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デジモンセイバーズ#28

「足りず溢れて壊した力の巻」

イクトの両親の力を借りて,倉田を倒すためにデジタルワールドに戻ったマサルたち.ジュレイモンの森を目指す彼らの前に,ギズモン4体が出現する.完全体ではまったく歯が立たない相手を前に,いきなり全滅しかかるマサルたち.そんな彼らの危機を救ったのは通りすがりのバンチョーレオモンだった.特殊な技など一切なしに,あっという間にギズモンを倒してしまうその強さにマサルの闘志は燃え上がるが,バンチョーレオモンは力の足りないマサルを喧嘩の相手として認めない.
マサルたちの中には拳ではない力がある.それを探せと助言して去るバンチョーレオモン.あのデジモンの正体はわからないけれど,このままではギズモンすら退けることができないのは真実.拳ではない強さに心当たりのあったイクトはファルコモンとともにマサルたちと別れ,残された3組はジュレイモンの森を目指す.

人間界とデジタルワールドを行ったりきたり,当初問題になっていた安全性すらすっかり忘れて,ついにはゲート中でバトルまでやらかす無謀な「セイバーズ」.いつか本当に洒落にならねえことになっても知らねえぞ(苦笑).一刻も早く倉田を倒さねばならないものの,明らかに力不足であるマサルたちの前に出現する新たなキャラは…番長か! ここまで喧嘩番長としての地位を欲しいままにしてきたマサルにとって,そのお株を完全に奪う彼は挑戦しがいのありそうな強敵であり,本来は尊敬すべき先達でもあるんだろうなぁ.
正義を行うために必要なのは,その正義を実現するための絶対的な力.…敵の倉田も彼なりの正義に従って,同じ考え方で外道な手段を取ったのならばひどくやりきれないですが,少なくとも己の手を傷めることもなく,虐殺や人体実験をしなきゃ手に入らないような戦力だけは,どれほど崇高な目的があろうとも否定されねばならない.そんな大人の主張が揺るがずに表現される本作は,間違いなく「子ども向け」の作品です.

倉田を追ってデジタルゲートを潜ったマサルたちを挟み撃ちした謎の3人組.しかもこいつらいきなりデジモンに変身しやがって,そりゃシリーズが違うんじゃないのか(笑)? そんな危機を救ってくれたのは殿の薩摩とクダモンのコンビ.爆発の中に敵もろとも消えてしまいましたが,相当強いらしい2人なら問題ないでしょう.
とりあえず以前知り合ったジュレイモンのところへと向かうマサルたち.けれどその途中にも倉田のギズモンの姿が.無人で動いているらしいこいつらは,無差別にデジモンを攻撃・分解し光の粒子をタンクに貯めている.もちろん正義の味方は目の前の虐殺を放ってはおけず,イクトを筆頭に総出でフルチャージ! ただしマサルだけは殴れなくて大変に苦闘してますが…(苦笑).ギズモンはやっぱり完全体でも早すぎて強すぎる相手.序盤ですぐさま全滅しそうな大ピンチ!
敵のギズモン4体はろくに損傷もなく健在.マサルたちはすっかりぼろぼろで.それでも引き下がるわけにはいかないと猛る精神力だけは誉めてもいいですが,そんなもんで勝てるなら倉田はとっくに滅びているだろってな状況に…響く草笛.激しく場違いな音色とともに出てきたのは,オレンジ色でバンカラな…「通りすがりの番長,バンチョーレオモンだ!」
正常な神経の持ち主ならば即座にツッコミたい凄い姿のバンチョーレオモン.自分の信じる正義に忠実に生きる究極体…って,説明もいい感じにトバしてんなぁ(笑).例えばふざけた格好の怪党とかふざけた格好の仮面の戦士Xとか(同一人物)この手の面白いことは本当の実力者でなきゃやれないため,この番長にも凄まじい実力があるのは間違いなさそうです.
DATSも知らずイクトも知らないマイナーなバンチョー.下手すれば倉田の手下の可能性すらあるわけですが,そんなことはねえ!と即断するマサル.しかもその理由も「番長に,悪い奴はいねえんだ!」…それをお前が言うのか…(笑).このバンチョー,ギズモンすらもあっさり殴り倒すあたり種を越えて同類であり,またそういう姿こそが理想であるマサルはすっかり夢中!
相手の正体は不明ながらも,すっかり盛り上がるマサルとバンチョーレオモン.一刻も早く倉田をやっつけなきゃならないってのに,そんな目的もあっさり忘れて早速タイマン(苦笑).「面白れえ」と胸躍らせて面と向かってみるわけですが,バンチョーには隙がねえと驚くしかない.…また別のジャンルになってんなぁこの作品(笑).余裕のバンチョーレオモンは「俺様と拳を交えるには,百万と三十五年早え」と宣言.伏線マニアとしてはその35年が大変に気になる.後々意味を持つ数字だったりしないだろうか?
強いバンチョーレオモンは弱いマサルたちに,両者の決定的な差について問う.バンチョーレオモンにあって今のマサルたちにないもの.「それは力だ!」 …確かに大量に出てくるギズモンすら満足に倒せない今のマサルたちは,このままでは理想を実現することもできないくらいに弱い.しかも番長の見立てでは,マサルたちに足りないのは拳の力ではなくて,「答えはお前達自身の中にある!」
いきなり登場して危機を救ってくれたバンチョーの去り際もやはりいきなり.言いたいことを全部言った後,かっこ良くマサルを置き去りにして去っていきます.「力を探せ! そして俺様を認めさせろ! そのときこそ,お前の拳を受けてやろう!」…細かい説明は全部抜きにして,ともかくやらねばならない目標だけを提示…というかダメ押し.実にシンプルで,ゆえに強い言葉です.
誰に言われたのだとしても,ギズモンにすら苦戦する今に問題があるのは間違いない.てなわけで力を必要とする4組の中,真っ先に動き出したのがイクトとファルコモンのコンビ.力を得るために行くところがあると,説明抜きで皆を置き去りに! …デジタルワールドでは説明をしないのがマナーなんだろうか(苦笑).そして2連続置いてきぼりを喰らったマサルは「勝手な行動取んな! チームワークが乱れるだろ!」とか大変お前に言われたくないことを言い出して,ヨシノになげやりにツッコまれてます.

残された3組はジュレイモンの霧の森の中へ.ギズモンは強い上に数も多くて,いくら入念な計画をしたってもし数の差で押しつぶされたら終わってしまうから,バンチョーレオモンの言葉の通りに彼ら自身の中にあるという力を引き出さねばならない.…もしバンチョーの言葉がなかったら,無駄に戦って命を落としたり,この時間がないときに無力を悩んで行き詰っていた可能性もあるので,説明不足でも希望を目前にぶら下げてもらえてよかったのか.
霧の中,アグモンがコケたのをきっかけにトーマとララモン以外全員がまとめてすっ転んだところで(笑)「でーてーゆーけー」と例の声が響く.「俺だ! マサルだー!」と答えたら,それに応えてジュレイモンの霧のトンネルが開きます.究極体の彼の元にはたくさんの傷ついたデジモンたちが身を寄せておりまるで野戦病院の風情.けれどこの森の広さからすればここにいる数はひどく少ないはずで,付近でも多くの命が失われてしまった様子.
「メルクリモンは残念なことをしたな」と語るジュレイモン.どうやらデジモンは「風」によって離れた場所で起きたことについても把握できるようで,ここにじっとしていても,勇敢な戦士の死の後でデジモン抹殺がはじまったことも知ってます.ギズモンにやられた仲間を守るために霧を張って隠れることしかできない彼ら.全員が無傷なら反抗もできるんだろうけれど,傷ついた命や幼い命を守るには隠れるしかないってのが厳しい.…あっさり抹殺するよりもぎりぎりで生かしておく方が,敵の消耗をより促進するって考え方もあるんだよなぁ.
ギズモンが例のビームとタンクでデジモンの生命エネルギーを集めていることにトーマは気づいていますが,その理由に関しては物知りそうなジュレイモンにもわからない.…もちろん,いいことのために命を集めるわけがない.今もギズモンが次々に命を散らし集めているのだと知り,「絶対ぶん殴ってやる!」と無力なマサルは憤る.
しかしいくら怒っても今のマサルたちに対抗手段はなく,だからこそ倉田側は攻撃の手を決して緩めない! ギズモンがロストしたのを気にした倉田はデジタルゲート内で振り切ったはずの変身3人組を派遣し,招かざる客としてジュレイモンのところにやってきちゃった! …薩摩を「死んだよ」と言うのは腹が立つけど絶対にブラフ.相変わらずイワンだけが空気を読んでいませんが(苦笑)この3人がここにいる全てを殺すためにきたのは間違いない!
怒ったマサルは突進,コウキも同様に突進で互いの拳がクロスカウンター! マサルを含め元DATSの3組と敵3人が一気に進化します.数だけ見れば3対3,しかし人間から進化した怪物たちは並の完全体よりよっぽど強く,薩摩と戦ったばっかりだってのにダメージの欠片もなさそうなのが洒落にならない! 気合や根性だけではどうしようもない相手を前に,マサルを含めた総力を投入するんだけれど…それでもまだ,まったく足りない!
相手にならないと敵からバカにされてしまうほどの劣勢の中,傷ついたものたちや弱いものたちまでマサルたちに加わってくれる.ジュレイモンを守るためにも一度倒れたライズグレイモンは再び立ち上がり…しかしその身を盾にするだけで力尽きてしまう.「俺の自伝でのお前らの名前は雑魚ABCだ!」とかコウキは勝手に決めてきやがるし,どうしても守ってやりたい命を守る力もなくて…今まさに全てが終わろうとしたその時!
大切なものを守りたい.悪い奴から救いたい.純粋な気持ちに満ちた3人からデジソウルが噴出.そのままパートナーのデジモンたちに伝わって…暴走させる! 完全体の背後にはさらに1段上の影が浮かび,その影の放つ技の威力は凄まじく,デジヴァイスにヒビが入るほど! 完全優勢だったコウキたちをあっさり潰すその力は,いくら主役でも「汚ねえぞ手前ら…なんだそれ!」と敵からクレームが入っても仕方がないほどのもの.もちろん何も知らないマサルたちには,この反則の正体なんてちっともわからない.

厄介な3人を不思議な力で退けたので,生き残ったジュレイモンは同じく生き残った仲間と共に,防御壁を張って眠りにつくことを選びました.今度ジュレイモンが目覚めるときまでに事態を収拾しておくことが,マサルたちに課せられた義務となります.メルクリモンだけでなくジュレイモンにもこの世界の未来を託されたマサルたちの責任はさらに重大です.
ちなみにさっきの力については,アグモンが「あれは兄貴の力さ」とあっさり言ったためなんとなく正体が判明.これがさっきバンチョーが言っていた人間の中に眠っていた力だったわけですね.しかし問題は壊れちゃったデジヴァイス.あの凄い力を今のデジヴァイスでは受けきれなかったのはいいとして,このままじゃ普通の進化すらできなくてこの先どうしよう?
しかしこんなときでもマサルはやはり立ち止まらない.デジヴァイスは自分の父が作ったのだと思い出し,ならば父はこれを直せるはずだと,普段極力使ってない頭を珍しく使ってみせました.あの時メルクリモンが語ったように,大門博士が究極体と素手で殴りあうような凄い奴なら今は行方不明だとしても「探すんだよ! 父さんは必ず生きている!」 …かくしてまた父探しをすることになったはずなのに…次回予告がちっとも父探しに見えないのはなぜだ(苦笑).父探ししようとか言う割に全然探してない現状にちょっぴり呆れながらも,さらに凄い次回に続きます.

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