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デジモンセイバーズ#26

「拳で繋がる切れない絆の巻」

デジタルワールドで倉田の悪行を知り,彼を倒すために人間界へと戻ったマサルたち.しかし先に逃げた倉田はマサルたちが裏切ったと通報していて,頼みの綱の薩摩隊長は国家反逆罪で逮捕,マサルたちもDATSを解任された上に記憶まで消去されてしまう.
パートナーと引き離されたアグモンたちは,DATS基地の一角でまとめて幽閉されていた.2つの世界のために働いていた彼らに対してこの仕打ちはあまりにもひどいけれど,人間全てが悪いわけじゃない.そして一緒にやってきたパートナーたちとの絆は決して切れないと信じているから,反逆者の汚名も顧みず,基地から脱出し再会することを選択する.

2つの世界で翻弄される人間たちだけでなく,組織や社会の動揺までも描いてくれる「セイバーズ」.キッズアニメの場合クライマックス間近なら割にこういう大規模な動揺が描かれることも多いんですが,中盤から激動し続けるってのは案外珍しい.なんせ世界の動揺は敵が出てきて味方が倒すという1話内の定型の崩壊に繋がるので,定型が失われても先々まで展開していける物語そのもののの強さがないとこの段階ではかなり難しいはず.そこをあえて進もうとする,シリーズを通しての構成面での気合が大変好ましい! 元々DATSと国家機密省の間にはかなりの意志の差があったので,遠からず冒頭の展開が来ることは初期段階から予想できたわけですが…それでもさすがにラストにはびっくり.2クール目の終わりで主役たちの帰る場所を失くすとは!

倉田のギズモンによってメルクリモンは死に,その悲しみが最後の一押しとなってイクトは完全進化を会得.ギズモンを撃破できたのはよかったけれど,倉田に一足先に逃げられたのは大変にまずかったってのが今回のお話.全員でDATS基地に無事帰還したのはいいものの,「転送完了!」とトーマはかっこつけてるんですが彼含め全員で重なって倒れてます(笑).キッズアニメとして,大変な状況でもこんな風に笑いを挟み込んで気を抜いてやるのは案外大切です.
戻ってきた基地には隊長や白さん黒さんたちの姿もなく静か…なのかと思ったら,既にここは罠の真ん中.いきなり踏み込んできた黒づくめたちと羽柴は,倉田のDATS隊員がデジモン側に寝返ったという通報を受け,裏切り者を待っていました.マサルたち3人はDATSを解任.薩摩隊長は国家反逆罪で既に逮捕! 本当は悪いのは倉田なのに,そんな真実を無視してマサルたちを取り押さえて例の装置を押し付けピカっとやっちゃう! これまで情報漏れしないようで活用されてきた記憶消去装置.これでピカっとやられると,デジモンに関する記憶が失われてしまうのです.
やがて目覚めたマサルは,新しい服を着て海の傍の公園のベンチに寝ておりました.もちろん記憶は失っているのでなんでこんなとこにいるのかも思い出せない.公園からはちゃんとおなじみの基地が見えるんですが,そこでこれまでに起きた出来事なんか当然思い出せないのがどうにも悲しい.手には持ち慣れたデジヴァイスもなく,大事なパートナーであるアグモンの姿もなく….
そのアグモンたちは基地内で一まとめにして隔離されておりました.…ここでいきなり倉田の手にかからなくて本当によかったなぁ(苦笑).アグモンとファルコモンは大暴れ.特にここまで翻弄されっぱなしのファルコモンの「人間って一体なんなんだよ!」という叫びが痛い.守ろうとしたり傷つけたり,今回悪いのは間違いなく倉田なんだけど…とりあえず情報交換の妨げになるので,やかましい口にはガオモンのパンチがハマります(笑).
新米のファルコモンにクダモンが,ここまでのDATSのあらすじをご説明.人間界とデジタルワールドの間の壁が崩れつつあるこの世界で,デジモンと人間の無用な衝突を避けるために設立された特別対策チームこそがDATS.2つの世界の平和を守る誇り高い組織であるはずなんですが…ここまで一緒にやってきたパートナーたちと切り離されたことにより,デジモンたちは戦う力を失い,人間たちは戦う理由を失ってしまったという辛い現状.
大事なことをあらかた忘れ,なんとなく日常に戻ってしまったパートナーたち.けれど窓の外の復興しつつある街の様子とか,2週前の巨大怪物の出現に関するニュースとか,そのニュースで報道される倉田明弘教授の顔なんか見てしまうと消されたはずの記憶が無理やり蘇ろうとするのか,どこで何をしていても頭が痛む….トーマの執事が用意する数を間違えているように,彼らの周囲の人々も記憶を消されているようですが,デジモンを目にしなくてもここまで苦しんでいるのはあの3人だけかもしれない.
正義を行うためには力が必要で,その力を奮うためにはパートナーが不可欠.切り離されて閉じ込められてさすがに動揺していたデジモンたちですが,現状を思いなおすにつれて,段々いつもの調子に戻っていきます.…辛気臭い雰囲気に「兄貴がDATSをやめさせられたって,どうってことねーよ!」とか言い出したアグモン.なんせ崇高な理想とかをまったく無視して,怪物と喧嘩するためだけにDATSに入ったバカがこいつらです.
マサルのデジソウルとアグモンの存在が揃わなければ,強い相手と喧嘩ができない.それはこれまでの戦いや仲間割れで思い知ってきたことだから,兄貴に自分が必要だということには何の疑いもない.どんな困難が2人の間にあろうとも,同じ欲求と目的を共有する「俺たちの絆は,絶対に断ち切れないもんね!」
堂々とそんなノロケを言われたら,そりゃ他のデジモンたちだっていろいろ自慢してみたいもんで(笑)ララモンもガオモンも自分とパートナーの強い絆を主張.辛さを共に耐えたり,互いに敬意を持って接したり,ファルコモンもポーンチェスモンたちもパートナーとの絆の強さについては誰に譲るつもりもなくて…自分とパートナーの絆の強さを思い出せば,記憶消去なんかどうってことないと思えてくる.自分の姿を見れば思い出すに決まってると思わずにはいられないのです.
ここを脱出して自分のパートナーに会いにいこうと一気に盛り上がるデジモンたちに,冷や水を掛ける冷静なクダモン.ここから抜け出せば反逆者扱い.それでも行くというのかという重い課題をしばし考え,それでもきっぱり決断するアグモン.「俺は行くね! 本当に大切なものは命がけで守り抜く,それが男だ!」…いつも一緒の,強くて大好きな兄貴のように.「似てるのはバカなとこだけじゃないみたいだな!」とトーマ並みにキツいことを言うガオモンの言葉に皆で笑って意見も一致,つまりは全員で脱出だ!
…やることを決めたなら後はそのまま,周囲の迷惑なんか完全無視して一直線.アグモンは本当に奴によく似ていやがって(苦笑)脱出すると決めたからいきなりベビーバーナーを放つ!ってこんな狭いとこでやるな(笑)! みんな燃やされかかってのけぞってるぞ!思わずこんがりしそうになる火球の熱と衝撃で拘束は解け,ついでに火災警報まで鳴ってくれたのは渡りに船.駆けつけた職員が扉を開いたところで,ララモンのシングアソングが響くという脱出モノの王道展開.「滅茶苦茶だよ」と愚痴も出るけどとりあえず脱出できたので,早速相棒たちの元へと向かいます.

まずは基地内に幽閉されていた面子,イクトや黒崎さん白川さんコンビは無事にパートナーとご対面! 状況をよく知っているクダモンの手引きでスムーズに運んだわけですが,そのパートナーである薩摩だけはすでに移送済み.基地内の面子は同じ隊員でも記憶消去を受けてないんですね.ここでクダモンはさらに薩摩のところに向かおうとするもイクトが拒否.憎きメルクリモンの敵を討ちたいという気持ちのままに倉田のところに突っ走り…とんでもないものを目にすることに.
3人のパートナーのもとへと向かったアグモンたちは街頭を疾走! 白昼から注目を集めまくっておりますが,今や一刻を争う状況なので仕方なし.これまで縦横に活躍してきたこの街をよく知っている彼らは比較的あっさりと相棒のところにたどり着き….ボクシング練習中のトーマのところに戻ってきたガオモン.街角でピアノを見て頭を悩ませているヨシノのところに戻ったララモン.そして….
大門家ではあまりにも凄い量の卵焼きに困惑.マサルと同じく記憶を消されたサユリさんですが,ついつい以前の習慣通りに山盛りに作ってしまったようです.出来事の記憶と動作の記憶は元々ちょいと別のところに入ってますんで,ピカっとやっても行動に関しては消しきることができない様子.…そして!そんなところに「たっだいまー」と能天気に帰ってきたアグモン.兄貴と無事に再会できて大喜びである上に,勝手に卵焼きを喰うこいつにマサルたちはびっくりし…頭が痛い!
覚えてるアグモンはいつもの調子で大喜びなんだけど,無理やり忘れさせられた3人にとってはこの闖入者は頭痛の種.見たこともないこの変な怪物を見ると3人して苦しくなるわけだから…「やい! カエルの化け物,人ん家勝手に上がりこんでどういうつもりだ!」と兄貴は怒る! カエルじゃないアグモンは兄貴にぜひとも思い出して欲しいんだけど,「お前なんかに兄貴呼ばわりされる覚えはねえぜ!」と薄情に,寄るんじゃねえと突き放す!
ふたり揃えば最強の無二のパートナー.アグモンにとっては決して失えない兄貴…けれど!顔を合わせて即座にそれを思い出すほど,マサルの頭は立派ではなかった(苦笑)! ならばと思い出の公園へと連れて行き,ここが出会った場所だと,ここで男と男のタイマン勝負をしたのだと必死で記憶を呼び起こそうとするアグモン.「兄貴は恐れることなく,俺を受け止めてくれた! 本気でぶつかってきてくれた!」と,あの懐かしい出会いを回想させようと必死.「俺はそんな兄貴をかっこよく思って子分になったんだ! その俺のことを,子分のことを忘れちまったっていうのかよ!」…あの時拳と拳で繋がった絆は,絶対に切れないと信じているのに!
相棒との再会によってさらに強まる頭の痛み.それは今すぐ打ち壊さねばならない記憶の壁なんだけど,マサルときたら結局「…うるせえぇ!」と拒否! 「いい加減どっかに失せやがれ!」とまで言われてアグモンは愕然.ここまでやったのに思い出してくれない困ったマサルの頭…多分他の二人はこの段階でちゃんと思い出したんだろうからなおさら複雑だ(苦笑).
しかし,頭はアレでも体はちゃんと覚えてた.「兄貴の…バカー!」とアグモンの涙のパンチがマサルの頬にヒット! この一撃の感触がマサルの中の記憶の壁をぶち壊す! 思い出したのはマサルが兄貴となり,アグモンが子分となったあの日.あの時から世界は急激に変化したけれど,2人は常に変わらずに拳で強大な敵を殴り続けた.傷つき,悔しさを味わう日も越えて強くなり…夕焼けの中,呆然としながらもマサルは「アグ,モン」と目の前にいる相棒の名を呼んで…笑った!
兄貴が兄貴に戻ってくれて喜びを爆発させるアグモンと,頬擦りする子分に困りながらもにこにこのマサル.…そもそも主役コンビがこんなところでリタイアするわけもないんですが(笑)マサルの鈍さにヒヤヒヤしたけど元の鞘に戻って本当によかった! で,敵である倉田は当然これが気に入らず,監視につけていたギズモンでふたりを早速襲わせる.無防備な二人を狙う突然の急襲.これを救ったのはライラモンのマーブルショットと,マッハガオガモンのウイニングナックル!
マサルと同じく決して切れない絆を持ち,一足先に記憶を取り戻したヨシノとトーマは,進化させたパートナーとともにマサルたちと合流! しかもそれぞれにギズモンを倒してきているってんだからさすが.…記憶を取り戻した喜びと非道な倉田に対する怒りが,更なる力を与えてるんだろうな….最後のギズモンにマサルが一撃入れてフルチャージ.ライズグレイモンとその仲間2体の3体同時攻撃ならばギズモンすら一撃!
本当に大切なものを自力で取り戻した3人と3匹は,さっきまで忘れていたDATS基地を目指すことになります.行くべき場所を思い出した,身分を剥奪された人間たちと勝手に脱走して反逆者となったデジモンたち.彼らの心はDATSの理念や理想を忘れていないから,もう絶対に後戻りはできない.「肩書きなんかどうでもいい! 倉田だけは,絶対許せねえ!」

ところが! 乗り込んでぶっ飛ばす気満々でやってきた3組の前に走って逃げてきたのがイクトたち! 「来ちゃだめだー!」と叫ぶ彼の言葉は真実で,なんと踏み込む前から基地が爆発! 倉田に復讐しようとしたイクトたちと,そんな無謀少年たちを守りに行った黒崎と白川たちが目にしていたのは,闇の中に光る3対の赤い目.完全体のヤタガラモンすら一蹴する新たなる敵! …身分も基地も失って,それでも倉田を倒さねばならないマサルたち.想いと力は取り戻せたけれど道を失った彼らを救うのは….さらに怒涛の次回に続きます!

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