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金色のガッシュベル#135

「笑顔のために意地を張ろうの巻」

ザルチムとウォンレイによって分断されたガッシュたち.アリシエたちを肝臓に置き去りにして,ガッシュ・ウマゴン・モモンの3組は血管通路よりファウードを魔界に帰すための手掛かりがある部屋を目指す.けれど,魔物の気配に敏感なモモンは弱虫の嘘つきで,手掛かりとなる大きな魔物の気配から逃げようとするばかり.そんなモモンを涙ながらに叱る,パートナーのエル.散々逃げてきたモモンが役に立てるのは今しかない,勇気を出すのだと説得する.

たった3組で巨大な体内の探索を続行する「ガッシュ」.前回クライマックスのシリアスな余韻を崩さぬように,割と真面目に展開します.今年度に入ってからCMのタイミングから作画の品質まで様々なものに改良が加えられた本作ですが,キッズ向けの長期シリーズだからこそ,3話1ユニットを基本として小エピソードを完結させるという方針もその1つ.今回は新エピソードの初回ということで,原作から主に愉快な部分をさくっと削ぎ落として展開します.前回ラストの余韻をそのまま生かすにはこの構成が正解で,特に後半でのモモンの頑張りは心に染みます.

アリシエとリーヤを盾として,ガッシュ以下計6名は肝臓から血管通路へと脱出.もちろん味方を見殺しにしたのではなく,最良の結末を向かえるためにやむをえず前進したということは仲間なら皆知っている…もちろん,ウォンレイも.リィエンのことさえなければ裏切るはずもなかった彼だからこそ,捕らわれても闘志を失わない仲間の心はよくわかる.けれど,ウォンレイには弱ったリィエンを死なせることだけは決してできない.その覚悟は堅く,悲壮です.
ザルチムたちの手に落ちたのはティオ組,キャンチョメ組と倒れたリーヤ組.いかにも弱そうでも封印を解くための力になるかもしれないからと生かされるのはありがたい話なので,「うんこったれ」とか連呼して無駄にヒートアップしちゃだめですよ.特にティオ(苦笑).ここは全力で休息して心の力の回復を待つのが大切.回復役が本当に役に立つのは,きっとこの先でしょうからね.
一方,戦略的撤退を継続するガッシュたちは血管に沿った細い通路を徒歩にて移動.肝臓で吸収されたエネルギーが運ばれる血管の脇道は,ファウードの全身を巡っているので実に便利.ウマゴンの呪文の効果も消えたので,彼らは細く長い通路をひたすら進んで行きます.ファウード内を直立した人体内部と主に同構造と考えれば,ちょっとした山越え並みの高低差を越えなければならないはずなので探索者にとってはかなり厳しいはず.さすがに気圧差まではないようで何より.
ここで目指す場所に導いてくれる指針こそが魔物の気配に敏感なモモン.ただしここまでの色々で,特に怒りもせずに嘘つきモモンの指さす方向とは逆向きを選ぶ清麿が実にクールだ.ファウードを魔界に帰す機構は敵にとっても重要のはずで,そのヒントを得られそうな場所は強い魔物が守護している可能性が高い.そしてモモンは強く魔物のいる方向は怖いので指ささない上に嘘をつくと鼻の下が伸びるので(笑)清麿は確実に強い魔物のいる部屋を目指せる,というわけです.特にツッコミもせずそのまま利用しているのは,やっぱり省エネだよね.
ただし2択3択なら嘘を確認するのも楽だけれど,ガッシュたちが次に入った場所は血管が集中している場所.さらに彼らにはいちいち確認している時間はなくてどうしよう,というときに愛の鞭をふるったのがエル! モモンの頬にビンタをかまし,このどうしようもない魔物に渾身のお説教を食らわせます.
これまで魔物とろくに闘ったこともない彼女にとって,ここ数日のあまりに無茶苦茶な大冒険の連続は当然どうしようもなく怖いはず.けれど,それでも必死で弱虫を叱ります.ここにいる誰だって,でかい魔物や強大な敵が怖くないわけがない.しかしそれ以上に,何の罪もない人たちが死んでしまったり,ファウードが動き出して人間界を蹂躙することのほうが恐ろしい.今は逃げることのほうが逃げないことよりも怖いから,アリシエのように勇気を出しなさいと諭すのです.「逃げることは,今までもう,散々やってきたでしょう?」
…全てを救うためには,今モモンが怖い方向へと導かねばならない.怖いのは誰だって一緒.でも皆を助けられるのはモモンしかいない.だから「わかったよ,エル」と涙を流してモモン改悛.ようやくこのチームのために動くことを決意してくれます.…という大変に良いシーンなのでモモンが喋ったことにツッコミ入れてる場合じゃないですよ.折角の見せ場が台無しじゃないですか(苦笑).
時は無情に進んで既に夕方.翌日の朝にはファウードが目覚めるということで,それを狙ってここまで頑張ったリオウにとっても正念場の一夜が訪れます.ただしガッシュたちのおかげで貴重な力を直前で失ってしまったのは手痛い.一応ティオたちはリオウ側の手に落ちたけれど,どう考えてもあの2人の魔物にそんな凄い力があるとは思えないもんなぁ.可能性があるとすればティオの怨念ぶつけ技だけど,ウォンレイがいるとやりにくそうだ.ましてや嫌がらせ専門のパピプリオが役に立つわけもないし….ところでそこのお2人さん,精神的に,そして衛生的にも大変ヤバイものの真下でお弁当喰っていませんか(笑)?

さて,チームのために頑張るモモンは怖くても魔物の気配のある方向へと先導.決してパピプリオたちが待ち構えているとある門の方向ではなく,ファウードを帰すために必要な情報を得ることができる,重要な部屋へと到達することに成功します! 巨大な魔物が規則正しく臓器を叩くファウードの心臓.いかにもヒントがありそうな重要な部屋に来ることができて大喜びする一同.特にモモンは,よくぞ絶え間ない恐怖に打ち勝ってくれました.
心臓をぶっ叩く巨大な魔物のじいさん.ファウードの中心で重要な役目を果たしてるんだからそれなりに事情を知っているのかと思ったら,…まあ,ウンコティンティンと似たようなもんでそう賢くはない(苦笑).とはいえ情報を求めている今の清麿にとってどんな些細なことも重要.心臓のじいさんはファウードを魔界に帰す装置の場所なんか知らないどころか,魔界からの移動も知らないことだって情報には違いない.
ファウードのコントロールルームがやっぱり脳味噌であることはわかったけれど,しかしそこへの行き方なんか心臓叩き係にわかるわけがない! …実に「あの爺さん,役に立たん」であり努力するキャラを決して甘やかさない見事な展開なわけですが(笑)それでも諦めない主役にはちゃんとした報いがあるものです.諦めないガッシュの尋ねに心臓が教えてくれたのが,すぐ近くにある背骨のモニター室.ひたすら探していた情報の宝庫に,ガッシュたちはついに到達します.
神経の集中する背骨にあった,全身の状況を把握できるモニタールーム.怪我したときのために恐らく清麿は未だに医学書を読み続けているはずですが,その成果はここでも生かされます.ファウードが人体に近い構造であり,かつ清麿が人体構造をよく把握しているからこそ,文字の読めない内部構造図も楽に把握し記憶することができるわけです.経路図からはコントロールルームのある脳への途中に壁があることがわかりますが,清麿が本当に探していたのは脳への通路じゃない.さすが追い詰められているだけあって,ときどき天才かどうか怪しい清麿の頭脳も絶好調.
清麿が探しているのは現在のエネルギー供給図.心臓のじいさんが移動したことを知らなかったということは,移動させるための装置は後づけされたものだろう.しかし移動には大量のエネルギーが必要だから,構造図にないエネルギーの集中部分こそ移動装置の在処に違いない! ちょうど移動装置を人体に発生した腫瘍のように考えたわけですね.しかし,らしくない見事な頭脳プレーを見せた清麿にはついに限界が訪れます.
移動装置の場所をモモンに記憶させて案内してもらうことはできそうだから,可能ならば今すぐにでもその装置のところに向かいたい.…しかしここまでの30時間,肉体と精神の両面で消耗しきった清麿は限界.ガッシュのカリスマに支えられていても,このグループの実質のリーダーは清麿.ただの少年が大人数の生死を無理やり背負ってきたわけですからね.モモンはそんな限界のリーダーや仲間たちに10分ぐらい休んでくれと心遣いして…いかにも彼らの仲間らしく,見事に意地を張ってみせます.
長い坂道をたった一人で,ここまでひたすら逃げてきた分を取り戻すかのように,モモンは眠っている仲間たちを小さな体で全て背負って上っていきます.気の遠くなるような長い長い階段は,やっぱりこの魔物をつくった魔物たちが利用したものなんだろうか.自分の弱さを内心謝り,それでもエルが大好きだと独白するモモン.魔物とパートナーの間に築かれる絆は様々な形をしていますが,このペアの場合はエロガキとお母さんって感じなのか.悪い子だって母の泣き顔は見たくないし…「笑ってくれたら,うれしいな」.
けれどさすがに5人を一人で運ぶのは大変で,バランスを崩してしまうモモンを支えてくれたのは…ガッシュとウマゴン! 一足早く目覚めた2人は,一生懸命頑張っていたモモンをしっかり支えてくれます.こんなうれしい仲間の手だって,逃げてしまえばきっと手にできなかったものに違いない.
3人の魔物の頑張りで一同はついに目指す場所に到着.けれどその中からは強大な魔物2体の気配が….出会う相手を言葉と信念で魅了して引き込むのもまた1つの戦いであるわけですが,扉の向こうの相手はそれが通用する相手かどうか.そして,今は眠る頭脳担当の本領が発揮されるのも実はここから先! 次回に続きます.

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