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練馬大根ブラザーズ#11

「悪気はなくても嘘は嘘の巻」

ヒデキに続きマコまでもが甘い話に釣られて出奔.練馬区の大根畑のステージには,今やイチローとパンダが残るのみ.憂鬱に沈み込むばかりのイチローをなんとかするために,犯罪者グループを一網打尽にするという名目で一計を案じたのが部外者のはずのカラクリ.イチローがドーム建設のために銀行強盗をしたという設定で町中くまなく追いかけ回し,ヒデキやマコをイチローのところにおびき寄せようというのだ.この猿芝居にバカ2人は見事にひっかかり,イチローの作られた危機を救うために必死で追いかけて来るのだが….

割に最初から一致団結していなかったがためにすっかりばらばらに壊された「練馬大根」.元々大根なんて鍋で煮れば箸でも簡単に割れるものなので,ユーケル汁でドナベに煮られた3人があっさりばらばらになるのも無理もない.で,そんな割れた大根をなんとか元に戻そうと頑張ってみるのがあのカラクリ.元々大根を捕らえるために出てきたはずなのに今はすっかり取り込まれてしまった彼女は,どうしようもない3人のために割とけなげに頑張ります.
離散集合は当然の音楽業界.その上わがままなアーティストは一度決めたことをなかなか曲げたりしないわけですが,壊れ物を壊れぬように必死で守るためふんばる彼女は…もしかしなくても練馬大根ブラザーズの初めての熱烈なファンかつジャーマネに間違いなし.もちろん舞台下や袖から見ている者にはステージの演者に触れる権利はないけれど,このグループ大丈夫なのかといらぬ気を勝手に回し心配する権利くらいはあるはずです.

前半.ヒデキに続きマコまで離脱しちゃってひとりぼっちにされたイチローは食卓に座るも抜け殻.飯も喉を通らない.一応パンダはここにいて,しかも一生懸命励まそうとはしてくれるんだけど…そんなことでこの巨大な喪失感がなんとかなるはずもない.パンダの借りちゃいなマネーなんてどうやってカード作ったのかとか考えるとものすごい芸なんですが,「そゆ気分じゃないんだねー」なんて言われちゃパンダだって一緒に落ち込んでしまうよ.
さらにけたたましい年増ことカラクリも登場するわけですが,ローテンションツッコミはハイテンションボケを気分じゃないのでそのまま放置.最も激しいボケのカラクリにとっては中程度のボケのヒデキとマコはツッコミ扱い.そして最も厳しいツッコミのはずのイチローをボケ扱いしているところがさすがは大ボケ.食欲なしのイチローに無理に食を摂らせようとするも実際は彼女の方が腹が減っていて(笑)代理で日本男児の一食に食すべき量をいただきます.他人を心配する余裕がありちゃんと腹も減るカラクリはとても健全.すっかり塞ぎこんでしまったイチローとは対照的.
熱意はどうやらあるらしいものの行動力に欠けるイチロー一人ではため息の山が高くなるばかり.実際ここまでの大冒険はあのバカ2人の無駄な行動があればこそ.こんな湿っぽいままではいかんとカラクリは,必死でイチローを励ましたり檄を飛ばしたり…貴様それでも男か!と言う表現を回りくどく下品にやらかしたりもするけれど(笑)でもイチローに何かさせようってのが元々無理な話.このままじゃ自分のカラクリが錆付くし,3人バラバラじゃ犯罪組織を一網打尽ってのもできないわけで,今回は物語を動かすバカ役にカラクリが臨時で就任します.
さてその頃,イチローの悩みの種その1であるヒデキの奴は,例の練曲通信社で相変わらずハッピーカムカムとドームっており,悩みの種その2のマコさんはユーケルのところでNERIMAXで整形愛をフズバ!と歌ったりしているわけですが,肝心の土地の権利書がイチローの待つステージにあるので脱退したとはいえ未だ縁は切れていないご様子.けれどドナベもユーケルも権利書は欲しいけどステージには行きたくない.嫌な奴…同業者と顔を合わせるのが嫌なのです.
いくら夢のためとはいえ仲間を置き去りにするのは辛いこと.ヒデキだってマコだって,浮かれていても一人になれば元仲間のたちのことをつい考えてしまいます.ドナベの力を借りてドーム建ててイチローが納得してくれるかどうかに悩み,そして今頃何しているんだろ…と思いを馳せるヒデキの眼下で追いつ追われつ爆走する,自転車のカラクリと一輪車のイチロー! さらにパンダが来てこれまでのあらすじを説明してくれるわけですが,みゅーみゅー言われてもわからんよ(笑).何はともあれこれは元仲間の危機なので,ヒデキはドナベを置き去りにビルを脱走.そんなヒデキの脱走を見てドナベ大慌て.このドナベから見た走るヒデキがなんとも小さく可愛らしいなぁ(笑).
同時刻,ヒデキと同様に仲間(=イチロー)のことを一人考えていたマコも爆走するイチローとカラクリとついでに追うヒデキをリムジン内より発見.こっちにもパンダがあらすじ説明に参上するもののマコは勝手に解釈しちゃうのでやっぱし役立たず.そんなパンダでもヒデキよりはマシってんだから,ヒデキに対するマコの薄情ぶりがしみじみと思いやられます(笑).てなわけでマコさんもイチローのためにダッシュ.久々に3人が同じ方向に走ります.
パンダのあらすじ説明がまったく機能しなかったのでカラクリとイチローが追いかけっこをしつつ歌って事情をご説明.なんとイチロー,ドームの建設費用を手に入れるためにちょちょいと銀行強盗をやらかしたってんだからこりゃすごい.2人を畑に戻すためなら銀行で乱射もするし地声で叫んだりもするなんて,イチローってば実にけなげ…ってこんな猿芝居に騙されるのはあの2人くらいしかいないけど,2人さえちゃんと騙しきることさえできれば問題なし.どんな汚い手を使っても元仲間を畑に戻さねばならないのです!

後半は…なんだそりゃ.イチローとカラクリの逃走劇は1輪と2輪のタイヤつき.ただの足ではなかなか追いきれるものではないと判断し,ヒデキとマコは久々に組んでおやっさんにレンタルプリーズ! …ここにあとイチローが加わってくれれば….今日は使い方のわかりやすいバイクを貸してくれたおやっさんは,ついでに自分の頼みも聞いてくれと2人におねがい.本作の神である監督ことおやっさんがわざわざ登場人物に一体何を頼みたいのやら.
ヒデキとマコとイチローは小さな頃から3人一緒.ドームを建ててコンサートをやるという果てしなさすぎる夢を必死で追いかけてわざわざここまで来たんだから,これからも3人揃ってやっていきたい.今でこそ大人の壊れ易い友情ですが,彼らの根元には子どもの頃の純粋で硬い友情が未だに息づいています.力を合わせればなんだってできる!と最終回クライマックスみたいな歌を絶唱して追いかけるヒデキとマコ.で,その2人が求めてやまないイチローの方はカラクリに掴まれてひらひらと悲惨(笑).警察とギャングのスピードレースは激突によって完了.敗北したカラクリは川へと消え,これで3人は元に戻った…と思ったんだ.このときは.
こうして久しぶりに練馬大根ブラザーズの3人が揃ったステージ茶の間.自分勝手に家出したヒデキとマコにとっては,戻ってきた家は大変に居心地が微妙.しかしそれでもイチローが「助けてくれてありがとう」だなんて受け入れてくれたら,居心地の悪さも一気に軽くなるってもの.ヒデキもマコも銀行強盗は凄すぎると尊敬しまくるわけですが,そこを誉められるのはイチローにとって大変心苦しいのでもういいとごまかし,やっぱり3人でおっ建てようと再結成を決意する3人…というめでたい場面に乱入してきたのはあの2人.練馬大根をこれまで割ってきたドナベナベとユーケルが,カラクリを人質にやってきた!
カラクリがおばさんであり年増であるのは周囲の意見も一致するところ.そんな奴に囚われの姫役が当てられるあたり,本作の女性陣の薄さを如実に語っておりますね.しかもこのおばさん,川でドナベたちが秘密会議しているところに流れてきちゃって捕まっただけでは飽き足らず,さっきのがカラクリプロデュースの芝居だってことまで吐いちゃったらしいのでマジ最悪.…たぶんカラクリのことだから,聞かれてもいないのにペラペラ喋ったような気がするなぁ….てなわけで悪役2人はトリック大暴露.ちなみにテディベアはクマのぬいぐるみで,パンダはクマの一種ですがマイテディベアはマコさんのことなのでお間違いなきよう.
そう.テレビの前の皆さんは先刻ご承知なわけですが,さっきのあの逃走劇は全てお芝居.まさかあのイチローに銀行強盗なんかできると思っているほうがそもそもおかしい(苦笑).…けれど,ヒデキもマコも馬鹿だから鵜呑みにしてしまった.イチローがそんなに頑張っているならと思って戻ってきたのに,その期待が裏切られてしまったから…ヒデキはイチローをグーで,本気の本気でぶん殴る.「見損なったぜイチロー!」

一度ひびの入った大根はもはや元には戻らず,ぎゅっと握って力を入れたらばっきり割れてしまいました.これは土地の欲しいドナベやユーケルによっては好機.うまいこと下僕に戻ったヒデキとマコを操って,土地の権利書を手に入れようとするものの,それでも頑張るのがはりつけオバンことカラクリ.あんな見え見えの大嘘をぶっこいてまで2人を取り戻したかったイチローの気持ちをわかれと,敵味方に騙されてばかりの大根男と大根娘に叫びます.…イチローはカラクリにやらされたと言ってますが,君の嘘回想シーンは随分と楽しそうだった気がするよ(笑).
2人恋しさにイチローのやった猿芝居.確かに嘘は悪いこと.けれどイチローには他の選択肢がなかった.仲間に騙されて驚いて腹が立つのはわかるけど,2人にはイチローの辛い気持ちもわかってもらいたい…けどそんな時間はもはやない.ドナベもユーケルも土地の権利書を手に入れられないままでやってきたタイムリミット.たぶん永田町の方向から練馬区の空に飛来した国会議事堂飛行機と,そこに君臨する総理大臣の大泉首相!
ラスボスは顔を出しドナベやユーケルの正体がチルドレンであることが判明してついでに時間切れで総理に消されるあたりまではまともな最終回直前の盛り上がりなんですが!「練馬を民営化します!」ってラストの総理の言葉の意味がまったくわからねえ(笑)! 練馬区の一角を巡るこの闘いの先には,果たしてどんな未来が待っているのか.次回,最終回に続きます.

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