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桜蘭高校ホスト部#19

「やたらに主役は足の下の巻」

休日に藤岡家に押しかけたホスト部一同.しかしハルヒはすでにヅカ部にさらわれていて,環たちとハルヒ父こと蘭花さんは大事な娘を救うために出発.例の3人によってロベリアへと運ばれたハルヒはヅカ部の発表会で代役を務めてくれないかと頼まれ,「母」という言葉に負けたハルヒはヒロインを引き受けてしまう.
ロベリア女学院までやってきた環たちだが,男子禁制の女学院には女性でなければ入れない.もちろん本職以外の女装など却下して,主役の環を足蹴にしつつ,蘭花さんは潜入のための秘策を披露するのだった.

後半戦も半分を回り,そろそろラストスパートをかけはじめてもいいはず…なのにまだ遊んでる「ホスト部」.今回は久々にハルヒ父とロベリアの3変態を引っ張り出して,2話の回想など交えつつ遊びます.ともかく楽しければいい今回は演出・絵コンテの金子信吾氏の遊び心が炸裂! いい話にする努力を完全放棄して,爆走したままエンディングまでなだれ込む勢いはとても少女マンガとは思えません.キャラがかぶった環が非力な道化となり,子安氏の足の下で右往左往しているのが可哀想.そして凄い大根の中の人が大変に楽しそう(笑).

前半.休日の藤岡家をいきなり「ハールヒちゃん,あっそびましょ!」と襲撃する環たちは相変わらず稚気溢れておりますが,中から出てきたのは寝起きのオカマ(笑).あまりに怖いので逃げ出そうとしても,鏡夜やモリ先輩を含めて全員ごろごろと戻されてるのがおかしい.鏡夜は何考えながら転がされてるんだろうなぁ.
前の時蘭花さんに目をつけられてしまった環.今回は蘭花さんに手土産持参で穏便に行きたいはずなのに,むしろウェルカムアッパーを食らってしまって可哀想(笑),今回,蘭花さんとキャラの被る環は完全な踏み台と化していくのです….
今日はハルヒは友達と出かけたのでお留守.確かにハルヒにもホスト部以外の交遊関係はあるかと納得しそうになるけれど,それがロベリア女学院の生徒となれば放っておけない! 以前ホスト部からハルヒさんを奪おうと暴れたあの3変態をそのままにしておくわけにはいきません!って言うか蘭花さんノンキすぎ(苦笑)!
ハルヒを狙うあのクレイジーロベリア,ヅカ部に咲き誇るのは紅薔薇と鈴蘭と雛菊の変態トリオ.くるくる回って無駄に歌い…こうでないと「ウテナ」じゃねえなあとしみじみ感じます(笑).紫の薔薇を散らす女子高には倒錯の愛がてんこもり.女の子が女の子をどうやって喰うのかは知りませんが,食われたいタコさんが大量発生して大変なことに.…ホスト部も相当病んでるけど,ヅカ部はその斜め上を行くなぁ.
で,そんなスターの3人がさらってきたのが,可憐な乙女であるハルヒさん.今回はロベリアの制服などを召しており,3人がかりでひたすらに可憐だと可愛がられるのは…ホスト部とあまり変わらねえ(苦笑).その似合いっぷりは「まだくちづけの味も知らない無垢な君にこそ相応しい」…ロベリアさんたちは知らないだろうけど,ハルヒさんは無垢じゃなくね?
さてその頃,藤岡家では父が苦悩中.可愛い娘をヅカ部にさらわれ,どんないかがわしいことをされているかわからない! 例えば無理やりチューとかされちゃってたらどうしよう! …そんな様子を妄想すれば,「父」ならば狼狽して当然です(笑).でもハルヒは確かダンスパーティで…と口を滑らせる双子を即座に縛るホスト部部長.実は部活動の最中にハルヒはファーストキスを失っていたりするのですが(笑)そんな不祥事を蘭花さんに知られたら,部長が父にどんな目に遇わされるかわかったもんじゃない(苦笑).
「うちの娘にいかがわしいことなど!」と疑う蘭花さんを必死の気合でごまかし,さあハルヒを助けに行こうと無理やりかわす環.今回ずーっと蘭花さんにやられまくる環が唯一勝ったのがこの瞬間.…さすがの鏡夜も,絶対に怒られる2話のあの件については報告してなかったんですね.
ロベリアのハルヒさんはここにいることを嫌がっております.普段着でスーパーに行こうとしたところを無理やり連行されたわけだから,いくらホスト部で慣れているとはいえ気分を悪くしないわけがない.自分たちの都合で人をさらったり,休日を目茶苦茶にしたり,普段着を寝間着扱いしたり(笑),やってることが同レベルだから,あいつらと一緒にされても仕方ないですよ紅薔薇様.…ハルヒの体型,本当に男の子だなぁ….
ここに連れてきたヅカ部のお願いは,大事な特別公演に事故入院したヒロインの代役を!「ぜひとも乙女にヒロイン役を演じてもらいたい!」「無理です!」ハルヒさん即決(笑).お断りしますすみませんとともかくお断り.いくら立ってるだけでいいし台詞も少ないと言われても帰る気満々.花瓶を壊して借金があるならともかく,他人のバカ騒ぎに付き合う気なんかないのです.
しかしハルヒさんを引っ張り出したい紅薔薇は,「僕はあなたのようにはなれない.許してくださいお母様!」とかいきなり妙なことを言い出します.ロベリア卒業生の伝説の母に近づくという夢を叶えるには,母も大成功させたという特別公演を行いたいのに…という見なくてもわかるほどに臭い小芝居.けれどハルヒは,「母」という言葉に弱かった….
さてその頃,大事な娘を仲間をもって行かれた蘭花さん&ホスト部は男子禁制のロベリアへ.ヅカ部は魔性の花の蜜と父は異様に警戒しております.なんせ亡きハルヒ母の琴子さんすらハマったのがヅカ部.メザシが普通に食卓に並ぶ庶民的な貧乏ライフの中ですら,ヅカ部コレクションはちゃんと蓄積されていた…って,普通はあのくらいで大量のコレクション? 大量ってのは収納には収まらないレベルじゃないのか(笑)?
メザシって何?なんて疑問はどうでもよく,ハルヒによく似ていらっしゃった母上様がヅカ部にハマっていたという事実に狼狽する環たち.もし同じようにハルヒがハマってしまったら…可愛いという財産しか持ち合わせていない貧乏な彼女が,そのなけなしの財産をヅカ部に注いでしまったらどうしよう! …ここの「まな板ですが,こんな自分でよろしければ…」の妄想がおかしい.皆やっぱりまな板だと思ってるんだ….
下手に財産あるよりまずいので,一刻も早くハルヒを助けにいきたい環はロベリアの制服を取り寄せるように鏡夜に命令するものの,その直後に蘭花さんが蹴りで却下(笑).以前お姉様になるべく思いっきしやらかして面白かったように,その道を追求していない男の女装は気持ち悪いだけ.…素材はいいんだから本職が化粧してくれれば相当のレベルには達するだろうけど,女装が見た目だけの問題ではないからこそ「本職をバカにしてんのか? ええ?」なんて凄まれるんだろうな.
ハルヒさんを救うには男子禁制の禁断の園に踏み込まねばならない.しかし女装は却下され,となると他に打てる手は…ここで自信たっぷりに「秘策があるわ!」と提案するのが蘭花さん.まるで主役のような目立ちっぷりで,なんだかハルヒよりも環の立場が大ピンチ(苦笑).

後半は大根.「母」という言葉に負けたハルヒは,代役として舞台「追憶のセニョリータ」のヒロイン・マリアンヌ役を担当.早速稽古がはじまっているわけですが…ハルヒの大根が凄すぎる(笑).たった1つの台詞な「ふれでりっくさまー」の棒読みレベルは御柱並み.しかもそれを連呼するもんだから目も当てられない.さらに心のツッコミセンサーも生きたままで劇の内容に冷静にツッコんでいる(苦笑).そもそも怪我であんだけ喋る余裕があれば,結局死なない可能性が高そうだもんなぁ.
で,そんなハルヒの大根ぶりを見て愕然とするホスト部&父.…モリ先輩が寝ているのに目が行きがちですが,この時点でもう足りないな.ハルヒの大根は父にも仲間にもフォローのしようがないほどに悲劇的なのが喜劇的.ポンコツロボット並みにダメってことは,普段のホスト部の接客は本当に素でやっているのか….
お願いだから誰かツッコんでやれと思わせるほどの大惨事にさらに加わるのが歌.ヅカと来ればお芝居と歌は切り離せないものですが,ハルヒさんはこちらも大の苦手.音楽の成績だけは昔から滅茶苦茶ひどくて!と父は恐れるものの,その歌声は…ちゃんとまとも.中の人のことを考えると歌が下手なわけがないわけですが(笑)実際はただの口パクで,コンセントが抜けると無音になるのでありました.…映像としては歌にタイミング合わせて口を動かすのは普通の歌のシーンと変わらないわけだから,無駄に手間かかってんなぁ(苦笑).
このようにハルヒさんの大根ぶりが拝めるのも,蘭花さんの機転があればこそ.前半ラストの秘策こそヅカ部ファンクラブ「紅薔薇の会」への入会.体育会系の厳しい規律やお揃いのTシャツも恥ずかしいですが,ここに潜り込むのがハルヒさんに近づく一番の近道.「薔薇様,今日も1日頑張って!」ってなご挨拶の練習も気合を込めて.女の園に近づくならば,その周囲にいるファンを味方につけねば命すら危ういのです.
さらにファンは同じファンには寛容.山ほどのファンの中にうまく潜り込めれば最高の隠れ場所ができるので,ぜひとも仲間になるべく,他の乙女たちと対等にヅカ部の魅力を語りまくる本職の蘭花さん.見た目以上に内面も女性だからこそのノー違和感ですな(笑).…ただしファンの目は外部に対してはやっぱり厳しいので,代役が舞台を台無しにしようものなら,たとえ役者だろうと武闘派の開催する体育館裏乙女集会にご招待する所存.その気合にホスト部はすっかり追い込まれてしまいます(苦笑).
あの凄い大根は絶対に台無しにしてぼこぼこにされる.そうなる前に「なんとしても…ハルヒをここから救い出さねば」となぜか劇画調の変な顔で気合を入れる殿ですが,実際は思っているだけで開演目前に(苦笑).すっかり主役の地位を追われてしまった今日の殿.でもあんな気持ち悪い顔で目立つくらいなら大人しくしてろ(笑).ちなみにヅカ部は当然ホスト部の侵入を察知.またさっきから姿を消していた鏡夜は家の力で舞台の放送室に潜り込んでおります.この設備がかなり良いものであったため,終盤の大暴露が可能となったのです.
正気を失っているファンのお嬢さん方が見守る中で,紅天女のオーディションレベルの気合の篭めた舞台がついにスタート.ホスト部は幕が開き次第ハルヒを連れ出そうと思っていたんだけれど…スポットライトの中のハルヒがあんまりにも凄いことになっていたために狼狽.舞台メイクはあまりに塗りすぎで痛すぎ.メイク濃いよハルヒ(笑)!
けれどスポットライトの中のハルヒは,なんだか生き生きしているように見える.もしハルヒさんが自身の意思で頑張っているなら,父にも仲間にもそれを止める権利はないのではないか,ということで静観してしまったのがまずかった.もちろん生き生きは考えすぎで明らかにメイクと照明の熱のせいなんだから,問答無用で奪いにいけばよかったのに….
なぜかハルヒさんの大根は劇からもファンからも許容され,ついに物語はクライマックスへ.「追憶のセニョリータ」はフレデリックの復讐劇で,貴族の父に復讐するため,フレデリックが空砲と偽りその目前で父の愛人のマリアンヌを撃つ.クライマックスにはキスシーンもあるらしく…フレデリックは紅薔薇.マリアンヌはハルヒ.そして父がホスト部ならば…空砲のはずの銃弾はキス? 「君への思いとあの男への復讐だけは,どうしても消し去ることができない」と明らかに観客席に向かって言う紅薔薇.これは,ヅカ部のホスト部に対する復讐だ!
ホスト部の目前でハルヒを奪うことこそヅカ部の狙い.舞台の上でハルヒさんを抱き寄せ,ファーストキスを奪うことこそ復讐だ! …環は真っ先に舞台に突っ走るものの,なぜかバナナの皮が落ちている(笑)! すっ転んだ環の目前で紅薔薇とハルヒは遥か上へとせり上がり…ハルヒさんの唇は,絶体絶命逃げ場なし!
けれどそもそも奪いたいものにそれだけの価値があるのかどうか,ヅカ部は勝手に思い込まずにもうちょっとよく調べるべきだったわけで.放映室では鏡夜が見事な手さばきで必要な映像を転送し,高いところでハルヒさんにキスを迫る変態の背後に巨大スクリーンを落とし…上映するのはもちろん,2話のハルヒさんのキスシーン!

バナナのいたずらで随分と前にファーストキスをお客様に捧げていたハルヒさん.ホスト部の連中と視聴者には周知の事実であるわけですが,ヅカ部と蘭花さんには初耳.しかも「女の子同士でなんてふしだらな!」…迫る蘭花さんの横にくっついてツッコミ入れてる双子が面白い(笑).でもって舞台に上がった3人は,またもバナナの登場で殿の上へと転びます.
高いところから逃げたいハルヒに下から叫ぶ環.両手を広げて…「来い!」と構えたのでハルヒは華麗に宙に舞い…見事なフットスタンプをお見舞い(笑).もちろん痛くて青い顔でひとりで倒れる殿,その目前で蘭花やらヅカ部やらがハルヒを追いかけ,当のハルヒさんは環のことなんか既に忘れて「ああ,家で静かに勉強したい!」と思った途端,なぜか全員の足の下にバナナの皮が(苦笑)!
感動も感心も共感もなくてただひたすらに愉快なだけ.ナンセンスギャグとしてのレベルも相当高いんですが,本作は一応少女マンガなので,そろそろ真面目にやる練習をしておかないと,クライマックスで困りやしませんか(笑)? …てなわけで,今度はかなり真面目な次回に続きます.

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