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桜蘭高校ホスト部#11

「落下する黒魔術部の怪人の巻」

兄を探して高等部をさ迷ううちにホスト部に保護されることになった謎の幼女.金髪で純真無垢な彼女が探していた兄こそが,ホスト部の隣で活動している黒魔術部の部長,陰鬱の塊である猫澤先輩だった.実は先輩は王子のような容姿の持ち主なのだが,明るい光が苦手で黒装束で暗所に引きこもっているから,逆に暗いのが嫌いな妹と顔を合わせることすらできないのだ.このままでは兄と出会えない気の毒な霧美嬢のため.ホスト部は専門家の手を借りて猫澤先輩のキャラ改造に挑む.

毎回平均以上の品質で楽しませてくれる素晴らしい「ホスト部」.そろそろ1クール終了ということで制作現場の方もスケジュールが詰まってきそうな時期と思うのですが,最大の美点であるキレ良く美しい映像は今回も健在.作り手たちの作品に対する献身ぶりは相当のはずなので,ぜひお体など壊さないようご自愛ください(笑).贅沢にも物足りないのは,1話を完璧に越える回が未だにないってことなんですが,それは監督神自身でなきゃ無理そうだしなぁ….次クールの後半でさらに面白くなるようなことになったら間違いなく傑作認定です.
今回は猫澤先輩を落とす脇役回.隣室に潜む変人の首魁が兄貴として漢気を見せるようなそうでもないような….敵は光とかれんげさんとかで,自分より遥かにでかい怪物と素手で殴り合いするのに比べたら全然マシなんだから,妹のために頑張れ兄貴(笑).

前半.作中の時間は現実と似たような同じ速さで流れ,今はあじさいの咲く季節.そこに登場した今回のお客様は金髪の美少女…っていうか一人で歩かせているのはちょいとまずいんじゃないかって程度の美幼女です.彼女がてくてくと探すのは怪物を倒してくれる素敵な王子様なお兄ちゃま.しかし目指す場所の隣の部屋を開いてしまったことにより,ホスト部一同が巻き込まれていくことになります.迷い込んだのは桜蘭ホスト部警察.迷子の子猫ちゃんを出迎えたのは,少女漫画によくいるタイプの皆様です(笑).
幼女にも当然優しい環は子猫ちゃんに「どこから来たのかにゃ?」と尋ねるわけですが,その返事が斜め上を吹っ飛んでいきます.「ぎゃくはーれむ!」…天使のような彼女の口から出てくる腐った言葉は止まらない.ホスト部を見て「わーい! ここしゅちにくりんだー!」って下手に正確なのがアレだ(笑).「めがねきゃら」に「ろりしょた」,「すといっくけい」に「きんしんそーかん」に…「がりべん」.ハルヒさんが不本意なオチにされたところで残るは環.本来はオチを担当するはずの殿に対して幼女は「きんぱつだからおにいちゃまー!」…あれ?
本人の知る限り一人っ子のはずの殿なのに,いきなり金髪の妹さんができてしまいました.彼女のお名前は切り身ではなく霧美さん.うりゅっと滲む幼女の涙にあっさり釣られ,うりゅっと来た殿は急遽彼女のお兄ちゃまに就任.精神年齢が似たり寄ったりなのか,随分楽しそうに一緒にくるくる回ってやがるなぁ…(苦笑).でも霧美さんの本当のお兄ちゃまは,高等部にちゃんと在籍してすぐ傍にいるのです.
てなわけで霧美さんを呼ぶ不気味な声とともに今回の主役登場.ホスト部に通じる暗黒の扉の向こうから,見慣れぬ金髪の誰かがひょいと顔を出しております.一体誰なのかと思ったら…例の過剰な黒装束を装着して完成! 猫澤梅人先輩! 部の醸しだす不気味な雰囲気ゆえに,ホスト部からも警戒される黒魔術部の部長でございます.チャームポイントは手に装着した猫型呪い人形ベルゼネフ.明るい光が大の苦手で,自分の金髪にすら耐えられない徹底した隠花植物です.
この丑三つ時な兄と正午な妹にお仕えするのがメイドの呉竹と秘書の角松.特に呉竹さんは明らかに主人たちをおもちゃにしている(笑).暗いのがダメな妹と明るいのがダメな兄は正反対ゆえに呉竹曰く「猫澤家のロミジュリ」.ただし問題なのは部屋の明るさの問題だけでなく,陰々鬱々とした猫澤先輩の様子が幼児には無駄に怖すぎるんだ…(苦笑).
メイドの呉竹曰く,猫澤家はトカレフ王朝の系譜に属する由緒正しき家系.そりゃロマノフだろうと環がツッコんでいるものの呉竹はナチュラルに無視(笑).何百年かに一度闇に魅入られた運命の子が生まれるという言い伝えがあったりなかったりするらしい…って一体どっちだ.何はともあれ猫澤先輩は闇を偏愛し.ゆえに肖像画でのみ兄の姿を知る霧美さんはまさかこの黒くて不気味なのの中の人が自分の兄だとは思っていないという悲劇.
王子な兄を求める霧美さんを慰めるため,呉竹は王子物語を供給しまくり.しかしネタが尽きたので王子キャラの出る少女漫画にまで手を広げたことが冒頭の奇跡を招いたのであります(苦笑).ぎゃくはーれむもしゅちにくりんも少女漫画で覚えたらしい霧美さん.少女漫画中で逆ハーやら酒池肉林やらがストレートに台詞として語られるとは思えないので,きっと呉竹が朗読の際に余計なコメントをたっぷりかぶせているに違いない(笑).
王子様を求める霧美さんの願いはもちろん兄もよく知っている.しかし彼の努力の方向ときたら妹が闇を愛するように毎晩お祈りを捧げるという明後日ぶり.そりゃ何もせずに逃避しているようなものなので,兄はまともな努力をする必要があるでしょう.なんせ霧美さんはすっかり環を自分の兄と信じ込んでいて,このままじゃ完全に取られてしまいそう.…噛みあわない兄妹の様子に,兄弟はどこの家でも問題だと言う鏡夜.そしてそれを見る環.鏡夜がここで一体どんな気持ちで呟いているのかについては今後触れてくれるといいな.
しかし噛みあわなくても兄弟姉妹がいることがうらやましい,一人っ子の上に親にすら頼れない不器用なハルヒさん.今,彼女の筋金入りの配慮と孤独を知っているのはあの嵐の時に雷からハルヒを守った環のみ.そんなハルヒが仲良くできない2人の姿に心を痛めているのなら…環はこの問題を解決しなくちゃなりません..
俺はお兄ちゃまではないと霧美さんに宣言し,本当のお兄ちゃまに逢わせるための大計画をぶち上げる殿.目指すは霧美さんに兄と一緒にいられる幸せを提供すること! もちろん可憐な霧美さんにはこれ以上辛い思いはさせず,その分猫澤先輩にひどい目に遭ってもらいます(苦笑).てなわけで猫澤先輩の「キャラ設定改革計画」が発動.もちろん主担当はこの分野のプロ.キャラ設定を語らせれば並ぶものなしの病の重いマニアが,高笑いと強力モーターとともに入場だ(笑)!

後半.どうやらCM中から既にはじまっていたらしい猫沢先輩改造計画.この短時間で先輩の暗黒レベルは漆黒の闇から蝋燭の明かりつき程度には改善されたわけですが,まだまだどうしても暗黒王子.黒い薔薇をいくら撒き散らしても「あたかも呪われし蝋人形のような禍々しさでー」とか言うような奴はまだ洗脳が解けてないか真のラスボスに支配されてるに違いないぞ(苦笑).当然れんげさんは出来の悪い生徒を激しく叱責の上口答えを許さずに折檻!
王子には影は多少は欲しいもの.ゆえに全然ないように見える殿は欠陥品なんだけど(笑)オカルトやホラーは今時流行らない.書記のモリ先輩が黒板に記すNGワード,蝋人形やドクロやバンパイアや花子ちゃんや呪いのビデオや毒リンゴはまあいいとして,冥府十神とかトオルちゃんとか閣下とかカーマスートラは出てきた文脈が大変気になります.特にラストが…(苦笑).
猫澤家の呪いなんか気にもせず強力モーターをぶん回す女傑,れんげさん.そのスパルタぶりはまさに鬼.光がダメな彼をなんとかするべく懐中電灯の光を当てるという特訓には「イビルビーム」ってな仰々しい名までついております.でも暗い中で眩しい光を見せるのは逆効果でしょう.本来は全体的に少しずつ明るくしていくみたいなのがいいと思うんだけど…それじゃ時間がかかり過ぎて1話で収まらないか(苦笑).
一応事前に体質チェックはしたらしく,猫澤先輩が光がダメなのは深刻な体質問題ではなく単に根性の問題.でも,その怯えっぷりは恐怖症に片足突っ込んだレベルに見えるので,フィクションの中の人が気合でしのいでいた話と混同してほしくはないなぁ(苦笑).エドガーだって気合で十字架をしのいでた…って,これまた白泉社の超大御所をネタにしてる.対象年齢高めのギャグですな.
今回のメインヘタレ役は猫澤先輩が担うわけですが,本作の誇るヘタレキングもちゃんと仕事はしております.練習相手がくまちゃんじゃちょっと…という先輩のクレームからはじまる心眼物語.心の目で見れば何だって己の愛する別モノに見えるということを証明するべく,お手本として水着のマネキン人形に愛を語ることになってしまった殿.これがまた大変やりにくいわけですが,それでも凄い根性とか凄い演出とか凄い背景で無理やりに心眼を開きます.…まあ,傍で見ていると大変気持ち悪くって,ハルヒさんに嫌がられてしまうわけですが…(苦笑).
猫澤先輩の必死の努力の傍で,霧美さんはちょくちょくホスト部に襲来中のようです.しかもがりべんに少女漫画を音読させるという幼児ならではの暴君ぶり.実に面白くなさそうに棒読みしてるあたりからすると.そんな漫画は好きではないらしいハルヒさん.しかしそんなハルヒさんが逆ハーで酒池肉林の少女マンガの主役をやっているという倒錯ぶりが楽しかったりするわけですよ.
しかも霧美さん,がりべんを追って黒魔術部に来てしまいました.暗い部屋が怖い彼女を慰めてくれるのは偽りの兄である環.太陽の下で妹をあやす彼の姿は,猫澤先輩の理想とする姿そのもので…目の前にある手の届かない理想にくじけながらも発奮し,素敵な王子様のお兄ちゃまとして懐中電灯を自ら手に取るその漢気をぜひとも認めていただきたい!
光なんか怖くない!と気合で己の顔を懐中電灯で照らす猫澤先輩! 彼としては一足飛びの大進歩で偉業の達成であるわけですが,本作のヘタレ係とは持ち上げられるほど手ひどく落とされる残酷なシステム.全てが解決して感動のラストが訪れるわけがありません.懐中電灯で人の顔を下から照らしたら,普通は凄く怖くなるんです(苦笑).
懐中電灯で下から照らされた兄の顔に,言葉にできないほどの恐怖を感じた霧美さんは大泣きの上逃亡.いくら頑張っても落とされるという残酷なシステムについにくじけた猫澤先輩は兄の座を環に譲ろうとまで思い詰めてしまう.相思相愛のロミジュリというよりは陰からヒロインに恋慕するオペラ座の怪人である先輩に対し,落とされることにおいては超一流の環が喝を入れます.「あの子が本当に逢いたいのは,あんただろ!」
本当に大切ならば死ぬ気の根性を見せてこそ兄貴というもの.たったの1話のヘタレ役すら耐えられず音を上げるだなんてまさに論外.大切な娘…のつもりだけど実際は赤の他人のハルヒのために物凄く高いところから毎回落とされてる環に比べたら,猫澤先輩は覚悟がまったく足りてない!
大切なのは,自分の身を顧みず全てを投げ出す真摯な覚悟.その覚悟が発動する瞬間は直後に訪れます.中庭に出た妹が出会ってしまったのは,デブの野良猫.普通ならばどうってことない邂逅ですが,猫澤家にとっては話が別.猫澤家は猫が大の苦手! …真逆のはずの兄と妹を繋ぐ唯一の共通点が弱点ってのは皮肉ですが,今こそが死ぬ気で意地を張れる最後のチャンス!
妹の危機に光を恐れることすら忘れ,窓をぶち破って飛び出していく兄は,猫が怖くて動けない妹の前に出ます.その凛々しい姿はまさに夢に見た王子様のお兄ちゃま.霧美さんが求めてやまなかった本当の理想がここにいて,ついに彼女は兄を発見したわけです.怖い猫から自分を助けてくれた強くて素敵なお兄ちゃま,なんだけど…ただしこのお兄ちゃまは大変に光に弱く,妹を救った後はそのまま前のめりに倒れ,豪快にオチていくのです…(苦笑).

数日後,素晴らしいフリーフォールっぷりを体現した今回の主役は最後まで役目を果します.一生分の光を浴びて結局特訓前に戻ってしまった猫澤先輩.1話を経ても表面的にはまったく改善してないっていうかむしろ悪化するのがヘタレの真骨頂.コメディの主役はこうでなきゃいけないわけですが,辛い辛い1話をまっとうした猫澤先輩には素晴らしいご褒美が用意されておりました.
霧美さんは助けにきた王子様と黒装束の不審者を結びつけることに成功! 偉大なる呪い人形ベルゼネフのご加護によってついに出会うことができた2人.もう霧美さんは闇だって怖くないはず.だって闇の中には,自分を本気で助けてくれる王子様がいるわけだから….さて,たった1話のヘタレ役で猫澤先輩は素晴らしい幸福を手に入れたわけですが,シリーズ全体を通して落とされまくている本来のヘタレ役には,ラストにどんなご褒美が待っているのだろう.…個人的には結局ご褒美なしってオチが好みなんだけどな(笑).次回に続きます!

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機動警察パトレイバー#10

「色とりどりのクール・ビューティの巻」

クリスマスイブに来日していた香貫花の祖母,レイ・クランシー.若き日のある思い出を追う彼女は,香貫花にわずかな伝言を残してホテルから失踪する.一刻も早く祖母を探したい香貫花.しかし頃を同じくして起きた事件のために捜査を断念せざるを得ない.事件の現場は東京テレポートへと繋がる橋の上.不法に持ち込まれた軍用レイバーと謎の白い顔のレイバーが狙っているのは,特車二課のイングラムだった.

シリアスからナンセンスパロディまで独自の世界観の中できっちりこなす「パトレイバー」.なんでもこなすお手本である彼らが今回演じるのは2話連続のどシリアス.これまでのおかしな雰囲気はどこへやら,なかなか見ごたえのある重厚なドラマがクリスマスの東京を舞台に展開されます.懸命に走った1クールのラストを飾るのは,近未来と過去の入り交じる女性たちの物語.橋を封鎖しているのはこっちが元祖なのでお間違えなきよう(笑).
脚本は伊藤和典,演出に高松信司,そして絵コンテにあの滝沢敏文という実に渋い1話.洒落にならない事件の中で,それぞれに何事かを心に秘める女性たちの麗しさやカッコ良さなんかも余さずにお楽しみください.お勧めはしのぶと不破の探りあいかな.

前半.それは時を経て色あせたクリスマスイブ.ノイズ交じりのレコードの音色のように,懐かしい名画のように感傷的.ツリーの下の軍人と女たち,そして紅いワインに,紅い傘.若い彼女の目は自分を害するものに揺るぐことはなく,むしろそれを振り払い踏みしだくほどに強く.その切れ長の双眸も美しい黒髪も,そして強さすらもたった一人の男のためのものであり…けれど男は彼女の元から飛び立ってしまう.
ホテルでのうたた寝で古い涙の夢を見ていたのは香貫花の祖母,レイ・クランシー.彼女の来日を支えるのはもちろん孫娘である香貫花なんですが,ヤボ用で2時間程度外出したのが,実はまずかった.華やぐクリスマスの銀座を背景に出かける香貫花…の後の方にダーティペアがいるな(笑).これはまだそういうことに大らかだった時代ならではのお遊びですね.もちろん華やかな街の裏側では,とある陰謀が特車二課を狙って動いています.
まさか今回がそんなシリアスな話とはまったく知らない特車二課では,準待機の寂しいものたちが寄せ集まって屋上でクリスマスパーティ中.この寒風の中,コタツやら電飾やらをわざわざセッティングする根性が無駄な若さの発露だな(笑).本質的には大変に寂しいパーティに進士と香貫花は不参加.進士はもちろんあの多美子さんと一緒だろうし,香貫花も祖母が来ていてうらやましい.ここで香貫花がわざわざ宴会用の酒を届けに来たと遅れて来た後藤に聞いて,あわてて後を追う遊馬がまた若い(笑).恋をするにはおっかない完全武装の薔薇ですが,傍らにいるちっちゃいのに比べれば明らかに追う価値があるのです.
香貫花をホテルまで追いかけた遊馬とそれを追いかけた野明が直面することになったのは,香貫花の祖母の失踪事件.「50年のクリスマスを探しにいく」という意味深なメッセージのみをホテルに残して行方不明.手がかりになりそうなことと言えば,若き祖父との写真が消えていることくらいで….もう,ここに帰ってこないのではないかと不安がる香貫花.いつも冷静な彼女にしては相当動揺しているわけですが,こんな時ですら事件は彼女たちを待ってくれません.
事のはじまりは午後の銀座の路上,そして本格的に動き出したのは夕焼けの中.青いワゴンで港に乗りつけ,入港する船を見守る眼鏡の男は,当時同時期にメディアミックスしていたコミック版の読者にはすっかりおなじみの顔.「パトレイバー」という作品に独自の悪の魅力をもたらした男の右腕です.夜,闇に乗じて凪いだ港に上陸したのは,丸っこくてマッチョな軍用レイバーたち.海から生まれるように上がってくる複数の機体も十分不気味ですが,最後の1機は青い体に白い仮面の巨大な異形….軍用機ブロッケンと実験機ファントム.亡霊の名を持つレイバーたちは,海上の橋にとり憑きます.
亡霊の影は動揺している香貫花すら侵食.すぐにでも祖母を探しに行きたい彼女たちに下されるのは,無粋な後藤からの待機命令.心配で気が気ではないけれど,個人的な事情で警察官としての職務を放棄することはできません.どれほどお荷物部隊となじられようとも彼らはまっとうな警察官であり…それは香貫花も同じ.ゆえに警官としての誇りをかけて祖母の件を後回しにする彼女の姿が,野明と遊馬にはなんだか辛い.
その頃,亡霊に憑かれた橋の様子を探るために渡ろうとする無謀なパトカーがおりました.しかし警察無線が通じなくなるのと同時に,見慣れぬレイバーに車ごと掴まれてしまいます.もちろん人間サイズの拳銃が通じるはずもなく警察は軽く蹂躙されて….日本警察に正面から喧嘩を売るこの行動を淡々を見守っているのが例の眼鏡の男.これが彼流のクリスマスパーティの招待状で,差出相手は…第2小隊.

後半.亡霊に関して登場した新キャラ,城東署の松井さん.四角くて穏やかで有能な刑事なんですが,あの後藤と知り合いであったばっかりに毎度貧乏くじを回されて大変に気の毒(笑).彼が伝えるのは東京テレポートとの連絡途絶.交通だけでなく電話もネットも無線も切れているあたりがただ事ではない.秘密裏に送り込まれた警察のハイジャック専門部隊すら行ったきり音信不通,戻ってこない….
てなわけでこの事件をなんとかせよと白羽の矢が立ったのが特車二課.このお荷物部隊が指名されたのは,今回の件にECMによるジャミングといういかにも自衛隊が出張ってきそうなものが関わっているから.警察上層部の縄張り意識としては自衛隊に基地から出てこられては大変困るので,警察が抱えている最大戦力を投入することにした御様子.…確かにパトカーが何台あったって,レイバー相手じゃ歯が立たないもんな.
話を聞いた南雲隊長が独自のルートで実際に自衛隊に探りを入れてみたところ,この好機を見逃さず彼らも既に動き出していることを確認.南雲のプライベートの友人である自衛官の不破隊長も初登場.しのぶと良く似た有能な雰囲気を漂わせる,眼鏡の印象的な女性.職務的にはしのぶよりもさらに男っぽいけれど,性格的にはしのぶの方が男勝りな感じがするな.
クリスマスだってのにプレゼントのかわりにトラブル満載になってきた特車二課.先に出るのは第1小隊ですが,相手が自衛隊とやれるほどの装備と武力を持つというなら程なく第2小隊にお鉢が回ってくるに違いない.そのときに隊員たちがいつもと同じように戦えればいいんだけれど….大問題は香貫花の祖母の失踪事件.このままでは2号機の指揮が大変に不安.ゆえにこの件については…後藤が貧乏くじ係にさくっと回してくれました(笑).
貧乏くじが仕事をするのはまあ当然の話として,今回は祖母が見つかるまでの間,皆で絶不調の香貫花をフォローしなければなりません.後藤がおやっさんに無理を言って整備員のシゲを借り出したのは,進士を香貫花のために回してやるため.早く香貫花を復調させなきゃ,宇宙人の侵略を真に受けるようなバカが野放しになってしまって大変に危険なわけですよ(苦笑).
当たって欲しくない予測ばかりが大当たり.先に有明へと向かった第1小隊は橋の上の亡霊にまったく歯が立たずに全滅.毎度の噛ませ犬ぶりが気の毒であるわけですが,レイバーを沈黙させられただけでなくしのぶまで襲われてもう大変.通信の断絶は作戦失敗の証拠.約束の時間に信号弾が上がらないことを確認し,今度は第2小隊が亡霊退治に向かいます.
他の通信手段は途絶するのでハンドマイクとスピーカーによる音声通信を指示した上,ついに橋を渡り始める第2小隊.まるで本作らしからぬ緊迫感の中,慎重にパーティ会場へと歩みを進める1号機が見たのは…悲惨な光景.先に進んだ第1小隊の1号機はクリスマスらしく科刑にされている.そしてもっと洒落にならないのが,後に残していた2号機の発砲音! 犯人たちしか知らぬことですが今回は2対5.数的に特車二課が圧倒的に不利な上に分断されて,しかも相手は軍用.この戦力差をひっくり返すには,いくら嫌でも自衛隊の手を借りねば無理じゃないのか.
あわてて2号機のところに戻ろうとする1号機を挟撃する,西ドイツの軍用レイバー・ブロッケン.2機の膂力はイングラムがまともに組み合って勝てるようなものではない.さらに同じく孤立している2号機のところにも2機のブロッケンが.香貫花の指示が遅れてしまったために後から組み付かれ,銃を失いながら振りほどいても不利はひっくり返らない.…2号機の元には敵のボス,青い亡霊が.怪物は羽根を広げて紅い目を光らせ…ビームを放つ!

放映当時でも既に風化しつつあった歴史ですが,50年のクリスマスとは朝鮮戦争ではないかという榊の指摘は大当たり.恐らくは米軍が関連してると踏んだ後藤は貧乏くじ松井に気の毒な進士を組ませて米軍駐屯地に派遣しておりました.折角のクリスマスに仕事をするハメとなった進士は妻から相当の暴力を振るわれたようでぼろぼろ.そこらの鬱屈した感情がついつい過激な方向に溢れ出て,まともに取り合ってくれない事務官たちを脅す様子が怖いのなんの(苦笑).
米軍の持つ資料から香貫花の祖母,レイ・クランシーの行方を捜す松井たち.彼女がまだ上村レイであった頃に暮らしていたのは,基地の町である立川.実際に彼女は高尾行きの黄色い特別快速で立川へと向かい,昭和記念公園から米軍の飛行機が飛び行く様を眺めていました.彼女が探している50年のクリスマスは,ここにあるようです.
…その頃,絶不調の孫娘は未知のレイバーに襲われ大ピンチ! なんせ奴ときたら軍用レイバーの子分を引き連れている上に,SFみたいなビームを撃って2号機の右腕を落としやがるわけですよ.普通に仰天する状況なんだから今回精神的に弱い香貫花には刺激が強すぎ…痛恨の運転ミス! どう考えても勝てないこの状況をどうやってひっくり返すのか.そして例の眼鏡の男たちの正体と目的とは何か! 緊迫の次回に続きます!

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桜蘭高校ホスト部#10

「見事なりサンドバックキングの巻」

ハルヒが貧困のどん底で暮らしている悪夢を見てしまった環.動揺した環は休日をいいことに,他のホスト部の仲間とともにハルヒの家庭環境を確認しに自宅へ押しかける.穏やかな休日を台無しにされて腹を立てるハルヒと,これまで見たことのない庶民の暮らしに舞い上がるホスト部.その変な気の回しっぷりや傍若無人ぶりに振り回されて,ついにハルヒは皆に手料理をご馳走することになってしまう.しかし買出しの直前,とんでもない態勢の環とハルヒを帰宅したハルヒの父が目撃してしまった.

シリアスもギャグも徹底して見事にこなす「ホスト部」.原作自体の芸風の幅もさることながら,アニメにする段階での芸風の抽出・脚色具合も見事なもの.下らない事と大切な事が表裏一体になった原作も凄ければ,そこから自在に面白さを取り出すアニメもまた素晴らしい.特に原作の幅の広さと奇妙なミックス具合に関しては,あの「銀魂」といい勝負だと勝手に思います(笑).
てなわけで今回は一流のギャグ職人による素晴らしいギャグ回! 端正な「ホスト部」らしからぬディフォルメキャラのぬりぬりっとした動きが絶妙で,さすがは絵コンテ桜井弘明(笑).キャラの頭のネジが3割増でおかしいのは言うまでもなく,無意味に背景で回転していたり書き文字が愉快すぎたりと画面の細部まで目が離せません.その分終盤の切ない雰囲気はやや薄くなってますが…一番大切なのはコメディなんだからいいじゃないですか(笑).

前半.高級洋菓子を土産にご訪問したホスト部が愕然としたのは藤岡家の惨状.あばら家の中から出てきたハルヒさんもげっそりとやつれております.窓には新聞紙で床にはござであちこちヒビのデコレーション.お茶だってお椀や計量カップに入って出てくる始末.戸棚は異次元へと繋がっており,そこから出てきたごちそうは3日前から断食して食費を貯めてへそくりはたいた特上パック寿司….
まさに想像を絶する貧乏生活に圧倒される金持ちたちに止めを刺したのは無知の愚かさ.ただの赤身を未知の大トロと誤解して,いかにもおいしそうに食するやつれたハルヒさん….「それはただの赤身であって! 断じて大トロではありません!」と環絶叫.…いや,もちろん夢なんですけども(苦笑).
純然たる金持ちならばここまでの妄想のバリエーションは期待できないというか,むしろ金がないということがどういうことなのかすらわからない可能性すらあるわけですが,どうやら貧乏に関する典型的な情報を大量に頭に入れていたらしい環らしい悪夢.案外ハルヒさんについてより深く知るという名目で,無駄に貧乏を勉強したのかもしれません.ああ見えてA型だし(笑).
不安に駆られた環は大至急朝食抜きで外出の準備.悪夢がただの悪夢であると一刻も速く登校して確かめたいものの! 「恐れながら環様!お召し物が半分お寝巻き,お足元は部屋履きのままにございます!」…ここでうっかりさんがばたばたと戻ってすたすたとやってくる様子,特にすたすたの感じがいかにも桜井.しかも今日は日曜.その程度自分で気づけこの馬鹿というばあやさんの心遣いも空しく(笑)環の暴走は止まらずに仲間を巻き込んでいくのであります.
まさか殿が冒頭から大変失礼な妄想をしているとは知らないハルヒは,スーパーまるとみの朝市からの帰宅中.ごく普通の庶民のお嬢さんとして平和な休日を過ごそうという思惑をぶっ壊すのが自宅前の黒塗りのベンツ.中には良く知ったあの人たちが格納されていたのでハルヒさんがっくり.本人の承諾も得ぬままに,今まさにホスト部による藤岡家家庭訪問が行われようとしていたのでありました.
庶民ワールドの予感に楽しげな仲間たちに比べると,鏡夜に相談しただけなのになぜか勢揃いしている自分たちが嫌でたまらない環.特にドッペルゲンガーズはハルヒにやたらくっつくから嫌なんだろうなぁ(笑).とはいえ彼はこの異郷で一人にされるのも怖いヘタレで,未だ団体行動の呪縛から逃れることができません.
気を取り直してリーダーシップを発揮してみる環だけれど,ハルヒさんに嫌な思いをさせないための「さりげない」配慮に関する注意が全て裏目に.帰って欲しいと思わせる言動禁止のはずが,入る以前から「ていうか今すぐ帰れ!」とハルヒさんに一刀両断されている(苦笑).ピンクのワンピで「黙れ!消えうせろ!」と汚い台詞を吐くアンバランスさが素敵だ….
ホスト部の連中が厄介なのは,あれだけ迷惑でありながらも下手に人当たりが良すぎるところ.変な連中の襲来に警戒した大家も環のホスト技で一瞬で撃沈.孤立無縁となった上にハニー先輩の高級洋菓子アタックを受け,ついに室内への侵入を許してしまうハルヒさん.…雷だけでなくおいしいものもかなりの弱点なんだよな.
藤岡家はごく狭い普通の庶民アパート.金持ちどもからすれば部屋どころかクローゼットサイズなんだろうけれど(苦笑)親子2人がつつましく暮らすには十分な広さ,もちろん当たり前ですが殿が夢見た貧乏生活とは掛け離れていい暮らしなんですが…金持ちどもは住居の狭さを極端に楽しみ,そこにげんなりしつつも「この人たちに何1つ期待しちゃダメだ!」とひたすら耐えることを決意するハルヒ.気の毒です.
例えば高いビルの上からでは真下を歩く人の身長差がわからないように,度を越えた金持ちたちには庶民の普通がわかりません.ティーポットなんかなくたって紅茶は急須で入れられる.そんなことすら思いもつかない彼らにとってはここは未知の世界.イッツ・ア・庶民ワールド! …そんな彼らの動揺ぶりや発見ぶりこそが,当たり前のことをしているだけのハルヒに多大なるダメージを与えているわけですが(苦笑).
話の流れで,ハルヒに恥をかかせたら負けというチキンレースを急遽開催する環と双子.元々大変に失礼な上に変な気を回すから何をやってもアウトな3人に対し,邪念のない上級生たちは一枚上.イチゴのケーキを選んだハルヒに,さらにイチゴをあげて好感度を上げるモリ先輩のスマートぶりに対し,そうしてよかったのか!と身もだえて悔しがる3人.ディフォルメキャラで異様に動く画が素晴らしいなぁ.
そもそも招かれざる客なんだからもっと神妙にするべきなんだけど,ケーキを食べたら小腹が空いて「お昼まだ?」とナチュラルに食事を所望する,とめどなく自由に生きる仲間たち(苦笑).鏡夜の…というよりは実質ハルヒの稼いだ金で寿司を取ることになってしまって冒頭の悪夢が蘇り….無駄な気を回す環が回したメモには「パックのお寿司は「特上」と書いてあっても高級とは言わないよ!!要注意」…バカからバカにされたようなもんだから(笑)即座にくしゃっと丸めてゴミ箱に放るハルヒさんは不幸で,じたばたと言い訳する殿もまた不幸だ.
もはややりたい放題言いたい放題の招かれざる客どもに,いろんなことをすっかり諦めてしまったハルヒさんは手料理が食べたいというハニー先輩の要望すらも飲み込んで,全員で昼食の足りない材料の買出しに行くことに.そもそも黒塗りベンツが来た時点でいろいろと諦めねばならなかったのだと覚悟を決めたハルヒを環が襲います(笑).
一人残って,ハルヒのお母様の写真が飾られた仏壇にご挨拶していた環.ハルヒはお母さん似で綺麗で頭も良さそうで有能そう…と間接的にハルヒを褒めちぎる環.「俺の目に狂いはないからな!」って言われても,君の目は割と節穴っぽいからなぁ(苦笑).それでも自分の母を誉められればうれしくて「そう,思います」と答えるハルヒは少し寂しげで.…それを聞く環の表情も奇妙に寂しくて優しくて,似ています.
というわけでシリアス終わり.さて買い物に行くか!と立ち上がった途端になぜか置いてあったバナナの皮で滑って転んで,環がハルヒを押し倒す格好になったところを狙ったように目撃する,ハルヒの母のような父! 言い訳しようにもできない状況,しかもその声は格上の子安.もはやひよっ子には言い訳のしようがありません!

後半.素晴らしいタイミングですっ転び素晴らしいタイミングで目撃した藤岡家.状況の絶望ぶりを環は完璧に把握しているわけですが,説明すれば理解してもらえると思った時点で大甘です.いくら見た目が大柄の美女であろうとも,彼はハルヒの真の父であり娘に近づく害虫を許すような漢ではありません! 「ごめんねー」と環を引き剥がして壁に叩きつける父の愛が,コマ送りしたくなるくらい面白い(苦笑).その迫力は実の娘すらビビらせる程のもの.今世紀最大のケダモノやでっかい害虫の言い訳を聞くような耳は持ち合わせていないのです….
大事な娘を押し倒し呼び捨てにする環のことが,父はともかく気に入らない.しかも戻ってきた双子がさらに環の悪評を耳に吹き込むもんだから大変だ.確かに部活の時には誠心誠意女好きとなり女をもて遊ぶんでいる環.しかしハルヒに対しては他の客とはまったく別の感情を抱いているから…「違う! 誰が遊びか! 俺は,俺は真剣に…」と急にシリアスに.普通なら告白する勢いなんですが…「真剣に娘さんのことを! 実の娘のように思っています!」…一体何を告白してんだこの人は(苦笑)!
てなわけでハルヒ父を交え,再び室内から仕切り直すこととなったホスト部一同.卓袱台を囲む一同はほがらかに蘭花さんと親交を深めるものの,早速バカのレッテルを貼られた環だけはいつもの体育座りで押入れでキノコを育成しております(苦笑).初対面のはずなのにホスト部をよく知っている蘭花さん.それはハルヒが部活の話をしたわけではなくて,既に鏡夜と通じていたからだなんて!
確かに彼と通じていれば,中学時代の秘蔵生写真を入手するのもたやすいわけで伏線も解消.鏡夜が自分の知らぬところで勝手に藤岡家と仲良くなっているのに怒り,直後にそりゃ本来はお前の仕事だと追い込まれる環は,自業自得だけど可哀想.悪夢を見て恥ずかしい目に遭い帰れと言われ出し抜かれくしゃっと捨てられ誤解されて吹っ飛ばされて吹き込まれて諭されて,今回の環のサンドバックぶりは実に徹底しています(苦笑).全員がそれぞれ違う方法で全方位からいじめるもんだから,行き場を失って押入れに引きこもるのも仕方がない.
ちなみにハルヒさんの父は,現在絶賛キノコ栽培中の環に大変よく似ています.怒った顔も可愛い!と超親バカぶりを発揮する父が環のことを大嫌いなのは…同属嫌悪も混じっているのかな? そしてそんなうざい父を軽くあしらって買い物に行くハルヒの姿に,そりゃ殿扱いが上手くなるよなと深く納得するホスト部でありました.
大変に愛らしくてぜひとも守ってあげたいのに,それを許してくれないハルヒの自律ぶりは父にとっても特別.周囲の人を気遣って,自分のことを自分で決める彼女の行動力は驚くほど.例えば8年前だって,父が休めないという理由で休日の参観日を教えなかった.偏見や先入観から縁遠そうなハルヒさんが,オカマの父のことが恥ずかしいわけがない.けれど父が疲れていることはよく知っているから,回さなくていいところにまで気を回してしまう心遣いがいじらしい.そこは親としては頼ってもらった方がうれしいはずなんだけど….
大嫌いな雷すらも一人で耐えて,ひとりで考えひとりで解決しようとする強くて強情なハルヒ.放っておけばどんな楽しみすらも周囲のために放棄しそうな,そんな娘の張り詰めた生き方をよく知っているからこそ,そんなハルヒを巻き込んで楽しくしてくれているホスト部には感謝している蘭花さん.ポイントは,ホスト部の話はしないはずのハルヒが唯一おバカな部長についてはよく話していること.あまりのダメっぷりと迷惑っぷりにより,環はハルヒの中で既に特別扱いされているようなのです.

先に買い物に出かけたハルヒをこっそり追う尾行プレイに興じる蘭花さんとホスト部一同.いい男をはべらせて歩きたいという欲求を堪えずに実現しちゃう蘭花さんと,毎度似たり寄ったりの行動力を見せる環はやっぱり同種.父がついこっそりと娘を見守ってしまうのは,ハルヒが自分のためにとけなげに行動してくれるから.その好意はうれしいけれどやっぱり配だし…という父の愛がストーキングと化すあたり,愛ゆえに奇行に走りやすい環とやっぱりよく似ているなぁ….
甘え知らずで欲がない.気遣う隙も与えてくれない.そのくせ無意識に人のことを救ってしまう,蘭花こと藤岡涼二の可愛い娘はそんな素敵なお嬢さん.その素敵は涼二だけが独占しているはずなのに…「ああ,それは…わかります」と環に真っ直ぐに共感されて,「わかるわけないの!」とぎゅうっと引っ張る蘭花さん(笑).娘の素敵ぶりは父だけが知っていればいいのであり!父は一人いればいいのであり!娘に特別扱いされるのは自分ひとりでいいのであり!「あんたは敵! 敵と見なす!」
やっぱり父に嫌われた環はハルヒに見つかって,まるで6年前の誰かと同じように尾行をごまかし,それを見たハルヒは6年前に誰かに向けたのと同じ笑顔を環に返しました.目の前でお鍋をねだるこのバカはまるで大きな子どものようで,そんな様子はきっとハルヒのために空回りする自分に似ている.バカなりに真面目で,バカだからこそ真剣.そんな態度はハルヒにとって既に特別で…「欲のないあの子が,ただ一人の人の傍にいることを心から望む日が来るのなら…………やっぱ考えただけでムカつくわー!」と環の嫌いな春菊ばかりを押しつける父のイジメに,環はやっぱり耐えねばならぬのです.オチだから(苦笑).本当に最後まで素晴らしいサンドバックぶりだと感動しつつ,次回に続きます!

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デジモンセイバーズ#10

「それと喧嘩はさすがに無理だろの巻」

トーマの自宅に招かれたチカとおつきのマサル.チカは大邸宅の豪華ぶりに飲まれ,兄のマイペースな野卑っぷりが心底恥ずかしくついには怒り出してしまった.しかもチカが怒りに任せて叫んだ兄の行く先を呪う言葉が,ちょっとズレながらも無理やりに現実になっていく.滑って転んでぶつかって看板に当たって,箸から落ちる気の毒なマサル.もちろんこれはマサルに取り憑いた透明なデジモンの仕業なのだが,チカが叫んだ言葉の先がまずかった.この先マサルは車に追われて,タンカーに轢かれなければならないのだ.

現代には珍しい漢気を強く打ち出すだけでなく,打ち出してしまうことの滑稽ぶりからも決して目を背けない「セイバーズ」.懐古趣味的に登場人物が燃えに燃えまくる作品は現代でも意外といろいろあるもんですが,その手の作品はツッコミを視聴者に任せてしまう純粋で無責任なボケ不条理モノになってしまうことが多い.自分は作中でも適度なツッコミがぜひ欲しいので,無駄に燃えているバカを「お前はバカか」と冷静に諌めてくれる本作のリズムが大好きだ(笑).

先日の誕生日以来大門家と縁のできたトーマは,本日はチカさんを自分の御殿にご招待.凄いお坊ちゃんである彼の家は実に広くて豪華.そこにマサルつきでお邪魔することになったチカさんは,いかに自分たちとトーマがかけ離れているかを思い知ります.…特に兄貴のダメっぷりはいつもの通りで(苦笑)それが妹からすれば情けない.兄は兄なりに妹のことを心配しているんですけどね.
滅茶苦茶ハイソなトーマの家.海外での暮らしをそのまま日本に持ち込んだんだろうけれど,そんな文化に縁のなかったチカにはたかがお食事も巨大な壁.ついでに兄貴とアグモンが泣きたくなるほど卑しくて….所詮獣であるアグモンは仕方ないとしても,喧嘩しか能のないマサルが実になんともならない.フィンガーボールの水を無頓着に飲んで「お前も飲め」とか言い出すバカに「やめてよ!」と叫ぶチカ.好きな人の前でここまで辱められれば怒る気持ちもわかるけれど,シャンデリアが明滅するのは怒りの表現じゃないのです.
自分も恥ずかしくダメ兄貴はもっと恥ずかしく,そして叫んだのは…「マサル兄ちゃんなんか,道で滑って転んでぶつかって看板に当たって橋から落ちて,車に追っかけられて,タンカーに轢かれちゃえばいいのよ!」…壮絶な捨て台詞を残して場から離脱.ここでは全員が逃げるチカさんに注目しているわけですが,その隙にこっそりとマサルの背中に何かが憑いて,ここから不運がはじまります.
逃走するチカを追おうとするマサルの足元に背中に憑いた何か.それはバナナの皮を足元に置き,マサルはアグモンを巻きこんですっ転ぶ.この段階からアグモンはマサルにデジモンが憑いていることを嗅ぎつけているわけですが,結構後まで無視されてるのがいかにも情けない弟分だ(苦笑).透明な謎のデジモンをアグモンが殴ってやろうと思っても,避けられて気持ちよく兄貴の頬に入る悲惨ぶり.誰もアグモンの頑張りを理解してくれないところが子分の悲しさというか何と言うか…(笑).
先日の一件以来完全にチカさんの味方となったトーマから,君は人の気持ちに鈍感すぎると説教を垂れられながらも妹を探しはじめるマサル.トーマにはチカさんの気持ちはよくわかるものの,マサルにはなんで妹がいきなり怒り出したのかすら見当もつかない.この時はまだ例の呪詛が本当になるなんて思っていなかったからこそまだ気楽だったわけですが…例の透明デジモンが路上に仕掛け,マサルはまんまと看板に当たる.
さっきの捨て台詞通りに不幸が起きていることに気づいたトーマ.けれどさすがに次は難しいと判断します.なんせ予言通りにマサルに不幸が襲うなら次は橋から落ちねばならないけれど,橋がない….ここでちゃんとあの長台詞をガオモンが覚えてるのが律儀だ(笑).川すらないから成就するわけないとマサルは完全に舐めているわけですが,透明デジモンが箸を転がしてマサルはそれに乗って転び…「箸から…落ちた!」…相当苦しいダジャレによる実現です!
苦しすぎるものの例の捨て台詞が次々に実現される原因はデジモン.アグモンがさっきからずっと主張しながらもスルーされていた現実をようやく裏付けてくれる素晴らしき科学の力.基地のセンサーに未知のデジモン反応が出たことから,ようやく本作らしい展開に転がっていきます.もちろんマサルは取り憑かれた被害者なので,トラブルを持ち込みやがってと自動的に加害者扱いするのはやめてください.…まあ,普段が普段だから気持ちはわかるけど(苦笑).
さっきまでマサルを襲っていたのは「彼の間抜けな失敗」ではなく仕組まれた事故.…マサルが間抜けであることは本人以外全員が納得するところなので抵抗は無駄(笑).「誰が間抜けだ!」と怒るマサルに「そんなことは些細なことだ」と真顔で応えるトーマのスルーが見事すぎ.実に根性の悪い愉快犯的な流しっぷりです.

ここまではちょっと痛くて周囲から間抜けと思われる程度で済んでいるマサルのアクシデント.しかしもし,さっきの予言が最後まで成就されられてしまうとかなり困った事態となります.残ったプログラムは「車に追いかけられて,タンカーに轢かれてしまえ」…いくら喧嘩番長でも下手すると前ので死にますし,生き残っても次ので死にます(苦笑).命の危機なこの状況でも妹の名誉を守ることに必死のマサルは,チカがデジモンを操っているわけがないと強く強く主張.バカだけれどいい兄貴です.
ともかく妹の無実を証明したいマサルは基地から出てチカを探しに行こうとするものの,部屋から出た直後に台「車」に追われて事態は深刻.残るはもう絶対死ぬタンカーのみで,しかも20万トン級のタンカーが制御不能で基地の方向に突っ込んでくるって無茶苦茶だ(苦笑).あの透明デジモン,ゲートを使って瞬間移動したのだろうか?
基地の命はあと10分.最優先するべきはもちろんタンカー乗組員の安全ですが,衝突される10分後を思うと気が重い.しかしここでマサルが待ったをかけて,自分の喧嘩は自分でカタをつけると寝ぼけたことを言い出しました.「これは俺とタンカーのタイマン勝負だぜ!」…いくらなんでもその喧嘩を買うのは無理だろと全員の意見は一致しているわけですが,バカは仲間を置き去りに,一人基地の外へと飛び出していきます.
マサルのバカっぷりに関しては既に絶大なる定評がありますが,今回はバカなりの計算があるのだろうというのが仲間たちの感想.基地にいれば迷惑をかけると判断して子分すらも置き去りにした漢気はわからなくもないけれど,それ以上にバカだバカだわかりやすいバカだと全員から絶賛されるマサルって…(苦笑).残るはあと10分.いくら基地が助かっても主役が死んでは本作の継続が危ぶまれますんで,マサル込みで事態をなんとかせねばなりません.
兄貴のためにチカを探したアグモンは割とすぐに発見.彼女は自分に恥をかかせたバカ兄貴を許すつもりなど欠片もないわけですが,さすがにタンカーに轢かれかかっているとなれば話は別のはず…なんだけど,割に頑固なチカはマサルが大ピンチだと知っても未だ他人事.確かに事件をチカがなんとかできるわけもないのだけれど.
それでもチカが来ないとだめだと必死なアグモン.妹以上にマサルを慕っているちょっと情けない弟分は,どうやら言葉の呪いを真に受けてしまったご様子.大事な兄貴をどうにか救うため,チカにどうしても来てもらわねばならない!という単純思考.…貧しい頭なりに必死に説得するけなげな姿が,ついにチカに状況のヤバさを悟らせます.
妹は兄のことが嫌いなわけではありません.超活動的でトラブルを巻き起こしやすいバカではあるけれど,妹に対する心遣いは人一倍.だから今日はちょっと恥ずかしくて怒鳴っただけで,決して本気じゃなかったと泣き出すチカ.そんなチカに向かって,兄貴は強くてかっこいいんだ!とアグモンは無邪気に強く主張します.
もちろん言われなくたって,チカの方がよく知ってます.異変があれば登校途中に小学校に寄り道し,誕生日の代役もわざわざ準備.今日だって一緒に来たのはチカを守るためのはず.父不在の大門家でマサルが彼なりに代役を務めようとしてるってことは,同じ家族にはよくわかるのです.
そしてバカで一本気なマサルは人気のない港で両手を広げ海を見て,それを狙うようにタンカーが急激に接近.このままではタンカーに轢かれるという珍しい死に様をさらしてしまうわけですが,いくら妹が叫んだってそこから動くような兄貴ではない.それはチカが一番良く知っているはず…というのが遅れて参上したトーマのウインクつきのコメント.女性に対しては相変わらずの大サービスぶりです(笑).
基地で判明した今回の敵デジモンの正体はソウルモン.小さくて透明なのでレーダーにも引っ掛からない面倒な敵に対する「姿が見えればあんな奴一発なのに…」というヨシノさんの大変ワイルドなコメントはマサル化の兆し?それとも単にメッキが剥げてきただけ(笑)? 何はともあれこのことは,10話をかけて組織が主役の個性に感化され,受け入れはじめた証拠なのは間違いなさそう.
要するに透明なデジモンのやらかしている無邪気な悪さであって,呪いとか魔法とかオカルトではない.ゆえにトーマは主役を轢かせないことを請け負った上で,「…来るなら来い!」と目の前で無駄に頑張るバカに「君はバカか」と冷たい言葉を浴びせます(笑).この間がともかく絶妙で,彼のツッコミとしての素晴らしい才能に感服です.ボケとの温度差が際立っているのがまたいいよなぁ….
論理的思考のできない人間はこれだから困ると言うトーマの種明かし.敵は透明になるだけだけでそれ以上のことはできないから,要するにタンカーの舵をこっちに向かって切っているだけ.だから舵にいるソウルモンさえ回収してしまえばこの不幸も終わる! ヨシノがボートで一同に合流し,ここからは待望の喧嘩の時間です.
これはもちろん自分の喧嘩と,マサルはタンカーへの突入役に立候補,妹の言葉を勝手に使って泣かせた相手に対しては.とびきりの鉄拳をお見舞いせねばなりません.お前の分までぶん殴ってきてやると約束して喧嘩に向かうマサルに,こうなるだろうと読んでいたトーマは何かを渡します.それは有史以前からのあらゆるオカルトを破壊してきた究極の宗教,科学という名の魔法.
ボートでタンカーに接近し,ヨシノが作った侵入ルートをよじ登って侵入し操舵室に殴り込むマサルとアグモン.中ではひとりでに動いている舵だけがあって,ここに敵がいるのは間違いない.ただし透明で見えないけれど…これを解決するスーパーウェポンがマサルの手に! デジモンだけに着色する脅威のスプレー.…仰々しい渡され方からするとちょいと拍子抜けな感じはしますが(笑)これさえあればあんな奴一発だ!
敵を視認したマサルは,これまでの痛みとか妹の悲しみとか仲間や自分の狼狽を全部ひっくるめた上にさらに利子をつけてソウルモンをぶん殴る.それをきっかけにソウルモンは巨大化するものの,マサルもアグモンをジオグレイモンに進化させてさらに追い詰める.敵が見えた段階で敵の運命は決まったようなもの.意外と凶暴だった巨大な敵の手を掴んで振り回し,メガバーストで仕留めるジオグレイモン.主役は轢かれずに済みました!

一件落着して戻ってきた夕方.妹に「ありがとうな,チカ!」と感謝してしまうマサルが実に能天気.実際はチカが事件の原因を作ってしまったわけですが,そこを度外視して感謝しているのは,妹のせいでなかったからこそ,心置きなく殴りに行けたからなのかな.そこに無事にいてくれるだけでうれしい人たちって,確かにいるもんな.
ただし色々と気になることは残っています.例えばガオモンには分からなくてもアグモンには分かったソウルモンの存在.デジモンによって他のデジモンに対する感度の良し悪しがあったりするんだろうか? …さらにトーマは浮かない顔.なぜデジモンは人の願いを叶えるのか.そこには人間の思念が深く影響するのではないのか…ってなわけで,これまで丁寧にわかりやすく撒かれてきた伏線を回収する時が近づいてきたようです.特番による1週の休みの後,次回に続きます.

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しりとり竜王戦 日本代表決戦前夜SP

皆様おなじみしりとり竜王戦.今回はワールドカップ便乗特番の1企画として行われましたので,今回も私的な記録として,そしてあまりにも深夜過ぎて見逃した幸運な方々のために書いていきたいと思います.ちなみに前回までの歴史については こちらよりご覧下さい.
今回はスペシャルプログラムの一環として27時50分から競技開始という無茶っぷり.視聴者を深夜まで引っ張るためにこんな時間帯に人気企画をやりやがったわけですが(笑)最深夜アニメ並の厳しい時間に生放送で見ていた奴がどれほどいたのやら.けれど今回に限っては!見ていなかった奴が幸運です! 審査員公認の最悪回がここに誕生しちゃってどうしょう….
今日の競技はサッカー縛り.名人(選手)は山崎(アンタッチャブル),井上(次長課長),西川(レギュラー),有野(よゐこ)と嫌な予感のする天然ボケ揃い.中でも初登場の西川の実力が大変に不安.どんな状況でもそれなりに強い有野やツボに入れば圧倒的に強い井上はまだなんとかなるかもしれませんが,追い詰められるとひたすらパニくるだけの山崎もまた不安材料.
最深夜ゆえに頭に弁当の輪ゴムを装着する奴とかテンション上げすぎて眠い奴とか満載で,今までのどの勝負よりもぐだぐだな雰囲気が漂って….司会(審判長)はいとう.判定はいとう・勝俣・MEGUMIのいつもの3人.勝俣のラストのキレっぷりに関しては,大変に共感いたします.

1戦目はたぶんしりとりイマジネーション.イメージでしりとり.
テーマは「決戦前夜のジーコの寝言」.「翼くん,準備して!」からスタート.

素早い挙手で西川が最初の回答権をゲットしてしまったのが,全ての惨劇の始まりだったのかもしれません.しかもその回答ときたら「手短に手短に,ガッツポーズは手短に」と言ってることが矛盾してる…コメントも手短にと勝俣にツッコんでもらえてようやく完成する回答ってダメだろ(笑).続く有野は「ニシンウドンクダサーイ」と道を模索し,続く山崎は「インドとだったよなぁ…」と道に迷ってる.そして井上は一人無邪気に「泣いたら,アルシンドに怒られるな!」…あの,本番なんだけど….前の回答を反省した西川は「内臓に」と今度は短すぎ.この泥のような流れを有野が「滲んでるよ! 手からカルピスが!」と不条理な方向に振ってなんとかしようとするも,折角の勢いを山崎が「か」なのか「が」なのかにこだわってブレーキかける.その上回答は「ガーンターンク!」…まあ寝言だからいいんだけどさ(苦笑).輪ゴム装備の井上は駒音失敗の上「食ってもよし!」と無邪気なだけ.西川は「シメオネ,助けて」とぎりぎり許される回答を.…誰一人流れを作れないという切ない状況の中,有野は悩んで「手に持ったコーラを置いていけ!」と飲み物シリーズ.そして山崎は今度は「け」なのか「げ」なのかに無駄にこだわってもう散々.「ケントデリカットさん来るんだっけー」は最初のインドと同じくジーコの忘れんぼうぶりを継承しているわけですが,それ以上に頭文字にこだわるから流れが作れてない.自分で自分の首を絞めてどうする….マイペースな井上の「警察沙汰だ!」はOKだけど,西川の「タメ口はあかんて」は審査員的にアウト.サッカー縛りってのはなかなか難しい.有野の「テーマは夏男で行こう!」はファッションなのか作戦なのか.で,どうもそれに乗ったらしい山崎,「後ろささっとこう,まくってもらっちゃっていいですか?」…あの,後の方が聞き取れないんですけども(苦笑).

確かにこんな深夜にしかもサッカー縛りをかけられた選手たちの苦悩は想像を超えるものなのでしょうが,…これはテレビ放映してはまずいレベルです(苦笑).選手も審判も制作者たちも視聴者も,このままではまずいと大変焦るもののもはやリカバリ不能,慣れてない西川は有野に向かって拾ったサッカーボールをぶつけ,折角の有野のパスをもらいながらも山崎がぐだぐだとして勢いを殺す.これほど褒めようのない試合も珍しかったんだけど…まさか,これより,下があるとは(笑).

2戦目もたぶんしりとりイマジネーション.イメージでしりとり.
テーマは「高倉健が日本代表の試合を見て言った一言」.「お力になれなくて申し訳ない」からスタート.

高倉健は定番ですが,試合を見せなきゃならないのがちょっと難しいこのお題.今回は有野からスタートで「犬,のけてもらえますか」ととぼけた不条理.あの空輸した応援犬のことですか? 続く山崎は「か」にひとしきり悩んだ上に「かなりー,あれだね」…苦しいのはわかるが二度目はもう許されないぞ.井上の「ねえねえ,これ,海?」は審査員の推測するところたぶんスタンド.低調ながらも一定のレベルは保っているので悪くない.で,大問題の西川は「右利きやね」…だから苦しいのはわかるけど二度目は許されないと! ここで痛恨のプレーが出てしまった有野.「寝てて…すいません」お前ちゃんと見てないんかいとツッコみやすい回答なのに!この状況で「ん」がついて3点減点って! かろうじてマシだったプレイヤーすら西川の再三の反則によってついに故障で,まさに阿鼻叫喚の泥試合.山崎はぶつぶつとひとり言の末に「ね,どっちが勝ったの?」…実はこれ,そんなに悪くはない.寝ていた直前の回答を継承し,視聴していながらも結果がわからないボケの悲しみが表現されているわけだから,後から勝俣のツボに入ったのもわかる.むしろ問題なのは続く井上の「ノットだね,4ノットだ」の方.まさかとは思うけど高倉健じゃなくて加山雄三を思い浮かべていませんか(笑)? …あまりの惨事についに音を上げたのが審判陣.お前ら素人並みだと選手を叱責し,しかしいくら責めたって状況が好転するはずもない.しりとりの神髄は関東外へは持ち出し禁止なんだろうか…(苦笑).西川の「タッチアップせーへんかったね」はぎりぎりレベル.これ以上ひどかったらぶっとばします!と勝俣が宣言.有野は「猫背,でしたよ」ともうぎりぎりの雰囲気のみ.しかしその雰囲気を断ち切る山崎の鉄壁のディフェンスが心底憎い…「呼ばれてましたよ?」

かつてないこの大惨事,終盤になると一回りしてむしろある種の事故として大変面白くなってきたわけですが(笑)必死の夜更かし,あるいは気合の長時間録画でこれを見てしまった視聴者が一番の被害者.普段のあの素晴らしい緊張とキレっぷりを知っていると,今回は出来の悪い素人コピー以下…って審査員たちが評価しちゃってるから,もう視聴者すらフォローできないって,切ないなぁ….
例えばダメな電波アニメを楽しむときのように,その崩壊ぶりを珍味として積極的に味わう方法についてはよく知ってます.…でも,そのスキルをこの企画で要求するのはおかしいだろ(苦笑).もはや笑いの風が止まった中で選手が祈っているのが不思議でなりません.しりとりの神はさっき4人がかりで縊り殺してしまったってのに.あと,西川君ポーズ間違ってる(笑).
結果,有野-2,山崎0,井上3,西川0.いっそやらない方がよかった壮絶な試合が終了し,井上名人がサッカーしりとり竜王という汚名を背負うことになりました(苦笑).タイトルホルダーになってしまうと何かある度にこの試合を思い出される呪いがかかりますんで,今回に限っては有野竜王は勝たなくて正解.あと,ぜひ西川は神を復活させるための生贄にしてください!
今回が稀に見るダメ回なのか,普段が奇跡の連続なのかはわからないですが,次回こそは持ち直してくれることを心から祈りつつ,今回のレビューを終わりたいと思います.

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機動警察パトレイバー#9

「ご期待通りに段取りクラッシャーの巻」

テロ組織「海の家」シンパの犬走が酒田に入港する船に積まれたソビエトの軍事用レイバーを狙っている.特車二課を突然訪れた公安の高畑はそう語り,後藤たちに捜査協力を求めた.元から乗り気ではなかったが,行き先が酒田であったことから費用公安持ちという条件で非番の野明と遊馬を貸し出す後藤.2人の役目は目立つレイバー隊の制服で来日中の各国のスパイの行動を牽制するだけ.高畑につきまとわれつつも市内を観光したあとは鄙びた旅館で一泊.しかしその裏にはある策謀が横たわっていた.

物語の自由度が高くどんな内容でもやってしまえる「パトレイバー」.今回は押井守脚本回ということで,いかにも押井らしい公安とテロリストの物語は趣味満載.極論すればこの回の場合,別に特車二課がいなくたって話は回ってしまうんですが,作品としての都合上,華になる主役コンビが無理やりに近い形で場違いなところで大暴れさせられているのが面白い.作品の都合によって翻弄される押井氏ってのは今に至ってはもうありえないはずだけれど,枠の中でのこういう変な作家性の押し出しとか悪あがきっぷりとか,好きだなぁ.

前半.今回は押井氏持込のゲストキャラが何人が出てきます.まずは夜の工事現場に雌伏していた鋭い目のテロリスト,犬走は仲間からの連絡を受けて酒田へ.既にそれを見張る公安の姿もあるわけですが,オチを考えるとこの追跡者がちっとも役に立ってないのも当然なんだ.公安の手を逃れタクシージャックで酒田へゴー.一途に何かを求める野良犬ことテロリストは他人への迷惑なんか無視して一路山形へ.
さて翌日.不断の太田大活躍キャンペーンのおかげですっかりお荷物部署としての名の知れ渡った特車二課にやってきたのは,公安の外事一課の高畑.四角く小太りでサングラスで尊大で玄田哲章な公安.押井氏の他作を知っていれば「ああ来た来た」とにっこり笑ってあげたいところ.ただし,昨晩タクシージャックをやってのけた海の家シンパの犬走一直を捕えるために,公安が特車二課に足を運んだってんだからわけがわからない.いくら相手が元空挺レイバー部隊出身で逮捕暦多数で現在も罪の数を増やしている真っ最中のはずの凶悪犯だとしても,そして鶴岡では当然のように立喰師よろしく無銭飲食をやらかしているとしても(笑)なんで特車二課に協力なんか求めにくるのか.その理由は,高畑が示した写真の中にありました.
犬走が狙っているのは現在酒田入港中の船に積まれた赤いレイバー,L-99ことドシュカ.レニングラード軍事科学アカデミーで設計されたソビエト軍の次期主力レイバー…って,もはや実在しない名称が並んでしまってるところが,本作の放映時期である冷戦時代末期の常識って感じで面白い.まあ,どこだかからどこだかへ偉くヤバいものが流されていくってな話は冷戦時期に限った話じゃないんだけど(笑).
現在極秘裏に東南アジアへと運ばれていくそれの強奪を止めるためにぜひ小隊を派遣していただきたい!ってのが高畑の言い分ですが,これを「無理ですな!」と断っちゃう後藤.いつもならのらくら飄々とした後藤にしては珍しく強硬な態度なのかもしれない.特車二課は任地は簡単には離れられないし,公安のシャドウワークの片棒を担ぐのなんか御免だし.警官なんだから独断専行や超法規活動は許されないし.…結果的に太田が暴れてそんな感じになることは多々あるわけですが,本人たちがやりたくてやってるわけじゃないんだ.太田以外は(苦笑).
軍用レイバーとの喧嘩なんざ御免だから自衛隊に行ってほしい後藤と,自衛隊と特車二課の究極の2択でこっちに来ている高畑.破壊神,祟神,山鬼などと思われていようとも,彼らは皆で幸せになりたいまっとうな警察の人間であって,社会の暗部に横紙破りで自分たちから関わりあうような趣味はない.だからいくらサングラスを外して脅しても,後藤相手じゃ無駄だよ公安….
しかしどうしても協力を取りつけたい高畑は不思議な譲歩を.隊が無理なら非番の隊員を回してほしいという提案はさらに謎一杯.隊員だけでレイバーなしで何をやらせようってのか? …ここでしのぶが何事かを後藤に耳打ちし,いきなり後藤は物分りが良くなって第2小隊から非番の2人を回すことに決定.突然の和解に大喜びの高畑ですが,相手はあの後藤なので思惑道理に話を転がすことは諦めたほうがいいと思うぞ(笑).
しのぶが吹き込んだのは「何をやらせようとしてるのかも気になるし,2人くらい潜りこませて見れば?」ってな感じだろうか.あのそっけない態度が語っていた通り公安が大嫌いの後藤.しかしテロ組織「海の家」は警視庁所管内で行われているバビロンプロジェクトに反対する組織だし,レイバーも絡んでいるなら放置するのもよろしくない…ってなわけで第2小隊の非番隊員2名が酒田へおつかいに出かけます.
選抜されたのは1号機パイロットとバックアップの主役コンビ.新幹線や列車を乗り継ぎ,遥か酒田まで公安の皆さんと一緒に制服姿でハタハタを買いに出かけます(笑).周囲が不審な灰黒づくめじゃ,気楽な旅行気分になんてなれるわけないじゃないですか.しかし状況をあんまり理解していない苫小牧出身の野明は,旅費は他人持ちの旅行に大喜び.黄色と青の例の制服は現地の酒田でも悪目立ちしまくるものの,そんな目立ちっぷりをまったく無視しておみやげを買いまくる野明は肝が据わってるんだか無知なんだか.
赤いレイバーを乗せた船は既に入港.途中まで一緒だった公安たちも別ルートからこっそり酒田へ入ったらしく,現在の遊馬たちのお守は高畑のみ.公安とくれば隠密行動がセットのはずなのに無駄に目立つ特車二課を連れまわしたかったのは…意図的に目立ってもらうため.幻のレイバーに魅かれて蛾のように群がる各国諜報部門の皆様方に,レイバー隊が来ているとプレッシャーをかけるのが目的です.
各国諜報部がこちらを見守っていてくれるという嫌過ぎる土産屋.KGBにSASにCIAにNATOに…とこれまたちょっとレトロなラインナップ.しかも高畑が返事しないところをみると全部が冗談ってわけじゃないんだろうから気が重い(苦笑).向こうが特車二課の悪名にビビって手出ししないことを祈るばかりです.
そして宿で発生する,この旅で唯一蚊帳の外に居続けてきた野明を驚かせる衝撃の事実! 公安の手違いで今晩の宿は遊馬と相部屋! 予約がイズミノアキラ様で入ってしまったがゆえの同室.しかももう別の部屋はなし….旅行先でのどきどきアクシデントに狼狽しまくる野明ですが,一方の遊馬が「そういうことなら仕方がないか!」とあまりにも鷹揚すぎてさらに困惑.…遊馬としては公安に取り囲まれたこの旅で一体何を期待できるのかってな話なんだろうけれど(苦笑).

後半.旅館ではじまる困惑の一夜.とっくの昔にいろいろ諦めている遊馬は浴衣でだらだらとテレビ見て自然体.公安と一緒の観光旅行じゃ,今晩は絶対ろくなことにはならないと諦めちゃってるに違いない.一方,そんなことはまったく知らない野明はやっぱまずいとお風呂で動揺中.何事かを決意して風呂から背中だけど半身出しちゃうところがヒロイン的には大サービスだ.
部屋に戻ったら遊馬は既に寝てる.これ幸いと何事もなく野明も勝手に寝てしまいたいけれど,寝こける遊馬の動きが気になってそれどころではない.だって急に起き上がってこっちを見るんだもの! 自分の上に覆いかぶさって手でぎゅっと掴むんだもの! そして自分越しにハタハタを掴もうとするんだもの(笑)! 途中までの展開で動揺した野明は遊馬を桶でぶん殴る.ただハタハタを食おうとしただけなのに,見損なわれ損ですな遊馬.
真夜中に変なラブコメを演じさせられて理不尽だわ痛いわの遊馬のところに東京から電話.別の原因で寝乱れた遊馬をおばちゃんが笑うのが嫌だ….昼には制服姿で引き回されて見世物にされて,そして夜には野明に桶で殴られて.気の毒な遊馬についに訪れた隊長からの…反撃命令.ソ連関連の任務が専門の高畑の思惑が見えた後藤は,遊馬に重要な何事かを吹き込みます.3時間後には何かがここに.そしてハタハタは常に最重要(笑)!
夜半を越えて白く待つ夜更け.港を走るのは誰あろう例の犬走.待ち受ける公安を倒して船に潜入,そして最新鋭の赤いレイバーに乗ろうと思ったら…中の人がいた(笑)! 船からレイバーに乗って出てくるのはKGB高級将校.テロリストのレイバー強奪に偽装した亡命劇のプロデュースこそ,公安が狙っていた今回の茶番だったのでありました.警察やマスコミに取り囲まれた大事にして,他の各国諜報員が手の出せない中で堂々とレイバーと重要人物を日本のものにしちゃおうという実に大げさな茶番劇.当然海の家も特車二課もただのダシである完璧計画であったはずですが…本当に完璧な計画なら,特車二課を巻き込んではいけません(笑).
てなわけではじまる反撃タイム! 公安の背後から立ち上がるまばゆい照明,おなじみの影! 「人をダシに使おうなんてよくない根性だぜ,おじさん」ってなわけで,特車二課の誇るイングラムがゆっくりと立ち上がって茶番をぶち壊す! 独断専行や超法規活動はいくらなんでも言いすぎですが,段取りぶち壊しに関しては間違いなく特車二課の十八番.しかし相手も段取り無視で実弾なんかレイバーに積んじゃってるから困ったもんだ(苦笑).裏切ったなと逆切れした将校からの見境なしの銃撃がイングラムとその他大勢を襲います.
…野明の乗るイングラムのFRP装甲は確かにあの武装相手じゃひとたまりもないけれど,生身で現場をうろうろしている遊馬よりはマシ(苦笑).ついでに遊馬は怒った高畑にまで襲われるからやりきれない.元はと言えば人を騙してでも自分たちの計画を通そうとした高畑が悪いとマウントポジションが上になったり下になったり(笑).しかしここで内輪もめしてる場合じゃない.皆がすっかり忘れていた,例の犬走が赤いレイバーに乗ってやってきた!
特車二課と公安とソビエトの亡命将校と海の家のテロリストが織り成す壮絶かつ間抜けなレイバー戦は,当然のように被害甚大.船は沈むし港湾施設は破壊されるしやけっぱちにも程がある.ただしいくら軍用でも放てばいつかは切れるもの.弾切れを起こしたドシュカを電磁警棒で仕留めようとしたらば悪あがき,これはイングラムの大ピンチ!という状況を救ったのはひたすら後にいた遊馬の指示なんかではなく,犬走の操るドシュカのフォローだったのでありました.
見事1機の赤いレイバーは海へと沈み,一瞬心を重ね合わせたテロリストに警察はリボルバーカノンをつきつけて「逮捕する!」.敵の敵は味方だけど敵がいなくなったらそれまでの話.法と規律にがちがちに縛られ,テロ集団のように微妙な情で裁量が効くような柔らかい組織なんかじゃないわけで…「これだから警察は嫌われるんだよなぁ」.

かくして段取りクラッシャーぶりを見事に炸裂させた特車二課.公安の悪巧みは大失敗.港の壊滅する大惨事を招いたとあっては,地方県警だってエリート面した公安に向かって心おきなく抗議できるってもんです.気に食わない公安をひどい目に遭わせることができた後藤は大満足.皆で幸せになりたい彼ですが,彼の「皆」には公安は明らかに入ってないようで何よりです(笑).
結局全ては高畑を含めて闇から闇へ.初回でここまでひどい目に遭わせれば,公安もきっと特車二課を巻き込むのを以後慎むに違いない.…しかし,段取り壊しは特車二課のお約束.後藤がひたすらに心待ちにしていたアレだけは,いろいろありすぎて別の方向に流れてしまっておりました.ちゃんと買ってきたおみやげのハタハタ.しかし全部二課全体のものになっちゃって,隊員や整備員全員で大変おいしく戴かれてしまうのです….ハタハタって一時期完全な高級魚になってしまったけれど,漁獲調整のおかげで食卓に戻ってきたよなぁとか思いつつ,次回に続きます.

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「アニメ感想率調査2006春:新番組調査」感想・追加

続きもお待たせ.光希桃 Anime Stationさんのアニメ感想率調査[新番組評価]結果を使った「アニメ感想率調査2006春:新番組調査」感想の続きをやってみます.

いつもどうもありがとうございます.人間,あんまりネガティブな方向にばかり目をやるのはあまりよろしくないわけですが,そんなこと言ったって左下が気になるのも人間ってものであります(苦笑).もちろん最初の4話程度に対する印象であるわけですが….

まあ,こんな感じなので「エア・ギア」の方がある意味有望(苦笑).

ペアになる同期の終了調査感想は以下.
 R'sM: 「アニメ感想率調査2006春」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2006春」感想・追加

それ以前の記録はこちらにまとめてます.

さて,分析追加その1.光希桃さんの評価平均値と評価率の散布図

縦軸の評価平均値に横軸の評価率(全体に対する「見てない」以外の評価者率)を組み合わせることによって,どのあたりのデータが偏っている可能性が高いかを示してみました.右側のものは沢山の人にそう評価されてしまっているので大変言い訳がしにくいですが,サンプルが少ない左側の領域には名作が隠れている可能性がありますんで,コメントを参考にDVDや再放送でチェックしてみてください.こうやって見ると「ハルヒ」や「ホスト部」の高評価ぶりや「しばわんこ」の特殊性がよくわかる.「いぬかみ」見てる奴多いなぁ.左側にはかなりマニアックな作品が並んでますが,…WOWOWの将来がなんだか不安で仕方がないのですが(苦笑).

2つ目はポジティブ評価とネガティブ評価の散布図

R'sMで出した全体印象評定値では「普通」以上をプラス,「見切り」「駄作」をマイナスとして合計値を出し,それをサンプル数全体で割ってます.ゆえに合計値が特に0に近い値の場合,そもそも評価自体が少ないのか評価は多いけれど0前後で評価が分かれているのかを区別できないという問題があります.
この図はそこをはっきりさせるため,横軸にマイナス評価の平均,縦軸にプラス評価の平均をプロットしたもの.左下(0に近い)ほど評価自体が少なく,右上ほど評価は多いけれど意見が分かれるものとなります.実際の評価率については上の図と一緒に見てくれ.原点近くはぐちゃぐちゃなんだけど面倒くさいので詳細図はなし.

やはり圧倒的なのは左上に君臨する「ハルヒ」.あれだけ滅茶苦茶やっておいて,ネガティブな評価がこの程度しかないってところが凄まじい.好対照と思うのは上の「ホスト部」と下の「エアギア」(苦笑).人気も実力もある作品の裏に来るのは辛いなぁ….
今回きれいに出てきたのは中盤緑領域の賛否両論.本数が多すぎるために4話未満で切られた作品の多かったことが伺われます.美少女モノのはずなのに野郎裸祭りを随時開催する「いぬかみ」とかそれはオマージュ?な「ストロベリー」とか相変わらず立ち上がりの遅い「.hack」とか.赤領域に踏み込みつつも好感度も高めな「シムーン」は,薄いファンを初期段階で振り落として,今はどこを飛んでいるんだろうか.

さて,最後は上記図で使用した数値とあわせ,全体印象評定値での順位です.アニメ感想サイトを読む人たちには,だいたいこんな風に作品の評価が聞こえていたはずです.ぜひ番組評価平均値と全体印象値の図と見比べながらご覧ください.

作品名感想界全体印象継続平均点評価率ポジネガ
順位順位
涼宮ハルヒの憂鬱1 2.41 34.22 0.79 2.47 0.06
桜蘭高校ホスト部2 1.93 24.28 0.65 2.01 0.08
ひぐらしのなく頃に3 1.49 63.77 0.66 1.64 0.15
ARIA The NATURAL4 1.49 93.63 0.71 1.66 0.17
うたわれるもの5 1.25 83.67 0.65 1.46 0.21
スクールランブル 二学期6 1.21 143.43 0.71 1.45 0.24
BLACK LAGOON7 1.08 113.56 0.55 1.23 0.15
吉永さん家のガーゴイル8 0.98 153.37 0.69 1.29 0.31
おねがいマイメロディ ~くるくるシャッフル!~9 0.96 73.71 0.48 1.10 0.15
ZEGAPAIN10 0.85 203.18 0.66 1.15 0.29
xxxHOLiC11 0.82 193.23 0.67 1.14 0.32
女子高生 GIRL'S*HIGH12 0.81 213.18 0.65 1.11 0.30
ウィッチブレイド13 0.77 183.25 0.54 0.99 0.22
錬金3級 まじかる?ぽか~ん14 0.69 103.62 0.60 1.08 0.39
いぬかみっ!15 0.68 263.00 0.80 1.15 0.46
ふしぎ星の☆ふたご姫 Gyu!16 0.66 243.06 0.46 0.81 0.15
彩雲国物語17 0.65 133.49 0.31 0.70 0.06
獣王星18 0.63 233.08 0.52 0.85 0.23
.hack//Roots19 0.42 472.68 0.65 0.80 0.38
ストロベリー・パニック20 0.41 322.86 0.61 0.81 0.40
西の善き魔女 Astrea Testament21 0.40 272.93 0.50 0.69 0.29
ツバサ・クロニクル 第2シリーズ22 0.37 362.81 0.32 0.49 0.12
ザ・サード ~蒼い瞳の少女~23 0.31 282.90 0.37 0.51 0.21
プリンセス・プリンセス24 0.30 223.09 0.40 0.57 0.27
ふたりはプリキュアSplashStar25 0.21 253.03 0.40 0.52 0.30
NANA―ナナ―26 0.17 332.86 0.51 0.58 0.42
THE FROGMAN SHOW27 0.16 53.79 0.33 0.48 0.32
シムーン28 0.16 302.88 0.71 0.78 0.62
ああっ女神さまっ それぞれの翼29 0.16 372.78 0.41 0.47 0.31
牙―KIBA―30 0.15 392.77 0.47 0.52 0.37
姫様ご用心31 0.15 502.61 0.38 0.42 0.27
夢使い32 0.13 422.74 0.51 0.55 0.42
リングにかけろ1 日米決戦篇33 0.12 312.88 0.19 0.25 0.13
砂沙美☆魔法少女クラブ34 0.08 432.74 0.24 0.27 0.19
銀魂35 0.05 352.81 0.45 0.46 0.41
味楽る!ミミカ36 0.03 43.85 0.11 0.15 0.12
デジモンセイバーズ37 0.02 442.73 0.36 0.35 0.34
RAY THE ANIMATION38 0.01 462.68 0.34 0.32 0.31
Ergo Proxy39 0.01 552.47 0.12 0.11 0.10
アクビガール40 0.00 173.25 0.06 0.07 0.07
ブラック・ジャック2141 0.00 542.49 0.24 0.21 0.21
ハローキティ りんごの森のファンタジー42 0.00 662.00 0.01 0.00 0.01
新星輝 デュエル・マスターズ フラッシュ43 -0.02 582.40 0.04 0.03 0.05
ぜんまいざむらい44 -0.02 163.29 0.07 0.06 0.09
ロックマンエグゼBEAST+45 -0.03 482.65 0.16 0.13 0.16
モンチッチとあいちゃんのベビチッチえいご46 -0.03 670.00 0.02 0.00 0.03
TOKKO 特公47 -0.04 402.75 0.08 0.06 0.09
とっとこハム太郎はーい!48 -0.04 532.50 0.04 0.02 0.06
学園ヘヴン49 -0.05 412.75 0.05 0.03 0.08
ぽかぽか森のラスカル50 -0.06 592.38 0.08 0.04 0.10
フラカッパー51 -0.07 123.50 0.05 0.02 0.09
格闘美神 武龍 REBIRTH52 -0.07 512.52 0.19 0.14 0.21
ガラスの艦隊53 -0.07 382.77 0.56 0.51 0.58
サルゲッチュ ~オンエアー~54 -0.09 612.36 0.13 0.08 0.17
GUN道 MUSASHI55 -0.09 652.00 0.07 0.02 0.11
きらりん☆レボリューション56 -0.09 452.69 0.41 0.35 0.44
妖怪人間ベム HUMANOID MONSTER BEM57 -0.11 642.00 0.08 0.02 0.13
しばわんこの和のこころ58 -0.14 14.33 0.10 0.04 0.18
スパイダーライダーズ ~オラクルの勇者たち~59 -0.14 342.86 0.40 0.31 0.45
少女チャングムの夢60 -0.16 292.89 0.29 0.21 0.37
ひまわりっ!61 -0.17 562.44 0.62 0.46 0.63
ラブゲッCHU ~ミラクル声優白書~62 -0.19 492.62 0.54 0.41 0.60
魔界戦記ディスガイア63 -0.23 622.35 0.57 0.39 0.62
Soul Link64 -0.28 632.30 0.54 0.33 0.61
妖逆門65 -0.29 572.40 0.41 0.23 0.52
吉宗66 -0.40 522.52 0.37 0.15 0.55
エア・ギア67 -0.58 602.37 0.54 0.21 0.79

今回のトップは下馬評の通り「涼宮ハルヒの憂鬱」.地方局なのにここまでの点が集められるとは….放映自体は既に終盤ですが,DVDの売上でも一波乱起こしてくれそうな予感.最後の最後で視聴者を裏切るようなことさえしなければ大傑作になりそうです,続くは我らが「ホスト部」.あのハイレベルなコメディが男女問わず大ウケしているからこそのこの位置でしょう.五十嵐監督神の人望なのか,監督レベルの人材がひょいひょい投入される凄まじい演出・絵コンテアニメでもあります.
「ひぐらし」から「ガーゴイル」あたりまでが今回の上位陣.「ひぐらし」は原作ファンには描写不足が目立つようですが,現状でも単体の猟奇ホラーアニメとして十分に面白くって謎解きが楽しみ.相変わらずのまったりぶりを示す「ARIA2」,尻上がりに良くなっていく本格戦記な「うたわれ」など,見ごたえのある連中が目白押しです.
「ゼーガペイン」から「獣王星」くらいまでが今回の比較的健闘組.今期はかなり激しい選別が行われたため真上に飛び出して行った作品もちらほらと.中でもマニア向けに足をつっこんだ「まじぽか」や「彩雲国物語」が目立っているかな.両方ともなかなか面白い作品なのでチェックの価値はありますよ.
そして,「.hack」から「フラカッパ」あたりまでの作品はあまりに数が多すぎていつも以上の大混乱.マニア向け良作,アニメ感想界では対象外となりやすいキッズ・ファミリー向け,そしていろいろ失敗しちゃった作品が団子状態に.このあたりはぜひ図を見ながらランキングを読んでいただきたい.「ミミカ」や「蛙男」をそれ以外の作品と一緒にするのはさすがに無茶だと思うので…(苦笑).
最下位陣は「武龍2」から「エア・ギア」まで.ただし「しばわんこ」は別格なので抜くこと(笑).大変に赤い領域に並ぶ名はどれもこれも一癖ありますが,「GUN道」「きらりん」「ラブゲッCHU」の今期を代表する電波作品もしっかり入ってます.…でも「スパイダー」や「吉宗」が好きでもそれに引け目に感じることはないと思います.調査回答者の大半があの面白さを理解しなかったか最初から見なかっただけであり,自分は両方とも結構好きですよ.

長らく続いたこの調査もこれでラスト.自分の場合,どうあってもオリジナルのランキングから青とオレンジは分離させたかったのと,図を見る奴に苦笑いさせてみたいという目的の元に絵を描きはじめましたんで,皆様になんだかんだとご愛顧されたのがうれしかったですね.
良いモノは千差万別だけど悪いものは満場一致とか,お前ら本当に本当に美少女が好きなのだなぁと感動しそうな歪みとか,それなりに力を入れて書いてきたのに赤くなってしまったときの悲しみとか(笑)実際に数値をいじって絵にしてみるとよくわかることも多くてとても面白かった.
調査のスタイルに合わせてつくったグラフなので,同形式の調査でない限り同じ図は使うことができないんですが…もし,将来的に調査をやってくれる物好きが出たとしたら,その調査にあわせて,また新しい絵を描いてみようかなと思います.

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桜蘭高校ホスト部#9

「徹底しすぎは腹が立つけど面白いの巻」

2日連続で行われる,桜蘭学院の文化部発表会.他校の文化部も招かれるという大規模行事の最中に,ハルヒは聖ロベリア女学院の紅薔薇の君に出くわしてその正体を見抜かれてしまう.ロベリアのヅカ部のトップである彼女はハルヒの天性の才能を認めてホスト部および桜蘭からの引き抜き交渉を開始.ホスト部の悩殺技がまったく通用しない彼女たちとホスト部との舌戦…というか一方的侵攻の中で,ハルヒは思いがけない話を耳にすることになるのだった.

高い技術でやりたい放題でおなじみの「ホスト部」.深夜作品の中では桁違いの美しさを誇る本作に今回来襲するのはヅカ部.細い手足で鋭く尖った女性たちの姿は「ウテナ」のキャラクターを彷彿とさせ…もう崩れそうなくらいに面白い(苦笑).根本的にエキセントリックで鋭く尖った「ウテナ」と,そんな異常ぶりを笑いの方向に持っていきたい常識人な「ホスト部」は,様式美的な美しさ以外はあまり似ていないと思うんですが,女性3人が様式美を盾と矛にして暴れた今回は時折あの傑作を彷彿とさせる瞬間があったようななかったような(笑).そしてそんな様式美に対してひどい仕打ちを平気でやってのける「ホスト部」は本当にやりたい放題だ.少女漫画誌で少女漫画を茶化してきたアナーキーぶり,大爆発.

前半は長い.普段の赤やピンクではなく,人工的な青いバラの散る中で回転しながら3人の変態が迫っていることなど知らないハルヒは,教室でクラスメイトに文化部発表会について教えられておりました.2日ぶっ続けで他校まで招くイベント.以前の勉強一筋のハルヒさんなら無視して帰りそうだけど,ホスト部で多少なりと学校に繋がりができた今は,きっとなんとなく見にいきたいに違いない.それを妨害するのが同じクラスの常陸院の双子で,ハルヒは庶民コーヒーの仕入れに行かされることに.双子が彼らなりのご機嫌取りとしてハルヒさんを磨き上げてるのが面白い.
インスタントコーヒーすら探せず自分をパシらせる金持ちどもにほとほと困っているハルヒですが,同級生のお嬢さん方からは素直に感謝されているご様子.双子を中等部から見てきた彼女たちの目からすると,最近の双子のとっつきやすさは顕著.2人きりの世界の殻にこもっていた往時の彼らに比べると,ハルヒ入部後にその社会性は相当改善されたとのこと.
今でこそれんげさんと庶民コーヒーについてクラスで談笑できているものの,ホスト部に入りハルヒと出会わなければ2人があんな楽しそうな表情を見せることもなかったはず,真似事とはいえ女の子たちを毎日もてなし,さらに粉を溶かして飲む壮絶なコーヒーのような新文化に触れたことで起きた変化.話す習慣づけと話さずにいられない刺激のセットは,2人の殻を破れる程度に強いものであったらしく…そんな双子の様子が同級生には大変うれしい.「だって,毎日が楽しいのって大切なことでしょう?」
さて,どうやらホスト部は文化系ではないらしく,発表会には無関係で通常営業.そこに恐るべき敵が近づきつつあることを,彼らは知らなかったのでありました….第3音楽室に突入したのはまず2人.ホスト部の今日のコスプレは中世の貴族騎士であるわけですが,この麗しい姿にも2人は無反応.さらに一応キングの殿自らが先陣切ってご挨拶するものの,殺し文句にダメ出しされてしまうだなんて!
君のことを命に代えても守る騎士になりたいという,殿の砂糖菓子な台詞を傲慢と切り捨てる2人.己の名誉ばかりを求め,自分の身すら守れない,そんな恩着せがましい存在が女を喜ばせることができるものかとずんばらり.…たとえば殿のハルヒに対する父心なんてのは明らかにこの方向なんですが,それではやっぱりダメですか? ダメだよね(笑).
ではどうすれば女の子は満足するのか.その正答を語るために殴り込んで来るのが3人目.…恋人を決して一人にはしない,ともに戦い叶わぬならともに果てよう!とロマンチックかつ女性の戦闘能力を尊重した回答を出す長身の麗人の傍らには,なぜかハルヒが(笑).パシリ途中に転んだハルヒを救った上に,その性別を一目で見破ったロベリア女学院の華麗なる女王はハルヒの手の甲に口づけを.…巻き込まれ型主役のハルヒさんですが,今回は随分とめんどくさいのにからまれちゃったなぁ(苦笑).
うちのハルヒに触れるなと父心全開の環のアタックを一蹴するロベリアさんたち.本気で戦おうとするのは環のみで,他の連中は戦意のなさを示すかのように騎士姿とは無関係なものを手に持ってるのが面白い.鏡夜のソフトクリームの意味が一番わからん…(苦笑).桜蘭のアイドルどもをつかまえて,噂以上の低脳で寄せ集めで歴史なしとけなす3人は,颯爽と制服を脱ぎ捨てて正体を明かします.
脱いだ中には舞台衣装! 陶酔とともに自己紹介! 彼女たちこそロベリア女学院の紅薔薇・鈴蘭・雛菊の…百合の花咲き誇る白百合の会ことヅカ部の3巨頭! うわーやっちゃったー! ホスト部ですら時折許容量を外れたときには痛々しくなるわけですが,ロベリアのコレは完璧に致死量.そりゃ視聴者だって画面見て吹くさ(苦笑)!
幸いなことにロベリアが面白いのは作中人物たちも同様で,双子が大爆笑してくれるのがありがたい.けれど侮ってはならないと強力モーターを回しつつ,インスタントコーヒーがわからなくても女学校萌えはわかる女,れんげさん登場.創設30年の歴史あるヅカ部は,乙女のための娯楽を乙女によって提供するという女性至上の珍奇な部活で,こんなもんが部活として成立する異常性についてはホスト部といい勝負.れんげさんの守備範囲からは外れるようですが,それでもここまで把握してるのは偉…くはないか.
乙女の美は外見と精神.それは男性の庇護なく輝くものであり,彼女たちの誇りは同性同士という魂のみで繋がり会う関係.それはもちろん恋愛でも…というウーマンリブなんだかフリージェンダーなんだかわかんねえ濃すぎる芸風を恥ずかしげもなく主張するヅカ部.あまりにも濃すぎてホスト部が既に飽きちゃってるのが自由すぎるなぁ(笑).ただし無駄に濃いヅカ部にはホスト技は無効.しかも彼女たちのターゲットは,ホスト部の至宝であるハルヒさん!
ハーフの部長以下ちゃらちゃらと偽りの愛を演じ女性蔑視の上私利私欲のために部活動を行う,そんな腐ったホスト部は即刻廃部にしてみせる!と凛々しく言い放つヅカ部さんたち.女と女でラブラブというあまりに濃すぎる芸風に耐え切れず環は寝込んでしまってますが(笑)ハルヒさんが狙われているとあっては休んでもいられない.なんせハルヒは喧嘩を売りにきた彼女たちにコーヒー出すほどのざっくりぶり.ホスト部への帰属意識はきっと誰よりも希薄です(苦笑).
ハルヒを救うべく飛び出した殿はバナナの皮で滑ってコーヒーに指を突っ込むドジっ子ぶりを披露.まるで話をうまく展開させるためにやらかしたドジのようにも見えますが,実際にそうなので弁解のしようもありません(笑).ここでハルヒさんが持っていたコーヒーのおまけの傷テープこそが,この先のある意味壮絶なオチに繋がっていくのです….
話は戻り,こんな下賎な部に逸材ハルヒさんを置いてはおけないと,かなり強硬な手段でハルヒさん取得を目指してくるヅカ部.なんせヅカ部の披露したホスト部の汚点?はすべて真実.環はフランスと日本のハーフだし,ホスト部の歴史は2年しかないし,サービスだってポイント制だし….部活の範疇を越えて本格的に営利目的であったホスト部の実態を知って愕然とするのが横で聞いてたハルヒさん.以前の写真集もDVDも校内で大っぴらに売ることはさすがに躊躇われるはずなので,学内専用のオークションサイト経由で流していたんだろうな.
オークションで高値で落としてくれたお得意様に特にサービスを篤くするというホスト部のビジネスモデル.そこに不可欠なのはお嬢さんたちが落札するための何か.金を間接的に移動させるためのライターの石みたいなものが必要になるわけですが,オークションで扱われていたその石が自分の私物であったことが判明していきなりハルヒさんおかんむり.本人の知らないところで他人に売りつけるだなんて,失礼にも程があるってもんですよ.
自分の落とし物を勝手に出品されて怒るハルヒにあわてて環が謝るものの,代替のクマちゃんシャーペンも環の出生の秘密もハルヒの怒りを静めるにはあまりにも無力っていうか逆効果.見事ホスト部とターゲットの間に大きなヒビを入れたところで,ヅカ部は明日の襲撃を予告して退場.…終わりの方はヅカ部そっちのけで内輪もめに夢中だったわけですが(笑)怒ったハルヒさんも帰ってしまって大変だ.
ただの電気屋のおまけであったシャーペンに翻弄されるホスト部の皆さんは,ハルヒの才能に恐れを抱きます.どっちかというと男物好きで,女の子のちやほやも悪くない上に男装のバレなさぶりも素晴らしい彼女は,ホスト部よりもむしろヅカ部の方に向いている気が! ロベリアならば編入も借金返済もなんとかできてしまう.そうなったらハルヒさんが取られてしまう…この窮地を救うべく殿が提案したとんでもない秘策とは!

後半はオチ! どんな内容かは不明ながらも,桜蘭での公演を大成功させたヅカ部の3奇人は意気揚々とホスト部へ.目的はもちろんハルヒさんの取得.あんな場所にいるべきでない乙女のために,3人は気合十分で再度音楽室に踏み込むわけですが…まさかそこにあんな異形が待っていようとは(苦笑).
第3音楽室の暗い扉の中.そこに浮かび上がるのは桜蘭ホスト部のお姉さま方! 痛々しくて涙の出そうな大失敗厚化粧はヅカ部に対しとんでもなく失礼.もし本気でこの格好がお姉さまだと思ってるなら全力で殴りに行きたい程度の面白さであり…たぶん環は本気だから凄く殴りてえ(笑).バカ殿の頭脳から生み出されたこの大惨事は題して「オマケ大作戦」.ホスト部が女装することにより,お兄様に加えてオネエ様まで楽しめるという庶民まっしぐらの秘策! …環やノリのいい双子やハニー先輩はともかく,鏡夜お母様はよくこんなのにつきあってるなぁ.モリ先輩はなんともならなかったのだろうなぁ….
で,目の前で展開する精神攻撃に爆笑したハルヒ.確かに彼らはバカですがこれほど病が深かったとは(苦笑)! もちろん環以外はこの格好が面白いのをちゃんと知っているはず.己が恥をかいてもここまでやったのは,純粋にこてこて女装が面白かったのと(笑)ハルヒさんの苛立つ心を鎮めるため.ここにはない刺激を持ち込んでくれる存在がいなくなるのは大きな損失.もはや借金返済なんかどうでもよく,ハルヒにここにいてほしいのです.
そしてハルヒさんも,やめるつもりはないとヅカ部に宣言して残留決定.ホスト部自体にはそれほどの愛着はなさそうですが,学校に通う方にはっきりとした目的があった御様子.環たちとハルヒの間には未だ温度差があり,その溝はこの先もあまり埋まりそうにもないという事実がどうにも切ないけれど(苦笑),一緒にいてくれればいつか強い帰属意識を持ってくれる日が何かの間違いで万が一にも来ないとも限らないし!
ひっかき回して結局何もできず捨て台詞を残して帰っていったヅカ部.しかしあの面白い連中がいつまた来ないとも限らない.この楽しい毎日を維持するためには不断の努力が必要ですが,無理やりのれんげさんのアオリは必要ない気がします(笑).…この毎日って,ハルヒにとってもやっぱり楽しいものだよな? 次回に続きます.

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「アニメ感想率調査2006春:新番組調査」感想

どうもお久しぶり! 忙しさにかまけてレビューに集中していたらもう終わりそうになっている上に週末にはまた竜王戦も待っているのであわてて新番組好感度調査感想を仕上げてみたいと思います! 光希桃 Anime Stationさんのご厚意で開催されたアニメ感想率調査[新番組評価]についての別口分析.図もあるよ!

ペアになる同期の終了調査感想は以下.
 R'sM: 「アニメ感想率調査2006春」感想
   └R'sM: 「アニメ感想率調査2006春」感想・追加

新番組好感度調査は終了番組調査とはかなり違っている上に既に1ヶ月前のデータだったりするわけですが,2クール以上の作品もそれなりにあるし今期は本数があまりにも多すぎて未だに録画したっきりのものも多そうわけだから選別の役には立つんじゃないかな? まずは自分の出した結果の一部はこちら.

 継続数:42 ( 6 位 )
 継続ライン:2.31 ( 241 位 )
 見切り数:4 ( 149 位 )
 ハマりやすさ:0.00% ( 206 位 )

多量見傾向の上に高得点をつけないといういつもの芸風が炸裂しております.でもやっぱりたった4話程度で「大好き」は無理だよ…(苦笑).あの調査から1ヶ月経った今だと,レビューやってる2作品に関しては「大好き」をつけてもいい気分にたまになるわけですが.

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てなわけで別口です! 以下の図をどうぞ!

縦軸は光希桃さんとこの「視聴済好感度平均(継続平均点)」.横軸は同じ結果から出した「感想界全体印象値」.アニメ感想のコミュニティ全体で見た場合にどの作品に対する評価が大きく聞こえているかを「全体印象値」として出したものです.たくさんのサイトが良い評価を出していれば数値が高く,逆にたくさんのサイトが悪い評価をしていれば数値が低く,評価が真っ二つか見る奴が少ないときに0に近づく…てのは終了番組と同じなんだけど,配点を終了番組と違えているのは前回と同様.
具体的には大好き=4,好き=3,よさげ=2,ふつう=1,(「見てない」=0),うーん=-1,「見切り」=-2,の値を与え,その全体合計点をサンプル全体で割ってます.ちなみにここでは評価に関しては視聴済みの評価のみ信頼するので,「表明不可」=「見てない」扱い.新番組の場合,「見切り」と「うーん」については,「うーんと思っても見続ける限り期待はわずかでも残っているはずだけど,たかが1ヶ月で見切られるのは相当まずい」という私見から,終了とは逆の値を与えています.
でもってプロットしたら…ともかく涼宮超監督が桁違いであったために大幅に右側シフト.おかげで特に下位に関してはいくつか見えない奴が出てきたりとかあまりの密集ぶりでタイトルが見えなくなる奴が出たりしましたが,とりあえず話題の「GUN道」が「べム」の隣にいるってことだけわかれば,まあいいよね(笑).

右上の青は「面白くなりそう」と判断されたもの.終了番組調査と同じ配置を利用しているから「ホスト部」レベルでも作品評価的には相当優秀なんですが,そこからさらに右にぶち抜けていった「涼宮ハルヒ」が滅茶苦茶.見ている奴らを一撃で魅了したのはダンス?それとも謎めいた放映順? 続くのはおなじみ「ホスト部」.少女マンガ原作なのに男性率の高そうなこの調査でここまでの支持を得たのは正直意外.初回が五十嵐監督神だったから,お試しで見てみた視聴者を魅了したのかな.そしておっかない「ひぐらし」や調査終了後も快調に走り続ける「うたわれ」,さらに昨年度を代表する作品の続編「ARIA2」や「マイメロ2」.「ひぐらし」「うたわれ」は両方とも地方局だからかなり立派な位置なんだけど,今期は「ハルヒ」がいるから割食ってしまってる感じだなぁ.

真ん中あたりには今期の有望株が点々と.「いぬかみ」あたりまではある程度安定感があって視聴者も多く,他のファンとも良い交流のしやすい作品たちですね.今期について概観するなら,最低でも「獣王星」から右側の作品には全て目を通しておきたい.

右下の紫は「期待したのと違うかも」.今期ここに足をつっこんだのは「.hack//」くらい.放映前の下馬評と実際に序盤を見たときの印象がかけ離れたってことになりますが,前作も序盤はあんな感じで途中からエンジンかかったんだけどなぁ(笑).全体的には良さそうなものは期待どおり,あるいは期待以上に良かったのだとしたら,今期は一見豊作であるような印象を持ってしまいそうですが…下のほうが大変なことに….

左上のオレンジ方向は「マニアの皆さん」.今期はこの領域に入ってくる作品が比較的多い.チェックすべき本数が爆発的に多かったので,事前情報で自分の好きそうな作品を選んで見たせいではないかと思われます.特筆したいのは左上の「しばわんこ」.感想界全体では見切りのおかげでネガティブに評価されているのに,見ている人に限っては圧倒的な支持を表明している素晴らしいマニア作品.「ミミカ」や「蛙男」なんか「しばわんこ」に比べればまだまだ甘い.

左下の赤はよろしくありません.今期は本数が多すぎるわけですが,その大部分がこっちに押し込まれているって現状が痛い.どれだけちゃんと作っても,これだけ同時期にやられると見るほうも追いつかないから見切ってしまうわけですよ.ただしこの領域の上位陣では,調査後にかなり持ち直したり本領を発揮しはじめた作品も多いので要チェック.「シムーン」「ガラス」「銀魂」「スパイダー」あたりは個人的には調査当時よりも良くなっている感じがします.ああ,「デジモン」がこんなところにいる(苦笑).
そして今期本当の意味でヤバいのは「武龍2」から左下に来る連中.画面外には「モンチッチ」が誰にも見られずにひっそりいたりしますが割愛.アニメ感想界とはターゲットの違う「ハム太郎」「BJ21」「妖逆門」あたりはまだいいとして,「ひまわり」「ディスガイア」「ソウルリンク」あたりはこの先が大変に心配だけどもうさすがに手遅れかなぁ….ちなみに左側画面外には「エア・ギア」がいるんですが,これは同時間帯の「ホスト部」との比較,あるいは「ホスト部」を見逃した恨みによって(苦笑)そんなことになったのではないかと思われます.

さらなる図とかランキングについては,また別の記事で!
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(6/16追記)続きアップしました!
R'sM: 「アニメ感想率調査2006春:新番組調査」感想・追加

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デジモンセイバーズ#9

「時も理想も現実も残酷の巻」

仕組まれたかのようなハプニングの連続によってついに世界戦に挑むことになったボクサー,早瀬翼.彼の周囲には既にデジモン反応が出ているが,トーマは早瀬の不正を否定する.いくら高齢でも過密スケジュールでも,クリーンなファイトを信条としている彼がそんなことをするはずがないと信じているのだ.
早瀬選手の周囲のデジモンの気配の出所を調べるため,各方面から内偵を進めるDATS.マサルはボクシングジムに潜り込み,ヨシノは家族を中心に聞き込みを.そしてトーマは早瀬から直接話を聞く.調査の結果浮かび上がった容疑者は3人.しかしトーマは,その誰にも納得することができない.

仲間やゲストとの関係からそれぞれのキャラをしっかり彫り出していく「セイバーズ」.台詞による単純なレッテル貼りではなく,その行動から各自の個性を繊細に掘り出していく様が実に面白い.ある種の典型ではあるもののしっかりと血が通った彼らの行動ぶりに対し,必要以上には言語化しないクールな内面描写がいい感じに相まっていて,なぜ彼らがそうするのかという理由をその行動から推測していくだけでも十分に楽しい.
今回のメインはまたもトーマで,推理中心の物語の中で彼の新たな一面が事件を通じて明らかになっていくわけですが,特にラストシーンが素晴らしい.この切なさは,子どもよりも一緒に見ていた父親の心をしっかり揺らしていそうな気がするなぁ.…しかし,あのトーマといい勝負するなんてマサルはどんだけ強いんだ(苦笑).

今回のゲストは世界戦間近のボクサー,早瀬翼.不調の対戦相手をハイライズアッパーで倒してとんとん拍子の7連勝.しかしデジモンが憑いてるんじゃねえかとスポーツ新聞片手に主張するのがマサル.ゴシップ誌の内容を真に受けて調査に繋がるあたりもやっぱり「MIB」だなぁ(笑).対戦相手が相次ぐ不運で調子を崩し,その結果として勝ち抜いてしまったことをデジモンの仕業と言い張るマサルもマサルですが,これを意固地に否定するトーマはなんだか,らしくない.
あの人がそんなことをするなんてありえないと言い張るトーマは,もうあからさまに早瀬選手のファンであるらしく.ボクサーとしてのピークを過ぎた35歳,しかも月1回にランカーと連戦なんていくらなんでも無茶なのに,必死で擁護しております.…普通ならデジモンよりはむしろ興行主とか主催テレビ局の方を疑いたくなるような件ではありますが(笑)なんと実際にデジモン反応が出て既に調査中だってんだからトーマもびっくり.状況は相当黒っぽく…しかし,トーマは未だに信じていません.
この件については自分の目で確かめたいらしいトーマは,ランニング中の早瀬選手に直撃.プロの練習に最後までついていけば話をしてもらえる約束を取り付け,実際にきっちり付き合って土手でのヒアリングに成功.トーマがまず聞いたのは例の件よりもずっと以前の話,4年前の上原コウイチとの戦い.クリーンファイトが信条の早瀬選手はあの試合で上原の反則により右肘に手痛い傷を負い,相当選手生命を縮め,復帰にも苦労したようですが….「君に何がわかる!」とトーマを一喝する早瀬.
己の信条のためにあえて傷を負った早瀬.右の破壊力,世界戦,若さ…家族を抱えて戦う彼にとってはあまりにも大きすぎる代償を支払い,さらにリハビリという苦労を越えてきた男の心は,言葉だけでは語りきれない.若造なんかには絶対にわからない重みです.…ちなみに復帰以降の戦いの異常性については,本人曰く,特におかしいと思ったことはなし.これは隠してとぼけているのか,それとも.
憧れの人と話してたぶん嫌われて,暗い空の下を一人歩くトーマ.彼の早瀬ファン暦は筋金入り.幼い頃,故障前の早瀬をテレビで見たのをきっかけってんだから意外.金持ちのボンボンがわざわざ危険なボクシングなんか学んでいたのも,早瀬選手に憧れて,無理を通してのことだったんでしょうね.
さて,トーマは遠い雷鳴の下でやや苦悩しておりますが,他の連中も仕事をサボってはいないのが本作のいいところ.今回主役の座を奪われているマサルはそぼ降る雨の中,早瀬選手の所属する大拳ジムへと殴りこみ(笑).生来の才能とこれまでの喧嘩経験に加えて,最近は当たったら死ぬようなデジモン相手のバトルが続いているわけだから半端な鍛えぶりじゃないんだけど…世界を狙える選手を出すジムの練習生を軒並みやっつけるってのはやっぱし無茶だ(苦笑).
彼なりにその実力を発揮して,今度は早瀬選手とやらせてくれと喧嘩を売るハタ迷惑なごろつきことマサル.しかし来るべき戦いに備えて繊細な調整を行っている,世界戦を前にした選手が道場破りと戦うわけがなく…なぜかこの特攻調査をきっかけにマサルがジムに通うことになるのがおかしい(笑).早瀬選手のトレーナーに諌められたマサルは,彼の献身ぶりに疑念を抱くことになります.もし,あいつのためならなんでもするという激しい気合がデジモンと結びついたとしたら…?
もちろんいつも一番きちんと仕事をしているヨシノも働きます.今日は雨の中,雑誌記者に扮して一番配慮が必要となる早瀬選手の家族からヒアリング.最盛期の大故障からリハビリでカムバックするためには,本人だけでなく家族にも相当の苦労があったはず.試合が近づくたびに人が変わる早瀬を大切に護り,無事に戻ってくることをひたすらに待つ…この家はそういう家なのです.
てなわけで内偵の結果容疑者3人.トレーナーと本人と妻のうち,誰が一番怪しいか? マサルはトレーナー.ヨシノは早瀬を推薦し…そしてトーマは決断できない.いくら冷静な天才でも,あれだけのひいき目では犯人探しの目も曇ってしまうのか…って,もし単純に目が曇っているんなら頭から否定しまくって終わるはずなので,もう一度周辺を洗いに行くってことは本人の中でどうしても納得できないってことなんだろうなぁ.かくしてトーマは単独でジムの監視を続け,そこで,自分が何に納得できなかったのかに気づきます.

次の戦いは早瀬翼対ムアンチャイ.この世界戦は過去の悪夢の再現になりそうな予感? そんな中で再度早瀬選手のランニングに乱入し,不躾にもスパーリングを申し出るトーマ.一介のガラの悪い道場破りはスパーリングを許されないわけですが,礼儀正しい少年が節を守って申し出た場合は許されてしまってなんだかなぁ(笑).3ラウンドのごく軽いスパーリングですが,世界目前の選手と対等にスパーリングできるトーマの実力が恐ろしい.やっぱり普通の奴では,DATSで働くのは無理なのかな.
リングの下から本来の主役に見守られながら(笑)トーマは早瀬選手と1ラウンドだけスパーリング.ごく短い時間ですが実際に拳を交えることによって,トーマは気になっていたことの確認を完了.…終わりを暗示する夕焼けの中で,トーマはこの事件の真相を把握します.
あんな風に正々堂々と強くありたいと,子どもの頃に純粋な憧れを抱いた理想の人.しかしトーマの言葉は過去形だから,怪我した後の今は違う….時が経てば人は変わるし,理想も変化するものだけれど,結局トーマが何を知り,そして犯人は誰なのか,トーマのすぐ傍にいて一部始終を知っているはずのガオモンにすらわからない.…もし本気でスパーリングしていたら,最後にはどっちが勝ったのだろう.
決戦前日の夜,事態はついに動き出します.ジムでの監視を続けていたマサルが見たのは!真夜中のジムでこっそり酒を飲もうとしていたトレーナーの姿なので白! 選手に節制を強く言いつけておいて自分だけ酒を喰らうわけにはいかないだろうからなぁ.さらにジムにやってきたのはもう一人の容疑者,早瀬本人!なんだけど明日のためにコンビネーションの確認に来ただけなので白! 気持ちはわかるけど早寝しようよ(苦笑).
残る容疑者は早瀬の妻なんですが,彼女は自宅から早瀬に電話をかけてきているのでやっぱり白.…本当の犯人はトゲモンを使い,既に8度目の凶行に及んでいました.ランニング中の対戦相手を襲う針を放たせた真犯人は,これまでの容疑者にはない特徴を持った者.ガオモンで相手選手を庇いつつ,敵選手をマークしていたトーマは真犯人に語ります.
どうしても納得行かなかったのは,早瀬選手の信条とこの事件があまりにも食い違っていること.クリーンファイトのために選手生命を縮めた男とその周辺の人間が,不正を選ぶはずがない.…それをやるのは,早瀬のクリーンな戦いを見たことがない上で慕っている者.つまり,早瀬の娘! 危険なデジモンと一緒にいた真犯人の欲は,「おとうさんをいじめるひとはゆるさない!」
ついにはじまったデジモンバトル…なんだけど,今日はボクシングがテーマなので奇妙なこだわりが(笑).ボクサーならば拳を振るうのはリングの上のみってなわけで明日試合がある某ドームへと不法侵入し,ごくわずかなギャラリーの見守る真夜中のドーム戦が開催されます.ガオモン対トゲモンのボクシングバトルは着ぐるみショーっぽいわけですが,本人たちは至極真面目なので笑っちゃいけません.例えばマサルのように,「リングの上に上がったら,1対1のガチンコ勝負.それが男ってもんだ!」とか本気で応援しちゃうくらいが望ましい.…デジモンの性別はよくわからんし,相手セコンドは女の子なんだけどな(苦笑).
デジモン同士のボクシングはもちろんガチンコ.思考的にはトーマにはなかなかついていけないガオモンですが,忠誠心は人一倍.マスターの愛する神聖なるボクシングを汚す奴は許せないとハイライズアッパーを見事に放つ! …トゲモンの顎ってどこだろう…(苦笑).ラストは巨大化で進化でリングの外の大決戦.見事にガオガモンはこれを制して犯人を回収し,事件は終了.

明日が世界戦だってのに,自分の娘が対戦相手を襲っていたことを説明された早瀬.肉体的にも精神的にも洒落にならないこの状況で世界戦は無茶.ついでに言うならランニング中に怪物に襲われた対戦相手も,明日の試合は辛いに違いない….けれど早瀬は明日の試合を中止しない.間違ったことをした娘に正々堂々を教えるという,父の義務を果しにいくのです.もちろんこのあとでピカっとされて記憶は消されるはずですが,それでも,本当に忘れてはならないことは残るだろうというのが早瀬選手の願い.それは悲壮なのに,奇妙に明るい覚悟です.
スパーリングしたトーマには,早瀬が負けることが見えている.そうなれば引退の道しか残されていないはずだけれど,大人には時は残酷.今よりも良くなる瞬間はこの先二度と来ないってことは,今はまだ無限の未来を持つ少年にはきっとわからない.だからこそ限られた時間で娘に大切なことを伝えたいというのが早瀬の意思.けれど,目の前で幼い頃の憧れが砕けていくのを見なければならない少年の心は,大人にはもうわからない….らしくない苦さをじんわりと味わいながら,次回に続きます.

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機動警察パトレイバー#8

「山鬼のなく頃にの巻」

環状20号線が通ることになった小さな村.鬼にまつわる悲しい民話で知られるこの村では,開発工事を妨害するかのような怪事件が続いていた.悲しい目の美少女,鬼の祟り,不吉な歌を歌う老婆,オゴモリサマ….工事妨害の謎を解くためにこの村にやってきた遊馬たちが目にしたこの事件は,果たして誰の仕業なのか.

リアルというよりは自然なキャラクターたちによって何でもやっちゃう「パトレイバー」.今回は地方の寒村で起こる伝奇的な事件を割にさっぱりと描きます.10年以上前に製作された作品なのに今見るとかなり雛見沢なのは(笑)両作が同じ横溝正史作品の強い影響下にあるからでしょう.特に本作は映像化された「金田一耕助」シリーズからの影響が顕著.ただしいかにも軽い本作らしく,人も死なず誰も狂わず,大変わかりやすいドタバタドラマが展開されます.作画の西村氏の生き生きした描写が,いかにもアニメらしくていい感じ.

前半.事件のはじまりは夜の月下.自転車でからころと坂を上っていた初老の駐在が神域で見てしまった赤い何か…鬼だ! 鬼が出た! という事件はあっと言う間に警視庁を巡り特車2課マターに(笑).なんかよくわからん事件に関しては特車二課に押し付けられるってのは毛有毛現のときと一緒ですが,太田の大活躍のおかげでその傾向がさらに深刻になっているご様子.1号機の3人だけで出動させる後藤の采配も,太田を極力外に出したくないという気持ちの現れなのかも….
行きたくなくても出動する気の毒な遊馬たちに同情する整備員たちは,まともな遊馬を好意的に受け止めているのに対して,どう考えても厄介な太田には相当否定的な様子.なんせ課の評価を貶めるだけでは済まず,撃って壊して仕事増やしてくるからなぁ(苦笑).悪人じゃないけど,厄介だ….
事件の真相を明らかにするため,環状20号線の工事現場に走る1号機トリオ.精神的には安定している3人なので派手な口喧嘩とかそういうのはなし.けれど,今回は巨漢で心優しいひろみに元気がありません.…そのゴツい体には似合わず心優しい彼が知っていたある伝説が,その心を脅えさせていたのです.
行き先の鬼降村の山鬼伝説.人より強く人でない脅威の伝説は全世界的に見られるものですが,この村の伝説もその原型をなぞったもの.山という異界から訪れていた暴れ鬼が里の娘に惚れ,その娘の死をきっかけに暴れるのをやめて悼むことを覚え,やがて娘の墓には巨大なケヤキの木が…という伝承を説明する映像がいい感じに日本昔ばなしなのが素晴らしい(笑).放映当時は冬なので,大晦日に悼むことになってるみたいですね.
ひろみらしくもない雄弁ぶりで語られた山鬼伝説.これが今回の事件にがっちりからんできた上にそれをモチーフとした人死にが出れば見事横溝の世界であるため,面白がりの遊馬はこの鬼の祟り状況を楽しむことに決定.しかし怖がりのひろみからすれば祟りなんてもってのほか.でかい体に似合わぬ繊細さです.
遠路はるばる山中の寒村に到着した1号機チームを待っていたのは,何者かに襲われてぼろぼろの工事現場と大泣きの責任者,そしてそんな惨状を陰からそっと見守るレイバー連れの美少女….工事用のレイバーや資材ををぶっ壊されたことによって当然工事はストップ.しかし着工の期日はもう目の前だからこれをなんとかしてくれと訴える現場責任者は,これまでのあらすじを語ります.
ごく普通に考えるなら,工事を妨害したい何者かがレイバーを使ってやらかした以外は考えようがない.けれど山鬼の伝説が余分な情報を事実の上にコーティングするから,鬼の祟りだなんて非科学的なことが真面目に取り沙汰されることになるのです.現場の近くには樹齢1千年のご神木であるケヤキの木,オゴモリサマが存在し,今回の件は工事区域にこの木が引っ掛かってしまったゆえに起きた祟りで過去には村長や神主もとり殺された…ってな感じの伝奇トッピング(笑).そんな話を聞かされたら,遊馬は面白いしひろみは怖くてたまらない.
駐在が風の強い夜に見たという鬼.ケヤキがあったんじゃこの先工事ができないし,しかし手を出せば鬼の祟りが来る.明日までには工事を再開したいと必死で頼み込む現場責任者のおっちゃんの意図は,恐らくうまいこと特車二課にケヤキの木を抜かせてしまおうという魂胆? しかし遊馬はじっとオゴモリサマを見て「…ここを避けて道をつくりましょうよ」と軽快にスカす(笑).
とはいえルート変更が現場の判断で許されるはずもなく,オゴモリサマの移植もむずかしそうというわけで,ついにこの事件の解決に着手する1号機トリオ.…とはいえ時は世紀末.祟りなんて非科学的なものは警察の捜査マニュアルには掲載されてないはずで(笑).事実のみを純粋に吟味すればこの区域になんらかの関係のある者がやらかしたレイバー犯罪であることは明らか.
祟りの歌を歌うおばあちゃんやひどく赤い夕日はミスリードを誘うためのあからさまなフィラー.轟音を立てて通り過ぎるレイバーと…木の根元で見守る女性こそがこの件に関しては重要なのです.

後半.日が落ちるとやりにくい現場検証も夕焼けの中でほぼ完了.犯人レイバーの足跡を残骸の下に発見し,この件が非科学的なものではない物証が積み上がっていきます.これだけのことをやったからには,犯人は複数.しかも襲われているのがこの現場だけってことは,犯人は近辺にいる可能性が著しく高い.…後半開始直後なのに思いっきり捜査は大詰めで(笑)ここからは「誰が」ではなく「なぜ」が問われることになります.
工事を妨害する犯人と例のケヤキの木はどのように関わるのか.わざわざ祟りを偽装しているのか,あるいは祟りを起こさせないためにやっているのか.…どっちにしても道路工事が邪魔な人間の仕業であって,超自然の仕業じゃないんだからひろみちゃんはおびえちゃダメだ(苦笑).ここで真っ赤なガンボルギーニ社レイバーとともにいかにも怪しい地主が登場.高級外車ならぬ外レイバーは珍しく,遊馬はさっさとこのレイバーの足を調べりゃいいと思うんですが,…別にわざわざ調べなくたってこいつらなんだからもういいのか(笑).
いかにも怪しい地主は工事ルートから御神木を外すように促すわけですが,そもそもヒラの一警察官が道路公団への口利きは無理だし.わざわざ道をずらしてほしいのは公団に自分の土地を高く売りつけたいから?…にしては安く提供するとか言ってるし,迷信深そうなタイプにも見えないから,このおっさんの真意が今ひとつ読めません.あのばあちゃんの方がずっと迷信深そうだもんなぁ.
犯人はほぼわかってるんですがその動機がわからないので,3人はここの駐在所で一泊.テレビで流れてるクラシカルな時代劇が,正体を隠して市井を漫遊するってことで実はラストの展開に繋がっているあたりが凝ってますね.現段階でも遊馬は犯人の目星がついていそうですが,祟りで目の曇っているひろみはまったく見えていないみたいだ.まあ,3人がかりで1事件を解決すればいいんだから,現段階で全員に真実が見えている必要もないんだけど.
普通の推理モノならば,謎解き役に怯える美少女に頭は回らないけど頼もしいアシスタントってのが一つの定型.でもその配置からなんかずれてる夜を襲う停電.本来は怯える美少女役の野明はアルフォンスの赤外線モードで接近する何かを把握してパンチで逆襲.本来は頼もしいアシスタント役のはずのひろみはブレーカーの蛇に怯えているから逆だ(苦笑).ついに相手は警察にすら手を出してきたというわけで,いぶりだすにはいい頃合.
翌日.そろそろ事件を片づけるため,犯人がこだわっているケヤキの木に手を出すことに決めた遊馬.今日ここで切る素振りを見せたなら,空腹な雑魚がエサに見事フィッシュオン(笑).伐採妨害に出現した2機のレイバーのうち,1機は当然ガンボルギーニ.そしてもう1機は思わせぶりに通り過ぎたあの農作業用レイバー! 地主が祟りにかこつけて警官を脅迫してくるこの行為,立派な公務執行妨害なのでアルフォンスを使って片付けましょう!
イングラム対田舎のレイバー2機というバトル.数では不利に見えますが,太田がここにいないおかげでイングラムの安定ぶりは半端じゃない(笑).冴緊迫感のない2機に襲われたアルフォンス.土の柔らかい畑に足をとられる上にガンボルギーニに後から羽交い絞めされて動けなくなるものの,日頃から鍛錬に励む野明の預かる機体がそこらの雑魚に負けるわけがなく,なめんなよ!とリボルバーカノンを向かってくる敵へ突きつけます.
そして事件はクライマックスへ.「お願いだからもうやめて!」とお約束を叫びつつ飛び込んできたピンクの小さなレイバー.罰が当たるのはおじいちゃんたちの方と犯人の立場をはっきりさせただけでなく,倒すなら私から!とこの騒動を横から全部さらって行く勢いが凄い(笑).主役の立場を奪われそうな野明があわてて特車二課第2小隊の名にかけてそんなことはさせないとタンカを切ったら…その名に村の皆さんがビビります(笑).
例えば背中の桜吹雪やご大層な印籠のように,特車二課第2小隊の名には全てをひっくり返す威力がありました.しかも悪名な方向で…(苦笑).街中でも打ちまくり,通った後にはペンペン草も生えないという祟り神扱いされてしまうのがおかしいやら切ないやら.こんな山奥にまで太田の悪評が伝わっているなんて,「そ,そんなぁ」という野明の呟きがやるせない.そうか.本当の祟神は太田だったのか….

かくして事件のネタ晴らし.先代の村長と神主と地主の出来心によって,第2次大戦時に村中から集めた金銀がご神木の根元に眠ったまま.出来心で隠してしまって先に病死した2人の名誉を守るため,地主は金銀を根元に埋めたケヤキを伐られるわけにはいかなかった…というごくシンプルなストーリー.実際に根元からは金銀の詰まったツボが発掘されて,祟りの気配はここでようやく完全消滅.
さらに村人には迷惑な話だけれど,あの地主の孫娘は村やケヤキのためにはそのほうがいいと思って黙っていたことまで判明.そしてケヤキだけでも救えないかと必死で提案.…祟りなんかそもそもあるわけないけれど,道路工事で千年の命が消えてしまうのは気の毒,ということでひろみちゃんの強い推薦もあって神社の裏に巨木を移植.遊馬の表情が実に子どもっぽく楽しそうなのは,来たくもなかったおつかいを十二分に楽しんだ証かな.…そうか,あの孫娘もひろみさんなのか.
てなわけで山鬼様ことイングラムは山にケヤキの木を持って行き,人の情渦巻く工事現場から伝説を撤退させます.なんせこれから,大部分の所有者が不明となった金銀の配布を巡り,血で血を洗う抗争が村内で巻き起こるに違いないので(笑)そんな血生臭くなりそうな現場には牧歌的な民話や山鬼は近寄らないのがよろしい.音楽の川井節は昔も今も変わらないなぁとか思いつつ,次回に続きます.

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桜蘭高校ホスト部#8

「あなたが僕らの弱点ですの巻」

ハルヒの御要望にお答えして本物の沖縄の海にやってきたホスト部.ただし環の父心によって今回はホスト部の出張営業となり,ハルヒの水着姿はなし.それでも鳳家のプライベートポリスに捏造された潮干狩りは海の幸満載で,ハルヒは珍しく満面の笑みを浮かべていた.
男装こそしているが,本来は可愛らしいお嬢さんであるはずのハルヒ.しかしそのマイペースぶりはヒロインにはあまりにも似つかわしくなく,まるで弱点など見当たらない.けれど女の子たちを守るためにたった一人で男二人と戦おうとするのは無理で,環は無防備すぎるハルヒに腹を立てる.

毎回必ずどこかに見所が見つかることがうれしい「ホスト部」.やや低調かなと思える回でもきっちり目玉は入れてあるので,そこに集中すればきちんと乗り切れてしまうあたりがうれしいんですが…今回はわざわざそれを探す必要なし! 絵コンテに連名で五十嵐監督神が入っている威力は絶大です.些細なシーンにも美しいレイアウトが施され,ここぞというシーンでは実に情感溢れる画面展開を見せる傑作回.オチも含めて,見終わった後には環の好感度が一気に上昇すること請け合いです.あ,あとカニがやたらと美味そうなのも必見(笑)

前半.まだ梅雨にも入っていないってのに,前回はプールで今回は海.水着大サービス回が続くんだけど…あんまりサービスになってないのが本作らしい.前回,本物の海なら行ってもいいかもとハルヒが口を滑らせて,早速双子が水着とともに誘いに来ているわけですが,序盤のこのあたりから既に映像が大変に美しい.大きく動かない分,レイアウトの美しさが際立ってますね.
ハルヒさんのつるぺたボディには胸のなさをフォローするフリルつきのセパレート水着がぜひともお勧めなわけですが,相変わらず激しい保護者ぶりを示す環によって脳内妄想とともに打ち上げられる双子.自分以外には水着姿など決して見せたくないという不純な父心の発動により,折角の海もサービスなしに化けるのです.
てなわけで今回の舞台は沖縄.庶民のハルヒさんにはパスポートがないだろうという金持ちどもの精一杯の心遣いによって沖縄.桜蘭の普通の生徒にとっては,国内リゾートなんてちょっと近所のプールに遊びに行くようなものだと思うと…大変にやりきれない気分だ(苦笑).さらに前回と違うのは,ホスト部だけでなく客まで同伴させたこと.通常営業ではハルヒは決して水着にはなれない!という環の計略です.…海辺のホスト部,磯できらきらと頭の悪いツーショットタイムに勤しむ環が見事だ(笑).お嬢さん方,それはそんなに楽しいですか?
もちろんハルヒにも固定ファンはいるわけですが,今日のハルヒは当然泳げない.けれどお嬢さん方に対しては「泳いできなよ.折角可愛い水着着てるのに…」と見事な天然タラシっぷりがこれまた素晴らしい(笑).環脳内劇場には夕暮れを2人でお散歩する甘ったるい妄想に満ち溢れているわけですが,そんな妄想に溺れてもにょもにょしている間にハルヒさんがもっと男前になっても知らないぞ(苦笑)?
ハルヒの今日の楽しみは,ハニー先輩と一緒の潮干狩り.前回の非礼を詫びるプライベートポリスたちの計らいによって,成果はちょっとした海鮮市場状態に(笑).見た目の豪華さや美しさにはまったく心を動かされないハルヒさんでも,おいしいものだけは話が別.カニ満載の成果にハイテンションとなった上,「今夜の晩御飯は大漁ですよー!」って一体誰に向かって叫んでいるのか,本人もよくわかってないに違いない(苦笑).
さて,でっかいカニの大好きなハルヒは,大変男前なのでムカデ程度には動揺しません.女の子たちが引き潮のように引く中で,ひょいと掴んで草むらに投げちゃいます.元々冷静な上にかなり合理的な考え方をするハルヒは,普通のお嬢さん方から比べれば規格外にタフなのです.
果たしてこの男前に弱点は存在するのだろうか…ってなわけで双子がハルヒの弱点探しゲームを本人の知らぬところで勝手に提案.随分と悪趣味な遊びなわけですが,双子の口車に乗せられて環以下ハルヒと鏡夜以外の全員が弱点探しすることに.しかも胴元の鏡夜ときたら,景品としてファン垂涎の逸品・中学時代の生写真をご提供することで一同の意欲を煽ります.…わざわざ弱点探しを促すあたり,鏡夜もハルヒについてはきちんと掴んでおきたいようですね.
人間誰しも苦手なもの,怖いものってのはあるはずなんですが,男前のハルヒは完璧です.双子プロデュースのホラー演出程度では無反応.怖くない理由が「見たことない」ってのはこれまた剛毅だ.ハニー先輩プロデュースの暗所&閉所恐怖はハルヒさんよりもハニー先輩の方が危険で…面堂ですか(笑)? モリ先輩の先端恐怖に至っては銛とモリをひっかけた地口なので怖くも面白くもない(苦笑).
日中どれだけ頑張っても結局弱点は見つからず,美少女で美少年で賢くて怖いものなしのハルヒはパーフェクト過ぎてヒロイン失格.パーフェクトなおバカさんである環が午後一杯かけて蛇をバケツ一杯集めるという小学生ぶりを示しているのとは大違いです(苦笑).しかもこの蛇,青大将にしては特徴的な模様があるし警戒音を出してるしここは沖縄だし…間違ってハブ集めちゃうあたりもさすがはキングオブバカであります.
ただし男前のハルヒさんは,あまりにも恐れを知らなすぎる.一緒に行動していたお客さんたちが悪いナンパ男たちに絡まれたのを救うため,ウニをぶつけたりして一人で頑張ってしまうのはまずい.うざい野郎どもに迷惑だと言い切るあたりは立派なんですが,どれだけ行動が正しくても,その正体はただの女子であるため海に追い詰められて…落とされてしまいました.
力及ばず海に落とされたハルヒを救ったのは,大事な娘の危機を見つけてすぐさま飛び込んだ環.気絶して沈む彼女を海中でしっかり助けて夕日の中から戻ってくるこのあたり,環が二枚目の本領を発揮しています.特に海中で助けるシーンでは,環の腕の動きが実に美しい.
暴漢に襲われ海に落とされ…けれどハルヒはちっとも恐れていない.明らかな力量差で負けてしまった上に下手すれば命の危機だってあったかもしれない状況でも脅えないハルヒの,ついに環が怒り出します.武道の達人でもない癖に女一人でなんとかできるだなんて思うなと,頭の上から本気で叱る環はギャグもナルも抜きで本気.たぶんハルヒに自分がどう見えるのかすら忘れているんじゃないかと思われます.
そしてそんな環を下から睨むハルヒもまた真剣.これまで一緒にやってきた仲間のはずなのに,自分が女だからって客を守るところでだけ特別扱いされても困る…ってのがハルヒさんの言い分かな.ゆえに迷惑は謝るけど間違ったことはしていない!と意地を張ってしまって決裂.「間違いを認めるまで,お前とは口をきかん!」と殿がとんでもない公約を打ち出して内戦状態に.…ただし,どれだけ殿が正しくても,殿が殿である限りあんまり勝ち目はない気はするな(苦笑).

後半.夜は鳳家の別荘で,潮干狩りの成果を生かしたカニパーティ.大量のカニを剥いて食うのは無口にはなりますが大変うれしいイベントであり,ついでにハルヒさんの私服は愛らしいピンクのドレスで幸せ倍増であるはずなのに,晩餐の雲行きは屋敷の外の天気のような嵐模様.…ホスト部の中心にいる2人が静かに大喧嘩している影響はかなり大きい.
ハルヒさん&ピンクのフリル.それは自称父である環の目から見れば特に可愛くて,普段ならすぐさま抱き着いてすりすりしてうざがられる状況なのですが(笑)今日は喧嘩しているので我慢しなけりゃなりません.…この喧嘩,普段からあまり構われたくないハルヒには大変有利で,逆に構いたくて仕方ない環には圧倒的に不利なんだよなぁ.
刺々しい空気の中でばきりぱきりとカニの関節を壊してすするハルヒの迫力は凄まじく.「このカニは,うまいカニ」だなんて似合わないダジャレの破壊力も抜群.負の感情のストレスを大食いで解消しようとするのは実に女性的で,何かを壊して解消しようとするのは実に男性的で.ともかく,このシーンのカニの映像は見事としか言いようがありません(笑).ぷりぷりしてるなぁ….
黙々とストレスを解消するハルヒに向かって,いくらなんでも食い過ぎと環がつい口出したのを刺々しく茶化すハルヒ.あまりにも腹を立てすぎて冷静に自分の行動を見返す余裕もなく,環の言葉に聞く耳を持たないハルヒの前から仕方なく環は退場.鏡夜もこれに付き合います.
怒りをぶつけるべき対象が目の前から消えれば,盛んに燃える怒りもやや収まるもので,ここでようやく,ハルヒさんには他人の言葉を聞く耳と冷静な頭が戻ってきます.自分の能力不足で怒られたのだと思い込んでいるハルヒの誤解を解いてくれたのは,環と同じように感じていた双子やハニー先輩たち.殿があれほど怒ったのは,力不足で迷惑を被ったからではないのです.
双子たち曰く,今日の行動については正直反省してほしい.…可愛いハルヒさんがかける迷惑ならば,正直どうってことはないわけですが,勝手に危険な目に遭われるのは大変に困ります.迷惑をかけたことではなく,皆を心配させてしまったことが問題なのだと優しく教えてくれるハニー先輩はあんな見た目だけどやっぱり先輩だ.環があれほど怒ったのは,本気で心配だったから….
ここまで聞いてようやく自分が何をしたのかを理解したハルヒは「ごめんなさい」とあっさり謝罪.部分的に融通は効かないものの実に可愛いこの娘.でも,皆でぎゅうとやったら中身が出ちゃう(笑).さっきたらふく腹に詰めたカニが内部から反乱を起こして洗面所直行.さらに,リバース対象を「もったいない」と称するなど,ヒロインの行動としては完全に失格しております(苦笑).
遠く雷鳴が鳴りはじめる中,駆け込んだ手近な洗面所は鏡夜の部屋.普段は最も理性的な彼ですが,フィルターとなる眼鏡のない目は野性的で尖った雰囲気を放っております.外の連中と違ってハルヒさんの心配はしていなかったという鏡夜.しかし双子の行動やお嬢さん方に対するアフターケアについてわざわざ報告してハルヒの反省を促そうとしているあたり,彼なりに心配して,そして腹を立てているに違いない(苦笑).
お嬢さん方へのお詫びの花代は計60万という大金.それは自分が持つと答えるハルヒに対し,鏡夜は部屋の電気を消した上にハルヒをベッドに押し倒す.その花代,体で払ってもいいと脅す鏡夜はいつもと違う.本作とは思えない程に暗く冷たい空気の中で,無防備なのはハルヒのミスだと上から言う鏡夜.…普通のお嬢さんならば身を堅くして動けなくなるか,あるいは無様に暴れるか…しかし,ハルヒは本当に男前です.
「鏡夜先輩はしませんよ」と黒くて大きな瞳で真っ直ぐに.しかもその理由も鏡夜にメリットがないからだなんて,自己卑下にも程がある言葉をさらっと言ってのける美少女.その言葉に感動したのかあきれ返ったのか,実際に鏡夜もそれ以上はしない.しかもこれは環へのフォローとして鏡夜が教育してくれているのだと解釈されちゃ,その信頼を破るわけにもいかない(苦笑).…実際は鏡夜にメリットがないというハルヒの解釈は大間違いで,むしろやっちまったことから発生するデメリットがメリットに及ぶかという問題.鏡夜の心次第でメリットはデメリットに打ち勝つわけですが,今のところ,ハルヒさんよりは殿たちとの友情の方が大切な御様子.
さて,あまりにもヤバげなこの状況で,鏡夜と入れ替わることになったのがなんと環! 暗い部屋に2人きり…って,お父さんには刺激の強すぎる状況にさすがに動揺しないほうがおかしいわけですが(苦笑),環の中では未だに喧嘩は続いていることもあってこの素晴らしい部屋を退場しようとしたところで響く雷鳴!
弱点をいくら探しても出てこない男前なハルヒのはずが,響く雷鳴に挙動不審となって環の裾を掴むわ箪笥の中に用事を見つけるわと異様な行動取りまくり(笑).「そんなところに用のある子はいません!」とボケがツッコまねばならないほどの動揺ぶりに,環はこれまで見えなかったものに気づきます.…雷鳴のなかのここからのシーンは今回の白眉.切なくて幸せな救いの姿が描かれます.
雷がダメで,しかもその状況をたった一人で常に乗り切ってきたハルヒ.頼れる者はいなくて当たり前だったから,助けを呼ばねばならないということすらわからなかった.別に男勝りに無茶をしていたわけではなくて,他人にどうやって頼ればいいのかすら知らなかったというハルヒの事情を知って…敗北を宣言する環.そしてこっちにこいよと箪笥に篭る娘を誘います.
響く雷鳴に背を押され,目の前の人の胸元に飛び込むハルヒ.あれば欲しかった救いの手に自分からしがみつくハルヒと,それを大らかに受け入れる環の姿がとても美しい.怖さから逃れるために抱きしめていいものをはじめて知って,ぎゅっと握る小さな手を背に,「これからは俺がいる」と誓う環.男前過ぎてヒロイン失格だったハルヒの悲しさが明らかになる素敵なシーン.やはり彼女こそが,本作の誇るヒロインなのです.

恐怖の雷が終わって月が出た頃,ようやくホスト部の皆が2人…というかハルヒさんの身を心配して部屋にやってきました.環相手じゃ間違いなんか起こりそうにもないという鏡夜の予想というか信頼を遥かに越える状況が扉の向こうに(笑)! …開けたらハルヒさんが目隠し状態.そういや本作って,環を持ち上げるだけ持ち上げておいて地の底に叩き落すフリーフォールだったなぁとここに来て思い出しました(苦笑).一応ハルヒさんを雷から守るための環の懸命な努力であったわけですが,SMで変態プレイで目隠しで「最低!」
こうして環の立場が地の底に埋まったままでエンディングへ.雷について他の誰にも話していないあたり,環のハルヒへの配慮はなかなか見上げたものであるわけですが,垂涎の生写真を手に入れるチャンスと引き換えにハルヒの弱点を守った優しさを当のハルヒが無視しちゃうってどういうことだ(苦笑).でも,あれはSMじゃないと環が必死であればあるほど面白いからまあいいや(笑).やっぱり高いところから落としてこそ殿だとつくづく納得しつつ,次回に続きます.

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デジモンセイバーズ#8

「仮初の恋にも本気の巻」

マスコミ騒然の華村ネオンの熱愛報道.そのお相手はなんとあのヨシノ! これもDATSの任務の一環で,華村とデジモンの関係を疑った隊長がヨシノを単独で潜入させていたのだ.ただし華村と幼馴染というヨシノの態度は任務上の演技とは思えないほどに親密で,やたらとかばうあたりがなんだか怪しい….そしてヨシノの華村に対する信頼とは逆に,事態は深刻な方向へ.ケラモンの仕業と思われる電波ジャックに乗ったのは華村のプロモーションビデオ.彼がデジモンを匿っているのは間違いない.

物語の自由度の高さを生かして多彩な展開で視聴者を楽しませてくれる「セイバーズ」.その基本構造や方向性は,アニメよりは特撮戦隊や刑事モノドラマに近い感じで推移しています.物語自体もやや高年齢向けのボリュームのあるものとなっていて,甘く見ていると意外と腹一杯になるので侮れません.…回によってはあまりに濃すぎて,原作を水増しして薄まった作品に慣れていると腹を壊してしまうかも(笑).
何を待つ必要もなく,やりたいことをやりたいペースで描けることがオリジナル作品の最大の強み.物語の密度をどこまでも上げられることこそ,莫大な物語の中から選抜されてきた原作つき作品の面白さに勝つための最大の武器と思うので,この先もぜひ濃い目でお願いしたいところなんですが…あんまり濃すぎるとちびっ子には意味がわからなくなるのが大問題(苦笑).特に恋愛モノってのは,意外と理解しきれなかったりするんだよなぁ.

今回の主役はDATS3人衆の紅一点であるヨシノ.特に戦闘以外では地味ながらも有能な彼女が今回担当するのは潜入捜査.それも捜査対象の恋人となって内情を探るってんだから凄い女スパイっぷりです.…しかし,話はそう単純ではありません.
第1の問題は相手が有名すぎること.今回のターゲットである華村ネオンはマスコミの寵児.その恋人役のヨシノも当然マスコミに追われることとなり,テレビ見ながらのん気にラーメン食っていたマサルにラーメンを噴かせることになります(笑).しかもマスコミはヨシノの名前も勤め先も突き止めている.これは,秘密組織であるDATSの存在が表に出る危険と隣り合わせの危険なミッションなのです.
第2の問題は仲間に嫉妬されること.女性なら誰もが憧れる美青年の恋人役なんて,そりゃもう同僚から見れば羨望の的.いつもお世話になっているオペレータのお姉さんたちだってヨシノに詰め寄るってなもんですよ.しかしこれは隊長の采配.ヨシノがたまたま華村と幼馴染だったことを利用して,時を置かず一気に彼に接近することに成功したわけです.
華村とデジモンの接触がはじまったのは恐らく1ヶ月前から.潜伏しているデジモンは電子機器を操るケラモンってなところまでは判明しているんですが,華村の匿い方が巧妙で,ついでにハイテクビルに忍び込むのは敵の腹の中に入るようなものなので考えなしの強行突入は危険だからこその絡め手.…ここで話に出てきたDATS2課.どうやら捜査専門の部署のようですが,この先接触することもあるのかな.
そして第3の問題は,潜入した捜査員が既に容疑者に特別な感情を抱いてしまっていること.久しぶりに再会した幼馴染が異様にかっこ良くなっていて,しかも自分にやたら好意的ともなればぐらつかない方がおかしい.…普段傍にいるのは常識外れのバカと常識離れした完璧超人で,両方ともヨシノからすれば手間のかかりすぎる弟みたいなもんですからね.
本名で呼んでみるあたりはまあいいとして,夜は一緒に手料理を食してみたりと完璧にやりすぎなヨシノ.一応仕事のことは忘れてはいないようですが,デジヴァイスでララモンが同行してなかったらもっと深みにハマっていたのは間違いなさそう.そして恋人にも入室を許さない華村の秘密の仕事部屋に,今回の敵が潜んでいるのは間違いなし.ここさえ開いてしまえばヨシノの任務もあっさり終了となるはずなんですが….
ちなみにこの華村ネオン,デジモンの効果もあってかヒットチャートを大進撃中.マサルはネオンの魅力なんぞ欠片もわからないわけですが,妹のチカは大変よくわかるのでサインをおねだり.一応DATSは秘密組織のはずなんだけど,あれだけアグモンの口が軽いってことはかなり重要な情報もマサル家族は知っている可能性が高いなぁ….面白いのがマサルの他人のプライバシーに対する態度で,彼の倫理観が思った以上に正常であることが示されます.喧嘩バカでさえなければ,本当にいいお兄ちゃんなんだけどな.
さて,華村はご期待通りに例の仕事部屋でケラモンとつるんでおりました.ヨシノ曰く一人じゃ何にもできない華村は,ケラモンの能力を使って大規模な電波ジャックを実行.正常な精神状態ならばこんな大それたことはできないはずなので,ケラモンとの接触時間の長さによって自制心が麻痺してきているのだろうか.止まったはずのモニターにすら映る華村ネオンの新曲プロモーション.…これ以上のことをやらかされたら,社会が麻痺してしまいかねない.

異変に気づいて駆けつけたマサルが見たのは,すっかりネットジャックされている基地内部.発進元不明の無差別配信は間違いなくターゲットの仕業であり,ついでに潜入捜査しているはずのヨシノからは応答がない….ここで何も考えずに飛び出して,例のビルに押しかけるマサルが実にマサルです(苦笑).一応この段階ではヨシノとララモンは無事だったわけですが,警備員を吹っ飛ばして不法侵入した上にネオンにまで掴みかかったバカのおかげで折角の潜入捜査も台無しに.
ネオンを掴み,デジモンを使って何を企んでいやがる!と恫喝するマサルの頬に平手打ちするヨシノ.他人の迷惑を考えろとヨシノは叱りますが,もしマサルが静観していたらヨシノが戻ってこられなくなった可能性もあるので,やり方は良くないものの全て間違いとも言い難い.けれどそんなマサルの正しさは無視して,華村の頬にキスして帰るヨシノ.…彼女はきっと,演技ではなく好きなんだろうなぁ.
新曲ダウンロード数を水増しするくらいなら芸能界は乱れても社会はそう乱れないけれど,昨日のネットジャックはもはや放っておけるレベルではない.一刻も早く犯人を捕えてデジタルワールドに送還するべきと判断し,隊長は現場の強制捜査を命令.完全に情の移ってしまっているヨシノは確証がないと止めようとするものの,むしろヨシノには私情があると強制捜査から外される始末.
トーマがリーダーの強制捜査は0時よりスタート.しかしその直前にヨシノが対象に接触を試みに行って計画ガタガタ…ってこともない.実は事前に隠しマイクまで仕掛けられていたヨシノ.あれほどの私情っぷりを示した上に突入チームから外された女性がどんな行動を取るかってのは,トーマには至極読みやすいものであった御様子.…普通はどんな奴でも楽勝で読めるのであって,全然読めないマサルとかが異常なのだ.ヨシノが中に入ったのを見計らい,マサルは内側,トーマは外側から侵入を開始.状況を知らないヨシノには気の毒ですが,ここは彼女の命を守るためにも頑張らねばなりません.
一方,外の状況を知らないヨシノは決着をつけるために華村の部屋に侵入.…あの付き合いなら合鍵ぐらいは当然持っているよな(苦笑).ただし例の仕事部屋の中だけは一度も覗いたことはないわけですが,今宵は例の禁断のドアが内側から開く.…収録に出かけて無人のはずの室内からケラモンとともに出てきた華村.彼はデジモンの存在も内偵捜査も,ヨシノが何のために近づいてきたのかすらも知っている.
華村のデジモンへの依存はもはや後戻りできないほどに深く,幼馴染で仮初の恋人の言葉にも従わない.悪いケラモンの能力を使って自分の欲を満たすことに何の疑問も抱いてないあたり,デジモンが人間に与える影響というのは相当深刻.口封じのためにケラモンはヨシノたちを掴み…アグモンの炎とともに,無謀なマサルが助けにやってくる!
デジモンを引き渡そうとしないネオンを早速殴るマサル.ケラモンの力に頼ってどうすると,そんなのは実力ではないと喧嘩番長がお説教.…マサルもアグモンと一緒にやってはいますが,マサル本人は決して自分の力で戦うことを放棄してないからこそ許される言葉.しかし華村は止まらない.「馬鹿にするのもいいかげんにしろ!」と絶叫してケラモン進化,クリサリモンに.ここまでくれば後はデジモンを力づくで倒すのみ!
ビルの屋上を突き破ったクリサリモンにまず挑むのはトーマとガオモン.サイズ的に相手にならないのですぐに進化してガオガモンとなるものの,クリサリモンが上手くビルの施設を利用してくるもんだから実に厄介.…つうか,もうちょっとトーマも天才なんだから状況を利用して戦えばいいのに(苦笑).
貯水槽の大量の水にやられて進化が解けたガオモンに代わり,アグモンがマサルとともに最前線へ.マサルは殴ってアグモンを進化させるも,クリサリモンはガスの配管を使って対抗.ビルの施設は生かしてるけど,あんまりハイテクの方は生かされてない….純粋な力勝負ならばジオグレイモンに勝てる奴などいない.メガバーストで押し返して勝ち,これで事件も解決だ! …まあ,アグモンは普通に腹減らしているわけですが(笑).

さて今回のこの物語,もう一人ゲストがいたわけですが,彼ときたらゲストキャラとして明らかに落第.影に隠れてじっと華村のスキャンダルを狙っていたカメラマン,仕事が中途半端なだけでなく,途方もなく地味でまともに話にも絡めないってのはどういうことだ(笑).もうちょっとすれすれで過激な活躍をしてくれなきゃ出てきた意義すらないわけですが,最後もさらっとぴかっと記憶処理されて退場って…い,いなくてもよかったかも….
そしてヨシノは華村ネオンにも記憶処理.これまでの偽りの1ヶ月間は一瞬の光に溶けてしまうわけですが,ヨシノだけは一人覚えていなければなりません.ネットジャックとかやらかしちゃったので今回の証拠隠滅作業は大変だろうけれど,きっと人々の記憶からはすぐにスキャンダルも溶けて消えていき…そんな中で唯一出来事を大事に抱えなければならなくなったヨシノは,かなり甘いけれどいい女じゃないかなと思いつつ,次回に続きます.

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機動警察パトレイバー#7

「仕込まれた毒を猛毒をもって制すの巻」

特車二課第1小隊に試験配備で新レイバーがやってきた.レイバーメーカーとしては後発のトヨハタオート製のSRX-70は,特に火器の充実した新鋭機.しかしあまりにも良い導入条件と引き換えに,メンテナンスを全てメーカーが行うという条件をつけられたところがどうにもきな臭い.確かに現行の97式改とは比較にならないほど良い機種ではあるけれど,警察がこれを使い続けることは果たして許されるのか.

レイバーと第2小隊を軸として近未来の日常を描き出す「パトレイバー」.ナンセンスコメディから近未来にかこつけた社会風刺,そしてシリアスなロボットバトルと本作がやれることの幅は実に広いわけですが,その中でもいくつか軸となるテーマがあります.本作が新型機の導入からはじまることに象徴されるように,絶え間無い技術革新による現在の陳腐化は本編全体を貫く大テーマの1つ.てなわけで脚本も伊藤氏です.
誰にも平等に時は過ぎ,本人たちの意向とは無関係に何かが終わって行きます.イングラムの登場によって97式に程なく訪れるはずの「終わり」.今はまだその時ではないと現場が突っぱねることもできるけれど,いつかはそうできないときが来るのは間違いなく,それはイングラムですらも例外ではなく….あ,もちろん今回はまだそんなメランコリックな話ではありません(笑).南雲隊長は可愛くて,太田って,本当に厄介.

前半.ある話を聞きつけた第2小隊の面々は休日の夕方に職場に集合.南雲隊長は御機嫌.それもこれも第1小隊に配置されることになった試作新型機,SRXー70のため.今や陳腐化しつつある97式改に代わって導入されそうな新しい機体がどんなものなのか,当事者じゃなくたって気にかかるもの.唯一そんなことを気に留めていなかったのはアルフォンス磨きに夢中な野明で,こいつ,余程他のことに興味がないに違いない.
仮納品されてきたSRX.鋭角的でスマートな機体に42ミリオートカノンとバルカン砲までも搭載.…でもバルカン砲はやりすぎだ(笑).こんなのを警察が抱えておく意義があるかどうかすら微妙ですが,火器大好きな太田はともかく大喜び.撃たせてもらうためならば後藤にも南雲にも喜んで頭を下げまくりそうな見境のなさが大人げない….威嚇するのも警察の仕事のうちでしょうが,いかにも戦う気満々なこの新型機をあまり好きになれない野明.そしてそれ以上にこの機体が気に入らない後藤.彼が気にしているのは見た目ではなく背景.導入の経緯の問題を鋭敏に嗅ぎ取っている御様子.
徹夜で初期設定を完了させて,翌日にはもうテストを開始.なかなかの強行にさすがの整備班もぐったりで,それにつきあってしまった第2小隊もうとうと.制服姿の時はあまり気にならないけれど,私服姿はやっぱり当時流行した服装だから,色とかちょっとレトロだよなぁ.
で,恐らくそんな若造たちの徹夜にはつき合わなかったに違いない後藤は,例の機体のきな臭さの正体を明らかにするためにおやっさんからいきさつを聴取.後発メーカーのトヨハタが急遽導入を決めたあの機体は,正式導入までの使用料無料の上にメンテまでメーカーがフルに請け負うって条件がどうにも怖い.…この手の話については第2小隊に専門家がいるわけですが,そっちは勝手に動くからいいやと放置しているあたりがらしいですね.
後藤の読みは正しくて,専門家である篠原の御曹司は野明との会話をきっかけに動きはじめます.サービスシーンである野明の着替えと会話内容のメカメカしさが実にミスマッチ(笑).話題はSRXの火器.軍用レイバーも製造している菱井インダならばともかく,前身は部品メーカーであるトヨハタオートには火器のノウハウがない.なのにバルカン砲まで破綻なく搭載できたのは一体なぜか.…テストでは順調に動いていたから技術力はある.ではその技術力は一体どこから来たのか?という謎に引きずられて遊馬は野明を置き去りに(苦笑).
第2小隊が嗅ぎまわりはじめたことを知らない第1小隊は,嬉々として新型機の運用を開始.やってることはいつものレイバー喧嘩の仲裁ですが,97式改に比べればパワーも機動力もそして火力も段違い.下手すれば自分より強い相手を止めるのと,圧倒的優位から止めに入るのでは精神的な余裕はかなり違うはず.頭上に空砲を撃ち,「まだ非常識な喧嘩続ける?」と勧告して喧嘩終了.スマートに事を収められたしのぶはとてもうれしそう.
普段からパソコンいじりを趣味にしている人にはおなじみの通り,古い機種から新機種に乗り換えた時には素敵な爽快感があるものです.これまでできなかったことが圧倒的な短時間で可能になったときの驚きや喜びと同種のものを,新型に乗った五味丘も感じている様子.…そして,はじめて第2小隊に憎さを感じると言う姿もどこまでもこの人はさわやか.こんないいものを使っていたのかと第2小隊に嫉妬するほどの満足感はよくわかるんですが…SRXはやっぱりきな臭い.
出動を終えて戻ってきた機体を早速取り囲む,メーカーから派遣されてきた整備員たち.確かにメーカーメンテは契約条件に入ってはいますが,本来は警察の外に出してはならないデータを民間に吸い上げられてしまうのは危険だとシゲにもわかる.後藤の懸念はあっという間に,特車二課全体が共有する問題に変わっていくのです.

後半.新型機のキナ臭さはメーカーメンテによって決定的に.どう見てもあれは整備ではなくデータ泥棒に間違いないわけですが,折角の新機種に喜ぶ南雲隊長の耳にこんな話を入れるのは酷ってもの.とぼけてごまかしていられるうちに内々にあの機体を退場させられればいいと後藤は思っていたはずですが…この状況で一番来てほしくない奴が隊長室に参上.勝手に泳がせていた遊馬が勝手に成果を南雲の前でぶっちゃけちゃって台無しに(笑).折角の風邪のふりも空振りで,隠していたこともバレてしのぶさんに怒られる….そんな事情を察せない遊馬には,後々地味に手痛い罰が待っていそうな気がするな(苦笑).
遊馬が調べてきたのはトヨハタオートの出自.自動車部品メーカーは表の顔で,その実態は多国籍企業のシャフトエンタープライズの隠れ蓑である可能性が高い.トヨハタが持っていないはずの火器の技術は,軍需にも食い込んでいるシャフトからもたらされたものに違いない….ここまで調べてきたまでは偉いんですが,そこから先の詰めがあまりにも甘すぎるのがさすが若造(笑).わざわざシャフトがネガティブな印象の強い特車二課を宣伝ネタにするわけがない.彼らの狙いがここで蓄積されたデータそのものだってことは既に明らかなのです.
甘い遊馬と違って事情を把握した南雲隊長は課長の元へ談判に.シャフトがトヨハタを隠れ蓑にして手に入れようとしているのは,この先SRXに蓄積されるであろうデータそのもの.警察という職業柄,この先実戦や射撃を含めた多彩なデータが蓄積されることは明らかで,そのデータはシャフトの元で軍用レイバーのデータとして還元される可能性が高い….
考えすぎと課長は言うけれど,現場でそのデータを集めてしまう隊員や隊長たちにとっては洒落にならない.自分たちの行動が他国の力や企業の利益に変換されるだなんて知ってしまったら,今までと同じように運用することなんかできない.自分たちは警察で,正義の味方の端くれなのです.
「『善悪はそれを用いる者の心にあり』,科学者がよく使う詭弁です!」と斬って捨てる南雲隊長.世間ではよくありがちなことだとしても,知っていて片棒を担ぐことはできないというこの矜持は,彼女の几帳面さと若さゆえのものでしょう.しかしレイバーはただでは動かない.ゆえにデータの供与もやむなしと判断した課長が言う「プライドでレイバーは動かんよ」もまた真実で….
上司経由で上層部に訴えることはできず,もし話が通ったとしても折角の新レイバーを失うことになるのが見えていて,南雲隊長は一人で海を見ています.第2小隊の汚名を雪ぐためにも新機種はぜひとも欲しい.しかし軍用レイバーに自分たちのデータを転用されることは職業倫理的に許されない.…選ぶべきは利? それとも理? 折角の喜びを台無しにされ,大きな課題を突きつけられたしのぶは海に石をけり落とします.
けれど落ち込んでも事件は待ってくれません.港の倉庫街で発生した事件に第1小隊はSRXで出張るはずが…南雲隊長は旧来の97式改に変更! 利ではなく理を取った南雲隊長の決断に,整備班も搭乗員も喜んで従います.最新鋭に比べればスペックが相当劣っているものの,自分たちが手塩にかけたレイバーで出る一同の決断がうれしい.しかも有能だし無駄に弾も撃たないし隊長は美人だし,本当に第1小隊っていい組織だよなぁ.
今はまだ,覚悟を決めれば多少の力量差は経験と気力で覆せる時期.敵テロリストが使う菱井のヘラクレスの力は半端ではないものの,エリート部隊はきっちりとこれを片づけます.確かに新鋭機ほどの動きはできないけれど,乗る者の力量が違いすぎるから第2小隊のフォローだって必要なし.精鋭部隊の誉れは伊達じゃないのです.

後ろ暗いところが明らかになり,結局返品されることになったSRX.南雲隊長が課長や本庁すら倒してしまった裏技は…なんと太田! SRXの正式導入とSRXパイロットへの太田の人事異動を天秤にかけることによって,新機種の導入を身を持って止めた彼女の機転恐るべし.もちろん上層部からの覚えは悪くなるでしょうが,ここ以上の左遷場所もなさそうだからこそ可能な大技です(笑).
有能で生真面目で,時に実に大胆.南雲隊長の笑顔は実に愛らしく,後藤が構いたくて仕方ない気持ちはよくわかります.毒も使いようによっては薬なわけですが,隊員たちの知らぬところで第1小隊を救った切り札の太田は…やっぱりうざい(苦笑).この撃ちたがりの馬鹿の面倒を見ねばならない第2小隊の隊員たちの苦労を案じつつ,次回に続きます.

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桜蘭高校ホスト部#7

「見た目はロリショタ中身は…の巻」

日頃の接待疲れを癒すために鳳グループ所有の人工プールにやってきたホスト部.ただしハルヒだけは帰宅途中に強制連行だ.熱帯のジャングルを模したこのプール.いかにも金持ちの道楽らしく,巨大なドームの中に本場の動植物を持ち込んでいたりするのだが,運悪く発生した巨大な波に巻き込まれ,ハニー先輩がドーム内で行方不明になってしまう.ここは本場のワニも多数放し飼いしている危険施設.ゆえに,一刻も早く彼を探し出さねばならない.

今期放映中のアニメの中では特に安定していて,これなら土曜夕方にぶつけても勝てるんじゃねえかと思わせる「ホスト部」.こんな良いものをマニアだけのおもちゃにしておくのは大変にもったいないので,ぜひアニメにもマンガにもあまり興味のない方にこそ見ていただきたい…はずだったのに,今回は一般人と薄いマニアを置き去りにする濃いギャグが炸裂.まあ,わかんなんくても特に問題はないんだけど(苦笑).ネタ元探求に関してはテレビ版より映画版をお勧めしたい.あれは良いものですよ.
今回の渦の中心はハニー先輩とモリ先輩の見えざる一面.ホスト部のマスコット的存在に君臨しまくるハニー先輩の意外な本性とモリ先輩の可愛らしさが満載.また,前半の撃ち合いと終盤の私設警察のあたりは,映像面でも異様にノってるところも見所かな.

前半.夏まではまだ遠いはずなのに,今回はヤシの木そよぎ波の歌う南国ビーチにやってきたホスト部.ただし頭上には朧に格子が.これは夢でなく金持ちの道楽.金はあるけど時間のない金持ちが心を癒すための南海テーマパークであり,その中でハルヒさんは登場直後なのに即刻帰りたい.
鳳家が作ったオープン前のテーマパークを貸し切って遊ぶホスト部.美少年ホストの休日とか年中頭が休日の奴がほざいておりますが,普通の平日放課後から拉致られてきたハルヒはもう帰りたくてたまらない.人々の幸せを考えているというお題目が信じられない鳳グループの癒し系テーマパークも,ハルヒにはただのばかでかいストレスのようです.
今日の部活はお休みのホスト部.客はいないので素の自分を晒しても特に問題ないはずなのに,ハルヒさんは水着ではなくパーカー.一応ここに連れ込まれた直後,メイドさんたちに無理やり新作水着に着替えさせられていたはずなんですが,バカが恥ずかしい配慮をかましたがゆえのこの状態.…着せられた水着がヒモだったらその配慮も納得せねばならないところですが,実際にハルヒが着用したのはレトロなピンクのワンピース.大変その可愛らしいその格好を禁止したのは…自称父である環.たかが水着に真っ赤になって,「女の子がお肌を見せていいのは,お嫁にいくときだけだ」とパーカーを差し出すあんたが一番恥ずかしい(笑).もうすっかり親心の範疇からは外れているし,そもそも環は父でもなんでもないし.
てなわけで模造ビーチの片隅で,パーカー姿の我らのヒロインは無関心.水遊びならビニールプールで十分と断じるわけですが,当然のように庭にプールのある金持ちたちにはビニールプールがわからない(笑).エアボートと混同した上,ハルヒの思い込みとか庶民の知恵とか言って可哀想がる奴らが大変に不愉快です.
ただしその不愉快度は,奇妙な配慮で自分にパーカーを着せたバカの方が恐らくは上でしょう.本当はハルヒさんの水着を見て脳裏に焼き付けたいはずなのに,自分以外に見せたくないとパーカーを着せた環はむっつりで独占欲全開.ここまでやるその心境を「父心」と信じて疑ってないってんだから,この人ホントにバカだなぁ(笑).
さて,この巨大な人工物の中で実に愛らしいハルヒさん…ではなくハニー先輩.流れるプールで無意味に遊ぶ姿はとても最上級生には思えない.泳げるはずなのに腰にしっかりつけた浮き輪は「だって,この方が可愛いでしょ?」 なんとなく流されてしまう一堂ですが,超一流は雰囲気なんかに流されやしません.例の強力モーターをぶん回しつつ登場するれんげさん! 殿がハルヒさんにパーカーを着せたのは怪我の功名で大正解.これだけ神出鬼没だと,この先も一切油断できなさそうだ(苦笑).
しかもこの超一流のマニアときたら,腹にとんでもないネタを抱えてやってきました.横腹に描かれた模様だけで爆笑できたあなたのレベルはなかなかのもの.なんせあんだけアレだった作品をかなりの話数見続けてた根性があるってことですからね(笑).しかしこんなもんはわかるほうが異常なのであり,元ネタの本物の画像を見ても「久遠って誰」?となったあなたの方が圧倒的に正しい(苦笑).
何のコスプレかを問われて「らら」と答えるれんげさん.原作読者の大半を置きざりにするこの大サービスは,同時に坂本真綾いじめでもあるようなないような….そんなわけであれはコスプレなので肌をさらしても特に問題ないと殿は判断.…れんげはハルヒではないし,あんな妙なのと積極的に関わりたくないのは誰でも一緒か(苦笑).
視聴者を置き去りにすることすら恐れないれんげさんが解説するところによれば,ハニー先輩は恐ろしい.前回のやんちゃ系で揺らいだ立場を取り戻すべく,彼は無邪気に計算している.「だって,この方が可愛いでしょ?…僕が」…なんて恐ろしいショタ強化策! 流れるプールの逆行すらも高度な計算による天然ボケ偽装に見えてきて(笑)こいつはたしかにディープだ….
さて,いつまでも最上級生に怯えていてもつまらないので双子がウォーターガンで遊び始めます.ハルヒにちょっかいをかけることで環を誘いこんで水銃の撃ち合い.ここの3人の撃ちあう姿がさわやかでかっこいい.実に動きが面白いんだよなぁ.…しかし転がっていたバナナの皮によって物語は大幅に滑っていきます.滑った環が激突したトーテムポールはなぜか発光して何か巨大な機械が動き出し…大波が発生! とんでもないところに設置されていたスイッチを動かしてしまったために,遊んでいたハニー先輩が波に持っていかれた!
計算なのか天然なのかはともかく,小さなハニー先輩が行方不明で大変だ.残されたホスト部一同は早速追跡を開始しようとするものの,無駄に施設が本格的であったがために出鼻をくじかれまくり.…柵もなしにワニの放し飼いはヤバいだろ.うかつに踏み込むと命の危機って,どこが癒し系施設だよ(苦笑).しかもホスト部が施設のモルモットであることまで判明して,鏡夜はどこまで黒ければ気が済むのか….流されたハニー先輩までは恐らく800メートル.地図もない密林を越えてゆかねばなりません.

後半.折角プールに来たのにホスト部の活躍の舞台は密林へ.緑の奥から聞こえてくる声すらも本格的なジャングルに消えたハニー先輩の消息は? …つのる不安の中心にいるのはモリ先輩.寡黙で冷静で隙のなさそうな彼ですが,バナナの皮で滑って転ぶ程度に動揺.なんせモリ先輩にとってハニー先輩はイトコであると同時に主君.自分の家が仕えてきた家につい従ってしまうってのは,家柄を誇れる方々にはなんかいい話らしいです.庶民からすると,血で強制されるだなんて怖いしちょっと気の毒にすら聞こえるんだけどな(苦笑).
主君を大波で失ったモリ先輩は,スコールをしのぐ間もじっと外を見ています.その顔はいつもの無表情…のように見えますが,表面よりは中身を見抜くタイプであるハルヒには心配ぶりがよくわかり,「大丈夫ですよ」と気遣ってみます.でも意外と丈夫そうだしバナナもあるし…ってな続くフォローが実にざっくり(笑).モリ先輩は優しい上にざっくりなハルヒさんに微笑んで感謝し,その傍らで環がパニックに(笑).確かに環よりはモリ先輩の方が父っぽい感じはしますが,そんな小姑ポジションを目指す奴は殿だけだから安心しろよ….
人工の雨が上がり,モリ先輩は動物っぽく,臭いと野生のカンでハニー先輩のところへと勝手に移動開始.その行動に気づいたハルヒだけが密林行に同行することになります.もちろんこの無駄に本格的なジャングルは女の子が歩くのは危険なので,ハルヒを呼んで腕に抱えて連れて行くモリ先輩は優しい.…名前を呼んでもらえたことがうれしいハルヒさん.滅多に話さないからこそ,一言の価値が大きくなるんだよな.
さてその頃,モリ先輩たちがいないことに気づいていない鏡夜が,行方不明のハニー先輩を確保するためにプライベートポリスを動かしてしまったことによって事態がよりおかしな方向へ.このプライベートポリスっていうか特殊部隊の出動シーンがまた無駄に気合入ってるなぁ…(笑).鏡夜ときたら捜索ターゲット=小柄な少年としか伝えていないもんだから,誤ってモリ先輩とハルヒさんが発見されてしまったらでかい先輩は小柄な少年を捕まえる不審人物扱い.罪なき者が銃火器を装備した兵士どもに取り囲まれるという大ピンチ!
小柄な少年を確保しようと,プライベートポリスが無理やりハルヒの腕を掴んだことからはじまる大立ち回りの主役は…行方不明のはずのハニー先輩だ! 「タカシ! ハルちゃんどいて!」とターザンのように颯爽と登場するロリショタの大家は,恐ろしいほどに冴え渡る蹴りと投げで私設軍をさっぱりと片づけていく.小柄な体は筋力面では明らかに不利.しかし他人の力を綺麗に利用するハニー先輩は豪快な投げを連発して数秒で全滅.決め台詞は「僕の仲間をいじめたら,めっ!だよっ!」…いやそれめっ!ってレベルじゃねえよ…(苦笑).

かくしてホスト部は再び全員集合.流されたハニー先輩が自力で移動している気配をモリ先輩は正確に把握していたようで,臣下の血って凄いなぁ(笑).そして判明するハルヒの知らない2人の真実.ハニー先輩は武道の名門はじまって以来の猛者であり,中等部で空手と柔道で全国制覇.さらにモリ先輩も中等部で剣道全国チャンピオン.…モリ先輩はまあわかるとして,ロリショタのはずのハニー先輩の超武闘派な正体が意外すぎ(苦笑).あの体格でそこまで上り詰めたとなると,彼の天性の格闘才能は凄まじいはず.
その猛者に大汗垂らして平伏するのはさっき倒したプライベートポリスたち.こいつらは埴之塚の門下生であり,ハニー先輩と手合わせしただけで名誉になるって天位でももらえそうな勢いだ(笑).しかしそれ以上に凄いのは,実は精神的にはハニー先輩がモリ先輩の保護者であるところでしょう(笑).可愛いだけのはずのウサギがライオンどもすら倒すほど強く,しかも大きな熊を従えているってのはディープ過ぎる….そしてロリショタ強化週間的には完璧に失敗している気がする…(笑).
ディープな事実が明らかになったプール遊びも夕方にはお開き.次は本物の海に行こうという話に,意外にもハルヒさんが乗ってきます.ごく普通の庶民で本質を見る性質のハルヒさんは,このプールのようなあからさまな人工物はダメ.けれど海は自然だから,きれいなので好き.…上辺ではなく中身を見る彼女に認められるってことは,本当に凄いことなんだろうなぁとか思いつつ,次回に続きます.

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