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桜蘭高校ホスト部#21

「静止した夜の中での巻」

高等部1年A組の今年のハロウィン企画は,相変わらず暴走しているれんげの提案で肝試し大会に決定.面白いのが好きな常陸院ブラザーズをはじめ,クラスのほぼ全員が大乗り気で,顔を青くしてるのは委員長の相賀だけだ.怖がりの相賀が冷静なハルヒに必死に助けを求めているのを見つけた双子は,面白がって2人と同じチームに加わってしまう.

この分なら一切息切れなしでラストまで走っていくことが確実な「ホスト部」.あらゆる面,特に演出・絵コンテで贅を尽くしまくる本作もそろそろクライマックスの準備をはじめています.スポットライトの中にいるのは主役のハルヒと環と常陸院の双子.ただし馨は光を置いて,ライトの中から外れようとしていますが….今回は面白おかしいだけの話にできるはずですが,割とシリアス担当で常識的な馨の目から見るとどこか寂しい雰囲気が漂ってみたり.ただ…もし原作と同じなら,正直買いかぶり過ぎなんだよなぁ(苦笑).

前半.今日の表の主役は委員長の相賀君.いかにも育ちが良くて真面目そうでごく普通の少年ってのは本作ではかなり珍しい.レギュラーが全員いろいろ突き抜けちゃってるから….金持ち学校は悠長で,模試の採点とかぶる10月末まで授業が休み.仮装パーティができたり親睦目的で1日使えたりと,別にホスト部でなくても相当夢のような学校ぶりです.
通常ならお茶会や映画上映でお茶を濁すような1日.けれどこのクラスはホスト部員を4人も擁する濃いクラス.普通の企画で済むわけがない(笑).早速暴走するれんげさんは凄まじい動きっぷりでコビまくりつつ提案.…どうでもいいシーンに凄い技術力が投入されているなぁ(苦笑)! ちなみに今日のれんげさんのコスプレは,発売前ゲームの女子制服.濃い人の側には自然と情報が集まるものですが,未発表情報なんてどこから仕入れたのやら.…スポンサー?
コスプレ茶会程度はホスト部では普通.曲がりなりにも日常に近いクラス行事と非日常の濃縮エキスみたいなホスト部の活動を同列に扱い,さらなる刺激を求めようとするれんげさんは滅茶苦茶.「何がハロウィンでしょう!」とか言われてもなぁ(苦笑).
れんげさんが提案するのは「ハロウィンスペシャル!肝試し大会」.夜の学校で生徒同士で脅かしあいの脅かされあいは立派に非日常なので双子ですらも大乗り気.…前回の孤独っぷりと比べてみると,2人が部活によって改善されたことがよくわかる.副委員長の倉賀野嬢はうーんと怖い奴を希望.途中で逃げたら臆病大臣として校内新聞の1面を飾る!と罰ゲームまで決定し,転がるように企画が実体化していくわけですが….
この状況に異様に脅えているのが委員長.なんとか3,4人ずつのチーム制は提案したものの,企画の実体化に伴い顔色は悪化,これだけやる方向で盛り上がってしまうと止められそうにもないってのに,必死で異論や反対を求めております…特にハルヒを見つめて.しかし結局誰も異議を唱えることはなく,なしくずしに企画が通ってしまったのでありました.
学校全体が非日常に染まる秋の頃.ホスト部でも当然ハロウィン仕様のバンパイアのコスプレがお目見え.鮒ちゃんに血という名のおやつを求める環は特に絶好調で,いかにも背徳的なのに能天気という凄い状態(笑).けれど双子とハルヒはクラス行事を優先するので部活を休む.…さっきの双子のコスプレはイメージ映像? しかしハロウィン当日までは手の届かぬところにハルヒを連れていってしまうと聞いて,絶好調のはずの殿も一気に陶酔が覚めます.
間抜けなドラキュラより狡猾な悪魔の双子は,夜の学校でスペシャル肝試し大会やるんだもん!と環に自慢.クラスイベントの内容を聞いて環のあんまり良くない頭はくらくら.ミッドナイト脳内劇場では双子に脅えたハルヒが抱きつく様が予想され…って,沖縄のときにハルヒがそういうのには反応しないことはもうわかっているんだけどさ(苦笑).
環の過度の心配を他所に,クラスの親睦も大事とあっさりいかがわしいイベントに参加するというハルヒ.環はこれに「ふしだらな…」とか「お父さんは絶対に許しませんよ!」ともう必死.今日も彼の脳内家族劇場は絶好調なわけですが…これを魔法の呪文と考えているのが馨.ハルヒは娘で自分たちは家族.そんな設定が彼らを包み,夜の中を駈けていくのです.
クラス行事の名目で双子にハルヒを取られてしまった環をさらに襲う恐怖! いきなり猫沢先輩が変なところから登場するんですが,環の「にゃ!」って悲鳴が可愛すぎて怖いのが吹っ飛ぶなぁ…(笑).ホラーイベントは黒魔術部のお家芸.横で聞いてて勝手に乗り気となり,底無しの恐怖を無理やり1年生どもに押しつけるつもりです.こりゃ本当に呪われたようなもんだなぁ….
実行に先立ち企画の細かいところまで積められていく中,今回の主役はハルヒに必死で助けを求めます.委員長はあの顔色の通り暗所恐怖症でホラー映画も怪談もダメでいきなり脅かされるのもダメな筋金入りのチキン.肝試しの実施が決まってしまった今誰よりも脅え,膝を抱えて錯乱.シンプルなハルヒからすれば嫌なら反対すれば良さそうなものなんですが…それは委員長の権限を振りかざすみたいで嫌だから「助けてもらおうと思ったのに! フジオカにー!」
己の立場を考慮してきちんと一歩退いた相賀君は大変いい人なんですが,あのハルヒに気を利かせてもらおうとしたのが大間違い.甘いのを食いたい先輩に向かって都こんぶを差し出すような,テレパシー能力ゼロの奴に気遣いを期待するほうが無茶なんだ(苦笑).
それでもハルヒの冷静ぶりに期待して,同じ班になってくれと懇願する相賀君.ついでに双子には内密に…と願おうとするのもまた大間違い.どう考えても双子はハルヒと組みたがるんだから,ハルヒに近づいた段階でおもちゃにされるに決まっているのだ.倉賀野さんに4人で班をつくると双子が先に宣言しちゃったもんだから.もはや戻れず,委員長はとってもお気の毒…(笑).

後半.あっさりやってきたハロウィン当日の夜.静かな夜の学校はかぼちゃの明かりで飾りつけられ,うきうきでどきどきな一夜のはずが委員長だけはすっかりどんより.なんせ同じチームの2人が率先して怖がらせようとするからなぁ(苦笑).ハロウィンに時計塔の魔女の姿を見たら呪われる!などとおっかない話を吹き込んで楽しむ双子を叱り,怖さに幽体離脱する委員長を引き戻すハルヒさん.4人の中では一番男前です.
冷静で男前で頼りになって,けれど肝心のところで何かが致命的に欠けているハルヒさん.借りてきた本「怖い状況を切り抜ける108の方法」.その1の段階で「耐えていればいつかは終わる」ってことは,中身を吟味しないで借りてきてますね(苦笑).双子には脅かされハルヒさんにはボケられ,幽体離脱でいいから現実から逃げ出したい委員長をなんとか現実に縛り付けている存在こそ,倉賀野さんです.
幼馴染の倉賀野さんのことが好きな相賀君.自分が心底嫌な企画でも,彼女が大変楽しみにしていたのを台無しにしたくなくって我慢.己の気持ちと身の程をしっかりわきまえて,控えめにできることをやろうとした委員長の純情キャラに双子は愕然.彼はホスト部にはいないタイプのまともな感性の持ち主で,常識のタガがないようなおかしな人たちがいじめてはいけない国の人.「ああ己の穢れが浮き彫りに!」と悶えます.…同じ純情でも,己の気持ちとか身の程をあんまりわきまえてない上に親切をごり押しするピュアさんはいじめてもいいんだな(笑).
だったらなおさら協力しないと,と双子はおもちゃを手放す気は毛頭なく,ここから双子プロデュースの後押し大作戦が始まる…はずが,先に動いていた別の作戦に巻き込まれていきます.窓の外には白いのが走り,謎の足音響く階段からはドクロがころころ落ちてくる! すわAチームの騙し討ちか?と警戒する双子だけれど…「いたい…いたい…」と出てきた女は予算300円のレベルじゃない! 「ドクロを蹴ったのはお前らかー!」と威嚇する怖い顔にさすがにビビったBチームは耐え切れずに逃走! 全員揃ってチキンの仲間入りでございます(笑).
闇雲に逃げる4人は2人ずつ別の方向に.ハルヒと光は仲良く廊下の罠にかかり,委員長と馨は部屋で待機中のすげえ微妙な怪物に脅かされた末に理科室に閉じ込められます.今日のモリ先輩の仕事は「ふんがー,ふらんけーん」だけか(苦笑).「おおかみおとこー!」と叫ぶジャックオーランタンはシュールだなぁ.ホスト部先輩連中-鏡夜+猫澤先輩の,後輩ビビらせ大作戦は一応大成功.
でかい網の中に捕まってしまった光とハルヒ.早速光が馨がいないことに動揺して暴れているのが恥ずかしいブラコンぶり.たまたまハルヒさんが持ち合わせていたソーイングセットのハサミで網を切ることになったわけですが…折角二人で超密着だってのに,普通に口喧嘩しているのが勿体無い(苦笑).光と馨の性格の違いを語ってくれるなんてのはきっと光にとっては大変貴重な体験のはずなのに,一人でもうるさいし非常識!と悪口大会になっちゃってる.ただし魅惑の密着状況は変わらないどころか,ハルヒのまな板が目前に(笑)!
野郎の目の前に自分の胸があってもちっとも動揺しないどころか気付いてもいなさそうなハルヒと,さすがにこの状況下では兄弟のいない不安を忘れるほどに動揺してしまう光.いろいろ思うところはあるだろうけど,ここはしっかり我慢しなさい(笑).そして陰で見ていて動揺する自称父も我慢.作戦の都合上,階段の怖い女に扮装していた殿は目前のストロベリーを止めることが出来なくて一番お気の毒….
さて,理科室に閉じ込められられた委員長と馨の動向ですが,委員長は余りの怖さに突き抜けてしまいました.突然の闇討ちによって倉賀野姫と委員長をいい感じにするための心温まる双子のシナリオも台無し.けれど委員長は倉賀野さんへのアプローチを遠慮.ハルヒのファンである彼女の幸せのためならば,積極的に身を引く所存なのです…まあ,その幸せは神に誓って来ないんだけどね(笑).
相賀君は倉賀野嬢とともにいられる今が楽しくて壊したくない.告白なんかしようものなら,どっちに転んだとしても今のままではいられないとわかっているから一歩退き,穏やかで楽しい場所に留まり続ける….真実から逃げて刹那の喜びの中に埋もれて,魔法の馬車で夢の境界線をどこまでも走っていく.そんな魔法の呪文を唱えたのは誰かと言えば….
委員長の乗る魔法の馬車.そしてホスト部が乗っている魔法の馬車.今の関係を壊したくないという気持ちが魔法に変わるのだと馨は考えています.御者である殿が作り出した凍った時間の中でホスト部は今まで味わったことのない喜びを存分に味わって,けれどいつかは魔法は解けて泥沼のかぼちゃになってしまうに違いない.見ているうちに倉賀野嬢には別の彼ができてしまうかもしれない.微妙な均衡も誰かが壊してしまうかもしれない.
予測される憂鬱な未来の夢想に浸る馨…のところに必死で飛び込んできた光! それぞれ別の個人ではあるけれどやっぱり二人で一人.引き離されれば寂しいのは昔から変わりなく,客もいないのにひしっと抱き合っております.…ついでに光ってばハルヒを置き去りに.網を抜けた途端にストロベリーを置き去りにして兄弟のところに走るだなんて,ブラコンもここに極まれり(笑).
ようやく罠から逃げ出したBチームはクラスの仲間と合流.これまでのアクシデントが誰の仕業なのかを未だにわかっていないハルヒたち.どうやらクラスメイトの仕業ではないと判明したところで…窓の外には不気味な?巨大な影が!

翌日.校内新聞「桜スポ」の1面を飾ったのは1-Aの全員.冷静に見ればあれはどう見たってベルゼネフ.猫澤先輩が関与していたことはすっかり明らかなのでした.ちなみに相賀君の我慢は結局倉賀野さんにバレ,しかし「偉いです!」と思った以上に好印象.…とりあえず彼の魔法は続いているのかな?
魔法なんて長く続くわけがないと馨は考えています.今はハルヒより馨を優先する光は魔法の中にいるけれど,いつかその優先順位が狂う日がきたら,その瞬間にホスト部は崩れ,一緒に双子の関係も崩れて魔法が解ける.そこに待つのは泥だらけのかぼちゃ.御者と客とが醜い取り合いを演じるような近未来,一人置き去りにされる予定の馨は一体どうすればいいのやら.…とはいえ! 原作どおりなら馨は本当に買いかぶりすぎ.実はアホの子は魔法とかどうでもいいくらいにアホなのです.次回に続きます!

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