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R'sM 2005年アニメ大賞

いよいよ今日で2005年終了.自分にとって今年は闘神士や式神とともに爆走した短く珍しい1年であったわけですが,このサイトの本領は絶対にシリアスではないので(笑),昨年同様,今日は自分を気分良く笑わせてくれた方の素敵な作品どもを讃えておこうと思います.この1年,主にここで長文あるいは短評で触れたアニメから,私的なベスト3を部門ごとに選出.見ていないあるいは触れていないあるいはシリアスなアニメは評価対象から外れます.昨年度の結果については,R'sM 2004年アニメ大賞にありますよ.
ちなみに昨年度最強のギャグアニメは「ボーボボ」.次が「クロ高」.テクニックよりはノリ重視.しっかり組み立てた高度なネタよりは一瞬で爆笑できる直球を高く評価します.あと,本人にはたぶん笑わせる気がないけれどその無様さが面白いものに関しては,自分の中にその作品・キャラに対する愛がなければギャグとしては扱いません.本当に好きだからここで取り上げたのであって,決して他意はないのです(笑).

<ツッコミ部門>
愉快なだけではともすればダレていく作品に絶妙のタイミングで冷や水をぶっかけ,同時に視聴者の代弁をしてくれた優れたツッコミベスト3.彼ら,彼女らの献身のおかげで作品は無事に進行していきます.

 1.ビュティ(ボボボーボ・ボーボボ)
 2.アルテッサ(ふしぎ星のふたご姫)
 3.河内恭介(焼きたて!!ジャぱん)

2年連続不動の首位として選ばねばならなかったビュティさん.彼女の存在を外してしまうと即座に作品全体が崩壊するほどの重要な役を軽やかに勤め上げたその力量を讃えたい.程度の差はあるものの自分以外は全てボケていて,その全員がツッコミを待っているという過酷な状況をよくぞ乗り切ってくれました! これほどのツッコミには,これから先も滅多にお目にかかることはできないだろうなぁ.
2位3位はいかにもツッコミらしい仕事をしていた2人を選んでみました.隙あらばボケる周囲を正して真面目に話を回そうとしていた正統派のアルテッサと,視聴者にとって説明不足の内容をより明らかにするという己の役割を十二分に自覚しながらツッコんでいた技巧派の河内はともに素晴らしかった.河内は最近あまりにも自分の役割を自覚しすぎているので,もうちょっと真面目にツッコンでいたら2位だったんだけどね(苦笑).
4位以降,今年やたら豊漁だった新作ギャグアニメよりバク(おねがいマイメロディ),藤崎真菜(おねがいマイメロディ)とアミ(アニマル横丁)を.「ボーボボ」ほどひどい状況ではありませんが,それでも周囲に無駄にボケ倒されることによる心労が思いやられます.コントとしての型がしっかりできている「アニ横」よりも,あまりになんでもありすぎの「マイメロ」のほうが難易度は高そうだ.話が大きくシリアス方向にずれて行ったので印象は薄くなりますが,キャプテンブルーJr(ビューティフルジョー)や高嶺清麿(金色のガッシュベル!)も忘れてはならないツッコミです.

<ボケ作品部門>
キャラレベルではなく作品そのものがおかしくなってしまい,ひたすらにボケ続けた作品について特に表彰します.どんなに無茶でもきっとこの楽しさを理解してくれるはず,という視聴者に対する作り手の無謀な信頼がなければ制作不可能な作品はこちら.

 1.ボボボーボ・ボーボボ
 2.おねがいマイメロディ
 3.らいむいろ流奇譚 X CROSS

首位は本年有終の打ち切り(笑)を喰らった「ボーボボ」に差し上げたい.こんなものをアニメ化してそれを喜んで見る人間が結構いたという状況自体がかなりスケールが大きく病の重いボケでした.深い読み込みのできない子どもを除けば,見る側もわざとボケて楽しんでいたわけで,その共犯者意識の高さは他の作品が追従できるレベルではありません.というかあんまり追従しないほうがいいです.
2位は凄まじい大暴れを見せつけたルーキー「マイメロディ」に差し上げたい.他のギャグアニメで凄い方向に鍛えられた脚本家たちが織りなした物語はもう無茶苦茶で,そんな危険物をあえて放置したスポンサーの力量も讃えられるべきです.3位は,心底書いておけばよかったと後悔した怪作「らいむ」に.もちろん普通のアニメとしては豪快に落第しているわけですが,あまりの愉快展開に毎回笑っていました(苦笑).ちょうど初代「シスプリ」もこんな感じだったなぁ.
4位以降,高い完成度なのににやにや笑える「吟遊黙示録マイネリーベ」と「ぱにぽにだっしゅ!」,そして「スクールランブル」.女性向けだろうと男性向けだろうと面白いものは面白いんだけど,萌えと笑いのブレンド具合が異常だった「マイネ」は特に愉快でした.「いちご」の愉快さについては当サイトでも割と必死に語ってきたつもりですが,音楽は使いようによっては凶器に変わることは皆様に覚えておいていただきたい.あまりに堂々とした超理論で見ている人間を呆然とさせた「アクエリオン」,ゴールデンタイムに持ってくること自体が相当の大冒険だった「ガッチンポー」,へたれっぷりが突き抜けてむしろ芸になった「スピードグラファー」も忘れられない.

<ボケキャラ部門>
笑いの花であるボケ.それぞれの強みを生かしながら高度な技術力で画面を縦横無尽に駆け回った脅威の花たちをピックアップ.今回も激戦となったこの部門,いつの世もどんな世界にも,空気をちっとも読んでくれない困った奴はいるものです.

 1.マイメロディ(おねがいマイメロディ)
 2.首領パッチ(ボボボーボ・ボーボボ)
 3.オルフェ&ルーイ(吟遊黙示録マイネリーベ)

今年を代表する大ボケはやはりマイメロさん! あまりにも激しいマイペースぶりはまさに暴力.その重症ぶりは周囲のボケがあえてツッコんでやらねばならないほど.「マイメロ」という作品そのものがマイメロさんを中心としたボケ曼荼羅になっていると考えれば,その中心に位置する神を首位に置きたかった気持ちもご理解いただけるのではないかと思います.それほどまでに,このクリーチャーの抱えたボケは高くて深い.
2位は首領パッチ.今年も相変わらず自分勝手にボケてハジケまくってくれました! 昨年の首位で作品中最強のボケが今回2位に甘んじてしまったのは,実際にマイメロさんと並べたら首領パッチがツッコミに回るんじゃないかと思ったから(笑).3位は「マイネ」の誇るWボケ.人外が有利なこの部門に美青年が2人並んでいるだけでも愉快でたまりませんが,シリアスな中で互いに高めあう凄いボケは視聴者の思考を麻痺させて余りあるほどのものです.
4位以降.グリニデ様(冒険王ビィト)の暴力ボケは短期間ではありましたが「ビィト」という作品の格を引き上げるほどのものでした.一条さん(ぱにぽにだっしゅ!)のやりたい放題はテンションは違うけど首領パッチと同タイプ.作品中の笑いを一手に担ったボケプロデューサの不動GEN(創世のアクエリオン)の働きも素晴らしかった.塚本天満(スクールランブル)蘭堂りの(極上生徒会)は物語の中心として十分な愛らしい天然ボケぶりが素敵.イヨ(アニマル横丁)は全てわかっていてボケる確信犯だから手に負えない.暗黒シリアスな状況でも常にボケ続けて視聴者の心を救ってくれたテル(陰陽大戦記),高貴ゆえに軽くボケると悪目立ちすることがよくわかった真紅(ローゼンメイデン・トロイメント),そしてこれから先の活躍が楽しみなソルティ(ソルティレイ)と,特に目立った面子を選んだだけでかなりの数となりました.

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今年のギャグアニメ界では,「ボーボボ」の終了と「マイメロ」の台頭が大きかったですね.超高スピード,高密度,バラエティ味に富んだ「ボーボボ」は度重なる特番と不思議な延長の末に終了.とんでもない原作と浦沢御大というカリスマの元でやりたい放題を貫いた本作らしく,全ての面で他のギャグアニメとは段違いの世界を見せてくれました.ただしあまりに先鋭すぎる芸風は万人受けするとは到底言い難く,特にキャラクターのアクの問題はいくら作画を可愛らしくしても解消しきれるものではないし,そもそもこの濃すぎるアクがなければ「ボーボボ」ではないし(苦笑)…ともかくギャグアニメとしては大傑作です.
濃いキャラの方がギャグには有利なんですが,あまりに濃いと万人受けしない.だからといって薄いキャラには濃いギャグはできない.この背反する問題を独自の手法で突破したのが「マイメロ」です.デザインはサンリオ由来で愛らしく薄いわけですが,その性格設定を極度に濃くすることで薄くて濃いキャラクターを作り出した功績は大きい.見た目では一般受けしながらも内容は現代の笑いの最も濃い部分を爆走するという「ボーボボ」にはできなかったことをやってみせた野心作なので,今年だけでなく,来年の爆走ぶりも楽しく見守りたいですね.
昨年の「ギャラクシーエンジェル」や「シノブ伝」と同傾向の,萌えるギャグも今年は好調でした.台頭した「マイメロ」やハイレベルに作りこんだ笑いを提供してくれた「スクールランブル」,そしてオタク以外は全員置き去りの豪快な「ぱにぽにダッシュ」.これらの作品はハイレベルな画が笑いを支えていることも共通してますね.これらの作品から萌え・オタク要素をなるべく外して一般受けを強めていくのが「アニ横」や「ケロロ」.彼らの目指す遥か先には「ドラ」や「サザエ」の領域があります.
また昨年と同様,作品そのものが何かをやりすぎて天然ボケと化した怪作もいくつか出現しました.特にもはや美青年Wボケにしか見えない「マイネリーベ」や,テンションが上がりすぎてわけわからん状態に陥った「アクエリオン」は凄かった.あらゆる面で申し分ないのに,なんだってこんなことになっちゃったんだろう…(苦笑).逆に「らいむ」や「いちご」は,他はともかく笑いだけは妥協なく素晴らしすぎました.この2作は初代「シスプリ」の正統後継と言えそうだけど,あんまり言われたくないですか(笑)?
そして,シリアス作品に時折挟み込まれるギャグ回のレベルの高さに驚いた年でもありました.「ビィト」「ローゼンメイデン」「陰陽」「NARUTO」などはベースがシリアスとは思えないほどに壊れたところを見せてくれてびっくり.こんなことが時折起きるからギャグ以外のチェックも怠ることができないんだよなぁ.楽しいけれど大変です.

1強が全てを染め上げた昨年に比べると,今年は実力伯仲の鍔迫り合いが何度も見られた面白い年でした.年間を通し途切れることなく花咲いた笑いの色が,それぞれに違っていたのもうれしかった.予期せぬ状況に対する驚きこそが笑いの根本.先行者を乗り越えて未知の領域に切り込んでいこうとする魂こそが笑いには何より大切だと思うので,来年もそんな冒険心に溢れた素晴らしい作品が沢山見られることを期待したいと思います.とりあえず新年からは「練馬大根」と「おゆい」をマークだ!
それでは皆様,よいお年を.

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