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R'sM 2006年アニメ大賞

いよいよ2007年スタート.昨年は忙しくて時々くじけそうになりつつも,好きな作品に励まされてようやく年末にたどり着いた感じの1年でありました.さて,これまでの1年,自分を気分良く笑わせてくれた方の素敵な作品どもを讃えておこうと思います.主にここで長文あるいは短評で触れたアニメから,私的なベスト3を部門ごとに選出.見ていないあるいは触れていないあるいはシリアスなアニメは評価対象から外れます.
 2005年度の結果…R'sM: R'sM 2005年アニメ大賞
 2004年度の結果…R'sM: R'sM 2004年アニメ大賞

ちなみに昨年度最強のギャグアニメは「ボーボボ」.次が「マイメロ」.相変わらずテクニックよりはノリ重視.組み立てた高度なネタよりは一瞬で爆笑できる直球を高く評価します.あと,本人にはたぶん笑わせる気がないけれどその無様さが面白いものに関しては,自分の中にその作品・キャラに対する愛がなければギャグとしては扱いません.本当に好きだからここで取り上げたのであって,他意は…ほとんどありません(笑).

<ツッコミ部門>
己のペースを見失わず,放っておけばぐだぐだになっていく世界を叱ることでまともな世界を思い起こさせてくれた優れたツッコミベスト3.彼ら,彼女らの献身のおかげで作品は無事に進行していくはずなんですが,今年はこの部門,例年以上に人材不足です.

 1.志村新八(銀魂)
 2.河内恭介(焼きたて!!ジャぱん)
 3.藤岡ハルヒ(桜蘭高校ホスト部)

女王ビュティさん去りし後,首位にぜひ押したいのが洒落にならない状況を懸命に捌きつづけるツッコミの新八.ツッコミ面では彼を中心にして萬屋全員でボケつつツッコむことが多い「銀魂」は,頻繁に作品レベルで社会に対し凶悪なボケをカマしているので,そんな過酷な状況に的確にツッコんでいくセンスを買いたい.…わざわざツッコむことでさらに傷口を広げているのも計算の上に違いない(笑).ともかく今年も頑張って仲間とともに原作者や監督や制作会社にもちゃんとツッコんでいっていただきたい.…4月以降もツッコんでいけたらいいな!
2位の河内3位のハルヒと,今回は3人ともツッコミらしいツッコミを選んでいます.双方とも超人揃いの周囲の中で運悪く常識を持ち合わせてしまったがゆえの苦闘ぶりが素晴らしかった! もはやリアクション役こそが天職と状況に流されてみたり,しまいにはホスト部が大好きになってしまったりと,最後の最後ではボケに共感し流されてやる優しさも,多くの人から愛されるツッコミが持つべき重要な資質の1つです.
4位以降,昨年から引き続いてバク(おねがいマイメロディ),アミ(アニマル横丁)が健闘.また格闘ヒロインの脇にいて時に体を張らされる気の毒なツッコミとして,太田明彦(無敵看板娘)や白浜兼一(史上最強の弟子ケンイチ),そしてツッコミとしてはやや地味なものの,陰守マモル(陰からマモル)の堅実な仕事も記しておきたい.

<ボケ作品部門>
キャラレベルではなく作品そのものがおかしくなってしまい,ひたすらにボケ続けた作品について特に表彰します.…2006年はこの部門にエントリーされる作品が無闇に多いのが特徴.全員でボケ倒すのって面白いだろ?と言わんばかりの超展開が目白押しという異様な年となりましたが,全面ボケ倒しの楽しさを理解できるかどうかは多分に視聴者の資質によるので,正直,あんまり数を作ってただでも狭いパイを食い合うのもどうかと思うんだ(苦笑).

 1.それゆけ!徹之進
 2.おねがいマイメロディ(含くるくるシャッフル)
 3.MUSASHI-GUN道-

大乱戦となったこの部門でも,あまりにも特異に過ぎる3作品を選んでみました.中でも凄かったのが「徹之進」.犬とセレブとマネーゲーム,流行モノをそのままぶっこんで適当に混ぜました!てへ!みたいな初期段階から異常だった本作は,回を重ねるごとにさらに暴走.ホリエモン逮捕やライブドアショックによる路線の変更も手伝って,視聴者を全力で置き去りにして行った彼らが得た評価は…「「広告代理店機能」「版権管理機能」が充分機能しておりません。」…確かに売りにくいだろう(笑).
しかし彼らがその真価を我々に見せつけたのは,この枠の打ち切りが決まってからでした.どうせ先はないんだからとこの異様な設定のままで王道熱血ヒーロー物語へと強引に回帰! 何の因果かここまで見続けてしまった視聴者を大いに驚かせることとなります.犬もセレブもマネーゲームも,しまいには笑いさえかなぐり捨てて爆走するその哀れで勇気溢れる姿は,この作品そのものに対するとても複雑な笑いを誘うのです.
2位は昨年度末に驚くほど素晴らしく馬鹿馬鹿しいクライマックスを迎えた「マイメロディ」と,続編ゆえにやはりテンションが落ちるものの悪意は一層増したと評判の「くるくるシャッフル」の両方に.そして3位は低品質を追求するというコンセプト自体が前代未聞の「MUSASHI」に差し上げたい.天然だった序盤の「MUSASHI」は,あらゆる意味で最高にダメだったなぁ….
4位以降,歌いだす度に爆笑させられる迷作「マージナルプリンス」,ギャグの場合は画が下手であることも武器なのだと強く感じた「THE FROGMAN SHOW」,短期シリーズゆえに上り詰められなかったけれど,御大の芸とホモ好きは楽しめた「練馬大根ブラザーズ」,下品コメディを手を抜かずまっとうした「女子高生 GIRL'S*HIGH」,超展開を独特のノリで軽快にこなした「吉宗」と「錬金3級まじかる?ぽか~ん」,そして独特の美意識と性欲があまりに面白すぎる「ストロベリー・パニック」など,記憶に残る作品だけでも結構数がありました.

<ボケキャラ部門>
ギャグ作品では全ての要となるボケ.笑いのためなら人間の尊厳なんか全て捧げる殉教者たちの中でも輝きまくった面子をピックアップ.作品ごとボケてしまった候補の多かった今回は,少数精鋭での激しい戦いとなりました..

 1.マイメロディ(おねがいマイメロディ)
 2.マージナルプリンスども(マージナルプリンス)
 3.黒柳亮(焼きたて!!ジャぱん)

2006年もやっぱり強かったマイメロさん! 「くるくるシャッフル」になってからもマイメロ姐さんの豪腕は勢いを増すばかり.以前は性質の悪い天然に見えていましたが,今年に入ってからは明らかに計算づくの故意にしか見えなくなってますよ姐さん! ウィーヴの稼ぎ頭として本当にそれでいいんですか姐さん?
2位には今年終盤に素晴らしい歌を毎週のようにぶつけてきやがったマージナルプリンスどもに差し上げる.こちとら珍奇なシーンは散々見慣れておりますが,海の中で歌いだした時にはさすがに呆然としましたよ! 3位はリアクション芸を極めた黒やんに.凄いリアクションはそのまま他の権利に対する果敢なる挑戦でもありましたが,彼がそうすることを許しバックアップした作り手たちの間違った根性も最高です!
4位以降,カラクリ刑事ユキカ(練馬大根ブラザーズ)はパンダで徹底的に堕落するという獣愛ボケぶりが特異.須王環(桜蘭高校ホスト部)はその天真爛漫で迷惑でいとおしいボケっぷりが良い.どんな深刻な事態の中でも一定のペースで必ずボケて,それが主役としての魅力や強さでもある大門大(デジモンセイバーズ),わかってボケているパピヨンに本気で答える天然ボケの武藤カズキ(武装錬金),報われない戦いにひたすら挑み続ける姿が涙を誘う西山勘九郎(無敵看板娘),そして作品を代表するほっこりして迷惑な天然ボケの紺若ゆうな(陰からマモル)なども目だっていました.

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2006年のギャグアニメ界では,昨年の「マイネ」と同系統の,作品そのものがボケ倒す作品が数多く出現しました.特に「マージナルプリンス」や「ストロベリーパニック」,さらに選外では「ときめきメモリアル Only Love」「パピヨンローゼ2」「レモンエンジェルプロジェクト」等,本来は視聴者を萌えさせてなんぼのハーレム系作品が異様に愉快なボケ作品と化していて,お前らそれでいいのかと真面目な視聴者を悩ませることが多かったんじゃないかと思います(苦笑).「桜蘭」みたいに2枚目が適度にボケると親近感が沸くもんですが,必要以上に面白くしすぎると2枚目に見えなくなるんだけどなぁ….
もちろん,笑わせるためにしっかり作りこんだギャグ作品も健闘しました.「徹之進」「マイメロ」を筆頭に「練馬大根ブラザーズ」「吉宗」,さらに選外ですが「アニマル横町」など,笑いのために造形された等身の低いキャラたちもしっかり活躍してました.そんな笑われるための造形の最たるものが「THE FROGMAN SHOW」.適当&手抜きのキャラたちが織り成すくだらないギャグは,個人が作ったものらしい強い個性に恵まれていましたね.その他,あまり視聴していないので触れていませんが,「ラブゲッCHU」「きらりん☆レボリューション」「韋駄天翔」等もギャグとしては大健闘したと聞いています.
2006年にやや低調だったのがシリアス作品に挟み込まれるギャグ.2005年ではシリアスな物語を壊すほどの笑いを見せてくれた息抜き作品がいくつか見られたものの,今年は「セイバーズ」や「武装錬金」のような良いボケを抱えた作品であっても作品の雰囲気をぶっ壊すほどの脱線には至らず.むしろギャグ作品のシリアス化というギャグの方が激しかった.特に「徹之進」の全力シリアスっぷりは伝説に残りそうな気がします.

2006年は,視聴者を笑わせるための馬鹿馬鹿しいことの追求が多種多様であった年ではないかと思います.面白くするためにキャラを壊すくらいは序の口で,歌ったり踊ったり,低品質を追求したり高品質を追求したり,あげくの果てにはスポンサーや社会や局に噛み付いたり.…もしそこまでやらなきゃ視聴者の予想を裏切ることができないのだとしたら,どこまで先鋭化してんだって話になりますが(笑)尖れば尖るほど面白いのがギャグなので,そういう冒険は辛くても怒られてもぜひ続けていただきたい! ただしあんまりにもそっちに突っ走ると普通の人が笑えなくなってくるので,より広い範囲に受け入れられる面白い奴も追及していただきたい.今はそっちが手薄で,ねらい目だ!

てなわけで皆様,あけましておめでとう!

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