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焼きたて!!ジャぱん#67

「次回のために突っ走りすぎの巻」

サンピエールのトリプルアルプスをトリプル笹で見事倒したパンタジアだが,未だ1敗も許されない劣勢は続く.8回戦の相手はこれまで和馬たちを影から苦しめてきた仇敵の一人,梓川雪乃.今回の課題のタルトは冷たい手であるほど有利な題材で,冷酷な雪乃の手は吹雪のように冷たいのだった.タルトづくりで雪乃に勝つには良い材料を選ぶのも重要なのだが,成り行きで和馬は生の献上ビワではなくビワの黒糖漬けを使うことになってしまう.

もうすぐ全てに決着がつく「ジャぱん」.今が最後の頑張り時であるわけですが,作っている人たちがこの期に及んで未だ楽しそうなのが素晴らしい.もちろんぎりぎりの環境で作っているのは間違いないんだけど,原作という材料の切り出しに対するこだわりやアニメの形に加工していく過程での手間は未だ惜しまれていないようです.タイアップの都合で普通のアニメに比べるとスケジュールの制約は相当厳しいとは思いますが,それでも作ることを諦めない作り手の凄い根性を褒めたい.…巻いてるけど(笑).

前半.桃屋には負けたもののパンダには勝ってなんとか首の皮を繋いでいるパンタジア,とはいえ本作中で和馬が最強のパン職人であるのは依然変わりなく,普通のパン職人を連れてきてももはや勝ち目なんかあるわけない.こうして投入されたのが今回・8回戦の敵でありテーマなんだけど…なんかもう「パン」じゃなくなってるな(苦笑).
最強の和馬,知識の冠,そして応援の河内の挑む8回戦の敵はあの梓川雪乃! これまで散々いろんなことをやらかしてくれた仇敵との直接対決に河内は動揺し,うっさいから毛を剃るぞと黒やんが叱ります.…このイメージシーン,一体どこに向かってサービスしてんだろ.しかも課題は「タルト」と追加指定.ビワやイチゴで有名な千葉県の富浦で献上できるタルトをつくれだなんて,下呂では大失敗したものの,番組制作側とサンピエールの裏の繋がりは未だに切れてはいないようです.
サンピエールを有利にするためのパネルなんだから酵母をばい菌呼ばわりする不遜な雪乃が得意なのはもちろんタルト.タルトの生地は通常イーストを使わない無発酵生地で作られていて,バターと生地を挟んで折って薄くすることを繰り返すため,彼女の冷たい両手,吹雪の手が非常に有利に働きます.…逆に言えば太陽の手の持ち主である和馬にとっては大変に不利なテーマなわけですが,そこは省略しちゃうのかな?
生地を折って重ねて薄くするのは懐かしいクロワッサン生地と似ているけれど,無発酵のタルト生地の場合はクロワッサンでは珍しい三百層ですら当たり前.しかも冷たい手を持つものならではの「逆さ折り」という必殺技すら存在し…ってとこでなぜか舞台はテレビ局から富浦に一気にワープ.うわ,こんな巻き方はじめて見たぞ!
脈絡なしにいきなり富浦に飛んでしまったことに驚く河内と,それをごく当然のことのように受け入れて何の動揺もしていない和馬と冠.いくら東京と千葉が近いからって,いくら移動シーンがどうでもいいからって,いくら残り時間がもうないからってそんな巻き方アリですか? 誰もパンどころか素材すら食っていないってのに,逆さ折りだと生地の外側にバターが来るから焼き上がりがさくさくとかのウンチクがどうでもよくなるくらいに無茶なことがしれっと流されてしまっているぞ(苦笑).
しかもこの巻きはまだまだ続く.今度はいきなりビワの販売所に場面が飛ばされて,悪漢雪乃が販売所のじいさんを足蹴にしているのを目にすることに.このじいさんのデザインが実にアレなので次回が大変楽しみです.季節外れなので黒糖漬けの献上ビワしかないことに雪乃は大変憤り,傍若無人を尽くした上にイチゴを使うと場を去ります.せっかくの黒糖漬けを汚らわしいと言われたじいさんはそりゃもう悔しがるのでありました.普段だとこのあたりまで展開するのに1話の3分の2くらいを使うのでこれは相当なハイペース.

後半.丹精込めた自分の作品を汚らわしい呼ばわりされて悔しがるじいさんは若者こと和馬に黒糖漬けビワの使用を依頼.で,なぜかそれをあっさりと受け入れる和馬.タルトの具は新鮮な果物がお約束なんですが,ビワを黒糖に漬けることによって生の果物にはない味が出せると踏んだのかな? しかも和馬と来たらクロワッサンで勝負とか言い出す始末.やはり和馬の手に無発酵生地はあまりに不利ですからね.てなわけで和馬が黒糖漬けビワで究極のタルトジャぱん・スーパー黒ビワクロワッサンを作ることが決まったこの時点で,普通なら1話が終了しそうになってもおかしくはないのですが,今回は巻いているのでまたも場面が飛んでしまいます.
時間も場所も宿すらもすこんと飛んであっという間に試合当日の会場へ.どうやらこれまで容赦なく無駄な描写をすっ飛ばしていたのは時間的に追い詰められた作り手…ではなくて和馬本人.他人への思いやりだけで空間や時間を曲げる和馬の神様ぶりが凄まじい(苦笑).こちとら長らく見てますからパンを食った奴が世界を曲げるのには何の疑問も抱かないくらいには慣れてますが,食ってもいない奴が3日分を早送りしていくというこの事態はさすがにお約束の範囲を逸脱しすぎ.販売所のじいさんまで思いやりで時空をワープさせるだなんて,思いやりがあって時間がなければ何をやってもいいってわけじゃないと思うぞ絶対!
てなわけでさくさくはじまる8回戦.通常ならこのあたりが1話目のラストになるはずですが,生き急ぐ今回はもっと先まで進んでいきます.今回の観客はいつもの河内とさっきのじいさんと月乃と店長に加えてマイスター霧崎までご登場.ラスト間近ということで視察に来ちゃったことにより,彼も見事に巻き込まれていきます.…この状況でもここに来させてもらえない木下がなんだか大変に気の毒です(苦笑).
ステージでは見事に吹雪の手で逆さ折りを披露する雪乃.これが通常のタルト作りでは最高峰の技術なのは間違いなく,和馬が圧倒的に不利なのは間違いないわけですが…ここで和馬側から沸きあがる歓声! 異様にねばねばした生地が和馬の手の中に.和馬が今回使ったのは超高タンパク粉.ダブルグルテンやリミックス法で追求されてきたシリーズの決定版とも言える材料&技術です.粘り気が強くて手作りパンを作るにはさすがに向かない小麦粉を人の手で無理くりこねて生地にするという普通のパン職人の腕力ではまず無理なことに挑戦した和馬は,太陽の手とかこれまでの経験とかのおかげで見事やりとげます.
しかも大量に含まれるタンパク質のおかげで麺のようによく粘るこの生地は,タルトづくりで必要な極薄の生地を作るのにもってこい.手にした生地はあまりに薄すぎパントマイム状態.この生地ならば吹雪の手が作り出す正統派で最高級のタルトと層数勝負してもかなりいい勝負ができるはず!

がんがん巻きながら通常の1話半を一気に消化した今回も終盤.ほぼ同ペースでタルトを作ってしまった雪乃と和馬は最後の最後までスピード勝負.タルトのさくさく感を堪能させるには出来立てを食わせるのが一番ということで,ほぼ同時に完成した2つのパイは和馬と雪乃の手によって黒やんの口にほぼ同時にたたき込まれ…これが世界の危機を導きます.
これまで散々無茶なリアクションを見せ,ついには食わないうちに時間と空間が跳ぶといういいかげんすぎるレベルにまで達した「ジャぱん」.しかしこの豪快な巻きっぷりも,次回に待つ長時間リアクションのために黒やんが未来から時間を曲げたのだとしたら….2つのタルトが生み出す大規模リアクション,あるいはこの期に及んで全員で学芸会という危機的な状況を救うものは誰か! 地は荒れ海は叫び人々は恐怖する,次回のリアクションに続きます!

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