとはいえ,清麿は自分の読みの甘さや心の弱さを自ら責めるべきだけど,今は後回しにするべきでしょう.状況はまだまだ流動的.どれだけ仲間が辛そうでも泣いている暇なんてありません.アリシエたちが開いてくれたわずかな可能性の扉にその身を投げ込む,次回に続きます.

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