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機動警察パトレイバー#32

「勝者であっても追い詰められるの巻」

謎の黒いレイバーの襲撃によって,装備と人員の両面で多大な損害を負った第2小隊.その上敵はレイバーの癖に空を飛んで逃げて未だ行方も知れない.第2小隊で無事に動けるのは野明と1号機のみ.バックアップを失った彼女にのしかかる義務と責任はあまりに大きく,黒いレイバーが墜落したという知らせもその重荷を軽くすることはない.
晴海の現場から飛んで逃げたグリフォンは,落下した千葉県の山中ですぐに分解され偽装されてパイロットごと現場を離れた.翌日に落下地点で見つかったのは使い捨ての翼と内海の部下が残していった偽の残骸.その痕跡からテレビでは敵の自滅が報じられるが,それでこの事件が収束するわけがない.

グリフォン編の序章が終了し,次の戦いへの準備がはじまった「パトレイバー」.前回の凶行で第2小隊は思いっきり力を削がれてしまったものの,あの事件でそれなりのダメージを負っていたのは企画7課も同じ.イングラムと新型機をぶっ壊してグリフォンの技術力の高さを示すことには成功したものの,現場で内海が顔を見られ,さらに同乗していた奴が警官を銃撃した上に殺せず,事情聴取の場に現在の内海を知る者がたまたま同席してしまったというコンボが相当まずかった.会社とは無関係を装って悪さをしていた内海ですが,これほど早く完全マークされるとまでは予測していなかったに違いない.優秀な日本警察を甘く見て遊んでいたツケは,ぜひとも耳を揃えて支払っていただきたいところなんですが!

前半.晴海で黒いレイバーにいいようにやられてしまった第2小隊.ぼろぼろになった2号機を二課まで運び,これから徹夜でチェック作業! さすが高価なイングラムはしっかり作られていて,この状態でも動いたんだから凄いわけですが,それでもダメージが深すぎてメーカー送りもやむなし.明日朝一番に送り出すための戦場みたいな激しい作業が今晩も続きます.第2小隊が出来てから徹夜が多くなってかなわねえと嘆く榊に,「今度ばかりは参りましたよ」と珍しく真面目な後藤.メーカー送りも痛いけれどそれ以上に人的損害が大きすぎる.篠原と熊耳,常識的な判断でフォワードを支えるバックスが二人とも欠けたのだ.
しかも敵は得体が知れない.生き物みたいな動きや凄まじい力とスピードも滅茶苦茶だけど,最後には空飛んで逃げるってどんなスーパーロボットだ(苦笑).その非常識ぶりに「呆れたもんだ」とレイバーを知り尽くした榊も驚く.…なんだって土木作業機械にジェットエンジンなんか積みやがったのか,設計者はとても正気とは思えない(笑).実際レイバーを飛ばすのは無茶なのでそう遠くまでは逃げていないはず.けれどひろみが地図に描いた落下予想範囲は東京湾中央から千葉県中央にかけてで,そりゃ広すぎて範囲がわからないのと同じなんだよな.
主に進士をいじめる太田のところに「篠原がいないとさみしいだろ」と後藤が登場.太田は欠けた二人の分まで働いてみせると言うけれど,2号機はメーカー修理に出すのでしばらく帰ってこないと残酷な宣告(笑).いくらやる気があっても太田が生身でできることなんかそうはなく,第2小隊の未来は唯一無事な1号機に乗る野明に託されるわけでですが…野明は病院送りになった奴のことが心配で上の空.
未だショックを受け止めきれていない野明に「為すべき仕事があるなら,1つずつ片づけておけ」ととりあえずお茶を入れるように命じる後藤.経験豊かな彼は雑用をやらせることで,彼女に余計なことを考えないようにさせようとしているんだろうな.この先野明に期待されることはあまりに大きく,遊馬なしでこなすのは大変そうだからとひろみはお茶汲み役を進んで交替.皆が野明のことを気遣う夜にテレビに流れるテロップ.可奈ちゃんが歌う上にかかる速報は…千葉県山中に謎の飛行物体墜落.東京晴海でのレイバー乱闘事件との関連を調査中….
実際にグリフォンが落下した雨の千葉県山中.ジェットエンジンによる飛翔の名残で立ち上る湯気の中,グリフォンは分解されていきます.使い捨ての羽根を残して重要な本体だけをトレーラーに積み込み,さらに別の作業用レイバーのハリボテで偽装して運び去るつもり.もちろん雨の中で寒そうなパイロットも重要な部品としてしっかり回収.工事関係者の化けの皮を被って現場を一刻も早く離れなければなりません.
山道を逃走する最中に警察の車両とすれ違った一同.急にパトカーがUターンしてきたからどきどきなわけですが,運び屋はなまったトークの巧妙な演技で警察をやり過ごす.…バド,そこでサイドミラーをいたずらしちゃダメだ(苦笑).墜落偽装なんか装ったのも全て内海のケレンな指示ゆえ.内海と黒崎は某ホテルで待機中.グリフォンを無事に回収できたと聞いて,内海はもう1ラウンド行けるぞと上機嫌.しかし….
悪が上機嫌ならば正義は憂鬱.悪夢がそのまま現実になってしまった野明は,激しすぎる今日の余韻と遊馬や熊耳のことが気になってどうにも眠れない.一方,己の意志で夜中も働いているのが後藤.病院の南雲隊長と連絡を取り,エコノミーは次期パトレイバーにはなりえないという見解で一致.…それを明らかにするために,あまりにも高い代償を支払うことになってしまったけれど.
そんな後藤の仕事ぶりを隊長室の前で立ち聞きしていた野明の気配を見つけた後藤.いつもは快活の塊みたいな野明も今日ばかりは「…なかなか寝付かれなくて」と繊細でしおらしい.そんな野明に後藤が教える病院最新情報は,熊耳の手術は無事終了で遊馬も入院の必要なし! …眠れない悪夢の現実をちょっとだけ明るくする朗報に,ようやく野明はほっとして,すぐに朝が来る.
よく眠れなくて酷い状態の野明を親切心の進士が早朝からたたき起こす(苦笑).テレビで中継されているのは昨日の敵が墜落した様.そこに映っているあの黒い翼には確かに見覚えがあるけれど….これは飛んで逃げた敵の自滅? けれどこんなことで終われば警察なんかいらない.たった1回の犯行のために空飛ぶレイバーを準備し潰すだなんて,犯罪者の行動としてはあまりにも金も手間もかかりすぎ.だから後藤は報道に,「気に入らんなぁ」と洩らすのです.

後半.勝ちっぱなしの企画7課を崩したのは病院での事情聴取.目立つ二課の制服をひっかけて歩くところを看護婦に咎められたりしながらも,遊馬は歩いて熊耳の部屋を訪問.あれだけ酷い目に遭った割に入院の必要がないと判断された彼は,一足先に退院する挨拶をしに来たのです.熊耳は現在銃撃事件の事情聴取中.松井の部下が銃撃犯の車に同乗していた「リチャード・王」によく似た似顔絵を作っていて…遊馬はその顔に覚えが.「よく似てるなぁ,内海さんかと思っちゃった」.実は相当大事な犯人の最新情報を抱えていた遊馬は,刑事たちに捕まって吐かされたようです(笑).
つい最近遊馬が街中のゲームセンターで知り合い,晴海の会場でも顔を合わせたシャフトの内海.いつでも笑ったような特徴的な顔を手がかりにしてリチャード・王の最新情報を手に入れた松井たちは早速シャフトの日本本社を来訪.ここで間を開けると企業に証拠隠滅されてしまうので迅速です.その速さが功を奏したのか実際に内海らしき人物がこの会社に在籍していることまで明らかになったのはかなり大きい.シャフトをマークする大義名分は,この先捜査を進める上で絶対に必要なものなのです.
銃撃犯と繋がっていると思しき,シャフトエンタープライズジャパン企画7課の内海課長.彼は先週から土浦研究所に出張中のはずだけれど,警察が確認したいのはある事件現場での目撃証言.…土浦と晴海は離れてはいても,同じ関東圏だから移動できないわけがない.この追求はシャフトにとっては大変に分が悪く,常務ははぐらかして追求を避けようとするもののそれで警察が止まるわけもなく,「念のため写真をお借りできませんか」と松井はラッシュをかけるのです.
レイバー戦では大勝でもそれ以外の大失態で段々追い詰められていく内海.土浦研究場には早速本社から電話が入り,専務は内海にグリフォンを二度と使うなと厳命.…犯行現場で警官に顔を見られて,それでももう1戦できるとうきうきしていた内海はあまりにも楽天的すぎたのだ.警察にマークされた彼を常務は海外の遠いところに飛ばすつもり.それに「ちょっとおっさん!」と反抗するいい大人の子どもっぽさが,むしろ怖い.
内海情報をしっかり提供した遊馬は私服で2課へと帰還.昨日の今日,肋骨にヒビが入り包帯も取れずぼろぼろですが,それでも大人しく寝ている気にはなれなかった御様子.…そんな相棒の仮復帰を知らない野明は,眠気覚ましという名目でこの先1ヶ月野放しが確定した太田と組み手中で,いいように投げられまくっております.…距離があるのに野明が良く寝ていないと気付く遊馬.「遊馬さんのことが心配で,熟睡できなかったんじゃないですかねぇ」とか言われるとやっぱり照れるのな(笑).本当は進士がたたき起こしたせいなんだけど…,「この色男!」とか言いながら遊馬の胸をド突く進士.そこにはまだ新しいヒビが…(苦笑).
太田に散々投げられて,それでも立つ…つもりが体がついていかない野明.体力の差も技量の差も歴然で,うまくチャンスを掴んでもどちらかが足りずに倒れてしまう.組み合って投げる…かと思ったらそのまま潰れてしまう野明は,己のふがいなさに畳をどんと拳で叩き,「非力だ…」と呟く.遊馬がディスクを持ち出していたのが最大の原因とはいえ,昨日何もできなかった自分の無力を悔しがるのです.
べっこりへこむ野明に向かって,太田の言葉はまったくデリカシーなし.「非力は今にはじまったことじゃないだろう!」と正直すぎ.野明が助けられなかったことについても俺は助けてもらおうとは思っとらんと余計なお世話と言わんばかり.昨日のどたばたについても「全部篠原が悪い!」と豪快に切り捨てる(苦笑).…確かに遊馬が事件を悪化させたのは間違いないんだけれど.墜落したと聞いてほっとしている自分が情けないと嘆く野明にも,それに気付いただけでも上出来と歯に衣着せぬ言い切りっぷり.誰に対してもまったく容赦がねえなぁ太田(笑).
何もできなかった野明にこれから課せられる任務はきっとこれまで以上に重いはず.不器用の塊である太田が野明の気分転換にわざわざつきあってくれたのも,不本意ながらこれから野明に自分の役割も任せねばならないと知っているからでしょう.そうしてやりたいくらいに重荷は苛烈で…そんな様子を「少しは気合,入ったかなー」と見守る後藤.もちろん太田は根本的にこういうのは嫌なので(笑)「愚痴は篠原にこぼせ.俺はな! 俺は困るからな!」と反論するのがむしろ恥ずかしい.ここで野明が遊馬の存在に気付き…肋骨痛めた奴に抱きついちゃ可哀想だな(苦笑).
なんとなく光明の見えてきた特車二課に対し,企画7課は折角の計画が潰える寸前.あの笑顔は変わらないものの内海だって腸が煮えくり返る思い…らしい.しかも会社はアメリカ本社からシャフトセキュリティシステムまで呼び寄せている.内海の暴走を警戒した専務がアメリカ本社を通じ,シャフトの抱える私設軍隊をこの日本に呼び寄せていたのです.もちろんその銃口は内海たちの方を向いているはずで.
けれどそんな威圧で楽しい計画を諦めるなんて,子どもは絶対に我慢できない.パイロットのバドは内海のデスクに乗って抗議するほどに不本意! 会社命令じゃ仕方ないと言う内海に「サラリーマンみたいなこと言うなぁ」と驚いてみたり(笑).…それでもバドは戦いたい.「グリフォンはどこも壊れてへん! ゲームオーバーの赤ランプはまだや!」と諦めが悪く,その言葉に内海も考える.グリフォンは未だ内海の手の中.さらにSSSであってもグリフォンに勝てるはずがないから….

悪も悪で活路を見出していたその頃,ようやく昨日の衝撃を受け止めることができた第2小隊には更なる力が! 「Hi, I'm back」と軽く挨拶するのはあの香貫花! アメリカでシャフトの傭兵部隊であるSSSをマークしていた彼女が,しばらくの間第2小隊と行動をともにしてくれるってのは願ってもないこと! 現在指揮官不在となった第2小隊からイングラム1号機の指揮担当を要請されて,「Yes, Sir」と香貫花も即座に快諾.特別に有能な彼女ならきっと,2人と1機の大きな欠落のかなりの部分を埋めてくれるに違いない.…だから遊馬は安心して,ここで帰ればよかったのに(笑).直接対決のためにさらに舞台が整えられる,次回に続きます.

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