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機動警察パトレイバー#25

「キレれば無理やり夜も明けるの巻」

第2小隊から香貫花が去ったあと,その穴を埋めることになったのは進士.しかし指揮する相手は問題児の太田で,あらゆる意味でうまくいかない.その上現場を混乱させるような指揮ならいらないと太田にまで言われ,不慣れな上に性に合わない仕事での心労は増すばかり.
実は同時期にヘッドハンティングを受けていた進士.警察官への転職前のキャリアを高く評価したソフトウェア開発会社が,現在の給料の3倍と部長職を用意して待っているというのだ.相変わらず仕事ではまったく成果が出せないものの,思い切って転職に踏み切ることもできず,現状には一応満足しているらしい妻にも話せずに悩む進士.しかしとうとう妻に転職の件が漏れ,大反対された上に家事をボイコットされてしまう.

滅茶苦茶なれども有能であった彼女と滅茶苦茶ではなく有能な彼女の間に発生した真空地帯に苦しむ「パトレイバー」.非日常の権化だった香貫花の抜けた穴に無理やり嵌めこまれるも,どうにも足りずにうまくいかなくて気の毒な進士が今回の主役です.元々は大手企業に勤務していたはずが何の因果か第2小隊.後藤が連れてきた以上,有能な人材であることに間違いはないんですが…適材適所の壁は厚い(笑).
全体的に最適化するなら,遊馬を2号機指揮に動かして1号機指揮を進士にやらせた方がまだマシ.しかしこれはまともに機能している1号機を使えなくすることに繋がるし,次回には来るので(笑)あんな間に合わせ配置になったんだろうなぁ.元々少人数で最大の効率を目指してきた第2小隊は,その代償として最高の状態から誰一人動かせないほどに組織の硬直性が激しかったし…でも,一番柔軟さのなさそうな奴をそこに押し込むのはいくらなんでも無茶だよ後藤隊長(苦笑).
ちなみに今回からオープニング変更開始.後期OPは野明と遊馬がかっこいいなぁ! 前期OPの野明と遊馬をパロってるシゲとおやっさんもおかしい.ただしまだ完璧ではないので,まだあちこちに香貫花が残ってますね.

前半.今回は香貫花を失った2号機の失態からスタート! 一応進士が2号機の指揮に入ってるんですが,その指揮っぷりは相手の現在位置すら伝えられないくらいに要領を得ず,しかも太田の特質である銃撃に関しても計算に入ってない.1号機はいつも通りに仕事しているので致命的な事態にはならないものの,結局太田は仲間を銃撃.なんてダメなコンビネーション! 香貫花の穴はあまりにも大きい.
太田のせいで1号機左肩のパトランプが破損して野明は悲しみ,不祥事は慣れっこな太田は反省の欠片もなく,その分真面目な進士が思いっきりストレスにやられています.いくら胃薬を飲んだって「僕が,悪かったんです」と自分を責めちゃ絶対に胃は悪くなる一方だ….しかも太田ときたら「お前も悪い」なんて言いやがり,進士の苦しみを共有してくれないだけでなく,こんな指揮ならいっそないほうがいいとあまりにも酷い! 確かに進士の指揮もマズいけど,そもそも命令無視して撃った太田が一番悪いのに.とはいえ進士には太田を睨む野明のような気力も怒りもなく,やつれた顔で茶をすするしかないのが切ない….
前職のこともあり,指揮よりもオフィスワークが得意な進士.慣れない仕事をなんとかするべく,これまでの出動についてパソコンでデータ分析を行ったりする手際は立派なもの.でも野明に「そっちの仕事やればよかったのに」とか言われてしまうとまたヘコむ(苦笑).イングラムの日次運用には多分にコンピュータ知識が必要となるはずで,これまでも進士が裏で支えてくれていたんだろうけれど.…そんなところにかかってくる電話は,適材適所への甘いお誘い.
現在の第2小隊の惨状は第1小隊隊長の目から見ても明らか.しのぶさんは再編成の必要があると思っているわけですが,後藤はこの状態でもう少しだけ頑張るつもり.…けれど当の進士はもう限界.元凶である太田が一切譲ってくれなくて,しかも「なるべく指揮を当てにしないようにするから」って全然励ましになってねえ(苦笑)! 太田みたいな鈍い奴には何にでも謝ってしまいそうなか弱い進士の心がわかるはずもなく,逃げ出したくなるのは当然で….
夜.ホテルのバーに招かれた進士は,美人の転職仲介者と密会.進士のキャリアは特車2課に入るまではなかなか優秀だったので,ヘッドハンティングされていたのです.進士を欲しがる相手企業はソフトウェア開発会社.設立2年でも評価も高くて安定…ってのは有望なベンチャーってことか.
「現在のご職業に満足されていらっしゃいますか?」となかなか煮え切らない進士を揺さぶるヘッドハンター.「必要とされていますか?」…現状の職場を振り返れば,荷が重すぎてとてもそうとは言えない状況.女性もきっとそのあたりをよく理解していて,手助けをしたいと強烈に揺さぶってきます.しかも相手は現在の3倍の給料と部長職を準備! 仕事内容や労働条件を抜きにしたって,魅力的な提案なのは間違いありません.
今の進士の世界は,職場である特車二課と愛する多美子さんの待つ家庭の2つ.遅い帰宅にも妻はつつましく夕食を準備してくれて,もう1つの世界の辛さを考えるとこっちの世界は実に優しい.しかもこの世界をもっといいものにするには給料の上がる転職は良い選択で…この家狭いから越したくない?と聞いてみる.しかし愛する妻は幹ちゃんと一緒ならどこでもいいと優しい上に,いろいろと腹に据えかねていることがちょっぴり溢れ出しているけれど,現状にはそれなりに満足している御様子.…近所で夫の給料とか内部評価情報が共有されてるってのは嫌だなぁ(苦笑).「二人なら,どんな困難だって平気だもんね!」と大変健気な多美子さん.この人が支えてくれなければ,進士はとうの昔に潰れていたに違いありません.
けれどもう1つの世界である職場では,進士の苦悩は深まるばかり.コンビネーションを高めるために後藤が1号機と2号機の模擬戦を企画したものの,絶好調の1号機とまったくダメな2号機では勝負にならない.単に実力差が明らかになっただけでマイナスにしかなりゃしない.…しかも太田は全部の責任を進士に押し付けてくるもんだから,ついに進士は隊長室へ.その尋常じゃない思いつめぶりに後藤もさすがにヤバいと感じたようです.
いくら後藤に気楽にやんなさいと言われても,そもそも気楽にやること自体が苦手な進士.香貫花の抜けた大穴を埋めるという大役を押しつけた後藤は,今の進士や太田はそれなりによくやっているとねぎらってくれているんですが…どうしても進士は自分を責めてしまう.しかも後藤は「もうちょっと頑張ってみようよ」と無理やり悩みを据え置きにして,ちっとも辛さを共有してくれない….
今の職場は大変辛く,ヘッドハンターからは積極的にアピールされて,板ばさみの進士はひたすらに苦悩.しかも唯一残されていたオアシスである自宅まで,ヘッドハンターの余計なお世話で大崩壊.「ヨシカワって女一体誰なの!」と嫉妬深い多美子さんは大暴れ! …全身ラブリーなピンクでまとめているのがむしろ怖いぞ(苦笑).こんな経緯じゃ多美子さんが転職に賛同してくれるわけもなく,それどころか夕食まで作ってくれない.…こんなときだからこそ一緒にいて欲しい人にまでそっぽを向かれて,進士の明日は一体どっちだ.

後半! 職場も家庭もうまくいかない上に転職の誘いは強くなり,ひたすらに心乱されるままの進士.進士を引き抜いたい企業からはついに社長まで出てきました.しかも彼は進士の旧知の人物.優秀な技術者を求めている彼は進士がどうしても欲しいようで,「お前なら専務でもいいと思ってる」とさらにチップを積み上げる! これは謙虚な上にここ最近まったく認められていない進士にとっては破格の評価.そんな器じゃないとつい狼狽してしまうほどです.
今のままでは誰も自分を認めてくれない.けれど転職すればきっと誰もが認めてくれる.一人きりで思いつめた進士はついに辞表を書きました…でも,本来は辞職願だよな(笑).結局多美子さんとは最後まで相談することもできなかったわけですが,この状況でもすねる妻のためにそこそこの手際で朝食まで準備する彼は優しい.…何の力にもなれなかったばかりか,彼を苦しめてしまった多美子さんは,作ってもらったお味噌汁をすすって反省です.
いつも以上に冴えない顔色ながらも覚悟を決めた進士.昼食も喉を通らないほどに弱っている彼に,太田がゆで卵をくれました.…実際に進士を弱らせているのは太田の無神経さや暑苦しさなんですが,それでも「ああいう人なんですよ.悪い人じゃありません」と庇ってしまうから余計顔色が悪くなるわけで.限界の進士はついに決心し,隊長室に足を向けてしまったのでありました.
これからの自分を大きく変える後戻りのできない選択.いくら追い詰められていても気の小さい進士にはなかなか踏み切れないわけですが,それでも頑張って隊長室に入ろうとしたなら…「どうしたい?」と後から音もなく隊長登場(笑).しかし一杯一杯の進士がその考えを後藤に伝える直前,出動を促す警報が鳴り響く! …ここでもし鳴らなかったら,進士の未来はかなり違ったものになっていたのかもしれません.
出動先では機動隊に追い詰められたレイバーが大暴れ中.どうも相手はテロリストらしいんですが,機動隊が出張って第2小隊を前に出してくれない.…でかくて力のあるレイバー相手に,警官やパトカーにできることなんかタカが知れているわけで,ここは被害を増やさないためにも,そして太田がストレスを溜め過ぎて肝心なときに暴発しないためにも(笑)一刻も早く戦場を譲っていただきたいんだけれど….
今回は傍観を貫く遊馬が不思議に思うほど,機動隊は仲間のはずの第2小隊を妨害しまくり.世慣れた進士はあっさり派閥とか面子とかだろうと予測して,実際にそれは大正解.セクショナリズムは歴史ある組織には必ずと言っていいほど発生するもので,人生経験の足りてない遊馬にはピンと来ないようですが,一般企業よりも警察の方がその傾向は激しいかもしれない.…そしてそんな機動隊の仕打ちに,ついに進士の堪忍袋の緒が千切れて参りました(苦笑)!
ロボット工学だけでなく,高度に防水・気密に関する技術も進歩しているらしいこの近未来で,機動隊の放水がレイバーの妨げになるはずもなく,戦車ならともかくただの装甲車じゃ役にも立たない.結局機動隊はレイバーをつつくだけつついて刺激しまくった上に勝手に退却! …ろくに仕事もしないどころか,仕事を増やして自分たちをバカにする他の部署の面子.それはこれまで自分ばかりを責めてきた進士が真っ直ぐ怒りをぶつけることのできる初めての対象で!内圧を高めまくった進士の感情がついに溢れます!
ぶっちりキレた進士は後藤の許可抜きで太田に搭乗を命令!「バックアップの命令ですよ! 聞けないとでも言うんですか!」とその迫力は太田を圧倒(笑)! 「あの二人を誰が止められるって言うんだ!」ってなわけで,1号機も指示を待たずに追従.しかも怒りでやけっぱちの進士は命令だけでなく,敵レイバーの足元を指揮車で乱して足止めするという大活躍ぶり! …とても正気でできることじゃない(苦笑).
かなり頑張ったもののしまいには敵レイバーと建物の合間に挟まってしまった2号機指揮車.その中から,進士は太田に撃ってくださいと強く命令! 「あんなに撃ちたがっていたじゃないですか! 撃たせてあげますよ!」と凄い剣幕で促した上に,「ただし,外したらただじゃおきませんからね!」とざっくりプレッシャーも刺してみせる.なんせここは小学校の校舎の真横.外したときの被害を考えるとさすがの太田もビビってますが,進士は命中させりゃいいさあ撃てと全開で追い詰める! …ここまで追い詰めてくれた同僚に対する,無意識のこってりとした復讐です!
進士の「撃ちなさーい!」という絶叫にやられて太田もついに引き金を引く! これが見事に当たって一撃で動きが止まり,続く1号機がしっかりとトドメを刺す! まるで香貫花がいたときのような正しくて気持ちのいい連携に,「まあ,こんなもんだな」と後藤.…確かに進士は自分を卑下しすぎ.彼の本当の迫力は,太田程度が対抗できるような生ぬるいものではないのです(笑).

大爆発によってストレスが吹っ飛んだ進士は,結局転職を断ることに.ここまで熱心に転職を勧めていたヘッドハンターの彼女にも,何となくこうなることは見えていたらしく,進士が思っている以上に,警察官は適職なのかもしれないとまで言ってくれる…なら,もっと早く諦めてくれたらよかったのに(苦笑)! そしてそのキレぶりは「お見事」と隊長にも誉められる.毒を持って毒を制す,暴走を持って暴走を制す…でいいのかどうかは横に置き(笑)進士の苦悩はあと少し,もうしばらく,具体的には次回まで頑張ればきっとなんとかなるはずなのです.
かくして職場に関してはかなりの問題を解決できたわけですが,帰ったら家庭の問題がむしろややこしくなっておりました(笑).気の早い多美子さんはもう引越しを準備しちゃっておりまして,「あれやっぱりよすよ」と進士が言ったときには既に,かなり後戻りしにくい状況になっちゃってましたよ! なんせもう近所にお別れの挨拶まで済ませてしまったってんだもの.一体どうやって収拾すりゃいいんだろう,この事態(苦笑).…この話,リアルタイムで見た学生の頃よりも,社会人として働いている今の方がずっと面白く感じるなぁとか思いつつ,新たなヒロイン登場の次回に続きます.

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