« デジモンセイバーズ#31 | トップページ | 機動警察パトレイバー#33 »

ライオン丸G#7

「善悪の境は曖昧となっておりますの巻」

キンサチを手にしたことで変わってしまったダメホスト獅子丸の日々.食事の帰りに謎の怪人どもに襲われて,獅子丸をこれまで助けてくれたオーナーは病院送りに.キンサチに選ばれたことで押し寄せる苦しみや悲しみから周りの人を守るためには,獅子丸がライオン丸となって戦うしかもう道がない.一方的に宿命を押しつけられた上に戦わないのが悪いと責められるばかりの獅子丸.どうしようもなくダメでヘタレな獅子丸だけれど,大切なオーナーを傷つけた奴のことだけはどうしても許せない.

主役が主役らしくなってきた分,シリアス味も増してきた「ライオン丸G」.最初は一体どこ行くんだこの作品と思って笑っていたけれど,この調子だと案外ちゃんと過去まできっちり回収する王道を歩むつもりなのかもしれません.…ヘタレの癖に(苦笑).前回ラストで大切な人を自分の甘さで傷つけてしまった獅子丸はついに戦いから逃げるのを諦める.ダメで弱虫でもいい奴である獅子丸は,身近な人を傷つけられることだけはどうしても耐えられず,自分から進んで剣を取ることになるわけですが…キンサチはそんな獅子丸の心根の優しさに反応したのか,あるいはまだ表に出ていない何かがまだあったりするのか.なんだか奥行きが感じられてきて,股間が痒い癖に生意気だ(笑).

今回も実にコンパクトでよくできたあらすじからスタート.立て板に水なノリでご紹介されるスカルアイやカブキモノやキンサチやライオン丸.調子に乗った獅子丸がジョーにまで挑んだものの敗北して悔しくなったあたりまでが前々回までのあらすじ.で,前回はスカルアイの強奪犯が出てみたりサオリがジョーにメロメロになったりなどの動きもあるものの,一番大きかったのは豪山の手下のシャドウがオーナーを傷つけた上にジョーがそれを傍観していたってのが大事件.
シャドウが誰に命じられたのかを知らない獅子丸が,ジョーがやったのかと疑念を抱きながらはじまる今回.泡食ってオーナーを病院へと運んだ獅子丸だけど,シャツがべったり赤く染まる怪我を負った普通の人間は当然重体に.…この件については「そのうちわかる」としかジョーには言わない豪山.わざわざシャドウに命じてこんなことをさせたのにはどんな意味があるのか.
オーナーの手術は一応成功.しかし意識が回復しない.眠ったままのオーナーにすいませんと謝るしかない獅子丸.本当に自分の非がないと考えるなら,謝ったりはしないはず.しかしこれまでの経緯を考えるとオーナーは獅子丸の事情に巻き込まれたに違いなく…優しい獅子丸は泣きたいくらい悔しくて,拳をぎゅっと握りしめます.…なんだかよくわからんままにキンサチの持ち主にされて,なんだかよくわからんままにそれで戦うことを命じられる.そして病院でヘコんでいても,あのジジイが選ばれし者の定めとか言い出す.定め定めと言われ続けた獅子丸はジジイに向かい「ちゃんと説明してみろよ!」と叫び,キンサチを投げ出そうとする!
そんな獅子丸にジジイは酷い.「お前がこのキンサチを抜いていればこんなことにはならなかったはずだ」と,何の責任もないはずのお前が悪いと責めた上に,このままではさらに周りの人間が傷ついて死んでいくと警告.それを防ぐにはライオン丸で戦うしかない.「それしかお前に残された道はない」と一番キツい道を示して去っていくのです.
獅子丸がこれまでにないシリアスな展開に巻き込まれていたその頃,豪山興業ではジュニアさんが雰囲気台なしのミニスカポリスになっておりました(笑).スカルアイを持っていった時田は未だ捕まらず,ジュニアの格好に対するジョーのリアクションも薄く…でも,変態に手を出さないのは当たり前なので「いくじなし」呼ばわりされたくないな(苦笑).きっと最終回までまともな格好をしないであろうジュニアのところから離れたジョーは完全にやる気なしな上に,自分から目を反らす奴をボコボコにする大荒れぶり.
虫の居所が悪ければ,普通人だって普通に殴るジョーさんの本性を知ったサオリさんはがっくりしつつ妹に報告.あんな粗暴なのは無理とくじける姉に対し,コスKはジョーにも事情があるのではないかと無責任にフォローしてみる.適当に捏造してみたジョーの暗い生い立ちは,借金取りに追われて親が自殺して,その借金全部一人に背負わされて家を売って土地を売ってそれでも払えないから戸籍を売って,それでも足りなくて自分の内臓まで売って…と壮絶なフィクションぶり.…この妄想,誰にどの程度当てはまるのやら(笑).で,このあまりにもウソ臭い妄想にやられサオリさんはめそめそ.だからそれはフィクションだってのに(苦笑).
甘い嘘に酔うサオリさんは再びジョーにメロメロとなり,今度は自らラブレターを作成.…前回妹が代筆していた理由がここで露呈.サオリさんの描く自画像はナマハゲや落ち武者に良く似ており,その壮絶具合はきっと救世主だって絶句するくらいの素晴らしいダメぶり(笑).この小学校低学年なラブレターをコスKは豪山商店の老夫婦に手渡して,老人,またも渡し先を間違える(笑).
受け取ったのは前回もサオリのラブレターを受け取った彼.一度待ちぼうけを食らった彼がこの子どもみたいなラブレターを真に受けるわけがない…ってことはない(苦笑).見た目こそアレですがサオリのジョーを思う真心とか体の火照りはちゃんと伝わって,12時にカレー屋前で待ち合わせってのを真に受ける.…パスミスを食らってばかりの彼が報われる日は,果して放映中に来るんだろうか?

頻繁にお着替えするジュニアの命で時田を追うジョーたち.未だ追い詰めきれない部下たちに女性テニスプレイヤー姿のジュニアさんは荒ぶったりしてますが(笑)あれだけ大量のスカルアイの取引ともなれば,その情報がネオ歌舞伎町の裏世界に流れないわけがない.大口取引の時間と場所が突き止められるのはもう目前です.
その頃,運命に翻弄されまくる獅子丸はスナックZに足を運んでおりました.戦わなければ周囲の人間が傷つき死んでいく,クソ喰らえのサダメに巻き込まれた獅子丸にはまともに相談できる友達もいなくて,仕方なく知り合ったばかりのコスKなんかに相談しに来たのです.コスKの見たところ,オーナーを傷つけた化け物たちとジョーはなんだか仲間っぽい.ジョーは弱い奴を殴った上に,お前はこいつらよりクズだとか言うような悪い奴! 「…なんだそれ.全然意味わかんねえ!」と驚く獅子丸だけれど,本当はこの件やジョーが獅子丸を目の敵にする理由は同じ.化ける者同士で気に入らないってな単純な理由ではない….
バカゆえにわかっていないのか,あるいはジョーの荒れる原因の一端が戦わない自分にもあることを認めたくないのか,何の罪もない人を傷つけるジョーが「許せねえ」獅子丸.しかしサオリさんときたら「ジョーさんはそんな人じゃないよ!」と未だに甘い夢の中.がっちりおめかししたサオリのジョー贔屓は徹底していて,本当は心の優しい人と根拠なしに主張(笑).おっぱいのでかい彼女が好きな獅子丸は「なんで俺じゃなくてジョーさんに惚れるわけ!」と不本意だけど,サオリが格好悪い獅子丸に惚れるわけがないや(苦笑).
己の中で妄想を強化しつつ,ジョーさんは可哀想な人だと主張するサオリ.架空のジョーの生い立ちには,学校ではいじめられ自殺まで考えたこととか結局ゲイ専用の風俗に売られもてあそばれたことまで追加.…これが大当たりだったら,ジョーさん,いろんな意味で洒落にならねえ(苦笑).ジョーはきっと復讐のために強くなったに違いない.心臓も1つないに違いない…と信じるサオリ.これほどの過去を背負ってなければああはならないと考えるってことは,これくらい壮絶な背景がなきゃ,サオリさんはジョーを受け入れられないということでもあるのでしょう.
そんなサオリに自分の方がいいと獅子丸は強く強く主張.だってジョーは化けて人を傷つける危険な奴! もちろん化けて危険なのは獅子丸も同じではありますが,「ジョーさんみたいに,人を傷つけるようなことはしません!」と断言! …でもそれがまさか墓穴とは…「それは,戦うことから逃げてるヘタレってことよ!」とサオリさんはあまりにも手厳しく,宿命や定めに搦め捕られた不幸な自分が「ヘタレ」の一言で集約されちゃって獅子丸大混乱(笑).悪いのは自分ではなく,理由なく人を傷つける化け物やジョーのはずだったのに!
辛辣な言葉以上に獅子丸を追い詰めるのは,病院のオーナーの容態の急変.医者は獅子丸と蘭丸に非常に危険な状態と宣告.助かるかどうかは半々で覚悟したほうがいいとまで言われ,「覚悟ってなんだよ」と獅子丸は医者に組み付いて怒る! …助けるためにベストを尽くしてくれている医者にこの行動はあまりに理不尽.オーナーを助けるために行動する医者に比べたら,助けられるのにしなかったヘタレの獅子丸はずっとダメ.確かに悪いのはあいつらだけれど,戦うことから逃げた自分にも責任があるのは間違いないから…走り出す!
今回はコスプレしまくりのジュニアさんは今度は神父の格好で,時田の取引場所が判明したとジョーたちに宣告.実際に時田はその取引先に向かう最中,ジョーとのデートに向かうサオリさんとぶつかっておりました.大金をばらばらと落とすうかつな時田は,男なら大好きなサオリさんのおっぱいに夢中となって早速食事に誘います(笑).その食事の予算ときたら1時間百万円! 元々使い込みしてエンコ詰めたくらい,金遣いの荒い時田です.
恋に走る乙女は金なんかで引き止めることはできないわけですが,現金なサオリは時田に引き止められまくり.何でも欲しいものを買ってやると言われて,転がしたいからと土地とか要求するあたりが大変に現金でとってもお高くて…乙女じゃねえ(苦笑).そして時田は例の取引のためにサオリをここに待たせて取引場所へ.…ラブレターを真に受けたあいつが店の前でバラと純情を散らせているのが気の毒だなぁ….
強欲な上に待つ者の心も知らないサオリ.けれど好きな人を目にしてしまえば,大金よりもジョーを追うことを優先する程度には乙女.けれどこの乙女っぷりが彼女を窮地に追いやります.ジョーたちが向かっていたのは時田の取引現場.スカルアイを盗んだ愚かな男を酷い目に遭わせるために取引現場に踏み込んだなら,やぶれかぶれの時田は居合わせてしまったサオリを人質に! しかし本当の衝撃はこれから.なんとジョーが,サオリのことなどお構いなしに時田を銃撃! いくらサオリが助けを求めて叫んでも,ジョーの凶弾は緩むこともなく…それを止めたのは獅子丸の「ジョーさん!」という叫び!
病院から突っ走った獅子丸は,あのおっかない豪山の事務所に自ら赴き,MTBのフル装備で韋駄天なジュニアさんからジョーの居場所を聞き出し駆けつけたのでありました.あんた何やってんだよと本当に怒り,ジョーに殴られながらもくじけず,本当に人間の血が流れてるのかと怒る! 「あんた疫病神だよ.オーナーもサオリちゃんも,あんたが絡むと皆が傷つく!」…それはそのまま,獅子丸にも当てはまることだけれど!
このままでは獅子丸は大嫌いなジョーと同じ.だからこそ獅子丸は人のために動くと誓い,ジョーはそれが獅子丸の弱さと言い…「うっせーよ! なんで関係ない人まで巻き込むんだよ!」とついに獅子丸がジョーを殴った! 変身後ならともかく絶対に勝ち目のない生身のままで,それでもジョーを殴らずにいられなかったほどに獅子丸の怒りは激しい.「一体どんな人生送ったら,そんな人間になんだよ」と,やられても決して譲らず,立ち上がる….
そんな獅子丸の必死の叫びで呼び起こされるジョーの過去は両親を殺されて赤い.…コスKが適当にでっち上げた過去,最初の部分は正しかったのか? けれどジョーはそんな弱さを表に出さず,選ばれしものなら下らない情は捨てろと挑発.もちろんすっかりキレた獅子丸は引き下がらない.「ふざけんなよ! 選ばれしものだかなんだか知らねえが,絶対許さねえ!」とキンサチを自分から抜き放ち…そのまま怒りをぶつけ合うのだ.

ライオン丸とタイガージョー.地下での戦いは剣戟からスタート,パイプを切断したことで視界が悪化しながらも,キンサチを握る獅子丸は果敢にジョーを攻める! ジョーが自分より強いことは知っているけれど,それでもなお立ち向かおうとする意志は武器を槍へと変化させ,その気合はあのジョーを上回る! 今回の軽快なバトルは獅子丸の気合の方がジョーよりも上.しかし心意気はともかく戦闘能力はやはりタイガージョーが上で,ライオン丸が槍を手放してしまったところを襲う蹴りの雨霰! 怒りだけでは実力差は埋まらなくて….
ここで「それ以上やってはならん!」と止めたのがいつものジジイ.2人は選ばれしもの同士で,しかも殺しあうために出会ったのではないらしい.獅子丸が完全に目覚めたときに明らかになるという真の使命のために,2人は力を手にしたのだから,それまで待つんだと割って入るのです.「そのうち全てがわかるはずだ」と言い残してジジイは去り.その言葉にジョーも従って…獅子丸は一人取り残されてしまいます.
勇んで飛び出していったのはいいものの,ジョーも倒せず使命もわからず,結局病院に戻ってくるしかなかった獅子丸…なんだけど案外あっさりオーナーが意識を取り戻していてびっくりだ(笑).しかもオーナーはジョーに救われたのだとか言い出して大混乱.実際にはジョーは傍観していただけだし,もしその傍観がオーナーの命を救っていたとしても,さっきサオリさんを銃撃したという非道の説明がつかないんだけど(苦笑)! …時田の扱いの適当さと併せ,物語の展開のために随分無茶するなぁと笑いつつも次回に続きます.

|

« デジモンセイバーズ#31 | トップページ | 機動警察パトレイバー#33 »

レビュー◆ライオン丸G」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5112/13072529

この記事へのトラックバック一覧です: ライオン丸G#7:

« デジモンセイバーズ#31 | トップページ | 機動警察パトレイバー#33 »