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機動警察パトレイバー#22

「趣味は戦うものではないのにの巻」

春,第2小隊が講師役を務めるレイバー講習会に,なぜかヤクザの組長がやってきた.妙に野明や香貫花のことを気に入ったこの組長はレイバーのコレクター.自宅の倉庫には国内だけでなく海外の民生機まで勢揃いだ.集めて飾って楽しむだけだった組長に,親切心からつい設定や操縦について教えてしまった野明.熱心な組長はすぐによたよたながらもレイバーを動かせるようになってしまい,警察とヤクザの癒着のようなものはどんどん深刻になっていく.さらに組長のレイバー熱を上げたのが同業の競争者の存在.後追いで嫌みな大那組組長にだけは負けたくないという気持ちが,とんでもない行動に繋がっていくのだった.

重たい前後編を越えて再び愉快な日常に戻りながらも,今までとは少し違った寂しさが漂いはじめる「パトレイバー」.シリーズ冒頭で加わった香貫花がアメリカに戻る日が次第に近づいているのです.暴走する太田を抑制する…よりは一緒に暴走することが増えている彼女.アメリカに戻ってから一体どんな活躍をするのかもかなり気になりますが,その前には折角なじんだ仲間との別れが待っているので,段々寂しい気持ちになるのは冒頭の一瞬のことであり!帰る前に日本文化を堪能しまくるラストの香貫花は悪乗りしすぎです(笑)! 一体どこの誰があんな着流し&木刀を準備したのやら.横手氏の脚本によっていきいきと描かれた女性陣を,ベテラン青木康直氏の演出が飾ります.絵コンテは菊池一仁氏で…自分は割と好きでしたよ「サムライガン」.

前半.春の交通安全週間に合わせたレイバー講習会に駆り出されている第2小隊.どうやらまたもイメージアップ作戦のようですが,根本的にこの問題を解決するには太田をどうにかするべきなんだよなぁ(苦笑).講師役は進士が務めてるんですが,そこに入ってきた恰幅のいい,いかにもその筋っぽいおっさんが今回の主役.声が永井一郎氏である時点で只者ではない彼.「ジャパニーズマフィア?」と香貫花は遠慮なく口走ってますが,彼自身はなんだか妙に協力的.
理論の後は実践で,青空の下での講習では香貫花が説明役,野明が実機を動かしてデモを行います.…さすがに太田にデモンストレーションをやらせるわけにはいかないものな(苦笑).建築資材の運び方などを丁寧にこなして終わらせた香貫花に「ねえちゃんねえちゃん」と寄ってくるさっきのおっさん.リモコンなのかと聞かれても,もちろん現役の隊員が中で操縦しているわけで.野明を見たおっちゃんは「女だてらにえらいことしおる!」と上機嫌に退場です.
野明とおっちゃんとの次の邂逅は事故現場.ちょうど講習に絵に描いたようなヤクザ屋さんが来たよ!と遊馬に報告している最中に本人が顔を見せちゃうもんだからびっくり! …後半のあの描写を考えると,この段階で既に蛇の道は蛇だったのか? ちなみに最初は割とヤクザ屋さんのことに遊馬は寛容.「お前人をそういう目でみちゃいけないよ!」とか説教してるんだけど…当の本人を目の前にするとなぁ(苦笑).
やってきたおっちゃんは現場の仕事にも興味津々.ついでに第2小隊にも興味津々で,ヤクザの癖に警察官に名刺をくれました.彼の正体は花藤組組長・藤岡奈保矢.もめごとがあったら言うてきなさいといろんな意味で実に大らか過ぎ.ボスがあれだと,きっと側近たちの苦労も並ではないんだろうな….
第2小隊ではあのおっちゃんの真意について議論が弾みます.レイバーに興味があるのは抗争の道具? けれどレイバーはあくまで乗り物で,銃刀法のように所有に規制があるわけではない…民生用レイバーの所有には当然規制はない.ただし銃火器を装備した一部のレイバーや軍用レイバーについては当然規制されているはず.それに,レイバーに乗って公道に出るには特殊車両用の免許が必要なんだよね.
どうも異様に第2小隊を,中でも特に香貫花と野明のことを気に入ったおっちゃんは,わざわざ仕事帰りの二人を外車で迎えに来た上に,有無を言わさず組へと連れていってしまう.警察官的には相当ヤバい状況なんだけど,野明は車とか屋敷の迫力で動けなくなってるし,香貫花はこういうのがヤバいということを今ひとつ理解していないみたいだし(苦笑).
連れて行かれた倉の中には,今まで出てきたレイバーが勢ぞろい! もちろん民生機ばかりだけれど海外の高級レイバーまで並んでます.組長の趣味はレイバーのコレクション.98式はさすがに無理でも海外からも購入する気満々.…以前来た王子様ほどではないけれど,ここまでのコレクションは資金的に余程潤沢でないと難しそうだ.けれど組長は動かす方はからっきしで,…ここで2人が余計な親切心を出さなければなぁ(笑).
野明と香貫花が初期設定のやり方を教えてしまったため,後日,組長から二課に豪華すぎる薄謝が届きました! …一応警察なのに….初期設定もできないような連中が2課の情報を手に入れてもどうにもならない,と香貫花はさっぱりしたもんですが,そもそも貰っちゃう時点で相当まずい.すぐさま突っ返しても大問題になったっておかしくないってのに,そんな薄謝を率先して隊長が食ってしまうから第2小隊は根本的に何かがおかしい.
かくしてすっかり結びついてしまった第2小隊と花藤組.親分の現状について電話連絡されるのも相当なんだけど,その成果をわざわざ特車二課に押しかけて見せつけるのは新手のデモですか(笑)? 田んぼ用レイバーをひとしきり操って…踊ってみせる組長に,「注意が両足同時に行ってないでしょ!」とずばずば注意する野明はどうかしてる.あまりに堂々とした注意ぶりは,相手が組長ってことを完全に忘れちまってるんだこの娘(苦笑).さらにそんないい加減な隊員をびしっと締め付けねばならない隊長まで,スジはいいとおべっか使ったりまた来ることを許したり…もう滅茶苦茶過ぎ!
しかし,第2小隊と花藤組が個人的に癒着しているくらいならそれほど話は大きくなりません.問題はその癒着が表に出ること.警察とヤクザの蜜月?が壊れるきっかけになったのはヤクザ間での諍い.業界内での会合で顔をあわせた大那組組長が実に鼻持ちならない嫌な奴で,しかも他人の趣味に横から顔突っ込んでくるような嫌な奴であったことから,ヤクザとレイバーと第2小隊の狂想曲がはじまります.

後半.生意気な大那組の組長に自分のコレクションを見せびらかした花藤組の組長.レイバーが勢ぞろいした倉庫の奥に新たに加わったドイツ製のグラウベアはさすがの貫禄.一般人のコレクションのレベルを完全に逸脱しています.…ところがこれに対抗する凄い逸品を準備していたのが大那組.花藤さんのように数だけではないと嫌味を言って見せつけたのは,金色に塗装されたグラウベア! 本体の5倍の金をかけてついでに角までつけて(笑)世界でただ1機の成金マシンにカスタマイズしやがったわけです,
後発のインテリヤクザに負けてしまったとすっかり落ち込んでしまう組長.コレクションに関して数と質のどちらが重視されるべきかは諸説分かれるところですが,それ以前にコレクションを行う対象に対する深い愛情と洞察がなければ収集の意味なんかないってことだけは間違いがなく,その点では花藤の方が間違いなく勝ってるんだけど,それが別の方向の競争に変わってしまったのがまずかった….
コレクションでは大那に負けても運転に関してはまだ自分の方が上と気づいた組長は,特車2課で使ってもらえまへんやろか!ととんでもないことを警察にお願い! 賄賂とか癒着とかそういうレベルではないことを提案されても,さすがにこれはいい加減な第2小隊でも無理なこと.気持ちはうれしいんだけれど花藤組の1500人を警察が使うというのはあらゆる意味で完全にヤバくて…電話は田端への出動で中断するんですが,組の動きは警察よりも迅速だった!
中断して向かった先の事件現場には,グラウベアに乗ったおっちゃんが先回りしてお手伝い! 無線を盗み聞きして第2小隊の出動先を突き止めた組長たちは,先に喧嘩していたレイバー2台をスクラップにしておりました.…運転手たちも当然病院送りになってるし,これは民間暴力なので傷害事件として扱うべきところ.ところが何をどう間違ったのか,嫌々ながらも感謝状なんか出してしまったのがさらにまずかった….
これはまさに火に油.「調子のいいことを言ったこっちも,どうもなあ」というわけでレイバー隊としてはやんわりとしか組長に注意することができず,そんなやんわり注意を感謝状に浮かれた組長が聞いているわけもない.早速その感謝状を大那組組長の前で見せびらかして,口だけ動かしてるのは下の下やなぁと挑発! …そりゃここまでやられてしまっては,面子を重んじるヤクザとしては正面から対抗するしかないわけで.
とうとう花藤組と大那組の両方が特車二課の仕事を狙うようになってしまってさあ大変.蛇の道は蛇というのは本当で,埋立地から第2小隊がせっせと出動してくる頃にはヤクザの組長が操縦する2機が犯人を追い詰めちゃってます.犯人機が渋谷方面に向かうはずが途中で3機で乱闘中という報を受けて,「それ以上言わないでぇ!」と嫌な予感に悶える野明がおかしい(笑).
桜散る四谷ではグラウベア2機が獲物を取り合い.互いに気に食わない同士が角突き合わせる横をそっと逃げようとする獲物が「逃げるんじゃねえ!」の一喝で逃げられなくなってるのが大変に気の毒(笑).そのスジのおっかない奴2機に挟まれて,犯罪なんかやるんじゃなかったと心底後悔したに違いない.
しかしこれでまたヤクザ屋さんに仕事を取られるってのは警察の面子に関わります.遅れてやってきた野明は2機に向かって全力で説教! 「一時の激情と目先の功名心に溺れて仁義を欠き,任侠の道を忘れ,悪戯にカタギの生活を脅かす! それでも極道と言えるのか! 人を統べる立場にある人間がすることか!」…本人は否定すると思いますが明らかにノリノリです(苦笑).ヤクザをへこませ仲間をビビらせるらしくない傲岸不遜な発言の末に「それでもまだやるというなら,この勝負,あたしが預かる!」と啖呵まで切りましたよ.
…そして,これでもまだ事態が沈静化しません.真正面から野明にこっぴどく叱られて,すっかりヘコんだ花藤組の親分は仁義を通すために指を詰めようとし!それを止めるためにあわててタクシーで駆けつけた野明は大那組が花藤組へと向かうのを発見! これは間違いなくヤクザの出入り.このままでは警察の行動が発端となり,2つの組がぶつかりあうことに!
転がるように悪化して辿りついた今回のクライマックスは,ヤッパやポントウ,そしてレイバーの出張る度派手な出入り! すっかり抗争が激化したところに野明が駆け込むわけですが,ただの女の子には目の前でいい大人が武器を手に戦っているのを止められないからなぁ….そこにやってきたのが香貫花なんですが,彼女はなぜか白い着物に紫の帯を着流して,右手の木刀なんか握っております…いやぁ,随分気合の入ったコスプレだなぁ(笑)! こんなバカ騒ぎは一刻も早く終わらせましょうと言いながら,格好が悪乗りしすぎてどうしよう(苦笑).
そして遊馬が持ってきた1号機に乗って止めに入った野明は,香貫花とは別の方向にキレました.仲裁に入ったところで大那組グラウベアのパンチがイングラムの顔に当たってしまったのが大変にまずかった…「どうして! なんで! 落ち着いて! 話し合いで! 解決,できないのー!」と掴んでぶつけるのからはじまってパンチにエルボー,キックなど技のデパート! その下で香貫花はとりあえず木刀で全員を殴って倒し,桜散る夜の抗争の結果は,第2小隊の完全勝利と決定したのでありました.

大勝利によって天下の警視庁の面子は保たれ,ヤクザ屋さんたちはレイバーの危険性を心底感じてレイバーをすべて特車二課に預けることに.…こんな風にこりごりになってレイバーを扱うことを止めてくれるのは,たまたま今回のヤクザ屋さんたちが極度にお人よしであったからでしょう.もしこれが現実ならばあの威力を彼らが進んで手放すようなことは考えられないので,フィクションっていいなぁと思いながら(笑)次回に続きます.

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