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練馬大根ブラザーズ#7

「待ってた本領無意味な暴走!の巻」

ベッドタウンのど真ん中で時間構わず歌おうとするヒデキのステージは周辺住人から大変嫌がられ,ついには訴えられてしまった.このままでは音楽活動どころか趣味のギャング活動まで支障をきたすからとヒデキは有名なカクハマ弁護士の下へ相談に出かけ,マコと結婚できるように改憲してもらう契約まで結んでしまう.その費用はどんな愛より高い百万.もちろんイトコ同士は憲法改正しなくても結婚できるのであり,それすら知らないバカなヒデキが騙されたのだと悟ったマコは早速カクハマ弁護士を内偵.そしてその頃,カラクリとパンダの蜜月にはナルトが暗い影を落としていた.

いいおっさんたちのあまりにも自由な発想を堪能するべき「練馬大根」.ナベシン監督にしても浦沢御大にしても,一緒に制作する人たちが自由すぎるおっさんたちの意図に対応しきれないらしく7,8話くらいまで迷走するのがお約束なんですが,どうやらその迷走の時期がようやく終了したご様子です.1年経てば劣化する社会派ネタなどは大人をくすぐるためのちょっとした前菜であり,真に堪能すべきは時代なんか軽く越えるような純然たるスラップスティック.見る人間の年齢も性別もこれまでの経歴も全て乗り越えて,特定の電波を受信できるアンテナがあるかどうかで笑えるかが決まる超絶芸がついにはじまったようですよ! ここから先で見せるはずの大暴走こそ,我らがこれまで待っていた本当の快楽.無茶の積み重ねできしんできた物語の骨格が,ついにたわんで曲がりくねり,見る者の精神にぐねぐねと潜り込みはじめます! 特に後半の追走劇は圧巻!

前半.大根雲が流れる練馬の空の下,大根で愛を占う不毛なヒデキ.自分の愛をわざわざ占ったって結論はもう出てるじゃないですか.ついでに前回で散々占いは役に立たねえとわかっているはずなのに,なんで兄さんはこうも忘れっぽいバカなんだろう….マコさんの愛らしさに練馬大根を捧げる歌を熱唱するヒデキ.このソロが実にメモリーズオブラブで素晴らしい! やっぱし本職の歌手は違うなぁ.しかしヒデキがいくら惚れていてもマコとヒデキはイトコなので愛し合えない…という誤解は訂正されずに未だ継続しております.一応イチローが毎度ちょろっとツッコんではいるんだけど,ヒデキがバカな上に己の不幸に陶酔していて聞いてないのが悪いんだよな.
さて,大根抱えて愛にもだえるバカを今日も監視しているのがカラクリ.マコさんのことを好きなヒデキとパンダに熱を上げるカラクリだと変態度はカラクリの方が上なわけですが,練曲署に席を置いてちゃんと仕事しているカラクリの方が人間としてはずっと上なのは言うまでもありません.今日のカラクリ来訪の理由は事情聴取.深夜に歌おうとして近所にモノを投げて怒られる…というのはお約束のギャグとして繰り返されてきたわけですが,ついに近隣から訴えられてしまいました.普通なら軽く流してほしい繰り返しまでわざわざ拾って発展させてしまうところがいかにも本作らしい.
確かに練馬大根ブラザースは大変にやかましいグループで迷惑なのは否定もできない.でもだからって自分の畑をゴミ捨て場にするのはおかしいだろうとヒデキも主張.住宅街の真ん中にこんもりと一廃が野積みされてるだけじゃない.防衛隊までここを処分場にしちゃうだなんて横暴な! 練馬区の最下層にはゴミタメがお似合いという地域ぐるみのいじめです.地域住人は最高裁まで戦う構えだと不吉すぎるお知らせを残して,カラクリはカラクリハンドのラブ繋ぎでパンダとともに退場.すっかり良いおつきあいのようで見事に変態です.
このまま訴えられれば勝敗以上にヤバイものまで調べられて法廷に出ちゃう.趣味の練馬大根的ギャング活動までも露呈してしまって別件逮捕で収監されてしまったら,この時間帯を次回からどうしていいかわからない(苦笑).マコはここは一発弁護士に相談してみてはと提案し,CMでもおなじみのカクハマ弁護士のところへヒデキが出発.…四角いのが丸く収めるから法律相談になるのであって,手間を惜しんで四角く収めちゃだめじゃないか(笑)?
てなわけで今回のターゲットであるカクハマ弁護士のところに相談に行っちゃったヒデキことカモ.カクハマは絶対勝てなさそうなヒデキの訴えを安易に受け入れた上に,マコとヒデキの間の(幻の)大障害の撤去まで請け負ってしまう.例えば夜間の騒音とゴミ問題に関しては,現状では互いに条例違反してるんだから一刻も早く調停を図ることで事を荒立てず丸く収めるのが普通だろうし,イトコ同士は結婚できないについては即刻その誤りを正してやるのが人間の優しさじゃないかと思うんですが,改憲を請け負ってしまうあたりがどう見ても悪徳弁護士です.そしてそんな口車にあっさり乗って百万支払うヒデキもどう見てもバカです.本当にありがとうございました.
悪徳弁護士にとっては実にありがたいヒデ兄ちゃんは早速帰って事の次第をマコさんに報告.いつぞやのスパンキングでイチローへの愛に目覚めたマコさんにとって,ヒデキは黙って自分に金を貢いでくれればそれでいいのであり,さらに言うならばヒデキの金はマコの金なのであり,その自分の金から憲法を改正するために百万も支払われてはたまらないわけであり.それに憲法改正するからとできちゃった結婚を希望されるのも正直うっとうしいので,マコさんは自らカクハマのところに殴り込むのでありますが…なんだあのカクハマの途方もない防犯意識のなさは(笑).
するするっとマコがもぐりこんだ事務所の先には金庫つきのクルーザーが.その上でC調にこれまでの犯行に関し歌っている悪徳弁護士はまさに悪.歌はさすがに本職だけあってうまいです.被害者からも加害者からもバカからも絞り取る歌の上手い悪徳弁護士から練馬大根ブラザーズは金を絞り取ることは…実績からすれば絶対できないに決まっているんだよなぁ(苦笑).

後半の前にまずはカラクリとパンダの動向について前半の残りから.ヒデキの事情聴取を終えたカラクリはパンダとともに行列のできる生臭さラーメン屋にしけこんだわけですが,ここでカラクリにとって大変に深刻な事件が発生! 手も握れない熱愛しっぽりラーメンデートのはずが…パンダがラーメンの中のナルトを残しました.可愛いものフェチの変態であるカラクリのストライクゾーンにはパンダだけでなくナルトも入っていたわけですが,パンダはナルトがお嫌いなのだと勝手に思い込んだカラクリは石神井公園にパンダを連れ込みます.もちろんエッチなことをするわけではなく…そもそも触れもしない2人の場合は何をどうすりゃいいんだろ(笑).
さて,カクハマは悪い奴だからやっちゃうべきだとマコさんはヒデ兄ちゃんを熱く説得.確かに憲法が百万程度で変わるようなら日本はとっくに転覆しているはずで,それを安易に請け負う男は間違いなく詐欺師です.…日本ではイトコは結婚できるという事実についてはイチローのローテンションなツッコミとともにとりあえず横に置いておいて,あこぎな弁護士を倒すべくいつものレンタルプリーズをおやっさんこと監督の前で熱唱完了!
しかし! どんどんわがままになるおやっさんはろくに聞いてなかったのでもう1回歌えとのたまいやがり,神の横暴ぶりに練馬大根どもはぶーたれます.歌詞の入ってないヒデキに音を外すマコにキーの合ってないイチロー.ヒデキとマコは本人(というか声優)の責任だと思うんですが,曲のキーが合わないのは本人のせいじゃないから可哀想だ(苦笑).しかし歌わねばグッズは出て来ないしグッズがなければ練馬大根はいつまでも弱者のまま.てなわけで歌おうとしたら2度聞くと飽きるって事でアイテムが出てきました.ここのお約束も加速度増して壊れてきてますね.
こうしてはじまる練馬大根対悪徳弁護士の大決戦! 自分のクルーザーで軽薄に歌う悪徳弁護士を襲うのは晴天には似合わない陰気な音楽.練馬大根がおやっさんからもらった楽器で奏でる短調の調べ.いつもなら景気良く名乗りを上げてどたばたに持ち込むところなんですが,音楽が陰気すぎていつものアホな調子が出ない.けれど…短調の悲しみと苦しみと陰気とペーソスは弁護士を襲い,過去のトラウマの扉を開きます.
それはカクハマの幼き頃の思い出.同級生にハメられて大好きなミヨちゃんの給食費を盗んだことにさせられたり,ブルマを盗んだことにさせられたり.彼女は罪のないはずの彼に「訴えてやる!」と絶叫し,そんなトラウマが少年を弁護士という職業へと導いたのかもしれません.あるいはミヨちゃんの笛をなめてみたりスカートの中をピーピングしたり下着を盗んだり入浴をデバ亀った過去によって,己の性犯罪者としての資質を恐れるあまり弁護士というお堅い職業について己に枷を嵌めようとしたのかもしれません.…入浴はなんか凄くいい絵だな(笑).カクハマから噴出した性犯罪の思い出はぶよぶよと重くて船が傾くほどのもの.かくして過去の重みで沈み始めるクルーザーと,そのクルーザーから金庫を持ち出し逃げる練馬大根のシーチェイス開始!

こうしてはじまった待望の無意味なアクション! 思い出に重量を与えることも消火器を撒いて絵的に凄いことにするのにも特に意味などなく,増してや思い出に火がつくのにもその場のノリ以外の理由などない.思い出の重みで沈みそうな上に発火しているクルーザーに追われて泳いで逃げる練馬大根.この混沌を例の音楽に乗せて無理やり頭に流し込まれるのが真の醍醐味って奴ですよ(笑)! いやぁ,久しぶりに味わうなぁこのわけのわからない興奮と陶酔!
爆走する練馬大根とクルーザーは区民にはおなじみの石神井公園のお池に乱入.そこではボートに乗ったカラクリとパンダが別れ話の真っ最中.パンダとナルトの両方を手に入れたいカラクリさんはそれが叶わないからとタイタニックを気取って別れを告げる変態プレイの真っ最中.練曲署のアヒルボートもこんなことに使われて泣きだしそうな状況に突っ込んできたのが例のドタバタ組ですよいやっほう! もちろん巻き込まれたカラクリとパンダは練馬大根どもとともに逃走してみるもののアヒルボート30段の腕前もクルーザーの前には無意味であり,しかしクルーザーも炎の前には無意味であり.こうして石神井公園の池の中には大金が燃えて沈んで伝説となったのでありました.
…やっぱり御大の作品ならばラストはこう来なくっちゃ(笑).鮮度命の時事ネタとは違い,ラストの爆走部分は十年後に見てもちゃんと吹き出すに違いない.ここまで無理を重ねたおかげでついに物語が本格的にぶっ壊れたことに喜びつつ,区議会じゃ法律はつくれねえぞとツッコミつつ,さらにさらにぶっ壊れていく次回に続きます!

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