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デジモンセイバーズ#37

「怒りの果て,絶望のその先!の巻」

トーマの裏切りによってベルフェモンのコントロールを失った倉田.しかし彼は最後の手段として,彼自身をデジソウルに変えてベルフェモンへと送り込み一体化する.トーマとミラージュガオガモンがベルフェモンに攻撃しているのを見て,ヨシノたちは裏切ったはずの彼らが戻ってきたことを知った.これまでひどい迷惑をかけてくれたトーマを,ヨシノはちょっとした懲罰を科すことで簡単に許してしまう.
倉田と合体したベルフェモンを倒すべく集う元DATSの一同.そこに最後に加わったのは,デジタマに戻ったアグモンを背負ったマサル.彼はトーマの頬に己の拳を叩き込むことで仲直りし,ミラージュガオガモンを中心とした元DATSチームとベルフェモンとの戦いがはじまった.しかし,両者の力の差はあまりにも大きい.己を究極の存在と自称する倉田は自分以外を害虫扱い.そんな倉田が,イクトはどうしても許せない.

壊れたはずの絆は結び直されて,ついに新段階の扉が開く「セイバーズ」! ぶっちゃけガオモンがトーマの側から離れなかった時点で例の裏切りは狂言にしか見えなかった上に実際にそのとおりであったわけですが(笑),そんな彼の帰還を広い心で受け入れてくれる元DATSの面々って本当にお人よし…じゃなくて心が広いよな(笑).なんせトーマの裏切りのおかげで,イクトたちは殺されかけるわアグモンは卵に戻っちまうわと散々で,一発殴ったマサルはともかく,そのまま何の代償もなしに受け入れたイクトとファルコモンは本当にいい子だよ…(苦笑).
己の野望のために力を欲する倉田に対し,仲間を守るための力を欲するマサルたち.その強い想いはついにイクトを究極進化へと導いただけでなく,マサルとアグモンにとびきりの奇跡を起こします! …常識外れに強いデジソウルを持つマサルだからこその奇跡? それとも実験体であるアグモンだからこその特別な復活? 何はともあれ,主役が最前線へと戻る濃くて超燃える展開をご堪能ください!

倉田が世界に対し宣戦布告し,日本政府と袂を分かち,さらにベルフェモンと融合したことによって倒すべき2つの世界の敵はたった1つの存在に収斂.倉田が凄い力を手にいれたのは厄介ですが,極小組織で組織戦をやられたら絶対負ける元DATSにとっては,案外好都合な展開かも….さらに心強いのがトーマの帰還!戦力増強以上に,元仲間と戦わないで済む分精神的な負荷が低減したことが大きい.
最前線に立つ仲間たちのうち,欠けているのはこれでマサルたちのみ.そのマサルもまた,仲間を助けない一心で戦場目がけて走っております.もちろんアグモンはまだデジタマのまま.しかし突っ走る横浜は既に廃墟となっており,夜の中には光もなく….壊された生まれ育った街を,今はもの言わぬ相棒に語りかけながら走るマサル.「一緒に闘おうぜ! たとえデジタマに戻っていても,気持ちは俺と一緒! そうだよな? アグモン…」
倉田との戦いの最前線では,戻ってきたトーマとミラージュガオガモンが戦闘中.フルムーンブラスターは間違いなくベルフェモンを狙っていて,あのふたりがこっちの陣営に戻ってきたことを知った一同は大喜び! …視聴者的には,喜ぶ黒さんや白さんの胸元がもう気になってたまらない(笑).今回は作画の癖で,マサルはやたらと濃くて悪人顔で,女性陣の胸には凄い気合が詰まっているのです(苦笑).
戻ってきた男に「用事は済んだの?」と冷たく聞くヨシノ.「ええ,ご心配をおかけしました」とまるで何もなかったかのようなトーマ.本当にひどい迷惑をかけられたわけですが(笑)「…うさぎ屋の大福一週間分,それで許してあげるわ」とヨシノは随分お安く和解.この厳しい場所に戻ってくれば,これまでの迷惑を償う機会なんか山ほどあるわけだし!…でもトーマ,一番ひどい目に遭わせたイクトたちにはちゃんと謝った方が良くないか(苦笑)?
裏切ってさらに裏切ってもまったく動揺してないトーマに比べ,ベルフェモンと融合しながらも裏切られた倉田の心は不安定.彼なりにトーマに対する期待が大きかったからこそ,背を向けられて怒るのです.…しかもそんな哀れな男に対し,「あれほどデジモンを憎んでおきながら,同じデジモンであるベルフェモンと融合してしまったんですね」なんてつくづくトーマは軽蔑.…裏切られさえしなければ,倉田もここまではしなかったんじゃないのかな(苦笑).
力のためならもうお前なんでもいいのかと,倉田の愚かさを哀れに思うトーマが指揮して,ミラージュガオガモンVS倉田=ベルフェモンのバトルがスタート! しかし同じ究極体同士でも,やはり力の差が大きすぎる.人間もデジモンも遥かに超えた究極の存在と己を誇る倉田に対し,トーマは勤勉に指示を変更.…パワーもスタミナもベルフェモンが上,長引けば絶対に不利!
そんな戦いの最中に走ってきたマサル.目前でベルフェモンをミラージュガオガモンが攻撃しているのを見てにやっと笑い,「トーマーー!」と叫んで振り返った彼の頬に渾身の拳を叩き込む! …あまりにも激しいおかえりの挨拶は,トーマを地面に転がします(笑).今回の裏切り狂言で一番大変なことになったのが,物事を見えた通りにしか理解できないマサルたち.おかげで殺意まで抱いてしまってアグモンなんか卵に戻っちまったんだぞ,どうすんだ!
理由はよくわからねえがよくも騙してくれたな,迷惑をかけてくれたな,本気で心配させやがったな!…たぶん言葉にすればそんな感情を全て拳に込めて殴って無言のマサル.倒されたトーマは立ち上がり,にらみ合い…「ぶれない.揺るがない.変わらない…だから君の拳は,心に響くんだな」と笑う.拳で意志はちゃんと伝わったので,トーマにマサルは親指を立てて応え…なぜか仲直り終了(笑)! ロゼモンは「これで仲直り?」と不思議そう.そしてヨシノは…「男ってバカね」ともっともな感想を漏らすのです.
かくしてDATS最強のトリオがここに復活!アグモンはまだ卵のままだけど,倉田をぶん殴ってやると盛り上がるマサルも当然参戦! ミラージュガオガモンが主力となって戦うわけですが…デジモンたちの乱戦の合間に生身の人間が混じるからややこしい(苦笑).「潰れるのは手前の方だ!」とか叫んでビルの屋上からいつものようにジャンプして殴りにくるものの…ベルフェモンの風に吹き飛ばされるマサル(笑).そりゃあんだけ体格差があっちゃ,いくら気合が乗ってても潰されるのは人間の方だよなぁ….
ミラージュガオガモンのフォローがなければきっとマサルは死んでいたので,「もう一度」とか言われても現場指揮官に戻ったトーマは困る.パートナーのいない君には無理だとマサルを止めて,プランCで倉田を引き受ける! …ベルフェモンとミラージュガオガモンの大技が次々に炸裂.ダブルクレッセントミラージュで土煙を上げて視界を塞ぎ,突っ込んでそのまま後ろに抜けて背後を取り!フルムーンブラスター! …けれどベルフェモンはこれに追従し反撃…巨大な爆風と衝撃,被害は遥か遠くまで届く!
しかもここまで頑張っても,ベルフェモンにはまったくダメージがない.どんよりと暗い上空から落下してミラージュガオガモンを踏み潰そうとする巨大なベルフェモン.同じ究極体でも力の差がありすぎて….弱いというのは悲しいこと.遊び相手にすらならないとバカにする,本当は一番の弱虫であるはずの倉田.とどめを刺そうとする彼の手を止めさせたのは…ロゼモンの鞭! チームで闘うのがDATSの心意気.一人ではかなわなくても,全員協力で立ち向かうのだ!
しかし倉田が言うとおり,このままでは何体がかりでも結果は同じ.相当気合の篭った攻撃すらもベルフェモンはあっさり退けて,逆にベルフェモンの軽い攻撃だってDATS側は防御しきることもできない.自分の力に倉田は有頂天.究極の存在と自称して笑うこいつこそ全ての存在の敵! 決して許せない存在に向かってヤタガラモンは特攻をかけるものの,あっさり捕まれて投げられて進化が解ける.…ここまで必死に頑張ってるのに,やっぱり全てが無駄なのか?

自分だってベルフェモンに乗り移っている癖にデジモンのことを未だに害虫呼ばわりする倉田.「これ以上,仲間殺すな!」と叫ぶイクトに「…害虫を仲間などとは.なんと馬鹿馬鹿しいことを!」と嘲る倉田.全員が怒る! 中でも2つの世界の子であるイクトは,これまで倉田が仲間たちに行った凶行を身をもって知っているから怒りが激しい.殺されたデジモンたちは野望を叶えるための糧となったのだから「感謝されこそすれ憎まれる理由などありませんねえ」と倉田.デジモンが人間と同等の存在であることを決して認めない倉田に,イクトはやがて怒り以外の感情を覚えていくのです.
「お前,何もわかってない!」とイクト.棲む世界こそ違うけど,デジモンは人間と同じ生き物で,同じような心も持っている.そうでなければたったひとりデジタルワールドに流された幼い赤子が今まで生き抜けたわけがない.「ユキダルモン,大きな…誰よりも大きな,心持ってた! 人間のオレ,育ててくれた.叱ってくれた.優しくしてくれた! とてもとても,暖かかった…」…確かに人間ではないけれど,その心に人間の母と何の差があるというのか.「お前何も知らない! ユキダルモンのこと,デジモンのこと! お前…かわいそう」.憐憫の情を倉田に向ける.なぜ自分と同じ人間なのに,なぜ自分と同じことを知らないんだろう.あんなにやさしい,素晴らしいものを….
倉田はデジモンの心を認めず戯言扱い.欲求を自ら達成できる人間こそ素晴らしいのだと,科学の力に耽溺して奪った借り物の強さを自分のもののように誇る.けれど,イクトにとっては人間もデジモンも同じ.それぞれが素晴らしくて優劣などはない…「暖かさ教えてくれたユキダルモン,厳しさ教えてくれたメルクリモン,競い合い教えてくれたデジモンたち! 仲間の大切さ教えてくれた,マサルたち! みんな,仲間!」
自分がこれまで生きてこれたのは,命を与えてくれた人間の両親と育ててくれたデジモンたちのおかげ.その上周囲には志を共にする仲間がいるのだ.「お前,仲間いない! オレ勝つ! 仲間いるから!」…仲間そのものも確かに力だけれど,仲間を背負って助け合おうとする心そのものが一番の強さ.それを痛感したイクトのデジソウルは今までよりも遥かに高いレベルで凝縮し…誰の導きもなく自分の力だけで,デジソウルの完全なコントロールを会得する! オーバードライブによって誕生する,究極体のレイヴモン!
ついに自分たちに追いついたイクトに「やったぜイクト,男だぜ!」とマサルは大喜び! レイヴモンは当然ベルフェモンを強襲.気合とスピードの乗っている彼を倉田は防ぎきれない! 「お前知らない,これが,仲間を思う力だ!」…ついに倉田の額に傷が! はじめて攻撃がまともに入った! 小型でスピードタイプのレイヴモンは息つく間もなく集中攻撃.その神速はベルフェモンに止められるようなものではなく,ついには大技,アメノオハバリまで!…しかしこれが下手に効いちゃったせいで,ベルフェモンの暴走はさらに悪化するのです.
逆上する倉田の心を反映するかのように膨れていくベルフェモンの体.その身体を縛っていた鎖はちぎれていく.「我に逆らうものに,裁きを!」ってなわけでぶち切れた倉田は無差別に攻撃しまくり壊しまくり.デジモンだろうと人間だろうと容赦なく襲う攻撃にやられそうになるマサルたち…直撃を受けそうになった彼らを身を盾として救ってくれたのが,進化したばかりのイクトたち.もちろんこれは命がけの無茶な真似! 無茶さに怒るマサルに「だってマサルたち,仲間…仲間…大事」と実にけなげなイクト.最初は「仲間」の意味すら知らなかったのになぁ.
「倉田! 必ず手前を倒してやる!」とベルフェモンに向かって猛るマサル.しかし彼は「我は魔王…ベルフェモン!」と吼える! 倉田の暴走する憎しみの感情に引きずられて無差別に全てを壊す.これは倉田の心を飲み込んだベルフェモンそのものの暴走だ! 「ベルフェモンの本能が命じるままに,無差別攻撃をはじめる! 全てを破壊しつくすまで!」とトーマ断定.…いきなりやってきた地上の危機!
ベルフェモンの脅威はこのままでは程なく世界を覆うに違いない.覆われる中には折角助け出したリリーナや,大切な家族,仲間たちもいるはず.もちろん未だに地下基地に留まるチカやサユリも….こんな状況下でも大丈夫と信じて玉子焼きを焼いている母.マサルがアグモンを好きなように,アグモンもマサルが大好きだから.きっと戻ってくると信じてたくさん焼いておくのだ.…ここはこんな中でもこんなことを!というドラマチックな演出なんだから,一体どこから卵なんか持ってきたのかとか考えたら負けだ! …負けました(笑)!

暴走するベルフェモンによって次々にやられていく仲間たち.ただの人間であるがゆえにそれを見ているしかないマサルは,腕に抱えたデジタマに呼びかける.…ここからがクライマックス.作画もさらに良くなります! 「見ろ,アグモン.皆ぼろぼろなのに,必死で戦ってる! それなのに,俺たちだけ闘えねえなんて,男として情けねえ!」と血を吐くように叫ぶ.自分の未熟のせいでアグモンを卵に戻してしまったことはよくわかってる.声を聞こうとしなかった自分がパートナーとして失格であったということも.けれど,それでも一緒に戦いたい!
…思い出すのはこれまでの日々.力を持て余し,アグモンが来るまでは笑えない日々を過ごしていたマサルにとって,友と一緒に拳を振るい強敵と戦い続けた日々はどれほどの喜びであり救いであったか! 「戦いたいんだ.お前と一緒に! お前もそうじゃねえのかよぅ,アグモン!」…卵を額に押し当てて.抱いて震えるマサル.友の復活を強く求める心と,それに応える心から金色の光が広がって…強い鼓動とともに卵からついにデジモンが孵化!…そしてマサルの顔をがぶりと食いました(笑)!
ここまで慣れないシリアスで頑張ってきたのに,復活早々笑いを取りにきたアグモンに呆然とするマサル! もちろん卵からの孵化直後は幼年期なので姿はまったく変わってしまい,バンチョーが言っていた生まれ変わってもこれまでのアグモンじゃないってな言葉を思い出してもう一度落ち込む…折角過ごした日々は既に失われているはず.「オレのことも,何もかも忘れちまったのかよぉ…」声だけで啼くマサルに,「何言ってんだよぅ,兄貴!」と何事もなさげに彼は言う.「オレ,腹減っちまったよ」といつもの調子だ!
「オレのこと,覚えていてくれたのか!」…さすがに今回ばかりはもうダメかと思っていたら,大事な弟分がそのままの心で戻ってきた! これでまた戦える.最前線に立てる! 仲間のために,世界のために戦える! 喜びにマサルは男泣き.「泣いてんのか?」と言われて拭って,「馬鹿野郎! こいつはオレの心の汗だ!」…本当に必要なときに振るえなきゃ,力なんて何の意味もない.そしてその時は今なのだ!
飯なら後で思いっきり!「それよりアグモン,オレはお前と一緒に戦いたい!」「兄貴,オレもだ!」同じ心のアグモンは発光.進化の階段を一段飛ばしに上っていく.絶望の夜の中に突如訪れた眩い光の中,いつもの2人が復活だ! 「倉田を倒して,腹一杯飯を喰うぞ!」「サユリの玉子焼きもつけてくれよ? 兄貴!」…太陽のような明るさと強さで「行くぜ倉田!」とふたりが走り出す! そして,憎しみに振り回される愚かさと恐ろしさを学んだマサルがついに到達するデジソウルの真髄は…次回に続きます!

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