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デジモンセイバーズ#23

「過去と悩みと見せかけの間での巻」

サーベルレオモンを突然の不調に乗じて倒したマサルたち.デジタマの消滅や途中で出てきた謎のデジモンの正体など,未だ不明な点は多いのだが,それを解明するより先に,国家機密省からの新たな命令が下された.当初はメルクリモンの討伐命令だったのだが,倉田の申し入れでメルクリモンとの和平交渉に変更.しかし倉田の態度に不可解なものを感じたトーマは,転送機の調整という名目で1日の猶予をもらう.
メルクリモンと拳で語る気満々のマサルに対し,未だイクトはデジモンと人間の間で苦しんでいた.自分が人間とデジモンのどちらの味方をすればいいのか,考えても答えが見つからない.

デジモン側の人間界侵攻以来,怒涛の展開と強いヒキで2クール目の終盤に差しかかりはじめた「デジモン」.価値観どころか常識すらもまったく異なる2つの世界の衝突は,逃げられない過去とともに,彼らの前で理想の道を進む先駆者の姿をくっきりと浮かび上がらせます.ただし,同時に物語の難易度も急上昇で,ちびっ子がちゃんとついてきているかどうかが気になってくるなぁ(笑).視聴率は堅調なのでそれほど不安はないんだけれど,この時代ならではの主張をしっかりこめた作品なので,そこは今すぐでなくてもいいから,いつかきちんと届いて響くといいな!

10年前の探検隊の6人目である倉田がマサルたちの前に姿を現し,サーベルレオモンが謎のデジモンの攻撃をきっかけに倒れ,完全に消えて「死んで」しまった前回.どう見ても倉田が怪しいわけですがマサルたちはまだまったく感づいていません.…ただしトーマは倉田の様子にただならぬものを感じているようで警戒をはじめています.
雨の中のDATS基地は,サーベルレオモンとの戦いの後に残った2つの謎で持ちきり.なぜデジタマが消えたのか.そして途中で出てきたあのデジモンは何なのか.デジモンに関するプロ集団としては未知の放置はできないけれど,そこを明らかにする前に事態が動く.薩摩と武装した兵たちとともに倉田がやってきたことにより,既に転送機が直っているという事実が判明! しかもマサルは壊すので,教えてもらえなかったという事実まで判明(笑)!
兵つきの倉田をデジタルワールドへ転送するのは,国家機密省からの命令.当初はメルクリモン討伐の予定だったところが倉田のとりなしで和平交渉に変更されております.…大量のデジモンの流入とか究極体レベルの侵攻だと,現状のDATSでは十分な対応力がないのは自明だってのに,それでも失敗の責任を負わされる,中間管理職な薩摩が大変に気の毒.
全ての元凶であるメルクリモンを倒してきなさい!というのが羽柴の命令.でもそれは大変に難しいってのはこれまでの実績が示すところであり,薩摩だって苦笑いしてしまう.正直,綿密な作戦があったって現状ではきっと勝てないはず.将来性のある希少な戦力を使いつぶすようなことは避けるべきなのに,羽柴にはそこまでの目はない.…自分の知る限り,国の官僚さん方ってのは当然専門家ではないものの概してこいつよりはずっとまともでキレるので,こんな困った奴は一部であると信じたいぞ(笑).
敵に領土を蹂躙された今は,事実上の戦闘状態.一刻も早い反撃を求める羽柴に対し,「和平交渉なんて策は,どうでしょうかねえ」と,なぜか助け舟を出したのが倉田.相手は十分説得可能.平和的に解決すれば被害も出ないし,長官が戦争責任を問われることもない!という甘い言葉にほいほい乗っちゃう.…これも十分リスクの高い行為ではあるんですが,メルクリモンを倒すよりは正直かなりマシです.
てなわけでDATSは交渉に行くことに.ただし倉田も一緒.「え?」なんて実にわざとらしく驚いてますが(笑)案外本来はDATSの隊員と薩摩を送るつもりだったのかも.…羽柴は倉田寄りではありますが,実際はいいように権力を利用されているだけで,彼の真意までは理解していなさそうだ.
以上のような経緯によって,倉田の指揮下に入りサポートに回ることになったDATSの3人と3匹.ただしマサルは命令に従うつもりなどなし.そもそも元々DATSからの命令すらろくに聞かない奴であること以上に,わざわざ面倒ごとを背負う趣味のある彼は,この件もすっかり背負ったつもりでいたのです.
マサルがメルクリモンとの数度の邂逅で得た結論は「奴と語り合えるのは,熱い男の拳だけだ!」…結局いつもと同じか…(苦笑),そんなマサルのことが倉田は気に入らない様子.毎度のわがままぶりが気にいらないのか,あるいはもっと別の理由があるのか…ってあたりは次回をお楽しみに.で,マサルはなんとなく倉田を煙たがっているわけですが,もっとはっきり意識して倉田を警戒しているのがトーマ.あまりに間が良すぎることを警戒し,パターンバッファの再調整が必要という名目で1日の猶予を求め,それに倉田が厳しい目線を送るのを,しっかり確認しています.
倉田はあっさりと引き下がり,けれど相当警戒しているトーマに向かって,あなたには期待していますと牽制.その態度からすれば彼には裏があるに違いなく,デジタルダイブの目的も別にあるのではないかというのがトーマの見立て.しかし隊長が「戦いを止める」というDATSの目的を再確認するに留まったことが,最終的に奴の暴走を許すことに繋がった気が…(苦笑).この1日の猶予が,有効に活用されていればいいんですが.
明日出発に延びたので,マサルは自宅に一時帰宅.その大門家ではイクトがまたも深く悩んでおりました.前回で居場所だけは確保できたものの,今度はこの先どうするのかを考えなければなりません.雨降りの暗い空が窓から覗く部屋の中,ひとりきりでサーベルレオモンの言葉を反芻して悩む.己がデジモンであると信じて育ったから,デジモンの痛みがわからないはずがない.しかし己が人間であることは覆しようもなく,ファルコモンに心配されながらも延々ともう悩みまくっていたのです.
そんな悩みの塊であるイクトに,マサルは明日メルクリモンのところに行くことを伝えます.マサルはリターンマッチだ!とぶん殴る気満々であるわけですが,「だめだ!」とイクト.ユキダルモン亡き後,自分を庇護してくれたメルクリモンのことはよく知っている.ゆえに人間がデジタルワールドに来るのを嫌うから戦争になると止めるわけですが…デジタルワールド側の事情を知らない人間からすれば,もはや事態は好き嫌いで左右される段階ではないようにしか見えないのです.
デジモン側が一枚板ではないと知らない人間から見れば,これまでの事件の首謀者はメルクリモンで,デジモン軍団もサーベルレオモンも仲間にしか見えない.実は強硬派のリーダーは既に倒れているわけですが,誰かが行ってカタをつけねば双方に被害が出るばかりと考えてしまうのは仕方のないところ.すると今度は,イクトが「俺も行く!」と言い出すけれど…彼の悩みがその足を縛ります.
パートナーに似てバカであり,デリカシーのかけらもないアグモンが聞いた「どっちの味方するんだ?」という質問.それは彼の悩みを狙い撃ちするもので,今のイクトは答えることができない.現庇護者であるマサルにしても「決心がつかねえんなら残れ」とあっさり突き放し,心の整理と覚悟を求めるあたりが案外厳しい.男同士として甘やかすことなく,自分と同格扱いしてるんですね.
大きな課題を目の前に置かれ,夜になり横になってもイクトは眠れない.外では未だに悩みの雨が降るまま,どちらの味方をするのか決心することができず,その悩みをファルコモンに相談することもできない.今の彼には仲間はもちろんいるけれど,デジモンの心を持つ人間は彼一人きり.誰とも共有できないのです.
…明日の接触をまだ知らないデジタルワールドでは,メルクリモンがある男のことを考えていました.究極体と拳で語り合い,その魂には一点の曇りもないという凄い奴.マサルと似たデジソウルを持つという彼は当然あの人であるに違いないわけですが…マサルの父だから仕方ないけれど凄いなぁ(苦笑).そんな彼を思い出したことにより,本当に人間全てが悪なのかとメルクリモンの心は揺らぎます.
首領はぐらぐらしているものの,その部下であるゴツモンは強硬な姿勢を崩さない.彼も彼なりにデジタルワールドの平和を願って行動しているはずなんですが,あまりにも態度が硬すぎることが事態を悪化させる原因になっているのが複雑です….そして邪悪な影,憎しみの影として訪れる人間の一団.人間からデジタルワールドを守れるのはメルクリモン様だけと言い残し,ゴツモンは最後の戦場に向かいます.

デジタルワールドに到着した憎しみの影ことDATSと倉田たちの混成部隊.一見ただのうさんくさい奴である倉田の真意は未だ明らかにならないまま.…あの1日の猶予はなんだったのか(苦笑).昨晩豪快に眠りこけていたマサルは今日も大変に元気で,メルクリモンに拳で魂のメッセージを伝えるという名目で殴る気満々.「男と男の間には,言葉なんか無意味なんだよ!」と己の信念を主張しまくり.…実際に殴られたメルクリモンは揺らいでいるので,これは意外と真実だったりするわけですが,仲間から見ればまたバカがバカ言ってる程度にしか聞こえないんだろうなぁ(苦笑).
そしてやってきたこの世界を守りたいゴツモン! 倉田はスピーカーでメルクリモンとの会見を要求するも,強硬なゴツモンがそれを受け入れるはずもなく,逆に完全体のズドモンを呼び出して戦闘開始.本日は殴る気満々であるマサルはうれしそうに真正面から殴りに行き,仲間をさらに呆れさせます(苦笑).とことんノープランこそ彼そのもので,いつもの凄いジャンプ力でアグモンとともに敵を殴りに行こうとしたら! 氷の柱でカウンターされてそのまま山の上に持っていかれる(笑).…このあたりから,今回のアクションはなかなかいい画を見せてくれます.
DATSの主力は崖の上,アグモンは頭から雪に突っ込んで暗いよ怖いよと暴れ,連れて行かねばならない倉田と兵たちは全力で逃げて崖の影.…こんなアレなののお守りをせねばならないヨシノたちは確かに最悪だ(苦笑).まともゆえに貧乏クジを引きがちな二組が,まずズドモンとのバトルを開始します.
敵もさすがに完全体だけのことはあり,マッハガオガモン1体では攻撃を避けきることができないわけですが,DATSの強みは経験を積み息の合ったチームであること.同じく完全体のライラモンが召還されれば.2対1ではズドモンに勝ち目なし! …とはいえ同じ完全体なら1対1ではいい勝負にしかならないあたり,本作の正義の味方は皆絶対的に強いわけじゃない.しかしそんな彼らの前についに立つゴツモンは,間違いなく「強い完全体」に進化したのでありました.
輝いて進化したゴツモンはインセキモンに! …見た目は色違い程度なのでリアクションは取りにくいものの(苦笑)中身は大違い.元々空中から岩を落としたり洞窟で天井を落としたり,広域攻撃に優れたゴツモンから進化したインセキモンは,より威力の大きな隕石を召還することが可能! ゴツモンの岩落としの場合はちょっと避ければ直撃を免れることもできたわけですが,隕石落としは威力が大きくなったことによって,避けることが難しくなっているはずです.
もちろん主役は難敵の登場にエンジンがかかるもの.一時退場していたマサルが凄いジャンプ力で殴りに行って戦線に復帰! 主役としての存在感を画面に思いっきり見せつけつつ(笑)アグモンにフルチャージしてライズグレイモンとして,完全体同士の3対1の戦いがスタート.…数の論理だけなら間違いなくDATSの圧勝のはず.しかしインセキモンはマッハガオガモン以上の厄介すぎる超高速移動で3体を翻弄! 数の差を越えて,彼は間違いなく強いデジモンだったのです.
…マサルたちがデジタルワールドに向かったその後も,人間界では未だにイクトが悩んでおりました.おやつも食わずに暗い部屋でうずくまって悩む彼.デジタルワールドでは自分を守ってくれていたメルクリモンが,裏切り者を許さないことをイクトはよく知っていて,ゆえに,デジタルワールドに行くこと自体が怖くてたまらない.種族としては明らかに敵側に属してしまう自分のことを,メルクリモンはもう受け入れてはくれないだろうと苦悩するのです.
「俺の体,人間,でも心,デジモン」と2つの世界の間で葛藤するイクト.そんな彼の苦しみに気づいた大人のサユリさんが,悩みの解決に優しい手を貸してくれました.雨は上がって青空の下,屋根の上で空を見ているイクトとファルコモンの傍に上がってくるサユリさん.マサルも何か悩んだときは空を見ていたから,「あなたたち,よく似てる」.
サユリさんに促され,イクトは抱えた悩みについて語ってみます.ひとしきり説明した後で「俺,どうしたらいい」と助言を求めるわけですが,サユリさんの返事は「ごめんなさい,私にはわからないわ」.…昨晩のマサルと同じようにイクトはまたも突き放されるわけですが,彼女はマサルよりも大人で優しく,さらに言葉を繋げてくれます.「だって,人間の気持ちとデジモンの気持ち,両方がわかるのは,イクト君だけだもの」.どちらでもあってどちらでもない.今イクトが味わっているのは2つの種族の間にいるがゆえの苦しみなんだから,その解は2つの種族の枠に収まっている必要はなくて…「あなたは,どうしたいの?」

デジタルワールドでの3対1の戦いは,あまりにインセキモンが早すぎて反撃の糸口がつかめない.このままでは色違いの小さいのにでかいの3体がやられるという情けないことになりそうですが(笑)マサルがいいことを思いつきました.相手が殴られたときは手の届くところにいるはず!という兄貴の豪快な意図にライズグレイモンが忠実に従い,いきなり隕石を落とされるというリスクを無視し,腹へのダメージを代償にしてインセキモンの体をずがっと掴むことに成功! …仲間にはさすがに豪快すぎて不評なこの作戦ですが,隕石のリスクを無視すれば案外理にかなったもの.きっとこれまでの喧嘩経験で,殴った相手の腕を掴んで反撃しまくったことがあったに違いない.
今度は小さな体が災いし,逃げられなくなったゴツモンをライラモンの技で麻痺させて,投げたところにマッハガオガモンが攻撃! 普通の完全体ならばここまでのコンボで間違いなく倒れるはずですが,しかし未だゴツモンは健在.遊びは終わりと巨大隕石を頭上に召還! …でも,余程頭にきてたのか,十分な距離を取らずに隕石を呼んでしまったのが運の尽き.自分から止まってしまったがゆえに,ライズグレイモンにライジングデストロイヤーを打ち込まれて敗北! …明らかなケアレスミスで負けちまうなんて,どうにも情けないなぁ(苦笑).
最後の障害を退けて,倉田とその配下を連れ,ついにメルクリモンのところに到着したマサルたち.「ここは男と男,1対1の戦いで決着をつける!」と自分の体で究極体に挑むマサルはいつも以上に絶好調.「言葉はいらねえ,拳と拳で答えを出す,それが男だ!」と無邪気で生意気ないつもの笑顔に対峙するのは,「血は争えんということか」と意味深なメルクリモン.2つの男同士の拳と拳がぶつかりあうその直前に! 「やめろー!」と覚悟を決めてやってきたイクトが叫んだ! …この戦いを止める.深い悩みの末にようやくDATSと同じ理念に到達したイクトですが,そんな彼を新たな事実と悲劇が襲う!怒涛の次回に続きます!

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